世の中は残酷という言葉以外に似合わない言葉はない。
相変わらず暇な職場でコーヒーを飲みながらスマホのニュースアプリを開いている。
「別にアイドルの口パク疑惑なんて今に始まったわけじゃないじゃん。」
ニュース記事は最近結成されたアイドルバンドの内容。どうやらライブ時に口パクでやってた疑惑が週刊誌から出て炎上してしまっているらしい。
「だいたい大手アイドルの95グループも平気な顔で口パクライブ開いているじゃん。所詮弱い者いじめか。日本のドルオタも末期だな。」
っと。炎上しそうな発言を誰もいない駅舎で呟く。それにしても暇。
ここは明備鉄道の駅、葡萄川駅。まぁThe田舎だな。これが都会だなんて言わせねーからな。明備鉄道は2路線あるローカル線。七市線と二桜線があり、葡萄川駅も通る二桜線は1日4往復のみ。さらに葡萄川駅はその半分は通過する。
その駅員、十里 セイヤ(とおり せいや)は毎日ここで働いている。もともと自分の家で、管理と改札をやっている。ブラックだって?そもそも人がいません。1日1人改札したら多いぐらいですか何か?なので少し外に行っても全く問題ない。1日休みが欲しいなら事前に言えば代わりがやってくる。
ということは周りは家があればマシなぐらい。近くに川が流れていて、田畑があり、線路がある。鉄道マニアにはいいスポットらしいが、あまり下調べをしないのか?時刻表を見て絶望をする顔を何回見たことやら。
地元の人なんて近くの畑で耕しにくるおじいちゃんしかいない。回覧板は自分専用。給料も多い訳ではないが、何しろ山だから食材がゴロゴロ転がっている。特に不自由がないっと言うわけ。
「さて、そろそろ二桜行きがくるな。」
時刻表を紹介しよう。明備中央行き、いわゆる上り線は朝2本昼1本。休日は朝が1本になる。二桜行き、下り線は昼1本夜1本。
ただいまはお天道様がギラギラしている時間。これが下りの始発です。
トンネルの方からディーゼル列車がやってくる。そしてまもなく発車。
「降りる人は...いるわけないか。」
という平凡なのか非凡なのか分からない日々も今日も過ごす...予定だった。
「おーい!駅員さん!」
下りが行って30分後。おじいちゃんが窓口にやってくる。
「畑中さん。どうしたんですか?もしかして今から明備に?」
この人が畑を耕す畑中さん。あ、本名だからね。
「違うよ。線路に女の子が倒れている!今すぐ来てくれ!」
それはまずい。
「分かりました!今すぐ行きます!」
仮にも鉄道員。見ぬふりをして事故ったら大変!
「お客さん大丈夫ですかって...あれ?」
その女の子はさっきネットニュースの画像に写っていた子に似ている...確かセンターだったような?
そう、今倒れている子は桃色の髪をしたアイドルだった。
こちらのシリーズは前作がまだ途中掛けなので、更新ペースがかなり遅いです。
ついさっき別の作品投稿したから書くことないね、じゃあ終わろう。
次回もお楽しみに