後世日本国召喚 新世界大戦録   作:明日をユメミル

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※一旦削除して、新たに加筆修正しました


第117話

日本武尊から行われた2式誘導噴進弾による第2次攻撃は、ハギスの工作員による無線誘導による精密攻撃が実行され、バルクルス基地近辺に到達した2式は、工作員のリモコン誘導により基地内の重要建造物に次々と着弾していく。

 

 

「またか!」

 

 

地下司令室に響く轟音にガオグゲルは怒りを表す。地上を視察できる潜望鏡から見える光景は、既に第1次攻撃により半壊していた航空機格納庫と弾薬庫、兵舎、管制塔を直撃、ロ号弾と通常弾頭による攻撃に晒されるバルクルス基地。

 

 

「だがこちらにはまだ戦力はある。通信手!」

 

「はい!」

 

「レイフォルへ増援を要請せよ!」

 

「有線しか使用できませんが」

 

「構わん」

 

「了解」

 

 

バルクルス基地とレイフォルの帝国軍本隊がある基地とは無線と有線により繋がっており、どちらか一方か使用不能になっても通信能力を失わないようになっている。

 

 

「ん?」

 

「どうした?」

 

「閣下、交換所と繋がりません!」

 

「なんだと!?もう一度試してみろ!」

 

「はい」

 

 

通信手は交換所に再度繋ぐが、応答はなかった。

 

 

「ダメです!繋がりません!」

 

「有線までやられたか………これでは孤立無援ではないか!」

 

 

既にこの時点で、レイフォルとの直通の有線はハギスによる事前工作により切断されており、埋設された有線も切断されているためレイフォルとの直接通信は不可能であった。

 

 

「伝令兵を出せ。ハルナガに居る増援が来るまで我々で迎え撃って、少しでも時間稼ぎをするしかない」

 

「了解」

 

 

ガオグゲルは伝令兵を出して、ヒノマワリ王国首都ハルナガ京にいる第9師団へ増援要請を行おうと考えた。間に合うかどうかは分からないが、何もしないよりはマシだと考える。

 

 

 

 

 

 

第2次攻撃が終了後、未だ各所で被害が拡大中のバルクルス基地に向けて更なる攻撃の手が加えられようとしていた。

 

 

『敵基地視認!攻撃開始!』

 

 

アルー前線基地から飛び立った、バルクルス基地攻撃隊による戦爆連合が迫っていた。

連合の先鋒を勤めるのは、日本から電征と共に供与されされムー空軍航空隊に配備された艦上攻撃機『蒼山』と艦上爆撃機『銀星』の攻撃隊は基地に配備されている対空砲陣地に向けて攻撃を開始する。

 

 

『投下!』

 

 

250から800キロ爆弾による攻撃は対空砲陣地に配備されている対空機銃と高射砲を破壊していく。帝国軍側も攻撃に晒されながら必死に応戦し複数の銀星と蒼山を撃ち落としていくが、お返しといわんやばかりに機銃掃射で排除される。

 

 

『敵対空砲沈黙!貴隊は攻撃を開始されたし!』

 

『了解!』

 

 

対空砲陣地が無力化されると、今度は銀色に塗装された日本空軍所属の戦略爆撃機『B-29』と『B-30』が爆撃態勢に入った。前世界に於いて転移前に実現した日米講話により米国から大量に供与されたB-29とB-30爆撃機は新たに創設された日本空軍の主力爆撃機として導入されていた。

しかし、機体は米国規格で製造されているため、エンジンは東方エルサレム共和国のヴィトゲンシュタイン社製ターボプロップエンジンに換装、爆撃照準システムは国産の物を搭載しており、日本での運用に適するように改良されているが、爆弾の搭載量と航続距離性能等の基本が優秀なため、日本にとっては貴重な爆撃戦力となっている。

 

 

 

『チョイ左、ヨウソロ!』

 

 

前世では日本本土に大量に爆弾を投下したその重爆は後世に於いてはB-32フライングデビルの登場により早々に旧式化し、しかも敵であった日本の手によって、異界の敵に向かってその牙を突き刺そうとしていた。

 

 

『各機、爆撃用意よし!投下用意よし!』

 

『攻撃開始!』

 

『投下用意………投下!』

 

 

その合図と共にB-29とB-30の爆弾倉から大量の爆弾が投下され、バルクルス基地へ雨の如く降り注ぐ。

 

 

「うぉぉぉぉ!!!!」

 

 

ガオグゲルは今まで経験した事のない空爆に腰を抜かした。地上から伝わる衝撃波の数は尋常ではなく、ガオグゲル含めたの基地要員も初めて経験する絨毯爆撃に耐えるしかなかった。

 

 

 

(基地さえまともに機能していればぁぁ!!!)

 

 

 

そう心の中で叫ぶが、後の祭り。バルクルス基地は短時間のうちに絨毯爆撃で壊滅状態に至る。

やがて衝撃が少なくなり、爆撃が終わるとガオグゲル達は外の状況を確認しようと外へ出た。

 

 

「基地が………」

 

 

そこには、何も残っていなかった。

あるのは破壊された建物や航空機の残骸に、誰も生き残っては居ない対空砲陣地だけだった。

 

 

「これでバルクルス基地は終わりだ………」

 

「閣下」

 

「こうなれば撤退しかない……総員、ハルナガ京まで撤退するぞ」

 

「はっ!」

 

 

 

ガオグゲルは基地の放棄を決定、基地に居た残存部隊さ撤退準備に取り掛かる。

 

 

 

 

しかし、そんな彼らに駄目押しとも言える凶報が舞い込んできた。

 

 

「閣下!敵機来襲!」

 

「またか!?機種は?」

 

「ムーのラ・カオス型輸送機です!数30!」

 

「輸送機だと?」

 

 

ガオグゲルは双眼鏡を使って、国境の方向から来襲する機影を確認する。見張りからの報告通り、ムー空軍の主力輸送機ラ・カオスの編隊が迫ってきていた。

 

 

「まさか……」

 

 

彼の予感は当たっていた。

 

 

 

30機ものラ・カオスには、ムー陸軍が誇る最強の精鋭部隊『第1空挺連隊』、通称『空の狩人』と呼ばれる落下傘部隊は、バルクルス基地上空で降下態勢に入った。

 

 

 

「空挺、行くぞ!」

 

「「「「「おう!」」」」」

 

 

 

作戦に投入される第1空挺連隊第1中隊がラ・カオスの機内で扉の前に立つ。

 

 

 

「降下!」

 

 

そして、指揮官の合図で中隊は一斉に降下を開始する。30機ものラ・カオスから解き放たれる空挺連隊は、銃火器が入ったコンテナ共に降下を開始し、基地に向けて真っ直ぐと降りていく。

 

 

「迎撃だ!敵は空挺部隊を仕向けてきたぞ!」

 

「了解!」

 

 

ガオグゲルは迎撃を指示し残存部隊は直ちに迎撃態勢に入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く




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