女子寮生活は難儀です   作:as☆know

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毎回自分で小説の絵を描いてみたいなって思うんですけど、絵は描けないので断念してます。
ファンアートいつでも待ってます! 容姿とか聞きたい質問あれば全部答えるので! ファンアート欲しい!!!(大本音)


デュエットできる曲大体ラブソング

「本当にギター弾けるんだね」

「昔からギター自体弾けただろ」

「そういう意味じゃなくて」

 

 

 何事も問題はないかのようにあたりまえ体操みたいな感じでアコギをテロテロと弾く俺に対して、ベッドに座り込んで懐疑の目線を向けてくる凛さん。

 俺がギターを弾けるのは知ってんだろお前。弾くようになったのは中学になってからなんだから。

 

 本日はどうやらみっちりダンスレッスン終わりだったらしく、少々ぐったりした様子で来客してきなすった。

 疲れてるんだから大人しく直帰して寝ればいいのに、わざわざ顔を出しに来るなんて律儀な奴だな。俺の部屋に来たってやることないだろうに。

 

 

「防音性の事。ここ、寮でしょ? 隣の部屋にも人いるし」

「ふふん。俺を誰だと思ってんだお前」

「光」

「それはそうだが。ここって防音設備も整っててさ、大声張り上げて歌わない限りは音漏れしないんだよ」

「へー、それじゃあ昔みたいに私の部屋に聞こえてくることは無いと」

「なんでそれ実家に住んでるときに言ってくれなかったの?」

「迷惑じゃなかったし」

 

 

 えっ、アレ聞こえてたの? 部屋で普通に桑〇マシマシ物まねで歌ってたのも聞かれてたの? 超絶恥ずかしいじゃん、なんで言わないんだよてめえ。

 まぁ普通に防音性能完備されてないただの一軒家で普通にギター弾いて歌ってる方が悪いんだよな。お風呂で熱唱してたのもばれてたのかな。うわぁ……うわぁあ……

 

 

「恥ずかしい」

「恥ずかしがるクオリティでもないでしょ」

「普通人に歌う時は人に歌うって心意気の歌を歌ってんの!」

「わかんないけど……いいじゃん別に、減るものでもないし」

 

 

 いやあるんだよ、そういう心の持ちようって言うのが。自分一人だと思ったら人に見られてて、変なことしてるわけじゃないけど恥ずかしいわ! ってなることあるじゃん。あれだよ、あれ。

 

 

「……ちょっとギター貸してよ。久々に弾いてみたい」

「ほい」

「ありがと」

 

 

 俺が持つとそれなりのサイズに見えるアコギだけど、凛が右足に乗せて弾く格好を見てるとなんかでかく見える。

 アコギってボディでかいしな。でかいし、エレキに比べて厚みもあるから、抱えるような形になるんだよな。凛の線が細いってのもあるけど。

 

 俺が実家にいる時はちょくちょく俺のギターを使ってたが、それも数か月前の話だ。流石に覚えてないよなぁ。

 ……と、思っていたけど、なんか思ってた10倍くらい普通に弾けてる。なんならコードも覚えてる。

 やっぱお前センスあるよな。本気でやりこんだら俺より上手くなりそうって何回も言ったことがある気がする。そのたびに『光が弾いてるのを見る方が好きだからいい』って言ってたけど。絶対に弾く方が楽しいよ。

 

 

「弾けるね」

「弾けてるねぇ」

 

 

 久々にギターを握る感覚が気持ちいいのか、はたまたちゃんと弾けているという事実が嬉しいのかわからんが、なんだか凛ちゃんとっても楽しそうで何よりである。

 うん、やっぱりなんも問題なく弾けている。こいつやっぱりセンスの塊じゃねえか。ギターやろうぜ?

 

 

「……なに、そんなにニヤニヤして」

「いやぁ? なんかギター弾いてる凛って良いなーって」

「久しぶりに見て面白がってるだけでしょ」

 

 

 さっきまで楽しそうだったのに、ニヤニヤしてる俺を見てちょっと不機嫌になられる。仕方ないやん。沈まれ口角。

 

 でも実際それはそう。相変わらずギターに持たれているようなサイズ感は変わってないんだなーとか。そういうところを見ると、ちょっと変わったようで別にあの時と何も変わってはいないんだなって、そう思える。

 あとは単純に知り合いが俺とおんなじ趣味やってるってだけでなんか嬉しいよな。共有したいとまでは思わないけど、布教してるときとかすごく生きがいを感じる。

 

 

