ぬらりひょんの航海記   作:ハッタリピエロ

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二人目の仲間

初めての仲間として船に乗船したニードル。

 

リクは改めて剣を交えてみたがニードルの腕はグランドライン、いや新世界でも通用するほど高かった。

 

覇気も武装色と見聞色を習得していた。

 

一人で賞金稼ぎをしていたことから航海術や料理と船大工の腕もあるらしい。

 

リクもある程度の技術はあったがニードルは航海術を除けばリクよりも上だった。

 

そしてリクより特に優れていたのが

 

「オハラ?」

 

「ああ、政府の船がバスターコールをかけるって話らしいぜ。さっき盗聴に成功した」

 

そう。情報収集能力である。

 

リクは能力の性質上、潜伏には得意だが盗聴や暗号解読などはニードルのほうが数段も上だった。

 

「オハラって確か学者たちが集まって研究をしているって島だよな……師匠も世界の秘密を知ろうとしている人たちって」

 

「師匠?」

 

「ああ、俺に剣術など教えてくれた人。で?そのオハラを潰そうってこと?政府は」

 

「まあそんなとこだな。それでどうする?」

 

「……政府の性質上まず生かしてはおかないだろう……島の全員を殺すつもりだと思う……」

 

「確かにな……俺も政府はそうすると思う。奴らは古代兵器の復活よりも空白の百年を知られることを恐れているって話だぜ」

 

「俺たちには関係ないが……でも俺は見過ごせない!」

 

「……」

 

「力を貸してくれないか?ニードル」

 

「何を今更。付き合うぜ?船長」

 

「よし!じゃあニードル、おまえが掴んだ情報を教えてくれないか?」

 

そして盗聴した内容を全て事細かに伝えるニードル。

 

「じゃあそのポーネグリフって石が見つかると不味いんだよな?」

 

「ああ、政府は100%あるって確信してるぜ」

 

「よし……じゃあこういうのはどうだ?」

 

「成程……悪くないな……」

 

こうして作戦を決行する二人

 

・・・・

 

一週間後

 

ーオハラ

 

政府は全知の樹で捜索を開始していた。中の本を散らかながらも、血眼になって隠し扉を発見しようとしていた。

 

女性、オルビアはCPによって重傷の傷を負わされながらも娘、ロビンとの再会に心から嬉しく思った。

 

とその時爆発音が全知の樹から鳴り響くのを聞いた学者たちは顔が青ざめた。

 

そしてプルプルとなる音にCP9長官スパンダインは嬉しそうにデンデンムシの受話器を取る。

 

「スパンダイン長官!」

 

「おう!どうだ!ポーネグリフは見つかったか!?そうだよな!?」

 

「いえそれが!地下室がありましたが……中には!」

 

「おうおう。中には?」

 

「中には……何もありませんでした!」

 

「……はあ?」

 

と間の抜けた声の後に

 

「はあああああああああっ!!?どういうことだおらあ!ポーネグリフはあったんじゃねえのかよ!!」

 

「いえ……それが中には何もなく……ポーネグリフも見つかりませんでした……」

 

「そんな訳ねえ!別の隠し扉があるはずだ!もっとちゃんと探せ!」

 

「いえ!怪しいところは全て探しました!もうこれ以上は……」

 

スパンダインや海軍たちは気づいてなかったが学者たちもその報告に顔には出さないものの驚いていた。

 

「どういうことだテメェら!隠しやがったな!」

 

「……そんなわけないじゃろ。ワシらはソナタらにずっと見張られておったではないか」

 

「ぐぬう……!」

 

オハラの考古学者、クローバー博士の言葉になにも言い返せないスパンダイン。

 

「どうしますか長官!」

 

「うぬぬぬぬぬ……!撤収だ!撤収しろ!」

 

スパンダインは納得しないものの何も出てこないんじゃどうしようもなく海軍やCPたちを引き上げさせた。元々島にいた学者たちは連行されなかったがオルビアは再び捕まった。

 

そしてその場に取り残された博士は

 

