いつかその日は今日である   作:炉心

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 世の中の常識を知っていたとしても、イコールそれが世間ズレしていないことに繋がるとは限りません。




第参話:ありふれて、放課後 ~その弐~

 

 

 静寂が支配していた。

 

 十数時間ぶりに訪れた隣家の居室。

 

 簡素ながら定番的な造りの居間とおぼしき部屋の中央には、年季物の木製卓袱台が置かれている。その上には白カップがひとつ置かれ、白い湯気を上げていた。カップの中身は透明――つまりは白湯。引っ越してきたばかりだし、お茶とかの常備がないのかもしれない。

 

 家具は元から置いてあったものをそのまま使用しているとして、このカップはどうしたのだろうか?

 

「…………」

 

 出された白湯を一口だけいただき、その後は特に何もせずに正座しているだけ。正座なんて今までちゃんとする機会があまりなかったこともあり、この場の空気も合わせて非常に居心地が悪いことこの上ない。

 

 卓袱台を挟んで対面には僕同様に正座している不知火さん。ピシッと背筋を伸ばして座している姿は堂に入っていて、今は何かを考えているのか静かに瞑目している。

 

 何か話すべきか?

 

 でも、何を話題にしたらいいのだろう?

 

 そもそも、プリントを持って来たお礼をすると言って家に招いたのは不知火さんの方であり、招かれた側の僕から話を切り出すのは変じゃないのだろうか? いや、でも、だからと言ってずっと無言でいるのも問題があるような……とは言え、不知火さんは無駄話を好む方じゃなさそうだし、ここはやっぱり不知火さんが話を切り出してくるまでは下手を打たずに出方を窺うのが正しいのかも。

 

 ……よし、決めた。ここはもう少しだけ様子見を続けよう。そうしよう。

 

「…………」

 

 そうと決まれば僕に出来ることは殆ど無い。敢えて言うならば部屋の中を失礼にならない程度に観察するか、不知火さんの整った顔を観察することくらい。後者は気付かれた場合は洒落にならなくなりそうだからより一層の注意必要だけど。

 

 で、改めて部屋の中に視線を向けてみるけど、基本的に見るべきものは何もない。

 

 不知火さんが引っ越して来る前にはお婆さんが住んでいたはずだけど、おそらく私物関係の大半は家を出て行く時に持って行ったか処分したのだろう。辛うじて大型の家具類が少しだけ残ってはいるけれど、テレビとかインテリアとなるような物がないので殺風景と言うか生活臭がしない。掃除をしたのか、特に埃なんかが積もっていることはないけど。

 

 本当に少し前まで空き家だったという感じの部屋。そこに中学生の男女が二人っきりで向き合って座っている光景は傍から見たらかなりシュールなんじゃないだろうかと思う。

 

 因みに、不知火さんにお招きを受けなかったナルは当然ながらこの場にはいない。

 

 玄関前で不知火さんが放った無礼極まりないとも喧嘩を売っているとも取れる台詞にも少しだけ眉を顰めただけで応じ、特に不知火さん向かって苦言を呈することもなく帰っていった。

 

 ……そう、ナルは一人先に帰っていった。

 

 ただし。

 

 た・だ・し!!

 

 帰る前に僕に対して行われた遣り取り。その時の様子が僕は忘れられない。

 

 時間にして3分とないであろうその遣り取りとは、

 

 

           *        *        *

 

 

『……湊』

 

 不知火さんの存在を完全に視界から外したナルは僕の方を向いているが、何故か微妙に俯き加減でその表情がよく見えない。そして、その声はまるで呟きの様。

 

『な、なに?』

 

『私は先に帰るから』

 

『う、うん。りょ、了解』

 

 奇妙な圧力を感じ、上擦る僕の声。

 

『……分かってはいると思うけど、後で必ずうちに来てよね』

 

 僕の家で課題を済ませるという予定こそ変更になったけど、その後の予定に関しては変更無しらしい。

 

 まあ、僕自身そんなに不知火さんの家に長居するつもりもないし、夕食を食べる為にもナルの家に行くのを取り止める気は無い。

 

『それと。大丈夫だとは思うけど……。注意すること! 変なこととか……とにかくね!』

 

『い、いや。変なことって……』

 

 ナルは僕が不知火さんに何かするつもりだとでも思っているのだろうか?

