「こっちじゃこの品質だと
豆として売るより肥料として売った方が価値があるぐらいだ。」
「流石にこの二人は言い過ぎですがまぁ…その…貨幣価値も何もかも違いますから…
こっちの世界は10ドルあれば一年遊んで暮らせますし…
とにかく、喧嘩はしないでくださいね?一応連邦政府職員なんですから、私」
現れた女性――ヴァニラというの名前だが一行は誰も知らない――と指揮官たちが一触即発になりそうな空気にRoは間に立って二人を制する。
「そうだったな、文句は色々あるがこっちは喧嘩をしに来たわけじゃない。
すいませんでしたね」
「その一言で終わらせるつもり?」
「まあまあ、喧嘩はやめましょうね?事を荒立てたくないんですからこちらも。」
今にも殴り合いの喧嘩になりそうな空気をRoはなだめる。
そこへカフェのドアが開き更なる客がやってきた。
「マスターコーヒー一つって、何が起きてるんです!?」
「何しようとしてんだおめえら!」
「イベリスさん、何が起きてるんですか?」
入ってきたのはノアとクフェアとFMG-9、片方はユノの妹、もう片方はヴァニラの相棒だが一行は知らない。
「見ての通りさ、喧嘩寸前だよ!
たく、全員シラフだって言うのにサタデーナイトフィーバーは勘弁だ」
「そっちが喧嘩を仕掛けてきたって言うのにそれ!?一発やる?」
「こちらとしては挑発の意図は一切ございません。
ただクソ不味いものをクソ不味いといい、彼女の腕は褒めましたが豆がゴミだといいました、以上。
これが事実だ、ファクトだ。」
「言っておくけど、こっちに喧嘩をやるなんて意思はないわよ?
人形って言っても私はもう6年ぐらいまともに銃は撃ってないしそっちのガーランドは酷い腕よ?」
「いや、この銃改造されて戻ってきたの先週ですよ?」
「まあ、M14がいれば全員この場でノックアウトできるが幸いいないだけ幸運だよ。」
「ムカつくー!一発このバカ殴らないと気が済まないわ!」
「ヴァニラさん、落ち着いて」
「落ち着きましょうよ、ヴァニラ」
「落ち着けるわけないでしょ!あんたの事バカにされたんだから!」
ヴァニラはFMG-9に羽交い絞めにされイベリスが落ち着くよう言っても聞こえていないようだった。
「おい、イベリスの事を馬鹿にしたのか?」
「嬢ちゃん、まあ、バカにしたと受け取られる表現があったのは事実だ」
「表現の問題だけどね、その辺りは反省しているわよ」
次の瞬間、指揮官の顔面にストレートがぶち込まれ椅子から転げ落ちる。
「おい、イベリスの事を馬鹿にするな」
「嬢ちゃん、暴力はいけないよ?何事もスマート且つエレガントに。
賢く思われたければそうしな」
殴られた頬を触りながら指揮官は反省せず御託を並べる。
「あんたを賢いなんて一度も思ったことないけど」
「右に同じ」
「少なくとも賢くはないですよね」
「一応大卒だぞ、ハワイ大学の歴史学科だが」
「歴史学科って…何で微妙な学科…」
「食えない学部じゃないですか」
「いつも思ってたけどなんで歴史学科行ったのよ」
「なんでそんな言われるの」
「バカだからでしょ」
なぜか身内からフルボッコに言われていた。
指揮官はふと何故か関係者なのに一人優雅にチーズケーキを口に運ぶワルサーを睨む。
「というか最初に言ったのお前じゃねえか!
なんでこっちは殴られてお前はそこで優雅にチーズケーキ食ってるんだ!」
「あら、レディに暴力をふるうのは紳士じゃ…ぶへ!」
「お前も馬鹿にしたんだな?」
次の瞬間、ノアの鉄拳がワルサーに襲い掛かり同じようにひっくり返る。
「あーあ、やられちゃったね」
「殺す、こいつ殺す。頭蓋骨かち割って脳味噌ミルクセーキにしてやる!」
ワルサーがキレた。そしてノアの顔面に一発殴る。
そしてそのまま乱闘となった。
「やったなてめえ!」
「ワルサー落ち着け!ごふ!」
「落ち着いて!こら!やめなさい!やめ…うわ!誰今椅子投げたの!
