とある都市伝説を実行したら大変なことになりました 作:砂岩改(やや復活)
「うーん、迷ったネー」
東の海《ゴア王国》のとある森の中。そこには金剛が辺りを見渡しながら首をかしげていた。
シャンクスたちが再びの航海に出発したのを見て金剛も散歩がてら村の外に出て彷徨いてみたのだがこれが失敗。どこに居るのか分からなくなってしまった。
「おい、誰だお前。こんな所で何してる?」
「What?」
適当にふらついていると突然、声をかけられる。そこに居たのは小さいが少し生意気そうな少年だった。
「oh!カワイイboyネー!」
「触るな!質問に答えろ!」
「そんなに拒否しなくてもいいじゃないデスカ~」
「わ、悪かった。泣くなよ!」
試しにと手を伸ばしてみれば結構、勢いよく手を弾かれ涙目になる金剛。それを見た少年は流石に悪く思ったのか慌てる。
「でも挨拶は大切ネ。私は金剛デース?…What your name?」
「わ、わっつ?」
「sorry、貴方の名前を聞いたデース」
「変な言葉を使うんだな。この島の奴じゃないのか…俺の名前はエースだ」
「oh、エース。よろしくネー!」
元気よくエースの手を掴むとブンブンと振り回す。完全に金剛のペースに巻き込まれていた。
「おい、エース!って誰だこのねーちゃんは?迷ったのか?」
「yes!迷ってしまったネー…えーと」
「俺の名前はサボだ!よろしくな」
「よろしくデース!」
こうして金剛は狩り中のエースとサボと偶然に遭遇したのだった。
「会ったのが俺たちで良かったな。ここは獰猛な動物がウロウロしてるんだ」
「oh、それは大変ネ。エースとサボは大丈夫ナノデスカ?」
「ふん、俺たちが簡単にやられるか」
「まぁ、相手さえ間違えなければ楽勝さ///」
「頼もしいboyたちネ!」
フーシャ村付近の森の出口まで案内してくれる事となった金剛は早速、色々な話でサボと盛り上がっていた。
「今度、会ったらお礼をさせて貰うネ!」
「じゃあ、うまい飯を食わせてくれよ」
「OKネ!」
ガルアァァォァ!!
そんな時、突如森から現れた大熊が金剛たちめがけて牙を立てながら襲いかかる。
「なっ!」
「サボ!」
反応に遅れたサボを助けようと持っていた鉄パイプで熊に殴りかかるエース。だがそれに割り込むように金剛が現れる。
「邪魔だ!」
「大丈夫ネ…バーニングパーンチ!」
136,000馬力のパンチが体長3mはあろうか大熊に直撃。熊は悲鳴をあげながらそら高く舞い上がる。
「し、白…」
それと同時にサボは金剛に跨がれる形になった為。スカートの中をしっかりと記憶したのだった。
「す、すげぇ…」
圧倒的な力を見せつけられたエースは思わず目の前にいる彼女の凄さに肝を抜く。今まで女は、特に可愛い女は弱いと思っていたが自分より遥かに強い彼女を見て認識を改める。
「世界は広いネー」
「うっ!」
完全に自分の考えが読まれていたことを知り、赤くなるエースだった。
ーー
「いいのか、この熊を貰って」
「案内してくれたお礼デース。おかげでフーシャ村まで辿り着きました」
無事にフーシャ村の入り口まで送ってもらった金剛はぶちのめした熊を二人にあげると満面の笑みで笑う。
「また今度は遊びに来ると良いデース」
「あぁ、ここは良さげな村だし。気が向いたら来てみるよ…なぁエース!」
「…あぁ」
「Thank You!」
「「おわぁ!」」
金剛は二人をしっかり抱き締めると頭を優しく撫でてやる。艦これの金剛も妹たちに囲まれていたがこの金剛も大家族の長男であった。つまり弟たちにはとても甘いのだ。
それに対して金剛はひかえめに言っても美人だ。そんな彼女にこんな風に接されると年頃の少年としてはかなり気恥ずかしかった。
「Nice talking to you!!」
「いい人だったな…また会えると良いなぁ」
「…そうだな」
「お、エースがデレた。もしかして惚れたか?」
「うっせぇ、んなわけあるかぁ!」
楽しそうに森に帰っていくエースたちを見送った金剛は気分よくフーシャ村まで帰っていくのだった。
ーー
「しまった油断してたルフィが!どうしようみんな!」
「慌てんじゃねぇお頭この野郎。みんなで探せば見つかる!」
「どうしたネー?」
「金剛か、ルフィが山賊に!」
「What!?」
運の悪いことに金剛が居ない間に酒場の山賊が現れルフィたちと一悶着起こしていたようだ。たった数時間の間にこんな事が起こっているなんて思わなかった。
「私も探すネー!」
「頼む!」
大慌てで捜索に参加する金剛。先程のエースたちの話でもルフィたちにしてやろうと思ったらこの事件だ。全く、暇がない。
「あぁ、あれは近海の主!?」
「マキノ?」
港側を探していた金剛とマキノは近海の主と言われる大型の海王類を発見していた。よく見れば溺れているルフィが居るではないか。
「Holy Shit!」
「金剛さん!…海を走ってる!」
「仰角修正、徹甲弾装填、発射!」
金剛の後ろ姿に驚きながらもマキノは彼女が間に合うのを祈るのだった。
「くそっ、少し遅かったネ!」
海王類がいつの間にか来ていたシャンクスたちを襲うと同時に弾が着弾。海王類は爆煙を上げながら海に沈む。
「大丈夫デスカ!?」
「シャンクスぅ!」
「おう、金剛か。悪いがフーシャまで運んでくれ」
「……分かったネ」
こうして金剛は腕を失ったシャンクスと泣き続けるルフィを担いでフーシャ村に戻るのだった。
ーー
それからしばらくしてシャンクスはこの拠点であったフーシャ村から離れる事となった。
「短い間でしたが楽しかったネ」
「あぁ、あんたほど興味が湧く人間はそうは居ないだろうよ」
金剛とベックマンはお互いに煙草を吹かしながら赤髪海賊団のレッドフォース号を眺める。
「海にはロマンと冒険が待っている。こんなに海に憧れるのを見れて嬉しかったネ」
現代において海はただの海だ。この世界のように夢やロマンが溢れて誰もが恋い焦がれるような存在ではなくなってしまった。ましてや金剛が生きていた海とは硝煙と血が漂う鉄火場。生と死の狭間の魔境であった。
「海に失望してたのか?」
「NO…海がそんなものとは知らなかったネ。希望すら抱いていなかった、海は私たちにとって戦場でしかなかったからネー」
「あぁ、海は命を捨てる所じゃねぇ。命を懸けてでも行く価値が海にはあるのさ」
「そうか…」
「なる!俺はいつかこの一味にも負けない仲間を集めて、世界一の財宝を見つけて、絶対なってやる海賊王に!」
港に響き渡るルフィの声に思わず笑みを溢す金剛。
「夢も希望も受け継がれていくネ」
「そうだな…」
こうして大きな夢を持つことの偉大さがよく分かる。
「Congratulations!その夢を大切にするネー!」
「おわぁぁぁぁ!」
麦わら帽子を受け取ったルフィは金剛によって天高く投げ飛ばされしっかりと受け止められる。そしてそのままルフィを肩車しながら出港するレッドフォース号を見送るのだった。
「こんごう!」
「What?」
「おれ、絶対に海賊王になるからな!」
「ルフィが諦めない限り、応援しマース!」
次回ももうちょっと金剛をやっていきます!