ソードアート・オンライン 黒竜の剣士と焔の巫女   作:初めての

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 ゼェハァゼェハァ
 やっと書き上がりました。大変遅くなり申し訳有りませんm(_ _)m

 何度も読み返していますが誤字・脱字は、ご容赦下さいm(_ _)m

 修正をしました


無邪気 鎖 そして前へと

 私達は、今、この層のボスに戦いを挑むために、迷宮区を進んでいる。

 

ロゼ「ふぁ~」

 

 私は、大きな欠伸が出て眠たそうに眼をこすった。

 

アスナ「アナタ緊張感無さすぎよ」

 

 周りの雰囲気がピリピリとしているせいか、アスナの声も冷たい。まあ、アスナの場合は、昨日の事も有ると思うけど。

 

ロゼ「だって昨日は、誰かさんのお陰で々あって」

 

 ジト~~と、効果音が聞こえそうなジト眼で、アスナを見た。

 

アスナ「フンッ!! それなら後ろに居る誰かさんに文句を言えば」

 

 私達の後ろには、こちらの様子をチラチラと見ながら歩くキリトの姿が有り、時折視線が合うとビックと肩を震わせ視線を逸らす。

 私は、溜め息をついてキリトに向き直り。

 

ロゼ「ねえキリト、そろそろ元通りになってくれないと怒るよ♪」

 

キリト「ぜ・善処します」

 

 首を上下にコクコクと振り頷くキリトの様子を見て私は、また、溜め息をついた。

 まあ、昨日は、本当に大変だったからね~。アスナがお風呂借りに来たり。それを、アル姉(アルゴ)に見られるし。挙げ句の果てに、驚いたアスナが、一糸まとわぬ姿で、お風呂場から飛び出して来てキリトに目撃されたり。

 まあ、その後アスナは、拳でキリトの意識を強制的にログアウトさせたけど。

 そんなこんなで、寝ていた私は、この騒動を収めるために奔走して(アスナをなだめたり、アル姉に口止め料を払ったり)気がついたら零時を、回っていた。

 普段夜更かしをしない私には、かなりつらい。

 と、不意に。

 

アスナ「ねえ、昨日アナタは、何を言おうとしたの?」

 

 アスナが、とても真剣な声で聞いてきた、私は、何の事か思い出すのに少し悩んで。

 

ロゼ「ああ! おやつの時の事ね」

 

 ポンっと両手を合わせた。アスナは、溜め息をつき右手を頭にあてている。

 

ロゼ「それはね・・・」

 

 口元に意地の悪い笑みを浮かべながら私は、アスナに言った。

 

ロゼ「ひ・み・つ」

 

 頬がひくひくと動き、明らかに怒っているアスナに私は。

 

ロゼ「それは、私の答えだよ。アナタは、アナタの答えを探さなきゃ」

 

 アスナが息をのみ、その後深く息をはいて。

 

アスナ「アナタやっぱり、見た目と中身のギャップが激しいわね」

 

ロゼ「それは、私の見た目が、幼いって意味?」

 

 アスナが、フードの下で"ニッコリ"としているのが、手に取る様に分かり、私も"ニッコリ"としながら剣の柄に手を伸ばす。

 

アスナ「あら? やる気なの?」

 

 そう言いながらアスナも細剣を抜き構えた。

 そこに。

 

???「おい」

 

 と、声がかかった。声のした方を見ると、サボテン頭のプレイヤー、キバオウがいた。

 

キバオウ「遠足や無いんやで。ええか、自分らは、わいらのパーティーのサポ役なんやから、わいらが狩り漏らした雑魚の相手だけしとれや」

 

 私は、剣を鞘に収めながら。

 

ロゼ「はいはい」

 

キバオウ「なんや、不満か?」

 

 私は、丁寧に頭をさげ。

 

ロゼ「御忠告傷み入ります」 

 

 と、わざとらしく言ってキバオウに背を向けた。隣りでキリトが、溜め息をついていたけど私は、気にせず歩き出す。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

エメット(はぁ~ あいつ等)

 

 後ろの喧騒が聞こえ、溜め息が漏れそうになるのを、抑えながら俺は、先頭を歩いて行く。

 

ディアベル「そろそろですね」

 

 隣りを歩くディアベルの声を、聞いて思考を切り換える。

 

エメット「はい、もう少しのはずです」

 

 ディアベルに返しながら俺は、また物思いにふける。

 

