とある兄妹のデンドロ記録(旧)   作:貴司崎

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前回のあらすじ:妹「超級職と必殺スキルゲットだぜ!」


それでは、本編をどうぞ。


<キオーラ伯爵領>・各種考察と食事事情

 □<ブリティス伯爵領> 【蒼海術師(ハイドロマンサー)】レント

 

 あれから、【戦棍姫】の転職条件を満たしたミカが転職の試練を受けに行ったので、俺はミュウちゃんと一緒にその辺の適当な喫茶店で待っていた。

 …………そうしてしばらく待っていると、とても嬉しそうな表情を浮かべたミカが店内に入って来たので、俺はミカが騒ぎ出さない内に席へと誘導しておいた。

 席に着いたミカは適当なお菓子と飲み物を頼んだ後、俺達に転職の試練の結果を話して来た。

 

「と、言うわけで【戦棍姫(メイス・プリンセス)】に転職して来ました〜!」

「超級職転職おめでとうなのです姉様! パチパチ〜!」

『パチパチ〜』

「パチパチー」

 

 そう言って喜色満面のミカに、俺達はとりあえず拍手をして祝っておいた…………まあ、表情を見れば上手くいったのは分かりきっていたけどな。

 …………そうだ、超級職に就いた人間を見るのは初めてだしどんな感じなのか聞いてみるか。

 

「ところで【戦棍姫】にはどういう能力があるんだ?」

「ん? ……えーっと、まだレベルを上げていないからステータスはよく分からないけど、スキルは一つだけあったよ。……《アンブレイカブル・メイス》って言う装備しているメイスの耐久力を上昇させるパッシブスキルみたいだね。…………超級職のスキルの割にはなんか地味だね」

「まあまあ姉様、今後レベルを上げていけば他のスキルも覚えますよ」

 

 ふーん……まあ、まだレベルも上げていない以上はそんなものだよな。

 …………とりあえず、ミカも無事に超級職に就けたから次の予定を確認するかな。

 

「今後の予定だが、この後は北にある<キオーラ伯爵領>に行くって事で間違いはないな」

「それで良いよ。私も【戦棍姫】のレベルを上げたいしね」

「じゃあ、道中はモンスターの多そうなところを通るのです?」

「それも良いかもね!」

 

 ふむ、妹二人は今後の予定について話し合っているが……。

 

「盛り上がっているところ悪いが……今日はプレイ時間がもうないから、この後はログアウトして晩飯だ。…………旅行は明日のログインからスタートだな」

「…………おっと、もうそんな時間か。コッチ(デンドロ)に居ると時間の感覚が狂うよね」

「いつも時間の確認をしてくれる兄様には感謝なのです。…………でも、この後晩御飯なら喫茶店に入ったのは失敗だったかもです?」

『結構いっぱい食べてたよねミュウ』

 

 確かに、ログアウトした後でも腹が膨れた感覚は残るからなぁ。ネットで見たが、その事を利用した『デンドロダイエット』とか言うものもあるらしいし。

 …………そんな事を考えていると、ミカが頼んだお菓子を食べながら応えていた。

 

「別に良いんじゃない? どうせコッチでいくら食べても現実の身体が太る訳じゃないんだし」

「そうですよね! デンドロではいくらお菓子を食べても大丈夫ですよね!」

「…………現実の身体には影響が無くても、コッチのアバターが太るかもしれないがな」

 

 俺が少し気になった事を言うと、妹二人の食べる動作がぴたりと停止した。

 

「…………お兄ちゃん、お菓子を食べている時にそんな事を言わないでほしいよ……」

「悪い悪い。…………まあ、アバターが太るかどうかは分からないし、仮に太るとしてもキチンと運動すれば良いだけだから問題は無いだろう。ここに居る全員、戦闘とかで激しく動いているしな」

「…………まあ、デンドロアバターの運動量は現実よりも遥かに多いですからね」

 

 実際、デンドロ内でも空腹を感じる事を考えれば運動時にアバターのカロリーを消費しているのは間違いないだろうし、戦闘時の運動量を考えれば多少お菓子を食べ過ぎたぐらいなら大丈夫だろう…………よっぽど食べすぎない限りは。

 

「じゃあ、運動せずに食べ過ぎで激太りしたアバターの<マスター>とかも居るのかな?」

「可能性はあるだろう、どんなプレイをすればそうなるのかは知らないが。…………体脂肪率を攻撃力に変換する<エンブリオ>を持つ<マスター>とかかね?」

 

