ソードアート・オンライン~夢幻の戦鬼~   作:wing//

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毎度の如くお待たせしてしまい、すみません。

やっぱり内容&情報量多いWoU編のおふらいんとなると、書く度に書くことがどんどんと増えていくわ、本編確認を何度も見返す作業が必須になるわ…書く前から感じてはいましたが、やっぱり6回に分けて書くのは無謀だったなと実感しております(苦笑)

そんなおふらいんも残すところあと二回!ゲストはもちろん本編でも大活躍した彼女たちになります!

それでは、どうぞ!


そーどあーと・おふらいん ありしぜーしょん ふぃふす

「みなさん、こんにちは!そーどあーと・おふらいんのお時間となりました!前回に続き、司会を担当するアリスです」

 

「同じく、解説のユージオです。そーどあーと・おふらいんの(カオスな)世界へとようこそ」

 

『そーどあーと・おふらいん ありしぜーしょん』のタイトルバックと共に、司会席にいた二人の挨拶により、第五回となる収録が始まった。

 

前回で慣れたこともあり、スムーズに挨拶をし終えた二人…そして、スタジオ中央背後にある棺桶の存在をも無視できるようにもなったわけで…

 

『やっぱり一回で復活は無理だったか…このままだと最終回までこの調子になりそうだよな』

 

『だなー…遂に司会の二人までこっちに意識を向けなくなったぞ。というか、今回のゲストは誰になるんだろうな』

 

『完全に傍観する気だな、フォン…案外またロニエたちだったりするんじゃないか?』

 

『その場合、ユージオが修羅場になりそうだな…ハハッ』

 

『フォン、フォン…笑みが黒いぞ』

 

流石に長時間閉じ込められているせいか、腹黒い部分が表に出ているフォンの笑いに、ちょっと引きながらツッコミを入れるキリト…そんなやり取りが棺桶間でされているのだが…

 

「本番組は本編『ソードアート・オンライン 夢幻の戦鬼』を裏話なども踏まえて振り返っていくものです。第五回となる今回はWoU編の第ⅩⅣ話から第ⅩⅩⅩⅣ話までを振り返っていくわ」

 

「本来だったら、第ⅩⅣ話・第ⅩⅤ話は前回に入れるつもりだったんだけど、執筆時間が足りなさすぎて、第五回に落とし込むことになったんだよね」

 

「『その節はご迷惑をお掛けしました。後処理のほど、よろしく』…って、謝罪メッセージが届いてるわ。全く…まぁ、前回のメンバーだとその辺りのお話が十二分にできなかったわけだし、ある意味では正解だったかもしれないわね」

 

「まぁ、前回は前回で大変だったけどね…イーディスさんなんて、アリスと離れたくないって駄々こねて、ベルクーリさんに引き摺られて帰ってたもんね」

 

「…イーディス殿も良い人ではあるんだけど…愛情表現が過激と言うか、少し度を過ぎているというか…裸の付き合いというのも分かるけど、入浴に誘う頻度が凄いのよ」

 

「アハハ…そのぐらいアリスが好きってことでしょ?」

 

「そうかもしれないけど…本編だと、ユージオに水着を見せるだけでも、私的には結構勇気が必要なことなのよ?同性とはいえ……ちょっと抵抗はあるわけよ…それに今は、ユージオにだけしか見せたくないっていう気持ちもあるし(ボソッ)」

 

「…アリス?今…『あんたら、冒頭だっていうのに、前回に引き続きどんだけ話すつもりだぁ?!さっさと本題に戻ってくれ!』…アハハ。スタッフさんたちもお冠なようなので、早速番組を開始していきましょうか。それでは、そーどあーと・おふらいん、スタートです!」

 

ただでさえ、今回も相当な量のボリュームになりそうだというのに、永遠に二人で話し続けそうな雰囲気だったため、スタッフがカンペで指示を飛ばす…7割ぐらいは二人のラブラブすぎるやり取りに胸焼けを覚えたせいもあっただろうが…

 

「…僕的には機を見て、そのうちっていうには…思ってたりするんだけど…」

 

「ユージオ、聞こえてたの?!」

 

『『…うわぁ、天然だぁ…』』

 

まさかの本音を拾われていたことに赤面するアリスだが、恥ずかしいのはユージオも同じわけで…そんな初心なやりとりに棺桶組も見ていられずに顔を赤くしていた。

 

 

トピックス:ユウキが使用していたオリジナルスーパーアカウント『月夜神ルナリス』…裏設定的にはアスナが使用した創造神ステイシアの妹という立ち位置だが、凍結したルナリスを元に残りの三神が作られたことに本編ではなっているため、ある意味ではテラリア・ソルス・ベクタの親という見方もできるらしい。

 

 

「ふぅぅ……お恥ずかしいところをお見せしました!?」

 

「アリスが落ち着いたところで、プレイバックのコーナーへといきましょうか。今回は、海洋研究機構ラースと防衛省の協力の元、オーシャン・タートルのサブ・コントロールルームの映像を背景にお届けしようかと思いますが…まずはゲストのご紹介です…今回は彼女たちに来てもらいました。それでは、どうぞ!」

 

「みなさん、こんにちは。そして、ご無沙汰しています。創造神ステイシアアバターを使ってるアスナです」

 

「同じくお久しぶりです!地母神テラリアアバターを使ってます、キリト君ことお兄ちゃんの妹のリーファです!宜しくお願いします!」

 

「まさか今回呼ばれることになるとはね…太陽神ソルスのアカウントを使っていたシノンよ」

 

『……うおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉ!?!?』

 

『うわぁ……ドンマイ、キリト!』

 

ユージオの紹介によって、転移の光で姿を現した彼女ら…三女神の姿を目にしたキリトが棺桶の中で絶叫していた。

 

先程のフォンの予想のように、キリトも同じことを考えていたため、ユージオが大変だなと同情していたのだ…ところが、蓋を開けて見れば、まさかの自身の嫁~ズ来襲という立場が大逆転したことに絶望していた。

 

…もっとも、一人安全圏内にいるフォンがとってもいい笑みで同情の声を掛けていた。

 

「いらっしゃい、三人とも。えっと、その…先に謝っておくと、キリトのあれはなんかゴメンなさい」

 

「私たちもどうかとは思うんだけど…どういう作りでああなっているか分からず、出し方が分からないのよ」

 

慣れたとはいっても、キリトのことを想う三人を前に無下にできるわけもなく…出迎えの挨拶と共にユージオとアリスが謝罪と説明をする。

 

三人がどう反応するかと身構えていると、まず口を開いたのはアスナだった。

 

「大丈夫よ、二人とも。私たちも事情は聞いてるから…というか、このままでいいじゃないかな?」

 

「「えっ?」」『『えっ?!』』

 

問題なし…まさかの発言が彼女の口から飛び出し、司会陣と棺桶組の声が奇跡的にハモッた。キリトとフォンに関しては嘘だろうと言わんばかりに目を丸くしていた。

 

「いやぁ…確かにお兄ちゃんたちの扱いはどうかなと思うんですけど…」

 

「本編でも結構な大変な目に遭っていたのに、流石にかわいそうとは思ったんだけどね…」

 

「…私たちのいないところで、またしても女の子たちを口説き落としていたのはまた事実だから…その罰は受けてもらわないと、って私が二人に言ったの」

 

「で、同意したわけです」「で、同意したわけよ」

 

(…うん。それに関しては確かにキリトが悪いと、僕も思う)

 

解放するべきなのではとリーファとシノンが憐みの言葉を告げるも、アスナの言葉に異議なしと言わんばかりに頷いていたわけで。こればっかりは三人の主張が正しいとユージオも弁護することができなかった。

 

『嘘だろう!?なんで、フォンはちょっと許されてる感じなのに、俺はそこまで手厳しいの!?』

 

『…お前の場合は前科が多すぎるじゃないか?というか、俺とお前を同じレベルで扱われるのは納得できないんだが!?』

 

棺桶組は組で抗議の声を上げていたが、まぁ、外に聞こえてないのはお約束なわけで…

 

「それにしても、ステイシアとソルスアバターは本編でも会ったことがあるけど…テラリアの容姿ってそんな感じなんだね」

 

「…そっか。ユージオたちとリーファちゃんは本編だと出会うのってリアルが先で、その後でALOって順番だったものね」

 

「装備や装飾品はお二人と似ているものが多いですし、あたしのフラクトライトを元にしている傾向が強いせいか、リアルの容姿よりもリーファとしての容姿に近い感じですけどね」

 

「三人には要所要所での解説もお願いしたいから、今回話すことも多くて大変だと思うけど、宜しくね」

 

「任せて!」「もちろんです!「ええ!」

 

「それでは、早速プレイバック映像を再生していきましょう!まずは、アスナとユウキが遭遇したオーシャン・タートル襲撃事件を描いた第ⅩⅣ話・第ⅩⅤ話から振り返っていきます!」

 

初めて対峙したテラリアアバターへの感想を零しながらも、アリスの言葉に頷く三女神の姿に、プレイバックのシーンを紹介したユージオの言葉に映像が再生され始めた。

 

 

〈戦火のアンダーワールドへ…ユウキとアスナの決意〉

 

「この時の話ね…前半でなんとかオーシャン・タートルへと辿り着いたものの、そのすぐ後に襲撃を受けるなんて思ってもみなかったわね」

 

当時のことを思い出したのか、直に体験したアスナは顔を顰めていた。外の世界の出来事だったとはいえ、非日常の出来事が起こったことからその苦労はかなりのものだったと、ユージオとアリスも真面目な顔で話を聞いていた。

 

「色々と聞きたいことはあるけど…神代博士との邂逅もあったのよね?」

 

「うん…キリト君は会ったことあるって言ってたけど、フォン君も私も話に聞いていただけだったから…ユウキも一時的にはといえSAOにいたことがあったから、やっぱりビックリしてたわね」

 

「でも、ちょっと意外だったのが…その後の話で言及していたように、ユウキさんがフォンさんのことをかなり深くまで理解していたことですよね」

 

「う~ん…そこはやっぱりフォンがユウキに弱さを見せている部分が多いからじゃないかな?だから、隠そうとする部分まで見透かされてしまうというか…接している時間が長く濃いユウキだからこその視点があるんだろうね」

 

「まぁ、記憶を失くしていても自分の本音を打ち明けようとしない秘密主義だものね、フォンは…よくユウキに愛想を尽かされないと思うわ」

 

『…うわぁ、言いたい放題だなぁ…大丈夫か、フォン』

 

『とりあえず、今すぐに「ぐえぇ」って言って気絶したいぐらいにはダメージ受けてるわ』

 

『そんな冗談を言えるぐらいには大丈夫ってことだな』

 

シノンの質問に答えたアスナの言葉に続き、ユウキがフォンの自己犠牲性分に語るシーンに言及するリーファ…それに補足するようにユージオがコメントしたのに対し、本当に呆れているアリスの姿があった。

 

…さすがに心配になったキリトが声を掛けたが、なんとか踏ん張ったフォンの返答に苦笑いしながら安堵していた。

 

「それにしても…ユウキも怒る時は怒るのね。全然怒ったところを見たことがないから、このシーンを見るまで想像できなかったのよね…」

 

そして、シーンは菊岡の言動に我慢の限界を迎えたユウキがビンタを見舞うところへと差し掛かった。普段の元気で明るい姿から想像できなかった行為に、言葉を零したアリスだけでなく、ユージオまでも頷いていた。

 

「言われてみれば…私たちの前であんなに怒ったことってないわよね?」

 

