ソードアート・オンライン~夢幻の戦鬼~   作:wing//

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まさかのオーディナル・スケールより先にこっちが完成してしまいました。
一気に全て投稿しますので、お楽しみ頂ければと思います。

※番外編は、容赦のないキャラ崩壊、メタ発言がございます。
また、本編とは関係のない世界観でのお話ですので、ちょっとした与太話感覚でお読み頂ければと思います。

それでは、どうぞ!

※すみません、投稿予約で投稿してたら、おかしな順番になってました。修正致しました。


そーどあーと・おふらいん むげんのせんき SAO編①

某スタジオ

慌ただしくスタッフが動き続けていた。そして、ADが出演者たちに合図を送る。

 

「本番まで5秒前。……3、2、1……VTRスタート!」

 

カウントがゼロになった瞬間、VTRが再生され始めた。

 

『そーどあーと・おふらいん むげんのせんき』SAO編

 

タイトル画面から場面はスタジオに移る。そこには、

 

「こんにちは!そーどあーと・おふらいんのお時間です。司会のアスナです」

ノリノリで司会を務めるアスナと、

 

「解説の、キリトです」

また、こちらもノリノリで解説を名乗るキリトと、

 

「えーと、レギュラーのフォンです。皆さん、よろしく……ところで、」

とりあえず自己紹介をしてから、気まずい視線を視界席に向けるフォン。

 

その視線の先には、

「……………………………………………………」

私、不機嫌です!と、表情全開で表しているユイがキリトとアスナの間にいた。

 

その原因は、SAO編にて、彼女の出番が全くなかったことである。

……つまり、作者が全て悪いという訳である……ゴメンナサイ。

 

「あー、ユイ。お願いだから、もうそろそろ機嫌を直してくれよ。もう本番だぞ?」

「そうよ、ユイちゃん。せっかく作者さんが、おふらいんシリーズSAO編では、ユイちゃんをレギュラーとして、連続で出演させてくれるのよ?リズやシリカちゃんよりも出番があるのよ?」

「ア、アスナさん?メタ発言とリズたちへの扱いが酷すぎませんか?」

 

アスナの色々とアウトな発現に、フォンが突っ込んだ。

 

「…………むぅ、分かりました。パパとママがそこまで言うのなら」

 

ユイが機嫌を直したところで、ようやく番組の進行が再開した。

 

「それじゃあ、ユイちゃん。この番組の趣旨の説明をお願いできるかな?」

「はいです!この番組は、アインクラッドのあらゆる出来事・情報をお伝えするバラエティ番組です!毎回、豪華なゲストをお呼びして、トークを展開します!」

「「うんうん!」」

 

愛娘の頑張りに親バカ二人が嬉しそうに頷く。フォンもその頑張りように思わず笑顔になる。

 

「そして、本作ではカットされたり、語ることのできなかったお話について、解説していくコーナーもございますので、皆さん、楽しんでご覧くださいね!」

「よくやったぞ、ユイ!」

「よくできました、ユイちゃん!それでは、今回のゲストをお呼びしましょう。どうぞ!」

 

アスナに呼ばれ、出てきたのは……

 

「どうも、どうも!愛と正義の使者、クラインでーす!」

「それ、今日の番組のために考えてきたのか?」

「おうよ!決まってたろ?」

 

苦笑いのフォンの質問に、クラインは自信満々に答えた。

 

「えー、クラインさんはキリトさんが初めて出会い、フォンさんと共に、レクチャーを受けたプレイヤーであり、キリトさんの数少ない友達でもあります」

 

(数少ないは余計だ)(俺も、その数少ない友達の一人なのかな?)

