前回よりもカオス度低いかもしれませんが…とりあえず、フォンの扱いがぞんざいなのは変わりませんので(黒笑)
それでは、どうぞ!
「はい、始まりました!『そーどあーと・おふらいん ありしぜーしょん』のお時間です。解説のフォンです」
「司会のキリトです。よろしく」
「司会補助のユージオです、本日もお手柔らかにお願いします」
フォンを筆頭に司会陣の挨拶から始まった『おふらいん アリシゼーション編(以下AL)』二回目…いつもの挨拶が終わり、番組が進行していく…筈だったが、今回はいつもと少し違ったことがあった。
「今回はいつものスタジオを飛び出して…というわけでもないんだが、せっかくのVR空間を利用しない手はないってことで、第二回となる今回は俺たちが通っていた北セントリア修剣学院を模した空間からお届けすることになりました…本当にそういうところだけは真面目にやるよな、この番組のスタッフ…」
「アハハ…でも、懐かしいよね。一年とちょっとだけしかいなかったけど、色々とあったよね。ということで、僕たちも初等錬士時代の制服で今回はお送りします」
そう…いつものスタジオではあるのだが、背景が北セントリア修剣学院(その中でも、キリトがゼフィリアの花を育てていた花壇をピックアップ)の画像に代わり、司会席やセットまでもが学院の雰囲気を模したものへと変わっていたのだ。
ユージオの説明にあったように、灰色の初等修錬剣士の制服に身を包んだフォンの説明が入る…もっとも、後半部分は番組進行を支えるスタッフに向けてジト目が入り混じった皮肉であったが…(そして、その反応にキリトとユージオは苦笑いするしかなかった)
「まぁ、そういうことで…第二回となる今回では修剣学院時代が中心となる第15話から、激闘の序章となる第28話までをプレイバックとして振り返りながら、後半では前回解説した映現世の剣の更なる情報を公開していこうと思う」
「また、色々とツッコミどころが多い話が集まっているが…覚悟はいいか、二人とも?とりあえず、アスナとアリスに言い訳する準備はしといた方がいいじゃないか?」
「「ちょ、フォン!?どういう意味?!」」
「俺はもう既に次回のおふらいんで地獄を見る覚悟は決まってるんだよ?!えーい、さっさと番組を始めるぞ。それでは、スタートです!」
番組の内容を述べるキリトに続き、フォンが口を開くが…不吉な物言いに思わず叫ぶ二人…既に色々と諦めているせいか、どこかヤケになっているフォンの(珍しく)勢いある号令によって、強引に番組が始まった。
トピックス:フォンの先輩であるオリキャラ:ザガメナン…どっかで再登場させようと思っていて、作者の中では『ムーン・クレイドル編』とかで出すのは?と検討しているらしい。
「さてと…まずはプレイバックのコーナーです」
「修剣学院時代のお話ということで、今回、ゲストとして彼女ら三人に来てもらっています。それでは、来てもらうとしようか…どうぞ!」
プレイバックコーナーへと話が移り、キリトとフォンの紹介によってゲストが登場することとなり、転移の光と共に彼女たちが姿を現した。
「こ、こ、こんにちは!?初等錬士のティーゼ・シュトリーネンですぅ!?」
「お、同じく!…初等錬士のロニエ・アラベルです!よ、宜しくお願いします!」
「同じく、初等錬士のマーベル・ネフィリアミュ……コホン!…マーベル・ネフィリアムです!?宜しくお願いします!!」
今回のゲスト…それは、フォンたちの後輩であり、傍付き剣士として仕えた若き女性剣士たち、ティーゼにロニエ、そして、本作のオリキャラであるマーベルという、通称傍付きトリオの面々だった。
…もっとも、番組どころかこんな場でさえも初体験の三人は緊張のあまり、どもりまくっており、なんとか冷静に自己紹介しようとしていたマーベルは名前を噛んでしまい、最後はヤケになって叫ぶようになっていた。(先輩であるフォンと似ていると、ユージオが思ってしまったのは余談だ)
「アハハ…緊張するのは分かるけど、三人とも、もっと気楽にしていいぞ?そんなにガチガチだと、この後とんでもなく疲れることになるぞ、精神的にな?」
(((…フォン先輩、なんか笑顔が怖い気がする…)))
この番組に何度も苦汁を飲まされているフォンが気遣いの言葉を送るも、とても深い意味が込められたその言葉と表情に、少しばかり嫌な予感を覚える傍付きトリオだった。
「ティーゼ、来てくれてありがとう。僕もそこまで慣れてるわけじゃないけど、今日はよろしくね?」
「は、はい!ユージオ先輩、宜しくお願いします!」
「キリト先輩…不甲斐ないところも多々あると思いますが、一生懸命頑張りますね!」
「ああ、ロニエ。期待してるぜ」
「フォン先輩…今日は先輩の負担が少しでも減るように私も頑張って話していきますので!一緒に頑張りましょう!」
「…ヤバい…今までで一番ピュアなゲストたちかも…これがこの後、あんなことになるともうと……あぁぁ…」
「主席?!大丈夫ですか!?」