「凛、点描の唄とか覚えてるか?」

「覚えてるけど。何だったら合わせるよ」

「カジュアルに合わせてもらうほどなまっちゃいないよ。こう見えても、プロ見習いですわよ???」

「なんでそんなにキモく言ったの」

 

 

 いや、そんな大っぴらにプロのスタジオミュージシャンです! なーんて言えるような実績でも立場でもないですし僕……

 

 とは言えとは言え、たまにしかギター触らないよって人に合わせてもらうほど、僕の腕は下手糞って訳ではないんですよ。

 何だったら346プロに来てから色々と上達したからね。やっぱプロの指導者って言うのは凄いんだから。独学で学んでいたあの時に比べると5倍くらいの速度で成長してきてる気がする。だからお仕事としてやってるプロって呼ばれるわけなんだろうけどね。

 

 

「……ここって、ベース大丈夫なの」

「おう、検証済みだ。任せろって」

「何から何までやけに準備が良いけど」

「俺って元々ギターってよりもベースの方が主体なんだけどな」

 

 

 相棒とも言えるベースをアンプに繋ぎ、慣れた手つきでチューニングを済ませる。

 実家から持ち込んだ小さめのサイズのアンプから出るベース音が、何とも言えない高揚感を掻き立ててくれる。こういう場面で弾くのは久々だもんな。

 

 外で披露するのはギターが多いだけで、本職はベーシストなんですよね。

 こう見えても、ちゃんと軽音部所属してるし。最近こっち優先して全く行ってないけど。退部勧告とかされないよな? 大丈夫だよな? 一応ちゃんと先生にはこの仕事の話は通してあるもんな。

 

 

「給料入ったんでしょ。新しいベースとか買おうと思わないの?」

「あー……半分くらい親に送っちまったから、そんなに余裕ないんだよ。中古でもう一本買ってもいいけど、そこまでしてサブが欲しいわけでもないしな。こいつ万能だし」

「今のそれってお父さんが買ってきてくれたんだっけ」

「見た目だけ指定したらな。音も良いしこいつで事足りるんだよな」

 

 

 まぁもう一本何か買うとするならジャズベとかプレベになるんだろうな。

 音的には両方とも好みなんだけど、今持ってるのが本当に手になじんでるから、新しいベースを買うってのはちょっと躊躇するよな。

 

 逆に新しくエレキギターを一本買うのはどうだろうか。嘘、ないわ。そもそも出番がない。

 とはいえ一本くらい持っとくのはありなんかなぁ。実家に行きゃあるから一本くらいパクってこれんものか。

 

 

「確かに、似合ってるよ。見慣れてるってのもあるけどさ。服も冒険しないし」

「うるせぇな。そもそも、割と攻めた格好しても似合うお前がずるいんだよ」

「光も十分似合うと思うけど。今度買い物でも付き合おうか?」

「凛のセンスに任せると若干チャラくなるから遠慮しとく」

「まぁ、服なんて着てくれれば好きにすればいいけど」

 

 

 いや、そんな不満げにされても困るんですよ。貴方たまに素でチェーン付き財布とか似合うって言って持ってくるじゃないの。趣味嗜好が完全に出てるんですよ。

 

 俺の好みはのぺーっとした感じなの! 冒険とかいらないの!

 ベース買ってきちゃるって親父に言われた時だって、ド派手な見た目が好みじゃない俺は『5弦でボディがナチュラルカラーが良い』って言ったからね。

 来たベースはモデル先が尖ってるベースだったけど、今では相棒。後地味に先っちょの方に鬼って入ってるからね。実は尖ってるよねキミ。

 

 

「で、やるの? 私は何時でも行けるけど」

「ワーオ、準備万端」

「そっちも準備できてるでしょ」

 

 

 そりゃ勿論。ただただ話してただけじゃないですからね。

 と言っても、準備なんて大層なことはしてないんだけど。エフェクターとかも特にやってないし、本当にアンプ通してチューニングしただけ。

 

 

「好きなタイミングで、どうぞ」

 

 

 ジッとネックを見つめて、間違えないようにしっかりとコードを抑え、少し柔らかくギターを弾く。

 合ってるよね? と言いたげな視線を一瞬向けてきたので、満面の笑みで頷いてやる。そうすると、どこか安心したように、ギターの音色がまだ反響する室内で、今度はスッと息を吸った。

 

 

『貴方の声で解れてゆく 忘れたくないと心が云う』

『思い出ばっか増えてゆく ずっと側に居たい』

『泣き虫でもいいかな』

 