うわ!」
「伏せないと巻き込まれますよ!」
止めようとしたRoの頭上を椅子が飛び背後の机を吹き飛ばす。
ガーランドがRoを引っ張り地面に押し倒し二人で机の下に隠れた。
「てめえぶち殺してやる!」
「落ち着け!な!」
ノアの襟ぐりを掴み頭突きを食らわす、ノアも負けじと止めようとする指揮官ごと二人を投げ飛ばしカフェの壁に投げつける。
「ああ…何で無傷なんだ…」
「あんた無駄に頑丈なのよ」
ひっくり返りながら愚痴る。
すると騒ぎに気がついてM14達が入ってきた。
「何が起きてるんですか指揮官?」
「M14…見ての通りだ…気がついたら乱闘になった」
「乱闘ですか?酒飲んだんですか?」
「飲んではいないよ、飲んでは。コーヒーは飲んだが」
「コーヒーが原因の乱闘なんて聞いたことないですよ」
「バカか?」
M14達は飽きれて頭を抱える。
するとカフェからノアが出てきた。
「ああん?おめえらもこいつらの仲間か?」
「そうだが…」
「まあまあ、落ち着きましょう。これじゃあ話し合いもできないですよ」
落ち着くように言う、だがその返事はパンチだった。
しかし、パンチは届くことなくM14が左手で掴んでいた。
「言いましたよね?落ち着きましょうって」
「イベリスの事を馬鹿にしたんだ、アイツの事を庇うんだな」
「はぁ、こりゃ駄目ですね、ただのバカですよ。」
「嬢ちゃん、悪い事は言わない、そいつが落ち着いてる間にやめろ、な?」
この先何が起きるかを予測したSVDが落ち着くよう言うが全くいう事を聞かなかった。
次の瞬間、ノアの体に重い衝撃と息苦しさが襲う。
続けて左足を引っかけられ床に倒れると左手を背中に回され頭を掴まれると叩きつけられる。
「私は言いましたよ?落ち着きましょうって?」
ノアの後頭部に冷たいものが突き付けられる。
M14が左手で右腕を抑え、右手に拳銃を持って地面に押さえつけていた。
一応は鉄血のハイエンドであるはずの彼女が一方的に倒されたのだ。
「痛いの一発食らえば頭が冷えるでしょ?
次はどうします?頭蓋骨に穴開けて直接真水をぶち込んでもいいんですよ?」
「な、痛い目に遭う前にやめとけって言っただろ?」
「く…」
ノアに言う。
これで一旦乱闘は収まったがそれ以上になぜかM14に注目が集まった。
「す、すごいわね、彼女」
「ノアさんを一撃で…」
「一応彼女ハイエンドですよね」
「ノア!大丈夫!?」
冷静になったヴァニラやイベリスやクフェアたちがM14を見る。
一方の彼女はというとノアの体を身体検査して何もないと分かると解放した。
「問題ないですね。」
「なんでこんな目に…」
「警告に従わなかったからですよ。
事情は兎も角、指揮官とバカフン族は真面目に反省してくださいね?」
「「はい」」
M14が覇気を出しながら指揮官とワルサーを見る。
そしてカフェのカウンター席にSVD達を連れて座った。
「マスター、ここの修理費はあのバカにつけといてください。
それと、コーラ一つ、勿論アトランタの方で、SVDさんたちはどうしますか?」
「紅茶がいいが茶葉の質が悪いことぐらいわかってる。
それよりアーチポフ少佐殿が来るまで待った方がいい、サモワール持参してるからな」
「ええ。ロスでラプサン・スーチョン手に入れたらしいですし」
「?分かりました。」
イベリスはM14にコーラを出した。
一方SVDたちは大人しく座る。
「それで指揮官、この後何するか聞いてます?」
「さあ?とりあえず人形数人に話聞くんじゃないか?」
「一応そう聞いてますけど本当にやるかはあの少佐殿次第ですね」
M14がコーラを飲みながら乱闘の残骸を片付けさせられる指揮官とそれを監視するRoに質問し答える。
二人ともある程度の話は聞いていたが実際に予定通りなるかはコーシャ次第だった。
「どうせ今日は泊まりだ。というかそう聞いてる。
アイツの嫁と義理の妹が着替え持参したって聞いて急いでこっちも着替え準備したよ。」
「そうか、マスター酒はあるか?」
「はぁ、ありますが」
「ならあるだけ全部くれ。」
「何をおっぱじめるつもりだ?」
「指揮官、知らないのか?ロシアにはこんな言葉がある、酒は人を正直にする。」
「それって飲みたいだけですよね」
SVDにM14がツッコんだ。
今作最強人形M14、純粋なパワー以上に訓練と実戦経験から得られたテクニックと勘があるのでハイエンドも圧倒できる。ついでに口調は丁寧なのに所々荒っぽい海兵隊語が混じる。
ノアちゃんごめんな、君は噛ませ犬なんだ。
以外と沸点の低いわーちゃん