僕とシンフォギアと指輪の魔法使い   作:T&Y-Tiga

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遅くなって済みません



第4話約束 Part2

弦十郎「改めて、協力してくれるな?明久君」

 

僕は、再び真剣な表情で聞いてくる司令の言葉に対して・・・。

 

明久『はいっ!こちらこそ宜しくお願いします!』

 

コクン、と力強く頷きそして握手をした。

 

弦十郎「そうか!よし!よく言ってくれた!感謝するよ、明久君!俺の名は風鳴弦十郎。

この特異災害対策機動部二課の司令官を務めている」

 

明久『えっ?風鳴って・・・あの人の苗字も確か・・・』

 

弦十郎「そう!俺は翼の叔父だ!」

 

明久『ええっ!?そうだったんですか!?』

 

弦十郎「うむ、そうなのだよ明久君」

 

マジか!?マジで!?マジだ!?ショータァーイムっ!!

 

すごいこともあるんだな・・・こんな大規模な特務機関の司令官がまさか

風鳴さんの叔父だったなんて・・・。

 

この時改めてこの世界の日本の狭さを実感した。

 

了子「そして私は「出来る女」、「天才考古学者」で有名な櫻井了子で~す♪これから

仲良くしましょうね明久君♪」

 

言いながら、了子さんが僕の肩に手を回した。

 

了子「透き通るような綺麗な瞳・・・誰かの物になる前に私の物にしちゃいたいくらい・・・」

 

了子さんが俺の顎を人差し指でクイッと持ち上げながら妖艶な声でそう言った。

 

明久『りょっ、了子さん!?、それって一体どういう意味ですか///?』

 

了子「そんなに知りたい?だったら後でそのことについて個人レッスンしてあげるけど?」

 

明久『けっ、結構です///!』

 

そう言って、了子さんからバッと離れた。

 

それでも了子さんは変わらずにこにこしている。

 

了子「や~ね明久君、冗談よ。半分はね♪」

 

明久『じゃ、もう半分は!?』

 

了子「それは内緒♪もう、初心なのね♪」

 

唇に人差し指を添えて悪戯っぽく笑う。

 

こ、この人って、一体・・・何?

 

緒川「司令、そろそろ。もう遅い時間ですし」

 

弦十郎「そうだな、明久君、今日はもう帰ってくれて結構だよ」

 

明久『あ、そうですか。それじゃあ・・・』

 

ズシッ・・・

 

明久『あっ、手錠付けられたままだった・・・』

 

どおりでさっきから手が重いと思ったよ・・・。

 

翼「はあ・・・緒川さん、お願いします」

 

緒川「はい、翼さん♪」

 

風鳴さんに呼ばれ、緒川さんが僕の両手に付いていた手錠を外してくれた。

 

明久『あっ、ありがとうございます』

 

緒川「いえいえ♪」

 

手錠を外してもらい、改めて荷物を受け取る。

 

明久『本当にありがとうございました。それじゃあ・・・』

 

すると指令室にアラームが鳴り響いた。

 

一同『!?』

 

弦十郎「どうした!?」

 

「〇〇噴水公園周辺にノイズが大量発生しました!」

 

弦十郎「分かった、翼、出動してくれ!」

 

翼「分かりました!」

 

明久『僕も行った方が・・・』

 

緒川「明久君は先程ファントムと戦ったばかりなので今はお休みしてください。大丈夫です。」

 

翼「ここからは、私の・・・防人の役目です。」

 

そう言うと翼はエレベーターの前に立ち来るのを待つ

そして着いたエレベーターに乗り込もうとしたら後ろから

明久が翼を呼び止めた。

 

明久『翼さん、もし本当に絶望しそうになったら―――』

 

こっちを見ている翼の瞳を見つめ返す明久は指輪を付けた右腕をまっすぐ突出し、

 

明久『僕が君の・・・最後の希望になってやるよ』

 

自身と決意に満ちた笑みを浮かべて、力強く言い切った。

 

翼「…………、―――――ッッ!!」

 

しばしの静寂の後、突然翼の顔がボンッと赤くなった。

 

翼「なッ!?あ、あああ、貴方は何を言っているの!からかうのもいい加減にして!

