平民の職業(パーティー)で魔王討伐なんて出来るわけない!   作:炭酸ルウル

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三人の武器について

「鍛冶屋?」

「そう!鍛冶屋!うちの職業は鍛冶屋なの!」

「だから腰にハンマーをぶら下げてるんですか…?」

「そういう事!じゃあついてきて!」

「お、おう、わかった」

 

遥人と琴乃花は夏夜に連れられて夏夜の家、鍛冶屋まで来た

 

 「ここが私の家!鍛冶屋です!」

「おぉ…」

結構立派でしっかりしてる鍛冶屋だな…

 「まあ入ってよ!お茶でも出すからさ!」

「お、おう」

「あ、うん…それじゃあお邪魔します」

「お邪魔しまーす」

 「少し汚れてるけどそこの椅子座って?あ、ごめんテーブルの上片付けるね?」

「なあ、夏夜はここに一人で住んでいるのか…?」

「今はね…?」

「今は…?って事は…昔は誰かと住んでいたのですか?」

「まあ昔って言っても、一年前まではお父さんと住んでいたんだよ」

「お父さんっ⁉」

「あぁ…お父さんって言っても義理のお父さんだよ?うちにこの世界の事を教えてくれてこの居場所までくれたお父さん」

 「もしかして…そのお父さんは一年前に……」

 「うん、そう…一年前に魔王がこの王都を襲って来てね…?」

「魔王がっ…‼⁇ 襲ってきた⁉」

「そう、それで王都の住人はほとんどが亡くなったんだよ…」

 

なるほど…これで、繋がった!王都が荒廃している理由、そして住人が少なかった理由が!

 

「それでお父さんを・・・」

「そういう事…だからはうちはお父さんの敵(かたき)である魔王を討伐するのが夢なの!」

「魔王を討伐…っ!?」

 「そう!だって遥人とこのちゃんは旅をしてるんでしょ?それでうちも一緒に旅をしてレベルアップして魔王を討伐しに行くの!!」

「えっと…それだと、俺たちも必然的に魔王を討伐しないといけなくなるような…」

「まあ、そうなるね!力を合わせて一緒に頑張ろー!」

「え・・・」

 「いやいやいや!無理でしょ!相手は魔王だよ!?それに俺は料理人で…琴乃花は……あれ…?そういえば…琴乃花の職業まだ聞いてなかったな…」

「そうですね…遥人君は料理人だったんですか?」

「そうなんだよ、琴乃花はなんなんだ?」

 「私は裁縫師です!」

「裁縫師か!ふむふむ…うん。料理人と裁縫師と鍛冶屋?うーん、魔王討伐か、余計に無理じゃね…?」

 「大丈夫だよ!うちらならイケるって!」

「いや!平民の職業で魔王討伐なんて聞いた事ないよ!この世界の勇者に任せた方がいいんじゃない?」

 「それがこの世界の勇者は弱すぎて魔王に太刀打ちできないって聞いたことがある!」

「あの、それ本当に勇者が弱いんでしょうか…?魔王が桁違いに強いとかではなく…?」

「確かにな…、それにこの世界の勇者が弱かったとしても俺らよりは遥かに強いわけだからな…」

 「魔王も強いけど、この世界の勇者が弱いのは確実!」

「そうなのか…?」

 「だってうち一年前にこの王都にやってきた魔王に勇者がビビッて逃げたのをみたんだから!」

「勇者が逃げた…?魔王から…?」

「そう!」

「まじかよ…」

「ありえませんね…」

 

 「だから!うちたちが強くなって!魔王討伐しないと!また…人々が亡くなる!」

 

「そういう事か…よし…まあやるだけやってみるか…」

「私も魔王討伐に協力します!」

 

 「ほんとっ⁉ ありがと!!」

「でもな…?俺たち武器とか…一切持ってないよ…?」

「そうですね…武器がないと下級モンスターすら討伐が困難ですね…」

 

「あれ…?知らないの…?