先輩後輩の会話をそれぞれが交わす中、顔を両手で押さえて悲観するフォンの姿に、流石のマーベルも昔の呼び方に戻ってしまう程にショックを受けていた。
「…でも、先輩たちの初等錬士時代の恰好、初めて見ました!」
「ロニエ!?あの状態の先輩を放置していいの!?」
「でも、マーベル。あの先輩たちとペアルックなのよ?ちょっと思うところはないの?」
「ティーゼまで…!そ、それは…確かに思うところはあるけど、それとこれとは別と言うか、私は二人みたいに恋愛感情を先輩に持っているわけじゃないし…!」
「ぐはぁ…?!」
この後の展開に絶望し掛かっているフォンを余所に、憧れ(と恋慕の感情も入り混じった)の反応を示すロニエとティーゼに流され、思わずマーベルも本音が出てしまう…ホッとするべきところなのに、さり気なくフラれたフォンが更なるダメージを負ったが…
「と、とりあえずプレイバックを始めようか…フォンが立ち直るまでの間に、第15話よりこちらのシーンををご覧ください!」
メンタルブレイクによって胸を抑えるフォンに代わって、進行を受け持ったユージオの言葉によって、プレイバックが始まった。
〈ザッカリア剣術大会 鍛冶師としての観察眼を発揮するフォン〉
「剣術大会か…フォンの武器に細工が施されたなんて、後から聞いた時には何事もなくてホッとしたぜ」
「原作だとお前が仕掛けられる筈だった罠だったからな。俺も気付かずに戦っていたら、ちょっとヤバかったかもな」
決勝戦で、フォンの使う武器の天命が酷く摩耗していた状態だったことにヒヤヒヤしたと語るキリトに、フォンも苦笑いしながら応える。そんな中、戦いの中でフォンが仕掛けた戦法に傍付きトリオたちが驚いていた。
「でも、武器の天命を温存しながら闘うなんて…狙ってできるものなんでしょうか?」
「流石にすぐにどうこうは無理だな。俺やキリトはSAO…過去の経験から、対人戦用システム外スキルという形で、アームブラスト…武器破壊の経験を何度も積んできたからな。
相手の動きが予測できるのなら、こっちの武器の当て方から、相手の武器のどこを狙ったらいいかまでを調整するのはそう難しいことじゃないんだ」
「いや…簡単に言ってますけど、絶対に高度な技術ですよ、それ?」
「そうか?三人も練習したら、できると思うけど…」
「実際、ユージオはすぐにできるようになったしな」
「「「ユージオ先輩までも?!」」」
「ちょ…二人とも、僕まで変な目で見られてるじゃないか!?」
ロニエが発した疑問に平然と答えるフォンだが、そんなに簡単なものではないと笑みが引き攣るティーゼ…が、キリトとフォンができると暴露されたことで、後輩たちから奇異な視線を向けられたユージオが抗議の声を上げていた。
「まぁ、相手の技量もそうだけど…こっちを舐めてかかっていたのも大きかったな。すぐに勝負を着けられると高を括っていたから、こっちの策が綺麗に決まったみたいなところもあるしな」
「…勝った後も精神的に追い詰めるところまで見ると、流石に相手が可哀そうに見えますよ。やったことがことなので、同情はできないですけど…」
「フォンって、容赦ない時は本当に怖いよね…つくづく相手にしたくないと思うよ」
「もしシャーロットが抽選を操作してくれてなくて、決勝以外で当たることになってたら、本気で勝負を仕掛けてきそうだよな」
「…あれ?なんか、変な風評被害を受けたような気がするんだが…」
勝った後にまで精神的な追撃を忘れないフォンの姿に、マーベルも乾いた笑いを浮かべることしかできなかった。それを聞いたユージオとキリトもうんうんと頷くも、フォンとしてはちょっと納得できない部分だった。
そして、場面は16話・17話へと移ることになった。
〈セントリア修剣学院の日々〉
「この年でもう一度高校生というか、学生をやることになるとは思わなかったな」
「あー…アバター的には高校生だけど、俺はともかく、フォンは精神年齢的には20歳を超えてるもんな」
「おまけにフォンって僕たちの中だと大人びてるもんね。いつも一緒にいるから忘れそうになるけど、本来ならお兄さんって立場だし」
SAO事件があったとはいえ、本来であれば既に成人している立場であるフォンが困った様に笑う一方で、キリトとユージオもその意見に同意する。
「キリト先輩とユージオ先輩はそれぞれソルティリーナ様とゴルゴロッソ様に傍付きとして仕えていたんですよね?」
「…そうか。ティーゼたちはアンダーワールド大戦で二人やウォロ先輩と会っていたね。特にロニエは、アスナさんやリーナ先輩と一緒に一夜を共にしたって聞いたけど…」
「はい!アスナ様もリーナ様も、キリト先輩に関して色々と教えてくれました!色々と!」
「そ、そうか…俺が眠っている間に…(アスナ!?一体、ロニエに何を言ったんだ?!)」
ティーゼとユージオの会話から、後に色々と話し合うことになったロニエはとってもいい笑みを浮かべていた…それを聞いたキリトが内心冷や汗を流していたが。
「フォンが仕えていたのはザガメナン先輩だよね?」