私は防人で人々を守る剣なのよ!貴方みたいな人に私の希望になる必要なんてないわ!!」

 

明久の言葉をどう受け取ったのか、さらに顔の赤みを増していく翼。

 

翼「もう行きます!」

 

羞恥心を振り切るように翼は今度こそエレベーターの中に入り地上へと昇って行った。

 

明久『…もしかして怒らせっちゃったかな?』

 

弦十郎「翼の事なら心配するな、あいつなら大丈夫だ」

 

明久『はぁ・・・』

 

 

明久(何だろう…何だか嫌な予感がする)

 

奏 <翼・・・>

 

 

その頃、翼はバイクに乗りながら現場に向かっていた。

 

翼(何なの!?さっきのあれ!私をからかってるの!?なんて軽い男なのかしらあの人!!)

 

翼は二課で明久に言われたあの言葉を聞いてから心臓が激しくドキドキと鼓動していた

 

翼(でも・・・あの時)

 

『僕が君の最後の希望になってやるよ』

 

翼(・・・あの時の彼の目・・・とても真っ直ぐな目だった…

本当に私の最後の希望になってくれる…そんな真っ直ぐな目をしていた。)

 

翼は自分の胸に手を当てると今でもドクンッ、ドクンッと心臓が少し早く鼓動している。

 

(何なのこれ・・・どうして私、こんなにもドキドキしてるの?・・・何…この気持ちは?)

 

等と考えていたが直ぐに翼は気持ちを切り替える

 

(吉井明久・・・貴方にも戦う覚悟がある様に私にも防人としての覚悟がある

だから貴方に見せてあげる、私の覚悟を!)

 

翼『Imyuteus amenohabakiri tron・・・・・・』

 

翼は起動聖唱を歌い、胸の天羽々斬が反応し翼の周りにエネルギーフィールドが展開する、

インナースーツ、脚部装甲、腰、腕、ヘッドフォンが装着されアームドギアが現れ

胸の天羽々斬の形が変わり翼は自身のシンフォギア『天羽々斬』を装着した

 

BGM『絶刀・天羽々斬』

 

明久『あれが翼さんの?』

 

弦十郎「そうだ、あれがが翼のシンフォギア『天羽々斬』だ。」

 

翼は装着と同時に現場に到着する

 

そして翼はノイズどもに立ち向かう

 

翼「♪」

 

翼は走り抜けながらノイズどもを斬っていきアームドギアを巨大化させる

 

<蒼ノ一閃!>

 

横一文字に巨大なエネルギー斬撃波を放つ蒼ノ一閃を放ちノイズども纏めてを両断する

 

「♪」

 

続けて空高くジャンプし、上空から無数の刃を展開しそれを空から降って来る雨の様に放つ技

「千ノ落涙」を放ち、多数のノイズを消滅させた。

 

剣を元に戻し、そのまま走りながらノイズ達を切って、切って、切り伏せて行った

 

そんな彼女の様子を陰から異形の者が見ていた。

 

「ふふふ、今度こそ…お前を絶望に堕してやる」

 

そんな異形の者を空からレッドガルーダが見ていた。そしてガルーダはその場から飛んで行った。

 

 

そして二課では映像に映し出されている翼の奮戦ぶりに明久は驚いていた。

 

明久『凄いな、翼さん』

 

緒川「当然ですよ、翼さんはシンフォギアの正適合者でもあり、防人でもあるんですから」

 

明久『防人か・・・』

 

奏<あいつ・・・>

 

するとエレベーターからさっきのガルーダがやって来た。

 

明久『ガルーダ!?もしかして見つけたの?』

 

弦十郎「ん?明久君それは何だい?」

 

明久『僕の使い魔のガルーダです・・・で、どうだった』

 

