Dear…【完結】   作:水音.

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第20話 No Compromise ―譲れぬもの―

 翌朝、通常通りの時間に隊舎に向かった沙羅を待ち構えていたのは、なにやら厳しい表情を前面に貼りつけた浮竹だった。

 

「おはようございます。昨日は休暇をくださりありがとうござ……」

 

 言い終える前にそれに気づいた沙羅は、口を開いたままその場に固まる。

 

「隊長?」

「清音から聞いたぞ。現世で十刃の奇襲を受けたそうだな」

 

 いつもより数段低い声音で告げる浮竹に、やっぱりと思いながら頭をさげた。

 

「……ご心配をおかけして申し訳ありません」

「まったくだ。俺は病み上がりだから身体を休めろという意味で休暇を与えたんだぞ。現世にふらふら遊びに行かせるためじゃない!」

「すみません……。気分転換に現世の空気でも吸おうかと……」

 

 浮竹の顔色を窺いながら、沙羅はたどたどしく言葉を紡ぐ。

 

「それで傷だらけになって帰ってきたんじゃ意味がないだろう。聞けば相当の深手を負ったそうじゃないか」

「あ、でも傷は勇音さんに診てもらったのでもう──」

「そういう問題じゃない!」

 

 くわっと声を荒らげた浮竹に沙羅は慌てて首を引っこめた。自分の身を案じてのことだとわかってはいるが、こういうときの浮竹はめっぽう口うるさい。

 

「あ~らら。大目玉だね」

 

 そんなふたりの様子を遠巻きに眺めながら清音が苦笑していると、浮竹の怒りの矛先はそちらにも向けられた。

 

「清音、おまえもおまえだ! 卯ノ花隊長から沙羅のことを聞いた時点でなぜすぐに俺に知らせなかったんだ」

「だって隊長、昨日は調子が(かんば)しくないからって隊首室で寝こんでたじゃないですか。せっかくお休みのところを起こすより、一刻も早く沙羅を助けに行ったほうがいいと思ったんです」

「それを決めるのは俺だ。副隊長が危機に晒されているとあれば、まずは隊長に報告するべきだろう」

「で、でも卯ノ花隊長が『浮竹隊長の身体に障るといけないから報告は明日になさい』って言ってくれたんですよ? 責任は自分が持つからって!」

 

 懸命に言い繕う清音の言葉に、沙羅はふと昨日の卯ノ花との会話を思い出した。

 現世のあの場にいたもうひとりの存在に気づいていた彼女。その存在を沙羅が隠そうとしているのを知りながら、それを咎めることなく見過ごしてくれた。

 ひょっとして卯ノ花は最初からこうなることを見越していて、事が大きくならないようにあえて浮竹への報告を遅らせたのだろうか。ありえないとは思いつつもあの博識な女性が相手ではそれも否定しきれず、沙羅はただ感謝の念を深めるばかりだった。

 

 その後もしばらく小言は続いたものの、すっかりうなだれた沙羅が何度目かの謝罪を口にしたところで、浮竹はようやく張りつめていた息を吐きだした。

 

「……とにかく、無事で良かった。十刃とやり合ったと聞いたときは心臓がとまるかと思ったんだからな」

「本当にすみませんでした」

「もういい。おまえもおまえなりに反省しているんだろうし、済んだことだ」

「でも……」

 

 歯切れの悪い返事に浮竹が視線を向けると、沙羅はぎゅっと左腕の副官章を掴んで苦しげに口を開いた。

 

「私が闘った十刃は、先日の任務で隊士たちを襲撃したうちのひとりだったんです」

「……それは確かなのか?」

「はい。霊圧が現場に残っていたものと酷似してましたし、本人も認めたので間違いありません」

 

 四人もの隊士が散ったあの残酷な任務は、もう一月(ひとつき)も前に遡る。だがその哀しみはいまだ十三番隊の隊士たちの心に色濃く残り、沙羅の復帰により多少の賑わいは見せたものの、隊はまだ完全に元の活気を取り戻したとは言い難い状況にあった。

 その元凶を生みだした相手を、打ち倒すことができなかった。それどころか、あと一歩遅ければ殺されていた。

 そして……もうひとりの元凶に至っては、倒すどころか──

 

「隊士の仇も討てず……申し訳ありません」

 

 口には出せない言葉の代わりに深く頭をさげる。

 いくら責め立てられようと、もうウルキオラを憎むことはできないから。彼を討って、隊士たちの無念を晴らすことはできないから。

 黙って唇を噛む沙羅の頭を、大きな手がぽんと包みこんだ。

 

「謝る必要はないさ。……俺たちがなすべきは復讐じゃない」

 

 そこまで言って、浮竹は柔らかく微笑む。

 

「おまえが無事で本当に良かった」

 

