サトシに本気を出させたら   作:通りすがりの魔術師

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タイトルが思いつかナァァァァァイ!!!!
って思ったけどアニポケは結構直球タイトルでしたね。

そしてこの作品をどれくらいの人が読んでるか把握するためにアニポケ関連のアンケート始めました。ちなみに僕が好きなヒロインはカスミ。
シリーズはやっぱりダイヤモンドパールですかね。バトルフロンティア編もいいんですけどね、やっぱりシンジとフルバトルが熱かった。

自分語りもこれくらいにして本編どうぞ。


激突! ラティオスとラティアス!

「なんだよなんだよ!」

 

 

「どうしたのよ急に」

 

 

シンオウリーグスズラン大会準決勝をヒカリとタケシの隣で見ていたジュンは苛立ちを顕にした。それは自分がライバルと思っていたトレーナーの戦い方への不満か、それとも自分に隠して伝説のポケモンを所有していたことか。唐突に声を荒げたジュンにヒカリは尋ねる。

 

 

「サトシのバトルスタイルは攻撃に次ぐ攻撃!攻撃は最大の防御だ!って感じだろ!なのになんだよ、今日のバトルは!」

 

 

ジュンの怒りと疑問は少し離れたところで見ているシンジやテレビ越しに観戦しているサトシの今までのライバル達も感じていることであった。サトシの手持ちに加わっていた伝説のポケモン達は過去のリザードンのようにいうことを聞かないということはなく、サトシの命令通りに動いている。それなのにラティアスに対しては一切攻撃の指示を出していないのがジュンには不満であった。

 

 

「多分あのラティアスはラティオスに有効な攻撃手段、いや、有効どころかまともな攻撃技も持ってないんじゃないか」

 

 

思い返してみればアルトマーレの街であのラティアスがポケモンに対して攻撃しているのを見たことがないし、基本的には逃げ隠れしてばかりだったとタケシは2人に伝える。

 

 

「じゃあなんでそんなポケモンをバトルに出すんだよ」

 

 

「わからない…けど、サトシのことだ何かあるんだろう」

 

 

タケシは腕を組みながらサトシを見守る。ジュンも自分が騒いだところでサトシの真意は分からないし、周りからの奇異な目モノを見る目に当てられ大人しくなる。

そして、ジュンがバトルへと目を向けた時サトシのラティアスの羽が凍り付いていた。

 

 

「さぁ、ここからだ!」

 

 

しんぴのまもりの効果が切れるのを待ち、ラティアスの動きを封じたタクトはここぞばかりにラティオスへ攻撃の指示を出す。

 

 

「りゅうのはどう!」

 

 

ラティオスに強力なエネルギーが収束する。羽が凍って思うように動けないラティアスは背後にいるサトシを見た。その目は「助けて」と懇願するように潤んでおり、サトシは額に汗を浮かべたまま動かない。

 

 

「ゆけっ!」

 

 

タクトの合図で最大までチャージされたりゅうのはどうがラティアスへと襲い掛かろうとする。そして、ついにサトシが口を開いた。

 

 

「ラティアス、浮くのをやめて地面にぶつかるんだ!」

 

 

りゅうのはどうがもう少しで当たるという寸前でラティアスは脱力する。すると、凍った右羽から落ち、氷に亀裂が入る。それでもラティアスの機動力は戻らず、タクトは一瞬サトシとラティアスの行動に驚くもすぐにラティオスへと命令を下す。再び放たれたりゅうのはどうは一直線にラティアスへと向かう。

 

 

「ラティアス、みずのはどう!」

 

 

ここで初めてサトシはラティアスに攻撃の指示を出す。そしてみずのはどうはりゅうのはどうへとぶつかるが、やはりりゅうのはどうの方が威力が高く威力を落としただけであった。しかし、サトシの狙いはこれだった。

 

 

「今だ!右羽根で受け止めろ!」

 

 

その命令は誰もが耳を疑うモノであった。カビゴンやドサイドンなどの重量系ポケモンであればその指示も分からなくはない。だが、ラティアスは細身で防御力は高くはない。それを受け止める力はラティアスにはない。でも、サトシはそうさせた。その理由に気づいたのは会場内ではごくわずかであり、りゅうのはどうがラティアスへと着弾する。

大きく狼煙が上がり、土煙にラティアスが隠れる。すぐさまその土煙が晴れてると羽の氷が落ちて空を舞うラティアスが現れる。

 

 