 そんな下らない話をしつつ食事を終えた俺達は、会計を済ませてこの日のデンドロを終えたのだった。

 

 

 ◇

 

 

 そして次の日、各々の学校を終えてからデンドロにログインした俺達は<ブリティス伯爵領>で一通りの準備を終えてから、次の目的地である<キオーラ伯爵領>向かっていた。

 …………そしてその際、レベリングを兼ねて街道からやや外れた道を進んでいたのだが……。

 

『『『『『BUMOOOOO‼︎』』』』』

「《タイダルウェイブ》!」

 

 今、俺はこちらに突っ込んで来た【バイオレンス・ファング・ボア】の群れに対して《タイダルウェイブ》──【蒼海術師】の大津波を起こす魔法──を放って足止めをしていた…………これまで襲ってくるモンスターを倒しつつ進んでいたのだが、<キオーラ伯爵領>に入ったところで運悪くコイツらの群れに遭遇してしまったのだ。

 ……なので、今は妹達と手分けしてコイツの討伐を行っていた。

 

「《マッドプール》!」

『『『『『BUMOOOOO⁉︎』』』』』

 

 大津波で足止めされている【バイオレンス・ファング・ボア】達に対し、俺は《マッドプール》──広範囲の地面を泥状にして相手の動きを封じる【黒土術師(ランドマンサー)】の魔法──を使った。

 …………先に放った大津波のお陰で、地面がぬかるんでいたからか効き目がいいな。

 

「とりあえず埋まっておけ《アースイーター》!」

『『『『『BUMOOOOO…………⁉︎』』』』』

 

 泥にはまって動けなくなっている相手に対して、俺は《アースイーター》──地面に穴を開けて相手を落としてから、穴を開けるのに使った土を穴の中に流し込んでダメージ与えつつ生き埋めにする魔法──を使って土葬した。

 ……この魔法は発動は少し遅いが、相手をダメージで仕留めきれなくても状態異常の【窒息】で大体始末出来るから使いやすい。

 

「やはり、地上では【黒土術師】の魔法は使い勝手が良いな。……さて、あの二人は「《サークルインパクト》!」『『『BUMOOOOO⁉︎』』』……心配する必要はないな」

 

 そちらを見ると、ミカが【ギガース】を振り回して複数体の【バイオレンス・ファング・ボア】を薙ぎ払っていた……よく見ると、突っ込んで来た相手をそのまま打ち返していたりもしているしあっちは放置でもいいか。

 ……じゃあミュウちゃんの方はと言うと……。

 

「《ローキック》! 《ストームアッパー》! 《ハイキック》!」

『BUMO! BUMO! BUMOOO⁉︎』

 

 そこには突っ込んで来た【バイオレンス・ファング・ボア】を下段蹴りで迎撃して転ばせ、体勢が崩れた相手をアッパーで打ち上げ、落ちてきた相手を上段蹴りで仕留めるミュウちゃんの姿があった…………ミュウちゃんは【蹴士(キック・ストライカー)】に転職してから、よく蹴りも併用する様になったので連続攻撃のキレが凄い事になっているんだよなぁ。

 ……そんなミュウちゃんに向かってまた一体の【バイオレンス・ファング・ボア】が突っ込んで来たが……。

 

『《ブレイズ・バースト》!』

『BUMOOOOO⁉︎』

 

 そいつは、ミュウちゃんの近くにいたフェイの放った魔法による炎によって焼き尽くされていた……あの二人の連携も良い感じになって来たよな。今もお互いの死角をカバーし合う形で立ち回っているし。

 ……初めの方はミュウちゃんの機動にフェイが付いてこれなかったり、逆にミュウちゃんがフェイの魔法の射線に入ったりする事もあったけど、今はそんな事も無くなったしな。

 

「さて、俺も掃討を続けますか……《ハイドロ・スプラッシャー》!」

『BUMOOOOO⁉︎』

 

 とりあえず俺は考え事を一時中断して、自分に向かって突っ込んで来た【バイオレンス・ファング・ボア】に向けて《ハイドロ・スプラッシャー》──高圧水流を放出して相手を攻撃する【蒼海術師】の魔法──を放って吹き飛ばした……今後の事も考えるとなるべく魔法を使ってスキルレベルを上げないとな。

 

 

 ◇◇◇

 

 

 □<キオーラ伯爵領> 【戦棍姫】ミカ

 

 それからしばらくした後、私達は【バイオレンス・ファング・ボア】の群れを掃討する事に成功していた。しかし、倒す事自体は簡単だったけど『バイオレンス』の名の通り群れの仲間が倒されても意に介さず向かってくるので実に面倒な相手だったね。

