女子寮生活は難儀です   作:as☆know

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デレマス小説を書くならこういう凛を描きたいと1億年と2000年前くらいから思ってたかもしれないです。


二次元の幼馴染は最強にして最強

 

 荷出しも終えて風呂入るついでに帰っていった京都コンビを玄関から見送った俺は、一日の疲れを癒すべく湯船に浸かっていた。というか、浸かっていました。

 

 

「はぁー……いいお湯でしたぁ……」

 

 

 最初にパッと見た時はトイレと風呂のくっついたホテルとかでよく見る風呂=あんまりくつろぎはできないかと思ってたけど、実際入ってみたら全然そんなことは無かったな。なんならそこそこデカかったし。

 

 ちなみに俺は自他共に認める裸族である。今ももちろんスッポンポンだ。控えおろう。マサイ族のお通りやぞ。

 風呂に入った後って体が火照って暑いじゃない? だから素っ裸で何にも囚われずに一時間くらいそのまま過ごすのって案外理にかなってると僕は思うんだよね。

 え? 変態? 馬鹿言え、俺は人に裸を見せる趣味はない。裸になるのが好きなだけだわ。

 

 

 コンコンッ

 

「ちょっとお待ちくださいねー」

 

 

 あっ、やべっ。パンツ履いてねーわ。

 

 さっき周子さんになんの感情もなくしまわれたパンツを引っ張り出してそもままズボッと履く。上の服も着たほうがいいよな。ズボンは……まぁ、念のため着ておくか。

 

 このドア、覗き穴とかがなにもないんだよな。木製のお洒落なドアだからそりゃあそうといえばそうなんだけど。

 それに女子寮の中に不審者が入るなんて滅多にないしな。どちらかと云えば俺が不審者ポジだし。

 

 にしてもこんな時間にお客様とは誰だろうか。しかも俺の部屋になんて。

 周子さんか紗枝ちゃんか? それ以外の女子寮の女の子だとヤバいんだけど。俺のメンタル的に。

 

 

「お待たせしましたー」

「遅い」

「お前かいな」

 

 

 ドアを開けた先にいたのは、黒髪長髪に青い瞳。親の顔よりは見ていないけどそれなりに見まくった顔。

 みんなご存知かもしれないし、そうじゃないかもしれないシンデレラプロジェクトの狂犬こと渋谷凛さん。二つ名みたいなのは今俺が勝手につけたんだけど。

 

 

「なに、不満?」

「んにゃ。なんなら安心した」

「ふーん、てか服着てるんだ」

 

 

 さっきまで不満そうな顔してたのにすーぐ雰囲気柔らかくするんだから。そのまま表情も変えりゃええのに。笑うと可愛いんだから。

 まぁ出た相手が凛で安心したのは事実だよ。他の知らない女の子が出てたらパニクってドアをそのまんま閉めたまであったから。

 

 

「……とりあえず入る?」

「……ん」

 

 

 入るか否かを聞くと、コクンと小さく顔を縦に動かす。

 お前コミュ障じゃないんだからさ、もうちょいなんかないのかと思う。言わないけどね。信頼してるってことかもしれないし。俺がそう思いこんでるだけだけど。

 

 部屋に上げさせると、そのまんまズケズケと奥まで進んで行きなさる。

 いや、別に構わんが。気になるんだったらそう言えよ。

 

 

「ふーん、思ったより片付いてるじゃん」

「周子さんと紗枝ちゃんに手伝ってもらったからね」

「……浮気」

「付き合ってもねぇのに浮気もなにもねぇだろうが」

 

 

 冗談、と言いながらナチュラルにベッドに腰掛けてテレビをつけ始める。入力切替をして地上波の番組に切り替えると、ちょうどそこにはアイドルらしき女の子たちが映っていた。

 

 凛がポンポンとベッドを叩くのでそこに座る。するとこっちに体重をかけながら頭を肩に寄せてくる。相変わらず軽い体しやがって。栄養とれよ。

 

 

「この人たちって、ここの人?」

「うん。光はアイドルについて知らなさすぎだし、ここのアイドルくらい誰がいるか勉強しなよ」

 

 

 ちゃんとした正論なのが腹立つ、原○徳。

 まぁ、実際俺はアイドルに関する知識があまりにも皆無すぎるからなぁ。これからは仕事仲間と言うよりも、多分上司やクライアントに感覚は近くなるだろうから、余計に知っておかなくてはいけないわ。

 

 そう思うとシンデレラプロジェクトって言う新人中心の事業に絡ませてもらえるって幸せなのかもな。程よい緊張感だし、そう思うと最初は無茶振りだと思っていたのも少しずつ納得がいく。

 

 

「あれ? 凛は周子さんと紗枝ちゃんのこと知ってたの?」

「名前と顔は」

「知り合いじゃねぇじゃねぇか」

 

 

 顔知ってるだけやんけ! とは言ったものの、346プロってめちゃくちゃアイドルいるらしいし、それも仕方ない気がする。なんなら顔と名前が一致させてるだけこいつ有能なのでは……? そういや凛が赤点取ったとか全然聞いたことねぇぞ?

