書こうと思っても、眠りたいというか気分が悪いという気持ちが先行して中々スマホもパソコンにも触れませんでした。かなしいなぁ。
けど、結構元気になったので書いた次第です。
感想で多かったシロナさんの話から始まります。
予想以上の激戦を繰り広げるシンオウリーグ準決勝を、現シンオウチャンピオンであるシロナは昂る気持ちを抑えて傍観するように見守っていた。観客や審査員が大歓声を上げる中、彼女は静観を守り、チャンピオンの威厳を保っていた。しかし、その心中はとても穏やかではない。
ダークライにミュウツー、それにラティオス、ラティアスには驚きはしたが、タクトが伝説のポケモンを使っているのは度々噂に聞いていたので目を見開くほどではなかった。サトシに関しても、元々かたやぶりな少年であったしシンオウ以外にもカントー、オレンジ諸島、ジョウト、ホウエンと旅をしていたという話を耳にしていたシロナは「まぁ彼なら伝説のポケモンの1匹や2匹と仲睦まじくてもおかしくはないか」と無理やり納得した。
だが、それもギラティナを見た瞬間に瓦解した。シンオウには自分の方が長く在住しているし、トレーナー以外に考古学者という側面を持つシロナでもギラティナは見たことも会ったこともなかった。それがまさかのサトシのモンスターボールから飛び出したのである。その時のシロナの顔は驚きに満ちており、ガブリアスがモンスターボールから出て来てくれなければバトル中のサトシに詰め寄っているところであった。
そのギラティナもダークライと相打ちになり、サトシの手元へと返っていく。誰が今年のチャンピオンになるかを現チャンピオンとして見に来たシロナであったが、今ではその目的を失い、バトル後にサトシに話を詳しく聞くことしか考えていない。シンオウ地方に伝わる伝説のポケモン、ギラティナ。その謎は大きく包まれており、サトシを介してその謎を解き明かそうと彼女は目元をギラつかせる。そのついでにバトルを観戦しようと彼女はフィールドに目を向けた。──────しかし、彼女は知らない。サトシの手持ちには彼女が調査している伝説のポケモンの創造主がいることを。それを知るのはまだ少し先の話である。
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ダークライとギラティナが倒れ、次に現れたのはレジギガスとミュウツー。片や本日初めて姿を現した巨大なポケモンで、片や本日2度目の登場ながら無傷でその風貌からはレジギガスとの身長差を感じさせない余裕がある。
「でけぇ…」
サトシはレジギガスを見上げながら小さくつぶやく。シェイミという小生意気なポケモンをグラシデアの花の咲く花園に連れていく旅で見たことはあったが、敵として立ちはだかるとここまで威圧感があるとは。しかし、そのプレッシャーもディアルガやパルキアに比べれば大したことはなく、さらに自分の味方にはミュウツーがいることからサトシの心に怯えはない。
「いくぞミュウツー、はどうだん!」
先制したのはミュウツーで、レジギガスはその巨体さ故に機敏な動きはできず、大きな的になりミュウツーのはどうだんを躱すことは出来ずクリーンヒットする。だが、レジギガスの持ち味は巨躯を活かした攻撃力と耐久力である。さらに自分のポケモンがタイプ相性の悪い技を受けたというのにタクトの表情には焦りや憤りはなく、口角を上げレジギガスに指示を下す。
「レジギガス、身代わりだ」
『ギガガガ』
ピコピコと機械のような音を出したレジギガスはその場に自らの分身を作り出す。自分のHPを4分の1削って、身代わりを作り出すという技であるが、かくとうタイプの技を覚えているミュウツーには瞬殺できる獲物であった。
『おっとー!ミュウツーのはどうだんで早くも身代わりが消えてしまったー!』
しかし、タクトは続けてレジギガスに身代わりを出すように指示し、レジギガスはそれに応える。なんのつもりだとミュウツーは眉根を寄せるも再びはどうだんを放って身代わりを消し去る。観客はミュウツーの圧倒的な力に歓声を上げるが、ミュウツーと同じくタクトの行動に疑問を感じたトレーナーは少なくない。サトシも一切こちらに攻撃を加えてこないレジギガスに対して首を傾げる。
『サトシ』
「ミュウツー?」
3度身代わりを出現させたレジギガスにミュウツーは一旦地面に降りてサトシに声をかけた。
『ヤツらは何か考えがあるらしい』
「みたいだな」
『どうする?』
普段のミュウツーならここで他人に思慮を他人に預けたりはしない。しかし、今の彼はサトシのポケモンだ。サトシを信じて敵を撃ち破る矛として、彼はサトシの指示を待つ。
「…長期戦はまずそうだな。身代わりを出すより早くはどうだんを撃てるか?」
『やってみよう』
