女子寮生活は難儀です   作:as☆know

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日間3位に乗ってました。ビックリしすぎてもはや冷静です。
ちなみに、意外かと思いますが今日のサブタイトルは考えるのに時間を使いませんでした。サブタイトルの意味は自分でもよくわかっていません。対戦よろしくお願いします。


ロックはロックでもロックなロックはなーんだ!

 

 

「うまっ」

「ふふーん、346カフェの料理はなんでも美味しいんだにゃ!」

「私たちが作ってる訳じゃないんだけどねー」

 

 

 厚焼きのサクふわ食パンに、厚めの焼かれたベーコンと半熟のスクランブルエッグを乗せて食らいつく。んー! これ最高。合わないはずがないよな。

 ホットコーヒーで口の中に残るマーガリンやらの甘みを流し込むとこれまたいい。洋食にはコーヒーが最強ってそれ一番言われてるから。

 

 

「そんで? 結局ここを紹介したかっただけなん?」

「違うよねー、みくちゃん」

「んぐっ……」

「喉詰まらせんなよ」

 

 

 そんなに綺麗な飯を食いながらのうげっ……って反応あるかね。完璧な反応やないか。

 というか多田は何処までいっても他人事なんですね。それなのに前川に付き合ってあげてるってええやつやな。暇なのかな。

 

 

「まぁ……あれだにゃ……昨日のおわびってやつだにゃ」

「なんかしたっけ」

「その……まぁ色々にゃ……!」

「あれか、意気揚々と噛みつきにきたのに全く相手にされてなかったことか!」

「李衣菜チャン離すにゃ! みくはこいつを一発ぶん殴らないと気が治まらないにゃぁあああああ!!!」

「はいはい静かにー」

 

 

 やっぱこいつおもれーわ。なんにもしてないのに急に責任感じてこんなことしに来るとは律儀な方やなぁ。根が真面目なんだろうかね。格好は真面目じゃないのに。真面目じゃないことはないか。安部さんと同じプロといえばプロか。

 

 

「まぁいいにゃ。みくは大人だから許してあげるにゃ」

「年下だろお前」

「ところで光クンは今日はなにか予定あるのかにゃ?」

「ある」

 

 

 家でゴロゴロするというこの世の何物にも変えれない大事すぎる用事が俺にはあります。

 叶うことならここで飯食ったらすぐにアイドルの人たちに見つからないように部屋に戻りたい迄あるんだよ。

 

 

「どっか行くの?」

「ううん、どこにも」

「なにかするの?」

「ううん、なんにも」

「なんも予定ないやんけ!」

 

 

 

 予定がないことはないんだ。さっきも言った通り寮の我が部屋で休息をとると言う何者にも変えられない大事な用事がね、私にはあるのだよ。

 

 

「そういうお前らは暇なのかよ」

「みく達は今日はオフだにゃ」

「昨日レッスンだったからね」

 

 

 まぁ何となく察してはいたけど。オフでもないとこんなやつのところに訪れないわな。

 

 

「じゃあ二人でどっか遊びに行ってくれば?」

「折角遊びに来たのに連れないな〜」

「いやいや、俺にとってここは超ビジターなの」

「アイドル部門に男子高校生が紛れ込むなんて普通ないもんにゃ。仕方ないにゃ」

 

 

 事実だけど言わんでくれ。俺の胃が痛くなるから。

 よくよく考えても考えなくてもこれ不思議だよな。みくの言い方的にも男のアイドルはいないみたいだし、ほんとに不思議だな。他人事でいたかった。

 

 

「でも安心するにゃ! そんなキミに、今日はみく達が直々にここを案内してあげるにゃ!」

「いや、昨日千川さんにビルの方はある程度教えて貰ったんで」

「え゛っ゛」

「じゃあ本館とか別館の方は?」

「両方知らねぇ」

 

 

 女子寮に行くまでの通り道の分だけどな。ビルの方は見たけど、あの城みたいな方は知らない。てか入ろうとすら思わんわ。威圧感がえぐすぎる。何回見ても城だもん、城。

 あと別館ってのは存在すら聞いたこと無い。ここってそんなのもあるんか。

 

 

「じゃあ本館と別館を紹介するにゃ!」

「いや、いいよわざわざ。俺がそこの施設を使うわけでもあるまいし」

「サウンドルームとかはむしろ光の専売特許だと思うけど」

「そうなの?」

「レッスンルームとかには正直縁はないかもしれないけど、エステルームとかは使うかもしれないでしょ?」

「男でエステはないだろ……」

「最近の男の人はそういうの気にする人もいるにゃ」

「そうなんだ……」

 