 …………とりあえず、全員で手分けしてドロップしたアイテムを回収しようか。大量に落ちているから回収が面倒なんだよねぇ。

 

「いや〜、ようやく片付いたね。…………少し街道を外れるだけでモンスターの群れに遭遇するなんて、やっぱりデンドロの野外は地獄だぜ」

「まあ、今ぐらいの群れに遭遇する事は割とよくある事だしな」

「私達も、この旅の最中に何度もモンスターの群れを掃討していますからね。…………この世界でアウトドアが流行らないはずなのです」

『アウトドア料理なんてしたらモンスターが寄ってくる事もあるしね』

 

 フェイちゃんの言う通り、この世界においては野外で料理を行う際には、周囲のモンスターなど気をつけなければならない事が多いんだよね。なので、この旅行の道中の食事はほとんどが携帯食になってしまっているのだ。

 

「でも、やっぱり毎回携帯食っていうのは味気ないよね。…………というわけで、お兄ちゃん次の食事でなんか作って〜」

「…………俺が作るのか?」

「だって、私の料理の腕なんて家庭科の授業で卵焼き焦がすレベルだし〜。ああ、周辺の敵の排除なら任せてくれても良いよ!」

「…………私も姉様と同じ様な感じなのです。…………しゅ、周辺の敵は一掃出来るのです!」

『それしか出来ないだけなんだけどね』

 

 …………ウチの女子メンバーは完全に戦闘特化だからね。それに、お兄ちゃんの作る料理はすごく美味しいし。

 と、そんな話をしている間にドロップアイテムの回収は終わったみたい、その後は戦闘後のお約束であるステータス確認だね。

 

「おっと、今の戦闘で【蒼海術師】がカンストしたな。…………とりあえずメインジョブは、以前に取るだけ取ってそのままな【弓狩人(ボウ・ハンター)】にでもしておくか」

 

 お兄ちゃんはアイテムボックスから【ジョブクリスタル・ロッド】を取り出してメインジョブを【弓狩人】に変更していた…………そういえば、最近は魔法ばかりで弓はあんまり使っていなかったね、お兄ちゃん。

 

「あ、私もさっきの戦闘で【蹴士】がカンストしたのです。やっぱり上級職二つを埋めていると、残りの下級職のレベル上げは楽ですね。…………後一応、街を出る前に【蹴拳士(キックボクサー)】に就いておいたのです」

「じゃあ【ジョブクリスタル・ロッド】を使うか? …………ああでも、装備スキル《ジョブチェンジ》のクールタイムは十分だからもう少し待ってくれ」

「分かったのです。…………そういえば姉様、超級職の使い心地はどうですか?」

 

 装備スキルのクールタイムのせいで手持ち無沙汰になったミュウちゃんが、同じ様にステータスを確認していた私に質問してきた。

 

「うん、流石に『超級職』なんて言うぐらいだからステータスの伸びは凄いよ。一レベル上がる際のステータスも上級職と比べると三倍以上だしね」

「それはすごいな。…………それでレベルの上限が無いんだから、完全にゲームバランスが崩壊しているよな」

「そうだねー。…………まあ、このデンドロに()()()()()()()なんて物が存在するのかどうかも怪しいけどね」

 

 このデンドロでは、どうも意図的に桁の違う強さが設定されている感じがするしね。

 …………そんな感じでステータスの方は申し分ないんだけど……。

 

「でも、スキルの《アンブレイカブル・メイス》の方はイマイチ有り難みを感じられないんだよねぇ。…………どうも、上昇するのは頑丈さだけで攻撃力とかが上がる訳じゃないみたいだし、元々【ギガース】は私のSTRで振り回してもヒビ一つ入らないぐらいには頑丈だしね」

「成る程。まあ、パッシブスキルならノーコストで常時発動している訳だから別に損はないんじゃないか? …………俺なんて、まともに使っていないスキルが大量にあるし」

「私は結構満遍なく使っていますが、兄様ならそうなりますよね」

 

 …………お兄ちゃんは大量のジョブに就いているから、どうしても使うスキルは偏るよね。ミュウちゃんの場合はジョブを格闘系で統一しているし、アクティブスキルによる連続攻撃を得意としているから、私達の中では一番無駄無く取得したスキルを使っているんじゃないかな。

