女子寮生活は難儀です   作:as☆know

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この作品は基本的にはデレアニの平行世界的な感じです! なのでデレアニ見て頂けるとより楽しめると思います! というかここからしばらくはデレアニ回続くと思います!
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目には目を、中二病には中二病を

 疲れた。いやぁ、疲れましたよ。初めてのちゃんとした収録。雑務とかは色々とやってきたけど、スタジオミュージシャンとしてのそれっぽい仕事は初めてした気がする。

 

 緊張とかはあんまりしなかったけど、初めての連続で本当に緊張しました。あんまりリテイクを出されなかったのが本当に助かったよね。ちゃんとTAB譜覚えてきてよかった。

 やっぱテスト勉強は最強。後、普段からベースを触るって言うのも最強。

 

 

『新人君、良かったよー! 安定感がダンチだね。打ち込みじゃ出せないグルーヴ感も出しながらのその安定感をその若さでやるなんて、そうそういないよ』

『ありがとうございます!』

『後はアドリブ力も高いし、わかりやすいテクニックとか上げて行けば、立派なスタジオミュージシャンになれる! 僕が断言しよう!』

 

 

 あんなに元気にありがとうございます! って言ったのは、小学校の時の部活以来だった気がする。素直に嬉しかったよね。

 アドリブ力も高いなんて言われたのは初めてだったから本当に素直に嬉しかった。その場で言われたことを聞いたりしながらTAB譜にメモしたりしてその通りに弾いてただけだったもんなぁ。必死にやってたからついていけてよかったわ、本当に。

 Pさんも見に来てくれたし、あの人あんな風貌だけど本当に細かい所に気を使えるんだろうな。顔が怖すぎるけど。

 

 

「え、ゴジラ」

「にょわー! その声は~?」

「あっ、諸星さんか」

 

 

 スタジオからの帰り際。曲がり角を曲がったら廊下でバッタリ背中にトゲトゲどでかい大怪獣。小脇になんかちんまいのを抱えている。

 そして、なんとびっくり中身は諸星きらりさん。

 いやもう第一声で誰かわかるの凄く助かるよね。まだこっちは出会ったばかりで声と名前と姿も一致してないから、いろんな意味で特徴的な人はとても覚えやすくて本当に助かる。

 前川、お前の事もだぞ

 

 物凄い反応薄くなっちゃったけど、普通にびっくりしたよね。めっちゃ伏字忘れてるもんね。ゴ〇ラね、ゴジ〇。まさに大怪獣バトル。

 というか本当に身長が凄い(小並感) 着ぐるみを着ているから余計にでかく見える。てかその獰猛な見た目の首元からキラキラ系の可愛い顔が出てんのミスマッチすぎて面白いな。

 

 

「驚かせちゃったぁ? ごめんねぇ?」

「俺は全然……で、その小脇に抱えてるのは」

「見りゃわかるでしょー。誘拐されてる」

「強制連行ですか」

「杏ちゃん、お仕事したくなーいっていうからぁ、きらりが連れて行くの! さっき逃げちゃったのをゲーットしてきたところ!」

「いやはや、ご苦労様です。双葉さんも諸星さんに抱えられっきりだねぇ」

「きらりで良いよぉ」

 

 

 概要は知らんけど、どうせ双葉さんがサボろうとしたのを諸星さんが連行した形なんだろうな。俺が初めてこの二人に会った時も全く同じシチュエーションだった気がする。

 

 

「じゃあきらりさんで……どしてそんな恰好を」

「これから撮影のお手伝いで、杏ちゃんを輸送中なの!」

「なるほど、だからその着ぐるみと小脇に双葉を」

「杏の事をセカンドバックみたいに言うのやめなー」

 

 

 いやぁ、だって見た目は完全にセカンドバックそのものだし……サイズ感的にも本当にぴったり。可愛いね(純粋な感想)

 ただ持っている人物というか生命体というかがあまりにもごついから、セカンドバックというよりも状況的には狩った魚を巣まで持ち帰るトンビみたいに見える。きらりさん絶対にそんなに狂暴じゃないけど。

 

 

「光くんは、何かのお帰り?」

「そうですね、初めてそれっぽいことをしてきました」

「偉いねぇ。その調子で杏の代わりに仕事してきてよ」

「性別考え」

「杏ちゃんも、一緒にお仕事しよ? きーっと、楽しいよぉ!」

「いやだ、働きたくなんかない」

 

 

 うーん、頑な。確固たる意志素晴らしい。内容以外は非常に素晴らしい。

 圧倒的ポジティブに押し込まれてる圧倒的ダルさ。良い相性だなぁ。杏がどう思ってるかはともかく、こいつを動かせるのはきらりさんしかいない気がする。多分。

 

