とある都市伝説を実行したら大変なことになりました   作:砂岩改(やや復活)

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 高評価もつけていただいたので書きました、ちょっと続きです。

 艦娘練度設定

瑞鶴 168

金剛 161

伊勢 175

木曾 144

欧州棲艦 ???(江風 109)

 伊勢が最強です。



第2話

 

「犬噛紅蓮!」

 

「……っ!?」

 

 マグマの犬が赤犬から放たれ欧州を噛み砕かんと迫る。流石にそんなものを受けるわけにはいかない。欧州はそれを避けると剣を構える。

 

(やれるのか?)

 

 海軍大将赤犬、あいつは白ひげの猛攻すら耐えきり最後まで海賊殲滅のために戦った化け物だ。例え、多くの艦娘たちと激戦を越えてきた欧州でさえ分が悪いかもしれない。

 

(他の世界だったら圧倒的だったのに!)

 

 そんな後悔をしながらマグマの犬を真っ二つに切り裂く欧州。

 

(なんだ、この感覚?)

 

 まるで体が覚えているような自然な感覚、どうやら体は本物の欧州棲姫らしい。それと同時に艦載機の情報や艤装の情報も頭に入ってくる。どうやら頭が少しずつ体に適応してきたらしい。

 

「おどれ、楽に死ねると思うな!」

 

(怖いよぉ!)

 

 怖いが逃げて逃げられる人物ではない、なら逆に近づいて吹き飛ばす。欧州棲姫の詳細なスペックは知らないが元のアークロイヤルは102,000馬力。いくら3mの巨漢でも吹き飛ばせられるはずだ。

 

「トバス…」

 

「舐めるなぁ!」

 

 全力の右ストレートを受け止められる欧州。余ったパワーが衝撃となり地面を破壊するがお互いの足場だけが綺麗に残る。

 

「サカズキ大将!」

 

「ぐわぁぁ!」

 

 周りにいた海兵たちはその衝撃波で吹き飛ばされる。

 

(くそ、空母とはいえ10万馬力だぞ!なんで止められる!)

 

「おどれ…こんな奴がまだ潜んどったとわなぁ…ぬ!?」

 

(ん?)

 

 拳を受け止められ戦慄しているとサカズキに異変が訪れる。急に膝をついて苦しそうにする。

 

「こ、これは海楼石の力か」

 

「カイロウセキ…」

 

 殺意は丸出しのままだが動けずに悔しそうにするサカズキだが以前と苦しそうだ。海楼石は能力者の悪魔の実の能力を無力化してしまうもの。能力者は海楼石に触れると力が抜けるらしいか…。

 

「ナルホド、リカイシタ…」

 

「ぐっ…」

 

「サカズキ大将を援護しろ!」

 

 赤犬から手を離さないように無理矢理立たせると周りの海兵が銃撃を浴びせてくる。こっちは障壁で守っているが能力が封印された赤犬にもこの銃撃は厄介だ。

 

「タメシテミルカ…」

 

 欧州は試しに思念を送ってみると艦載機が反応。次々と海兵たちに爆弾を投下する。

 

「お、おどれぇぇ…」

 

「コレデ、モクテキハ…ハタセル」

 

「おまん、まさかワシが目的かぁ!」

 

(違います、逃げたいだけです)

 

 左手で押さえてフルパワーの右ストレート。それは赤犬の腹に直撃し血を吐きながら吹き飛ばされる。先程よりパワーが上がっているどうやら動力に火が着いたみたいだ。

 

「サカズキ大将がやられた!」

 

「なんだこの化け物は!?」

 

「だ、だがこいつは天竜人を殺めた大罪人。逃がすわけにはいかない!」

 

 海兵たちは震えながらもこちらに来るが赤犬が復活する前に逃げなければならない、とりあえず海に飛び出し海面に降り立つとそのまま艤装を呼び出して逃げる。

 あくまでも動力を持つ空母、速力だけなら帆船に負けるわけがない。そのまま逃亡に成功した欧州棲姫だった。

 

「今度、会ったら絶対殺してやるからなぁ!」

 

 赤犬の怒号は逃げる欧州の下へとしっかり届いて身を震わすのだった。

 

ーー

 

(しかしあの赤犬の反応、やっぱり深海棲艦は違うんだな…)

 

 サカズキはこちらが海楼石を隠し持っていると勘違いしている所を見るとそれと同様の現象が彼の身に起こったことになる。

 

(仮説を立ててみよう)

 

 深海棲艦自体の存在も不明だがその存在事態が海に近い存在としてあると推測できる。沈んだ船や人々の負の魂が具現化した海の亡霊。その存在が全て海に始まり、そしてこの体を形作っているのが海その物だとしたら。深海棲艦たち自身、海に近い波長を産まれながらにして持っているかもしれない。