エメット(あのクソ兄貴が、βテストのままでボスを差し向けるとは、思えない。間違い無く、どこかに違いを作るはずだ。下手をしたらボスその物が、全くの別物になっている可能性が・・・)

 

 このままボスに挑んでいいか、もし誰も知らない武器やスキルを使って来たら、そんな予感や不安、そして何故か確信があった。

 

ディアベル「見えました」

 

 ディアベルの声で俺は、思考を中断し顔を上げ前を見据えた。そこには、重苦しく不気味な雰囲気の扉が堂々と構えていた。

 扉が、見えてから皆の口数が少なくなり扉の前まで来ると、シンっと、静まりかえってしまった。

 ディアベルは、扉に手をかけ。

 

ディアベル「では、エメットさん行きましょう」

 

 消えない不安を残したまま。

 

エメット「はい」

 

 俺は、振り返り後ろに居る皆に。

 

エメット「皆さん、必ず誰一人欠ける事無くボスを倒し、上に行きましょう」

 

 ボスの部屋の扉を開け、中に進む。

 

 

 

 

 

 

 

 この先にいる、無邪気な悪意を知らずに。

 

 

 

 

 

 

 

???「ふむ、予定よりも早かったな」

 

 

 

 

 と、聞きなれた声がして、俺は、驚き動けなかった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 ボスの部屋に入った途端、声が聞こえエト姉の動きが"ピタッ"っと止まり、前を睨んだまま動かない。すると、音も無く浮かび上がるように光が生まれ、異質なプレイヤーが、その光の中にたたずんでいた。

 ぼさついた髪に、少しこけた頬、身長は高い、それだけならただのプレイヤーだけど、着ている服が異質だった。白いシャツにネクタイを締めて、長い白衣を着ていた、この世界では、まず有り得ない"現実世界"の服を着ていたのだ。

 

???「ここに来るまで、まだ時間が掛かる踏んでいたが・・・少し見誤ったようだ」

 

ロゼ(あれ?この声何処かで・・・)

 

 私が、記憶を探っていると、黒い影が私の隣から飛び出した。剣を構え全速力で走り《片手剣・両刃 基本突進技・レイジスパイク》を、発動させた。

 

ロゼ「キリト!!」

 

キリト「・・・"茅場!!"」

 

ロゼ「えっ!!」

 

 私は、驚いて動け無かった。 

 茅場・・・キリトは、確かにそう言いった。ならあそこに居るのは、私達を、この世界に閉じ込めた張本人の茅場 晶彦!?

 と、考えている間にキリトは、システムアシストによって現実では、有り得ないスピードで茅場に迫り、剣を振り抜いた。

 

 

 

 

 

 

 "ガキン"

 

 

 

 

 と、固い物同士がぶつかった様な音がして、キリトの剣が弾かれた。

 そこには、紫色の壁がありその上に《Immortbl Object》と表示されている。

 私は、キリトに駆け寄りながら呆然とつぶやいた。

 

ロゼ「シ、システム的・・・不死!?」

 

茅場「少し落ち着きたまえ、私は、諸君らに危害を加えるつもりは、今の所無い」

 

エメット「何を根拠に信じればよいと??」

 

 エト姉の問いにハハハと、楽しそうに笑い。

 

茅場「それは、信じてもらう他ないな」

 

 そして、少し考える素振りをして、無邪気な笑みを浮かべた、それは、悪戯を思いついた子供の様な笑みで、私達を見て。

 

茅場「諸君らが、攻略会議をしている間に、ボスの仕様変更を済ますつもりだったが・・・まあ、それは、いい。・・・ふむ、思いの外早くこの場に到着した諸君らに、プレゼントをさしあげよう」

 

エメット「では、全てのプレイヤーの解放を」

 

 エト姉は、茅場を、睨みつけながら刃の様な鋭く冷たい声で静かにいった。私は、自分に向けられた訳では無いその声に、心の底から怖いと感じていた。

 

茅場「残念ながらそれは、遠慮しよう。私からのプレゼントは、ここのボスの情報だ」

 

エメット「それなら既に」

 

 茅場は、右手を上げエト姉の言葉を遮った後とても楽しそうに。

 

茅場「まあ、そう焦るな。βテストとは、別物にしてある。さらにβテストには、存在し無い武器を持たしている。そしてボスの取り巻きだが、そうだな・・・良し、特別にポップ無しにしよう」

 

エメット「な!?・・・」

 

茅場「代わりに」

 

 茅場は、"左手"で、メニューを操作した直後、私達の後ろに有る扉が音を立てて閉じた。

 