「ああ…魔法剣士という立ち位置であれば、学院でも一、二を争う実力を持っている人だったな。俺の神聖術の技量が上がったのも、先輩の指導があったのが大きいな。神器なしの勝負だと、今でも勝てるかどうか…」
「フォン先輩よりもお強い方がいるなんて…私に教えてくれていたやり方も、では、そのザガメナン様の方法だったんですか?」
「そうだよ。といっても、俺や先輩の適正は風に寄っていたのに対して、マーベルは水の神聖術を得意としていたから、本当に正しかったのか自信がなかったけどな…」
「…そういえば、三人と再会した時に、手加減していたとはいえ、ベルクーリさんとそれなりに打ち合ったって話を聞いて…確か、マーベルはその時に神聖術と秘奥義を組み合わせた技を繰り出したとかなんとか…」
「…俺でも、それは真似できなかったのに…これって、マーベルの指導はザガメナン先輩に見てもらった方が良かったんじゃないのか?」
傍付きの指導のことを思い返していたフォンとマーベルだったが、ふと思い出したことを口にしたユージオに、不甲斐なさを覚えたフォンがどこか引き攣った笑みを浮かべていた。
「ここで作者から預かってきた解説書の出番だな…フォンがアリシゼーションに本格的に参戦するにあたって、学院時代のエピソードを充実させたいってことでオリキャラとして登場したのがザガメナン先輩とマーベルだったわけだ」
「この時は映現世の剣の設定的に、神聖術は絡まなくなることが決まっていたため、逆にフォンが一歩及ばない存在を先輩として登場させるのはどうかというコンセプトだったみたいだね」
「掴みどころがないというか、ザガメナン先輩って全く考えが読めない人だったよな。リーナ先輩たちも『あいつは何を考えているのか、理解するのに疲れる』って言ってぐらいだからな」
キリトとユージオの解説に「確かにそうだけどさ…」と、一番接する時間が長かったフォンが思わず呟いてしまった。
「いや、野心ないし、純粋な剣術だけなら勝てるし、俺以上に策略家なのに…神聖術と剣術を組み合わせた剣技は神業といってもいいレベルだよ。そうだな…闘う為じゃなく、研究や魅せるための剣術といってもいいのかもな」
「フォン先輩にそこまで言わせるなんて…どれだけ凄い人だったんですか」
「…一体何回、風素を纏った模造剣で吹っ飛ばされたっけ…地味な神聖術の練習よりも、あっちの方が辛かったな」
当時のことを思い出し、どこか遠い目をするフォンに、マーベルは目を丸くして驚き、未だに会ったことがないその人へと意識を傾けていた。
「まぁ、先輩たちの話はここまでにしておいて…傍付き時代は他に色々あったよね。キリトが何度も寝坊し掛かったり、フォンが色々な料理を作ってくれる度に教えてくれたり、考査の度にフォンが勉強を見てくれたり、アインクラッド流剣術を一緒に極めたり…楽しかったよね?」
「そうだな…まぁ、キリトとウォロ先輩が決闘するってなった時には肝が冷えたけどな」
「そういうフォンだって、あいつらが挑発する度にバッサリ切り捨てて、一触即発寸前の空気を作ってただろうが…」
「「「…あいつら?」」」
学院時代の様々な記憶を懐かしむユージオに対し、互いに苦い思い出を持ち出したフォンとキリトだったが、そんな中、飛び出した代名詞に傍付きトリオが反応してしまった。
「…まぁ、避けては通れない話だよな…三人には辛い話になると思うが、ライオスとウンベールのことだよ。平民出身である俺たちが気に食わなかったあいつらは何度も挑発してきてな…相手にしていなかっただけだよ」
(いや、あん時のあれらは完全に喧嘩を売る態度だったぞ?!)
(いや、あん時のあれらは完全に喧嘩を売る態度だったよ?!)
「…まぁ、そんな因縁が回ってきたのか…上級修剣士に昇進するための試験で、俺はライオスと剣を交えることになったんだよな…そういうことで、第21話よりこちらの場面をどうぞ!」
〈フォン対ライオス 解き放たれる映現世の剣の力の一端〉
「…キリト先輩だけじゃなく、フォン先輩もライオスと闘っていたんですね」
「あの時はライオスたちが何か組み合わせに細工したんじゃないかって疑ったぐらいだったからな」
修剣検定試験の一部始終を見終わったロニエの感想に、フォンは苦笑いしながら応えた。あの時のことは、フォンにとってはそれほど衝撃的なことだったわけだ。
「勝敗はともかく…7連撃の秘奥義を使えるなんて。心意の力ってやっぱり凄いね」
「あの時は、夜空の剣でも心意によって、やっと4連撃を放てたくらいだからな。そう意味では、フォンとシンクロ率が高かった映現世の剣の力もあったんだろうな」
「この時のフォン先輩の剣から漏れていた二つの光…ここで、剣の正体に関しての布石を打っていたんですね」
「それと同時にミスリードも誘っていたみたいだね…わざと太陽と月の力を持っている剣だと作者は思わせたかったらしいよ?」
勝負の内容よりも、限界を超えた剣技を見せたフォンの姿に、ユージオとキリトが感心する横で、ティーゼが剣から漏れ出ていた光に関してコメントを述べていた。
解説書を片手に当時の狙いを解説するユージオ…「やっぱりそういうことだと思ったよ」と悪態吐くフォンの姿がそこにはあった。
