とある都市伝説を実行したら大変なことになりました   作:砂岩改(やや復活)

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息抜き的な単発ネタ




原作開始前
とある都市伝説を実行したら大変なことになりました


「違うぅぅぅぅ!」

 

 とある大海原、視界に映るのは海と大空の大パノラマ。そんな島すら見当たらない海のど真ん中で一人の少女が悲鳴を挙げていた。

 その人物は緑よりの髪を二つに纏めたツインテールを持ちながらも勝ち気な顔立ちを持ち。背中には矢と矢筒、肩には板が備わっていた。

 

「思ってたのと違う!」

 

 その人物こと仮称《瑞鶴》はそんな海のど真ん中でひたすら叫んでいた。事の発端はしばらく遡る。

 

ーーーー

 

 仮称《瑞鶴》は親友五人と共にとある都市伝説を検証するために集まっていた。まぁ、都市伝説と言っても信憑性ゼロの他愛のない話であったのだが。

 

「よし、準備は出来たな」

 

「おう!」

 

「まぁ、くだらない暇潰しだけどね」

 

 キャンプのロッジを借りた五人はそれぞれ荷物を持参して準備を終える。

 

「なんでそんなことでロッジまで借りたんだろうね」

 

「学生なんてそんなもんだろ?」

 

「そうだ!ノリと勢いで行くもんだ!」

 

「「「ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!」」」

 

 やけにハイテンションな一同の目的は都市伝説を確かめること。だがその内容は本当にくだらないものだった。

 

 その都市伝説の内容は《異世界転生のやり方》だった。まぁ、いま流行りのと言うべきかもうすぐ終わりのと言うべきか。そのやり方は簡単。

 

1、部屋を真っ暗にする

 

2、行きたい世界に関連のある音楽をかける

 

3、後はぐっすり眠る

 

 と言うものだった。基本行程はこれだけだが後は様々な条件が必要になる。

 

※行きたい世界以外の触媒は出来るだけ排除する

 

※行きたい世界に関するものを体に触れさせておく

 

 などちょっと細かい条件が何個か存在するが基本的には難しくない。そんな変な細かい条件が妙なリアル感を演出しネットの海をさ迷っていたのを彼らが見つけ出したのだ。

 

「行き場所は決まってるな?」

 

「モチのロンよ!」

 

「「「いざ、艦これの世界に!」」」

 

 五人がバカな理由で集まったのはただ一つ。艦これ世界にいってみたいと言う理由であった。まぁ、五人とも本当に行けるなんて思っておらず準備の過程を楽しんでいたのだがついに計画当日になってしまった。

 一抹の夢とはよく言ったもので五人は明日から訪れる現実に目が覚める前にハイテンションでその場を盛り上げていた。

 

「一同、秘書艦は持ったな?」

 

「「「おう!」」」

 

 一同の手には艦これアーケードで手に入れ、手塩にかけて育て上げた秘書艦のカードたちが握られていた。

 

「俺はやっぱり瑞鶴!」

 

「ふふふ、江風にはかなうまい」

 

「伊勢!」

 

「やっぱり木曾だと思だよなぁ!?」

 

「やっぱり金剛だろぉ!?」

 

 見事に艦種が分かれたがそれぞれの好きなキャラのカードを掲げながら笑みを見せる一同。

 

「じゃあ、寝るか」

 

「せやな」

 

 先程の騒ぎが嘘のようにそれぞれがベッドに入る。

 

「誰が音楽かけるの?」

 

「俺、ウォークマンとスピーカー持ってきたから」

 

「おぉ!」

 

「あんまり音量上げるなよ…寝れないから」

 

「微かに聞こえるぐらいで」

 

「へいへい」

 

 そうして一同、眠りについた。明日、夜が明けたら近くの川で遊ぼうなんて思っていた一同の期待を裏切るように異世界転生に無事、成功して飛ばされたのだった。

 

ーーーー

 

「でも違う!」

 

 瑞鶴は海の上で膝をついて土下座のような格好で落ち込む。転生した驚きよりも瑞鶴になったのが本人にとっては驚愕だった。艦娘になりたくて転生したわけではない。提督になって瑞鶴とキャッキャッ、ウフフしたかっただけなのだ。

 

(いや待て、他のやつらはどうした?)

 

 よく考えれば他四名が見当たらない。俺と同じ状態になっていると仮定して全員がそれぞれ艦娘となって海を漂っているはずだ。

 

(ってかここどこ?もしかして深海棲艦のテリトリーじゃないよね!?)