 

(つまり欧州棲姫の存在が動き回る海楼石要塞ってことか…)

 

 チートだな。

 

 まさしく悪魔の実の能力者にとっては天敵であることは間違いない。

 

 天竜人一家を惨殺し海軍大将サカズキを撃退した欧州棲姫は異世界デビューと同時に賞金首になってしまったのだった。

 

その白い肌と消え入りそうな雰囲気、そして海を歩く不気味さを取られた欧州棲姫は海の亡霊と呼ばれることになるのだった。

 

ーーーー

 

 その頃、ゴア王国のフーシャ村では金剛と赤髪海賊団が向かい合い睨み合っていた。

 

「ふっ、これで私の勝ちデース」

 

「ぐっ、くそぉ。なんて強い女なんだ」

 

 最後の挑戦者を倒した金剛は山のように倒れる赤髪海賊団を肴にしてビールを飲み干す。

 

「私に酒で勝てるのは誰一人、居ないデース!HAHAHAHAHAHA!」

 

「くそっ、こいつザルとかそう言うレベルじゃねぇぞ!」

 

「ふっ、やるじゃねぇかお嬢ちゃん。正直、ここまでやるとは…オロロロロ!」

 

「お頭、無茶すんじゃねぇ!さっきからバケツから離れられねぇじゃねぇか!」

 

 金剛は赤髪海賊たちと仲良くなるのはそんなに時間がかからなかった。なんせルフィが金剛の事を気に入っておりシャンクスもすぐに話しかけてきた。金剛の性格もありすぐに溶け込んだのだ。

 

「あんた本当に化け物だな」

 

「それはこっちのセリフネー。私でもワカリマース、貴方たちはとても強いネー」

 

「ふっ…」

 

 金剛の言葉に黙ってタバコの火を着けるベン・ベックマン。彼は明るく天真爛漫な雰囲気とは裏腹に確立された強さを金剛から感じていた。

 

(それはこっちのセリフだ)

 

 隠しているのか本当に自覚がないのか。彼女にはなにかしら得たいの知れないものを感じさせられるのだった。

 そんな時だった、酒場のドアが蹴り飛ばされたのは。

 

「……」

 

「……」

 

「What?」

 

「邪魔するぜ。ほぉこれが海賊と言う奴か間抜けな面をしてやがる」

 

「くっ!」

 

 思わず吹き出しそうになる金剛。典型的なやられ役の登場方法を生で見てしまったのだ笑い出さなかっただけで誉められるべきだろう。

 

「俺たちは山賊だ。だが店を荒らしに来た訳じゃねぇ、酒を売ってくれ」

 

「ごめんなさい。お酒は今、ちょうど切らしてるんです」

 

「ん、可笑しな話だな海賊どもが何か飲んでるようだがあれは水か?」

 

「ですから今、出てるお酒で全部なので」

 

 そんなマキノの言葉に赤髪海賊団一同は全員金剛を見る。それに気づいた金剛は自分を指差してやっちまったと頭を押さえる。

 

「すまねぇな。俺たちが全部飲み尽くしちまったみたいで、これをやるよまだ栓も開けてない」

 

「俺は800万の賞金首だぜ。ビン一本じゃ、寝酒にもなりゃしねぇ」

 

 シャンクスの差し出した酒ビンを破壊して苛立ちを隠さない山賊。その時、すでに金剛は笑いそうなのを必死に堪えていた。

 シャンクスたちが逆らわないのを良いことに増長する山賊、辺り一面が酒まみれ。

 

「酒が無いんじゃ話にならねぇ。じゃあな腰抜け野郎」

 

「船長さん大丈夫ですか?」

 

「あぁ、大丈夫だ。問題ない…ぷ!」

 

 シャンクスが笑いを堪えられなくなった瞬間。酒場は一気に笑い声が響き渡る。それに便乗して金剛も静かに笑う。

 

「なんで笑うんだよ!あんなの格好悪いじゃないか、なんで戦わないんだよ!相手がいくら強そうで大勢居ても戦わないなんて男じゃないぞ!海賊じゃない!」

 

「気持ちは分からんでもないが酒をかけられただけの事だ。怒ることじゃないだろう」

 

「オタクの船長はNice guyネー」

 

「そうだろう」

 

 金剛がシャンクスの器の大きさに感心しているとベックマンは当然のように返事をする。

 

「貴方もいい男ネー」

 

「ふっ、あまり年上をからかうんじゃねえよ」

 

