グリーングリーンNEO (凍結)   作:灰崎 快人

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女子寮にてんてこまい『後編』

「だから!話を聞いてくれってば!」

そう言いながら双葉に追い詰める祐介

「違うんだぁ!」

「煩い!・・・全く男って、ちょっとでもあいつの事を気にした私が馬鹿だった・・・」

双葉は顔を伏せながらそう呟いた

「へっ?何?」

その呟きはどうやら祐介にも聞こえていたらしい、聞こえてしまったのが相当嫌だったのか、双葉はバットを振り回しながら祐介に詰め寄っていく。

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

双葉のバットが祐介を直撃しようとした瞬間、何かがバットが当たるのを防いだ。

「・・・祐介に双葉、お前らこんな時間に何してんだ?」

「さっ、咲夜!お前こそなんでこんな所に!?」

バットを受け止めたのは咲夜であったしかし服装がおかしい、何時もは黒いTシャツを着て短パンを履いているがこの時だけ何故かスポーツブラのような上着と左右非対称の長さのズボンを履いていた、さらに普段縛っている髪の毛をといている状態であった。咲夜は双葉からバットを取り上げると現在起きている状態を2人から聞き始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・それでこの現状になっていたという訳か。」

「スマン、まさかこんな事になるなんて・・・」

「スマンで済むわけあるか、大体祐介お前はあの3人に利用され過ぎだ、ちゃんとした接し方をして行かないとまた同じ目に遭うぞ・・・」

「面目ない・・・」

「とりあえずこの現状を引き起こしたのはこちら側の責任だ、双葉申し訳ない。」

そう言って双葉に頭を下げる咲夜

「・・・別に咲夜が謝ることじゃないでしょ?あの馬鹿共にちゃんと謝らせないと意味は無いのよ。」

「あぁ・・・そうだな、祐介あの馬鹿どもは今どこにいる?」

「えっと、一番星は夜の彼方へ消えていったしあとの二人は・・・」

「二人は?」

「多分女子寮の中に・・・・・」

「・・・・双葉」

咲夜が双葉に向かってアイコンタクトをする、双葉も何かを読み取ったのか

「分かったわよ咲夜」

と言い返す

「祐介、お前は先に帰ってろ・・・処理はこっちでしておく。」

咲夜は睨みつけるように祐介を見る

「わっ・・・・わかった。」

そう言って女子寮を去っていく祐介

「さぁ、始めるとするか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガァァァァ・・・・・ガァァァ・・・・

 

 

早苗の部屋から異様ないびきが聞こえる、もちろん原因は部屋に侵入した泰三である。早苗は五月蝿そうになんども「う〜ん・・・」と唸っていた。

 

 

この状態に気がついた女子が一名だけいた。

キィーーーン

と何かのアラームのような何かがサボテンから発せられる、するとサボテンの持ち主の女子が起き上がり何者かがこの寮に侵入していることに気がついた。サボテンを手に取り部屋を出ていく女子、迷わずに向かった先は泰三が侵入した早苗の部屋。女子は早苗の隣で寝ている泰三を見ると

「はっ!熊!」

泰三を熊と勘違いしたらしい。

「トゲ村さん、一緒に退治しましょうね。」

若葉はそう言うと「トゲ村さ〜んキーック!」と言いながら泰三のケツにトゲ村さんを突き刺した。その痛さに起きる泰三。気がついたのもつかの間、今度は「トゲ村さん〜チョーップ!」と言いながら泰三の顔に突き刺す若葉。

「トゲ村さんローリングサンダーミラクルアタッーク」

そう言いながら突き刺したトゲ村さんを泰三の顔にグリグリと押し付ける若葉、泰三はあまりの痛さに大声を上げる。

その声は絶賛盛りあいのバッチグーの元にまで届いていた。

「てっ!天神のやつドジったっしょ!くそぉ!まだこっちは途中・・・」

そう言っているとバッチグーの右頬に手が添えられる

「なぁに〜?どうしたの?火傷するわ♪よ♪」

その声を聞き不思議そうにするバッチグー、それもそのはずだバッチグーは相手が飯野先生だと思っていたのだから。

「「メガネメガネメガネメガネメガネメガネメガネメガネメガネ」」

2人ともメガネを探し、同じタイミングでメガネをかける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

両者初の顔見せである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イヤァァァァァァァァァァァァァ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

女子寮全体に声が響き渡る、すると女子寮の電気が一斉に付き始める。

「あそこか!急ぐぞ双葉!」

そう言いながら声のあった方へ向かっていく咲夜、置いていかれぬようについて行く双葉。二人が辿り着き見たものは・・・・

 

 

「あ〜んいや〜ん怖かったわ!美しいってなんて罪なんでしょう!」

そう言いながら恥ずかしがる女子、顔を赤くしながら今回捕まった侵入者2人を見ている女子生徒達。何故顔を赤くしているのかと言うとバッチグーは何も着ずに全裸で縛りつけられているからである・・・・言わなくとも分かるであろう。

「害虫よ害虫!」

「早苗ちゃん大丈夫だった〜!?」

様々な非難の声が侵入者の心をボコボコにする、すると今度は物理で二人をボコボコにする女子達、彼女達が持っているものは辞書や扇風機挙句の果てには何処から調達してきたかわからないフライパンである。

「・・・・扇風機で殴らないでくれよ、どんだけ直すのに苦労したと思ってるんだ。」

涙目になりながらそう呟く咲夜

「あいつらを侵入させるために高橋を利用して私を遠ざけたって事ね・・・」

「恐らくそうだろうが・・・バットより硬いフライパンで殴られてるな、どこから持ってきたんだか・・・とりあえず女子達が殴り終わるまで待ってるとするか。」

「・・・・そう言えば咲夜、あんたのその服装は一体何?」

「ん?あぁこれか?いや〜最近暑くてさ下着の状態で寝ても暑いから極力布面積を減らした下着を作ったんだよ、まぁ着るのは今日が初めてだけどな。ズボンは適当に作ったから意味は無い。」

「あっ・・・そうなんだ。てっきりあたしは咲夜にそんな趣味があるのかと・・・・」

「・・・・・そんな物ない。多分

少し顔を逸らしながら言う咲夜・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

女子がボコボコにし終わった後、咲夜は後処理を済ませ二人を双葉が迷い込んだ森へとくくりつけて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一番星は翌日の朝いない事が(忘れていた)判明し捜索され木の上から救い出された


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