「でも、この試験の出来を見てると…フォン先輩が主席になるのも納得ですよね」
「神聖術の試験も筆記試験も結構余裕そうでしたしね。なんか改めてフォン先輩の凄さが見てとれたような気がします」
「そんなに大したことじゃないよ…どっかの誰かさんが試験前に何度も分からない部分を聞いてきたから、それで復習する機会は十分にあったからな…なぁ、キリト?」
「…ソウダナー、ウン…」
(((キリト先輩だったんだ、その人…)))
ロニエとマーベルの評価に、少し恥ずかしそうにしながらも謙遜するフォン。もっとも、当時、何度も質問されたことを根に持っていたのか嫌味の混じった言動を放ち、キリトに冷や汗を流させていたが。
「ということで、無事に昇級できたことで…僕たちとティーゼたちが出会うことになったんだよね?」
「…そして、あの事件が起こった訳だ…第25話よりこのシーンを振り返っていこうか」
次の場面へと移ろうとユージオが進行するも、フォンの重たい口調に全員が思わず身構えてしまう。次に映ったのは、あの問題のシーンだった…
〈鬼と化したフォンの容赦のない粛清〉
「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」
その現場を見ていたマーベルだけでなく、直接は視ずとも事情を聞いていた他の面々も何も言うことができずにいた。
そこに映っていたのは、普段の姿から考えられないまでにブチ切れたフォンの姿があったからだ。
「なんというか…あんなフォンは初めて見たって感じだよ」
「本当に同一人物なのかと思ってしまいますね…」
やっとのことで口を開いたユージオとティーゼだったが、それでもまだ驚きと困惑が勝っていた。キリトたちも何と言うべきか迷っていたらしく、苦虫を噛み砕いたような表情でフォンが当時のことを語った。
「あの時は…本当にあいつらを殺しててもかまわないと思うぐらいにキレてた、と思う…いや、正直に言えば、今でもあんなことを自分がしたのかと思うぐらいの出来事だったと思う。
ああすることが…あいつらをあんな目に遭わせるべきことが当然だと思っていたぐらいに…凄く頭が冷え切って、自分でも怖いくらいに身体が勝手に動いてたんだ」
「グンジの時はまだ直接的な攻撃はしていなかったのに、ウンベールの時には全くの遠慮がなかったですもんね」
「…私、グンジの時は目の前で見てたんですけど…正直、先輩が別の人になってしまったんじゃないかって、錯覚するくらい怖かったです。でも、それだけ先輩が私のことを大事に思ってくれてるんだって…ちょっと安心しました」
ロニエとマーベルの言葉に、少しだけ表情が和らいだフォンだったが、それでも、その表情には未だに苦い色が残っていた。
「でも、なんて言うのかな…ちょっと違和感があるんだよね」
「違和感…?」
「うん…僕も整合騎士となってた時に、激怒したフォンと対峙したことがあるせいなのかもしれないけど…この時やアドミニストレータにキレた時と、僕と闘った時の怒り方とは差異があるっていうか…そこに違和感があるっていうか…」
「怒り方が違うってことですか?」
「…そう言われてみれば…ちょっと感じが違う気も…しますね」
そんな中、ユージオが発した疑問にティーゼとロニエが首を傾げながらも同じ疑問を感じ取ったらしく同意していた。どういうことかと当の本人であるフォンが頭を捻らせていると、口を開いたのはキリトだった。
「あっ、そういうことか…その違和感の正体、分かったかも」
「分かったんですか、キリト先輩」
「まぁな…なんやかんやで、フォンとは長い付き合いだからな。ロニエたちはフォンが怒った時ってほとんど見たことないからだろうけど、こいつの場合、怒り慣れてないんだよ」
「「「「「怒り慣れてない…?」」」」」
どういうことかと尋ねる面々の視線がキリトに集まり、説明が続く。
「SAOでもそうだったけど、フォンが怒る場合って、誰かの為だったりすることが多いんだよ。だから、怒ったとしても相手を気遣う余裕がまだどこか残ってたりするんだよ。
けど、今回の一件みたいに…相手にしか非がない時には、容赦なく相手を否定する…怒りの匙加減というか、気遣いを全て捨てるんだよ。だから、どこまでも冷酷に、そして、人が変わった様に相手を拒絶するんじゃないか?」
「…言われてみれば、そこまでブチ切れるってことはなかったな。茅場との決着の時もそうしないといけないっていう気持ちが強かったし、死銃たちとの闘いもこいつ等を止めないといけないって思って…カレットたちの時も相手の事情がなんとなくは理解できてたし…
けど、ライオスたちの時は…こいつらがやっていることは絶対に間違っている、こいつらの存在はあってはならないものだって…寸前のところでギリギリ理性が残っていたけど、本当に消してしまっても構わないって思ってた節はあるな…」
キリトの評価に、これまでのことを引っ張り出して比較するフォン…その指摘があながち間違いじゃないと思い、思わず唸ってしまっていた。