「…怒鳴るシーンとかはあったかな?マザーズ・ロザリオで、フォン君が精神的に追い詰めて本音を引き出された時とか…あと怒ったというと、終盤でだけど、フォン君が記憶封印の真相を語った時とか、カーディナルさんとの関係に悩んでいた時とか…」

 

「そうなると、ユウキさんはユウキさんで人の為に怒っている感じですね」

 

「なんか、そういうところはパートナーのフォンとそっくりだね」

 

この面子の中で、フォンの次に付き合いが長いアスナが思い当たることを挙げていくと、意外にフォンとキレるポイントが同じだと納得したようにリーファとユージオが言葉を零していた。

 

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

 

『無言で照れるなよ』

 

そんなことを言われて目線をズラして黙秘するフォンに、キリトが気持ちを代弁していた。

 

「にしもて、かなりスナップ利かせてるわね、あのビンタ」

 

「あれは菊岡さんの自業自得よ…私ももしあそこにいたとしたら、多分同じことをしていた気がするし…」

 

「ユウキが先に動いたからああなっちゃたけど、もしそうでなかったら、原作と同じように胸倉掴んでたわね」

 

「フォンさんがよく腹黒、腹黒って連呼してますけど、そこに『無遠慮』とか『人としての何かが欠如』しているを追加するべきじゃないでしょうか?」

 

女性陣から見ても菊岡の言動は0点…というか、0を通り越してマイナスだったらしい。ユウキのビンタを感心しながら褒めるアリス、きっと同じことをしたというシノン、ユウキがしていなければ自分が動いていたというアスナ、嫌な意味での渾名を付けようとするリーファ…

 

…誰もが笑えない程に冷たい笑みを浮かべ、軽蔑の目をしていた…

 

「…ま、まぁまぁ…菊岡さんの行動はもうどうしようもないとして」

 

(空気を読んでというのが半分あったが)流石のユージオもフォローのしようがなかったらしく、話題を少しだけズラす形で言葉を繋いだ。

 

「解説によると『あまりにも菊岡を殴ってくださいという意見が多く、ユウキにビンタ、帰還後にフォンが一発殴るというコンボを当初想定していたが、流石にやり過ぎ感が否めず、ユウキが叩いたことでフォンも少し落ち着くことで殴らずに赦すという流れに落ち着いた次第です。

…ちなみにビンタによって、菊岡の眼鏡がふっとんだところは、作者としてはこだわったポイントだったりします(苦笑)』だそうです」

 

「「「「作者、珍しくグッジョブ」」」」

 

「止めてあげて下さい!?菊岡さんが見てたら、本当に傷つきますよ!?あと、作者を褒めないで!?またとんでもないことを(僕たちに)やらさせるのに決まってるんだから!?」

 

『…シノンまでもがツッコミを放棄すると、やっぱりああなるよな。というか、ここにユウキとカーディナルがいなくて本当に良かった。特に、カーディナルなんか菊岡さんを殴る気満々だったからな』

 

『そう考えると、カーディナルにはニエモンボディがなくって良かったのかもな。あったら、鋼鉄の拳が菊岡に降りかかってたぞ』

 

『人工フラクトライトによる暴行…というか、殺害事件未遂とか本当に笑えないわ』

 

解説を聞き終えた女性陣の暴言(?)にユージオが必死にフォローに回る…そんな振り回されている親友の姿に同情するフォンとキリト…もっとも、カーディナルが暴挙に出かねなかったというもしもの未来に頭を抱えるフォンの姿があったわけだが…

 

「そういうことで、私たち視点のお話はまた一旦切り上げになって、ユージオ達へと話は戻るのよね」

 

「そうね…では、次のシーンはユージオと私が人界軍へと合流したところを見てもらおうかしら…大丈夫、ユージオ?なんだか疲れてるけど…」

 

「…誰のせいでこんなになってると思ってるんだい…」

 

『…頑張れ、ユージオ!』

 

全く自分のせいだと思っていないアスナやアリスたちの態度に、思わず棘のある言葉が零れたユージオ。疲弊している親友にフォンが届かない応援の言葉を掛ける中、第ⅩⅥ話のプレイバック映像が映り始めた。

 

 

〈譲れぬ想い、ユージオVsエルドリエ!〉

 

「…なんというか、凄い闘いだったわね」

 

「うん…ALOでユージオたちが闘う姿は何度か見たことがあったけど…青薔薇の剣を使うユージオってもっと凄かったのね」

 

「アハハ…この時の僕なんてまだまだだよ。フォンやキリトの方がずっと上だと思ってたしね」

 

「…いや、あのトンデモ武器を使うフォンさんは百歩譲って、お兄ちゃんでも闘ったら苦戦するような気がするんですけど…!」

 

凄いという言葉しか出てこない程に…互いの神器の力をも解放したユージオとエルドリエの激闘は凄まじいものだった。

 

スナイパーとしての視点から、分裂した霜鱗鞭の頭を的確に貫いた妙技に感心するシノン、武装完全支配術から秘奥義連携といった切り替えとコンボを巧みに使い分けるユージオのバトルセンスに舌を巻くアスナが感想を零す。

 

もっとも、控えめなユージオは謙遜していたが、キリトの実力を知るリーファからしても、兄と対等に渡り合える程ではというお墨付きをもらっていた。一方、彼氏が褒められたアリスはというと、

 

「…フフン!」

 

『…化け物扱いされているのが気に入らないけど、反論できねぇ』

 

とても上機嫌になっていた!

 

激闘の映像を見て、さっきまで再びハラハラさせられていたくせに、彼氏が良い評価を受けたことに大変ご満悦になっていた。

 

…あと、リーファに軽くディスられたフォンがちょっと落ち込んでいた。

 

「『ある意味では、WoU編に入ってからの完全なオリジナルバトル回です。後々の展開を考え、ここでユージオの実力を周囲に知らしめるのと同時に、成長した姿を一つ描きたいと思ってのお話でした。

この時点でも、エルドリエ生存ルートを模索してこともあって、そして、アリスをある意味で想っている同士ということで、ユージオとぶつかってもらった形でして…エルドリエの性格的にも、こういう形でないとユージオを受け入れられなかっただろうなと思ってのバトルとなりました』って、作者の解説メモにはあるね」

 

「…確かに…エルドリエはそういうところでは、良くも悪くも騎士らしいというべきところはあったわね。誠実で真面目なのだけど、その分機転を利かせるのが苦手なところが見受けられたわね」

 

(…いや、この場合はユージオへの嫉妬とかもあった感じよね、きっと)

 

(アリスさんって、騎士関係になると微妙に思考が偏る感じありますよね)

 

解説をユージオがし終えたところで、指導していた時のことを思い浮かべて評するアリスだったが、(ある意味では共感する部分があって)シノンとリーファが苦笑いしながらそんなことを思っていた。

 

『ユージオの奴、青薔薇の剣の使い方上手くなってるよな』

 

『というか、互いの知らないところで色んなことを教えてたんだな』

 

『…ほら…ユージオって素直だから、教える側であるこっちもついつい色々と教えたくなってしまったというべきか…』

 

『…ユージオに自重する気持ちがあって良かったよな』

 

『だな…俺とかフォンだと間違いなく自重無しの全力でやっちまうことがほとんどだもんな』

 

同じく剣の師匠であるフォンとキリトが感嘆する一方で、嫌なところはユージオが似なくて良かったと…素直にはなんか喜べない複雑な感情を抱いていた。

 

「…でも、無茶をするのはあの二人のところを真似したのかしら…霜鱗鞭と真っ向勝負を仕掛けた時は、本当に見ててヒヤッとしたのよ!?」

 

「まぁまぁ…その後、天幕で感情を爆発させたアリスは可愛いかったわよ?」

 

「ア、アスナ?!揶揄わないでよ!」

 

「何と言うか…私たちの周りにはいないカップルよね、ユージオとアリスって」

 

「そうですね…自然と互いのことを照れさせていると言いますか…見てて甘い感じはするのに、何故かイラっとはしない感じなんですよね」

 

「ふ、二人まで…!というか、キリトやアスナ、フォンとユウキの場合は大胆すぎるのが悪いじゃないかしら!ふとした瞬間であっという間に良い雰囲気になりますし!?」

 

「…そんなことないよ?フォン君はともかく、キリト君はね…目を離すと、色々な女の子に絡まれちゃうことが多いから、頻度が高くなっているだけだもん…ねぇ、リーファちゃん、しののん?」

 

「…そ、そうですかね…あはは」「…そ、そうかしらね~…」

 

(…こ、これが修羅場ってやつなのか…!キリトはよくこれに耐えていられるね…!)

 

決闘後、ユージオを治療する過程で感情の丈が爆発して甘えるアリスの姿に、アスナが微笑ましく見つめる…と思ったら、追撃した筈のシノンとリーファが地雷を踏んでしまい、鬼の副団長時代を彷彿とさせるアスナの冷たい笑みと視線に、目を逸らしてしまっていた。

 

そんな嫁~ズの抗争の気迫を感じ取ったユージオが、親友に謎の感心をしている中、当の本人はというと、

 

『…俺、当面の間、このままでいい気がしてきた…』

 

『キリト…出るのが早くなろうと遅くなろうと、現実は変わらないぞ?』

 

…完全に日和っていた…青白い顔でガクガクと体が震えてしまっていたが、もう手遅れで現実を受け止めろとフォンに告げられていたのだった。

 

 

〈平穏の一時…それぞれの恋模様〉

 

「…ユージオ、貴方立派ね」

 

ティーゼたち傍付きトリオやリーナたち先輩らとの再会、カーディナルの心境の変化、そして、最後にティーゼからの告白を断ったユージオの決断を称してか、三女神の意見を代弁するかのようにシノンがそう告げた。

 

「…いえ…立派なんかじゃないですよ。本当は、学院にいた時に気持ちを告げられた時にしっかりと答えるべきだったんです。あそこまでティーゼの気持ちを待たせてしまって…僕は酷い男ですよ」

 

「そんなことないですよ!ユージオさんは立派ですよ!正妻がOKを出したからって、ヒロインを増やす人とか!」

 

『ぐはぁぁぁ!?』

 

「無自覚の癖に、次から次へと女の子の気持ちを捉えていくどこぞの真っ黒フラグ建築野郎に比べたら、充分に立派よ」

 

『ぐええぇぇ!?』

 

(…とっても感情の籠ったコメントだったわね…あと、アスナ。気持ちは分かるけど、うんうんって頷かないの)

 

ティーゼの気持ちを知っていたのに、返答することを引き延ばしてしまったことに罪悪感を持っていたユージオがその賞賛を否定するも、リーファとシノンはまだ全然まともだと擁護の声を上げていた。

 

…棺桶の中でとんでもない精神ダメージを受けたことによる悲鳴が上がったのは言うまでもないだろう。

 

そんなやりとりに沈黙を貫くべきだと思っていたアリスだったが、二人に同意するようにお冠の姿で頷くアスナに内心ツッコミを入れていた。

 

「そ、それにしても…カーディナルさんって、この時からフォンのことが好きだったのかな?」

 

「…見ている感覚だと無自覚にって感じよね?二人は一番接する機会が多かっただろうけど、それでも分からなかったの?」

 

「そうね……私たちの前だとそんな素振りはなかったわね。カーディナル殿って、そういう感情を隠すのが上手というか、手慣れてる感じなのよね」

 

「うんうん…WoU編のほとんどでは全然見られなかったよね。まぁ、この時は作戦前ということで、そんな余裕がなかったのも大きかったんじゃないのかな?」

 

「でも、ちょっとカーディナルさんの気持ちも分かる気がします。色々なことがあって、自分の気持ちに蓋をしたかったじゃないかなって…」

 

