女子寮生活は難儀です   作:as☆know

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初めまして、私でございます。
一話投稿からお気に入りが50個近くついて泣きそうになっております。てか泣いてる。


陽キャは陰キャにこうかはばつぐんだ!

 

 

 

 いや〜、昨日は散々だった。

 

 結局あの後、俺が家に帰るまでに自宅に346本社から連絡が来たらしく、疲れたまま自宅に到着した瞬間質問攻めにあった。

 あまりにもすごい圧で押し寄せてくるもんだから、流石に親的にも346で働くのはアウトかと思ったが結果は真逆。

 息子が芸能人デビューするかもしれないとめちゃくちゃ喜んでた。スタジオミュージシャンだぞと伝えたらめっちゃガッカリされたけど。

 

 ちなみに俺まだあそこ勤務じゃないからな。ちゃんと親の同意とかもないと契約できないからな。

 すげーんだぞ、スタジオミュージシャンって。曲がりなりにもプロだぞ、我が母親。息子は悲しい。

 

 あと仲のいい訳では無いが色々ある昔馴染みみたいな奴に、346に所属するかもという旨を伝えるのを完全に忘れてたのでさっき連絡つけたんだ。

 そしたらよ? 

 

 

『よかったね』

 

「短っ」

 

 

 相変わらず素っ気なさすぎる。電車の中で声が出そうになったわ。

 まぁ別にあいつに連絡はしなくてもよかったんだけどな。ただ、事情的に向こうで会うかもわかんないし。いきなり会社であったりしたら流石にあいつも怒るだろうし。怒ったら怖いんだよなぁほんとに。女の子怒らせたらマジで大変だから。

 

 

「……ここで合ってんのか」

 

 

 休日にも関わらず今西から来たLINEに従い、自宅から電車にガタゴト揺られること約1時間掛けて来たのは346プロ本社。

 ちなみに何をしに行くのかは全く知らないので、今西にベースを持っていくか聞いたら当たり前だろハゲとの返信が来た。全ててめぇのせいで分かりにくくなったんだろうが。今度あったらぶっ飛ばしてやる。

 

 前回は行ったのは城みたいな形をした本館だったが、今回はその隣にある馬鹿みたいにでかいオフィスビルに用があるらしい。

 てかこの会社、芸能プロダクションの中でも最大手とはいえ全てにおいてデカすぎる。でかけりゃ強いとでも思ってんのか。実際つえーよ(白目)

 

 そんなどでかいオフィスビルに入り、受けつけの人に事情を説明する。ちゃんと通じるかめちゃくちゃ不安だったけど、流石にプロ。嫌な顔一つせず、すぐにどこかに電話を繋いでくれた。

 

 

「松井さん、お待たせしました!」

「あっ、千川さん。そんなに急がなくても……って誰ですか?」

 

 

 しばらくスマホをポチポチしてると、向こう側からなんか知ってるシルエットが来る。

 少し張り切った様子で迎えに来てくれたのは千川さん……と、その横には茶髪で謎の外ハネが特徴的な女の子がニコニコしながらこちらをみている。ナゼミテルンデスゥ! 

 

 

「初対面の女性に対して『誰?』とはなっていませんなぁ。一応、私だってテレビにも何回か出たことあるんだぞー!」

「俺テレビっ子じゃないですしおすし」

 

 

 

 この子、恐らくめちゃくちゃ陽キャ気質だ。オーラが眩しい。陰キャの俺には眩しすぎる。

 てかなんなんだその外ハネは。めちゃくちゃ気になるんだけど。これって外ハネが本体パターンなんちゃうかってほど外ハネしてるんだけど。むしろ外ハネまである。もうこれわかんねぇな。

 

 

「しょうがないな〜。それじゃあ私から自己紹介でもしてあげよう!」

「上から目線かよ」

「本田未央15歳! 来年から高校一年生でーっす!」

「しかも年下じゃねぇか!」

 

 

 なんだこの女。元気ハツラツってレベルじゃねぇ。油断してたらこっちがエネルギーでぶっ飛ばされそうな勢いだ。

 なんで人といるだけで油断うんぬんかんぬん考えてるんだ俺は。

 

 それにしても整った容姿をしている。

 この子多分アイドルだな。まぁ346プロといえばアイドルって所も無きにしも非ずだし、これからここで会う女の子たちはほとんどアイドルなんだろうけど。

 ほんと人生どうなるかわかったもんじゃねぇな。事実は小説よりも奇なりって言うけど、普通に恐怖を覚えるレベルだわ。

 

 

「へー、君って年上なんだ! 敬語使った方がいい?」

「今更だからいい」

「私のことは未央ちゃんって呼んでくれても構わないよ?」

「よし、田吾作」

「雑過ぎない?」

 

 

 0.3秒で考えたあだ名だからな。まぁここは無難に本田呼びでいいだろう。

 てか女の子を下の名前で呼ぶって普通に難易度高くね? 陰キャには無理すぎ。

 

 

「未央ちゃん? そろそろ……」

「そうだった! じゃあ、えーっと……名前なんだっけ?」

「そりゃそうだ」

 

 

 自己紹介だってまだしてないんだからな。本田の勢いが凄すぎて完全に忘れてたけど。

 初対面の人に対して自己紹介もまともにしないとは不失礼極まりないが、本田相手なら別にいい気がしてきた。こんなんだから彼女が出来ないのかもしれない。

 

 

「松井だよ。松井光」

「松井松井……じゃあ『まっさん』だねっ! よーし、それじゃあ行ってみよー!」

「うおっ!?」

 

 

 この娘、初対面の男の手を掴んで引っ張ると申すか。なんという破廉恥な行為! 

