もしも白蘭島事件が起きなかったら   作:ロンメルマムート

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もしも白蘭島事件で崩壊液が世界中にばら撒かれなかったら…という妄想から始まったSS
独自設定しかないし原作崩壊。


プロローグ

2030年某日上海沖白蘭島

 

 上海沖にあるこの島はこの前の年から政府によって封鎖されていた。

 というのもこの島でバイオハザードが発生、それによって一時的に封鎖、その後バイオハザード自体は終息したが現在も人民解放軍が島を封鎖していた。

 そのバイオハザードの原因となったのはこの島にある遺跡から漏れ出た崩壊液と呼ばれる極めて危険な物質、核爆弾以上に危険なこの物質を管理するため政府は封鎖を行った、だが多くの人々には正しい情報が伝わらず軍の秘密実験場やヤバい物を作ってるなどという噂が飛び交った。

 

 それでもほとんどの人はこの島に関心を払わない。

 触らぬ神に祟りなし、中国という国は光が強ければ影も強い国だ。そんなことはこの国に生まれ育った中国人が一番よく理解している。

 

「なあ、本当に大丈夫なのか?」

 

「大丈夫だって、軍とか警察が立ち入り禁止にしてるけど去年まで人が住んでたんだ。

 大したものないって」

 

 だがどの時代、どの国にもバカというものは存在する。

 この日、ある中学生の一団がこの極めて危険な島に上陸した。

 肝試しと言って事の重大さを理解せずに上陸したのだ。一体この先何が起こるかも理解せずに。

 

「趙が渋滞に巻き込まれて遅れたけど大丈夫か?」

 

「大丈夫だって」

 

 少年たちが話していると角から影が飛び出しぶつかる。

 

「いて!」

 

「ん?」

 

 見上げると人影が、それは迷彩服を着て最新鋭のアサルトライフルを持った兵士、一瞬で少年たちの顔面が真っ白になる。

 

「あ」

 

「君達、何をしている!」

 

 兵士達が銃を向ける。

 少年たちは手を挙げるだけしかできなかった。

 まさかこれがその後の歴史を根底から変えた事を知らず。

 

 後にこの事件は白蘭島事件と呼ばれ世界中の遺跡と崩壊液の研究開発に大きな影響を与えることになった。

 翌年、国連は国際崩壊液管理委員会を発足、この島の遺跡を筆頭に世界中にある遺跡群、そして崩壊液研究施設、研究団体、研究者は全て国連の安全管理によって研究が行われその結果、30年の間に人類は急激な技術的な進化を遂げる事になる。

 

 

 

 

 

 32年後1月末、某所?

 

「リボンっていくらなのかしら?」

 

「急に何ですか?AR-15」

 

 雪がちらつくどこかの廃墟でピンク髪の戦術人形AR-15と緑のメッシュの入った戦術人形M4A1がドアの両側に隠れて小声で話していた。

 二人は銃を構えながら部屋の中を覗く。

 

「この事件の締めるのにね」

 

「AR-15、そのジョークつまらないです」

 

「分かってるわよM4。自分でもものすごくつまらないのが分かる」

 

「で、どうしますか?アレ」

 

 部屋の中ではメイド服を着た人形がもう一人のM4の首を掴んで持ち上げていた。

 もう一人の人形には見覚えがあった、かつて、一年前の蝶事件で破産、倒産したロシアの軍需企業鉄血が生産していた戦術人形代理人だった。

 

「代理人に〆られてるM4?

 私ならカメラ持ってきて撮影して今日のディナーで酒の肴に流すけど」

 

「私を肴に酒を飲もうとしないでください。」

 

「分かってるわよ。

 特殊スタングレネード、持ってきてる?」

 

「もちろん、使います?」

 

 M4が太めのスチール缶のようなものを取り出す。

 表面には英語で危険物と書かれ各種警告が書かれていた。

 

「ええ。二つ使うわ」

 

「3,2,1で」

 

「了解」

 

「3、2、1」

 

 M4がカウントを取ると二人は缶を部屋に投げ込んだ。

 次の瞬間、部屋の中に缶が転がると炸裂し大音響と光に包まれた。

 

 

 

 

 

「周囲に敵影無し。

 9割方無力化完了、コロンビアやメキシコより楽でしたね」

 

「ええ、100度近い気温と100%の湿度には散々よ。

 あそこは戦争をするところじゃないわよ、相手がヤクでも。

 メキシコはテキーラとビールは良かったけどコロンビアは最悪よ、コカイン畑とヘロイン以外何があった?」

 

「サッカーぐらいですか?アメフトの方がいいですけど」

 

「分かる、サッカーなんて何が面白いのよあのラティーノ」

 

「…ドイツの人がいたら多分私達二人共リンチ食らってますよ」

 

「G36がいなくて良かったわ、いたら多分バラバラにされてサッカーボールにされてる」

 

「あの、これは一体…」

 

「大丈夫よ、M4。

 みんな気絶してるだけ、人形用特殊スタングレネード2発をまともに食らったのよ?