 

 というか、こんなにぽんぽん色んな施設の名前が出てくるのな。どんだけすげぇんだここは。

 

 

「とりあえずご飯を食べたら本館に行くにゃ!」

「本館は何かあるの?」

「本館は社員さんが使う施設が中心にあるから、正直私達ではなんにも紹介できないよ」

「なんでそこに行くんだよ……」

 

 

 あのお城みたいな外観って見せ掛けなんかい……いや、他に理由はあるんだろうけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほんとに本館に関してはなんも説明できないんだな」

「ぐぬぬ……」

「みくちゃんも見栄っ張りなんだから〜」

「なら李衣菜ちゃんがやるにゃ!」

「私もわかんないから」

 

 

 本館に入ったはいいものの、そこら辺の施設を覗いただけで説明もなしに適当にぐるっと見ただけで終わった。一応前川は何かしら説明しようとしてたみたいだけど、なんか勝手に惨敗してた。

 よくよく考えたら今目の前で漫才してるこいつらもまだ新人なんだろ。紹介できるような立場でもないやん。

 

 

「こ、こっちは伏線だにゃ! 本番は別館の方だにゃ!」

「私たち、そんなに別館のことを網羅しているわけでもないけどね〜」

「うぐっ……」

 

 

 みくちゃん先走っちゃったねぇ! 先走っちゃったねぇ!(ゲス顔)

 まぁわざわざ時間を割いてこんなことをしてくれてるんだから文句は言わないよ。勿論、意地悪はするけど(矛盾)

 

 

「あれ? だりーとみくじゃん。本館にいるなんて珍しい」

「なつきち!」

「あっ」

 

 

 急に聞き覚えのある声が多田の後ろから聞こえて来る。自分の顔を真横にスーッと平行移動して多田の顔を避けながら、先ほどの声の主の顔を覗き込む。

 

 女性なのに、金髪を大きくあげた男らしいリーゼントヘアー。男らしいというか、どちらかも言うとロックだけど。

 俺はこの人のことを知ってる。高垣楓や輿水幸子位の人しか知らない俺でも、俺の趣味のジャンル的にこの人のことは知ってる。F〇Sに出てたからな。その時は歌が上手くてビビり散らかした記憶がある。

 今は想像してたよりも身長が小さいことにびっくりしてる。

 

 

「あれ……もしかして、取り込み中だったりした?」

「ううん。全然大丈夫!」

「前川は一人で取り込み中みたいな所あるけどね」

「ぼそっと言うのやめろや!」

 

 

 なんかこの子、ほんとにこっちが求める100点の反応をしてくれるよね。

 こんなことしてたらいつかガチファンに『みくにゃんに対する当たりが強すぎないですか? 幻滅しました。しぶりんに浮気します』とか言われそうだけど。

 てか、普通に永遠と漫才してたいよね。むしろこの子はよし〇とに入るべきだったのではと思ってしまう。アイドルの方が向いてそうだからこのままでええけど。今の失言、撮ってへんやろな?

 

 

「そちらの方は……友達? 見学?」

「うーん、両方かな」

「両方みたいなもんですね」

「適当に誤魔化さないにゃ! キミは立派なここのタレントにゃ!」

「俺ってタレントなの? 社員じゃなくて?」

「正直、わかんないにゃ」

 

 

 スタジオミュージシャンってどういう立ち位置なんだろな。タレントって言うのは表に出るような人達のことを言うもんだと勝手に思ってたけど。

 社員といえば社員なんだろうけど、そうなると前川や多田も実際社員だしな。社員というカテゴリーが広すぎる。

 

 

「何? あんた、アイドルなの?」

「まさか。そう見えます?」

「顔整ってるし」

「それは嬉しいですわ」

「夏樹チャン! こいつのこと甘やかしたらダメにゃ!」

 

 

 たまにはいいだろ。顔がいいなんて言われるのは初期くらいなんだぞ。慣れられたらなんの価値もないんだから。

 

 

「光はなつきちのこと、テレビで見たことあるんだよね?」

「うん。唯一じゃないけど、ここのアイドルの人達の中で数少ない知ってる人だよ」

「アタシを知ってるってことは、音楽好きなの?」

「なんで分かるの?」

「だってアタシ、出る番組とか殆どそういうのだし」

 

 