「…そう意味じゃ、映現世の剣はフォンを本当によく表していると言ってもいいだろうね。表と裏、光と影…あの温厚で冷静なフォンにも、それに半比例する程の凶悪で冷酷な一面があるって感じで…」
「…だな。あの剣に込められた記憶の一部が『肯定』と『否定』っていうのも、そうだとしたら、納得だ」
しみじみとそう告げたユージオの評価に、どこか自嘲する笑みと共にフォンが同意するのだった。
〈セントラル・カセドラルへ突入! Vs整合騎士エルドリエ〉
「…あれはマジでキツかった…」
「だよな…こっちはほとんど武器がないのに、容赦なく神器の武装完全支配術を使ってくるわけだし…」
プレイバック最後の場面は、アリスによってセントラル・カセドラルへと連行された後…牢屋を脱走した三人がエルドリエと激突したシーンだった。
当時のことが頭をよぎったのか、げんなりするフォンとキリトが最初に口を開いた。
「フォンが援護で、僕とキリトが攻める形で闘ったわけだけど…あの時、よく勝てたよね、僕たち…」
「エルドリエが油断してなかったら、確実に負けただろうな…そういう意味では、武装完全支配術が使えない状態の映現世の剣らを持ったまま挑んでたら、逆にもっとヤバかったかもしれないな」
「うん…あの後、本気で闘ったからこそよく分かるよ…あの時、エルドリエさんが最初から本気だった、負けるどころか殺されていた可能性もあっただろうね」
同じく当事者であるユージオも、フォンの分析に頷く…三人の中で、本気のエルドリエと再戦したことがあるユージオの感想はとても重みがあるものだった。
「そうだとしても、あの整合騎士に勝つのも凄いことですけど…」
「それにしても…フォン先輩って、勝負になると本当に容赦ないんですね。鎖を纏った拳で頭を殴るなんて…」
「いや、流石に手加減なんてできる闘いじゃなかったし…!鎧でボディの方は固められてたから、一撃で意識を刈り取ろうとしたら、頭しかなかったんだよ!」
相手が手加減や油断をしていたとはいえ、碌な武器もなしに整合騎士であるエルドリエを打ち倒したことに驚愕するティーゼに対し、止めの一撃を放ったフォンにロニエが気まずそうに思ったことを述べていた。
フォンの言う通り、確かにそんな様式美を気にしている場合ではなかったのであろうが…止めの刺し方が某そげぶ先輩と酷似しているのだから、そう思われるのも仕方ないことなのだろう。
「ここで解説書だ…原作とは異なり、勝利する形となったのは『三人いれば、案外なんとかなるのでは?』という作者の考えからだ。特に、神聖術に造詣が深くなっていたフォンのサポートがあれば、俺やユージオの立ち回りももっと良くなるのでは…ある意味では、フォンの修剣学院での成果を披露する場面とも取れるように意識したらしい」
「ちなみにラストの止めの刺し方は完全に狙ったものだって」
「鎖の欠片まで利用するなんて…フォン先輩って器用すぎて別の意味で怖いです」
「マーベル、褒めるのか貶すのかはっきりしてくれないか?」
司会としての仕事を果たすキリトとユージオの解説に納得しながらも、フォンの器用さが凄すぎることに、感心半分呆れ半分の感想がマーベルから零れていた…もちろん、フォンとしてはなんともいえない表情になったのはお約束だった。
トピックス:オリキャラであるザガメナンとマーベルの名前の由来は、ある小説の主要人物を参考に捩ったもの。
「お次のコーナーはこちら!『教えて!フォンの質問のコーナー』だよ」
「前回と引き続き、俺のオリジナル武器『映現世の剣』に関しての解説だ。後半となる今回は、この武器の象徴とも言える能力『武装変換術』に関してだ」
次のコーナーへと移り、ユージオに続いてフォンが今回の趣旨を説明していく。それに合わせ、ゲストの三人が拍手して場を盛り上げていた。
「武装変換術って、フォン先輩があの戦争の終盤で見せていた、様々な武器へと姿を換えていく能力のことですよね?」
「そうだよ、マーベル…正確には、様々な異世界やパラレルワールド…まぁ、幾多ものの存在するであろう世界に存在する人や武器を模したものに変わる能力なんだけどな」
「説明を聞いて意味は分かっても、本当にそんなものが存在するのかって思ってしまいますね」
「私たちにとっては、アンダーワールド以外の世界…リアルワールドが存在するっていうだけでも信じられなかったくらいだもんね?」
武装変換術の正しい意味を修正するフォンだが、話を聞いても頭の理解がまだ追いついていないティーゼとロニエは困惑の色を隠し切れないでいた。
「…まぁ、今はそういうものが存在するってことだけ分かってくれたらいいさ…この武器の本質というか、現段階では明かせないものがまだまだあるから…」
「秘匿するのはいいけど、これ最終的にはちゃんと回収できるだろうか…この作品の作者、結構見切り発車しがちなところあるからな」
言うことができないのもあって傍付きトリオたりにフォローの言葉を送るフォンだが、それに対し、キリトは別のことを心配していた……余計なお世話である!?
