ありふれた職業で世界最強~いつか竜に至る者~   作:【ユーマ】

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と言う事でフューレン編突入です。ここは比較的原作通りに進めて、早くホルアド編に突入したいですね。


第31話『再訪、商業都市フューレン』

 巨大な商業都市フューレン。大陸の流通の中枢とも言うべきこの大都市は様々な人が集まる。となれば当然、入場や出場管理は厳重で、連日のように入場待ちの人たちによって長蛇の列ができている。そんな列の最後尾に一人のチャラい雰囲気の男が自分の連れである女性二人に入場管理に関する不満を話している。そんな時彼、と言うよりその場に居た人たちの耳に聞きなれない音が聞こえ、彼らが音の方に目を向けると遠くから黒い箱の様な何かとそれと併走している金属の馬の様な何かが目に映る。金属の馬の方は少し離れた所で止まり、そこに乗っていた誰かが降りるが、金属の箱の方はまだ止まる気配がない。突然現れた存在にチャラ男は恐怖で硬直、このまま行けば間違いなく黒い箱に撥ね飛ばされるしかないだろう。しかし箱型の物体はギャリギャリギャリと尻を振りながら半回転し砂埃を盛大に巻き上げながら急停止。

 

 チャラ男がその場にへたり込む中、列に並んでいた人たちはその物体、魔導四輪ブリーゼを凝視しながらざわついていたが、ドアが開きそこからハジメ達が降りてきた。

 

「相変わらずうんざりしちまう行列だな……」

 

「……ん、仕方ない」

 

「と言うより、ハジメ君。人里近くはもうちょっと安全運転しないと。誰か撥ねちゃったら大変だよ?」

 

「香織の言う通りよ。ほら、あそこの男性なんて腰抜かしてへたり込んじゃってるじゃない」

 

 そう言いながら香織と、仲間なんだから下の名前で良いと言われて彼らへの呼び方を改めた優花がハジメの運転を注意しながら降りてくる。そこに予め少し離れた所で停車してシュタイフを手で押しながらカナタとシア、ティオの三人が合流。最後に降りてきたウィルが「お騒がせしてスイマセン!」と入場待ちの人たちに謝罪して頭を下げたが、彼らの視線はカナタ達が連れている女の子達に向けられている。ウィルの事はおろかブリーゼの事すら頭から消えている。

 

「そんなヘマはしねぇから心配すんな。……少なくても後一時間は掛りそうだな」

 

 そう言うとハジメはシュタイフを宝物庫に仕舞うとブリーゼのボンネットに座りその身体を伸ばす。ブリーゼもシュタイフも実際は魔力を通じて直接駆動系統を操作しているので、魔力を流す事さえできれば態々運転席でなくても動かす事は出来ると言うことだ。そしてもはや定位置と言わんばかりにその隣に香織は腰を下ろし、ユエはコキコキと首を鳴らしているハジメの様子を見て、「お疲れ様」と呟きその肩を揉み始め、そして普段はユエが座っている香織とは反対側の隣には優花が腰を下ろす。

 

「ところで……四輪で乗り付けて良かったんですか? できる限り隠すつもりだったのでは……」

 

 と、ウィルがカナタに訊ねるとカナタは「ああ」とその視線をウィルの方に向ける。

 

「ウルの町でアレだけ大立ち回りしちゃいましたからね。あの場には王国や教会の騎士も居ましたし、一週間もすれば自分達のアーティファクトの件は間違いなく王国や教会には広まってるでしょう」

 

 今までこれらを隠していた一番の目的は王国や教会の面々に自分達の事、主にアジーンやアーティファクトの件が伝わるのを避ける為だ。とは言え、ウルの街での一件は噂として一気に広まるだろうし、愛子の頼みで詳細までは判らないにせよ、カナタ達の使っているアーティファクトの件をデビッド達が報告しない筈は無い。要はもう隠す理由が無くなってしまったと言う訳だ。