記憶を封じたフォンと対面した後のカーディナルの姿を見た一同…自分たちが把握していなかったことから首を傾げるユージオ、その姿にどうなのかと尋ねるシノンに司会陣は当時のことを思い出しながら答えていく。

 

立場としては、かつて旧ALOで似たような経験をしたことがあったリーファは気持ちが理解できたようで、ちょっと悲しそうにコメントしていた。

 

「…これで、後日談でフォン君がカーディナルのことを振っていたら、ある意味では人でなしと言われてもいたのかもしれないわね」

 

「そうなると、どっちにしろフォンさんの評価ってとんでもないことになってたんですね…なんというか、本当に苦労人ですよね」

 

『…うわぁ…改めて考えると、俺ってどんだけ薄氷の道を歩んでただろう…!』

 

何かが少しでもズレていたら、とんでもないことになっていたのではとアスナとリーファが同情する中、それを想定してしまったフォンが驚愕しながら冷や汗を流していた。

 

 

〈エルドリエとの和解と誓い、アリスとの約束〉

 

「…えっと…この時はゴメンなさい、ユージオ。大人気ない八つ当たりをして…」

 

「いいよ…明らかに僕の方に非がある訳だし…それにこの後、君の頬を奪ったわけだから…それでお相子ってことで」

 

「あれは…あんなのどこで覚えてきたのよ。いきなりの上に、まさかのキスでそうしてくるなんて…開戦直前じゃなかったら、確実に動けなくなってたわよ」

 

開戦直前…ギスギスしていた二人の仲直りのシーンまでを見終えたところで、一方的に怒りをぶつけていたアリスが謝罪を述べるも、気にしてないと応えるユージオがそんなやりとりを繰り広げていた。

 

…まぁ、当事者の二人だからそこまで気にしてないのだが…第三者からしてみれば、結構刺激の強い光景なわけで…

 

「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」

「っっっ~~~~~////!?!?」

 

アスナとシノンはユージオの大胆な行動に顔を赤くしながらもその胆力に感心して映像に目を奪われており、リーファに至っては完全に赤面してしまい、顔を両手で覆ってしまっていた。

 

『『…なんか負けた気がする…!?』』

 

師二人も思わずそう唸ってしまう程の出来事だったらしい…特にフォンからしてみれば、公開告白をやっているせいか、親友兼弟子の成長になんともいえない感覚を味わっていた。

 

「…その…アリスが怒っている理由は分かっていたわけですし、あの時の僕にできる方法で示さないとって思って…おでこにするのも考えたんだけど、不意打ちで狙うには頬しかないのかなって…」

 

「ユージオ…頬へのキスって『親愛』とか『厚情』って意味があって……知らずにやったみたいね」

 

(…もしかしたら、おでこに……っっっ////////!?)

 

とりあえず行動しなければと…当時の行動を振り返るユージオに、アスナは意味を言い掛け、途中で納得してしまっていた。

 

…もしかすればおでこにされていたのかもしれないと想像したアリスが、更に顔を真っ赤にしたのは余談だ…ちなみにおでこへのキスは『祝福』の意味があるらしいが…

 

「それにしても、エルドリエとこんな会話をしていたのね…エルドリエがそんな風に考えていたなんて…」

 

「僕も話しててビックリしたよ…でも、だからこそ、エルドリエさんとは仲良くなれると感じた。でも……」

 

「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」

 

後の展開のことに、ユージオが言葉を詰まらせてた…後悔するその姿に、他の面々も何を言うべきかと躊躇していた。その雰囲気を引っ張るようにプレイバックのコーナーは次の場面を敢えて飛ばし、あのシーンを先に再生することとなった。

 

 

〈エルドリエ散華…目覚めし心意の破界鎧!〉

 

「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」

 

ダークテリトリー軍への追撃のため、先行するユージオたち…彼らと本体へと迫る死詛虫を捨て身で引き付けたエルドリエ、そして…その想いを背負い、後悔を忘れまいと覚醒したユージオと、なんとか持ち直したアリスの奮闘によって暗黒術師団をほぼ壊滅させたシーンが映し出されていた。

 

…しかし、映像を見終えた二人の空気はとても重いものだった。

 

「…リーファがアンダーワールドに降り立った直後に敵対したのって、あの術師団のリーダーだったのよね?」

 

「はい…あいつには色々と酷い目に遭わされました。その時の話はまた後程にするとして…相対した時、なんで片腕を失っているのかと思ったら、この時にユージオさんによって斬られていたからなんですね」

 

「味方の命を犠牲にして、あんな術を行使するなんて…この時、本当に人界とダークテリトリーでは考え方に大きく差があったのね。イスカーンたちを知る側としては、ちょっと信じられないわね」

 

「…いえ、アスナさん。あのディーって奴が特段酷かったのもあると思います。リルピリンにあんな酷いことをさせようとしたんですから!?」

 

二人が心の整理ができるまで、場を繋ごうとシノンが話を切り出した。この時、なんとか逃走した暗黒術師団長ディーと対峙したことのあるリーファが、アスナの言葉を受け止めながらも、思い出したように怒りを露わにしていた。

 

「…リーファさんの言う通りだと思います。あいつは…人が死ぬことをなんとも思っていない、人の命が喪われることよりも自身の名誉や地位のことが大事といわんばかりといった感じでした。

 

…だから、許せなかったんです…その身と魂を賭けて戦ったキリトとフォンを、覚悟を決め責任を背負い大規模神聖術を使ったアリスを、命を賭してみんなを救ったエルドリエさんを…あの戦いに参加していた全ての人々の考えや決意を嘲笑うかのようなあの姿が…何がなんでも許してはいけないんだって…それだけは絶対に間違いじゃないって思ったんだ」

 

「…そうね。あんな奴がいるからこそ、あんな奴に誰の命をも奪わせてはいけないって…その為に私たちは戦うことを選んだのよね」

 

なんとか整理をつけたユージオの言葉に、アリスも踏ん切りを着けて言葉を続けた。その姿は本気でそう思っていると物語っていた。

 

「ゴメン、三人とも…もう大丈夫だから」

 

「そう…強いわね、二人とも」

 

「強がっていたというのが正しいのかもね…あの時はまだ戦時中だったし、エルドリエの遺言があったから、なんとか立ち直れたって感じで…あの後、ユージオがしてくれた約束があったから…本当の意味で乗り越えられたのよ」

 

「…僕も…いきなり破界鎧を身に着けたのと、エルドリエさんのことを背負い過ぎて、死に走り掛けたのをベルクーリさんに指摘されたから…強いって言われるとちょっと違うのかなって思うかな」

 

「…謙虚ね。まぁ、そう言う気持ちも分かるけどね」

 

薄っすらと笑みを浮かべて応えるユージオに、二人の心の強さに感心するアスナ。その評価に、まだこの時にはそうではなかったと否定するアリスとユージオに、シノンは苦笑いしながらも、どこか納得していたのだった。

 

 

〈賢者の目覚め、破封の覚醒〉

 

「…まったくフォンは……本当にフォンね」

 

『人の名前を、どうしようもないみたいな敬称にしないでくれぇ!?』

 

開口一番に呆れた口調のシノンにそう称され、流石のフォンも叫んでいた。

 

「記憶を封じていても、フォンさんはフォンさんなんですね。何にも覚えてないのに、全然状況だって理解できてない筈なのに、それでも動いちゃうんですね」

 

「あの場にユウキがいたら滅茶苦茶怒ってた気もするけどね」

 

シノンの意見に同意するかのように、だが、ある意味ではフォンらしいと評するリーファはどこか嬉しそうだが、ユウキのことを考えると告げたアスナは苦笑していた。

 

「それにしても…まさかカーディナルをあそこまで落とすなんてね。これってあれかな…キリト君のがうつったとかだったりするのかな?もしそうなら、ユウキに謝らないと…」

 

『アスナ!?なんかその評価は止めてほしいんだが!?』

 

「キリトはまぁ…リーナ先輩とかロニエの件があるので擁護できませんけど…」

 

『嘘だろう、ユージオ!?お前もか!』

 

「少なくとも、フォンの場合は意識してやってることはなかったと思いますよ…ただ、その言動が気が付いたら相手の心を掴んでしまっているだけなのかと」

 

「ユージオさん…うちのお兄ちゃんも似たような感じなんで。その癖、次々から次へと増やしていくんですよ」

 

「アスナ…私が言うのもなんだけど、これ以上ライバルが増えたら、あんたもキリトも大変なことになるんじゃない?」

 

「…って言っても、しののんもリーファちゃんも諦めるつもりはないんでしょ?」

 

「えーと…ノーコメントです」「…まぁ、ないわね」

 

「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」

 

「…ねぇ、アリス。僕の親友たちって意外に女癖が悪かったのかな?」

 

「さぁ…少なくとも、キリトの方がフォンよりも酷いということだけはよく分かったわね」

 

『俺…お前が羨ましくなってきた』

 

『いや、キリト…俺は俺で最低なことしてるからな。現実逃避したいのはよく分かるけど、頑張れ』

 

冷戦ばりの三つ巴の視線が交差する中、どうしてここまで修羅場寸前にまで女性関係をややこしくしてしまっているキリトに、ユージオとアリスは巻き込まれまいとコソコソと話していた。

 

まぁ、当の本人は現実逃避したく戦友を羨んでいたが、自分は自分で最低だと諭されていたのだった。

 

 

〈ユウキとアスナ、UWへと降り立つ!〉

 

「さり気なくユウキがPoHを瞬殺したシーンね」

 

「あの暗黒騎士のアバターを使っていたリアルワールド人って、キリトやアスナたちと因縁深い人物だったんだよね?」

 

「そうね…私は間接的なものが多いけど、キリト君は何度か直接対峙したことがあったって言ってたわね」

 

『フォンが不在だった時とかが多かったな…圏内事件の真相に辿り着いた時とか』

 

『ああ、俺がユウキと邂逅した隠しダンジョンに挑んでいた時か』

 

『…そういえば、フォンはPoHと対峙したことはあったのか?』

 

『本物とはなかったな…まぁ、後の反応からして俺とかアスナがいない時を見計らって、お前と接触してた節もありそうだけどな』

 

ステイシア、ルナリスのスーパーアカウントを使用してUWへとダイブしたアスナとユウキ…地形操作で暗黒騎士のほとんどを地の底へと追いやったアスナと、PoHを圧倒的な性能差で倒したユウキの活躍に、アスナとユージオが苦笑いしていた。

 

一方、ここにきてSAOからの因縁と出会うことになるとは思ってなかったこともあり、棺桶組も何とも言えない表情になっていた。

 

「キリトが大好きって言ってたけど…人の命を平然と奪えるような相手を、キリトが好むとは思えないんだけど…」

 

「私はあのPoHって奴と同じギルドにいたレッドプレイヤーと間接的に対峙したことがあったけど…彼らの中では殺しを楽しむことが当然となっている感じがしたわ。感性が違う…そう言っても違いないようなレベルでね」

 

「…そう言った意味では、あたしが斬った暗黒術師とお兄ちゃんに固執したあいつは本質が似てたように感じますね」

 

PoHの本質が理解できず顔を顰めるユージオに、死銃事件に遭遇したシノンが同意するように応え、その狂気の恐ろしさをリーファも首を横に振りながら共感していた。

 

「…私たちとは相容れない敵だと分かれば、敵対し剣を向けるのには十分な理由です。それよりも、この時点でユージオが心意の破界鎧を自然と使えるようになっている方が驚きなんですが…」

 

「いや…何となく発動の感覚が分かったから、意識すればできるようになったというか。この時はこの時で、あのPoHっていう奴の言動に色々と感じるところがあったのもあって…」

 

