ぬらりひょんの航海記   作:ハッタリピエロ

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遅くなって申し訳無いィィィ!!

これから更新していくので!!


孫バカスーパージジイ

東の海、ゴア王国の辺境にあるフーシャ村と王国に不必要なものを押し込んだ格差社会の象徴と言うべき不確かな駅(グレイ・ターミナル)の間にある山、コルボ山

 

不確かな駅のように不衛生な環境ではないが、一歩踏み入ればルスカイナにも劣らない猛獣たちがウヨウヨしている危険な環境

 

そんな環境にも関わらず鼻歌混じりに歩く男二人と彼等の従者たち数名

 

男二人……リクとシャンクスは友人のように話を弾ませていた

 

「んでガープの爺さんに預けたのか?船長は」

 

「ああ、俺も『なんで海軍に大事な息子を預けたんですか?』って聞いてみたんだけど、『アイツを信頼しているからだ!何度も殺しあったアイツのことは仲間と同じぐらいにわかっている!』って」

 

「ハハハ……まあ俺もガープなら安心できるけどよ……」

 

なぜ二人ともここにいるのか……それは数日前に遡る

 

 

 

航海から帰ってきた百鬼夜行海賊団は手に入れた物資を下ろしていると

 

「リクー!リクー!」

 

「あらら……ルフィ、何の用かしら?」

 

妖艶な笑みを浮かべてルフィに対応するモネ

 

和服姿ではなくラフなシャツが最近の彼女のお気に入りなのだ

 

「またリクに稽古つけてくれるように頼むんだ!」

 

最近ではルフィが航海に連れてってくれるように言うことはなくなった

 

なぜかというとシャンクスが困っているのを見たリクがペローナとローにルフィと模擬戦をするように命じた。

 

ルフィも勝てば連れてってくれるというリクの言葉にやる気を出したが結果……ペローナたちが本気を出すまでもなく秒殺された

 

その時リクがルフィに

 

『ルフィ、こいつらと戦って今の自分の弱さがわかっただろ?だが世界はこいつら以上に強いやつらが山のようにいる。そんな奴等でも命を落とすのは珍しくない。それが海という怖さだ。お前が連れてってほしいというなら……まず強くなれ。大事なものをどんな脅威からも守れるぐらいにな』

 

それからというものルフィはローやペローナに、時にはリクに特訓をつけてもらい腕を上げて勉強も嫌々であるが(モネやロビンの恐怖からか)真面目に取り組んでいる

 

そんなルフィを見てモネは弟が成長しているような嬉しさを感じていた

 

「リクはどこだ!?」

 

……年上に対しての言葉遣いは直ってないと思いながら……

 

「リクなら……いつものように一人散歩よ……」

 

船員たちに黙ってブラリといなくなるのがリクなのだ

 

もう慣れたかのようにモネがため息を吐いた時

 

ドゴォン!!!!と地響きのような轟音が鳴り響き、その直後になにかがコルボ山から飛んできた

 

「ッ~!!あのガキめ!!年寄相手なんじゃからもうちょい手加減してもよかろうに!!」

 

砂煙が晴れて現れたその人物にルフィを含めその場にいた百鬼夜行海賊団の面々は驚きを隠せなかった

 

『英雄ガープ!!?』

 

「じいちゃん!!?」

 

そう。彼こそがルフィに実祖父にしてかの海賊王と張り合った海軍の英雄、モンキー・D・ガープであった

 

「おっ!!ルフィ!!久しぶりじゃのぅ!!会いたかったぞ!!」

 

敵である自分たちの前でルフィに抱きつくガープを見て呆然としている百鬼夜行海賊団の船員たちであったが数分後、フーシャ村の奥から現れる海兵たちに警戒を強めるモネたち

 

「ガープ中将!!大丈夫ですか!!」

 

将校と思われし海兵がガープの元へ駆けよる

 

抱きつかれ苦しがるルフィとは対照的に警戒を止めないモネたちを見たガープはルフィを離すと

 

「おおう。そう警戒せんでもええぞ。なにも捕まえに来たわけじゃないからな」

 

普通なら信じ難い言葉だったが相手が腹芸ができそうにないガープだからというのもあって警戒を解いたモネは

 

「海軍の英雄が何をしに来たの……?」

 

「おう!お主等を王下七武海に勧誘しに来たのじゃ」

 

その言葉に百鬼夜行海賊団船員たちは驚きを隠せない

 

「なあ?王下七武海ってなんだ?」

 