ガルーダは明久に翼があの時逃がしたファントムにまだ狙われていることを伝えた。

 

明久『やっぱりまだ翼さんを狙ってたんだな・・・』

 

緒川「もしかしてファントムが翼さんを!?」

 

明久『そうらしいです、やっぱり僕も行きます!』

 

弦十郎「明久君!!」

 

明久は弦十郎から呼び止められる。

 

弦十郎「翼の事を、司令として、いや一人の叔父として頼む…翼を守ってくれ…」

 

緒川「僕からもお願いします…翼さんを守ってください・・・」

 

2人は明久に頭を下げ明久にお願いをした。

 

それを受けて明久は

 

明久『任せて下さい、翼さんは僕が守ります。絶対に』

 

そして明久はエレベーターに乗り込んでいった。

 

その頃、翼は・・・

 

翼「♪・・・はぁ」

 

唄い終えると同時に翼はノイズを全滅させた。

 

そして辺りを見渡し他にノイズがいないか確かめると

首に掛けているペンダントを片手の掌の上に乗せて目を落とす。

 

翼「奏・・・」

 

だが・・・

 

翼「ぐぁあ!!」

 

翼の足元でいきなり爆発が起こり彼女は吹き飛ばされた。

そしてゆっくりと翼の元に異形な影が近づく・・・

 

ミノタウロス「あははははは!!また会ったな、ゲート!!」

 

そこにはあの時逃げたミノタウロスだった。

 

翼「貴様はあの時のファントム・・・」

 

ミノタウロス「さて、適度に痛めつけてから絶望させてやる」

 

翼「誰が貴様に絶望させられてたまるか!!」

 

そして翼とミノタウロスは戦闘を開始した。

 

翼「はぁ!!やぁ!!」

 

翼は刀を振るがミノタウロスは自分の武器である槍でそれを上手く防御し

カウンターで攻める。

 

翼「ならばこれで!!」

 

<蒼ノ一閃!>

 

距離を取り翼は<蒼ノ一閃>を放つ。だがミノタウロスはそれを躱し、

翼に向けて口から火炎弾を連射する。

 

翼は空中でアームドギアの影に隠れて防御するが足場が無い空中では踏ん張る場所が無い為

そのまま耐え切れずに吹き飛ばされ地面に落下する。

その時流れ弾で翼のペンダントの紐をかすり、地面に叩き付けられた拍子で外れてしまった

 

そのまま写真が入ったペンダントをミノタウロスが拾い上げる。

 

ミノタウロス「ほぅ、これが貴様の心の支えか・・・」

 

翼「そ、それを・・・返せ・・・それ、は・・・」

 

翼はアームドギアを杖にしながらも立ち上がる

 

ミノタウロス「貴様のその力は元々は与えられた力だ・・・その力に選ばれた事で自分が

特別な存在にでもなったつもりか?貴様はその力を借りているだけに過ぎない、

 

力が無い貴様は・・・ただの価値のない無力な存在だ。」

 

そしてペンダントを翼の目の前で落としそれをミノタウロスが踏みつぶした。

 

翼「ぁ・・・」

 

ミノタウロスが足を退けるとそこには壊れたペンダントとそして

ぐしゃぐしゃになった写真だった。それを見て翼の心の中の

奏と自分が笑い合っている思い出に紫色のヒビが入った。

 

急に体の力が抜け落ち、手に持っていたアームドギアも手を離してしまった。

 

すると翼はまるで自分の身体の異変に気づくと突然胸を押さえつけ

苦しみだした。

 

翼「ハァっ、ハァっ、ハァっ・・・」

 

そんな翼の異変をモニターで見てる二課の皆は・・・

 

弦十郎「どうしたんだ!?翼ぁ!!」

 

緒川「翼さん!!しっかりしてください!!」

 

了子「翼ちゃん!!」

 

二課の皆も翼に何が起きてるのか全く分からないのだ

 

緒川「一体、翼さんに何が?」

 

