なんやかんやで最後まで長くなるという…下手したら4万字超えてた可能性ありますからね…(笑)
最後まで程よくカオス…かと思えば、ところどころ真面目なお話もあったりしますので、最後まで目を通して頂ければと思います。
それでは、どうぞ!
「みなさん、こんにちは!久しぶりに司会へと舞い戻ってきました、ユウキです」
「…本当にご無沙汰してます。解説をまたしてもやることになったフォンです…よろしく…」
『そーど・あーと・おふらいん ありしぜーしょん』のタイトルバックと共に、司会席にいた二人が対照的な挨拶をしていた。
月夜神ルナリスアバターのユウキはいつもの元気と久々の司会という喜びを身に表わすかのように振舞っていたが、映現世の翼衣を纏ったフォンはまだ始まったばかりだとのいうのに、滅茶苦茶疲れた顔をしていた。
「…マジで…マジで死んだかと思ったわ」
「…えっと……なんかゴメンね?」
「いや、ユウキからしてみれば、俺を刺してもしょうがないことをこっちがしたわけだし。まぁ、確かにマザーズ・ロザリオはオーバーキルだったけどな」
フォンが早くも疲弊している理由…まぁ、ご察しの通り、前回のラストでキリトと一緒にとんでもない制裁を受けたからである。
「でも、10連撃目の時点で棺桶の一部が破損したお陰で、映現世の剣が使えるようになって、なんとか最後の11連撃目を防げたからよかったよ」
ユウキとアスナのマザーズ・ロザリオであれば、壊せるというのは本当だったらしく、激痛を味わいながら、剣の力が使えるようになったことに気付いたフォンが咄嗟に最後の一撃を防いだことで、ギリギリ致命傷は避けれていたのだ。
…もしも全部を…最後の一撃を喰らっていれば、原作のPoHのようになって、司会復帰はまた見送りになっていたことだろう。
ちなみに、最後の一撃をどうやって防いだのかというと、武装換装術で一角獣盾『ポジビリーシールドWH』(分からない人は、WoU編ⅩⅬⅣ話を参照)を呼び出した盾にしたのだ…なのでキリトも一緒に助けられていたりする。
「だって…ボクがいない間にカナデとなんかいい感じになってるし、カナデはカナデで自分の気持ちを押し殺そうとするし…」
「本当にその節はゴメン…で、ちょっとは発散できたのか?」
「……多少は」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「な、なに…?ジッとこっちを見て…」
「…いや、嫉妬するユウキも可愛いなって。ちょっとユージオの気持ちが分かった気がするなと思って」
「むぅぅ…なんかどんな反応しても、全部フォンを喜ばせてるような気がする」
「まぁ、それだけユウキが可愛いってことだよ。いつも見てたくなるぐらいにな」
「…その言い方はズルいと思う…」
「自分でもちょっとそう思う…さて、そろそろ始めないとスタッフがまた時間を気にしてとやかく言ってきそうだからな」
いつもの夫婦漫才(?)をほどほどにしたところで、意識を切り替えたフォンが番組の概要を説明し始めた。
「本番組は『ソードアート・オンライン 夢幻の戦鬼 アリシゼーション編』について、裏話や設定の解説を交えながら振り返っていく番組です」
「アリシゼーションのラストとなる今回は第ⅩⅩⅩⅤ話からラスト、そして後日談にも所々で触れていくよ!でも、色々あったよね…」
「本当にな…ユージオたちとベクタの激闘、公開されていなかった俺の過去、それぞれの最終決戦とか…これ、語り終えられるのか、今回…?」
「まぁ…今回のどのお話も解説しなきゃならないことばっかりだもんね。大変そう…」
「よくユージオとアリスは前回までやってくれたよな…ともかく、こうしてても埒が明かないし、早速やっていくとするか」
「うん!それでは、番組スタートです!」
開幕の挨拶により、プレイバックのコーナーへと話は移った。
トピックス:ALOでのユージオとアリスの種族について…実はユージオに関しては最後まで水妖精族と風妖精族、そして、猫妖精族と迷っていたらしい(最終的に、髪のデフォルト色が近づけられそうな猫妖精族になった)
「さて…まずはプレイバックのコーナーです!」
「今回、アリシゼーションのラストを一緒に見届けてくれるのはこの三人だ」
「えっと…なんか複雑な気分なんだけど…元解説改め、ゲストのユージオです。宜しくお願いします」
「100回記念とはまた違った感じね…前回まで司会を担当していたアリスよ。今日は宜しくね、二人とも」
「…まさかの司会陣ではなく、ゲストでの登場となるとは思ってなかったキリトです…よろしく…」
フォンの紹介によって、転移の光と共に姿を現したのは、WoU編のメインを張っていたユージオ、アリス、キリトの三人であった。
と言っても、ユージオとアリスはそれぞれ破界鎧と騎士鎧を装備しているのに対し、キリトは夜空の剣と星薔薇の剣の二振りを背中に装備した黒の剣士(UWver)の姿であった。
…ちなみに、フォンは両手剣状態の映現世の剣を持っているにも関わらず、どうしてキリトが星薔薇の剣を所持できているのかというと…野暮なことを突っ込むような深い考えをしてはいけないのだ…ここはおふらいんの世界であって、大抵のことは何でもありかつ許させる世界なのだから。
「よう、ユージオ、アリス。久しぶりと言うか、前回までは司会と解説を務めてくれてありがとな」