 

 艦これの世界に艦娘として生まれたのなら自分はドロップ艦と言う立場になるだろうが。瑞鶴のドロップということはE-4のBOSSドロップと言うことになるから…。《敵艦隊前線泊地殴り込み》だから…ハワイかね?元ネタは真珠湾だった気がする。

 

(俺は徹底海峡からだからなぁ…)

 

 ハワイ付近と仮定して最寄りの基地は…トラックかブイン辺りか。

 

(とにかく基地に辿り着ければ他の奴等の情報も集まるかもしれないな)

 

 そんな希望的観測を描きながらも瑞鶴はひたすら進むのだった。

 

ーーーー

 

「英国で生まれた帰国子女の金剛デース。ヨロシクオネガイシマース!」

 

 どこかの海。なんとか目の前にあった島に上陸していた金剛はこの体の主である金剛の挨拶通りに元気に挨拶を交わすと島の人々も温かく向かい入れてくれた。

 

「本当にアリガトウゴザイマース!」

 

「元気になって良かったです。港で倒れている時はどうなるかと」

 

「流石に危なかったデース…」

 

(やっべ、このキャラ自分でやるとキツい…)

 

 町娘に助けられた金剛はご恩で出してくれた食事をありがたく頂く。転生前よりかなり味気ない食事だが美味しい。なんとなく表現しにくい美味しさだった。

 

「港からってことはお前も海賊なのか?」

 

「What?海賊デスカ?」

 

「お姉ちゃんカッコいい大砲背負ってるから強そうだしな!」

 

 キラキラと輝く目線を少年から送られながら食事を進める金剛。しかし一般人なら艦娘を知らないのはまだ納得がいく。だが海賊が蔓延っているとなると話は変わる。

 

(まさか深海棲艦がいないのか?)

 

「それはアリガトウネ。But sorry、海賊ジャナイネー」

 

 なんかルー語が染み着いてきた感がある。やっぱり金剛の体だからかこっちの方が定着してきた。

 

「そうか…シャンクスたちとおんなじだと思ったのに…」

 

「シャンクス?」

 

「この村を拠点にしている海賊ですよ。とても良くしてくださっているんです」

 

「oh、それは良いことネー!」

 

(海を自由に動き回れるのは本当みたいだな…)

 

 満面の笑顔を出しながらも冷静に現状を整理する。地上に上がれば基地や鎮守府から友達の情報を得られると踏んでいた金剛だったがどうやら転生してきた世界が違うようだ。

 

「それでboy、貴方の名前は何て言うネ?」

 

「俺か?俺はモンキー・D・ルフィだ!」

 

「んーなんか聞いたことがあるような?」

 

 金剛はロボット系アニメ専門だったのでイマイチピンと来ない。でもなんか聞いたことがあるような…。

 

「じゃあ、爺ちゃんと会ったんじゃないか?もしかして姉ちゃん海軍か?」

 

「元海軍ネ?」

 

「なんで疑問系なんですか?」

 

 金剛の煮え切らない態度にマキノが思わず疑問を口にする。まぁ、仕方がないだろう。本人だってイマイチ分かってないんだから。

 

(うーん、木曾が居れば分かったのかもなぁ…)

 

ーーーー

 

 その頃、木曾は

 

「いい加減にしろやごらぁ!」

 

 目の前に立ちふさがるガレオン船の横っ腹を拳でぶち抜いた木曾は怒り心頭と言わんばかりにガレオン船を破壊し尽くす。

 

「くそぉ!なんであんな小娘にやられるんだぁ!」

 

 懸賞金1800万ベリーを誇る《刺突のカール》。自慢の得物であるレイピアで数々の強敵を屠ってきた海賊だった。そんな彼が築き上げてきた財で新調した船が現在進行形で木っ端微塵にされていた。

 

「木曾を馬鹿にするやつは何者であろうと許さん!」

 

 木曾は軽巡ではあるが9万馬力を誇る超人でもある。対して人間が発揮できる瞬間的な馬力は0.5、持続して発揮できる馬力が0.1。オリンピックの世界記録保持者なら1馬力を誇ると言われているがその圧倒的な差は覆らない。

 

「貴様!俺が懸賞金1800万の刺突のカールさまと分かっててやっているのか!」

 

「木曾を馬鹿にする者は万死に値する!」

 

