女子寮生活は難儀です   作:as☆know

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お気に入り150突破しました! 感想も届いており泣いています。涙腺ゆるゆるマン。
最近腰をやりました。痩せるべきかもしれませんね。まぁ、ダイエットはしませんが。


ギャグアニメのシリアスパートは高低差で耳キーンなる

 

 

 背負ったままだったベースケースをソファーに立てかけ、おっさんみたいな声を出しながら自分自身もソファーに腰掛ける。まだ高校生やぞこれでも。

 

 

「うおっ、ふっかふかや」

「でっしょ〜!」

 

 

 となりからぼふっと言う音が聞こえる。

 なんの躊躇もなく隣に座るんだな、本田な。お前アイドルなのに警戒心ZEROかよ。人懐っこい犬かよ。

 

 

「未央に色目使わないで」

「使ってねぇよ……」

「アイドルが男の人に女の子として見られるのはとてもいいことですからな〜。もっと見てくれてもいいんだよ?」

「頼むから話をこじれさせないでくれ」

 

 

 こいつ絶対学校で男をめちゃくちゃ勘違いさせるタイプだろ。鬼だ鬼。

 本田未央には男を勘違いさせる全ての要素が詰まってる。凛に脅されてなけりゃ俺だって勘違いしてるわこんなん。こんなにかわいい女の子が警戒心ZEROで突っ込んでくるとか普通ありえんわ。

 

 

「じ、じゃあ私もお願いしますっ!」

「ごめんな、まだ名前わからない子に言うのもあれだけどもっと話が拗れるからやめてね?」

「私! 島村卯月っていいます!」

「おぉ、そうかそうか。自己紹介したらいいってわけじゃないんだごめんな」

 

 

 満面の笑顔がとっても可愛い彼女の名前は島村卯月というらしい。

 この子、前回から俺が凛と一緒にアイドルになるとか言ってたし、今もノンストップで突っ込んできてるし多分おばか、もしくはポンコツの部類だろうな。

 

 でもやっぱりアイドルなだけあって可愛いよ。特に笑顔がヤバい。人を軽く100人は救えそうな笑顔をしている。

 未央みたいに髪型に癖があったりしてる訳でもない、まさに普通の超王道JKって感じがするな。うんうん。

 俺はアイドル評論家かい。

 

 

「光」

「俺は悪くねぇって!」

 

 

 凛ちゃん? プロデューサーさんの後ろからこっちを睨みつけてくるのやめて? 

 プロデューサーさん自体にただでさえ威圧感あるのに、凛がその奥のスタンドみたいになってるから。ジ〇ジョとか全然知らないけど時が止まりそうだから。死ぬから。

 

 わかるよ? お前も同性の同僚をそういう目では見て欲しくはないよな。わかるんだ。俺だってそんなつもりで見てないんだ。強いて言うならこういう空気にした本田が悪いんだ。許してくれ(クズ)

 

 と言ってもこのままだと俺が凛に目で殺されかねない。ここは一刻も早く話題を変えよう。うん、そうしよう。

 

 

「そ、それで? シンデレラプロジェクトのメンバーってのはここにいる人だけなの?」

「違いますよ?」

「今は私としまむーとしぶりんしかいないけど、本当は私達合わせて14人いるの!」

 

 

 はえ〜、たくさんいる。まぁ、俺が今いる部屋も死ぬほど広いからな。14人くらいいても狭くもなんともないよな。

 にしても新人を集めたプロジェクトで14人か。やっぱりこの事務所すげーわ。どんだけ人いるんだよ。14人って言ったら野球のチームもサッカーのチームも組めるぞ。マンモス事務所にも程がある。

 

 

「今日は本当なら私と千川さんと松井さんの3人でお話をさせていただく予定だったのですが、三人の予定がブッキングしてしまいまして……」

「だから私達、レッスンがあるまでここで待機してたんです!」

「なるほど」

 

 

 だから本田がわざわざ俺を迎えに来たと。暇だったんだろうな。そこはちょっと可哀想だとは思う。

 

 でもなぁ……よりにもよって迎えに来たのが本田だもんなぁ……。しょっぱなから消費カロリーがエグいことになってたぞ、マジで。まぁ自分から暇だし迎えに行く! って言い出しそうなのは本田くらいだろうけど。島村さんは言い出すかどうかわからないけど、凛は絶対にそう言うことを言い出さないからな。

