自堕落な男
時は近未来。
地球の気候や地表の変化、さらには海面上昇が起き、人の生活圏が少し狭くなってきた時代のお話。
緩やかに変わる世界に呼応するように、若い世代の間である特殊な力を持った者が現れるようになる。
『メティス』
いわば超能力である。突然現れた未知の能力に人類は当初、驚愕した。だが時の流れと共に少しずつ解明され、今ではメティスは日常の一部になろうとしていた。しかしそれでもまだ謎が多く、今日も研究が進められている。
そんな時代にある一人の男が生まれた。
その男は周囲とは違う存在でありながらも自分なりにやりたい様に行動をし、いつしか孤高の存在になりながらも健気に何とか生活していく。
これはそんな男の物語である。
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「ふあぁ〜」
唐突に欠伸をしたこの男。
名は
髪は黒の短髪。眉は他人よりも若干太く、目は腫れぼったく、そして目付きが悪い。更にはその目の下には隈もあり、不気味さに拍車をかけている。鼻は団子っ鼻で無精髭を少々生やしている。
身長は170㎝弱。中背中肉。性格は少々捻くれており、周囲に溶け込もうとはしない。いわばボッチ万歳主義。
そんな涼平も去年二十歳になったばかりの青年である。無職やフリーターなどでは無く、ちゃんとした定職に就いている。高校卒業と同時に土木の会社に入社し、仕事がある日は毎回しごかれた。殴られたり、蹴られた事もあった。だが他に行く宛もないのでその会社に居続け、気が付けば2年が経っていた。勿論給料も高卒なので安い。その為今でも築50年以上のオンボロアパートに住んでいる。両親も何か助けにならないかと電話で連絡する度に言っているが、自分はもう社会人なので一人でいけると毎回断っている。実際に何とか生活出来てはいるが、家計が苦しいのが現状である。
そして現在。
涼平はジャージの上にコートという服装でコンビニに行っている。眠いのはついさっき起きたばかりだからである。
因みに現在午後12時半。その時間まで惰眠を貪っていたのである。というのもーーー
涼平(朝方までゲームしたからなぁ〜…。すっげぇ眠ぃ…。あと寒っ!)
自分の趣味に没頭した結果、こうなっただけである。
また季節は1月。つい数日前に成人式を終えたばかりである。なので今は真冬の真っ只中。昼とは言え、寒くて仕方ない。
涼平(早く買うもん買って、帰ろ)
そう呟き、コンビニへと向かった。
そんな呑気な事を考えていたからであろう。
?「…!あれは⁉︎」
こちらに視線を送る者など気づく筈なかった。
この人物との出会いにより、涼平の運命は大きく変わる。
最初はこんなもんですかね。