 

「う~ん、そうですか」

 

「そう言う事です。今後はこちらが大人しくしていても向こうの方から厄介事はやってくるでしょうし、こちらもそれらに対処する為に色々解禁しようって方針にしたんです」

 

 とは言え、それでもアジーンの件だけはホントにギリギリまで隠蔽する予定だ。アーティファクトの場合なら、王国や協会側もまずは協力要請や技術提供等、いきなり敵対する様なリアクションは取らない筈。けれどアジーンの件に関しては露呈すると同時に神敵認定の可能性が高い。

 

「確かに今更ですね。愛子さんとか、イルワさんとかが上手く味方してくれればいいですけど……」

 

「まぁ、あくまで保険だ。上手く効果を発揮すればいいなぁという程度のな。最初から、何とだって戦う覚悟はあるんだ。何かあれば薙ぎ払って進むさ」

 

「だからと言って、自分から厄介事作るような立ち振る舞いは勘弁だからな……」

 

 カナタが額に手を当てて「全く……」と呟いてから、先ほどのチャラ男に近づく。

 

「いきなり驚かしてしまってスイマセン、大丈夫ですか?」

 

 と、声を掛けるもチャラ男はカナタの言葉に返事をせず、その視線は彼の傍にいるシアとティオに向いている。そして今まで自分が侍らせていた女性と見比べ、悔しそうな表情をすると明からさまな舌打ちをした。その様子に気付いたカナタは「あ、これ、早速めんどくさいパターンだ」と思っていると男はカナタをスルーしてシアの目の前に立った。

 

「よぉ、レディ達。よかったら、俺と一緒に食事でもどうだい?」

 

 と、シアの頬に触れようとするが、シアはそれを避けるように後ずさった。チャラ男は自分のルックスには自信があったし、実際それ相応の見た目をしている。そんな自分が優しく触れて声を掛ければ落ちない女は居ないと思っていたので、シアの反応に少しだけキョトンとしたがすぐに優しい笑顔を浮べ再び彼女に近づいていく。

 

(仕方ない、ブルックの時同様に暴威(軽め)ぶつけて退散させるか……)

 

 と、考えて帝竜の暴威を発動させようとしたが、その必要がなくなった。

 

「怖がらなくて良いよ、俺はただ君達と仲良くしたいだけさ。僕と一緒に来れば“彼なんか”と一緒に居るよりもずっと素敵な思いをさせてあげるし、“そんなチョーカー”よりももっと高価で綺麗なのを――ぶっ!!」

 

 男が口に出来たはそこまでだった。まずカナタを貶す言葉が出た時点でシアの表情が険しくなり、チョーカー、首輪の件が出た段階でチャラ男の頬にシアのビンタが決まり、男はキレイな三回転を披露しながら吹っ飛んで地面に倒れた。

 

「これはカナタさんが私の為にくれた物です。それを貶す様な人なんて尚更お断りですぅっ!!」

 

(……作ったのは俺じゃないけどな)

 

 厄介事を避ける為に色々隠す必要が消えた以上、シアも奴隷の首輪も無理につける必要は無い。元々、シアと恋人になってからと言うもの、彼女に奴隷を首輪を着けさせるのに思う所があったカナタはこれを期に首輪も外して良いと提案したのだが。

 

『いえ、これはこのままでいいです。カナタさんが私の事を思って用意してくれたものですし、それに……これを着けてると私はカナタさんのモノなんだって言う証でもありますから』

 

 と、シアがそれをやんわりと断った。ならばせめてと言う事でカナタは首輪のリメイクを行う事にした。香織や優花からも意見を貰いながら、シアの見た目や服装に合わせてデザインを考え、ハジメに錬成しなおしてもらった。そのお陰で以前は黒一色の飾り気ゼロの首輪でしかなったそれは、チャラ男がチョーカーと称した様に一つの装飾品と呼ぶに相応しいデザインとなっていた。更にカナタの首飾りと同じデザインの竜が絡みついた剣を模したクロスを極短のチェーンで取り付けられている。そんな大好きな人からの贈り物をそんなもの扱いされた時点でシアの怒りが爆発し、チャラ男の顔面にビンタを叩き込んだ。