 

 

「申し訳ありません……本来なら後日しっかりと顔合わせの機会を作る予定だったんですが……」

「いやいやいや! 早かれ遅かれ顔合わせるんだったら変わらないですし!」

 

 

 超コワモテの顔で申し訳なさそうに首元を手でさすさすしているのをみると急に申し訳なくなってくる。この人、この見た目で意外と苦労人なのかも知れない。

 

 

「それで他の方は……?」

「蘭子ちゃんと杏ちゃんときらりちゃんとアーニャちゃんと美波ちゃんは今日はお休みでしたっけ?」

「莉嘉とみりあもね」

「前川さん方も今はレッスン中ですね」

「……つまり、他の人は今はレッスンとお休みだと」

 

 

 知らん名前がたくさん出てきたよ。僕、困っちゃう。

 こういう身内ネタが一気に出てきた時って本当に困るよね。死ぬほど居づらくなるというかモジモジするというか。

 

 

「良かったね光」

「なにがですの」

「別に」

「やめよ? そういうの怖いよ?」

 

 

 意味深なこと言わないで。そんでもって今は笑わないで。その笑顔怖いから

 とってもいい笑顔だけど僕にとっては良くない笑顔だから。

 

 

「おーっとぉ? しぶりんとまっさんのプロレスの開始かぁ〜!?」

「頼むからそんな楽しそうにしないでくれ。困ってるんだ」

「あの……松井さん、お話を進めても……?」

「「「あっ」」」

 

 

 話をそらしすぎて着地点を見失ってた。

 プロデューサーさんはずっと首元をさすってました。ごめん、プロデューサーさん(白目)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「松井さんには将来、この346プロを根本から支えるスタジオミュージシャンになっていただきたいのです」

「根本から支えると」

「はい」

 

 

 本田と島村さんと凛が静かになってすぐだけど、プロデューサーさんいきなりとんでもなくでかいことを言ってくるな。なんか急に重圧がすごくなってきたよ。僕そこまでメンタルつよつよ勢じゃないんだけど。

 

 

「今、346プロでは専属のスタジオミュージシャンが不足しているんです。アイドル部門以外のミュージシャンの方々からお手伝いをいただいているので今はまだ大丈夫ですが、やはりその方々の負担にもなってしまうので……」

「それもあって、若いスタジオミュージシャンの卵として、今回松井さんを採用させていただいたんですよ? アイドル部門専門の、ですけど」

「あの……そのアイドル部門専属の、って言うのが気になっていたんですけど」

「私も気になる!」

 

 

 ベヨ○ッタさんにも急に言われてスッゲェびっくりしたんだけど。やっぱり俺ってアイドル部門専属ってので通ってるんだな。なんで俺なんだ、マジで。

 あと今の千川さんの言い方が小悪魔っぽくて可愛かった。なんか俺ここにきてから思考の半分が可愛いで埋まっていっている気がする。気のせいであってほしい。

 

 

「少し話は逸れますけど、そもそもこのシンデレラプロジェクト自体が今のアイドル部門に新しい風を吹かせる、そういう意味もある企画なんです」

「そうなの?」

「わ、私に聞くんですか!?」

 

 

 なんとなく島村さん話についていけてなさそうな感じだったから。

 声掛けてやるなよ可哀想だろって? 馬鹿か。こういう可愛い反応が見れるだろうが! 

 

 

「今はこのアイドル部門というくくり全体でそういう空気が生まれつつあるんです。その新しい風の一環として、アイドル部門の将来を根本から背負う、アイドル部門専属のスタジオミュージシャンを育てる、ということになったんです」

「アイドル部門の将来を根本から背負う、ですか」

 

 

 それはまた壮大なプロジェクトに巻き込まれてしまったらしい。

 要するにアイドル部門を発展させていくためにシンデレラプロジェクトをはじめとした色々なことを進めている中で、スタジオミュージシャンの育成として俺を雇用したと。そういうことね。

 よくよく考えれば実力もわからないであろう高校生をスタジオミュージシャンしてまともな選考もしていないのに起用とかはしないよな。なんなら俺面接しかしてないし。あれって面接と呼べるかもよくわからないですしおすし。

 

 