 

アスナの棘のある言葉に、キリトとフォンは内心そう思った。

 

「では、クラインさんと一緒に、SAO編の第1話から第3話にかけてのプレイバックを見てきましょう!」

「俺のかっこいいシーン、見逃すなよ!」

「……クライン、第2話しか登場してないだろう?」

「がはぁ!?」

 

フォンの容赦のないツッコミがクラインにクリティカルヒットした。クラインが血を吐きながら、地面に倒れた。

 

「それじゃ、ユイちゃん、お願いね?」

「はい!まずは、第2話からこのシーンです!どうぞ!」

「えっ、放置するの!?」

 

何事もなかったかのように進行する司会に突っ込むフォンを無視し、VTRが再生され始めた。

 

〈フォンとキリト、クラインが初めて出会ったシーン〉

 

「今、思えば、奇跡の出会いだったよな。あの時、キリトに出会ってなければ、俺達、あのゲームをクリアできていたとは思えないからな」

「それは大袈裟だろう?クラインが生き残れたのは、クラインと風林火山の結束の強さもあるだろう?」

「確かに。俺やキリトには、決してない力だよ、クライン」

「えへへ。そう言われると、照れるな」

 

キリトとフォンの言葉に、顔を赤くしながら、照れていた。のだが、

 

「そんなクラインさんなら、女子にもきっとモテモテですよ!」

 

「「「「!?」」」」

 

何気なく放ったユイの(善意の)言葉がスタジオを凍りつかせた。

その言葉を受けた当の本人は、

 

「……………………………………………………」

 

唇を噛みしめながら、無言で血の涙を流していた。その光景に、

 

((クライン、南無))

「ユ、ユイちゃん!駄目よ!」

 

アスナがユイに注意する一方で、キリトとフォンが胸の中で合唱していた。余計な慰めをしたら、怒りの矛先がこちらに向くと思い、何も言わなかった(二人ともリア充なので)。

 

「と、ともかく!クラインが回復するまで、次の映像をご覧ください!どうぞ!」

 

カオスと化した場をなんとかするためにキリトが次のVTRへと誘導した。

 

〈フォンたちのアバターが素顔に変わり、困惑する場面〉

 

「冗談じゃなく、この時にはビビったぜ」

「確かに!ゲームだと、自分の容姿とは違った容姿にするからな」

 

復活したクラインの言葉にキリトが同意した。

 

「それにしても、フォンはアバターの顔、現実世界と全く同じにしてことにも驚いたぜ。あれは、なんか理由があったのか?」

「あー、俺の場合、異世界転生みたいなものだったから、その影響かもな。実際に、アバター名の『フォン』って、名前も昔、ゲームで使ってた名前だし……」

「へー、そうだったんだ。私も、容姿は特に設定せずにログインしちゃったんだよね。名前なんか本名のまま、登録しちゃったからな」

「今、考えたら、あの茅場のアナウンスを聞いて、俺は本当にSAOの世界に来ちまったんだ、って実感したからな」

「うーん、フォンさんにとってはあまりいい思い出ではなかったかもしれませんね」

「……まぁ、なっちまったもんはしょうがないと思ってるから、今では、そうでもないよ?

さて、それじゃ、次のVTRへどうぞ!」

 

ユイちゃんの言葉に、気にしてないといった様子のフォンは、空気を変えるために次のVTRへと話を移した。

 

〈第一層ボス攻略会議で、フォンがキバオウに抗議する場面〉

 

「うわぁ、かっこいいですね、フォンさん!」

「そうだな。あの時、フォンがああ言ってくれて、俺も本当に嬉しかったな」

「あの時のフォン君、本気でβテスターのために怒ってたもんね」

「へー、やるじゃねーか、フォン」

「そ、そんなに持ち上げないでくれ!今、見返したら、自分の慢心に、今すぐ穴に入りたいくらいなんだから!」

 

キリトたちからの評価に、両手で顔を隠しながら、当時の自分の行為を思い出し、赤面するフォン。ユウキには、絶対見せられないと思っていると、

 

「安心して、フォン君!」

「アスナ?」

「ユウキ、生配信の今日の番組、録画しながら見る!って、気合を入れながら、言ってたから!」

 

「………………………………………………………………」

 

アスナの言葉に止めを刺されたフォンは、口を大きくあけながら、真っ白になってしまった。口から、エクトプラズマ―らしき物が出ているのは、気のせいだろう。

 

「それでは、次が最後のVTRとなります!どうぞ!」

 