 

『ともかく、必ずうちに来ること! いろいろと話を聞かせてもらうから』

 

 有無を言わせぬ口調で語り掛けてくるナルに対して僕は下手に口を挿んで藪蛇となるのを避ける為、全力で首を縦に振ることで答えるしかなかった。

 

 不意に顔を上げたナル。薄茶色の瞳からの視線が真っ直ぐに僕の目へと向けられる。

 

 次の瞬間、快活な笑顔が似合うナルが浮かべた慈愛に満ちたような笑顔。

 

 そして、

 

『ワ・ス・レ・ナ・イ・デ・ネ?』

 

 鈴を鳴らすような軽やかな声での囁き。

 

 悪魔すら涙を流してしまいそうな天使の如きナルのその姿は、きっと僕の今後の人生の長きに亘ってのトラウマとなるだろう。

 

 

           *        *        *

 

 

 ……あ、駄目だ。思いだしたら妙な寒気がしてきた。

 

 思わず温かい物を求めて目の前のカップに手が伸びる。

 

「――鳩羽 湊」

 

 カップに触れる寸前だった僕の手を止めた声。

 

 それまで静寂と沈黙を保っていた部屋の空気が動き出す。

 

 思わず見詰めた先。瞑目していた不知火さんがゆっくりと閉じていた瞼を押し上げると、深い空の蒼を想わせる瞳が現れる。

 

 ごくりっ。

 

 唾を飲み込んだ喉が鳴り、タイミングを逃して宙に浮いたままの右手が行き場を求めて彷徨う。すぐに何をするでもなく膝の上に戻したけど。

 

 鋭い眼光から放たれる揺るぎの無い視線。

 

 僅か1日程度の付き合いでしかないけれど、何故か既に見慣れた気さえするその刺し貫く様な真っ直ぐな視線。だけど……なんだろう?

 

 妙な違和感。

 

 何故か今不知火さんから向けられている視線は少しだけそれまでと違う感じで、どこか揺れ動いているような気がした。

 

「は、はいっ」

 

 遅ればせながら応答の声を返していなかったことに気付いた僕は、接着剤で貼り付けされていたかのような唇を無理矢理引き剥がし、渇いた喉から絞り出すように声を出す。

 

「頼んだことではありませんでしたが、結果的にあなたの手を煩わせることになりました」

 

「え、え~と。うん、まあ、確かにプリントは持って来たけど。でも、そんな手を煩わせたって言うほどのことじゃないかな? 家が隣なんだし、大した手間じゃないし」

 

「不知火もそう思います」

 

「あ、うん。そうなんだ」

 

「ですが、事実は事実です。酷く無駄な気もしますが、それでも受けた行為に対してのお礼はします」

 

 む、無駄って……。たとえ内心でそう思っていても、敢えて口に出さなくてもいいと思うんだけど。

 

 それに、僕としてはプリントを届けたくらいでわざわざお礼をして貰うのは気がひける。それこそ、「ありがとう」の一言でも言って貰えればもうそれでいい。それ以上を望む気持ちなんてない。

 

「あ、あのさ。僕は無理に何かをしてくれなくても――」

 

 だから、変な気を遣われる前に断りを入れておこうとした僕だけど、その台詞は途中で遮られることになる。

 

 突然、何の前振りもなく立ち上がった不知火さん。

 

「えっ?」

 

 そして、何ひとつ前触れも言葉もないままに着ている制服のベストのボタンへと両手を向けた不知火さんは、上から順に留められていたボタンを外してゆく。

 