「どういうことじゃ……」

 

と誰もが思ったことを一人呟いた

 

・・・・

 

海軍が撤収したのを見た後、学者たちは散らかされた本たちを片付けていたが地下室も調べていた。

 

そこには確かに何もなかった。勿論ポーネグリフもだ。

 

そして図書館に集まった学者たちは議論を始めた

 

「なんでポーネグリフがないんだ!」

 

「どういうことなの……」

 

「誰かに盗まれたとかは?」

 

「いや。その可能は低い。あの時誰も隙がなかった」

 

「なんにしても助かったわけじゃね?」

 

「それは確かに……」

 

「しかしどこにいったんだろ……?」

 

答えのでようのない議論を続けること30分

 

クローバー博士が

 

「これ以上話しても仕方あるまい。それより今は皆無事であったことに感謝せねば」

 

その言葉に学者たちは

 

「確かにな」

 

「本当だな」

 

「でも誰の仕業だろ?」

 

と落ち着き始めた時、図書館の扉をコンコンとノックする音が聞こえた。

 

「誰じゃ?こんな時間に……」

 

クローバー博士は怪しみながらもドアを開けると

 

そこには誰もいなかった。

 

「イタズラか……?」

 

そして再びドアを閉めてロビンの元へ向かうと

 

「ロビン……」

 

「博士……」

 

「……今まで黙っていて悪かったのう……でも、お前を巻き込みたくなかったんじゃ。今日海軍に連行されたのも」

 

「お母さん……ですよね?」

 

とロビンの言葉に博士は静かに頷いた。

 

「ワシらの研究には危険が付きまとう……おまえのお母さん、オルビアも罪人として捕まってしまった」

 

「罪人かなんて関係ないよ……お母さんに……!もう一度会いたいよ……!」

 

そう言って涙を流すロビン。学者たちも会わせたいと思っていたが自分たちではオルビアにたどり着けないとわかっていた。

 

そんな時

 

「なら俺が連れてってやろうか?」

 

「誰じゃ!」

 

図書館内に突然聞こえた声に警戒する博士

 

と急に二人の少年が現れた。

 

まるで最初からそこにいたかのように

 

「やあやあ。初めまして。話は聞かせてもらったよ」

 

「……何者じゃ?」

 

「俺はシルバー・D・リク。んでこっちが」

 

「ニードルだ。よろしく」

 

突然気配を感じた得体の知れない少年たちに博士は

 

「一体何の用じゃ?」

 

と目的を聞こうとする。

 

「返しものをしにきたのさ。ニードル」

 

そう言ったリクに反応してニードルは指を鳴らすと

 

巨大な石が何もない空間から現れた。

 

それを学者たちは知っていた

 

『ポーネグリフ!?』

 

皆が驚きを隠せない中で博士は

 

「まさか昼間の件は……」

 

「そう俺たちがやったのさ」

 

そう。リクたちは海軍が調査に入る前に地下室に侵入して、ニードルの能力で収納して盗んだのだ。

 

「感謝の言葉しか出ん……じゃがなぜワシらを助けたのじゃ?」

 

「まあ、海軍の反吐が出る行いを見逃せなかったのさ」

 

「そうか……」

 

そして学者たちはポーネグリフを地下室へと運ぶ中でリクが

 

「それで?ロビン。俺たちとくるか?」

 

「え……?」

 

「俺たちと旅をしてお母さんを救けないか?って話だよ」

 

「私は……」

 

「まあ無理強いはしない。来るも来ないもお前の自由だ」

 

「行く!連れてって!」

 

「即答かよ。まあいいけどさ。博士もいいですよね?」

 

「おまえさんなら……わかった。頼みましたぞ」

 

「任せてください」

 

そして隠しておいた船に乗り込む俺たちとロビン。

 

「じゃあ皆!行ってくるね!」

 

「気をつけろよ!」

 

「ロビンちゃんは任せた!」

 

こうしてリクは新たな仲間、ニコロビンとともに母親を探す旅に出た

 

 

リクは七武海になるべきなのか

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