弦十郎「俺達にはどうする事も出来ないのか・・・クソッ!!」

 

了子「弦十郎君・・・」

 

弦十郎は自分の無力差に血が滲み出るくらいに拳を握りしめる

そんな弦十郎の姿を見て了子は心配そうに見つめていた。

 

 

翼(ここまで・・・なの?やっぱり私には・・・防人なんて・・・務まる訳が・・・ないんだ)

 

薄れていく意識の中、翼は諦めようとしていた。

 

(こいつの言う通り・・・私の力は与えられた物なんだ・・・力が無ければ私は・・・

存在する価値なんて・・・生きる意味なんて・・・)

 

無防備な翼にミノタウロスは翼の首を掴み上げては首を絞める力を強める

 

ミノタウロス「さぁ!貴様も絶望して新たなファントムを生み出せ!!ハハハハ!!」

 

翼(奏・・・ごめんね・・・)

 

死を覚悟した翼に声が聞こえた。

 

『諦めるな!』

 

その時、ミノタウロスに向かって一つの銀弾「Silver Bullet」がミノタウロスに命中する

 

ミノタウロス「グハッ!何d・・ウオァ!!」

 

ミノタウロスが銃弾を受け更に何かに吹き飛ばされミノタウロスが遠くに吹っ飛び

降り飛ばされた翼をお姫様だっこで受け止める

 

翼「誰?・・・・・・・・・貴方は・・・・・・」

 

翼を救ったのはマシンウィンガーで翼の元に急いでいた明久だった。

明久はマシンウィンガーでミノタウロスを引き飛ばしたのだ

 

明久『言ったでしょう、僕が君の最後の希望になるって・・・』

 

翼「吉井・・・明久?」「どうして貴方がここに?」

 

明久『僕の使い魔が知らせてくれたから駆けつけ来たんだ・・・間に合って良かったよ』

 

翼「どうして・・・どうして貴方は戦ってるの?貴方は防人ではない筈なのに・・・どうして?」

 

明久『・・・僕と同じ人を二度と増やさない為にかな・・・』

 

翼「え?」

 

明久『僕が味わった苦しみや悲しみをもう他の誰にも味わって欲しくないんだ・・・

僕は望んで魔法使いになったんじゃない・・・生きるって希望を持ったから魔法と言う「力」を

手に入れる事が出来たんだ・・・でも僕が力を手に入れる事が出来たと同時に一緒にいた人たちを

守ることが僕には出来なかった・・・だから僕は戦うんだ。同じ悲しみを二度と繰り返さない為に

僕と同じ魔法使いを二度と作らせない為に・・・』

 

翼「・・・」

 

翼は目の前でそう言った彼の言葉に改めて彼は自分よりも辛くて悲しい過去を背負い

そして同じ様に悲しむ人を増やしたくないと覚悟を持って戦っている。

そんな明久に対して翼は自分よりもちゃんとした戦士だと思った。

 

ミノタウロス「指輪の魔法使い!お前なんかに関わってる暇はない」

 

明久『それはこっちの台詞さ・・・でもお前に言っておく事がある』

 

ミノタウロス「何だ」

 

明久「確かに翼さんの力は与えられた力だ。でもお前なんかに翼さんの何がわかる。

この子は・・・何かを成し遂げ・・・何かを守る為・・・防人として貫く為に

そして・・・この世界の希望の為に戦って来た立派な女の子なんだ!

それが風鳴 翼だ!!お前に彼女の価値観を決める資格はないんだよ!!