 

「おい、お前達! この騒ぎは何だ! それにその黒い箱……? も、何なのか説明しろ!」

 

その時、簡易的に武装している兵士が3人、こちらへと向かってきた。恐らくはブリーゼの事や騒ぎの事を含めて、事情聴取に来たのだろう。

 

「騒がせてスイマセン。あの黒い箱は仲間が作った移動用のアーティファクトです。特に武装とかはありませんし、流石に町の中で乗り回すつもりはありませんので」

 

 そして、カナタは未だに気絶しているチャラ男に目をむける。

 

「彼については連れにナンパして、ビンタ喰らって気を失ってるだけです。そこら辺は周辺の人たちも目撃してると思うので」

 

 と、説明すると兵士達は周囲の人間に状況を尋ねるも、全員がカナタの言葉に同意している。その中でチャラ男が連れてた女二人は自分とシア達を比べて、あっさり鞍替えしようとしたチャラ男に怒り心頭しており、兵士にある事ない事伝えていた。やれ「いきなり抱きつこうとした」だの、やれ「ナンパどころか無理やり連れて行く為に襲いかかろうとした」だの、かなり話を盛っている。その女性の勢いにカナタとハジメは内心少し引いていた。

 

(女の恨みって……)

 

(怖いもんだな……)

 

 その結果、ナンパしただけのはずなのに兵士の詰め所で取調べを受ける事となり、他の兵士に連行されていったチャラ男を見送りながら、自分はそれぞれの恋人は大切にしようと改めて心に誓っていると残った二人の兵士がカナタ達に「災難でしたね」と声を掛けると、すぐに「あれ?」と言う表情になり、もう一人の兵士と何か話し始めた。

 

「……君達、君達はもしかしてハジメとその一行だったりするか?」

 

「ん? ああ、確かにそうだが……」

 

「そうか。それじゃあ、ギルド支部長殿の依頼からの帰りということか?」

 

「もしかして支部長から通達でも来てるんですか?」

 

 ハジメの問いに兵士が頷く。そして自分達が戻ってきた際には最優先で通してほしいと言うお達しが来ているらしく、香織達に見惚れる視線に加えて、彼らは何者なのだろうと言う視線も増えている中、彼らは順番待ちで並んでいる人たちを通り過ぎていく。

 

(……ん?)

 

 そんな時、カナタは自分達を見ている視線の中に一つ、他とは違うそれを感じた。それはまるで獲物を見ているかのような気配だ。が、とりあえずはその場は気付かないフリをして街へと入っていった。

 

 

 

 

 

 ※

 

 

 

 

 

「ウィル! 無事かい!? 怪我はないかい!?」

 

「イルワさん……すみません。私が無理を言ったせいで、色々迷惑を……」

 

 あれから、カナタ達はギルドに直行。そして、受付で事の次第を説明すると、すぐさま何時かの応接の間に通された。

 

「……何を言うんだ……私の方こそ、危険な依頼を紹介してしまった……本当によく無事で……ウィルに何かあったらグレイルやサリアに合わせる顔がなくなるところだよ……二人も随分心配していた。早く顔を見せて安心させてあげるといい。君の無事は既に連絡してある。数日前からフューレンに来ているんだ」

 

「父上とママが……わかりました。直ぐに会いに行きます」

 

 そして、イルワから両親の滞在先を確認して、後日、挨拶に伺うと言い残して部屋を後にすると、イルワは肩の荷が下りたと言わんばかりに脱力しながらソファに座り込んだ。

 

「みんな、今回は本当にありがとう。まさか、本当にウィルを生きて連れ戻してくれるとは思わなかった。感謝してもしきれないよ」

 