 私も戦棍士系統のスキル以外はほとんど使わないし。強いて言うなら【鎧戦士(アーマーファイター)】のパッシブスキル《鎧強化》ぐらいかな? このジョブには他にも一時的にENDを倍加させる《アーマーガード》とか、各種耐性を上昇させるアクティブスキルがあるんだけど、私は直感で攻撃をほとんど回避出来るからほぼ使わないし。

 

「私も【壊屋(クラッシャー)】とか、取ったはいいけどスキルはまったく使ってないし。…………まあ、元々STRを上げる為に就いたジョブだから、超級職のレベルが上がって他に良さそうなスキルを覚える下級職が見つかったら真っ先にジョブリセットされる候補かな」

「まあ、兄様の様な例外でもない限りジョブ構成は悩みますよね」

「そうだねー。…………それに多分、この《アンブレイカブル・メイス》は今後【戦棍姫】のレベルを上げて、他のスキルを覚えた時に初めて役に立つスキルだと思うんだよね」

 

 それに、武器が壊れにくくなるのは私の()()()()()との相性も悪くないしね…………まあ、それ以前にデメリットが酷すぎて使い勝手が悪すぎるんだけど……。

 …………そんな話をしていると、フェイちゃんが少し真剣な表情を浮かべていた。

 

『そういえば、僕もラーニングした魔法を結構使っているけど……どうも、ラーニングした魔法が増える程にスキルレベルの上がりが遅くなっている気がするんだよね』

「そうなのです?」

『うん。最初の方と比べると、ラーニングした魔法のスキルレベルが一から二に上がる時間が伸びているし』

「ふむ………おそらく汎用性の高いラーニングスキルのデメリットの様なものではないか? 俺の《百芸創主(スキルマイスター)》の燃費みたいに、汎用性の高いスキルにはそのどこかにしわ寄せが来る様だし」

 

 成る程…………まあ、私の【ギガース】がデメリット無しの一芸特化型だから、<エンブリオ>っていうのはそういうものなのかもしれないね。

 

『スキル欄には標記されていないデメリットって感じみたいだね』

「そうだな。…………俺の《光神の恩寵(エクスペリエンス・ブースター)》もどうやらモンスターにしか効果が無く、ジョブクエストとかには対応していないみたいだし」

「そうなの? お兄ちゃん」

「ああ。このデンドロでは経験値が明確に表示される訳ではないから、ジョブクエストを多く受ける様になった最近まで気づかなかったがな。…………このデンドロにはマスクデータが多過ぎる……」

 

 どうも、スキル欄っていうのは本当に最低限の事しか書かれていないみたい…………この様子だと、私の《アンブレイカブル・メイス》も単純な強度を上げるスキルじゃないかもね。

 

「…………おっと、ミュウちゃん【ジョブクリスタル・ロッド】のクールタイムが終わったから使ってもいいぞ」

「ありがとうなのです、兄様」

 

 そう言って、お兄ちゃんはミュウちゃんに水晶の付いた杖を手渡した…………さて、時間潰しの話はこんなところかな。

 

「さて! 一通りの事後処理も終わったし旅行を再開するとしましょうか」

「そうだな。…………レベリングを兼ねているから思った以上に時間がかかっているしな」

「それはしょうがないのです」

『元々そう言う予定だったしね』

 

 そうやって、私達はお兄ちゃんが運転する馬車に乗ってレベリングを兼ねた旅行を続けたのだった…………途中、思った以上にモンスターと遭遇してしまって、一日のログイン時間が切れて何度かログアウトしてしまったけどね。

 

 

 ◇

 

 

「おー! ようやく街が見えてきたね。あそこが<港湾都市キオーラ>か!」

 

 あれから旅を続ける事暫く、私達はようやくこの<キオーラ伯爵領>でもっとも大きな街、<港湾都市キオーラ>に到着していた。

 この領は主にグランバロアなどとの海上交易が盛んに行われており、だからこの<港湾都市キオーラ>は以前立ち寄ったウェレンと比べても遥かに大きな港を中心とする都市になっているみたい。

 

「それにしても、思ったより時間が掛かってしまったのです」

「街道を通らなかった所為で何度かモンスターの群れと遭遇したからな」

「お陰でレベルは上がったけどねー。…………お兄ちゃんの料理が食べられなかったのは残念だけど」

「仕方がないだろう。…………流石に調理器具や調味料なしで料理は作れないぞ」

『そう言えば携帯食ばかりでその手のアイテムは買ってなかったよね』

 

 そうなんだよねー。時間経過遅延機能付きアイテムボックスとか携帯食料とか野宿用のテントとか各種マジックアイテムは買ってたんだけど、その手の料理用アイテムは買い忘れていたんだよね…………私もミュウちゃんも料理出来ないからすっかり忘れてたよ……。

 

「まあ、調理器具とかはあの街で買えばいいし、なんなら下級職に【料理人(コック)】でも取ろうか?」

「料理スキルがあると、料理を食べた時にバフが乗るみたいだしいいんじゃないかな?」

「兄様ならジョブ枠に余裕がありますしね!」

 

 お兄ちゃんに任せておけば大体何とかなるしね!

