奴隷少女と料理人   作:特選からあげ

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僕たちはその後、味方軍のいる近くの町まで走り、保護された。

さすがに戦地に戻る勇気のあるものはおらず、終戦を静かに、各々の街へ帰り待った。

 

僕は園原さんとの約束を一刻も早く果たしたかったが、戦時中にまさか相手国に行くことも出来ず、ただいじらしい時間だけが過ぎた。

戦争はあの日から約半年後に終わった。

知っての通り、僕達の国の勝利で終わった。

終戦の報を聞くと、僕はまず園原さんの安否を調べた。

調べたと言っても、そんなに時間のかかることでは無かった。

僕達を当時、捕虜として捕らえていた者が今は、僕達の国に捕らえていたので、直ぐに聞くことが出来た。

だが、答えは最も聞きたくない答えだった。

園原さんは、戦死したと。

その死因は謎だと言っていたが、恐らくはあの後、、、

 

 

僕は急いでかつての上官に頼み込み、園原さんの住んでいた国へと向かった。

住所や顔写真は分かっていたので、すんなりと園原さんの住んでいた場所へと行くことが出来た。

そこにいたのは、園原さんの奥さん一人だけだった。

僕は奥さんにカタコトの言葉で事情を説明した。

 

奥さんはとても悲しんだ後に、「あの人らしい最後です」と静かに言った。

僕は精一杯の感謝の気持ちと渡せるだけのお金を渡した。

奥さんは、これは貰えないと断り中々貰ってくれなかったが、あなたが貰わないのならこのお金は燃やすと言い、何とか受け取ってもらえた。

 

その後、僕は二人の子どもについて聞いた。

 

まず兄は今、疎開先で仕事を見つけており、お金を貯めて帰ってくる約束をしているとの事だった。

ひとまず元気だと聞いて安心した。

 

次に妹だが、どうしても行方が分からないとの事だった。

疎開先からすぐに姿が消え、以来連絡が取れないとのこと。

僕はいてもたってもいられず、その子がいたと言う街まで足を運んだ。

そして、途方もないほど多くの人に聞き込みをして、ある情報をつかんだ。

僕の国の人間が当時、女の子を誘拐して船で拐っていったらしいということ。

どうやら、船の大きさからそのまま国に誘拐されたのでは無いかとみられること。

連れ去った人間の容姿から、どう見ても全うな人間には見えなかったとのこと。

 

僕は急いで帰りの手配をして、国へと帰った。

 

 

そこからはただひたすらに、その女の子の情報を集めた。

何人もの裏に精通している人間の話を聞き、僕がその子の事を見付けたのは4年もたった時だった。

 

奴隷の取引が行われ、どうやらそのような特徴の女の子が売られること。

その情報を掴むと、僕は取引きの行われる日を待ちついにその日を迎えた。

取引は一部の権力者のみが出席出来るとのことだったので、僕は門番に金を掴ませ、なんとか潜り込んだ。

 

そして、その時が来た。

写真の様子とは変わっているが間違いない。

あぁなんて絶望的な顔をしているんだ。

すまない、遅くなって本当にすまない。

 

僕はその子を入札すると、とても自分の持ち金でどうにかなる金額では無かったので、そのままその場から連れ去った。

 

 

 

「以上が僕の話せる全てだよ、園原桜さん」

主人はそういうと、また頭を深く下げた。

「遅くなって本当にすまない。」

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