「……346プロさんは、なんで俺を選んだんでしょうか。正直俺よりもベースが上手い高校生なんて、探せばいっぱい出てきそうだし」

「それは……」

「ベース? まっさんが持ってるそれってギターじゃないの?」

「李衣菜ちゃんが持ってるのとは違うのでしょうか……」

「あー、これはベースだよ、ギターとはまた違うねぇ」

 

 

 ケースをポンポンと叩くと、さっきまで閉じっぱなしだったベースケースのチャックを端から端まで一気にスライドさせて、中身を取り出す。

 赤と白のボディからすらっと伸びる長いネック。ネックの先端からボディの端にまで、長くて太い弦が5本、ピシッと張られている。

 

 

「わぁ、ギターとそっくり!」

「細かいところは違うんだけどね」

 

 

 俺も初心者の時はギターとベースの違うなんかわからなかったし誰だって最初はそういうものだろう。

 足を組んでボディの凹んだ部分を右の太ももに乗せる。左手はネックに軽く添えて、右手の指で下から上へ。5、4、3弦と弾いてみせる。

 

 アンプをつないでいない生音のエレキベースでも、案外良い音は出るんだよね。少し生音独特のカッという弦の弾かれる音とともに、ベース独特の低く響くような音色が鳴る。

 

 

「おぉ……なんか、様になってる!」

「夏樹ちゃんとなんだか似てます!」

「一応、これでここに入ったからね」

 

 

 夏樹ちゃんってよくテレビでギターを弾いてる子のことだった気がする。名前をなんとなーく覚えている。間違ってたら悲しいな。

 

 にししと変な笑い声を出しながら、調子に乗ってマリオのBGMを弾いたりしてみる。

 ベースでなんか弾いてと言われたときの定番はこれだよな。マリオの地下BGM。ギターだったらMステのアレを弾けばいいし、やっぱ軽率に人を抹殺することのできる『なんかやってよ!』への対抗策は必要なんやなって……。

 

 

「松井さんにはシンデレラプロジェクト内で予定されている楽曲も担当していただこうかと思っております」

「俺が?」

「それってつまり、光が私たちの歌う曲を演奏するってこと?」

「はい、そういうことになります」

「でもシンデレラプロジェクトって、アイドル部門のこれからを背負う大事なプロジェクトなんじゃ……」

「だからこそ、です」

 

 

 それじゃあまるで、俺がこの会社の未来を背負う一環みたいになっとるやんけ。というかこの人たち俺の演奏とか聞いたことあるっけ??? 

 俺ってこの会社に来てからちゃんとした演奏見せてないんだけど。本当に大丈夫なの? なんなら話の進みが異常すぎて、俺未だになんかドッキリなんだと頭の片隅にずっとおいてあるよ? 

 

 

「俺がシンデレラプロジェクトの……」

「受けて、頂けますか?」

 

 

 バタン!!!!! 

 

 

「ちょーっと待つにゃあ!!!!!」

「あっ」

「うわびっくりした」

「それ本当にびっくりしてるの?」

「割と」

「みくちゃん! レッスン終わったんですね!」

 

 

 そこそこ重かったはずの扉を爆音鳴らしながら盛大に入場をしてきたのは、ジャージ姿の謎のショートカット少女。

 誰だあんた! てか後ろの方にそこそこ人数いる! しかもみんなジャージとかやんけ! 

 

 

「他の子は今日お休みなのに私たちはしごかれるんだもん……勘弁してほしいよー……」

「李衣菜チャン! 今はそんなこと言ってる場合じゃないにゃ!」

「みくちゃん……私たちもとりあえず休ませてもらうね……」

「かな子チャンも智絵里チャンもダメーッ!」

「なんなんやこいつ……(困惑)」

 

 

 にゃあにゃあ言ってる女の子の横からぐで〇まみたいになってる他の三人の女の子が俺なんかには目もくれず部屋の中に入ってくる。おいおい、チームワーク取れて無さすぎだろ。

 にしても、なんか面白そうなのがきたな。なんかこいつはいじり甲斐がありそうだ(ゲス顔)




この前久々に泣いたのですが、原因はまかだみ〇さんのアンテ実況でした。
アンテは泣けますね。未プレイですがいつか自分でやってみたいものです。ちなみに一番好きなBGMはDummy!だったり。異論は認める

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