 

 スマホに向けていた視線を、歌詞が変わった途端にこっちに向けてくる。どう意味で見てんだろうな、それ。

 

 

『強がらないでいいよ』

 

 

 少し笑いながら答える。それが移ったように、凛の表情も若干柔らかくなった気がする。

 もう一度軽く息を入れよう。

 

 

『『限りある恋だとしても 出会えて幸せです』』

 

 

 ハモリじゃなく、凛のオク下で。カラッとした透明感のある音を地につける様に低音をつけ足していく。声でも、楽器でも。

 俺がベースであいつがギター。良いね、これが良い。一番良い。

 

 

『『いつまでも いつまでも 続いて欲しいと』』

『願っている』

『『手を取ることは出来ずとも』』

『私は貴方を』

『『好いている』』

 

 

 今度は単純なオク下じゃなく、ちゃんと上にも下にもハモリを。凛の綺麗な声が際立つように、俺がどこまで乗せて行こう。

 

 上る階段がしっかりしていれば、シンデレラは勝手にどこまでも登っていく。あいつがシンデレラになるんだったら、俺は地面を創る名も無い何かになろう。

 俺はお前が楽しそうに歌ってくれれば、それでいいや。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「お前、歌上手くなったな」

「……そう?」

 

 

 昔から真っすぐな歌声だな、とは思っていたが、日々のボイスレッスンやダンスレッスンでの基礎体力向上等々……色々とプラスに働いているんだろう。歌声に厚みが増して、よりストレートな歌声になった気がする。

 

 

「まぁ、ボイスレッスンもしてるし」

 

 

 何でもないです。なーんて感じで返しているが、俺にはわかるぞ。見えない尻尾がブンブン左右に揺れてるのが見える。何だったらケモ耳も見えてきた。流石に幻覚。

 

 それはともかくとして、歌って言う耳では聞こえるけど目には見えないものが、日々の訓練の成果で上達したって人に言われてうれしくないはずが無いんだよな。

 普段から卯月や本田には褒められてそうだけど、こいつそういう言葉はあんま過信しないだろうし。

 

 

「光は昔と変わらないね」

「悪口か?」

「褒めてるんだよ」

「成長の止まっちまったもんほど悲しいもんはないぜ」

 

 

 と言っても、俺は凛みたいにボイスレッスンをしているわけでもないし、何だったら完全独学。独学というのも甚だしいくらいの趣味レベルだ。

 ……俺もボイスレッスン付けてもらえば凛みたいに上手くならないかな。なるんだとしたら、ちょーっと興味あるよな。

 

 

「俺もアイドルになれば歌上手くなるかな」

「いや、別にアイドルになる必要は無いと思うけど」

「お前天才かよ」

「光の見えてる世界が狭いだけだよ」

 

 

 それは盲点だったわ。確かにアイドルにならなくてもボイスレッスンは受けられるもんな。

 ……いや、受けられるか? いや、受けられるか。346プロにこだわらなくて個人の人にでも教えてもらえばいいもんな。さっすが凛ちゃん。視野が広いぜ。

 

 

「でもいいよ。光はそのまんまで」

「馬鹿言え。俺だって歌は上手くなりてぇもん」

「誰かに聞かせる予定でも?」

「それは無いけど、上手い方がなんかいいじゃん」

 

 

 定期的に飛鳥やアーニャに聞かれるくらいで、それ以外に特に予定はない。とはいえ人に聞かせる機会が無いわけではない。

 でもやっぱり、歌が好きな以上は歌は上手くありたいものだ。今の俺じゃ所詮カラオケレベルだし、もっとうまくなりてぇよ。目の前に実際に歌唱力上がってる人がいるしさ。

 

 

「私は今のままの光でも好きだけどな」

「上手くなったら嫌いか?」

「そういうわけじゃないけど、なんか私より上手くなりそうでムカつく。今でも私より上手いのに」

「そんなわけあるか」

 

 

 お前は自分のセンスってやつを甘く見過ぎだよ。歌にせよ楽器にせよなんでも出来るんだし、その上努力をする才能もある。努力をするって言うのも才能だからな。こいつはあんまり人に見せたがらないけど。

 

 

「良いんだよ。光は背伸びしなくたって」

「もっと身長欲しい。Pさんくらい」

「それは本当に要らないかな」

 

 

 身長は漢のロマンなのに、そんな簡単に切り捨てんなよ! お前だって女の子にしちゃ身長高い方なのに!

読者層気になるので知りたいアンケ

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