仮面絶唱シンフォギアX:Zi-O 平成ライダーユニバース   作:ジュンチェ

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更新遅くなってしまった…。ううん、話の内容を考えているうちにビルドで再構成したほうがいい気がしてきたぞぉ……





Are you ready?/招かねざる者 Ⅰ

荒れ果てた荒野で佇む『墓守』の影。 ……金色と黒の装飾は魔王と言っても差し支えないが、本質は自分が葬った『平成』という時間の…時代を駆け抜けた英雄たちの墓を守っている。

 

 

その墓守の名はオーマジオウ。

 

 

 

最高最善を目指した、最低最悪の魔王。 ……この2つ名は人々がつけたもの…でも、真実はこの荒野こそが彼の限界だったのだ。皆が望む最善には届かなかった故の最低最悪、それはもう今でも側にいる従者しか知らないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……そして、オーマジオウは今…追い詰められていた。

 

 

 

 

「ぐっ!」

 

 

片膝なぞいつ以来か… 古びた道路のアスファルトを抉りながら舌打ちした。未来予知が何故、反応しなかったのかは謎だがそれだけ今回の敵は強い…レジスタンスの比ではない、自分と同系統の力を持つ仮面ライダーたち。ビルや瓦礫の上に立つ影は7人……成る程、『栄光の7人ライダー』と掛けているのか!

 

何人かは見覚えがある…… 金色の戦士 『仮面ライダーバールクス』に、異形なる者 『仮面ライダーゾンジス』、『獣の騎士 仮面ライダーザモナス』。忌まわしき、最初に若き自分の前に現れた滅びの使者。

この時間軸ではとっくに倒しているから、ジクウドライバーとウォッチを別人が使っているのだろう。

 

 

問題は残りの4人。 ……ジクウドライバーを使ってこそいるが、自分の知る仮面ライダーではない。そして、コイツらが滅法強い。腕には平成ライダーのようで、微妙に違うウォッチが嵌められている…… 奴らの新型のライダーか?

 

 

「喪失した異聞の歴史から産まれたウォッチ…。正当に刻まれた歴史の集合体という私には猛毒、癌細胞も同然というわけか。」

 

 

「それだけじゃない、数も平成を遥かに上回っている! お前の平成などちっぽけなものだ!!」

 

 

バールクスは勝ち誇ったように叫ぶと仲間のライダーからウォッチを吸収して虹色の輝きを放ち、拳へ燃えるようなエネルギーを集中させる。一方、オーマジオウも同様に金色のエネルギーを拳へと込めた……

 

 

「ふん、平成を嗤うか…。 愚かな、燃え尽きた歴史の灰を集めたところで、どうにもならん。」

 

「それはどうかなぁ……常磐ソウゴォ!!!!」

 

 

駆け出す両者……直後、激しくぶつかり合う拳。その瞬間、世界は激しく揺れ時間が崩壊していった。

 

 

 

……その日、最低最悪の魔王は倒れ、新たなる英雄が産まれたという。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆

 

 

 

 

 

 

 

「……変な夢を見た。」

 

 

宿舎の自室で目を覚ました響。どうも、昨日の影響か妙な夢まで見てしまった。食堂のあと、マリアと惣一に送られて帰ってきた……G3ユニットのことで未来が何か言ってくるかと思ったが、『お互い、今日は休もう……』と持ち越しになった。

今、彼女は自分と同じベッドで寝ている…その頬は乾いた涙の跡がある。やはり、彼女もユキナの一件は精神的にもこたえたのだろう。

 

……さて、問題のG3ユニット。枕元に置いていた資料はG3システム、仮面ライダーG3について書いてあった。夜中、こっそり見てみたがやはりというべきか、シンフォギアには到底及ぶ代物ではないことは明らか。アルカ・ノイズの攻撃の耐性は無く、その代わりに適応出来る身体能力を持つなら誰でも扱えるのが売り。使用出来る武器も一般の武器より強力でアルカ・ノイズならば充分に対応が可能との話。

 

要は、パワードスーツか……

 

 

「……ガングニールでなくても、誰かを守れるなら…。」

 

 

 

ドンドンドン

 

 

「ん? 朝から誰だろう…」

 

 

まだ朝は早めの時間帯だが、ドアを鳴らす音。かなり近所迷惑な勢いで、未来も目を覚ます程である…。寝間着なのだが仕方ない…もしかしたら、国連の人かも…ユキナを悪く言うつもりは無いが、こっちの事情は考えないし。

 

 

「響先輩!」

 

「私達デース!!!」

 

「おいバカ、生きてるか?」

 

 

…! 聞き覚えのある声にすぐベッドを飛び出した!