「ダメよ、ユージオ…その反応だと、色々やらかしてるフォン君の言い訳にそっくりよ!?」

 

「なぁ…なん、だって…!」

 

『そこで俺を引き合いに出すなよ、アスナ!あと、その反応は止めてくれ、ユージオ!結構傷つくわ!?』

 

感情の高まりからか、騎士口調になるアリスがユージオの進化ぶりを話に出してきた。当時のことを思い出しながら弁解するユージオだが、その反応がフォンに酷似していると指摘され、ショックを受けていた。

 

…もちろん、同義扱いされたフォンもダメージを受けていたのはお約束だ。

 

 

〈フォンに拒絶されるユウキ、カーディナルとの邂逅〉

 

「あー、大問題回の一つね」

 

「これ…ユウキさん、ショックでしたでしょうね」

 

「うん…まだ反応だけはできるキリト君の方がよっぽどマシだと思ったわ。あんなに拒絶とか冷遇的な態度を取られたら…私もちょっと立ち直れない気がするもの」

 

『ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉ?!?!』

 

記憶を封じたフォンとユウキのやりとりに、シノン、リーファ、アスナから非難の声が上がり、覚えているとはいえど、自分のやらかしを再度突き付けられたことで絶叫しながらフォンが悶絶していた。

 

「後々の布石のためとはいえ、あれは堪えるわよね。私からすると、ユージオがよく平気だったなと思うわよ」

 

「まぁ、そもそもの話、僕は君が生きているかどうかも疑っていたからね…どちらかといえば、無事でいてくれた方の驚きもあったとは思うよ」

 

「…フォンの場合は、そこに加えて浮気相手との接触というとんでもない出来事が重なってるけどね」

 

「シノンさん、言い方にもの凄い含みを感じるんですけど…」

 

似たような境遇だったアリスとユージオも同情する中、話はユウキとカーディナルの邂逅に移り、思うところの丈が込められたシノンの物言いにリーファが引いていた。

 

「でも、ちょっと意外だったね。カーディナルが想いを告げないって決めていたなんて…」

 

「この時はまさか現実世界に行くことになるとは想像していなかったのもあったじゃないかしら?」

 

「それに、フォンさんとの距離感や立場の違いも分かっていたんでしょうね。カーディナルさんって、色々と気を遣い過ぎるというか、配慮し過ぎるところありますし…」

 

「…私個人としては、ある意味ちょっと興味深いシチュエーションではあるけどね。神代さんが原作でも言っていたように、リアルワールド人とフラクトライトとの恋愛でもあるわけだし」

 

後程はああなったとはいえ、この段階ではそういう考えだったんだと驚くアスナに、ユージオとリーファがそれぞれの見解を述べていく。

 

一方、読書家でもあるシノンから見れば、二股とか浮気とか不純なものを除けば、フォンとカーディナルの恋模様も面白いと感じるところはあったらしい。

 

そんなその先を見守りたいみたいな雰囲気が流れたせいか…アリスが思わず口を開いてしまった。

 

「でも、キリトも何人か同じ立場の子を落としてなかったかしら?」

 

『「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」』

 

ピキーン…そんな氷が張り詰めたような音が聞こえたかと思えば、三女神たちの表情が硬直した。ついでに、棺桶の中のキリトも硬直した。

 

(あっ、やらかしたかも…)

 

アリスがそう思った時には時遅し…冷え切った笑みを浮かべる三女神の背後に、それぞれのパーソナルカラーを模したオーラが立ち上がっていて…

 

「そうよね…あのトレジャーハンターのヒロインが出る予定なんだから、その可能性もあるわよね?」

 

「しかも、遠慮容赦なしのスキンシップを図る人ですもんね…あのお兄ちゃんが断れるとも思えませんし」

 

「その上、ユイちゃんと同じようにキリトのPCに住むみたいなものでしょう…全く本当に笑えないわね」

 

まだ登場が確定しないにも関わらず、ライバルが増えることに危機感…というよりも、早くも嫉妬の感情が漏れ出している三人…これは触らぬ神に祟りなし、と事の発端主であるアリスが大人しくしていようと、

 

「ち、ちなみにだけど…フォンみたいに二股したのが発覚したら、三人はどうするつもりだい?」

 

『ちょ、ば、ユーおま…!?』(翻訳:ちょっと、馬鹿!ユージオ、お前何てことを!?)

 

とんでもない問いが親友から飛び出し、言葉が崩壊したキリトが非情だと叫ぶも届くわけがなく、更に笑みを深めた三女神が淡々と答えた。

 

「そんなの決まってるわよ…へカートで眉間に風穴を開けてやるわ」

「そんなの決まってますよ…現実世界で、剣道にてボッコボッコにします」

「そんなの決まってるんじゃない…じっくりと二人っきりでお説教かな。その時は、ユイちゃんはユウキたちに預かってもらおうかしら」

 

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

 

「…そ、そうなんだね(女性って、やっぱり怖いな)」

 

棺桶の中のキリトは絶句したまま絶望していた…ここにリズやシリカも加わると思えば、更にややこしいことになるのだろう。

 

ユージオ的にはキリトのことを気遣って安易に聞いただけだったのだが…聞いたことを後悔していた。どこの世界も女性は強くて怖いと認識しつつ、

 

「その…色々と気を付けるね、アリス」

 

「…大丈夫よ、ユージオ。あなたがそんなことをした時は、一日中騎士口調で接してあげるから」

 

『…こう見ると、ユウキがマジで天使に見えてきたな』

 

隣のアリスへとフォローの言葉を掛けるも、その時はそれ相応の態度で接すると返されてしまい閉口していた。

 

そんな彼らのやり取りを見て、自分たちがとても平和的だと感じしまったフォンが安堵しつつも、俺のフラグの話とかもっと大事なことがあったのではと思ってしまったのだった。

 

 

〈月夜の告白、重なる想い〉

 

「っ~~~~~~~~~~~//!?」

 

「改めて見ると…照れるね」

 

修羅場のお話から純愛へと場面は移り、ベルクーリとの決闘兼対話を終えて、互いの想いを告げたユージオとアリスの告白シーン…三女神たちはその光景に見惚れ、当事者の二人は当時を思い返して赤面していた。

 

「いや…ベルクーリとの決闘とかも凄かったけど、二人の告白シーンが尊すぎて全部持っていかれた感が凄いわね」

 

「前々から好意は告げていたけど、ああして明確に言葉にするのは…やっぱり勇気がいるよね…顔が熱いや」

 

「あの時の私って、ユージオまでもがいなくなったらって思って、素直に受け止めることができずにいたのよね。リアルワールドのこともあって…だから、ベクタとの激闘を終えて、ユージオが沢山の血を流して倒れ込んでいる時には、本当にゾッとしたわ」

 

もっと言いたいことがあったのだが、二人の告白があまりにも尊すぎたらしく、他の二人を代表して言葉にしたシノン。まだ恥ずかしさが抜けきってないユージオが顔を手で仰ぐようにしつつ、対するアリスは当時感じていた恐れを語っていた。

 

「…そういえば、アスナはどうやってキリトに告白されたの?」

 

「えっ…!?えっと…実は、私も二人とちょっと似てるんだよね。SAOの時に、私のせいでキリト君に命を奪わせることになって…それで、私がもうキリト君の近くには近づかないって宣言しようとしたら…そのまま口づけを奪われて『おれの命は君のものだ、アスナ。 だから君のために使う。 最後の一瞬まで一緒にいよう』…って、言ってくれたの!」

 

「ヘェ~、ソウナンデスネ」「ヘェ~、ソウナンダ」

 

「…リーファ、シノン…そこは嘘でもいいから、感情を出さないであげるところですよ」

 

「ちなみにフォンはどんな感じだったの?」

 

「フォン君は…あれはあれで凄かったよ…大勢のALOプレイヤーや実況されている中で、大胆に『好きだ』って言って、ユウキに告白してたから」

 

「あれは完全にユウキのことしか目に入ってない感じだったわね」

 

告白というワードが出たことで、親友たちがどういった告白をしたのかが気になったユージオの疑問に、自身のことも交えながら応えていくアスナ。

 

…キリトの告白に関して、感情を失くしたように棒読みで頷く他の二人にアリスがツッコんだのはお約束だ。

 

『告白か…人生で二度もすることになるとは思ってなかったな』

 

『そうか…お前は、ユウキとカーディナルの二人にしたんだよな』

 

『そうそう…それに、俺とユージオって、微妙に告白のシチュエーションの場面も似てるし…まぁ、仕方や内容は全然違ったんだけどな』

 

『…というか、俺の告白の内容を聞いてもあんまり驚かないんだな』

 

『いや、忘れてるようだから言っておくけど、俺は小説の一巻は読んで知ってるから、どういう経緯で付き合うことになったのか分かってるからな?』

 

『…そういえば、そんな設定あったな』

 

『映現世の剣とかのインパクトが強すぎたせいだとは思うし、ALO以降なんて原作知識持ってないようなものだから、軽薄化し掛かっていた設定だからな。今回のアリシゼーションでは、それを掘り起こす目的もあったみたいだし』

 

一方の棺桶組はというと、全てが集結した後にカーディナルに告ったフォンにキリトが同調しつつ、微妙な反応しかしてないことに言及するも、半ば形骸化し掛かってた設定を持ち出しながら、さり気なくとんでもない情報を暴露していた。

 

「…でも、結構遅かったですよね、ユージオさんとアリスさんが…こう、くっつくまでにと言えばいいか、付き合いだすようになったのって」

 

「えっとね…解説書によると、『当初はルーリッドの一件後に付き合わせようかとも考えていたのですが、この二人だからこそ出せる距離感でのもどかしさがあまりにも良すぎて、伸ばし伸ばしにしてたらこうなってました(笑)戦時中ということもあって、付き合わせるタイミングを計っていたのも大きな要因ですね』と、作者もちょっと迷ってたっぽいね」

 

「前半の理由はともかく、後半の理由はまぁ納得いくものね」

 

そんな中、本編のカップルの中では付き合うまでにかなりの話数を擁したことにリーファが言及していた。理由を語るユージオも、こればっかりは仕方ないと語るアリスに同調しながら苦笑いしていた。

 

「そうだ…本編はシリアスムードだったから聞けなかったんだけど、告白した翌日、二人して戦線に来るのが遅かったよね?…もしかして…」

 

「ちょ、アスナ!?本当に何もしてないから!色々なことを遅くまで話してたら、いつの間にか二人とも天幕で寝落ちしてただけで…!?」

 

「ユ、ユージオ?!そこまで言ったら…!」

 

「あっ…」

 

「…まぁ、そうだよね。流石に戦いのど真ん中では流石にね…」

 

「「っ~~~~~~~~~~~~~~!?!?」」

 

健全なことしかしてなかったとアスナの疑問に弁解するどころか答えてしまい、流石に気を遣ったシノンがフォローするも、当の二人は顔を真っ赤にしてい俯いていた。

 

ちなみに、アリスは抗議と言わんばかりにユージオの左肩をポカポカと軽く叩いており、見ているアスナたちからすれば照れ隠しの挙動が可愛すぎて和やかな雰囲気になっていたとか…

 

 

〈リズの演説、クラインとシグの奮闘〉

 

「別名、作者涙腺崩壊回ね」

 

「このシーンを書くために見返しては泣き掛かってたみたいね」

 

シノンとアリスの冷静な解説が飛ぶ中、リズの演説シーンが映し終わっていた…ちなみに、モロに心に刺さったらしく、アスナとこういうのに弱いリーファは大号泣しており、コメントするどころではなかった。

 