 

「撮影の時間は大丈夫なんですか?」

「そうだった! 光くん、また今度ねぇ! きらりんだーっしゅ!」

「いやだぁ! 働きたくなんかなーい!」

 

 

 どでかい図体をした〇ジラが心なしか若干可愛い走り方で遠くに走り去っていく。速い。滅茶苦茶早い。

 台風だな。うん、あれは台風だわ。970hPaくらいかな。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 本館前で圧倒的人だかり。やはり大手アイドル事務所だから、誰かしらの出待ちだろうかとも一瞬よぎったが、そんな様子は今まで一度も見たことなかった。見たことなかっただけかもしれないけど。

 なーんかおかしいと思ったんですよね。第六感が働いたというか、野生の勘というか。

 

 

「いや、何してんすか新田さん」

「えへへ……ちょっと」

「Съемки фильмов.楽しい、ですよ!」

「二人ともいいねぇ!」

 

 

 ちょっと様子を覗きに行ったら、確かにおかしかった。

 何故か事務所前でラクロスの恰好をして汗をかく新田さんと、チアの恰好とボンボンを身に着けているアーニャちゃん。

 と、それを撮影しながら指示する監督面本田、なんか紙を持ちながらニコニコしてる卯月と、何故かいる凛。

 あとアーニャちゃんはピョンピョン飛びながらボンボン振るのをやめてほしい。可愛い。

 

 

「なにしてんの」

「CPのPR動画の撮影ですよ!」

「事務所メンバー突撃訪問! 突撃隣のなんとかってね!」

「ネタ古くね?」

「光、Pから話聞いてなかったの?」

「だって俺、厳密にはCPのメンバーじゃないし」

 

 

 あー、そういやPなんか言ってた気がするな。いや、言ってたか? 今日の俺の予定って収録以外なんもなかったよな、確か。

 あの人、必要最低限の業務連絡だけ手短にするから、覚えてないってことは多分俺には言ってないんだろうな。マジで必要最低限過ぎて、ある程度定型文化されるもんな。

 

 

「まっさんも撮る?」

「アホか。アイドルじゃない奴を撮ってどうするんだよ」

 

 

 自分でさっきCPのPR動画って言っているのに趣旨を理解していないのか?

 俺って立場的にはどちらかというと裏側に回ってる職員よりの立場だしな。そういう自覚未だに全然ないけど。

 

 

「まっさんもこれからアイドルになるかもしんないじゃん!」

「俺はそういうガラじゃないしな」

「私だって、そういうのじゃないし」

「凛はほら……顔が良いし……」

「ふーん、そうやって色んな女たぶらかすんだ」

「なんで?」

「ひゃーっ! まっさんプレイボーイ!」

「ぷれいぼーい?」

 

 

 卯月はわかんないよね。いつまでもいつまでもそのままの卯月でいて。い〇ゞのトラック。走っていこう。違う。

 

 せっかくフォローしたのにそうやってカウンター入れられたらお兄ちゃん泣いちゃうよ。8月までは俺の方が年上なんだから勘弁してほしいぜ本当。一学年上としての尊厳のその字もねぇよ。

 後、そこの本田。そういうのを冷やかしたらいけません。彼女がいない男に対してプレイボーイなんて言うのはただの暴力です。なーんで彼女出来ないんだろうな。

 

 

「プレイボーイかはわかんないけど……光くんなら十分アイドルとしてやっていけるよ?」

「新田さん僕アイドルになりたい訳ではないのでフォローになってないっす……」

「С уверенностью.光、とってもかっこいいです!」

「優しい」

 

 

 でも知ってるよ。お世辞だってわかってるからね。歴戦の勇者である僕はこの程度のお世辞では揺るがないんですよ。

 それはそれとしてアーニャちゃんは可愛いね。妹属性超絶高いよね。

 

 

「ほら、まっさんも撮ろうよ!」

「撮りましょう撮りましょう!」

「どうせ後でカットするんだから嫌だよ! 悲しくなるだけだし、この後も予定あるから!」

「嘘。収録終わったらもう暇でしょ」

「なんでお前が知ってんねん」

「しぶりんさっすがー!」

 

 

 なんでお前が俺の今日の予定を把握してんねん。謎に管理能力高いのやめな? その能力もっとほかの所で活かせるでしょ?

 

 ニヤニヤと意地の悪い笑みを浮かべながらカメラを構えて迫ってくる本田と、逆に悪意ゼロでニコニコしながらにじりよってくる卯月。それをちょっと離れて静観する凛。

 なにこれ? なんでこんなことになってんの? これが俗にいうナニコレ珍百景ですか。

 

 

「そういえば卯月、それ」

「そうだ忘れてた! まっさん、これ!」

「あっ、どうも」

 

 

 急に話題変わるじゃん。死の急カーブか?