「まぁ、生き残っていたのはウィルの運が良かったからだろ」

 

「後は同行していた冒険者の一団の頑張りのお陰でもあります。遺品と思われる品も幾つか回収してるので、そちらの方で良い様に取り計らっておいて下さい。」

 

「そうだな、支部長としては褒められた行動では無いだろうから、イルワ・チャング個人として手厚く弔っておくよ。とは言え、君達自身も何万もの魔物の群れから彼や街を守りきってくれたのは事実だろう? 女神の剣様?」

 

 にこやかな笑みと共に告げられた言葉にハジメとカナタは内心動揺する。シュタイフやブリーゼの移動速度は恐らくこのトータスでもトップクラスだろう。が、今の言葉からイルワにはそれを越えるほどの伝達速度を持つ連絡手段を有している事になる。

 

「……随分情報が早いな」

 

「ギルドの幹部専用だけどね。長距離連絡用のアーティファクトがあるんだ。私の部下が君達に付いていたんだよ。といっても、あのとんでもない移動型アーティファクトのせいで常に後手に回っていたようだけど……彼の泣き言なんて初めて聞いたよ。諜報では随一の腕を持っているのだけどね」

 

 どうやら、最初から監視はついていたらしい。そして移動時は早々に振り切られたにしても、目的地であるウルの町で必ず追いついているはず。けれど、カナタ達はそんな気配を一切感じなかった。イルワの言うとおり、中々の隠密技能を持っているようだ。

 

(こちらで気配を捉えられなかった辺り、ハウリア族の面々や遠藤に迫るものを持っているな……)

 

 遠藤とは現在も光輝達に同行している永山パーティの一員で転職は暗殺者である。その天職のとおり隠密技能についてはピカイチ……ではなく、地球に居たときから影の薄さだけはチートクラスであり、ちょっと視界や意識から彼の存在を外せばすぐさま見失い、挙句の果てには自動ドアのセンサーすら3回に1回は彼を認識できず、本人が触れるかぶつかるかしなければ開かないほどだ。

 

「それにしても、大変だったね。まさか、北の山脈地帯の異変が大惨事の予兆だったとは……二重の意味で君に依頼して本当によかった。数万の大群を殲滅した力にも興味はあるのだけど……聞かせてくれるかい? 一体、何があったのか」

 

「ああ、構わねぇよ。だが、その前にユエとシアのステータスプレートを頼むよ……ティオは――」

 

「うむ、二人が貰うなら妾の分も頼めるかの」

 

「……と言う事だ」

 

「ふむ、確かに、プレートを見たほうが信憑性も高まるか……わかったよ」

 

 そう言うとイルワは登録前の新品のプレートを持ってきて彼女達に渡す。手順通りに所有者登録を済ますと、彼女達のステータスが表示された。

 

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ユエ 323歳 女 レベル:75

 

天職:神子

 

筋力:120

 

体力:300

 

耐性:60

 

敏捷:120

 

魔力:6980

 

魔耐:7120

 

技能:自動再生[+痛覚操作]・全属性適性・複合魔法・魔力操作[+魔力放射][+魔力圧縮][+遠隔操作][+効率上昇][+魔素吸収]・想像構成[+イメージ補強力上昇][+複数同時構成][+遅延発動]・血力変換[+身体強化][+魔力変換][+体力変換][+魔力強化][+血盟契約]・高速魔力回復・生成魔法・重力魔法

 

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====================================

 

シア・ハウリア 16歳 女 レベル:40

 

天職:占術師

 

筋力:60 [+最大6100]

 

体力:80 [+最大6120]

 

耐性:60 [+最大6100]

 

敏捷:85 [+最大6125]

 

魔力:3020

 

魔耐:3180

 

技能:未来視[+自動発動][+仮定未来]・魔力操作[+身体強化][+部分強化][+変換効率上昇Ⅱ] [+集中強化]・重力魔法

 