茅場「退路を無くそう。さて・・・ボスの情報は、確かに教えた。諸君らの健闘を祈る」

 

エメット・キリト「「待て!!」」

 

 エト姉とキリトが、声を上げたが茅場 晶彦は、光と共に消えた。そして、この部屋の松明に次々と火が灯り、主である《イルファング・ザ・コボルトロード》が、玉座からゆっくりと立ち上がった。

 βテストの情報とは違い、シャープな体つきに手に持つ武器は、青龍刀の様に幅が広く肉厚な刃で長い柄が有る薙刀だった。

 

ロゼ「エト姉!! βテストの時、薙刀は、有ったの??」

 

エメット「いいえ、有りません。つまり私達βテスターにも分からない未知のスキルという事です」

 

キリト「そして、退路は、無し・・・か」

 

 キリトがエト姉の言葉を引き継いだ。

 

キリト「エメット、何分有れば行ける?」

 

 エト姉は、少し悩んで。

 

エメット「十分・・・ください」

 

キリト「分かった、俺が出来るだけボスの行動パターンを引き出す」

 

ロゼ「私も行く」

 

 私は、キリトの隣りに立った。キリトは、顔をしかめそれでも。

 

キリト「・・・頼む」

 

 と、言ってくれた。いつの間にかアスナも隣りまで来て。

 

アスナ「私もパーティーメンバーよ」

 

 キリトは、頷き。

 

キリト「よし、行こう」

 

 私達は、向かって来る《イルファング・ザ・コボルトロード》に向かって走り出した。するとボスは、体を捻り薙刀を右下に向けて前屈みになり水色のライトエフェクトを刃に纏わせた。

 

ロゼ(重心は前、あの角度なら・・・)

 

 私は、咄嗟に叫ぶ。

 

ロゼ「二人共!! 右下から左上への突進広範囲の凪払い」

 

 私が叫んだ瞬間ボスが、凄まじいスピードで迫って来た。そして私の予想通りの軌道で凶悪な薙刀を振るう。

 私は、薙刀の左下に潜り込んでやり過ごし、剣を逆手で持ち、腰を深く沈めて、右手を地面に付けて、ソードスキルを発動させる、私の剣が薄紫のライトエフェクトを纏う。《片手剣・片刃 基本突進技・影走斬》私の体が、システムによって加速する。

 

ロゼ「やっ!!」

 

 気合いと共にボスの左脇を切り抜ける。キリトとアスナもソードスキルを使ってダメージを稼ぐけど、ボスの体力ゲージは、期待したほど減らない。

 私達は、一旦ボスから離れ。

 

キリト「なんで、ボスのソードスキルが分かったんだ??」

 

ロゼ「この世界は、ありとあらゆる物がリアルに再現されてる。だから・・・」

 

アスナ「相手が人型なら、私達が出来ない動きは、出来ない。そう言う事??」

 

 アスナが割り込み、答えを言う。

 

ロゼ「そう!! 関節や重心の動きを、よく見れば初撃だったら、かわせる!!」

 

キリト「ならロゼ、ボスのソードスキルの予測頼んだ!!」

 

ロゼ「分かった。けど、外す時も有るから気をつけて」

 

 そう言いながら私は、ローブを脱ぎ捨てる。隣りで、アスナもプーケを脱いでいた。

 プーケの下から出てきた、アスナの素顔は、綺麗だった。長い栗色髪は、松明の光を受け輝き、エト姉並みに整った顔。正直羨ましい。

 

キリト「よし」

 

 そして、私達は、ボスに向かい走り出しす。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 ロゼ達が、ボスと戦い出してから九分位がたった。

 三人だけでボスの体力ゲージを、一本目の八割削った事に内心驚くが、まだ油断は出来ない。

 俺は、混乱していたレイドを立て直しボスのパターンを頭に叩き込んでいた。

 

エメット「シラヌイ、オオワシ・・・行けますか??」

 

シラヌイ・オオワシ「「はい」」

 

 隣りに居るディアベルに。

 

エメット「では、ディアベルさん後の指揮を頼みます」

 

ディアベル「・・・分かりました」

 

 ディアベルが、苦い顔で頷く、俺は、笑顔を浮かべ。

 

エメット「必ず・・・勝ちましょう」

 

???「俺達もいいか??」

 

 後ろから、声を掛けられ振り向くとそこには、180はあろうかいう褐色の大男が、両手斧を持って佇んでいて、その後にもタンク仕様のプレイヤーが並ぶ。

 