 卯月から渡された黒いなんかシャレオツなメッセージカードには、白い文字でなんか書かれている。若干丸文字だな、可愛い。

 

 

「『天使の声響くとき、聖なる泉の前にて待つ。我の姿を収め、魂を封じ込める器を持って訪れよ』神崎蘭子、ってなにこれ」

「私達じゃわからなくて……」

「光、わかる?」

「俺にはわからんがアテならあるぞ」

「ほんと!? 流石まっさん!」

 

 

 俺を中二病言語翻訳家じゃないから。知り合いに翻訳家兼任アイドルがいるけど。

 そんなわけで、スマホを取り出してLI〇Eを開いてぽちぽちぽちっと。電話をかけてみる。便利な時代で良かったね。あいつ今時間大丈夫かな。俺は良く知らないけど、普通に人気アイドルなんだよな。

 

 

『もしもし、なんだい。あと、ボクは中二病言語翻訳家ではない』

「悪いね突然。今時間大丈夫かい?」

『十分程なら。移動中だから若干騒音があるのは勘弁してくれ』

「手短に済ませるから大丈夫。悪いね」

『気に病むことはない。人から頼られるのは良いことだよ』

 

 

 はい、電話越しにご登場いただきました。こちらがアイドル兼中二病言語翻訳家の専門家、二宮飛鳥さんです。とってもいい子、テレ〇ォンショッキングかよ。

 そんなわけで専門家の方に蘭子ちゃんからのお手紙をそのまま朗読して、これの意味を教えてほしいと伝えてみる。こうしてみると本当にただの通訳だな。ちょっとかっこいいわ。中身中二病だけど。

 

 

『うん。わかったよ』

「マジ?」

『先ず、天使の声響くとき、って言うのは夕方五時に鳴るチャイム。聖なる泉というのは、恐らく広場の噴水のことだろうね。事務所付近で該当する場所と言えばそこになる』

「お前天才かよ」

 

 

 本当にすらすらと解読していくじゃん。古文とか漢文を読み解いてるみたいだな。あれも同じ日本語とか漢字に似ているもののはずなのに、何を言ってるのか全く意味が分からんかったし。

 なんだよレ点って、普通に順番通りに書けよ。読みにくいだろ。

 

 

『姿を収め、魂を封じ込める器というのは、恐らくカメラなどの事だろう。昔の人はカメラで写真を撮られると魂を吸い取られると勘違いしていたという話があるし、そのことから取っていると推察できる』

「丁度今、PR動画を撮影してるんよ」

『それなら、その手紙は待ち合わせの意味だろうね。五時に広場の噴水前に行けば、きっと蘭子がいると思うよ』

「すげぇな。中二病って博識なんだな。文系?」

『どちらかの選択肢に該当させろというのなら、そうかもしれないね』

 

 

 電話越しでも若干飛鳥の声が自慢気なのが分かる。口調はクールだけど俺にはわかるんだ。なんか語尾が上がってる気がする。ごめん気のせいかもしれん。

 

 

「サンキューな、助かったわ。仕事頑張りよ」

『言われなくても、与えられたら職務は全うするさ。時間がある時なら、いつでも対応できるから』

 

 

 いやー、本当に飛鳥ちゃんいい子。頼りになる。とても14歳とは思えないよね。いや、この世の中でトップクラスに14歳として全うしていると言えばそうなんだけど。

 

 

「そんなわけで、わかりました。五時に広場の噴水前で待ってるって意味だと。ビデオカメラ持ってきゃいいと思うよ」

「本当!? って言うか、今誰に電話してたの?」

「中二病言語翻訳家兼アイドル」

「光くん、いろんな友達がいるんですね!」

「ここ最近一気に広がっただけなんだけどな」

「光、良い人だから。とっても、人気者です!」

「ふーん」

「本当だからね?」

 

 

 せっかく困っている所に助太刀してあげたのになんで俺そんな目で見られるの? 本当に友達だからね? 友達って言って飛鳥に失礼じゃないかちょっと心配ではあるけど、本当に友達なだけだからね。そりゃあそう。

 

 交友関係だって本当にそんなに広くはないんだから。広いやつはブラジルにまで友達がいるんじゃねぇかってくらい広いし。それに比べたら僕なんて関東くらいの守備範囲よ。東京二十三区に知り合いがちょっと集中してるくらいで。

 

 結局、飛鳥の翻訳はぴったりばっちりあっていたらしい。あいつ本当にすげぇな。アイドルじゃなくてもその手の職で食っていけるんじゃねぇかって翻訳精度だったけど。

読者層気になるので知りたいアンケ

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