すると、ミュウツーは今まで両手のエネルギーを収束させて撃っていたはどうだんを片手のみで放つと、右手左手で交互に放つ。その姿はまるで連続でミサイルを放つようであり、流石のレジギガスも身代わりが消滅してすぐに着弾するはどうだんは自分の身で受けるしかない。
『おーっと!レジギガス!ミュウツーの猛攻に守るのが精一杯か!?』
白熱する実況に観客もヒートアップしていく。サンドバッグになるレジギガスに、これはミュウツーの勝ちだろうと確信した時、サトシとミュウツーに冷や汗が流れる。嫌な予感というのは思いの外当たってしまうもので、ミュウツーがはどうだんの連射をやめるとサトシは彼にすぐさま空へと跳ぶように指示を出した。
「いい判断だ。だが遅い」
クスリと微笑んだタクトに呼応するようにレジギガスが土煙から飛び出してくる。それも巨躯な身体からは考えられないスピードでだ。ミュウツーが空に逃れるよりも早く巨大な3本の指でミュウツーの脚を掴んだレジギガスは目を光らせる。
「ミュウツー!!」
「レジギガス、にぎりつぶす」
その瞬間フィールドからバキバキと骨が砕ける音が木霊する。あまりの急展開に観客は動揺し、サトシはミュウツーの安否を心配し大きく声を上げた。
『…久しぶりの痛みだな』
しかし、伝説のポケモンに数えられるだけあってミュウツーの顔には苦悶はなく平静にレジギガスの手から逃れる方法を考えていた。
「なんだよあのスピード!?罰金だ罰金!」
「どうして急に早く…」
「タクトさんの作戦か、あるいはレジギガスの特性か何かなのか…」
一方、サトシを応援する3人は各々にレジギガスのスピードに驚きの声を上げていた。ジュンは身を乗り出してレジギガスに文句を言い、ヒカリはそのスピードに疑問を呈し、タケシは冷静にレジギガスの動きの謎を解き明かそうとしていた。そして、その予想は後者が正解であった。
「レジギガスの特性はスロースタート。バトル開始数分は動きが鈍いが、時間が経過すれば本来の力を発揮できるのさ」
「だから身代わりで時間を…」
「その通り…レジギガス、ミュウツー投げ飛ばせ!」
レジギガスは指示通りミュウツーを投げ飛ばす。それも空中ではなく、地面におもいっきり叩きつけるようにだ。ラティオスの放ったりゅうせいぐんにより凸凹になった地形に背中から落ちたミュウツーはすぐさま片足で立ち上がる。
「大丈夫かミュウツー!」
『……』
サトシの問いかけにミュウツーは答えない。大丈夫ならば頼もしい一言でも言ってやるところだが、どうやらそんな言葉は吐けそうにもない。動きが鈍いからと油断していたが、レジギガスもまた伝説に名を刻んだポケモンなのだ。スロースタートが解除された今のレジギガスの能力はミュウツーを上回るものになっており、流石のミュウツーもこれには冷や汗を流すしかない。はどうだんでHPをいくらか削ったとはいえ、不気味なタフさがあるレジギガスが次のはどうだんで倒れる保証がない。はどうだんを当てるよりも先に自分の全身の筋繊維と骨格がバラバラにされるのが早そうだと予感したミュウツーの後ろ姿をサトシは見つめるとモンスターボールをかざした。
「ありがとうミュウツー」
『……あぁ』
こればかりは自分の出る幕ではないとミュウツーはサトシの言葉に従うことにした。たった一撃というのに、自らの脚は砕けて立つだけで精一杯で、体力はなくなり浮くことすら叶わない。
おそらく、ラティアスはもちろん、あのギラティナやルギアでもこの巨人を下すのは難しいだろう。ピカチュウなら踏み潰され、ラティアスとルギアなら撃ち落とされ、ミュウツーなら握り潰され、ギラティナで良くて相討ちであろう。しかし、1匹だけレジギガスを完封することが可能なポケモンがいる。ミュウツーは最後にテレパシーでそれを伝えると膝をついて静かに倒れた。
『ミュウツー戦闘不能!』
あまりの急展開に言葉を失う実況。サトシも暗い面持ちでミュウツーを戻した。一気にタクトペースへと引き戻され、絶体絶命のピンチのサトシをヒカリやタケシ、シンジやシロナ達が見つめる中、サトシは次のポケモンに手をかけた。
「ミュウツーの思いは無駄にしちゃいけない。頼むぞ」
シンオウリーグ準決勝、スズラン大会にて猛威を振るうレジギガスに対してミュウツーの残したメッセージとは。バトルはまだ続く。続くったら続く。
……To be continued
巨人を狩るのは人間ですが、作品が違うのでNG。
にしてもレジギガスがまもる覚えれないのは非常に困った。おかげで電磁波と身代わりとかわざマシンに頼りたくなった(頼った)
グミうちは死亡フラグ。岩盤がなくて良かったね。
予定ではレジギガスはミュウツー、ルギアで倒す予定だったんですが…ルギアくんで倒そうとすると放つ場所によってはエアロブラストで観客かタクトくんが死ぬので…。
とまぁ久しぶりだったのでいつもに比べるて展開が早く文字数が少ないのですが、今回はこの辺で。ではでは。