 満点取ったとかも聞いたことはないから、多分こいつが普段俺と会話をほとんどしないだけなんだろうけど。

 

 

「ほら、今映ってるピンク髪の人が城ヶ崎美嘉。金髪の人は……大槻唯だったかな」

「またすごい髪色。似合ってんな」

 

 

 テレビで曲を披露しているピンク髪でツインテール、スタイル抜群、そのメイクからはいかにもギャルというような雰囲気を感じさせている人が城ヶ崎美嘉と言うらしい。

 そして一緒に映っている金髪でこれまた笑顔がとっても似合う女の子。この子が大槻唯と言うらしい。

 

 うっわー、ギャル系のアイドル二人って事で呼んだんだろうけど、レベルが高すぎる。普通ギャルメイクって俺苦手なんだけど、なんかスッと入ってくる。おそらく元の顔がいいんだろうな。

 あと胸が大きい。とても大きい。お隣の方と比べると一目瞭然なレベルで大きい。

 

 

「痛ったい! なにすんねん!」

「私だって、あれくらいあるから」

「無理すんなって。わかった、そうだな、そうかもしれないな」

 

 

 この子こっわい。ノーモーションで殴りかかってくるやん。

 別に凛だって全然あるし。今映ってるこの二人が規格外なだけでね。凛くらいの大きさが好きな人も多いと思うよ、うん。まぁ僕は大きいに越したことないと思いますけど。

 

 

「ジロジロ見すぎ」

「テレビだから見るに決まってるだろ」

「キモイ」

「妬いてんのか?」

 

 

 冗談半分でそんなことを言うと、凛は無言で頭をグリグリ肩に押し付けてくる。毎回こんな感じだから、結局何が言いたいのかわかんないねんな。頭グリグリも全然痛くないし、なんなら頭を擦りつけてるせいでシャンプーかなんかのいい匂いがするからご褒美まである。

 

 

「膝」

「どーぞ」

「ん」

 

 

 そのうち頭の位置が肩から膝にまで落ちてくる。そして次は顔を俺の腹に埋めて背中に両手を回して抱きつく。疲れてる時はそのまま寝る。

 これ、昔からの毎回のパターンね。今さら息子がこれに反応することも無いし、した記憶もない。そういう雰囲気じゃないからね。

 

 膝に乗っかる凛の黒髪を弄りながら頭を撫でる。バレないように少し覗き込んでみると、撫でられてる当の本人は完全にリラックスした表情だ。

 気分は居間であぐらかいてくる所に乗っかってきた猫を撫でてるアレ。正直めちゃくちゃ触り心地がいい。サラッサラだもんこいつの髪質。

 そういや最後にこれやったのも直接話したのも3日前くらいか。最近やってなかったんだなぁ、と。

 

 

「ひかる」

「寝るなよ?」

「泊まる」

「ダメ、ここ寮だし」

「……や」

「風呂はどうするんだよ。まだ入ってないだろ?」

「……汗臭かった?」

「全然。でもお前は気にするだろ」

 

 

 嫌って言っても、ここ寮だぞ。女子寮に入ったばっかの男がアイドルを部屋に泊まらせたなんて話になれば大アウトだ。

 

 俺の実家の時ならだいたい風呂に入ってから俺の部屋に来てたからそのまんま寝かせてたけど。ここではそうはいかない。帰ってもらうぞ。

 

 

「ダメなもんはダメ。どーせ、ちゃんと迎えもあるだろ?」

「……8時になったらプロデューサーが送ってくれる」

「じゃあ、それまでなら寝てていいぞ」

「泊まる……」

「ダメだってば」

 

 

 時刻は7時を少し過ぎたところ。こいつ最初からゆっくり居座る気だったな? まぁいいけど。

 

 それにしてもだ、なんか今日はこいつやけに食い下がるな。嫌なことでもあったのか。いつもなら普通に帰って行くのに。

 

 

「どうしただ? なんかあったか」

「……なにも」

「嘘こけ」

 

 

 背中に回されてる手に少しだけ力が入ったのがわかる。

 そら見たことか。図星じゃねぇか。

 

 

「……しい」

「は?」

「さみ、しい……」

 

 

 顔を埋めたまま捻り出された細い言葉に、思わず目を丸くする。

 こいつの口からこんな言葉が出てくるなんて、正直思いもしなかった。

 

 

「寂しいも何も、俺はここにいんだから」

「……すぐ会いに行けない」

「お前も高校生だから大丈夫だって」

 

 

 物心ついた時からこいつはこんな感じだ。四六時中俺と一緒、ずっと一緒。

 小学生になったくらいから人前ではやらなくなったけど、二人きりの時は相も変わらずこんな感じだ。まぁ、かく言う俺も距離感が分からないから二人っきりでいる時は昔と同じ感じで接してるんだけど。

 

 だからどちらかと言うと、俺からしたら凛は幼馴染ってよりも妹って言った方が近いのかもしれんな。厳密に言えばそれも違うんだけど。

 

 てかこいつ相当眠たいな? 素面だと絶対に言わないセリフだぞ?

 

 

「……疲れてるだろ。もう寝ろ」

「……うん」

 

 

 顎の方に手を入れて撫でてやろうとすると、凛が俺の手に顔をスり寄せてくる。

 毎回思うけどほんとに犬みたいだな。可愛い。こういうふにゃふにゃな凛を見ることが出来るのも俺だけの特権かと思うと、少し嬉しい気がする。昔からずっとこれだから特権なのかもわかんないけどな。

 

 

「おやすみ、凛」

 

 

 そのうち背中にまわされてた手がストンと下に落ちる。落ちたな(確信)

 凛を起こさないように移動してそのまんまベッドに横たわらせる。もう昔みたいには二人でベッドには入れないもんな。大きさ的に。

 

 

「……ベース弾こ」

 

 

 この凛が寝た後の時間が一番暇だったりする。そしてだいたいこの時間はアンプも繋げずにベースがアコギをしてたりする。

 あんまり大きい音出すと起こしちゃうからね。仕方ないね。

 

 この後、爆睡した凛をおんぶして部屋から出る所を偶然出てきた周子さんに見られて大変な目にあった。

 周子さんってあんなにキラキラした目も出来るんだな。




お気に入り1500ありがとうございます!
あとどうでもいいんですけど誰かのおねがいマッスルのせいで勝俣州和半ズボンが頭から離れません助けてください

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