ぬらりひょんの航海記   作:ハッタリピエロ

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音越えと鬼保安官

新たに仲間にしたジーザス・バージェスだったが彼はその怪力を買われて操舵手として活躍することとなった。

 

穏やかな海域で海軍の追っ手もなし。というわけなので久しぶりに私情に時間をさけることとなった船員たち。バージェスは甲板で無理を言って作ってもらった10tのダンベルを使った筋トレ。ニードルは武器の手入れ。ロビンはガーデニング、テゾーロはステラに歌を聞かせていた。

 

リクは久しぶりにハンモックで昼寝をしていた。

 

波の影響でユラユラと揺れるハンモックが心地よさを出し、リクの眠気を誘っていた時

 

「……なんだ?こんな時に」

 

リクは遠くからの殺気を感じて甲板に向かった。

 

「あ?どうしたんだ船長」

 

バージェスが筋トレを止めてリクが来たのに疑問を感じているとニードルも

 

「なんかあったのか?」

 

二人の疑問に対してリクは

 

「……気をつけろ。誰かに狙われている」

 

「誰かって誰だ?俺も覇気を使えるがこの辺りに気配なんて感じねえぞ?」

 

「いや……確かに……来るぞ!」

 

と叫んだ次の瞬間にリクは刀で飛んできた弾丸を撃ち落とした。

 

「「なっ!?」」

 

「気を抜くな!マークされてるぞ!」

 

「おいおい……リクの言ったとおりかよ……」

 

「ウィーハッハ!どこのどいつだあ!?」

 

そして次々と放たれた弾丸を撃ち落としているうちにリクは

 

(急所は外して撃ってきている……?試されているのか……?)

 

と冷静に状況を分析していた。

 

と一方、無人島にいるリク達を狙っていた男は

 

「……これ以上しても仕方ないようだな」

 

「ホホホ。そうですね」

 

ともう一人の男の腕が白い翼に変わると飛び立つとその背に乗って島を後にした。

 

リクは弾丸が飛んでこないことに気づくと同時に見聞色が近づいてくる二つの反応を察知して、その方角を見ると

 

「なにか……飛んでくる」

 

「「あ?」」

 

そしてリクの言う通り二人の男が飛んできて船に降り立った。

 

どちらも長身の男で一人はステッキを持った紳士的な人物で、もう一人は身長の半分ほどはある銃を持っていた。

 

それを見たリクは

 

「……先ほど俺たちを攻撃したのはお前らか。何の用だ」

 

「ホホホ。そう警戒しないでください」

 

「警戒するなっていうほうが無理だろ」

 

「……先ほどは試すような真似をしてすまなかった。だがどうしても実力が知りたくてな。単刀直入に言おう。俺たちを仲間に入れてくれ」

 

「……理由は?なぜ俺たちだ」

 

「我々は今後台風の目となる者たちの傘下につきたいのです。そして貴方方が今後、時代を動かす風雲児となることを見込んでのことです」

 

「……俺よりも懸賞金が高い奴は山ほどいるぞ」

 

「ホホホ。とぼけないでください。天竜人を迷わず斬り捨てた世界政府を恐れない豪胆さ。更に自然系の中将二人を相手に圧勝する実力。私たちはそれらに惹かれて貴方方の仲間になりたいと愚考したのです」

 

「……俺たちが台風の目になると?」

 

「必ず時代の頂点に立つでしょう」

 

だがニードルは

 

「仲間になりにきたいならなぜ攻撃してきたんだよ……」

 

未だに半信半疑だった。

 

「それについてはすまなかった。しかし俺は上となる者の力を感じたくてな。故に挑ませてもらった」

 

「……リク、どうする?」

 

リクはニードルの質問を聞きながらも疑問に思っていたことを口にした。

 

「……先ほどの攻撃……ワザと外していただろ」

 

「ほう!気づいていましたか!流石です!」

 

「観察眼も素晴らしい」

 

「……そうなのか?」

 

「ああ、狙いが外れたとは考えにくい。軌道が一切ブレてなかったからな。おそらく致命傷にならないように狙ったんだろ?」

 

「そこまで気づいてるか……やはり我が主に相応しい……先ほどの無礼を承知した上で頼む。俺たちを仲間の末端に加えてくれないか?役には立つ。俺は武装色、見聞色を使える。特技はわかっているとは思うが狙撃だ。体術もそれなりにはできる」

 

「私は戦闘はあまり得意ではありませんが海図に関しては自信があるつもりです。あと催眠術も少々……」

 

二人が頼んできたのに対してリクは

 

「……お前らは俺の仲間になりたいと……そういうことか?」

 

「ああ」

 

「ええ」

 

そして二人の目から信念を感じ取ったリクは

 

「……わかった。いいよ」

 

「おいっ!いいのか!?」

 

ニードルが不安になるがリクは見聞色で二人の感情を読むとそこには一切のブレがなかったことから信用することにした。

 

「それではこれからよろしく頼む。船長。紹介が遅れたが俺の名はヴァン・オーガーだ」

 

「ホホホ。よろしくお願いします。ちなみに私はラフィットと申します」

 

二人が仲間になるのが決まるとバージェスは

 

「ウィーハッハ!面白れぇじゃねえか!」

 

「それで?おまえらどっから狙撃してきたんだ?」

 

「先導するからついてきてください」

 

ラフィットは能力を発動させると

 

「能力者か」

 

「そうです。ちなみに能力は”トリトリの実 モデル スワン”」

 

そして案内された無人島は4㎞も離れた場所に位置していた

 

「ここから狙ったっていうのか!?」

 

「ああ」

 

「すげえな……」

 

ニードルが感心しているとバージェスが

 

「船長!こいつら仲間に入れるのはいいが、これからどうすんだ!」

 

「しばらくはこの島で待機だな」

 

「どうしてだ?」

 

「この島は独自の進化を遂げているのがわかる。旅に役立つものもあるはずだ」

 

「流石船長。気づいていましたか」

 

こうしてリク達は無人島にしばらく滞在することとなった

 

 

 

 

リクは七武海になるべきなのか

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