 

そんな力強い言葉に翼は明久を見つめる。

 

ミノタウロス「何だお前は!?一体何なんだ!?」

 

明久「唯のお節介な魔法使いさ!覚えておけ!」

 

『ドライバーオン・プリーズ!』

 

『シャバドゥビタッチヘンシーン! シャバドゥビタッチヘンシーン!』

 

翼さんは、必ず護ってみせる。奏と「約束」したから・・・

 

明久<行くよ奏!!>

 

奏<ああ!!>

 

「変身!」

 

『フレイム・プリーズ!』

 

『ヒー・ヒー! ヒーヒーヒー!!』

 

ウィザード「さぁ、ショータイムだ」

 

ミノタウロス「くっ・・・・調子に乗るなーーーーーー。」

 

ウィザードの挑発に乗ったのか、ミノタウロスは鬼神の如く攻撃を繰り出したが

ウィザードはそれを避けガンモードを撃ち込みミノタウロスを吹き飛ばし

再びソードガンをソードモードにしミノタウロスの攻撃を回転しながら飛びかわすと

右横、斜め下とソードガンで切り裂き左脚で蹴りを打ち込みミノタウロスを吹き飛ばした。

すると、ミノタウロスは槍をウィザードに突き刺そうとするがウィザードはソードガンを前に突き出し

槍を破壊した。そして、ソードガンはミノタウロスの胴体に当たり再びミノタウロスは吹き飛ばされた。

 

ミノタウロス「くっこんのおおおおおおおおおおおおおおおお!」

 

ミノタウロスは、自身の怪力を生かした突進を仕掛けてきた。

ウィザードは、ソードガンで突進を防いだがあまりの怪力に押されていく。

 

ウィザード「ちょちょちょ、おいおいおい、うおっと、まったく困った暴れん坊ちゃんだな。」

 

ウィザードは、ミノタウロスに振り落とされたが何とか着地しベルトの鎖に着けていた

黄色で四角の形でバイザーが付いた宝石の指輪を取り左手に着けベルトのレバーを操作し指輪をかざした。

 

「ランド プリーズ ド、ド、ド、ド・ドン!ドンド・ド・ドン!」

 

すると、ウィザードの足の所から黄色の魔方陣が現れまるで

大地の恵みを受けるようにウィザードの体を潜り抜けその姿を変えた。

顔は、指輪のように黄色い四角になり胸の宝石も黄色に染まりマントの内の色も黄色になった。

大地の力とパワーに優れた姿

 

「仮面ライダーウィザード ランドスタイル」である。

 

ミノタウロス「貴様、エレメント変化できるのか。」

 

ミノタウロスは、そういうと再び突進を仕掛けてきた。しかし、ウィザードは

 

ウィザード「まあね、」

 

そう言って、別の指輪を右手に着けベルトのレバーを操作し指輪をかざした。

 

「ディフェンド プリーズ」

 

すると、目の前に土の壁が現れミノタウロスはそれに挟まった。

これが、ディフェンドリングの力である。各スタイルのエレメントによって

魔法でそれぞれの壁を作り出すことが出来るのである。

ランドスタイルの場合は土の壁を発動することが出来るのである。

 

ミノタウロス「くっぐう」

 

ウィザード「フフーン。おりゃっ!」

 

ミノタウロス「ぐはあ」

 

ウィザードは、壁に挟まったミノタウロスを鼻で笑うと回し蹴りを喰らし空中に吹き飛ばした。

フレイムスタイルに比べパワーはこっちの方が上のためこのような事が出来るのである。

 

ウィザード「こんなのもあるんだよ」

 

ウィザードは再びベルトのレバーを操作し変身の時の位置に手形を動かした。

 

「シャバドゥビタッチヘンシン♪シャバドゥビタッチヘンシン♪」

 

変身待機音が鳴りウィザードは今度は緑でバイザーの付いた三角の宝石の指輪を取り

左手に着けベルトにかざした。

 

「ハリケーン プリーズ フー、フー!フーフーフーフー!」

 

今度は、緑の魔方陣がウィザードの上に現れウィザードはそれを自ら潜り抜けた。

そして、頭は緑の逆三角になり胸の宝石は緑に染まりコートの中は緑になった。

風の力とスピードが上がった姿

 

「仮面ライダーウィザード ハリケーンスタイル」である。

 

