「(また、いつもの日常が始まる。)」
どこにでもいるふつうの少年、「結城 充」は朝を迎えそう思った。パターン化している朝の行動を済ませ、高校へ行く支度をする。
「はぁ…」
ため息をつきながら、充はドアを開け外に出た。
三年前の2179年この地球に突如、地球外生命体、いわゆるエイリアンが来訪してきた。突然の事に、世界中の人々は戸惑った。当初、地球側はエイリアンが侵略目的で地球に来訪してきたと思っていたが、エイリアンが提示してきたのは、「地球と友好関係を結び、お互いに有益な関係を築く」というものであった。その申し出に対する対応を各国の代表が集まり議論した。ある国は、ある程度の友好関係を築いた後、侵略される。と、主張し、ある国は、今、彼らと友好関係を結べば、この先ほかの彼らのような生命体とも友好関係を結べる。と、主張した。世界は基本的にこの二つの意見に二分化された。最終的に、今後の地球にとってメリットが大きいとして、そのエイリアン、「ゼロ」と友好関係を結んだ。そこから、地球とゼロの間で技術の共有などが行われた結果、地球の技術は非常に発展し、過去に描かれた未来都市が実現した。
「(こんなに便利な世界になってもつまんねぇもんはつまんねぇよな…)」
充は高校に向かいながら思った。ふと、空を見上げると、ちょっと前までは架空のものであった空飛ぶ車やらなんやらが飛んでいた。
「ちっ…だりぃ…」
そう呟き、充は校門をくぐった。
高校での彼はいじめられるわけでもなく、かといって明るいグループに属するわけでもない、いわゆるボッチであった。
「(別に、いいけど。)」
よくある学園もののように、こいつだけはおれに話しかけてくれる幼馴染とか、そんなのもいない、正真正銘のボッチである。理由もなく窓の外を見ていると、視界の右上のあたりがキラッと光った。
しかし、光ったのは一瞬ですぐに消えてしまい、すぐに目を凝らしてみるが、もう一度光る事はなかった。
「(…?なんだ、あれ…)」
その光が気になって探していると、教室のドアを開け、担任が入ってきた。
「日直、号令。」
無機質な声に反応し、その日の日直が号令をかける。
「きりーつ、れーい、ちゃくせーき」
気だるげにそう言い、それに周りも従う。
また、つまらない日常が始まる。
いつものつまらない授業を終えた充は帰路についていた。ふと、空を見上げると偶然朝見た光を見つけた。こんどは消えることなくその場に浮遊していた。
「(…ん?おいおい…)」
そして、その光は急速にこちらに近づき、充の目の前に墜落した。
「うそ、だろぉ…」
朝に見た光はどうやらエイリアンの飛行船だったらしい。それは驚くことではないのだが、問題はその飛行船から出たエイリアン達のとった行動だった。ゾロゾロと飛行船から出たエイリアン達は武装しており、手に持った重火器で、周りの通行人達を、撃ち殺していた。
「これ、だいぶヤベェな…」
墜落した向きのおかげでエイリアン達は充の存在に気づいていない。
「(来たのか?)」
そう思い、辺りを見渡していると視界の隅に、子供を撃とうとしているエイリアンが見えた。
「おいおい…それはダメだろっ!」
その光景を見た瞬間、充の身体は動いていた。咄嗟にカバンを手放し、子供の方に駆け出す。パッと見ただけでも到底間に合わない距離、5km程だろうか、その距離を充は、
一瞬で、詰めた。
その勢いのまま、充は子供を抱き路地に入る。
「おい!大丈夫か!?」
そう尋ねると少年は涙目のまま、頷いた。
「よし。良い子だ。あっちの方から静かに逃げるんだ。」
少年にそう伝え、飛行船の死角へ逃げるよう促す。少年が充分逃げたのを見送った後、エイリアン達が暴れている方へ向く。
「やっと、#コレ__・・__#を使うときがきた…」
そう呟き、足を肩幅程に開く。息を細く吐き、一気に全身に力を込める。
「…っ!」
充の身体から放たれた衝撃で、煙が舞う。煙が晴れ、現れた充は、先程までと明らかに違った。
「さて…いくかっ!」
言い放ち、深くしゃがみ込み、充は、大空へ飛び立った。
アルファポリスでも投稿してたやつです…と言っても知らん人しかいないと思いますがwはい、というわけでこっちにも公開することにしました。こっちメインになるかなぁ〜、多分…