???「俺は、[エギル]見ての通りタンクだ」

 

 エギルと、名乗った大男は、張りの有るバリトンで言い、ニッと愛嬌の有る笑みを浮かべ。

 

エギル「何時までも、ダメージディーラーにタンクやらせる訳には、行かないからな」

 

エメット「・・・危険ですよ」

 

 俺は、少し悩んだ。確かにタンクが居てくれるのは、有り難いけど、一番危険な場所でもある。

 

エギル「どうせ負けたらお陀仏なんだ、だったらいっそやれる所までやるさ」

 

 エギルの眼には、必ず勝ち生き残るという意志がはっきりと宿っていた。

 

エメット「分かりました・・・では、行きましょう!!」

 

 俺達は、ボスに向かって駆け出す。そして。

 

エメット「キリトさんスイッチ!!」

 

 キリトが俺の声に反応してスイッチして《片手剣・両刃 単発水平切り・ホリゾンタル》を、ボスに叩きつける。シラヌイとオオワシもそれぞれロゼとアスナとスイッチしてボスにソードスキルを放っている。

 

ロゼ「エト姉!! 指示代わって」

 

エメット「分かりました。少し休んで下さい。皆さん参りましょう!!」

 

 「「「おお!!」」」

 

 ようやく、俺達とボスとの総力戦が、始まった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 エト姉達が、戻ってボスの体力ゲージは、見る見るうちに減って行き、三本有ったゲージも残す所、最後の一本の半分まで来ている。

 

エメット「突進突きから前方広範囲の凪払い!!」

 

 エト姉は、ボスの攻略パターンを完全に掴みソードスキルが、発動する前に指示を出す。

 そして、ボスの体力がレッドゾーンに入った。

 

エメット「後、一押しです。油断せずに」

 

ディアベル「俺が行く!!」

 

 そう言いって、ディアベルさんが飛び出した。

 

エメット「っ!!・・・だめです!!」

 

 ディアベルさんは、エト姉も方をチラッと見て申し訳無さそうな笑みを浮かべた後、キリトの方を見ていた。

 

 グォォォォォォォォオ!!

 

 いきなり《イルファング・ザ・コボルトロード》が叫びを上げて、薙刀を肩に担ぐ様に思いっきり振り上げ、刃に赤黒いライトエフェクトを纏わせ振り下ろした。

 

ロゼ(パターンが、変わった!?・・・でも)

 

 ボスの攻撃範囲にディアベルさんは、まだ入っておらず、このまま行けばディアベルさんが、ソードスキルの硬直時間に止め刺して終わり。

 

 

 

 

 

 そう、思った。

 

 

 

 

 

 

 薙刀の刃が"飛んで来る"までは。

 

 

ロゼ(なっ・・・)

 

 

 

 "ドシュ!!"

 

 

 

 

 

 とても鈍い音がした、鎖に繋がれいる刃が、ディアベルさんの身体を貫いた。

 

ディアベル「ガハァ」

 

ロゼ

エメット「「「ディアベル(さん)!!」」」

キリト

 

 エト姉は、他のプレイヤー達に、ボスから離れる様に指示を出してディアベルさんに駆け寄り、すぐさまポーションを取り出し渡そうとしたけど。

 

ディアベル「・・・いい・・・ラストア・・タックボー・・ナス(LA)に・・眼が・・・眩んだ・・せえ・」

 

 ディアベルさんの体力ゲージが徐々に狭まり・・・そして零になった。

 

ディアベル「・・・皆さん・・必ず・ボスを・・・」

 

 "カシャン"

 

 軽い破砕音、あけっけ無い死、後には、何も残せない。それがこの世界における最後。

 

ロゼ「・・・そんな」

 

エメット「お疲れ様です[ウォルト]」

 

 エト姉のが手を合わせて眼をとじ黙祷した後ボスを、睨みつける。けど。

 

ロゼ「エト姉・・・アイツは、私にやらせて」

 

 私は、ボスを見据える、怒りや悲しみや恐怖が渦巻いているはずなのに、何故か心は穏やかで、身体は、とても軽く感じる。

 私は、走り出した。

 

エメット「待ちなさい!!」

 

 その隣にキリトとアスナが並ぶ。

 最低限の距離を維持しながら攻め倦ねているプレイヤー達に。

 

ロゼ「退いて」

 