放心状態になってしまったフォンを介抱するクラインを横目に、ユイがVTRの再生を指示した。

 

〈フォン、キバオウたちを言葉で一蹴し、キリトとともに次の層に移るシーン〉

 

「「………………………………………………」」

「キリト、フォン」

「気にしないでくれ、クライン」

「ああ、俺たちが、ああすべきだと思ってしたことだからな」

 

VTRが終わってからも、黙ったままの二人に気遣って、声を掛けたクライン。だが、二人は心配ないといった表情で、そう答えた。

 

「第一層ボス戦か。今、思えば、エギルともこの時からの付き合いなんだよな」

「うん。エギルさんには、今でもお世話になりっぱなしだよね」

 

キリトとアスナがエギルのことで盛り上がる一方で、

 

「うん?そういや、フォン。お前さんが手に入れたLAのアイテムのコートの色、

お前がよく使ってる防具の色に似てないか?」

「ああ、『蒼炎の烈火』か?クラインの言う通りだよ。この時に手に入れた『コート・オブ・ディープブルー』の色がかなり気に入ってな。『蒼炎の烈火』の色彩の元はそれを参考に配色したからな」

 

この時のフォンが手に入れたLAに関しての話題で、クラインとフォンがそんな裏話をしていた。

 

「それにしても、第一層からお前らは大暴れしてたんだな?」

「大暴れというか、俺的には、ディアベルを死なせたくないと思って、やった結果だしな」

「俺も、気が付けば、無意識に体が前に動いてたからな。今、思えば、フォンがディアベルを助けるために動いたのを見て、俺もそれに動かされた、って感じだったかもな」

 

クラインの言葉に、照れくさそうに答えるフォンとキリト。それを微笑みながら、アスナとユイちゃんが見ていた。

 

「と、ともかく!以上で、プレイバックのコーナーは終了だ!」

 

その空間に耐えれなくなったフォンがそう言って、プレイバックのコーナーは終了となったのだった。

 

 

 

「では、続きまして!質問コーナー!『フォンの部屋』です!」

「……はい!?」

 

アスナの言葉に、フォンは驚きの声を上げた。俺、聞いてないよ!?と顔が物語っていた。

 

「このコーナーでは、本作の主人公であるフォンが、本編にまつまる設定や疑問点に答えていくお話です!」

「キ、キリト!?このコーナーって、お前がゲストの悩みに答える『キリトの人生相談』じゃなかったか!?」

 

淡々と解説していくキリトに、台本を必死にめくりながら抗議するフォン。

 

「フォンさん、すみません、プロデューサーさんに黙っているように言われてまして……」

「まさかの、ユイちゃんまで!?」

 

自分だけが騙されていたことにショックを受けるフォン。そんなオリ主を置いて、コーナーは進行していく。

 

「それでは、第一回目となる今回のお題は『フォンって、そもそも何者?』です」

「…………………………」

 

アスナがお題を発表する中、座り込んでいじけるフォンは、地面にノの字を書いていた。

 

「あー、悪かったって、フォン」

「ほらほら、オリ主のお前がその調子でどうする?こうやって、取り上げてもらってるだけ、うらやましい話だぜ?」

「…………分かったよ」

 

キリトとクラインの言葉に、未だ不機嫌ながら、立ち上がったフォンは抵抗を諦め、コーナーを乗り切ることに決めたようだ。

 

「えーとですね……結構、本編でフォン君に関しての情報を開示する機会が少ないとのことで、この際にプロフィールとかを一気に公開してしまおう、ということで、今回のお題に上がったみたいですね」

「完全に作者が出すタイミング逃しただけだろう」

 

アスナの言葉に、機嫌の悪いフォンがメタ発言で突っ込んだ。(ゴメンナサイ)

 

「俺のプロフィールか…………まぁ、確かにあんまり言ってなかったな。それじゃ、これでどうだ!」

 

そう言って、フォンが指パッチンを鳴らした瞬間、空中にフォンのプロフィールが表示された。

 