ハリケーンスタイルになったウィザードは魔方陣を蹴り吹き飛ばしたミノタウロスの方向へ飛んだ。

ハリケーンスタイルは、風の力を使うことができるので空を飛ぶことが出来るのだ。

そして、その力を生かしミノタウロスを右、左、後ろ、斜めと多方向から攻撃しミノタウロスに

ダメージを与え地面に叩きつけた。

そして、ウィザードはフレイムスタイルの指輪を着けベルトのレバーを操作し指輪をかざした。

 

「フレイム プリーズ ヒー、ヒー、ヒーヒーヒー!」

 

そして、フレイムスタイルに戻ると別の指輪を右手に着けてベルトを操作し指輪をかざした。

 

ウィザード「さあ、フィナーレだ!」

 

「ルパッチ・マジック・タッチ・ゴー!ルパッチ・マジック・タッチ・ゴー!

ルパッチ・マジック・タッチ・ゴー!チョーイイネ!キックストライク!サイコー!」

 

「ハアアアアアアア!!」

 

ベルトから音声が流れるとウィザードの足元に炎を纏った魔方陣が現れウィザードは

回転し右足を前に出す構えをした。すると、炎が右足に集まりそして覆われた。

それから、ロンダート(側方倒立回転跳び1/4ひねり)をし威力を倍増させ空中反転し

飛び蹴りの体制に入った。各スタイルによって異なるが魔力を倍増させ相手に叩き込む

ウィザードの必殺キック「ストライクウィザード」である。

 

ウィザード「ハアア!!」

 

ストライクウィザードが決まりミノタウロスは魔方陣に包まれ爆発炎上した。

 

ミノタウロス「うわあああああああああああああああああああ!」

 

ドカーン!

 

ウィザード「ふぃー」

 

ウィザードは、安息の声を出した。

 

しかし、

 

奏<明久!>

 

ウィザード「!?」「あっ・・・・翼!」

 

そう、翼の体にヒビが入りファントムが生まれそうになっていたのだ。

 

奏<明久!このままじゃ翼が!!>

 

ウィザード<もう僕の目の前で二度とそんな事させはしない。>

 

ウィザードは、そう言いながら翼に近づき翼を抱えて近くの木陰に降ろした。

 

ウィザード『・・・翼・・・』

 

翼「魔法使い?・・・もう、私・・・」

 

ウィザード『絶望なんかしちゃダメだ、僕に任せて』

 

ウィザードは、翼にそう言うと自分の顔が書かれたオレンジ色の指輪を取りだし

翼を励ましながら指輪を着けさせた。

 

『僕が君の・・・最後の希望になってやるよ』

 

翼は二課での明久が言っていた言葉を思い出した。

 

翼「それが、魔法使い、貴方の覚悟ね」

 

ウィザード『「約束」する僕が最後の希望だ』

 

そして、指輪を着けさせた千冬の右手をベルトにかざした。

 

「エンゲージ プリーズ」

 

すると、翼は倒れ翼の上に魔方陣が現れる。

 

ウィザードは奏が入っている指輪を着けベルトにかざした。

すると指輪は奏の姿へと変わる

 

ウィザード『じゃあ、奏、彼女を見てて。僕はちょっと行ってくるから』

 

奏「明久・・・頼むな」

 

ウィザード『分かってる、翼は必ず助けるから』

 

そしてウィザードは魔方陣の中に入って行った。

そして、翼の精神世界「アンダーワールド」に向かった。これが、エンゲージリングの力であり

着けた人物のアンダーワールドに行きファントムを倒しに行くのだ。

ウィザードは、なんとか翼のアンダーワールドに辿り着いた。

 

ウィザード『ここが、翼の精神世界、アンダーワールドか』

 

そして、ウィザードの目に写ったのは翼と奏が笑い合っている場面だった。

 

【シンフォギアの第4話のあの回想シーン 参照】

 

すると、空間にヒビが入り巨大ファントム「ワイバーン」が現れた。

そして、ワイバーンが空間に衝突するとヒビが広がり今にも現実世界に跳びだしそうであった。

同じく、現実世界でも翼の体のヒビは広がっていく。

 