「エッ!?」

 

 全てのボタンを外し終えたベストを脱ぐと簡単に畳んで床に置き、今度は白シャツの首元を飾る紐リボンへと手が伸ばされる。

 

 シュルッ――というリボンが解かれる音が静かな部屋の中でやけに響く。

 

 不知火さんの白くて細い指に抓まれた赤いリボン。

 

 下に向かって垂れたリボンは緩やかに揺れていたけど、不意に指から放されたことで宙を舞うようにしながら音も無く床へと落ちる。

 

「ウェっ!?」

 

 不知火さんの綺麗な指が次に向かうのは白シャツのボタン。

 

 ひとつ、またひとつ、と外されていくボタン。それは同時に、留めを失ったシャツが徐々に肌蹴ていくことをも意味していて、上から四番目のボタンへと手がかかった時点でシャツの開かれた胸元付近から覗く白い肌と鎖骨、その下にある起伏を包む薄いピンク色の下着の一部が見えだして……

 

「ちょ、ちょっ、ちょぅっ、ちょおおおぉぉぉぉぅぅぅっ!?!? ちょぉっと待ぁってぇぇぇっ!!」

 

 な、何だこの子!? いきなり何をしようとしてるんだ!? 何を考えてるんだ!?

 

 混乱とか混乱とか混乱とかで頭の中がパンクしそう。訳が分からない。訳も分からない。訳なんか分からない。駄目だ!! 全然まったく訳が分からない!? というか、僕、混乱してる!? 何を叫んでる!? 

 

「……何か?」

 

 『何か?』じゃ、ないよッ!!

 

「な、何してるの!? 不知火さんは何をしようとしてるの!?」

 

 僕の魂からの叫びに眉を顰め、不快そうな視線で僕を睨んできているけど、そんなことは関係ない。鋭さ三割増くらいの眼光だって今だけは全然に気にもならない。

 

 四つ目のボタンを外し終えたところで停止した不知火さんの手。若干の安堵を覚えつつ、それ以上の混乱で正直言ってまるで気が休まらない。

 

 何が一体どうなっているって言うんだ。

 

「本当にいきなり何をするつもりなの!? お礼をするって言ってなかった!?」

 

「そうです。お礼をします」

 

 その言葉と行動が結びつかないんだけど!?

 

「“お礼”をする上で最も確実なのは相手が望むことをすること。ですので、不知火が得ている情報によるあなたの年代の男性が一般的に望むことと昨晩の状況を考慮した上で推測を行い、あなたの望む可能性が最も高い行為をしようしたまでです」

 

「ぼ、僕の望むことって。だとしてもどうして服を脱ぐような真似を……」

 

「昨晩、あなたは不知火の裸体を見る為にこの家に侵入しました」

 

 ……………………ちょっ。

 

 ちょ、ちょっ、ちょおぉぅっ! ちょぉっと待ってッ!!

 

 確かに昨日の晩に不知火さんの家には入った。だけどそれは停電の様子見の為であって、不知火さんの裸を見る為なんかじゃ決してないんだけど!! 第一、あの時の僕は不知火さんがそんなあられもない姿で居たことすら知らなかったのに。

 

「それはつまり、あなたの望みは不知火の裸体を見ること。男性が女性の裸体を見たいというのは不知火が得ている情報とも一致していますので、この推測にて間違いはないはずです」

 

 何なのその推測。その盛大で方向を間違えまくっているとしか言い様のない勘違い。

 

「不知火の推測に何か落ち度でも?」

 

「お、落ち度って……」

 

 め、滅茶苦茶だ。この子。

 

 本気で言ってるの? 僕を揶揄おうとしている訳じゃなくて?