 

『自分達が料理するとは言わないんだね』

「…………それは言わない約束だよフェイちゃん……」

 

 そんな会話をしつつ、私達は<港湾都市キオーラ>に入っていったのだった。




あとがき・オマケ、各種オリ設定・解説

兄:料理の腕は普通に美味しい家庭料理が作れるぐらい
・あの後、妹達に料理をせがまれたが、そもそも調理器具や調味料を買っていなかった事に気付いた。

《光神の恩寵》:実は敵を倒した際の光の塵(リソース)に干渉するスキル
・単純に経験値量を増やしているだけでは無く、アイテムや管理AIに送られる分のリソースを自身の獲得経験値に回したりもしているため、モンスターや<マスター>を倒した時にしか効果は発揮されない。
・その為、効果起動中はドロップアイテムの質も低下するなどのデメリットもある(兄単体でのドロップアイテム運が悪いのは物欲センサーだけでなくこれのせいでもある)
・効果標記の%は最大値であり、相手や状況によっては割合が減る事もある。
・管理AIの『権能』に関わっているスキルなので、ネタバレ防止の為に効果標記はかなりボカされている。

《ハイドロ・スプラッシャー》:【蒼海術師】のスキル
・高圧水流を放って相手を攻撃する水属性魔法。
・着弾地点が離れる程に水圧が下がって威力が落ちる。

妹:料理の腕はかろうじて手伝いが出来るぐらい。
・【戦棍姫】のレベル上げは順調に進んでおり、ジョブの再構成も視野に入れている。
・必殺スキルの能力は他のメンバーには教えている。

《アンブレイカブル・メイス》:【戦棍姫】のパッシブスキル
・装備しているメイスの耐久力を大幅に上昇させるスキル、だが上昇するのは頑丈さだけで装備攻撃力などは上がらない。
・それでも超級職のスキルなので、店で一番安い鉄製メイスでも逸話級金属(ミスリル)クラスの強度に出来る。
・耐久力の上昇率は装備しているメイスの性能に比例する為、上級<エンブリオ>である【ギガース】の強度は神話級金属(ヒヒイロカネ)を優に超え、超級金属に匹敵する強度と化している。
・物理的な強度だけでなく特殊効果に対する耐久性も大幅に上昇するので、装備しているメイスの熱耐性や状態異常耐性なども大幅に上昇する。
・超級職のスキルとしては地味だが、本来このスキルは他の二つのスキルをサポートする為のものである。

《鎧強化》:【鎧戦士】のパッシブスキル
・装備している鎧の装備攻撃力・装備防御力・装備スキルなどを強化するスキル。
・妹の場合、もっぱら【ドラグテイル】攻撃力上昇に使われている。

《アーマーガード》:【鎧戦士】のアクティブスキル
・一時的に自身のENDを倍にするが、効果発動中は移動する事が出来なくなる。
・妹の場合は広域攻撃に対する防御ぐらいにしか使われない。

末妹:料理の腕は妹と大体同じ
・スキルを連続で使用するためSP消費が激しく、その対策装備をいくつか付けている
・連続攻撃時にいちいちスキル名を宣言するのが面倒なので、最近はスキル名を言わずにスキル発動が出来ないか練習中。

《ローキック》《ハイキック》:【蹴士】のスキル
・それぞれ下段蹴り・上段蹴りを繰り出すアクティブスキル。
・中断蹴りの《ミドルキック》もある。

《ストームアッパー》:【拳聖】のスキル
・風を纏ったアッパーで相手を殴ると同時に高く打ち上げるスキル。

【蹴拳士】:【拳士】【蹴士】の複合下級職
・拳と蹴りの両方を使う格闘系ジョブで、手足を使ったアクティブスキルや拳撃・蹴撃補助のパッシブスキルなどを覚える。
・代表的なスキルは拳撃・蹴撃系アクティブスキルの消費SPとクールタイムを減少させるパッシブスキル《キックボクシング》など。
・転職条件は『【拳士】【蹴士】のジョブに就いている事』と『拳と蹴りの両方を使った攻撃で倒した相手の数が一定数以上』になる。


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