 

すぐにドアの施錠とチェーンを解いて開けると、そこにはもう何年ぶりとも会ってなかったとさえ思える戦友たちの姿が。 『月読 調』に『暁 切歌』コンビに『雪音 クリス』…昨日も確かにあったが、国連の人間により装者同士の接触は極力控えられていた故に久方以来な感覚すらする。

 

 

「皆…!」

 

「お? 思ったより、元気そ…おわ!?」

 

 

気持ちを抑えられず、クリスに抱きつく響。胸に込み上げる全てが言葉より早く行動になってしまっていた。元よりスキンシップが多めの彼女だったが、この勢いと力…余程、こたえていまのだとクリスは実感する。

 

 

「おいおい、アタシに会えたのが嬉しいのは分かるが、一旦離してくれよ…ちょっと、苦しい。」

 

「あ…ごめん。」

 

 

しまった、力を入れすぎてしまったようだ。響が離れると、友人たちの後ろに昨日ぶりの人影。

 

 

「よっ! 」

 

「マスター!」

 

 

スルーされるかと思ったぞ? と、石動惣一その人。彼は食堂の管理者である故、クリスたちとも面識があり、自分に気をつかって彼女たちを連れてきてくれたのだろう。

 

 

「一晩寝て、少しは楽になったか?」

 

「は、はい…」

 

「そうか。んじゃ、まずお前たちは今日も授業だろ? 友達も待ってるし、さっさと準備してこい。」

 

 

それから、惣一に促されてすぐにバタバタとした朝がはじまる。朝食を昨日の残り物とか白米で速攻で作り上げ完食… 制服を着て身嗜みを整えると再び玄関に。

 

…そして、通学の道へ女子たちとオッサンひとりがついて歩く。

 

 

 

 

明らかに他人からしたらおかしな絵面だが、響や未来にとっては違う。久々のまともに会話が出来る友人に、国連の人間では唯一に近しく優しい理解者と登校なんて夢のようであった。

 

 

「えへへ、ひっさしぶりのきりしら成分の補給~」

 

「「あぶぶ…!?」」

 

 

それ故か、スキンシップもいつもより強め。後輩ふたりにべったりと、抱き締めて嬉しそうにしている。

 

いつもなら、他所でやれと叫ぶクリスだが今は数歩後ろから黙っていた。…恐らく、響の精神状態はかなりダメージを受けていたことはこのスキンシップから察せられるからである。

 

 

「…あのバカ、相当まいってるな。」

 

「やっぱり、わかるの…?」

 

「まあ、それなりに付き合いは長くなってるからな。それに、昨日のことはマスターが細やかに教えてくれたのもある。」

 

 

惣一はクリスたちに昨日の惨劇を伝えていた…恐らく、話しにくい当事者に代わって彼なりに配慮した結果なのか。

 

…クリスは憂鬱そうに空を見上げる。

 

 

「アタシさ、あの時思ったんだ。シェム・ハが倒されて、シンフォギアがぶっ壊れた時…私たちの装者として役目は終わった。少しは世界が平和になるんだって。」

 

「クリス…」

 

「…でも、甘かった。神を討ち果たして、バラルの呪詛を解いたところで欺瞞も争いも、何もかもが終わりゃしない。挙げ句の果てに新しい敵ときた…。そして、今のアタシたちにはシンフォギアも無い。甘過ぎな妄想だよな全く…」

 

「………それは私も同じだよ。」

 

 

残念ながらハッピーエンドはジ・エンドではなかった。命がある限り、エンディングロールには至らない。

 

響と未来だけではない、クリスやきりしらコンビにも『鎖』と呼ばれる爆弾が首につけられている。戦乙女の翼が自由になることを恐れる他ならない、自分たちが救った人間たちの手によって。

 