「リズやみんなが来てくれたことで、蹂躙される筈だった人界軍の皆が助かったんだよね。僕たちはその場にはいなかったけど、今でも援軍に来てくれたことは感謝してもし切れないね」

 

「そうね…カーディナル殿やティーゼたちが生き残れたのも、リズたちのお陰だものね。本当に感謝するしかないわね」

 

「…それにクラインもね。ここぞという時にはやるから、憎めないのよね」

 

仲間や人界軍の面々を救ってくれたことはユージオやアリスにとっては感謝してもし切れないことであり、未だに忘れることのできない恩だと感じていた。シノンも、コンバートに関して、あのALOの上位クラスに入るであろうユージーン将軍を下したクラインの奮闘ぶりを称えていた。

 

…どうしても駄目な部分が目立つが、本人の宣言通り、ここぞという時には頼りなる兄貴分なのだ。

 

「それにシグっていう人も…戦いを見てると、もの凄い実力者だって分かるね」

 

「ええ…イーディス殿が使っている闇斬剣によく酷似している武器を使ってますが、その戦法は全然違いますね」

 

「うん。シグさんは居合を主戦法とする一撃離脱か重撃を得意とする人なんだよ」

 

「あっ、アスナ、もう大丈夫なの?ほら、リーファ…これで鼻をかみなさい」

 

「ず、ずびまぜん…シノンざん…ずびいいぃぃ!!」

 

話がオリキャラのシグの活躍へと移り、まだそこまで深い付き合いがないUW組がその実力に驚く中、号泣から回復したアスナが彼に関する説明していた…リーファはもう少し回復するまで時間が掛かりそうだ。

 

「オリキャラのシグさんはネズミのボディガードって呼ばれてる凄腕プレイヤーなんだよ?何回か本編でも出てたけど、本格的に出たのはWoU編が初めてだったかな」

 

「確か…マザーズ・ロザリオ編でも少し出ていたわよね?」

 

「そうそう…あんまり言うとネタバレになっちゃうからなんだけど…SAO時代に色々あって、ひょんな付き合いからアルゴさんとコンビを組むことになって、それで紆余曲折あってカップルになったんだよね」

 

「…いやいやいや、話せないことが多すぎて、とても大雑把な説明になってるよ、アスナ…」

 

「といってもね…こればっかりはネタバレ防止の観点から話せなくて…あとはいつか書こうかと画策している作者さんが、その話をいつやるか次第なところなんだよね…ちなみに、実は私とキリト君が付き合う少し前に告白してるから、時系列的には一番長寿カップルだったりするんだよね」

 

あまりにもNGが多すぎて、ユージオとアリスにシグ(とアルゴのことも含めて)が伝えられないアスナが、作者に抗議を交えながら弁解していた。

 

…作者的には『いつか…そのうちいつかは…!』と考えている内に、アリシゼーションの更新が始まってしまい、完全にタイミングを逃してしまったのが大きく…過去編に一応あたる次章で機を見て出せればと画策しているとか…

 

 

〈ベクタ強襲、激怒のユージオが追撃へ!〉

 

「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」

 

「えっと…なんかお見苦しい所をお見せしました…」

 

茫然とモニターを見つめる女性陣…その場にいなかったリーファやシノン、気を失っていたアリスはともかく、その場の近くにいたアスナまでもが言葉を失っているのだから、その光景がどれだけ衝撃的だったのだろう。

 

当の本人は情けない所を見せたかと勘違いして謝っていたが…そういうことでは当然ない!

 

トラウマを刺激され、堂々とアリスを攫って行ったベクタの行動に、これまで見たこともないほどの怒気と声量で、同時に暴走に近い青薔薇の剣の力を周囲に解き放ったユージオの行動に…圧巻されてしまっていたのだ。

 

映像を見ていて三女神はこう思った…普段怒らない人が怒る時には怖いと言うが、ユージオの場合は、アリスに何かがあった時の方が滅茶苦茶怖いのでは、と…眼前の温厚な雰囲気を持つユージオがあそこまでキレるとは思ってなかったこともあり、心の中で戦慄していた。

 

一方、ブチギレのトリガーとなった当のアリスはというと、

 

(…ユ、ユージオったら…あそこまで怒ってくれていたなんて…真っ直ぐ顔を見れなくなりそうじゃない…!?)

 

満更でも…いや、内心滅茶苦茶歓喜していた!

 

攫われたことで、周囲に迷惑を掛けたことも、ユージオたちを大変な目に遭わせたことも自覚している…だが、それが分かっていながらも、感情をあれほど出すまでにユージオが自分のことを大切に想ってくれていることが伝わり、顔を赤くするのと同時にニヤニヤが止められそうになくなっていた。

 

思わず照れ隠しも兼ねての右肘鉄が、ユージオの左腕に当たるも…当のユージオはアリスがそんなことを思っているとは気づいておらず、

 

(やっぱりまだ未熟ってことかな…キリトやフォンだったら、もっと冷静に対処できていただろうし…)

 

むしろ責められていると勘違いし、自身を卑下していた…どこまでも真面目な彼らしいが、的確に対処したであろうと予想する師の二人はというと、

 

『地の果てまでも追っかけて、そんな暴挙をしでかしたことを、生まれたことを後悔するレベルにまで追い詰めて思い知らせてやる』

 

『…いや、ゴメン。同意見と言おうと思ったけど、流石にそこまでのレベルじゃなかった』

 

ユージオと同じレベルでキレるだろうなと思っていたキリトだったが、それ以上…というか、下手をすれば人として逸脱したレベルのことをやりかねない発言をしたフォンにドン引いていた。

 

なまじ前例がある上、映現世の剣というチートアイテムを持っているフォンの場合、本当にやりかねないわけで…とりあえず、ユウキやカーディナルに何かあった場合、相手がとんでもないことになることだけは確定したなと、キリトは思ってしまった。

 

「ちなみに、このお話の演出をした理由として『「あっ、あいつ死んだわ」という、ある種の敗北フラグをベクタに立てたかった故。ベクタ戦がユージオにとってのラストバトルと定めていたため、これ以上ない程にユージオを怒らせるといえば、これしかないのではと…書いていて、滅茶苦茶筆が乗ったシーンの一つです』とのことよ…私が逆の立場でも、同じことになっていたような気がするわ」

 

「この時は、『A.L.I.C.E.』に覚醒しているのがアリス一人だって、ベクタたちには思われていたものね。もしも、ユージオが光の巫女だって思われていたら、そういう話の展開にもなっていた可能性があるのよね」

 

「その時は、ダークテリトリー側の面々も男の巫女を捕まえろということになって、大混乱しそうだけどね」

 

「リルピリンたちもわけが分からない指示だと思うことになっていたでしょうね」

 

もしかしたらユージオが攫われていたらと語るアリスに、それもあったかもしれないと話すアスナに、シノンとリーファはなんとも言えない感じになっていた。

 

ユージオはユージオで、それはそれで大変そうだなと思いつつ、もしそんなことになったら、アリスだけでなく、キリトまでもが助けに来るポジションになって…なんかカオスなことになりそうだとも思ったりしていた。

 

『ユージオが巫女……そういえば、ユージオも結構女顔な感じが…』

 

『止めとけ、キリト…ブーメランとなって返ってきて、自分を苦しめるだけだぞ』

 

キリトの暴言を、どこか可哀そうな感じでフォンが諫めていた。GGOでのあのレアアバターの件もあって、どう足掻いてもキリトはそれから逃れないのだろう。

 

 

〈ソルスシノン降臨、そして、動き出す闇の人形遣い〉

 

「ようやくUWでの私のデビュー…かと思ったら、ものの見事に掻っ攫われたわよね、私の見せ場…」

 

アスナたち人界軍のピンチに颯爽と現れたソルスシノン…かと思えば、死霊人形師に見せ場をこれでもかと奪われたシノンの表情は優れない。

 

まさかのシノンが出番を奪われるとは思ってもみなかったこともあり、何にも言えなくなってしまう一同…本編だと結構出番が削られていたアスナと、ALOでの活躍があんまり書かれていないリーファが同情していたが…

 

「作者曰く『あそこしか出すタイミングなかったですし、ユウキとフォンを離脱させないいけない関係上、ソルスシノンが降臨した直後を狙うしかなく…申し訳ないなと思っていましたが、書き上がった直後に「ところがぎっちょん、ぎっちょちょん!」と思ってしたのもまた事実です』…と、ガンダムネタ混じりの謝罪文兼解説が作者からメモで来てるわ」

 

「それ謝ってるのかしら?半分、ネタに走ったでしょ、作者?」

 

どう見ても、最後のは余計だといわんばかりのシノンのツッコミに、代役でメモを読んだアリスの笑みも引き攣る…いや、本当に悪いとは思っております。

 

「ここでユウキさんまで離脱したのは…人界軍としては痛手すぎましたよね」

 

「でも、フォンを放っておけないっていうユウキの気持ちも分かるけどね」

 

「暗躍自体は結構前からしていたのよね?その正体が明らかになったところで、読者も驚いた人が多かったじゃないかしら」

 

次々と戦力が分散されていく人界軍を憂うリーファに、離脱したユウキの気持ちがよく分かるユージオが頷きながら応えていた。一方で、前話から暗躍していたその正体が少し明らかになったシーンで、シノンが読者の声を代弁するかのように言葉を紡いだ。

 

「奇襲を掛けるにしては、ある意味最適なタイミングだったものね。しかも、この時に既に光学迷彩装備っていう、GGOを連想させるフラグをも建てていたのよね」

 

「咄嗟にフォンが気配に気づいてなければ、マーベルがやられていたシーンでもあったわけで…まさかのオリ主が攫われて、ヒロインが助けに行くという逆転現象になるとは、誰も思ってなかったでしょうね」

 

アスナとアリスが、攫われたフォンを追うべくユウキが離脱した下りに関して、何とも言えない顔になっていた。

 

「アリスが攫われた直後に、フォンが攫われるなんて…なんというか、本当にオリ主って色々な目に遭うんだね」

 

『…過去一番、色々な目に遭った時だったよな、WoU編って』

 

まとめの言葉を繰り出したユージオに一同が頷く中、記憶のない時にまでまさかこんなことになり続けるとは思ってもなかった本人も思わず同意していたのだった。

 

 

<テラリアリーファ、断罪の剣戟!>

 

「なんか、リーファちゃんが物凄く久しぶりに活躍しているのを見た気がする」

 

「ちょ、アスナさん?!その言い方はどうなんですか!」

 

オーク族長リルピリンとの出会い、そして、暗黒術師団長ディーへと断罪の一撃を繰り出したリーファの勇姿に一同が感嘆する中、思ってしまったことが零れたアスナに、リーファが慌ててツッコんでいた。

 

「まぁ、メインであるALOがあれだけ圧縮されて、オーディナル・スケール自体、原作での出番が控えめだったのだから仕方ないわね」

 

「僕たちも最後までリーファと共闘することはなかったもんね」

 

「ええ…それにしても、天命の無制限回復ですか。能力だけ聞くとまるで不死の力を持つ圧倒的な能力のようですが…」

 

自分やアスナとは異なり、結構冷遇されていたリーファの立ち位置的に見せ場がしっかりとあったことに同情するシノン。ユージオたちも合流することがなかったために、その活躍を知ったのはかなり後だったわけで、思わず同情していた。

 

一方で、地母神テラリアアバターのアカウント能力に言及するアリスだったが、その能力のリスクに関しては顔を顰めるものであった。

 

「確かに…天命が一定値まで下がった際に自動で回復する能力なんですが…それでも、痛覚が消えるわけではなく、何度手足を欠損しようとも、身体を削られ傷付けられたとしても、その部位までも修復してしまうんで…幾度もその激痛を味わい続けることにもなりかねないリスクが付きまとうんですよね…」