 

この世界は自分の職業の武器しか持てないんだよ…?」

 

「・・・え?どういうこと・・・?」

 

「えっと…自分の職業で使える武器しか持てなんだよ。なんだろ難しいな、例えば…鍛冶屋のうちが剣を持って戦おうとすると自分と剣が磁石のS極とS極みたいに弾き飛ばされるんだよ…」

 

 「じゃ…じゃあ、もし職業が役所の人とかだったりしたら一生武器を持てないって事ですか…?」

 「そういうことになるね?」

「そうですか…」

「まじかよ…」

そうか・・・。 ん…?俺…料理人だよな……武器になるのは…包丁?フライパン?

そんくらいしか思い浮かばないぞ…

 「うちの武器はハンマーでしょ?んで遥人とこのちゃんは………」

「うん。黙っちゃったね?まあそういう事なんだよ?」

「遥人君は探せば強さうな武器があると思うんですが…私は…針?ですか…?」

「針だな…、でもあれ、結構武器になるんじゃないか…?」

「そ…そうですかね…?」

 「そうだ!針を大きくすればいいんじゃないかな?」

「なるほどな!それはナイスアイディアだ!」

「確かに…それだと武器として使えそうですね!」

「遥人は結構、武器になるものが多いから考えるのは後でいいね?」

 「お…おう…」

俺は…後回しにされた・・・

「じゃあ支度も出来たことだし下級モンスターがどれくらいの強さなのかいったん見に行く?」

 「でも、武器はまだないぞ…?」

「大丈夫!大丈夫!今回は戦わないから!見に行くだけ!」

「わ…わかった」

見に行くだけじゃあ…強さが伝わらないような…

 

 

 そして三人は王都付近の草原へと出た

 

 

 「ここら辺はモンスターが少ないな…」

「そうですね…やはり、王都付近だからでしょうか…?」

「かもな…」

 「見てあれ!あそこにモンスターいるよ!近づいて見てみよ!」

「おいっ…ちょっ…まっ…」

 

 「ほら…あれ…」

「あれはなんだ…?下級モンスターにしては強そうだぞ…?」

「見つかったら少し厄介ですね…武器もありませんし…あれから走って逃げるとなると…」

 「そうだな…見つからないように、そっと移動しよう…」

「ですね…」

 

 「・・・あれ・・・夏夜は・・・?」

 

 「遥人君・・・やばいです・・・夏夜さん…、あれ…まずくないですか…?」

 

 「ん・・・?・・・・・っ!? えっと…まじか…これは…逃げるか?」

「逃げられますかね…?」

 

 二人が見たのは、夏夜が下級モンスターに近づいているところだった

 

 「大丈夫だよぉ~、こっちおいで~…?」

「かっ…夏夜さん!戻って下さい!危険ですよ!」

「そうだぞ…夏夜!そのモンスターが狂暴かもしれないぞ!」

 「大丈夫大丈夫、このモンスターは温厚な性格をしているから!」

「そ…、そうなのか…?」

 

 夏夜がそのモンスターの角をチョンッっと触った時…そのモンスターは急変して、目は赤くなり爪をジャキッっと立てて巨大な牙を剥き出しにして襲い掛かってきた

 

 「あっ…⁉ やばい‼ 二人とも逃げて!!」

「えっ…⁉」

「とっ、とにかく逃げましょう!」

「お、おう…‼」

 「早く!」

 

 ウゥゥゥ‼ バウッ‼ グワァァ‼

 

 「いや…‼ 温厚なんじゃないの!?」

「忘れてた!あのモンスターの角触ると怒るんだった!」

「えええっ!?今思い出しても意味なくねっ⁉ さっき思い出せよ!」

「二人とももっとペースを上げましょう!」

 「夏夜っ…どうにかしてくれぇぇ・・・ずっと追ってくるぞ!」

「どうにかって言ったって…!何もできないよ!?」

「とりあえず、逃げてモンスターを撒きましょう!」

「あぁ…‼そうだな! 夏夜!お前は奢りだからな!」

「わかったわよぉ!!!!」

 

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