「今回は武装変換術のことを説明するってことだったけど、どういうことを語っていくんだい、フォン?」
「そうだな…本編だと簡単な解説に留まっていた成約とか、本編では出すことのできなかった武器とかだな」
「制約…読み取りができない武器とかもあったよな。それらを含めてってことなのか?」
「キリトの言う通り、それもある…その辺りも含めて色々と解説していこうと思う」
ユージオとキリトの言葉にそれぞれ答え、背負っていた剣…映現世の剣を抜き、フォンが解説を始めた。
「まず、イレギュレーションオーバー…いわば、読み取り不可の武器に関して。それの法則と言うか、基準についてだな」
「作中でも、後書き解説の部分で少し触れてましたよね?あまりにも強い武器とかが無理みたいな印象でしたけど…」
「確かにそれも一つの基準だ、ティーゼ。そういう武器群…本編でも出た零絆超弩『ウルティアース』みたいに限定的かつ超短時間であれば呼び出せるものもあれば、できない武器もある。それ以外のものだと、特殊能力関係とかが挙げられるな」
「能力に関して、ですか…?」
「ああ…例えば、時間を止める…某スタンドみたいな能力はまず無理だ。これは、VRMMOの仕組み的に再現することが不可能だと判断したからだ。高速移動とかならまだしも、リアルタイムで他の人たちの時間を止めるなんてことは、システムに直接干渉するような力だからな」
ロニエの疑問に、フォンは分かりやすい例を挙げて答える。そして、他にどういったNGが存在するのかを補足していく。
「同じ原理で、死者蘇生…人を蘇らせるといった能力をもった武具も呼び出し不可だ。そもそもフラクトライトとライトキューブの仕組みからして、呼び出せたとしても間に合わない可能性が高いという判断からだ。
あとは…呼び出す対象の能力がデタラメとかが挙げらるか…?例えば、ずっと無敵状態の某ゲームライダーとか、思うがままにゲームを創作できる神ライダーみたいな存在、死を視覚上として捉える某魔眼もだし、鬼神化できる某仮面とかも無理だ…理由は簡単、この作品がとんでもないことになるからだ」
「…まぁ、そうだよな。それぐらいの制約があったとしても、恐ろしい程に便利だもんな、お前の武器」
大まかな枠組みをフォンが説明し終わったところで、それでも映現世の剣がどれだけ凄いものかを分かっているキリトが言葉を繋いでいた。
「で、もしその呼び出し不可能の武器たちを無理矢理呼び出そうとするとな…」
そう言って、武装変換術を発動させるべく、意識を映現世の剣へと集中させ始めたフォン…だが、刃が光ったと思った次の瞬間…
…ボオオオオオオオオオオオオオオォォォォンンンンン…!?
「「「…フォン先輩?!」」」「「フォン!?」」
フォンの全身を容易に包み込むように、剣を起点に爆発が起こったのだ!
流石にこれは予想外で、しかも司会陣の方も聞いていなかったらしく、5人は思わず叫んでしまっていた。爆発の余波で爆煙が漂っていたが、煙が晴れると…
「…まぁ、こんな感じで大爆発を起こして、本来であれば瀕死寸前の大ダメージを受けることになる」
「…よ、良かった?!いきなり爆発した時は大丈夫かと…!」
「悪い、ユージオ…スタッフに頼んで、無敵状態にはしてもらってたんだ。たまには、俺からドッキリを仕掛けるのもアリかなと思ってな?」
「…勘弁してくれ。俺たちはまだしも、ロニエたちが腰を抜かしてるだろう?!」
煙の中から、何事もなかったようにフォンが姿を現した。そのことに安堵の息を吐くユージオと、責めるキリト…その指摘通り、傍付きトリオは驚きのあまり、腰を抜かしていた。
「あー…三人とも、驚かせてゴメン…口で言うよりも見せた方がいいと思ったんだが、確かにこの爆発の勢いは驚くよな」
「…て、天命が縮まるかと思いましたよ…!というよりも、そんな自爆機能があることにも驚きなんですけど…!」
「一応セーフティはあるんだぞ?この武器は呼び出せないっていう警告みたいなイメージが頭に浮かばされるから…それを無視して術を発動させるとさっきみたいに爆発するわけだ」
少しして落ち着き、ようやく口を開いたマーベルの言葉に、フォンは苦笑い交じりで更に追加の説明をしていく。
「本編だとそんなことを気にする余裕がなかったし、わざわざ自爆させる必要も場面もなかったから、設定だけは存在した機能なんだよ…まぁ、そんな無理をする性格では俺もないのが大きかったな」
「…僕としては心の底から、あの激戦の中で君が自爆しなくて良かったと思ってるよ」
安堵2割、心配5割、呆れ3割の感情が入り混じったユージオの感想に、申し訳なそうにフォンは笑うのだった。
「まぁ、それが本編だと出せなかった設定の一つだな。あと、もう一つあって…その武器のコンセプトというか、理念とか在り方に反するような使い方をすれば、瞬時に能力が解除されるとかっていう設定もあったりする」
「…えっと…使い方を間違えてはいけないってことですか?」
「はっきり言ってその通りだ、マーベル。そこまでキツイ縛りではないんだが、映現世の剣のコンセプトは『世界を映す剣』だからな。例えば…」
説明の途中で、再び武装変換術を発動させたフォン…剣が光を放ち、両腕に装着されたグローブへと変わった。
「某超次元サッカーを反映させたのがこの防具…と言っていいかは微妙なラインだけど…この防具は超次元サッカー技のキーパー技を自在に使うことができるものなんだ。けど、あくまでも守る技としてしか使えなくて、攻撃用に使用しようとすると解除されるわけだ」
「…用途が守る専用だからってことかい?」
「というよりも、この防具の元となる作品の主人公は熱血サッカー馬鹿というぐらいにサッカー好きで、サッカーを戦争とか武器にするのを酷く嫌ってるんだ。そのコンセプトに反する行為に該当するから…みたいに、そういう意味で反するからだな」
「…なるほど。例えば、民衆の為に振るうべき力を悪用したり、逆に怒りや憎悪を糧とする武器を善意で使用すること、といった明らかにコンセプトに反する使い方はできないってことなんですね?」