 

「身体は修復されても、痛みなどでダメージを受ける心までは治らないから…一人で幾万もののコンバートプレイヤーを相手取ったリーファちゃんは本当に頑張ったと思うわ」

 

「ああいう時、ステイシアやソルスアカウントみたいな大規模攻撃ができるお二人と一緒だったら、また話は別だったと思うんですけどね。そう考えると、あらゆる攻撃を燃やし尽しながら、回復までしてしまうフォンさんの武装変換術で呼び出したことのある黒刀の下位互換みたいな感じでもありますし…」

 

「リーファ…フォンのあれと比べたら駄目だと思うよ。あれと比較したら、全部が下位互換扱いになっちゃうから…もう常識外の存在だと捉えるべきだよ」

 

『反論できないけど、なんか釈然としない…!?』

 

自身もその身で散々味わったリスクを語る中、孤軍奮闘したリーファの勇姿を賞賛するアスナ。だが、フォンが何度か呼び出した不知火刀『黒暁』を引き合いに出して表情を曇らせてしまったため、ユージオが慌ててフォローの言葉を掛けていた。

 

…同時にディスられてしまったフォンが悶々としていたわけだが…

 

「それに、事故とはいえ、リーファがあそこにいてくれて良かったよ。そうでなかったら、シェータさんたちや暗黒拳闘士の人たちもタダじゃすまなかっただろうしね」

 

「…私たちが打ち漏らしてしまった族長を仕留めてもらったわけだし…どちらかといえば、申し訳ない気持ちだわ」

 

「まぁまぁ…でも、あいつがあんな酷いことをしてきたお陰で、リルピリンとも分かり合えたのもありますから…それでも、テラリアアバターはもう当分使いたくないとは思いましたけどね」

 

不死の身体とは言え、あんな地獄を味わうのは当分遠慮したいと懸念するリーファに、ユージオとアリスも苦笑いするしかなかったのだった。

 

『…なぁ、フォン』

 

『うん、どうした?』

 

『もし俺が映現世の剣の力を借りたいって言ったら貸してくれるか?』

 

『…もちろん。お前の夜空の剣と組ませることで、最適な拷問…コホン…大ダメージを与える武器をいくらでも出してやるぞ』

 

『……さっきの言葉は撤回する。俺もリーファをあんな目に遭わせた奴だけは、絶対に許せない』

 

『その時は、俺も一緒に報復しに行ってやるから安心しろ』

 

…流石にリーファがディーに受けた苦痛は、キリトにとっても見逃せるものではなかったらしい。

 

前言撤回と言わんばかりに、暴走し掛かっているキリトにフォンまで便乗する気満々であった。ストッパーであった筈のキリトまでもが悪い笑みを浮かべてしまっている…こうなると、リーファに斬られたディーにとって、その恐怖を知ることなく死ねたことは僥倖だったのかもしれない。

 

 

トピックス:心意の破界鎧を習得したユージオ…できれば、黒の剣士と化したキリト、映現世の翼衣を纏ったフォンとの立ち並び・共闘するシーンも書きたかったのだが、時系列的に実現できず、ガブリエルとの決戦において幻影という形で実現させる形になったらしい。

(第ⅬⅤ話でも、フォンが映現世の剣の所有権を一時的に失っていたため、実現できなかった)

 

 

「それでは、次のコーナーへと行きましょうか!WoU編のオリジナル要素に関して解説していく『アンダーワールドなにこれコーナー』よ!」

 

「前回は誰もツッコんでなかったけど、そんな微妙なタイトルでいっちゃうのね…まぁ、別にいいんだけど」

 

プレイバックも終え、次のコーナーへと番組を進行させるアリス…もっとも、冷静なシノンのツッコミが入ったが、だからといって他にいいタイトル名があるわけでもなかったので、そのまま話が進んでいった。

 

「第五回となる今回では、ユウキがUWダイブ時に使った第5のスーパーアカウント『月夜神ルナリス』について解説していこうと思います」

 

「ということで、追加ゲストとしてご本人来て頂きました!それでは、どうぞー!」

 

『…えっ?』

 

あれの解説をするのか…そんな他人事レベルでユージオの進行を聞いていたフォンだが、アリスの放った言葉に変な声が出た。そして、スタジオ中央に転移の光と共に姿を現したのは、

 

「呼ばれて出現!ジャジャジャジャーン!!」

 

「「「「「…(えっ、どういう意味…?)」」」」

 

『まさかの昭和ネタかよ!?リメイクとか見てないと、知らない世代も多いネタを持ってくるなよ!?』

 

フォンの嫌な予感通り…月夜神ルナリスアバター姿のユウキがスタジオに現れた…のだが、元気いっぱいと言わんばかりの登場はいいとして、聞き慣れないフレーズに登場を知っていた司会陣とゲスト三人が笑顔で出迎えながらも、心の中ではてなマークを浮かべてしまっていた。

 

ネットサーフィンをよくするキリトはそのネタ元を知っていた為にツッコんでいたが…『なんでお前は知ってんだよ』というツッコミすら忘れたフォンは…

 

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

 

『あー、その……ドンマイ、フォン』

 

棺桶の中で絶望しながら頭を抱えていた。プレイバック冒頭とは立場が逆転し、今度はキリトがフォンを慰めていた。

 

「来てくれてありがとう、ユウキ」

 

「ううん、気にしないで!というか、ボクがこのコーナーに出るから、ゲストもアスナたち三人だったんでしょ?」

 

「そうそう…ある意味では女神であるユウキを加えた四女神が立ち並ぶシーンも本編では書けれなかったから、大体なんでもありのおふらいんで実現させたいっていう作者の意向でね」

 

ユージオからお礼を言われながらも、大したことではないと謙遜しながらも、実はこのコーナーのためにゲストメンバーを選定したという話を交わすユウキとアスナ。

 

『…ということは、最初から二人が来ることは決まっていたわけか』

 

『お前はまだ途中からだからいいだろう、フォン…俺なんて散々な場に立ち会うことになったわけだし…』

 

どっちにしろ目を背けることはできなかったのだと悟ったフォンだが、さっきまでかなり精神的ダメージを受けたキリトが羨んでいた…申し訳ないが、自業自得である。

 

「…でも、なんというか…フォンはこの番組ではいつも酷い目に遭ってるけど、これはちょっと酷過ぎるような気がするかな」

 

「あっ…やっぱりユウキとしては、フォンのこの扱いはやりすぎって思うのかしら?」

 

場が落ち着いたこともあり、ユウキは中央後方の棺桶…フォンたちの方へと視線を向けてながら苦笑いしていた。流石にユウキもこの扱いはどうかと感じたのだろうか、アリスが尋ねる。

 

一方、フォンも『もしかしてワンチャン出られるのでは?』と期待し、キリトも便乗できるのではと期待の眼差しでユウキを見ていた。

 

「う~ん…普段のフォンだったらやりすぎだとは思うよ?でも、今回のアリシゼーションで、フォンはボクに黙って独りで色々とやろうとしたでしょ?ボクとしてはまだそのことに関して許せないって思う部分もあってさ…いい機会だし、たまにはこういう形で反省してもらうのもいいかなって?」

 

『『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』』

 

ところがどっこい…最後の救いの天使は彼らの希望とは裏腹に、まさかの容認するという答えを出してしまった。

 

ユウキならば…と、かなりの期待を寄せていたフォンがとてつもないショックを受けていた…原因が明らかに身から出た錆なので、完全に自業自得ではあるのだが…

 

「そ、そっか…それじゃ、気を取り直して。追加ゲストは、月夜神ルナリスアバターを使った本作メインヒロインのユウキさんです。色々と本編では説明がなかったことも多い本作オリジナルのスーパーアカウントなので、詳しいお話を伺っていきたいと思います」

 

「うん!みんな、よろしくね!」

 

「それでは…まずは公表されている月夜神ルナリスアバターの詳細について、見ていきましょうか」

 

『月夜神ルナリス

別称:「戦乙女」

開発アカウント№02(開発凍結後、ソルス以降に連番で引継)

専用武器:神器『ムーンリィップ・ライト』(最上位ソードスキルまで使用可能)

 

開発ストーリー:人界・ダークテリトリー問わず、中立な立場での粛清による平定を担う影の女神。元々は特別な力を持っていなかったが、独自の裁量権を持つ者の仲裁が時には必要になると判断した姉の創造新ステイシアによって、力を分け与えられたことで覚醒。

ステイシアの実の妹で、最も信頼していた人物。

 

能力:ステイシア、また後継にあたるソルスらと比べると、戦闘特化に比率を置いたアバターステータスになっており、基礎ステータスの時点でステイシアを大きく上回る値を持っている。また、このアカウントの特殊性として、長年姿が変わらない月を模して『不老不死』という隠しステータスが組み込まれており、ステータスに天命(HP)が存在しないため、まず戦いにおいて死ぬということはない(しかし、後述の開発を凍結することになった原因ともなったわけで…)

 

管理者権限能力:『能力限界突破』

任意発動型。各部位から全身に至る範囲を選択して、2倍~10倍までの単位でステータスを強化させることが可能。また、能力発動中はバットステータス、デバフ、ノックバックとソードスキルの硬直無効(ウルトラアーマー仕様)になるため、多少の無茶を押して無理矢理攻めに徹することができる…但し、痛覚は適用されているUWの特性上、ほぼ諸刃の剣と化している。

 しかし、一定時間経過による解除であるため、一度発動すると任意での途中解除ができない上に、能力発動後は倍率に応じた疲労感やダメージの跳ねっ返りが発生するという大きなデメリットが存在する。4倍までであれば体力の疲労だけで済むが、5倍で脱力を感じる程の虚脱感、7倍で肉体が自壊し損傷するレベルのフィードバックダメージが発生するなど、ルナリスの圧倒的なステータスを持ってしても耐えられず、最高等倍の10倍を使った場合はフラクトライトへのダメージが測り知れないものとなっている。

 一方、心意で能力倍率の上限を無理矢理突破することも可能で、能力使用時には最大ダメージの極限値(UWにて設定されている最大ダメージ値)を無視・超越することができるため、武器の組み合わせや攻撃の仕方次第ではまさしく最強の一撃を繰り出すもことも不可能ではない(もっとも、本人への負担も想像がつかないレベルのものになりかねないが…)

 

開発凍結へと至った経緯

 ・最終負荷実験がアリシゼーション計画の最終フェーズに決まったことで、人界はともかく、ダークテリトリー側を粛清する必要がなくなったため(むしろ、負の側面が強いダークテリトリー側が暴走することはラースからすれば有難い話でもあるため)。あまりにも力を持ちすぎる女神がいる場合、自発的な思考を求めることが目的であるアリシゼーション計画において、女神頼り一辺倒になる結末を避けたかったのもあった。

→但し、計画途中にて万が一の事態が発生した場合に備え、ステイシア以外のスーパーアカウントも用意しておくべきだという意見から、圧倒的な攻撃力・手段を持つソルス神、天命を無制限に回復できるテラリア神、ダークテリトリー側のストッパーとしてベクタ神、といった形で役割を分担させる形で後継が作成させられることとなった。

 

・隠しステータス『不老不死』の凶悪性…後継のテラリアと同様、というよりも、それ以上に危険な側面を持つのではと指摘が出た。

 一定値で回復を始めるテラリアの能力とは異なり、痛覚を感じながらも各部位の損傷が発生しない上に、部位を切断するといった強引な方法での状態異常を治す手段がないというテラリア以上の生き地獄を味わう上に、万が一事故によってFLAの超加速に遭遇した場合に最終手段である『天命の全損による強制ログアウト』ができないと懸念が浮き上がった。