 と、大声を出した、そして"鎖付きの刃"の射程に入ったら、ボスが体を捻り腰を下ろし力を溜めソードスキルを発動させる。刃が赤黒いライトエフェクトを纏った。

 

ロゼ(重心は、左足、鎖が有るから)

 

 私は、咄嗟にソードスキル《片手剣・片刃 垂直切り上げ・ウイングエッジ》を発動し高く飛び上がり回避を試みた。

 

ロゼ「広範囲の凪払い」

 

 と、二人に指示を出した。でもボスは、その場で一回転した後、薙刀を私に向けて振り抜く、鎖に繋がれた刃が、私に迫る。

 

ロゼ「しまっ・くっ・・・やっ!!」

 

 私は、発動しているソードスキルを繋げるため空中で剣を構える。左肘をたたみ身体を左にひねり右手を切先に添えて、思いっきり突き出す。私の身体がシステムによって空を駆け抜ける。《片手剣・片刃 対空二連撃技・スナイプ・エア》

 私が技を繋げた瞬間に足元を、刃が走り抜けた。

 

キリト「ロゼ!!」

 

ロゼ「大丈夫」

 

 私は、受け身を取って、落下ダメージを無くして再び走る。すると硬直から回復したボスが、動き出した。

 頭の上でぐるぐると回し翠色のライトエフェクトを纏わせた薙刀をその勢いまま左下から右上そしてくるりと回り左上から右下への二連続の凪払い、最後に勢いを乗せた突きで刃を飛ばす。

 私達は、ギリギリでボスの攻撃をかわす。するとアスナが。

 

アスナ「ハァッ!!」

 

 鎖の継ぎ目に《リニアー》を使って、細剣で鎖を地面に縫い付ける。ボスの、体制がガクンと崩れた。

 

ロゼ・キリト「「アスナ!!」」

 

アスナ「・・・行って!!」

 

 名前を呼ばれた瞬間少し怪訝な顔をしたけど、アスナは、鎖を離さないで私達に行ってと言った。

 動けないボスに向かって私は、渾身の一撃を叩き込む《片手剣・片刃 垂直技・蒼牙刃》水色のライトエフェクトを纏った剣でボスを縦一文字に切り裂く。

 すると私の頭の上をキリトの剣が通り抜けたける。でもボスの体力ゲージは、ほんの数ドット残りボスが、ニヤリと嫌な笑みを浮かべた気がした。

 

ロゼ「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

キリト「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」

 

 私も笑みを浮かべ声を上げた・・・そして刃を返して剣を跳ね上げる《片手剣・片刃 垂直二連撃技・双牙斬》私は、剣と一緒に飛び上がった。

 キリトも剣を切り返し飛び上がった私の足元を通り抜け、ボスの身体にV字の傷跡を残した。《片手剣・両刃 二連撃技・バーチカル・アーク》

 二つのソードスキルを受けてボスが中に浮き上がり。

 

 

 

 

 

 そして。

 

 

 

 

 

 

 

 "ピシッ"

 

 

 

 

 

 "バンッ!!"

 

 

 

 

 全身にヒビが入ったと思ったら、大きな音と光を伴い爆発しポリゴン片へと姿を変えた。

 

ロゼ・キリト「「終わったの(か)??」」

 

 私の前に経験値とLA取得のメッセージウィンドウがあらわれたけど、私は、まだ何か出てくるんじゃ無いかと、周りをきょろきょろと見回した。

 不意に、誰かの手が頭に置かれビックっと肩を震わせ恐る恐る振り返る。そこには、キリトとアスナが立っていて。

 

アスナ「お疲れ様」

 

 "カランッ・・カン・カカンッ"

 

 私の手から剣が滑り落ちた。

 

ロゼ「・・・やったんだ」

 

 私は、その場にへたり込んだ。そして、割れんばかりの歓声が生まれた。

 

エギル「見事な剣技そしてコンビネーションだ。この勝利は、あんたらのもんだ」

 

 ボスと戦っている時、何度か助けてくれた、タンクのエギルさんが、笑顔で近づいてきた。

 

ロゼ「そんな・・・私だけの力じゃ・・・」

 

 言いながら、私は、自分の頬が濡れている事に気がつき、黙り込んだ。

 

キリト「ロゼ」

 

ロゼ「う・・う・う・・怖かった・・・怖かったよ」

 

 私は、キリトに抱きつき泣いた。そんな中。

 

???「おい!」

 

 私達は、声のした方に顔を向ける。

 

???「今のは、どういう意味だ!!」

 