「oh,sorry.でも私は生まれた年から換算すれば106歳ネー」

 

「はっ?」

 

 金剛の言葉に思わず吸っていたたばこを落とすベックマン。それに加え周りで金剛の話を聞いていた一同も大口を開けて驚く。

 

「「「嘘だぁぁぁ!106歳!?」」」

 

「ルフィがゴムゴムの実を食っちまったぁぁ!」

 

「「「えぇぇぇぇぇ!?」」」

 

 酒場が一気に大混乱に陥る。ルフィと金剛の衝撃が一気に押し押せしばらくの間。混乱は収まらなかったのだった。

 

 

 

ーー

 

「ふーん、嘘つきノーランドねぇ」

 

「あぁ、これは俺とノーランドの決闘なのさ」

 

「でも薄情だな。一緒に苦楽を共にした仲間なんでしょ?こんな島に置いてきぼりなんて」

 

「所詮は海賊、そんなもんさ」

 

 グランドラインのジャヤ島。そこでクリケットと遭遇した伊勢は熱心に《嘘つきノーランド》を読み終えると懐に入っていた煙管を吹かす。

 生前は喫煙の習慣は無かったが何故か煙管を吸っていると落ち着くのだ。

 

「終わりよければすべてよしとは言うけどノーランドは終わりが悪すぎたな」

 

「だが俺には関係ねぇ。嘘か真かは重要じゃねぇんだよ」

 

「そうだな、お世話ついでにこの世界のこと教えてくれないかな?」

 

「あ?」

 

 伊勢の言葉に疑問を口にするクリケット。こんなグランドラインくんだりまで来ていた人間にそんなことを聞かれるとは思わなかった。

 

「まぁいい、しばらく居るつもりなのか?」

 

「行く宛がないんでね」

 

「仕方ねぇ、なら俺が潜ってる間は色々してろ。町が反対側にあるそこでなら食料が手に入るだろう」

 

「え、買い出しからやれと?」

 

「悪いが居候を置いておくつもりはねぇ」

 

「う…了解しました」

 

 こうして伊勢とクリケットと言う謎コンビが住むことになったのだった。

 

ーー

 

 そうして数日が過ぎた頃。ジャヤのモックタウンの中心部ではボロボロになった海賊たちが山積みにされその上に伊勢が座り込んでいた。

 

「同じ島でもこんなに治安が違うとはなぁ」

 

 艤装はクリケットのところに置いてあるので刀だけだったが問題なく対応できた。例のごとく人間離れした怪力と伊勢自身が培ってきた戦闘技術などが適応を始め。のさばる海賊どもを一掃してしまったのだ。

 

「買い物だけのつもりだったのにこんなことになっちゃったしな」

 

 いくら伊勢が美人でも襲われたら対応するしかない。正直、男とやるなんて真っ平ごめんだ。心はしっかりと男なのだ、恋愛対象は女のみだ。

 

「海賊とか居たから期待してたのになぁ」

 

 もっと夢と希望に心踊らせる荒くれものと言うイメージがあったのだがただの飲んだくれのバカばっかりだった。

 

「あぁ…暇」

 

「ほう、暇かなら私と手合わせしてみると言うのはどうだ?」

 

「誰?」

 

 背後からの突然の斬撃。それを反射神経の如く伊勢は抜刀し受け止める。その瞬間、伊勢の背後にあった道や家、それと海賊船が真っ二つに切り裂かれる。

 

「やはりただ者ではないと踏んでいたが。この攻撃を正面から受け止めるとはな」

 

「少し、いきなり過ぎると思うなぁ…」

 

「あ、あれは鷹の目だぁ!」

 

 巨大な黒い十字剣を構えたミホークは改めて伊勢と対峙する。

 

(化け物かよ)

 

 背後の惨状を見て思わず戦慄する伊勢。だが早く逃げたいと思っている一方で体は喜んでいるように滾る。そんな反応に嫌気を覚えながらも伊勢は自分の意思で刀を構える。

 

(あの感覚。あれが伊勢の物だとしたら…)

 

 海賊と戦っている時の不思議な感覚。まるで誰かが一緒に居るような安心感とだんだん自分の体が馴染んでくる一体感。確かにそれは癖になるような感覚だった。

 

(伊勢、借りるぞこの力!)

 

 艦これの始まりから苦楽を共にしてきた伊勢。それがこの体の伊勢ならどんな強敵だろうが倒せる。

 

「横須賀鎮守府、第一艦隊旗艦!戦艦伊勢…参る!」

 

「我が名はジュラキュール・ミホーク」

 

 夢を嘲る町のど真ん中で二人の斬撃が交錯するのだった。

 

 

 

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