 

・管理者権限能力『能力限界突破』のフィードバックダメージに関して

 ステイシアの地形操作能力とは異なり、フラクトライトそのものへの負担はないかと思われていたが、各部位までもが強引に再生されるテラリアとはまた異なる部分として、破損することなく欠損クラスのダメージを受けた場合に脳が誤認する(作中でも、指摘があった幻肢痛)危険性が出てきた。

 また、過剰に強化した攻撃能力も、近接から放つことを前提としているために、周囲の見方を一切考慮せずに巻き込む危険もあれば、自身がその攻撃によって自傷するリスクも孕むことが懸念された。

 そのため、ルナリスの懸念点を踏まえ、上空からの一方的な制圧という安全面をも考慮した手段がソルスアカウントへ付与された経緯がある』

 

 

「「「「「……いやいや、説明長すぎでしょ!?」」」」」

 

2千文字近くの解説に、ユウキ以外のメンバーのツッコミが綺麗にハモった。まさか、こんなに長文での説明が来るとは流石に予想していなかったらしい。

 

「あのね…『本当はフォンが復活した第ⅩⅬⅢ話で解説をフルオープンするつもりだったのですが、当時のスケジュールが超押していたので機会を逃し、そのうちどっかで書かなければと思っていたら、ラストも直前でシナリオ変更した結果、ルナリスアバターの出番がなくなってしまって…ここしか出す場所がなかったんです、すいません!』って、作者さんから謝罪のメッセージも貰ってるんだよね」

 

「そんなこと言ったら、ユウキが対峙した死霊人形師アバターも全スペック解説してないと思うんだけど…」

 

困った顔で笑うユウキが謝罪文を読み上げるも、メタ発言を交えたユージオが容赦なく追撃する。

 

「でも、封印されていたから分からなくて当然ですけど、あたしやシノンさんが使ってるスーパーアカウントの雛型に等しいアカウントだったんですね、ルナリスって」

 

「そうね…それに、ステイシアのアバターを使ってるアスナと結構顔立ちとか似てるのよね」

 

「いつもの雰囲気からしても、落ち着いた姉と元気いっぱいの妹という感じなのに、大人っぽい雰囲気のせいか、物静かな雰囲気が似通った姉妹という印象もあるのよね」

 

「そ、そうかな…!エヘヘ」

 

「…でも、いざ闘いとなった時には凄い闘気を放つから、そのギャップに驚くよ」

 

「それはALOでもUWでも変わらないわよね。可愛くて強い、っていうユウキの良い所が出た感じじゃないのかな?」

 

「二人とも、誉めてるんだよね、それ…?」

 

リーファが意外な事実に驚いている中、シノンとアリスはルナリスアバターのユウキが、ステイシアアバターのアスナととても似ていることに言及していた。

 

特にユウキは普段が活発的な印象であるため、神秘的な姿であるルナリスアバターの姿はとても印象的だったらしく、そんな評価を受けたのと、アスナに似ていると言われたのは嬉しかったらしく笑みを零していた。

 

まぁ、その姉なる人物はユージオと共に微妙なコメントをしていたわけだが…

 

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

 

『どうした、フォン?ずっとユウキの方を見つめて』

 

『うん?ああ…そういえば、ルナリスアバターのユウキをこうやってじっくり見るのは初めてだなと思ってな』

 

『まぁ、俺もお前もそれどころじゃなかったからな…いつもとは違うユウキの姿に見惚れた訳か』

 

『…うるさいぞ、キリト』

 

本編では色々と立て込んでいたこともあり、落ち着いてルナリスアバターのユウキを見る機会を得たフォン…いつもはそうそう見せない油断し切った姿にキリトの揶揄いの声が飛ぶも、事実だったのであまり反論することはなかった。

 

「それにしても、ルナリスの能力って私たちのものと比べてもの凄く実戦的よね。しののんのソルスも確かに攻撃能力は高いけど、連発できない上にどちらかといえば飛行能力の方がUWだと圧倒的に有利になるわけだし」

 

「最初は飛行能力ってことでリーファに譲ろうとしたんだけど、メインが弓ってラースのスタッフたちから聞いて、慣れてる私が使うことになったのよね」

 

「あたしはほとんど剣一本でVRMMOはプレイしてきましたから…お兄ちゃんたちやUWに一大事って時にまでこだわりを持つわけにもいきませんから」

 

三女神がルナリスアバターとの比較をしながら、当時のことを振り返っていた。一方で、その性能へと目を向けていたユージオとアリスはというと、

 

「最大上限を無視してのダメージを与えるとか…完全なレベルを上げて物理で殴るの究極系じゃないかい、これ…」

 

「なんかどこぞの地球生まれの戦闘民族が使いそうな能力よね…そのうち、強化した脚力だけで空を駆けることかもできるじゃ…」

 

「…いや、流石に反動とかもあるから無理だよ、アリス。できても5倍の身体強化で、一、二回空中で軌道変更できるくらいかな」

 

「…空からの強襲ができるソルスアバターのアドバンテージが崩れたわね」

 

常時的な疑似飛行は無理でも、高度跳躍は当然に、多少の空中移動はできるだろうと告げるユウキに、シノンも思わず遠い目をしていた。彼氏が彼氏なら、彼女も彼女だと他の面々が共感してしまったのは余談だ。

 

「ちなみにだけど、他のスーパーアカウントと闘うことになった場合、

・ステイシア

『まぁ、まず勝てないでしょうね…地形操作での地割れは回避されるでしょうし、天候を操っても能力で無理矢理突破されるでしょうから…基礎ステータスで劣っている分、ほぼ勝ち目はないかと。ちなみに、ユウキが使ってない場合だと五分五分といったところです』

 

・テラリア

『能力が上位互換な上に、身を削られるテラリアに対し、損傷自体が発生しないルナリスの方が圧倒的に有利な訳で…ノーガードでの殴り合いではまず勝てませんし、威力を境界した一撃で再生できないレベル…一欠片も残らないほどに殲滅されたら無限再生できなくなりますので』

 

・ソルス

『奇襲できればワンチャンあるかと…補足されたらほぼ無理ですね。飛行での旋回能力が高いとしても、跳躍スピードは脚力を強化したルナリスの方が上ですので』

 

・ベクタ

『うーん…正直微妙ですね。ガブリエル(サトライザー)が使っていたからこそ凶暴だったわけで、無限に等しい天命を持っているからといって、基礎ステータスの時点で敵わないので、ボッコボッコにされるだけかと…ガブリエルの心意掌握も、ユウキには効き辛そうなイメージもありますし、後はプレイヤースキルでの勝負になるかと…というか、ルナリスユウキを倒したりしたりしたら、ブチギレたフォンの報復が待っているわけなんですが…(黒笑)』

って、作者さんは分析してるみたいだね」

 

「…これ、対大人数は無双できるのはまぁいいとして、正々堂々での一対一で勝てる人っているのかしら?」

 

「そうね……やっぱり映現世の剣を持ってる状態のフォン君くらいになってくるんじゃないかな?」

 

解説メモから抜粋したもしもの対決予想をユージオが語り終えたところで、アリスとアスナが頭を抱えてしまっていた。

 

「で、でも…ルナリスの能力はどうしても短期決戦になるから、搦め手とかには弱いし…」

 

「いえ、ユウキさん…多分、そういう相手に対しても多分ごり押しで勝てちゃいますよ。実際、敵対した死霊人形師にも、フォンさんを人質に取られなければ、ほとんど圧倒していたわけですし」

 

「純粋な戦闘力だけが見事に特化しているのに加え、トッププレイヤーとしての技量を持つユウキが使ったら、そうなるのは当然よね」

 

「うんうん…フォン君の映現世の剣の力があまりにもインフレ過ぎて、どうしても驚きとか印象が薄れがちだけど、ルナリスもとんでもない性能なのよね」

 

「シノンにアスナまで……そんなに酷いかな?」

 

「「「「「…うん、酷い」」」」」

 

リーファに続き、シノンとアスナまでもが規格外だと指摘したことで、助けを求めるようにユージオとアリスへと視線を移したユウキ…だが、二人だけでなく、三女神までもが同意しながら頷いていたのだった。

 

『月の女神か…そういえば、フォンの映現世の剣の片手剣の一つも月の名を持つ剣だったよな?』

 

『ああ、月影剣のことだな?まぁ、開発されていたのはルナリスと同じ時期だったわけだし、同じく凍結されていたからな』

 

『やっぱり関連があるのか?っていうことは、もう一つの太陽を模した片手剣もか?』

 

『そうそう…月影剣・天日剣共に月と太陽の欠片から作られたっていう設定の武器だからな。云わば、太陽の欠片は創造を司るステイシアから、月の欠片は平定を担うルナリスからの試練であり、恵みの授与みたいなものにする設定だったらしいぞ』

 

『…試練?』

 

『人界に住む民がそれをどのように扱うのか、そもそも人の手が加工することができるのか…そして、それを何のために利用しようとするのか…女神から授けられし強大な力を秘めた碑石を扱うことを中心に、フラクトライトたちを試す目的でな。その過程で生まれるかもしれなかった一つのパターンが、陰陽の夫婦剣だったわけだ』

 

『へぇ~…そんな重いストーリーがお前の元となった剣にはあっ…『っていうのを、今即興で、作者が考えただけで、特にそこまで深い繋がりは考えてなかったってさ』…おい、俺の感動を返せ、作者!?』

 

あったのかなかったのかは定かではないが、そんな話が棺桶組の中で交わされてた。

 

 

トピックス:実はフォン復活後のエピソードでは、『あきらかにやりすぎ』という理由から削られたお話が多々あったりするらしい。

 

 

「…さて、途中からユウキが加わり、6人となってお送りしてきた番組も、終わりのお時間となってまいりました…結局、二人は今回も復活しなかったね?」

 

「これはあれじゃない?次回のそれぞれの復活の場面でようやくって流れじゃないのかしら?」

 

『…また当面はこの中から惨状を見届けることになるのか』

 

『まだ巻き込まれてないだけ平和だって思うべきなんじゃないか?』

 

全てのコーナーを終え、別れの挨拶へと入ろうとするユージオだったが、結局キリトとフォンが元に戻らなかったのに少しばかり落胆していた。

 

対するアリスがお約束のパターンなのではと語るも、棺桶組からすれば堪ったものではなく…げんなりとしたキリトに、達観したフォンの姿がその中にはあった。

 

「…あれ?もしかして二人とも聞いてないの?」

 

「「えっ?」」

 

ところが…おや?という言葉を表情を表したかのようなユウキの言葉に司会二人から変な声が出た。もちろん、三女神の方々も何のことやら頭上にはてなマークを浮かべていた。

 

「次回から、フォンとキリトが司会に復帰するんだよ?聞いてなかったの?」

 

「「………………えええええええええええぇぇぇ!?!?」」

 

言葉の意味を理解するのに数秒を擁し、ようやく事態が呑み込めたのと同時にユージオとアリスが絶叫していた。

 

『『……よぉぉしゃあああああああああああああぁぁぁぁ!!!』』

 

棺桶組も一瞬理解ができないでいたが、この狭き牢獄から脱出できると分かり、心の底から絶叫していた。(もちろん外部には聞こえていないので、その喜びは誰にも伝わってないのだが)

 

「ちなみにアスナは次回司会じゃないって」

 

「そ、そんなぁ?!」

 

あと、無情な事実が告げられたアスナが地味にショックを受けていた。キリトが出る=自分もと思っていたらしい。

 

「アスナ…その元気出しなさいって」

 

「そ、そうですよ…!なんやかんやで結構出てますし、お休みした分、次に出る時頑張れいいんですから!」

 

「で、でも…次やるとしたら過去編とかだから、私たちの出番ないんじゃないのかなぁ~?」

 

「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」

 

「二人とも、そこで黙らないでよぉ?!」

 

なんとか励まそうとしたシノンとリーファだが…一番突いてほしくはない部分を突っつかれ、目線を逸らしながら言葉を詰まらせていた。それを見たアスナが一層悲壮感に浸るのは当然で…

 

(ボクはメインとして司会に続投するよ、とは言えないよね、この空気は)

 

アスナはアスナなりにこの番組に出演できることを楽しみにしていたんだろうな、と察したのと同時に、スタッフに連絡事項として告げてくれと頼まれたのを気軽に引き受けたのを後悔したユウキが、その事実だけは胸に秘めておこうと決めた。

 

『いやぁ~…このまま最終回まで棺桶だったらどうしようかと思ったわ』

…ガタゴトガタゴト…!!