「今、どうやって出したんだよ!?」

「そこは知らない方がいいと思うぞ」

 

キリトの尤もな突っ込みに、フォンが黒い笑みで答えた。そして、一同はフォンのプロフィールを見始めた。

 

 

フォン 本名:音弥蓮

16歳→18歳 血液型:O型 

好きな物:紅茶 ぶどう 煮物 

嫌いな物:納豆 

趣味:料理 

家族構成:父・母

種族(ALO):工匠妖精(レプラコーン)

武器:全種類……その中でも、片手剣と両手剣をメインウェポンとする

イメージカラー:蒼

 

 

「といった感じだな」

 

フォンの言葉に全員がフォンへと視線を向ける。まず口を開いたのは、キリトだった。

「武器を全種類使えるって言うのは凄いよな……俺、片手剣と両手剣以外なんて、全然だからな」

「私も細剣一本だから、フォン君が規格外ってことがよく分かるよね」

「解せぬ」

 

信じられないといった表情で見てくるキリトとアスナに抗議の目を向けるフォン。

 

「そういや、さっきもちょっと話に出たが、フォンのキャラクターネームにはどういう意味があるんだ?」

「ああ、元々の意味は『フォント』から取ったんだよ」

「フォント?それって、印刷や画面表示に使い、デザインに統一がある一そろいの文字、のことですか?」

「お、おう、ユイちゃん。説明文らしい説明をありがとう。そうそう、昔やってたRPGのゲームの主人公の名前をどうしようかと考えてた時に、父さんのパソコンに『フォント』の文字が表示されてて、何をいいかと思ったのかは忘れたけど、そこからフォンって、名前を付けたんだよな」

「「「「…………………………………………」」」」

「えっ?なんで、そんな反応悪いの?」

「い、いや……思った以上に捻りのない由来だったから」

「人の名前に面白さを求めるのはいけないと思うぞ」

 

キリトの率直な意見に、イラっとしながら、笑顔で答えるフォン。

 

「フォンさん、紅茶がお好きなんですね」

「そうだな。自分で淹れるのもいいが、ALOでアスナが淹れてくれる紅茶も俺は気に入ってるな」

「そうですよね!ママの紅茶は、ユイも大好きです!」

「も、もう!二人とも、大袈裟だよ!」

 

女子力高いオリ主と女子二人がそんなお茶談義をしていると、

 

「フォンって、女子力高いと思ってたが、現実世界で料理とかしてるんだな」

「GGOで、あいつのアバターがキリトみたいなやつじゃなくて、ある意味ラッキーだったかもな」

 

キリトとクラインはフォンの女子力の高さに、遠い目をしているのだった。

 

 

 

「さてさて、名残惜しくもそーどあーと・おふらいん。お別れの時間がやってまいりました。フォンさん、第一回を終えて、いかがでしたでしょうか?」

「そうだな、自分のSAOの起点をもう一度見れたのは良かったかな……最後のコーナーのだまし討ちさえなければな」

「「「ア、アハハ……」」」

 

ジト目で睨むフォンの言葉に、苦笑いする司会陣。

 

「クラインさん、記念すべき初ゲストでしたが、いかがでしたか?」

「あー、結構楽しかったから、この一回で終わりなのは残念だなと今では思ってるぜ!そうだ、もしかして、俺って、もう一回出るチャンスって」

 

「ないな」「ないです」「ないだろうな」

 

「お、お前ら!?もうちょっと、遠慮ってものがあるだろうがぁぁ!?」

 

容赦のないキリト、アスナ、フォンの言葉に崩れ落ちるクライン。

 

「それでは、第一回そーどあーと・おふらいん SAO編はこれにて、閉幕です!次回から、本番となる第二回をお楽しみに!」

「っ!?本番!?ちょ、ちょっと待て、俺、聞いて……」

『この番組は皆さんの楽しいネットライフを提供する株式会社アーガスの提供でお送り致しました』

ユイの次回予告に、更なるカオスを予期したフォンの言葉は、提供の言葉にかき消されたのであった。

 




SAO編②に続きます
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