 本当は誰よりも隊士のことを想っている心優しき隊長。

 それでもこうしてあたたかい言葉をかけてくれる浮竹を、沙羅は心底敬愛する。

 

「ありがとうございます……」

 

 まるで兄のような、ともすれば父のような温もりでいつも自分を支えてくれるその人に、心からの感謝を捧げた。

 

 *

 

 ひと通りの説明を済ませた後、沙羅は浮竹と共に一番隊の隊舎を訪れていた。

 

「……ふむ。その破面は自分を『第6十刃(セスタ・エスパーダ)』と言ったんじゃな?」

 

 一番隊隊長、そして護廷十三隊総隊長でもある山本元柳斎重國を前に片膝をつき、沙羅は深く頷く。

 

「はい。グリムジョー・ジャガージャックと名乗りました」

「して、その力の程は?」

「相手がどこまで本気を出していたのかは測りかねますが……少なくとも隊長格には十分に匹敵するかと」

 

 沙羅がそこまで告げると、元柳斎はいつもは穏やかに細めている目を僅かに開いて吐息をもらした。

 

「そうか……。いずれにしろ、破面どもの動きが活性化しておるのは間違いないようじゃな。この一月で二度もの襲撃──このまま看過するわけにもいくまい」

 

 元柳斎がとん、と杖をつくとすぐさま奥の間に控えていた副官が現れた。

 

「現世への駐留部隊を増員させる。また、任務で現世におりる際は十分な体制を整えるよう各隊へ通達せよ」

「はっ」

 

 副官が隊首室を出るのと同時に、浮竹と沙羅も元柳斎へ敬礼して帰途についた。

 

 

「これから破面との闘いがますます激しくなるんですね……」

 

 隊舎までの砂利道を歩きながら沙羅がぽつりと呟くと、浮竹は「そうだな」と頷いた。

 

「藍染が王鍵の創生を目論んでいる以上、俺たちは全力であいつを止めなければならない。魂魄の安定を護る、そのための護廷十三隊だ」

 

 浮竹の迷いのない瞳の先にあるのは、日が傾き茜色に染まり始めた瀞霊廷。そこに住まう死神には、尸魂界の守護者として魂の安寧秩序を保つ使命が課せられる。

 

「元柳斎先生も仰っていたが、今後現世任務にあたる際には特に厳重な防衛体制を()くよう徹底しないとな」

「はい。私もなるべく同行するようにします」

「いや、それはだめだ。おまえはしばらく現世へおりることを禁じる」

「えっ!」

 

 素っ頓狂な声をあげた沙羅に、浮竹はさも当然だろうとでも言うような顔を向ける。

 

「おまえは一度十刃と闘っているんだぞ? 奴らに目をつけられていないとも限らない。状況が落ち着くまでは現世任務の監督は清音か仙太郎に任せるつもりだ。もちろん私用でおりることも認めない」

「なにもそこまで──!」

 

 自分の身を案じてのこととは言え、それは困る。現世に行けなければ、当然ウルキオラにも逢えないわけで。

 

「これは隊長命令だ。いいな?」

 

 そんな沙羅の焦燥をどこまで読みとっているのか、浮竹は決して否とは言わせぬ物言いで首を捻る。

 普段が優しいだけに、ひとたび怒りモードに入った浮竹の威圧は凄まじい。さすがにこの状況で「嫌です」とは……

 

「はい……」

 

 叱られた子供のように力なく肩を落とす沙羅であった。

 

 

 *

 

 その夜、十三番隊の隊舎の前を音もなく横切る一体の影があった。

 

(ごめんなさい……隊長)

 

 周到に黒い外套まで被って夜闇に紛れているその影は、小走りに駆けながら穿界門を目指している。そうして目的の場所まであと少し、というところで背後から聞き慣れた声が響いた。

 

「こんなことだろうと思ったわ」

 

 影の主はびくりと肩を揺らして、恐る恐る声のした方向を振り返る。

 

「──沙羅。あんたそれで本当に変装したつもり?」

 

 石柱に背をもたれて寄りかかっていた彼女にズバリと名を呼ばれて、沙羅は吐息をもらしながら外套を剥いだ。

 

「乱菊……どうしてこんなところにいるの」

「浮竹隊長に頼まれたのよ。沙羅がなにか抱えこんでるみたいだから、様子を見ていてほしいって」

 

 言いながら沙羅のすぐ目の前まで歩み寄った乱菊は、そこで脱力したように肩を落とす。

 

「で、仕方なく張りこんでたらまんまとそんな怪しい格好で出ていくんだもの。あんた隠し事したいならもうちょっと考えてから動きなさいよね」

「……」

 

 あまりにもっともな指摘に反論する言葉もない。

 