エメット「ですから、あなた方は、ディアベルさんがβテスターだと知っていたのですか、と、お伺いしたのです」

 

 エト姉が、ディアベルさんの仲間で確か[リンド]さんと言い争いになっていた。

 

リンド「そんな馬鹿な話が有るか!あいつ等こそβテスターじゃ無いのか?、何でボスのスキルを知っていたんだ!?」

 

エメット「知っていた訳では無く、相手の動きを良く観察して攻撃の予測をしていただけです」

 

 エト姉は、冷静に話しているけどそれが逆効果だったみたいで。

 

リンド「ふざけるな。予測でどうこう出来るものか、あいつ等ボスのスキルを知ってたんだ」

 

エメット「ボスのスキルは、βテストには、有りませんでした」

 

リンド「信じられるか」

 

ロゼ(まずい・・・このままじゃ)

 

 すると、キバオウが出てきて。

 

キバオウ「もう止めや」

 

 と、言った。

 

ロゼ(え・・・)

 

 私は、戸惑いキリトを見上げた、するとキリトも戸惑った表情を浮かべていた。

 

リンド「あいつ等を庇うのか」

 

 リンドさんは、キバオウを睨みつけた。

 

キバオウ「庇わへん。せやけど、命を助けてられたんは、事実や。わいかてあいつ等のやり方は、気に入らへん」

 

リンド「なっ!!・・・くそっ!!」

 

 リンドさんは、それっきり黙った。キバオウが私達の前まで来て。

 

キバオウ「とりあえず礼は、言っとく、せやけどあんさん等を、認める事は出来へん・・・が、このクソゲームをクリアするためやったら、何でもしたる」

 

ロゼ「ありがとうございます」

 

 私は、キバオウに頭を下げた。

 

キバオウ「これで貸し借り無しや。さっさとアクティベートに行けや」

 

 そう言うと、キバオウは、私達に背を向けリンドさんの所に戻り、何やら話込んでいた。

 

アスナ「ねぇ、あなた達私の名前呼んだでしょ」

 

 キバオウが居なくなってから、アスナが聞きにきた。

 

ロゼ「ごめん、それとも、読みが違う??」

 

アスナ「読みって私あなた達に名前教えてないわよね」

 

ロゼ・キリト「「えっ」」

 

 私とキリトの目が点になり。

 

キリト「あっ!! もしかしてパーティー組むの初めて??」

 

アスナ「そうよ」

 

ロゼ「なるほど」

 

 私は、指で左上をさして。

 

ロゼ「このあたりに自分以外の名前は、無い??」

 

アスナ「えっ! ・・ロ・・ゼ・・・キ・リ・・ト・・これがあなた達の名前??」

 

ロゼ「そう、あらためて初めまして、ロゼです。でも、アスナも案外抜けてるね」

 

キリト「キリトだ、よろしく」

 

 そこにエト姉がやって来て。

 

エメット「LAは、どんな物でしたか??」

 

 LAが、気になるみたいだった。

 

ロゼ・キリト「「防具みたいだ(よ)」」

 

 私とキリトの声が重なり合う。

 

ロゼ「えーと、LAって二人貰えたりするの??」

 

 キリトとエト姉が、揃って首を傾げた。

 

ロゼ「まあ、とりあえず私のは、[コート・オブ・ブラッド]だね」

 

 言いながらメニューを操作して装備する。今まで着ていたコートが、消えて[コート・オブ・ブラッド]を纏った。

 暗めの赤にこれまた暗い赤紫のラインが入ったとコートだった。隣りでは、キリトも黒いロングコートに変わっていた。

 

ロゼ「似合ってるよ」

 

 キリトが、苦笑しながら。

 

キリト「あんたもな」

 

 そして後ろにいるエト姉に。

 

キリト「じゃ俺たち二層のアクティベートに行きます」

 

 エト姉が頷き、頭を下げた。

 

エメット「お願いいたします」

 

 私とキリトは、エト姉達に手を振り、ボスの玉座の後にある扉に向かい歩き出した。

 

 

 

 

~ 茅場 晶彦と思い掛けない所で出会い、そしてβテストの情報に当てはまらないボス、これから先に何が待っているのかは、分からない。それでも、私達は、前に進むしか道は無い ~




 キバオウが、何だか良い人になったΣ(@_@)

 次回は、二十五層に飛びます。よろしくお願いします(-_-;)

 感想・評価お待ちしております。

 最後まで読んで下さりありがとうございますm(_ _)m

 では、また・・・
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