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ティオ・クラルス 563歳 女 レベル:89

 

天職:守護者

 

筋力:770  [+竜化状態4620]

 

体力:1100  [+竜化状態6600]

 

耐性:1100  [+竜化状態6600]

 

敏捷:580  [+竜化状態3480]

 

魔力:4590

 

魔耐:4220

 

技能:竜化[+竜鱗硬化][+魔力効率上昇][+身体能力上昇][+咆哮][+風纏]・魔力操作[+魔力放射][+魔力圧縮]・火属性適性[+魔力消費減少][+効果上昇][+持続時間上昇]・風属性適性[+魔力消費減少][+効果上昇][+持続時間上昇]・複合魔法

 

====================================

 

「うっわ、なにこれ……天之河が可愛く見えるわね……」

 

「いやはや……なにかあるとは思っていましたが、これほどとは……」

 

 3人のステータスを見た優花がそんな感想を漏らし、イルワも顔を引きつらせる。何せティオの持つ竜化や、ユエの血力変換は今では既に絶滅したとされる二つの種族の固有技能だ。そして、シアも愛玩奴隷の需要しかなく戦闘能力は皆無の筈の兎人族の種族的特徴を完全に無視した能力構成となっている。

 

「……道理でキャサリン先生の目に留まるわけだ。ハジメ君達が異世界人だということは予想していたが……実際は、遥か斜め上をいったね……」

 

「……それで、支部長さんよ。あんたはどうするんだ? 危険分子だと教会にでも突き出すか?」

 

 と、ハジメがイルワに鋭い視線を向けると、彼は居住まいを正すとハジメの視線を真正面から受け止める。

 

「冗談がキツいよ。出来るわけないだろう? 君達を敵に回すようなこと、個人的にもギルド幹部としても有り得ない選択肢だよ。君達は私の恩人なんだ。そのことを私が忘れることは生涯ないよ。」

 

 と、苦笑を浮かべて話していたイルワだったが、「それに……」とそこで一度言葉を切ると、次の瞬間には真剣な表情と共に視線を鋭くした。それはイルワ・チャングという個人ではなく、冒険者ギルド・フューレン支部の支部長イルワとしての顔付きだった。

 

「何より君達は僕からの、ギルドからの依頼を無事に完遂した。それに対して提示した報酬を撤回するのは冒険者を預かるギルドの人間として最低の行為だという事は理解してるつもりだ」

 

「……そうか。そいつは良かった」

 

「私としては、約束通り可能な限り君達の後ろ盾になろうと思う。ギルド幹部としても、個人としてもね。まぁ、あれだけの力を見せたんだ。当分は、上の方も議論が紛糾して君達に下手なことはしないと思うよ。一応、後ろ盾になりやすいように、君達の冒険者ランクを全員〝金〟にしておく。普通は、〝金〟を付けるには色々面倒な手続きがいるのだけど……事後承諾でも何とかなるよ。キャサリン先生と僕の推薦、それに〝女神の剣〟という名声があるからね」

 

「非戦闘職は黒が上限だったのでは?」

 

「カナタ君、数万の魔物を圧倒できるほどの武器を作れる錬成師が非戦闘職だと言われて納得できるかい?」

 

「……無理ですね」

 

 

 

 

 

 その後、自分は活躍してないからと金への昇格を遠慮する優花を「イルワさんの手間を減らす為だから」と香織が説得。一行は登録から金ランク昇格への最短記録を更新、更にハジメは異例の非戦闘職の金ランク冒険者となり上がった。その後はギルド直営の宿屋のVIPルームで身体を休めていたところ、ウィルとその両親が挨拶に来た。グレイル伯爵は、しきりに礼をしたいと家への招待や金品の支払いを提案したが、ハジメが固辞するので、困ったことがあればどんなことでも力になると言い残し去っていき、コレを以って、ギルドフューレン支部長からの紆余曲折していた依頼は終了となったのだった。


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