…何故、わざわざ救った者たちを自分たちが潰すのか? そんな道理があるわけない。 当時の弦十郎をはじめとしたS.O.N.G.の大人たちは訴えた… しかし、何するものぞと、良心であり理解者でもある大人たちは呆気なく、何処かへとばされた。代わりにやってきた『自分たちを知らない大人たち』。彼等は平然と戦乙女へ首輪をつけ、犬のリードを引っ張る飼い主のように、目の届くところへ縛りつけている。

 

犬ならまだいい、それは犬の命綱だから。

 

だが、この見えないリードは見えないほど多くの人間を安心させるための命綱だ。

 

 

「は~ぁ。何だっだろうな…アタシらがしたことはさ。」

 

 

 

 

「なーに、しけた顔してるんだ? 年頃の乙女たちが揃いも揃って?」

 

 

哀しげに笑む少女たちに、声をかけたのは今まで後ろにいた惣一。優しく、クリスと未来の頭に手を置くとグシグシと頭を撫でる。

 

 

「お前たちのしたことは世界を救ったってことだ。決して、無駄なんかじゃない。多くの人間が救われ今この瞬間を生きている。意味なんてこれで十分過ぎるじゃねえか。それに、ここで折れたら、それこそあのテロリストの怪物の思惑通りだろ? お前たちは、それで良いのか?」

 

無意味じゃない。そう他人が言ってくれるだけで、不思議と胸が軽くなる…

 

そう、救ったからこそ今がある。今を生きてる人も、自分たちが生きてるこの瞬間もある。それに、全ての大人が自分たちに不信を抱いているわけじゃない…惣一や傷つき倒れたユキナもいるのだ。総てを悲観するのはまだ早い…力になってくれる人もいることを忘れてはならない。

 

 

「…マスターさん、ありがとうございます。」

 

「アンタ、割りと良い奴だな。胡散臭いのが玉に傷だが…」

 

 

「クリスちゃん酷いなぁ。ま、大人としての責任を……

 

 

……ん?」

 

 

 

 

 

ふと、歩を止めた惣一。一行も反応して止まると視線を前へ……

 

 

丁度、響たちの行く手を阻むようにひとりの青年が立っている。 ………そして、響は気がついた。

 

 

「君は………昨日の!」

 

 

肉まんを分け与えたあの青年だ。服装は昨日と変わらず、ボロボロのものだが…強く遮る壁であるように存在感を放ちながら、立ち塞がっている。

 

 

「去れ。この先は、お前たちの望むものは無い。」

 

 

何を言っているのか? おおよそ歳に不相応なドスの利いた声を出す彼に警戒を示す少女たち…… その時、切歌が気がつく。

 

 

「! …あれ、煙が!?」

 

 

その言葉に反応して、先の空を見ると火事とおぼしき黒煙が立ち上っている……しかも、リディアンの方向だ。すぐに、駆け出そうとする響たち。

 

 

「行くなと言っている!」

 

 

青年が再度警告するも、少女たちは止まらない。走り出したその先で眼にしたのは…

 

 

 

「「「「…!」」」」

 

 

 

 

 

 

燃え上がる学園。悲鳴をあげ、逃げ回る生徒たちの阿鼻叫喚の光景…。あちこちで倒れている中破や大破したG3。しかし、ノイズの姿は無い。その代わりに、暴れているのは…

 

 

「ビルドアップ!!いくぞ、万丈!!」

 

「やるしかねぇ!!」

 

 

戦う二人の仮面の戦士…… これに相対するのは

 

 

 

 

「……なんで…」

 

 

 

 

響は眼を疑う。戦っているのはかつての自分と同じ、激槍ガングニールのシンフォギア。そして、身の丈以上ある激槍のアームドギアを構える山吹色の髪をした少女。

 

……既に死んだはずの彼女が、ここにいる!?

 

 

 

「……奏さん!?」

 

 

 

 

 

 

天羽奏、先代ガングニールの装者である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





グロンギ語、翻訳の件で感想欄にリンクなど張ってくれた方、ありがとうございます。しかし、残念ながらスマホが非対応(執筆・更新はスマホでやってます)とPC瀕死で扱えない始末。申し訳ない…


まず、序盤は奏&響のビルド編からはじまります。


その次はきりしらエグゼイド編を予定しています。


クウガ編は翼が軸になる予定だけど、いつになるかなぁ。




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