「ああ…といっても、これもよっぽどの世界観の武器に限られた話だから、そこまで適用されるものは多くはないから、本編だと触れることがなかったんだけどな」
確認するように聞いてくるユージオとティーゼに、補足を交えながらフォンは応える。剣を元の状態に戻し、話を一旦纏めに入る。
「それと、赤薔薇の剣みたいに、他のSAO軸の世界のように近い武器は呼び出しづらいっていうのもあるな…これは本編の後書きでも少し解説があったが、世界軸が近すぎるからこそ観測し辛い…他の武器と比べて集中する必要があるってことだ。まぁ、近似する世界がまばらに存在するからこそ、逆に探しづらいって感じだな」
「…そういえば、なんやかやで他の神器を真似するってことはなかったな」
「まぁ、前回解説した別案の剣の能力として存在したからというのもあるが、出そうとしていた考えもあったが、思った以上にオマージュした武器を考える方が楽しくなりすぎて、いつの間にかボツになったらしいぞ?」
「…なるほどな…」
『作者の都合』という一言で、フォンにあっさりと疑問を返されたキリトは微妙な表情で納得するしかなかった。
「本編では語れなかった大まかな設定はそんなところだな…それじゃ、最後に本編では披露することができなかった武器のうち、二つを紹介してコーナーを終わりにするとしようか」
締めに掛かったフォンは映現世の剣を別の武器へと変え、その解説を始めようとしていた。フォンの手元…武装変換術で呼び出したのはいくつもの工具を組み合わせたような赤と黒をメインとした黄色のアクセントが加わった両手剣だった。
それに合わせ、フォンの姿も翼衣によって変わる…赤と青の二色が斜めに交差するように入り混じったその姿は…
「創る、形成するのビルド…ってね。兎創戦剣『フルコレットバスター』から紹介していこうか」
「またゴツイというか…メカメカしい武器に、鮮やかな色の装備だな」
剣を右肩に掛けながら語るフォンの姿に、思ったことがそのまま口に出たキリトの感想に、一同も頷きながら同意していた。
「そうだな。まぁ、言わずと、モチーフの世界は『仮面ライダービ●ド』なんだけどな。この武器のコンセプトは採取と実験だ」
「…?どういうことですか?」
「この剣は武装変換術で採取モードになるんだ…その状態で敵を攻撃したり、武器と刃を交えると、刀身にランダムで何かしらの要素を取り込むんだ。要素エネルギーはストックが可能で、それを記憶開放術で四つまで組み合わせて発動できるわけ…つまり、ランダム要素はあるけど、自在に敵の力を採取して自在な要素の組み合わせをした必殺技を放てるわけだ」
「またユニークな武器だね…集団戦で一番力を発揮しそうだね」
「それに味方と連携して、採取するのを簡略することもできそうですね」
「ある意味で、フォン先輩に向いている武器の一つでもありますね」
ユージオ、ロニエ、マーベルがフォンの説明を聞いて感想を述べる中、ティーゼは翼衣の効果について気になっていた。
「フォン先輩、その赤と青の配色の衣にも何か力があるんですか?」
「ああ、この兎創戦の翼衣は反応速度の強化、そして、跳躍力・走力を底上げしてくれるんだ。急接近や急速離脱がしやすく、蹴りの威力をも上げるだ」
「まさしくビ●ドそのものってことなんだな」
「ちなみに、ビ●ド関係だと、究極フォームに変身できるあのアイテムも呼び出せるらしい…もっとも、原作通り誰かしらとの融合が絶対条件になるらしいけどな…」
「…絶対駄目だ!」「…絶対駄目だよ!?」
「…流石に俺もそこまでして呼び出そうとはしねぇよ…」
融合と聞いて、確実に自分たちが対象ではと戦慄したキリトとユージオが思わず後退るが、フォン自身もそれは避けたかったのでその気はないと伝えるのだった。
「さてと…もう一つの武器がこれだな。まぁ、これに関しては解説も混じるんだけどな…」
そう告げて、フォンは兎創戦剣『フルコレットバスター』を次の武器へと変えた。その手元…というよりも、右手に現れたのは…
「…銃、なのか?」
「ご名答だ、キリト。正確には圧縮エネルギーを放つライフルみたいな分類だけどな。武器名は一角豪銃『ビームマグナム』だ」
その大きめなフォルムに、キリトは半信半疑ながら尋ねるように言葉を口にした。その答えを肯定して、フォンが武器の説明へと入った。
「まぁ、まんな見た通りと名前通り…モチーフとなったのはあのガン●ム作品だ。本編でも盾は出したし、後書き解説でも匂わせてはいただろう?それはこれだよ」
「銃…ユウキさんが相対した敵が使っていた武器ですよね、それって」
「あれとはまた種類が違うんだが…大まかなカテゴリーとしてはそうだな。この武器は、仕組みは本来の物とほとんど同じだ。武装変換術でカートリッジの補充ができるけど、五発全てを使い切らないと駄目だし、二回使ったら1時間のインターバルが発生するっていう継続戦闘能力が低いっていう弱点がある。逆に記憶開放術では残っているカートリッジ全てを一斉射する超強力な技になるから、制圧性では他を突き放す力を持っている」
「…あれ?そんなに凄い力があるのなら、あの赤鎧たちの時にどうして使わなかったんですか?」
銃と聞いて、マーベルの頭に浮かんだのはユウキがWoU編で敵対したリッパーが使っていたものだった。それとは少し違うことを述べてから、武器の力をフォンが説明するも、それを聞き終えたティーゼが疑問の声を出した。
あの土壇場で使うのにふさわしい武器だったのではないかと…それを聞いたフォンは苦笑いしながら答えた。
「まぁ、この武器に限った話じゃないんだけど…俺が無意識の内に銃関連の武器を排他していたのが理由なんだよ」
「「「「「…?」」」」」
「いや、GGOならまだシステムアシストがあったし、少なくともHPを削ってもアバターが戦闘不能になるだけだったからいいけど、アンダーワールドじゃそうはいかないだろう?
