その幹部は職を探す   作:太宰

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遅れてしまい大変申し訳ありません!これからは極力期間を空けずに書いていきたいと思います!


その幹部、再開する。

「さて、朝か。」

 

今日から新しいバイト先で働き始める。

面接の時は事務員の方が担当してくれ、合格と書かれた書類が届いただけなので社員の人達と会うのは今日が初めてである。

 

「優しそうな人達だといいんだけどな。」

 

確か武装探偵社とか言った会社だったような。なんか昨日広津さんが言ってたような...まぁ気のせいか。

 

食パンとサラダという簡単な朝食を食べて俺は家を出発した。

 

 

--武装探偵社--

 

 

「国木田さん、今日でしたっけ清掃員のバイトさんが来るのって。」

 

「ああ、そうだ。ギルド戦も終わって溜め込んでた依頼が山積みの時に来てくれるのは有難い。だが、だからといって整理整頓はちゃんとし無駄なゴミを出さないように気を付けろよ、敦。」

 

「円滑に仕事をするには掃除は必要不可欠。私を見習いたい給えよ、敦君。」

 

「イヤ、太宰さんの机無駄なもの多過ぎるじゃないですか..」

 

「おい、この唐変木。お前は人の注意をする前に自分の机を片付けたらどうだ?お前にしては珍しく朝から出勤しているのだから。」

 

「今日は何か胸騒ぎがしてね。私のこういった勘はよく当たるのだよ。時に国木田君、そのバイトの人の名前とか聞いてる?」

 

「名前?確か土井何とかと言ったな。俺も事務員の方から軽く聞いただけでよく知らんのだ。名前がどうかしたか?」

 

「土井?いや..まさかと思ってね。もう大丈夫だよ、国木田君。」

 

 

--探偵社ビル前--

 

「よし、時間30分前。少し早く着きすぎたような気もするけど...まぁ遅れるよりいいか!」

 

「えーと、確かこの階段を上がった先に、、あ、あった。」

 

武装探偵社と書いてある。やはり広津さんの言葉が引っかかるな...知ってるような知らないような...とりあえずどんな所であっても勤務先には変わりない。入りますか。

 

「失礼します、今日から清掃員のバイトとして働かせて頂きます土井と申しますが。」

 

「あっどうも...ってきっ君は!」

 

「あれ、太宰さんじゃないですか。こんな所で何をしているんですか?」

 

「太宰さんのお知り合いの方ですか?」

 

「同僚だよ...私の昔のね。ポートマフィア現五大幹部、土井晩翠。」

 

「「⁉︎」」

 

太宰の言葉を聞いて国木田と敦の2人が驚愕する。

 

「あ、申し遅れました。私ポートマフィア、現在休暇中の土井晩翠と申します。」

 

「アッハッハッハッ!変わらないねぇ土井君、素直に自分の所属を言うあたり!」

 

「ポートマフィアだと?しかも現五大幹部の1人だと⁉︎貴様、何が目的だ!」

 

「お、落ち着いてください。先程も申し上げました通り今は休暇中の身です。ただお金が無くなってきたのでそろそろバイトでも始めようかなと思っただけで!」

 

「そんな馬鹿げた通りが通用すると思っているのか!社長命令に背くことになるが其方の方から来るなら話は別だ、敦!」

 

「は、はい!月下獣--ー半人半虎!」

 

ああ、弱ったな。前からは国木田さんとかいう人が此方に向かってくる。この構えは合気道か?下手に動くとその力を利用されて飛ばされるな...。なら、敢えて受けに掛かかり、上から飛んでくる虎の少年を一先ず無力化させるとしよう。

 

「掛かったな、ポートマフィア!」

 

相手の力を利用してそのまま投げに変えることにより晩翠は上に放り投げられた。そして虎に変化し天井にいる敦が取り押さえる--筈だった。

 

「えっ!?」

 

敦は驚愕した。捕まえた筈の敵の姿は無く気付けば自分の方が床に組み伏せられていたのだ。

 

「なっ上空に投げ出されている状態で虎になった敦が捕らえられんだと!?」

 

「ふう、予想はしていましたがこんなに自分が飛ぶとは。上にこの少年がいなければ天井に叩きつけられていました。咄嗟に君の襟を掴んで天井を蹴ってそのまま逆に組み伏せていなければね。」

 

「はいはい、国木田君も敦君もそこまで。2人じゃどうやっても敵わないよ。」

 

傍観していた太宰が2人を制止する。

 

「相変わらず変わってないねえ、土井君。いや、裏の掃除屋とでも言うべきかな?」

 

「裏の掃除屋だと!?」

 

名前を聞き国木田が驚愕する。

 

「おや、知っているのかい?」

 

「当たり前だ!裏の掃除屋と言えば先の龍頭抗争でポートマフィア本部に近づく敵組織の異能力者を含む1000人を1人も本部に入れずに返り討ちにしたと言われる凄腕の暗殺者だぞ!」

 

「それは過去の話です。今の私はマフィアを休暇中の中年にしか過ぎません。君、手荒くして済まなかったね、立てるかい?」

 

「は、はい。すみません...。」

 

「まぁ国木田君。彼は自分からは戦いを仕掛けるような男じゃないし、普段は心優しい青年だ。それは同じ組織にいた私が保証しよう。」

 

「むう...此方から勝手に敵と判断し攻撃を仕掛けたのは事実。それについては謝罪させて貰いたい、この通りだ。」

 

国木田は頭を下げて謝った。同時に敦も同じ様に謝る。

 

「そんな、顔を上げてください!探偵社とマフィアの関係もよく知らずに入ってきた自分が悪いんです。」

 

「とまぁこの様にとても五大幹部の1人とは思えない言葉だろう?紅葉さんや森さんとは違う根っからの善意の言葉だよ。中也は論外だけど。」

 

 

ーーーその時ポートマフィア本部ビル--ー

 

 

「ハックション!なんだ、風邪でも引いたかぁ?」

 

「おや、中也よ。あまり無理をするものでは無いぞ。」

 

「よしてくださいよ、姐さん。」

 

なんていうやりとりが行われていた。

 

 

 

「無礼お詫びします。この様なことをしてしまい勝手な発言とは思いますがどうか探偵社の掃除を任されてくれませんでしょうか。」

 

国木田と敦がまた頭を下げる。

 

「いえいえ、此方こそ宜しくお願いします!」

 

晩翠も頭を下げお互いに会釈した。

 

その日探偵社は見たこともないくらいに床も机も綺麗になっていた。

 

 

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