 テンパりすぎて古文みたいになったわ。

 まぁ手をガッツリ掴んでる訳でもないし、普通に手首をガッツリ掴まれてるだけなんだよな。

 しかもしれっとあだ名つけられなかった? 気の所為? ねぇ気の所為? 

 

 本田にほぼほぼ引きずられながらエレベーターに乗せられると、本田はなんの躊躇もなく階数指定のボタンをポチッと押す。

 

 

「30階に参りまーす!」

「たっか」

 

 

 30階とか東京タワーかよ。東京タワーがマンション何階分か知らんから適当に言ったけど。

 

 ちなみに少し雑になってしまったがエレベーターのところで軽く手を払わせてもらった。

 仮にもアイドルをやってるような女の子が男の子に勘違いさせるような行動をしては行けないってそれ。

 

 チーン(笑)という到着音が鳴ると、本田がこっちこっちと先導して案内してくれる。

 本当はちひろさんの仕事だったんだろうけど、当のちひろさん本人は楽しそうに俺の横でニコニコしている。大人の余裕なんだろうけど、職務放棄じゃね? 全然いいんだけどね? 

 

 

「さぁ! ここが終点のシンデレラプロジェクトルームでございまーす!」

「ここで合ってるんですか? 今更なんですけど、俺今日なんでここに来たか知らないんですけど」

「はい。未央ちゃんの言う通り。ここが今日、松井さんに来ていただきたかったところですよ。それと要件に関してはあとからのお楽しみです♪」

「なんでちひろさんに聞くの!?」

 

 

 だってなんか信用出来ないじゃん、心配じゃん(辛辣)

 

 なんで本田は俺が今日ここに来るってことを知ってたんだろうか。

 まぁ誰かから聞かされてたんだろうな。例えばアイドルだからプロデューサーとかマネージャーがいるはずだし。プロデューサーとマネージャーの違いとか実はよくわかって無いんだけどな。

 

 

「あの……本田さん、松井さん」

「うぉあぁっ!?」

「あっ! プロデューサー!」

 

 

 びっくりしたァ!

 なんか名前を呼ばれたと思って振り向いたら、俺よりでかいめちゃくちゃガタイのいいくっそ顔の怖い男の人が後ろにいた。顔つきこえーしビビるわ!

 しかも俺よりでかいってなかなかだぞ。俺これでも180cmはあるからな。190以上あるんじゃないかこの人。

 

 てか真後ろに立たれていきなり名前を呼ばれたのに、何故本田は平気な顔をしていられるのか。

 めちゃくちゃ肝っ玉座っとるやんけ。

 

 

「だ、誰だチミは!?」

「そうです! 私が本田未央です!」

「お前ちゃうわ」

「てへっ☆」

 

 

 やっぱり本田は陽キャだな。

 というか変なおじさんネタが通じるとは思わなんだ。アイドルがやると一気に華々しくなるな。俺がやるとただむさ苦しいだけなのに。悲しい。

 

 

「申し遅れました。私、こういうものでございます」

「あぁこれはどうもどうも……」

 

 

 恐らく年上なのにそんな甲斐甲斐しく名刺を渡してもらう。てか大きな体でこぢんまり名刺を渡してくるのなんだかシュールだな。とりあえずちゃんとした名刺の受け取り方は分からないのでなんとなくな感じで受け取っておく。

 

 株式会社346プロダクション

 シンデレラプロジェクト プロデューサー……ん? 

 

 

「シンデレラプロジェクト?」

「はい」

「1回くらいテレビとかで聞いたことないかな?」

 

 

 聞いた訳ないことがあるわけなかろうが。つまり聞いたことはある。

 といっても俺の聞いたことあるって言うのは他の人の()()()って言うのは別モンなんだろうけど。

 

 

「いや、テレビで聞いたことあるというかなんというか」

 

 

 ガチャ

 

 

「P、未央。いつまで外にいる……の……?」

「そう、こいつ(幼なじみ)がいるんで」

 

 

 自動ドアみたく開かれたドアの先に現れた少女はまさに絶世の美少女。

 

 歳とは反比例したような落ち着いた雰囲気を漂わせる長い黒髪。クールな表情と蒼い瞳は世の男性を狂わせる……はずなんだがどうやら今は全くクールな表情ではない様子。

 

 

「……え?」

「はいちーず」

 

 

 とりあえず凛のこんな表情久々に見たから写真撮っておこう。はい、パシャりと。

 うーんいい顔だ、後で親にでも送っておいてやろう。

 

 

「……なんで光がここにいるの」

「色々あったのだ」

 

 

 眉間をぴくぴくさせながらこちらを指さしたまま固まる凛に、事実を包み隠さず伝えるために1番短く伝えられるであろう伝家の宝刀『色々あった』を引き抜く。

 これさえあれば大抵の事はなんとかなる、あの『かくかくしかじか』並の伝説の剣である。

 

 

「ちゃんと全部説明して」

「あっ、はい」

 

 

 もはや表情が氷の女王的な感じになってるこいつには伝家の宝刀も通用しなかったわ。




こちらの方は完全不定期、我のきまぐれによって投稿させていただきます。暇つぶし程度にお楽しみくださいませませ。
出来れば感想よろしくお願いします! モチベになりやす!

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