今一理解できていないルフィがモネに聞くと

 

「王下七武海ってのは政府が略奪や犯罪行為を認めた海賊のことよ。その代わり政府の緊急時の招集には応じたりしなければいけないし、略奪した金品などを政府に納めないといけないけれどね」

 

「まあその通りじゃの!!じゃから来た!!」

 

ガープが笑い飛ばすがモネたちは思った。なぜこうも交渉に不向きな人材を寄越したのか。海軍の行動が理解できなかったが次に誰かが発した言葉を聞くと

 

「ったく……それは建前で本当は可愛い可愛い孫たちに会いに来たかだろ!!え!!」

 

「ゲゲッ!!?なぜバレた!!?って……リク!!お主よくも!!」

 

驚くほど理解できると同時に

 

「「「アホか、己は!!」」」

 

と盛大なツッコミを入れた。流石に海兵たちもこればっかりは庇えなかった

 

「っていうかリク……どこ行ってたの……?」

 

モネに問い詰められたリクの心境はというと

 

(ヤベェ……笑ってるのに目に光がねえ……!!)

 

恐怖という黒一色だった

 

「い、いやな……俺はちょっとコルボ山で鍛錬を「ウソ言わないでください。そのジジイと楽しそうにタイマン張ってたじゃないですか」グレース!!」

 

黒いゴシックロリータ風なドレスを着ている銀髪の美少女が主の思惑に背いて真実を暴露した

 

まあ彼女の言う通り、フーシャ村の別の港に船を泊めていたガープだったがコルボ山にいるロジャーの息子に会いに行こうとしていた。最早建前など理由にならないぐらいの自由奔放ぶりである。そしてその道中コルボ山をブラリ散歩していたリクと出くわした結果、数時間に及ぶ死闘へと発展した。(ちなみにリクがガープがここに来た理由を知ったのはこの時の戦闘で本音がダダ洩れだったからである)

 

一体どうしたらそうなるのかここにいる全員が思った。真実を知る二人は

 

(書類仕事のイライラをぶつけたかったからなんて言えないわい……)

 

(ヤベェ……シャンクスとの賭けに負けたイライラをぶつけたかったからなんて言えねえ……)

 

二人ともこれほどまでもないぐらいくだらない理由である

 

そして二人とも

 

((どうかバレませんように……!!))

 

と祈るのであったがガープはともかくこの場に誰がいるのかをリクは忘れいた

 

そして案の定グレースによって心の中を覗かれて全員に理由を暴露された

 

彼女が食した悪魔の実はカミカミの実”モデル死神”

 

その能力は周囲の生物のエネルギーを奪ったり、特殊な武具を召喚したり、黒い羽根で空を飛んだり、様々な能力を持つが見つめた相手を金縛りに出来るほかその人物の心の中を読み取ることもできるのだ

 

それを知らなかったガープ、及び忘れていたリクは彼女に見られないようにするべきだったが何もかもが遅すぎた

 

その結果……

 

『ガープ中将……』

 

「は、はい……」

 

何をやってるんですか?

 

と部下であるはずの将校たちから説教されることとなった

 

勿論リクも

 

「リク……」

 

……ニコッ

 

「は、はひ」

 

「……正座」

 

モネによって正座させられ数時間に及ぶ説教を受けることとなった

 

この時の様子を見たルフィは後に語る。

 

……百鬼夜行海賊団最強はモネだと……

 

・・・・

 

と建前とはいえ政府からの七武海勧誘の使者であるガープからの内容を聞いたリクは

 

「……なぜ俺たちに話が来る?そちらさんの上層部を何度も殺している男だぞ?」

 

そう。リクはなぜ世界政府の上層部である天竜人を何度も手にかけた自分たちに話が来るのかを聞くと

 

「勿論あのクズどもは反対してたわい。じゃが、お主等に好きに動かれると海軍にとっても都合が悪いのも事実……それにお主等ほど世間から支持を得ている海賊もおらん」

 

確かに政府公認とはいえ海賊。そうそう世間に認められるわけがない。ただ強いだけの海賊を七武海にしても政府にとって害に成りうる。

 

天竜人を手にかけたとはいえ世間から支持を得ている上、後に四皇に匹敵するといわれるまでになる潜在力を秘めた百鬼夜行海賊団はこれほどまでにないぐらいピッタリな人材だった。

 

それよりモネたちは上層部である天竜人をクズと呼びつけたガープに絶句していた

 

唯一驚かなかったリクは

 