「さっき浮竹隊長から現世禁止令が出たばかりなんでしょ? こんなことして……バレたらただじゃ済まないわよ」

「わかってる……」

「浮竹隊長だけじゃない。ほかの隊士たちの信頼まで失うことになるわ。あんたの副隊長としての立場も危うくなるかもしれないのよ?」

「わかってるよ……でも!」

 

 意思をこめた強い瞳でキッと乱菊を見上げる。

 あれだけしつこく浮竹に言い含められたのだ。その命令に反することでどんな結果を招くか、考えていないわけじゃない。それでも、行かなければ彼には逢えない。

 

「……どうしても行かなきゃいけないの。どうしても逢いたい人がいるの! だから私──!」

 

 大きく開いた口は乱菊の手によって塞がれた。

 目の前では口の前で人差し指を立てた乱菊がやれやれと笑っている。そして彼女はこう続けた。

 

「あのね。仮にも人目を忍んで行こうってときにそんな大声あげんじゃないわよ」

「へ……?」

 

 黙りこんだのを見計らって解放された口からは、なんとも間の抜けた声がもれた。

 

「あたしはただ様子を見てるように頼まれただけだし。別にあんたを止めなきゃいけないなんて義務もないしね」

 

 呆気に取られている沙羅に乱菊はふっと表情を緩める。

 

「どうしても行かなきゃいけないんでしょ?」

「……いいの? 乱菊が隊長に怒られない?」

「よく言うわよ。どうせ止めたって行くくせに」

 

 図星を指されて黙りこむと彼女はけらけらと笑った。

 

「ホンットあんたってわかりやすいわねー。一度言いだしたら聞かないのも相変わらず。院生の頃とまるで変わってないんだから。──いいわ、早く行きなさいよ。浮竹隊長もそれをわかっててあたしに任せたのよ、きっと」

 

 穿界門に向けて沙羅の肩を押しながら、乱菊は「それにしても」とその顔を覗きこむ。

 

「どうしても逢いたい人がいる、なんて。ずいぶん大胆なこと言うじゃない?」

「あ、う、それは……」

 

 沙羅が顔を紅潮させて口籠もれば彼女はますます楽しそうに笑った。

 

「いいわよ、今は勘弁してあげる。気持ちの整理がついたら話してくれるんでしょ~?」

「……うん。約束する。乱菊には絶対一番に話すから!」

「はいはい、楽しみに待ってるわ。てゆーか声でかいっての」

 

 苦笑いする乱菊に笑みを返して、沙羅は穿界門を解錠した。

 そうして異界へと続く門へ片足を踏み入れたところで再度振り返ると、乱菊は「朝までには帰ってきなさいよー」と手を振っている。

 

『……ありがとう』

 

 胸いっぱいに広がる想いを口の中で呟いて、沙羅は現世に向けて歩みだした。

 

 この自分の行動が、たくさんの人に迷惑をかけるものだとわかっていても。

 逢いたい気持ちは止められない。

 

 今の沙羅を突き動かすのはウルキオラへの想い、ただそれだけだった。

 

 *

 

 穿界門を出るとすぐ、春の暖かい夜風に包まれた。

 悪戯に舞いあがる髪を押さえて、もうすっかり見慣れた桜の木へ歩み寄る。月明りに照らされたその場所に彼の姿はなかった。

 

「よいしょ、──っと」

 

 桜の枝を伝ってよじ登り、沙羅は彼が好きだと言っていたあの場所に腰をおろした。

 ここからの眺めを目にするのは一月振りだ。桜の花もすっかり満開になってしまった。

 

 ウルキオラに別れを告げられたあの雨の日のあとは、この場を思い出すだけで胸が痛んだけれど

 今の心持ちはあのときとはまるで違う。

 例えいつ現れるとも知れなくとも、こうして桜の花に包まれながらウルキオラを待つ時間は、沙羅にとってなんら苦痛を覚えるものではなかった。

 

 そう、あのときの哀しみと絶望に比べれば、これくらいなんてことない。

 今ならあの人を信じられるから──

 

 頬をすり抜ける風を感じながら、静かに流れていく時に身を委ねた。

 それからどれだけの時間が過ぎたのか、風に舞いあげられた花びらをおもむろに見上げたそのとき、ズズ……と空気が震えた。

 

「……!」

 

 上下に切り裂かれた空の間から漆黒の闇の世界が覗く。

 だが沙羅の瞳は、その闇の中で一点の白い輝きを纏う姿をはっきりと捉えていた。

 一瞬のうちに空の亀裂は閉じ、月を背景に宙に浮かぶ彼を見つめて沙羅は嬉しそうに顔を綻ばせた。

 

「ウルキオラ……」

 

 その名を口にすれば、彼はふわりと桜の枝に降り立って沙羅の隣に腰をおろす。

 

「良かった……来てくれて」

「来るまで待つと言っていただろう。……おまえならやりかねないと思ったんだ」

「うん。そのつもりだった」

 