 

 予想外にも程がある状況に顔を引き攣らせるしかない。本気かどうかも分からないことを平然と言ってのける不知火さんの真意を探りたくて、思わず穿った目で不知火さんの顔を見詰める。

 

「……何ですか? 不知火の顔に何か?」

 

 厳然たる事実として僕はたいした人生経験もないただの中学生だ。当然、他人に対する観察眼なんてたかが知れている。そして、そんな僕の目に映る不知火さんの整った顔に浮かぶ無表情は澄んでいて、邪な考えがあるようには見えない。

 

 意外な気もするけど、不知火さんって……実は天然なのかな?

 

「あ~、いや、なんと言いますか……うん」

 

 不知火さんがどうであれ、僕的には下手な勘違いの結果として取り返しのつかない事態(主に僕の社会的な死とか。言い訳するつもりじゃないけど、昨晩のことは不可抗力だからね)になることだけは避けたい。不知火さんが服を脱ぐ必要なんて、全然、これっぽっちもないし、僕だって望んでいない。全然、まったく、望んでなんか……いないよ。残念だなんて1ミリグラムだって思っていないよ。……1ピコグラムくらいだったらまあ、その、ねぇ。

 

 とにかく。伝えるべきことはハッキリと伝えて――

 

「もしかして、不知火の裸体を見るだけでは飽き足らないと?」

 

「……へっ?」

 

「そう。そういうこと」

 

 な、何だろう?

 

 全身を襲うこれまで感じたことがない程の悪寒。氷結地獄にでも堕とれたかのような錯覚さえ覚える圧倒的な寒気。切っ先の付いた液体窒素で突き刺されるような感覚。

 

「恩を売ることで醜悪な欲望に満ちた行為に及ぼうとする。そんな連中はどこにでも居るというわけね」

 

 それは小さな呟き。

 

 普段の僕だったら聞き逃してもしょうがないくらいに小さな声だったけれど、この時ばかりは何故かしっかりと聞き取れていた。

 

 だからこそ――

             “駄目だ!!”

                        ――閃光の様に頭の中を奔る言葉。

 

 不知火さんの呟き。それが正確に意味することについてはよく分からない。それでも、台詞の表面的に受け取れる部分やこの勘違いが生む状況はマズい。絶対に駄目だ!! 絶対に良くない!!

 

 それまでの混乱とか困惑を全部取り払って、僕は真っ直ぐに不知火さんを見上げる。

 

 降り注ぐ眼光。それまでの全てに勝る明確なマイナスの意志が篭ったそれは、今すぐにでも僕のことをこの世から消し去らんと言わんばかりに鋭い。

 

 でも、そんなことは今の僕には関係なかった。気にもならなかった。

 

 不知火さんの誤解を解く――それが最優先事項であり、今の僕が気にするべき唯一のことだから。

 

 居ても立っても居られずその場から立ち上がると、僕は殆ど勢い任せに叫んだ。

 

「ご、ご飯!!」

 

「…………ご飯?」

 

「そう、晩ご飯。それを一緒に食べない?」

 

 深く考えずに口走った言葉だけど、効果はあったようだ。

 

 僕の突然の行動と口走った言葉に理解が追い付かないのか、虚を突かれた表情をした不知火さんが怪訝な視線を僕に向けている。

 

「不知火さんが僕の望むことをするって言うんなら、僕的には晩ご飯を一緒に食べてくれるだけで十分嬉しい。だから、不知火さんからお礼をして貰えるならばそれがいい」

 

 不知火さんへの提案を口にしながらも、頭の片隅で「何かを忘れていないか?」と囁きかける声が聞こえた気がするけど今は無視。余計なことを考えている余裕はない。

 

「ど、どうかな?」

 

 言うべきことは言った。あとは不知火さんがどんな反応を返してくるのかのみ。

 

「…………」

 

 む、無言。不知火さんお得意の無言の反応。

 

 もの凄く心臓に悪い。一瞬前まで妙な興奮から身体の芯が燃え上がりそうなくらい熱かった気がするのに、今は全身に冷や汗ダラダラの身震いするような冷たさを感じる。

 