 船は真っ二つに折れ乗員たちが海に叩き落とされている中、カールはレイピアを構えて木曾と対峙する。

 

「くらえ、刺突一閃!」

 

「……」

 

「なに!?」

 

 音速の領域に踏み込んだ攻撃はいかなる相手だろうと回避不可。だが艦娘の動体視力はマッハ2で迫る砲弾ですら肉眼で捉えられる動体視力と視力を持つ。

 そんなレイピアの先端を難なく掴み止める木曾、そんな彼女の表情は実に楽しそうだった。

 

「艦娘ってすげぇ…」

 

「ば、バカな…化け物ぉ!」

 

「てめぇはぶっ飛ばす!」

 

「ぐぎゃぁぁぁ!」

 

 木曾のボディーブローで吹き飛ぶカール。それを見上げながら木曾は呟く。

 

「懸賞金と海賊かぁ…絶対艦これじゃねぇよな」

 

(木曾になってるといいこの世界観といい。嫌な予感しかしねぇ)

 

ーーーー

 

「ふぅ…」

 

「お前…なんで助けた」

 

「見つけたからなぁ」

 

 とこぞの海、遭難していた男を助けた伊勢は大嵐の中。ムキムキの男性を助けていた。

 

「すまねぇな、俺の家はすぐそこなんだ」

 

「そうなんだ。じゃあ、少し泊めてくれない?行く宛がなくてね」

 

「あぁ、構わねぇぜ」

 

 頭に栗をのせた男を担ぎながらたどり着いたのは真っ二つになった家。さらに海側の壁はベニア板が張り付けてあるだけと言う簡素な家だった。

 

「よく嵐で壊れないなぁ」

 

「ほっとけ」

 

 家の簡素さには驚いたが中は快適。濡れた体を拭いて暖かい飲み物を頂戴すると一息つく。

 

「そう言えばまだ名乗ってなかったな。俺はモンブラン・クリケットだ」

 

「どうも私は伊勢。戦艦伊勢」

 

「戦艦?なるほど、背中の大砲は飾りじゃねぇって訳か」

 

ーー

 

「………」

 

 どうも皆さん。残りで分かる通り江風のカードを携えて就寝した筈の者です。

 

「おい、何故そこにたってるんだえ?」

 

「…ナゼ?」

 

 真っ白な肌に蒼い瞳、それに各部につけられた歯のような鎧に細身の十字剣。

 

(なんで深海棲艦なんですかね!?)

 

 見た目は完全に欧州棲姫。だがあのくっついてたエイのような艦載機も水上バイクのような艤装もなく持っている武器は剣のみ。

 

(駆逐でもねぇし、航空旗艦だし!どうやって間違えたらこうなるんだよ!)

 

 目の前に宇宙人のような奴が喋っているがそんな事すら気づかないほど気が動転していた欧州は突如撃ち込まれた銃弾によって意識を現実に戻す。

 撃ち込まれた銃弾は障壁のようなものに阻まれ弾かれる。その弾かれた弾が宇宙人の黒服に当たり悲鳴をあげて倒れる。その様子を見ていた人々はとんでもないものを見たかのような表情を作る。

 

「な、なんだえ?」

 

 その宇宙人の体から赤いものがあふれでて服を染める。欧州の艦載機たちが主の危険を察して攻撃者に反撃したのだ。

 

(あれ、これって天竜人じゃね?)

 

「なにをやってるザマス!はやくあの者を殺るザマス!」

 

 気づいたときにはすでに時遅し、欧州の艦載機たちは主に敵意を向けた者たち全てを蹂躙する。

 

(え、これってヤバイよ!ヤバイよ!ストップストップストップ!)

 

「ストップ…」

 

 完成しました、天竜人ご一行の赤い絨毯です♪ってなにやってんねん!現状を把握してないのにこれは不味いですよ!海軍大将たちが来ちゃうよ!

 誉めて誉めてと言わんばかりに飛び回る艦載機を全無視して脱兎のごとく逃げる欧州であった。

 

ーー

 

「全く、本当に仕事を増やしおる…。ほんまに海賊はどうしようもなか!」

 

「サカズキ…」

 

 脱兎のごとく逃げ出した先にいたのは海軍三大将の一人《サカズキ》。彼は今にも頭の血管が千切れんとばかりに怒りを露にして欧州の前に立ちふさがるのだった。

 

 





人気と作者のやる気が出たら続きが出るかも(望み薄)

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