 にこりと悪びれもなく言い放てば、ウルキオラは小さく嘆息して口を開いた。

 

「……その無防備なところを少しはどうにかできないのか。聞けば昨日は自分からのこのこと奴に近づいていったそうじゃないか」

「奴?」

「グリムジョーだ」

 

 その名前に「ああ」と頷くと、沙羅はグリムジョーとの出会いのシーンを思い出して肩をすくめた。

 

「のこのこって言うか、まあ、結果的にはそうなったけど──ウルキオラと間違えちゃったんだもん……」

 

 尻すぼみにもごもごとそう告げれば、ウルキオラは今度はあからさまに溜め息を吐きだした。

 

「それが無防備だと言っているんだ。俺以外にもこの服を着ている破面などごまんといるんだぞ」

「だって、ウルキオラを捜してたんだもの。私になにも言わずにあんな別れ方したウルキオラが悪いんだからね!」

 

 沙羅にびしっと指を突きつけられ、ウルキオラは目を瞬く。まさかそんな返し方をされるとは思わなかった。

 

「それは──これ以上傍にいれば、またおまえを傷つけることになると……」

「そんなの勝手に決めつけないで。そのせいで私がどれだけ苦しんだと思ってるの?」

「…………」

 

 恨めしげに睨んでくる沙羅に、返す言葉を失う。

 彼女の言う通り、沙羅が全ての記憶を取り戻してしまった今となっては、自分の行動はただ彼女を哀しませるだけのものでしかなかった。

 あまりにも利己的で──理不尽な振る舞い。

 

「……すまな……」

 

 喉からもれた謝罪の言葉は沙羅に手を重ねられたことにより遮られた。

 視線を戻せば穏やかに細められた濃紫の瞳とぶつかる。

 

「私はただ、話してほしかっただけ。自分がどうするかくらい自分で決めたいから」

 

 その眼差しは決してウルキオラを咎めるものではなくて、ただまっすぐに前を向いていた。

 

 ああ……そうだ。

 懐かしい感覚にふっと頬が緩む。

 

「おまえは昔からそうだったな……」

「え?」

 

 きょと、と目を見開いた沙羅は小首を傾げる。

 そう、本人こそ自覚していなかったものの。沙羅の言葉はいつも一直線に、なんの飾り気もなく心の奥までぶつかってくる。

 それがいつからか他人と距離を置くことが多くなっていたウルキオラ──紫苑にとっては、とても心地が良かったのだ。

 

 だから、惹かれた。

 気づけば彼女を、誰よりも深く愛するほどに。

 

 

「紫苑?」

 

 不意に呼ばれた昔の名に、ウルキオラは自嘲の笑みをこぼして首を横に振った。

 

「……違う。俺はもう紫苑じゃない」

 

 昨日と同じ台詞を口にするウルキオラに、沙羅は哀しそうに顔を曇らせる。

 

「どうしてなの……?」

 

 ウルキオラの手に自らの手を重ねたまま、ずっと聞きたかったことを問いかけた。

 

「どうして紫苑が虚に──」

「……なにも不思議なことなどない。俺の魂が虚に堕ちるほど腐っていただけの話だろう」

「そんなはずない。紫苑はそんな人じゃないよ」

 

 一片の迷いすら見せずにそう言い切る沙羅。

 憐れむのではなく、蔑むのでもなく。ただなんの疑いもなく「紫苑」を信じている、穢れのない眼差し。

 だが今の「彼」にとってはその眼差しはあまりに眩しすぎた。

 

「……俺はおまえが思っているような男じゃない」

「どうしてそんなこと言うの? 私は知ってるよ。紫苑は気持ちを言葉にして伝えるのは苦手だったけど、本当はすごく優しくて、仲間想いで──」

「やめろ!」

 

 突然声を荒らげたウルキオラに沙羅は息を呑んだ。

 

「仲間想い? ……違う。俺は……仲間のことなんてどうでもよかった。自分のことしか頭にない屑だった」

 

 ほかの誰の目を欺こうとも、自分だけは誤魔化せない。

 己の欲ばかりを貫こうとした穢らわしい自分を、誰よりも知っている。

 

「ウルキオラ……?」

 

 隣では眉を潜めた沙羅が心配そうに覗きこんでいる。

 

 俺が誰よりも護りたかった人。

 俺が……護れなかった人。

 その最愛の女性を失ってから、俺は……

 

 

「俺は──」

 

 

 きっと君は幻滅する。

 

 そして俺に恐怖を抱くようになる。

 

 

「俺は仲間を殺したんだ──……」

 

 

 遠い遠い過去の記憶。

 沙羅も知らない真実の扉が、静かに開け放たれようとしていた。

 

 

 ***




《No Compromise…譲れぬもの》

 彼の心を蝕み続けていた記憶。知られざるもうひとつの、哀しい過去。
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