 15分で回復するのが特別な人形ね。

 さてと、システムを弄らせてもらいますよ」

 

 鉄血のハイエンドモデル、代理人に首を絞められもはやここまでと思った次の瞬間、部屋が爆音と光に包まれ気を失った後、気がつくと目の前には迷彩服と防弾ジャケットを着てヘッドセットをつけたヘルメットを被ったAR-15、そしてもう一人の自分がいることにM4は困惑していた。

 目の前のAR-15は気にせず気絶した代理人のボディを壊し見慣れない機械に配線を繋ぐ。

 

「姉さん、エージェントのシステムに繋げました。

 どうですか?」

 

「これで行けるはずよ、構造とか基本システムは変わってないようだし。

 それと、私達の背後で銃を構えないでくれるかしら?」

 

「ええ。正当防衛で撃ちますよ?今なら示談に応じますけど」

 

 もう一人M4とAR-15が振り返って言う。

 すると瓦礫の奥からもう一人のAR-15と二人の人形が出てきた。

 

「チッ」

 

「えっと、お姉ちゃんが二人…?」

 

「お前たち、一体何者だ」

 

 もう一人のAR-15は舌打ちし一番小柄な人形は困惑、眼帯をつけた人形が聞いた。

 

「何者、ですか。

 私はG&Kセキュリティ、第23コマンド第3中隊タンゴ小隊、通称AR小隊よ」

 

「ま、ここじゃ無名もいいところだけれど。

 M16、システムは?え?システムが3世代前の代物だから楽すぎて今コーラ飲んでる?

 一体どこからそのコーラ持って来たのよ。」

 

 もう一人のM4の答えは更に彼女達を当惑させる。

 何故ならAR小隊とは彼女達の事、それぞれが一体しか生産されていないオリジナルである。

 

「全く答えになってない」

 

「でしょうね。逆に聞きたいけどあなた達はどこの誰?

 これでフェアでひょ?」

 

 M16にもう一人のAR-15がポッケからチョコバーを取り出して食べながら聞き返す。

 

「私達はグリフィン&クルーガー社所属AR小隊よ」

 

「グリフィン&クルーガー?元親会社の?7年前にロシア経済危機で倒産したわよ。

 社長は倒産後贈賄で訴追されてるし。」

 

 M4が答える、だが帰ってきたのは訳の分からない答えだった。

 

「まあその顔は『お前一体何を言ってるんだ脳味噌鼠に食われたかこのペチャパイ』って思ってる顔ね。

 貧乳は自分でもネタにしてるから別に構わないけど…

 

 

 知りたい?」

 

 AR-15が瓦礫に腰かけて聞いた。

 

「何をですか?」

 

「全てよ、私達が何者で、何が起きて、何処から来て、何処に向かうか。

 一体何が起きているのか、何が起きるのか、世界中の全てが一変する出来事を知りたい?」

 

 M4にAR-15が語り掛ける。

 その表情、話しぶりは同じ部隊のAR-15とは全く違う何もかもを見透かされているような不気味さが漂っている。

 

「知って、何があるんですか」

 

「さ、それは神のみぞ知るって奴よ」

 

「どうしますか?周囲3キロの鉄血は全て倒したか無力化しましたがその外側は知りません。

 送ってもいいですが場所も分からないですし、ここでお別れですが」

 

 もう一人のM4も畳みかける。

 そしてAR-15が問いかけた。

 

「さ、判断して頂戴。

 今はあなたのターンよ。この賭けに乗るの?それとも降りる?

 掛け金を確認してからにする?」

 

 M4は結論を出した。

 

「そのゲーム、乗ってもいいですか?」

 

「OK、さ、アホ共が来る前に行こう。」

 

「こちらタンゴアルファ、司令部、迎えのヘリを要請。

 ステルスホークを一機送って。お客様4名も追加。」

 

「M4、こいつの処理はやるからSOPと姉さん集めて。」

 

「分かりました。姉さん、SOP、帰るから集まって。」

 

 AR小隊はまだ知らなかった、これが歴史を変えることになるとは…




(変わってしまった人形)
・AR-15
一番変わってる。お喋り好きのお調子者と化す。貧乳は持ちネタ。
M4とは親友、参謀役兼相棒。
アメフト派。酒飲み
コロンビア・メキシコ帰り。麻薬カルテルと戦ってた。

・M4
おっとりしているが戦闘になると定石から奇策まであらゆる手を使って敵を嵌める軍神と化す。
AR-15は親友。
ペイトリオッツファン。麻薬カルテルと戦ってた。

・M16
出てないけどハッカー。一番のベテラン。
サイバーセキュリティコンサルタントが副業。

SOP出てない?次出るから…
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