『す、すごい!サトシ選手!りゅうのはどうの威力を落としてラティアスの氷を破壊しました!』

 

 

ラティアスに自力で破壊することができないのなら相手の技を使えばいい。時にフィールドや相手のトレーナーの思考すら利用するサトシならではの機転であり、さらにラティアスがサトシを信じなければできないことであった。

 

 

「よくやったぞラティアス……って違う!あっちだ!あっち!」

 

 

サトシはラティアスの頑張りを褒めるも、それを嬉しく感じたラティアスがサトシとじゃれつく。その姿を見ていつもポケモンを出せば抱きつかれ噛み付かれといった経験のある青い髪をした売店が「親近感あるなぁ」と呟く。

 

 

「仲がいいってレベル超えてない…?」

 

 

「まぁ…サトシはポケモンと仲良くなる天才だからな」

 

 

ヒカリの疑問に仲良しどころかキスまでしたくらいだと言いそうになったタケシはその言葉を飲み込む。タケシは思う。自分で言っておいてかなり当たっているなと。普通ならば神と呼ばれるポケモンや幻のポケモンらが1人のトレーナーにここまで協力的になるなんて仲良くどころかそれ以上になる才能でもなければ無理だろう。それはポケモンでなくても同じこと。こうしてカントーからここまで共に旅している自分もサトシの人柄に惹かれたのだろう。人知れず頬を緩めたタケシはサトシに心の中で再びエールを送る。

 

 

がんばれ。負けるな。

 

 

###

 

 

氷を敵の攻撃を利用して破壊したサトシとラティアスだが、危機から脱したとはいえまだ劣勢なのは変わらない。ラティアスの攻撃技はみずのはどうとスピードスター、そしてラティアスしか覚えることのできないミストボールの3つで、それ以外は自己強化や防御技と生存率に特化した構成になっている。

残念ながらラティアスにラティオスを短期決戦で倒すだけの能力はない。そのためサトシは少しずつでいいからラティオスにダメージを与えていくプランであった。しかし、ラティオスとラティアスの能力には雲泥の差があり、唯一のスピードで優っているもののそれも先ほどのように氷漬けにされて動きを封じられてしまえばこちらが圧倒的に不利になる。

野生とトレーナーによって育てられたポケモンの力の差をヒシヒシと感じ、サトシは改めてタクトというトレーナーの印象を変える。

 

 

「こっからだラティアス!スピードスター!」

 

 

「ラティオス、れいとうビーム!」

 

 

サトシは一点攻勢に転じ、タクトはラティアスの動きを止めるべく指示を下す。ラティアスの方がわずかに技を繰り出すのが早かったが、ラティオスのれいとうビームの威力は高く空中で凍り付いた星達は浮力を失うと地面へと落ちてその形を崩していく。

 

 

「ラティオス、逃げられないよう接近してれいとうビーム!」

 

 

遠くにいれば躱されるか、技で相殺されるならそれができない距離まで近づく。タクトの命令通りラティオスは猛進するようにラティアスへと迫る。だが、スピードが上のラティアスは追いつかれないように、スピードスターを放ちながらフィールドを駆け回る。だがどれも星屑のように散っていき、疲労が溜まり時間のみが過ぎていく。ラティオスの方はまだまだ動けそうであるが、ラティアスはやはり限界が刻々と近づいていた。

 

 

「ラティオス!」

 

 

タクトはこれ以上長引いてラティオスを余計に疲弊させるよりは一気に決めてしまった方がいいと判断し、ラティオスの動きを一旦止める。

 

 

「りゅうせいぐん!」

 

 

ドラゴンタイプの大技 りゅうせいぐん。

サトシのフカマルも使うことができる技であるが小型ポケモンと伝説のポケモンが放つモノは威力も範囲も桁違いであり、ラティアスのスピードを持ってしても全てを避けることは叶わず一撃でも当たれば戦闘不能になるだろう。しかし、りゅうのはどうやれいとうビームと違ってりゅうせいぐんは空へと放つ、それが地面へと降り注ぐ。つまり、攻撃に移行する一瞬はラティオスは隙だらけなのだ。サトシは口角を上げると「今だ!」と声を上げた。

 

 

「ラティアス、ミストボール!」

 

 

霧状の羽毛で包み込むようにしてエネルギーが形成され球状となり、空を見上げりゅうせいぐんを放とうとするラティオスへと着弾する。しかし、ラティオスを仕留めるにはやはり足りず、空中で爆発が起き隕石が降り注ぐ。それをラティアスは掻い潜るように避ける。当たりそうなものは守るを使い防ぐ。