 訳もなく襲い来る不安に不知火さんのことを直視できない。あまりにも見当外れなことを言ったかもしれない。もっと別の良い提案とかがあったかもしれない。と、自問自答の乱気流が頭の中で渦を巻いている。

 

「……分かりました。それであなたが問題ないのならばそれで構いません」

 

 ようやく打ち破られた長い沈黙。

 

 不知火さんの開かれた口から出た声は相変わらず冷淡なものに変わりはないけど、それでも安堵の息を吐くには十分。ついでに言えば、不知火さんが外していたシャツのボタンを留め始めたのを見て更に安堵。

 

「よ、良かった。じゃあ、え~と、晩ご飯だけど……どうしようか?」

 

 ボタンを留め直している不知火さんを出来るだけ見ないように視線をあさっての方向に逸らしながら、了解を得たことで急遽発生したこの後の事態に対して脳味噌をフル回転で使用する。

 

「今日は僕の家には家族が誰もいなくてさ。だからどこかに食べに行くか買ってくるかって……あっ」

 

 血の気が引いた。

 

 ま、マズい! そうだ! なんで忘れてんだよ!? 約束をしてたじゃないか。ナルの家に行くって。そこで晩ご飯を食べるって。

 

「ど、どうしよう……」

 

「あなたにお任せします。不知火はあなたの提案に従うだけですから」

 

 焦りで思わず口にした僕の言葉。それを自分への問い掛けだと取ったのだろう。不知火さんとしてはこの後のことは僕に全任せするつもりのようだ。

 

 噛み合ってない筈の会話が何故か噛み合っているかのように感じる奇妙な感覚。だけど、今はそれは重要じゃない。それよりも大事なのは、この後の行動に対して大きな問題が発生したということ。大きくて切実な問題が発生したという事実。

 

 考えてみる……

 

 Q;ナルの家に不知火さんは行くことを望むと思いますか?

 

 A;絶対にNO。ありえない。下手すれば今度こそ眼光に睨み殺される。

 

 Q;不知火さんを説得出来ますか?

 

 A;おそらく無理。まず無理。天地が引っ繰り返っても無理。睨み殺されるのがオチ。

 

 Q;でも、不知火さんはこちらの提案に従うと言ってますが?

 

 A;僕に自殺願望はありません。ついでに言えば、嫌がると分かっている不知火さんに対して無理強いするつもりもありません。

 

 ……詰んだ?

 

 どうあっても進退窮まった? どうしたらいい? どうしたら?

 

 考えろ! 考えるんだ、僕!!

 

「じゃあ、出前でも取ろうか? 僕、注文してくるよ」

 

 口から出たのは、なんとも中途半端な提案。だけど、僕としてはギリギリでなんとかなるかもしれない提案。

 

 注文をしてくるという体裁でナルの家に行き、事情を説明した上で出前の体裁で晩ご飯を持って帰ってくる。ナルの家で晩ご飯を食べるという約束を反故する形になっちゃうので、ナルには本当に申し訳ないけど。でも、打開策としてはこれしかない気がする。

 

「不知火さんは何か食べたいものはある? 知り合いのお店で、普通の食事処だから高級イタリアンとか懐石料理みたいな感じのは流石に無理なんだけど」

 

 あと、ファーストフード系とかピザなんかもちょっと無理かな。だから、不知火さんがその手のものを食べたいと言いださないことを願うしかない。

 

「それに、何か苦手は食べ物とか食べられない食材とかがあれば避けるけど?」

 

「特にありません」

 

 色々と悩んだり不安になったりしている僕の様子なんかまるでお構いなし。簡潔且つ簡略。どこまでも素っ気ない不知火さんの返答に、僕はもう溜息を吐く気力すらなかった。

 

 

 






 不知火さんはアグレッシブ(良くも悪くも)。

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