 

『それな!この棺桶生活に馴染み過ぎた上に、被害を被る回数が激減してたとはいえ、ずっと同じ姿勢でいるのは堪えるよなぁ』

…ゴトガンガンドン…!!

 

『弁解できずに修羅場に接する今回なんか、どんだけメンタル抉られ続けていたことか…でも、出たら出たらで地獄なんだろうな』

…ゴンゴンバタバタ…!!

 

『少しは俺の気持ちが分かったか?そう思うなら、ちょっとは揶揄うのも遠慮してほしいものなんだけどな』

…バキバキゲシゲシ…!!

 

『それは無理だな!フォンのことを信頼して、ワザとボケてるし』

…ベキドゴベキドゴ…!

 

…出られると分かって、よっぱど嬉しかったらしく、いつもの口調よりもテンション上げ気味のキリトとフォンが喜びを分かち合っていた。その振動が棺桶たちを揺らしているが…ガタゴトガンゴンバタバキゲシゴベキドゴと煩い!?

 

「じゃ、この棺桶も今回で見られなくなるんだね。そう思うと、ちょっと寂しいかも…」

 

「だったら、今のうちによく見ておいてね?このあと、すぐに壊すから」

 

「あー…やっぱり壊すのですね。確かにこのおふらいんのためだけに用意したのだから、使わない以上、壊す運命なのね」

 

「…ううん、違うよ。二人を出すのに壊す必要があるからだよ」

 

「えっ?」「…はい?」

 

「「「………………?」」」

 

第四回、第五回と接してきた司会二人としては、ほんの少しだけ懐かしむ気持ちがあったので、壊されると聞いてその想いが胸を過ぎっていた。

 

…のだが、アリスの問いかけに答えたユウキの言葉に、聞き間違いかと思ったユージオとアリスが疑問の声を上げていた。

 

それは三女神たちも同じで…今、何て言った?とユウキの言葉を頭の中で反芻していた。確か、『出すために壊す』と言ったような…もちろん、その言葉は棺桶組にも届いていたわけで…

 

『『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はぁ…?』』

 

結構な時間を費やしたが、ユウキの言葉の心意を理解できず…いや、性格には理解したくなく、更には聞いたことが聞き間違いであってほしかったと僅かな希望に縋りたい思いが脳裏を横切っていた。

 

…だが、現実はあまりにも非常だった…

 

「だから、二人をこの棺桶から出すのに、壊さないといけないんだよ。ボクとアスナでね?」

 

「…えっ…わ、わたしもやるのぉ!?!?」

 

『『……………………………はあああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?!?!』』

 

まさかの自分が指名されるとは思ってなかったアスナが驚くも、それ以上にようやく事態を受け入れてしまった棺桶組が魂の限り叫んでいた。

 

「えっとね…この棺桶って、一回人を入れると壊す以外に中の人を外に出す手段がないんだって」

 

「な、なんてとんでもない欠陥を抱えた棺桶なのよ…」

 

「それで、壊す手段がボクとアスナが同時にソードスキルを棺桶に喰らわせるものなんだって」

 

「…ま、まぁ…そのぐらいならお兄ちゃんたちなら、なんとか上手いこと避けてくれそうな気も…」

 

「二人同時にマザーズ・ロザリオを放てばいいんだって」

 

「それ、お兄ちゃんたちは大丈夫じゃすまないと思うんですけど!?」

 

スタッフからの『棺桶の壊し方マニュアル』を読み上げていくユウキ…なんて不便な仕様なのかと呆れるシノンに、確実に兄がとんでもないことになると危惧するリーファの姿があった。

 

「そ、そんな…キリト君(の棺桶)にマザーズ・ロザリオを叩き込むなんて…私にはとても…!」

 

流石に好きな人にそんなえげつないことをするわけにはいかないと…アスナも戸惑っていた。フォンに対してはやってもいいかなと黒い考えが過ぎったのは余談だが…

 

「でも、アスナ…本編じゃフォンのせいでマザーズ・ロザリオを放つ一番の見せ場が取られたんだよ?」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

「…アスナ…?」「…ア、アスナさん…?」

 

「それに、また知らない内に女の子をキリトは増やしていたわけだし…」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

「あー、これは…」「…終わったわね」

 

「アスナだって思うところはあるでしょ?だったら、一緒にお仕置きの意味を込めてやらない?」

 

「…そうよね……そうだったわ。そういえば、本編だと、私、マザーズ・ロザリオを使ってなかったし、折角の機会に使っておかないと、ユウキがくれた大事な技が錆びれちゃうかもしれないしね」

 

『『…………い、嫌な予感が…』』

 

悪魔…いや、その可愛らしさを加えた小悪魔の囁きに、迷っていたアスナの顔が真顔に、そして、とても冷たい目をした笑顔に変わっていく。

 

その変遷に冷気を感じたのか後退ったシノンとリーファ、ユージオとアリスはこの後の結末が容易に想像できたようでやれやれと首を振っていた。そして、棺桶組は己の行く末を直感で理解してしまったようで…

 

「…やるわ、ユウキ!」

 

「そうこちゃなくちゃ、アスナ!(計画通り…!)」

 

さっきまでの迷いはどこにいったのやら…ステイシア専用神器『ラディアント・ライト』を抜刀したアスナに、ユウキも意気揚々と応える…内心、どこぞの某神のようなことを言っていたようだが。

 

…補足しておくと、別にユウキにだってフォンを傷つけたいという想いはない。ないはないが…一人の女の子として思うことはあるわけで…

 

『本編ではああ言ったが、やっぱり好きな人が他の女の子と仲良くしているところを見るのはどうにも我慢できない』…所謂、好きだからこその嫉妬が彼女をここまで駆り立てているわけで…本編でもしたお仕置きを、こっちでもしたかったわけなのだ。

 

…ついでに、アスナにも普段から感じているであろうキリトの(女性関係に対する)ストレスを発散させてあげようという考えに至ったわけで…まぁ、そんなことを知らない男性陣は絶賛パニックになっているわけで…

 

『マジでやるのか、二人とも!?高速の11連撃とかどうやって避ければいいんだよ!?』

 

『キリト!?なんとか内側から壊して出ないと、文字通り蜂の巣にされるぞ!?』

 

『そんな簡単にできるならもうとっくの昔にやってるだろう!?そっちこそ、映現世の剣の力とかでどうにかできないのかよ!?』

 

『いや、この棺桶には神器の力を封じる力があるみたいで、うんともすんとも言わないだよな、これが…』

 

『うえぇ、マジでかよ!?だ、だったら、あのマジシャンがよくやってる切断マジックみたいな避け方とか知ってないのかよ?!』

 

『お前、俺を何だと思ってんだ!?そんなことやったことは愚か、知識すらないわ!?何でもかんでもできると思ったら、大間違いだぞ!?』

 

このままでは本当にマズいと慌てて脱出を今度こそ本気で図る二人だが…それができていたら、今頃こんな目には遭っていないわけで…自分たちが駄目ならと最後の希望を頼るべく、親友のユージオへと視線を向ける!

 

「それじゃ、お二人の準備が整うまで、ゲストのお二人に感想をお伺いしたいと思います」

 

『嘘だろう、ユージオ?!こっちのことは完全スルーかよ!』

 

親友の裏切りにキリトが絶句した…ユージオは察したのだ。下手に止めると、自分の身が危ないと。

 

「そうね…あっ、スタッフさん。血しぶき…コホン…放送できない光景になるかもしれないんで、棺桶の周りを幕か何かで囲んでもらえますか?」

 

『なぁ…アリス、お前もか!?』

 

UW同様にペインアブソーバーが働いていない上に、リアルな出血が起こるだろうと危惧したアリスの容赦ない切り捨てに、世界で結構有名な裏切り場面に使う台詞をフォンが吐いていた。

 

「そうね…自業自得というか、一回痛い目を見た方がいいと思うわ…フォンは手遅れだろうけど」

 

『シノン!?それ、求められてる感想じゃねぇだろう!…違った!諦めないで、二人を説得してくれ!?』

 

「えっと…お二人が無事でないと次回の番組にまた誰かかしらが代理で呼ばれることになると思うんで…おにいちゃん、フォンさん、なんとか生き残って下さい!」

 

『そう思ってるなら、少しでもこっちの生存率を上げるために二人をなんとかしてくれ、スグ!?』

 

互いにこの後に起こるであろう惨劇について語ってしまい、フォンとキリトの心を絶望が覆い尽くそうとする。

 

残念ながら、ここに彼らの味方はいないようだ。

 

「それでは、今回はこれまでとなります。次回、最終回となる第六回でお会いしましょう…二人が無事にやり過ごして、出られることに期待しましょう。それでは…」

 

「「「「ばいば~い!」」」」

 

『待て!?まだ終わらせるな、ユージオ!?もっと時間を引き延ばして!?』

 

「それじゃ、アスナ…1、2の3でいくよ?」

 

『嘘だろう!?待って、話せば分かる筈だ、アスナ!?』

 

「ええ、いくわよ!」

 

「「1、2の……マザーズ・ロザリオ!!」」

 

『『…ぐぅ……ぎゃあああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?』』

 

ユージオが最後の〆の挨拶をしたのと同時に幕が下り、二つの紫燐光が隙間から漏れた後に二人の悲鳴が響き渡ったとか…

 

『この番組は、悪しき習慣を振り払い、人界と新たなる絆を結び、協力して未来へと歩み出した新生ダークテリトリーの協力のもと、制作しております』

 

 

 




そういうことで、次回から復活です、主人公組!(明らかに11連撃が直撃してましたので、そのダメージから復帰できていればですが(黒笑))

本編では揃うことがなかった四人の女神たち…フォンたち(以下、三剣士組)もそうでしたが、本編では意外にアスナとユウキ、もしくはアスナとシノン(しかもほんの僅かの間だけ)という組み合わせでしか揃いの絵がなかったんですよね。
そんな思いもあったので、やりたい放題ができる(?)おふらいんならではの組み合わせでした。

ちなみに今回、次章のもう一人のヒロインについて軽く触れてますが…出るんですかね?そうなると、キリトがまたとんでもないことになるんですけね(黒笑)

あと、キレると一番ヤバいのはフォンで、次点でユージオだったりします。あの二人がキレると、キリトでも止められませんので…ユウキたちやアリスでようやくといった感じだったりします…つまり、あの時点でベクタの負けは決まっていたようなものだったりしたんですよね(黒笑)

次回も…まぁ、長くなりそうで怖いのですが、なんとか間に合うように更新…しまった、もう一つの作品の執筆もあった……な、なんとか頑張りますので、ご期待頂ければと…

そ、それでは…!

…200…?

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