アシストもないのに、ほとんど使ったことがない武器である銃を扱うのは、敵はもちろん、味方に当たることも考えれば、危険すぎて使いづらいと思ったんだ。ALOとかで使い慣れてる弓とかならまだしもな…
それに、殺す気で闘っていたとはいえ、できる限りは命を取らないように整合騎士たちとは闘っていたから、容易に命を奪うことになりかねない銃を忌避してたんだと思う。急所を外して攻撃するのも、俺の技量だとできるかどうか怪しいしな」
「…そう言われてみれば、いくらフォンが様々な武器を使い慣れてるといっても、ほとんど近接用武器ばっかりだもんな。GGOもそこまで歴が深いわけじゃないし…」
「その上、アンダーワールドは現実と感覚がほとんど変わりがないだろう?撃った反動とか考えると、扱える自信はないのは明白だし…そもそも、俺が銃を使い出したら、この小説がとんでもないことになる、っていう作者の考えもあったわけだ」
「…まぁ、流石に妥当な考えだよね、うん…」
そういった理由と、メタ的な意味もあって銃関係の武器はアリシゼーションでは出すのを止めたのだというフォンの解説に、ユージオが他の面々を代表するように言葉を零したのだった。
トピックス:ユージオとアリスがALOに来て一番驚いたことは、フォンたちの知名度に関してだったりする(次点で、フォンが10以上の武器を使い分けるのをALOでも普通としていたこと…ユージオ曰く「フォンは人をやめてるの?」と本気で思ったらしい)
「…さてと、今回ももう終わりの時間を迎えることになりました。ロニエ、ティーゼ、マーベル。初めてのことばっかりだったとは思うが、どうだった?」
「最初は緊張しまくりでしたが、先輩たちが上手く誘導してくれたお陰で、なんとか話せたと思います!それと、改めて先輩たちの凄さを思い知らされた気がします」
「そうですね…特にフォン先輩が化け物だってことが再認識できて…ユージオ先輩がまだ可愛く見えたような気がしてきました」
「ロニエにティーゼも酷くないか!?マーベルは流石にそんなこと、思ってないよな?」
「…ええっと…すみません、先輩。あれは流石にやりすぎかと…」
「ぐはぁ…そんな…!?」
キリトに話を振られたロニエ、ティーゼが順番に感想を言っていくも、あんまりな評価に思わずフォンが抗議の声を上げた。しかし、まさかのマーベルまでもが二人に同意したことで、ダメージを受けたようにひるんだ。
「…まぁまぁ。それだけ三人もフォンの凄さが分かってるってことで…」
「ぐぅぅ…今日は平和かと思ってたら、最後の最後でとんでもない爆弾が振ってきやがった…!」
「…平常運転ってことだな。さてと、それじゃそろそろいい時間になってきましたので、これにて番組を終わりにするか…次回で、前半の振り返りもラストだから頑張って行こうぜ!」
「次回のゲストか…やっぱりアリスなのかな?」
「…だろうな。ユージオにしたら、次回が一番色々と大変そうだな」
ユージオにフォンが慰められる横で、前半ラストとなる次回に思いを耽るキリト。次回のゲストの予想に、ちょっと遠い目をするユージオに肩を置くことでフォンは励まし返していた。
「それでは、次回…『そーどあーと・おふらいん ありしぜーしょん編 さーど』でまた会おうぜ。それまで、」
「「「「「「またね~!」」」」」」
キリトの挨拶によって、第二回も無事に閉幕したのだった。
第二回もあっという間でしたね…あんまり執筆時間取れなかったので、あっさりだったかもしれませんが、いかがでしたでしょうか。
銃を出さなかった理由もようやく解説できたといった感じです…いや、本当にフォン無双になりかねないので、アリシゼーションでは出さないと決めた感じでした。
次回はもっとシリアスになりつつ、フォンのあのネタを散々弄ることになるかと…もう一つの作品と同時に交信できればと思ってますが、できなかったゴメンなさい。
…あと、徹夜で書き上げたので、(気力が尽きて)もしかしたら感想への返信が一日ほど遅れるかもしれません…ちゃんと後程ご返信はしますので、少しお待ち頂ければと。
それでは!
…200…?
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