 だから俺この人のことよくテレビで見たんだ。関〇ャムでも見たしM〇テでも見たし。

 テレビは見るっちゃあ見るけど、そこまでガッツリテレビっ子ではないからなぁ。それに見たことあったとしても顔と名前が一致するまで何度も見ることなんてそうほうないだろうし。

 

 

「というか、夏樹チャンはこんなところに何しに来たの?」

「あぁ、Pさんに忘れ物を届けに来てね。丁度本館にいたらしいからちょちょっとな。3人は?」

「みく達は光クンにここの紹介をしてたにゃ」

「紹介にはなってなかったけどね〜」

「うぐっ……」

「あははっ! そりゃあみくやだりーだってまだ新人の域だもんな」

 

 

 そういやシンデレラプロジェクトって新人を中心に結成されてるんだっけ? ちひろさんがそんなことを言ってたような気がする。多分。

 デビュー曲もまだって言ってたし、こいつらってここに来てそんなに経ってないんだろうな。なんでよりによって道案内を買ってでたんだ。

 

 

「そういや、まだ自己紹介もしてなかったな。アタシ、木村夏樹ってんだ。ロックなアイドル目指してるから、ヨロシク!」

「お、おう。松井光、一応スタジオミュージシャン見習いだ」

「スタジオミュージシャンね……」

 

 

 いきなり差し出された手に戸惑いつつも、ガッツリと握手を交わす。

 きれーな手をしてんな。この人はバリバリギター弾いてたし、ギタリストの手が綺麗なのは至極当然なんだけど。

 

 

「ベーシスト?」

「そうだけど?」

「だと思った」

 

 

 やり込んでるんだな、と付け足しながらニカッと笑いかけられる。そりゃあ、握手されたらベーシストってバレるよなぁ。テレビに出るようなレベルの人なら尚更、ベーシストの利き手に関する情報もあるだろうし。

 

 

「なつきち、何でわかったの?」

「あぁ、指の先が硬かったからな。スタジオミュージシャンって言うくらいだし」

「やっぱ分かった?」

「そりゃあそうだろ。野球部の手のひらがボロボロなのと一緒さ」

「なつきちはやっぱ凄いな〜。私も握手しとけばよかった」

「李衣菜は俺と握手したらベーシストってわかったの?」

「わ、わかるよ! もちろん!」

 

 

 まぁ、もう俺の掌はだいぶ綺麗なんだけどね。現役高校球児の掌はほんとにズタボロのカチカチだから。どんだけ振り込んだらそんなになるんだ。

 

 ベーシストの指先がカチカチなのはガチだ。手入れをしていない人だと、マジで指先に鉄板を仕込んでるみたいになるからな。

 指弾きする時にどうしても硬い弦を指で直に行くからな。よくよく考えると、なかなかエグいことをしているかもしれない。

 

 

 

「なんか手入れとかしてるの?」

「一応思い出した時にハンドクリームとか塗ってますけど……」

「へー、意外」

「本当に思い出した時だけな」

 

 

 指先が固くなると音質に影響が出るって聞いたことがあるしな。なんでも、音がピック弾きみたいになるとか。指先が固くなれば、まぁ必然的にそういう音に近くなるわな。

 俺はピック弾きに近い音の方が好きだから、保湿とかと言うよりも手を綺麗にするためにたまにハンドクリーム使ってるけど。

 

 ちなみにそのハンドクリームは凛から貰ったやつだ。何処のブランドとかはよく分かってない。中坊の時に、ハンドクリームの話を凛に相談したら普通にくれた。あいつは良い奴だ(小並感)

 

 

「……だりー、この後も彼の道案内か?」

「うん、今度は別館の方のね」

「前川さぁん、今度はしっかりやれるんですよね〜?」

「せ、誠心誠意努力していく所存でありますにゃ……」

「なんで記者会見みたいになってんの」

 

 

 いや、なんとなく(なんとなく)

 適当に嫌らしいマスコミの真似をした俺も俺だけど、それにちゃんと乗ってくるのが凄いわ。前川やっぱ天才だろ。普通はこんなに変なフリわかんないだろ。

 

 

「じゃあ、アタシが案内してやるよ。ここにはなんにもないけど、別館には色々あるしな」

「なつきち、忙しくないの?」

「今日はレッスンもなんもないからな。それに、キミの実力も見たいしな」

「……へ? 俺の?」

 

 

 道案内をポンな前川の代わりにやってくれるのはありがたいけど、実力を見るって……どういうこっちゃ?




ここだけの話ですけど、日間3位に驚きすぎてサブタイトル考える思考を完全にかなぐり捨てました。びっくりした。本当にびっくりした。

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