奏「明久、急いでくれ」

 

アンダーワールド

 

ウィザード「『約束』したからね、2人と、だからやるしかないんだ」

 

ウィザードは、そう言うと竜が書かれた指輪を着けベルトにかざした。

 

「ドラゴライズ プリーズ」

 

ドラゴライズリングによって明久の体内にいるファントム「ウィザードラゴン」が現れた。

しかし、ドラゴンもファントムのためはやく制御しないとファントムの誕生に助走をかけてしまうのである。ウィザードは、コネクトリングを着けベルトにかざし魔方陣からマシンウィンガーを出し

ドラゴン目掛けて走った。

 

ウィザード『ドラゴン!僕に従え!!』

 

「コネクト プリーズ」

 

ウィザード『ハアっ!』

 

そして、ウィザードはドラゴンに近づくとマシンウィンガーは翼のような姿に変わり

ドラゴンの背中に合体した。

これがドラゴンを制御できる形態「ウィンガーウィザードラゴン」である。

ウィザードは、ドラゴンを制御しワイバーン目掛けて突っ込んで行った。

すると、ワイバーンは、ドラゴン目掛けて光弾を放ったがそれは当たらず

ドラゴンも口から炎を放ちそれに応戦した。

そして、ドラゴンとワイバーンは空中で衝突しあい互いに地表に落下し取っ組み合いをしながら

飛び一旦距離を取るとウィザードはウィザードソードガンをソードモードの状態で取りだし

手型の装飾品のレバーを操作しフレイムリングをかざした。

 

「キャモナ・スラッシュ・シェイクハンズ♪キャモナ・スラッシュ・シェイクハンズ♪ 

フレイム! スラッシュストライク! ヒー!ヒー!ヒー! ヒー!ヒー!ヒー!」

 

すると、ソードモードの刃先が炎を纏う。そして、ワイバーン目掛けて接近し横に切り裂くように一閃した。

 

ウィザード『ハア!』

 

ウィザードの一閃を食らったワイバーンは、魔方陣に包まれ爆発炎上した。

 

ウィザード『ふぅ・・・』

 

すると、現実世界の翼の体のヒビは消え元に戻った。

そして、魔方陣が現れウィザードが戻ってきた。

これによって、翼はゲートでは無くなったのである。

 

ウィザードは明久の姿に戻る

 

奏<明久・・・翼は・・・>

 

明久『もう大丈夫、これでこの子はゲートじゃなくなった。もう襲われる事はない。

 

約束は果たしたよ、奏』

 

奏「ああ、ありがとう、明久」

 

それから・・・

 

目を覚ました翼が見たのは二課の治療室の天井だった。

部屋は夕日の色に染まっており窓の向こうには太陽が沈み掛けていた。

 

あの後・・・明久から連絡を受けた司令は緒川さんを翼の保護に向かわせ

現場に着くとそこには制服姿の翼が公園のベンチで気持ちよく眠っている姿だった。

 

 

そのことを緒川さんに聞かされた翼は司令に今日一日はゆっくりしろと言われたので

この治療室のベッドに腰掛けていた。

 

そして自分の左手の中指にはエンゲージリングが着けられていた。

 

その指輪をそっと撫でると翼はそぉっと自分の胸に手を当てると

あの時の絶望の気持ちとは違うあったかくて優しい気持ちが心の奥底から

湧き上がって来たのだ

 

(・・・この感じ、暖かい・・・あの時のとは違う、そっか、私は・・・)

 

(彼に・・・恋をしたんだ/// 恋なんて私には必要のない物だって今まで考えて来た

私が防人である為にはそんな物、邪魔だって・・・でも今は違う。

私は・・・防人である前に・・・一人の女の子だったんだ・・・)

 

 

そして彼女は夕日を見つめて小声で呟いた。

 

 

 

 

翼「・・・希望・・・か」




今回はかなり遅れてしまって申し訳ありません。

では次回もお願いします

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