(やっぱりロジャーさんの言ってた通りの人だな)

 

とガープの正義をを内心で評価していた

 

「それでどうするんじゃ?反対派もいるが……ワシとしては受けてもらいたい」

 

「……正直なところすぐには決められない……一ヶ月ほど待ってくれないか?」

 

「ふむ……確かにすぐに決めるのは難しいじゃろうな。……わかった」

 

「ガープ中将よろしいのですか!?」

 

「構わん。こちらから束縛されるような位置につけたいうのじゃ。それなりに考える時間も必要じゃろう」

 

ガープたちは船室から出ると

 

「おっ……お前はロシナンテ……」

 

「ガープさん……」

 

二人の間に沈黙が流れるが

 

「……お前になにがあったかはワシは知らんが……お前は自分が信じる正義を貫いたと思っとる」

 

「……!!」

 

ガープが去った後、一つの船室からは誰かの鳴き声が聞こえた……

 

・・・・

 

と長くなったがなぜ二人がコルボ山にいるのかというのは……

 

ー昨日の夜

 

家屋の屋根に座っているガープのところに

 

「なあガープさん……」

 

「……なんじゃ」

 

リクがやってくると聞きたかったことを口にする

 

「アンタが会いに来たのって……ルフィだけじゃなくてロジャーさんから任された息子もいるんじゃないのか?」

 

「!!?」

 

「……図星のようだな」

 

しばらく沈黙が流れるが

 

「……はぁ~……そうじゃ。じゃがエースにロジャーの話はするな。あいつは……ロジャーを死ぬほど嫌っとる」

 

「…………」

 

ガープの言葉を聞いてどこか納得したリク

 

この大海賊時代を切り開いて海賊という恐怖を広げたのは間違いなく彼だ

 

当然世間からも恐れられるだろう

 

だが子供にまで罪はあるかと言われれば別だろう

 

そして誰も知らなかったとはいえ世間からの冷たい罵倒を受けたのだ。

 

父を恨まないはずもない

 

しかし……

 

「……そいつに……エースにロジャーさんの話はしたのか?世間からの風評を聞かせてばかりではロジャーさんからの息子への愛情は伝わらないぞ?」

 

リクはあのインペルダウンの中でロジャーの本質を見た。暴れされば凶暴。だが仲間を想う気持ちは誰よりも強く、人を本質で視れる男だということ

 

だからこそ敵であるガープに息子を預けたのだと……

 

「そうじゃが……」

 

リクの言葉に納得できるところがあるのか考え込んでいるガープ

 

「……例えアンタが止めようが……俺は伝えなきゃならないことがある。だからここまで来た」

 

リクから言われてエースについての対応を考えていたガープだったがふと何かに気づく

 

「ん?それよりも小僧。どうやってロジャーからその話を聞いたんじゃ?」

 

どこか抜けているリク

 

案の定白状させられると

 

「……今回は見逃しといてやるわい」

 

「すみません……あっ、口止め料といっちゃなんですが……」

 

「……煎餅か」

 

「……要りませんか?」

 

「……貰っとく」

 

月夜の下では二つのバリバリとした音が響いたそうな




キャラクタープロフィール

グレース

元は傭兵の頃に戦場で出会った国王である恋人への愛を信じていた王妃だったが彼の浮気現場に出くわしてしまい、国王を殺した結果奴隷に身を落とし、愛というものを信じられなくなっていた。奴隷時代にリクと出会って、話しているうちに人への愛を取り戻すと同時に彼への恋心が芽生えた。奴隷から解放され、告白しようとしたがモネやロビンが同じ気持ちを抱いているのを知って、積極的にスキンシップする彼女たちとは対照的に彼から振り向いてもらえるように必死に自分を鍛えることを決意。そんな経緯で4年間の修行が終わるまでリクに会いたい気持ちを必死に抑えた

現在の懸賞金 なし 原作開始時 8億ベリー

現在15歳 原作開始時27歳 2年後29歳

原作開始時の異名 サタン

カミカミの実幻獣種”モデル死神”の能力者

能力 イメージモデルである水銀燈とほぼ同じ能力

使用武器は召喚した武器(主に使っているのは鎌)

北の海出身

イメージモデル 前述に書いてある通りローゼンメイデンの水銀燈

趣味

・鍛錬
・好きな人にメイドで奉仕すること

好きなもの

・リク
・歌を歌うこと

嫌いなもの

・元恋人
・天竜人

リクは七武海になるべきなのか

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