 

 

「いいぞラティアス!」

 

 

だが、まもるのベールが抜けた瞬間、ラティオスにりゅうのはどうを指示していたタクト。りゅうせいぐんはあくまで陽動で本命は正面からの効果的な一撃。反動で特攻が下がったとはいえ、防御姿勢でなかったラティアスにとっては効果抜群で地面に倒れる。

 

 

「ラティアス!」

 

 

サトシがその名を呼ぶと、ラティアスは力を振り絞って立ち上がろうとする。しかし、スタミナも体力もほとんど残っていないラティアスに出来ることはなかった。

 

 

「ラティオス、トドメです」

 

 

これはバトル。非情にタクトはラティオスにラティアスを戦闘不能にするように指示するが、ラティオスはその指示に首を振った。

 

 

「なに?」

 

 

顔を顰めたタクトに背を向け、ラティオスはラティアスを見る。このラティアスとは血は繋がらないものの、思うところはある。それにラティアスも自分の兄と同じ姿をしているモノに倒されるというのは複雑なものだろう。ラティアスはタクトのラティオスの温情を受け取り、サトシに視線を送る。

 

 

「……わかった。ありがとなラティアス」

 

 

そう言ってサトシはラティアスをモンスターボールに戻す。ラティオスの優しさとラティアスの頑張りに会場からは惜しみない拍手が送られる。

2人の手持ちポケモンの状況を表す電光掲示板にはラティアスは戦闘不能とはなっていないが、誰の目にも再び戦闘を行うには無理があると想像に容易かった。

そして、観客の興味はサトシへと戻る。次は一体どんなポケモンを出すのかと。そのサトシはラティアスのモンスターボールを撫でると違うモンスターボールを取り出す。

 

 

「頼んだぜ」

 

 

静かにモンスターボールを投げたサトシに対して、中から出てきたポケモンは怪獣のような鳴き声を出し会場に木霊させる。

金色の鎧、ほの暗い灰色の身体に赤と黒の目をした紅いトゲの生えた黒羽をはためかせてギラティナは現実世界へと降り立つ。その姿は見る者に畏怖を与え、実況もしばし言葉を失う。

 

 

『……な、なんでしょうか!このポケモンは!?私も見たことがありません!……今入った情報によるとこのポケモンはギラティナ!我々の世界の内側、反転世界に君臨するポケモンだそうです!!』

 

 

スタッフから渡されたポケモン情報を読みながら興奮を隠せない実況者。加えて観客からも自分たちとは違う世界に存在するポケモンを見れたからという喜びで歓声が上がる。

一方で各地方のポケモン研究者はこの出来事に目を飛び出し、オーキド博士すらも顎が外れそうなくらいに口を開けている。

 

 

「反撃開始だ。いくぞギラティナ!」

 

 

まだまだバトルは始まったばかり。ギラティナの実力はいかに。果たしてサトシはタクトに勝つことができるのか。

 

 

……To be continued

 

 

 




攻めのサトシ。まさかの守ってばかり。けど、仕方ないよね。
ラティアスはサトシに甘えるのが仕事だから……!

ちなみにラティアスの技構成
まもる ひかりのかべ リフレクター ミストボール みずのはどう スピードスター
攻撃技は一つにしようと思ってたんですがね、思ったより多くなりました。ミストボールはラティアス専用技だし欲しいよね。
みずのはどうはアルトマーレにちなんで、スピードスターは威力低くてタイプ不一致でラティアスが使うと可愛い…みたいな感じ。

そしてついに戦闘不能(未遂)が1匹。
タクトはまだ2匹しか出してませんが、サトシはギラティナ出して3匹目。伝説、幻のバーゲンセールみたいになってますね。実際そうなんですけど。


感想にて「ラティアスやギラティナはバトル後も手持ちに加わるんじゃないか?」といただいたのですが、タクト戦後のことは考えていませんのでわかりませんね。けれど、2人とも守るべきものがあり帰るところがあるわけですから、サトシといたくても帰らないといけないでしょう。でも、同じ空の下で繋がってますし、ギラティナに関しては鏡面有ればどこからでもサトシ助けれるし、ラティアスも飛んで来れますから手持ちにいなくても大丈夫ですよ。


てことでまた気が向けば次回。

シンオウ御三家で選んだポケモン

  • ナエトル
  • ヒコザル
  • ポッチャマ
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