「まぁ、その…まずは復活おめでとう。なんか本編のあれとは違い過ぎたけど…色々と大変だったね」
「やってみて分かったけど、司会って大変なのね。フォン、何度もあれをやってる貴方が凄いと感じたわよ」
「…ハハッ、何を言ってるんだよ、アリス…前回、前々回なんてまだ優しい方だったじゃないか」
「うわぁ…なんか久々にフォンの目が死んだ顔を見た気がする…」
大変だったと語るユージオとアリスに、自分が受けてきた苦労はあんなものではなかったとハイライトを失った笑みでフォンが応えていた。慣れたユウキは苦笑いしていたが、ゾッとして二人が思わず後退ったのは正しい反応だった。
「で…説教は終わったのか、キリト?」
「終わってなかったら、ここにいないだろう!?帰ったら、リズとシリカも交えてのお説教第二弾だとさ」
「…いや、終わってないじゃん、それ…」
続いて、三人目のゲストであるキリトに声を掛けるフォンだったが、自分以上にげっそりしている親友の姿に思わず苦笑していた。
どういうことかというと、前回のゲストである三女神たちに、棺桶脱出後に説教を受けることになったのだ…アスナだけでなく、リーファやシノンもやはり言いたいことはたっぷりとあったらしい。
しかも、この収録が終わったら、リズとシリカをも交えた続きがあるらしく、それを聞いたユウキまでもが同情を隠せないでいた。
「まぁ、そのなんだ……頑張れ」
「キリト…自業自得だよ思うよ?」
「少しは二人を見倣って、全員を受け入れるか、きっぱりアスナ一筋に絞るかにした方がいいじゃないの?」
「…そんなことを言われてもな…俺だって意識してやってるわけじゃ…」
「…一発殴っていいかしら、キリト?」
幼馴染三人の言葉に、悪意はないと思わず反論してしまったキリト…それを聞いたアリスが尋ねるよりも先に拳を振りかぶっていたため、慌ててユージオが制止する羽目になっていた。
「そういうことを言うから、説教されるんだよ。ちょっとは反省しろ、反省を」
「フォン…そう言っておいて、フォンはフォンで色々やらかしてるでしょ?」
「……よし、早速プレイバック映像を見ていこうか!」
「あっ、逃げたね…!まだ話は終わってないよ、フォン!?」
余計なことを言ってしまい、ユウキにツッコまれたことで旗色が悪いと判断したフォンが強引に話をずらした。それを見逃さないとばかりにユウキが食いつく中、プレイバックの映像が再生され始めた。
〈アスナの窮地に駆け付けるコンバート軍!〉
「はい、フォン…言い訳するなら聞くけど?」
「…いやいやいや!?俺に事情を聞かれても…?!」
赤鎧の低級暗黒騎士アバターでコンバートしてきたアメリカのVRMMOプレイヤーたちの手勢に、窮地に陥るアスナと人界軍…そこにクラインたちALO勢を主軸としたコンバート軍が駆けつける感動的な場面…だったのだが…
先程の追求を予期したかのように、一時停止しているプレイバックの映像には一人の女性が映っていた。
全く目が笑ってない笑みで詰め寄るユウキの追求に、流石のフォンも待ったと声を掛けていた。
「…あっ、俺たちのことはお構いなく」
「こっちが構ってほしいぐらいだわ!?逃げるな、お前ら!!」
おとなしく傍観しようと、他二人の心を代弁したキリトだが、そうは問屋が許さんとフォンが引き留める。
「えっとだな…解説書によると『この時点で後日談をやることはきまっており、キャラ個別エピソードをもやるとなると、登場が遅くなるなと判断してのサプライズ登場でした。ちなみに、もう一人の方も誰かのキャラエピで登場する予定です』…とのことだ」
「…っていうか、向こうはフォンのことを覚えてるみたいだけど…どういうことかな?かな?」
「いや、それは…えっとだな……言えません」
「それはまさかとは思うけど「違う違う!?ネタバレになってしまうから、明言できないんだよ!?」…ふーん」
「だって、台本見ろよ…これでもかって言うぐらいにフィ…コホン…彼女に関して情報が伏せられてるんだから」
全く信用していないといわんばかりのジト目を向けるユウキに、必死に弁解するフォン。反応からするとクロだが、広げられた台本には『ネタバレ』と記されたネタバレ防止シールが至る所に張られており、その厳重性が見て取れた。
「そもそも、どういった感じでフォンの第三のヒロインたる彼女が話に絡んでくるんだ?」
「ああ、そうか…当時はカーディナルが現実世界にやってくることがネタバレになるから、その節も伏せていたんだよな。きっかけはカーディナルとユウキなんだよ…で、その原因となるものも、本編ではもう登場してるわけだ…ここまで言えば、勘のいい人は多分分かるんじゃないかな?」
「焦らすんだね、フォン…それで、結局彼女のことを君は覚えているのかい?」
「…悪い、ユージオ。それに関してはノーコメントだ。今の俺にはそれ以上を言うことはできないんだ」
先が気になるとキリトとユージオが尋ねてくるも、答えられる範囲での返答をするフォンも苦笑いするしかなかった。
これ以上、影妖精族アバターの彼女への追及は無理だと悟り、アリスが話題を変えた。
「それにしても、キリトたちの知り合いも結構来てくれていたのね」
「まぁ、キャラエピに繋げるための布石でもあったからな、この回は」
「あれよこれよと手を広げすぎて収集不可能にならないといいけどね」
「怖いことを言うなよ、アリス」
ありそうな危険を指摘したアリスに、冷や汗を流すフォン…あの作者だとそうなりかねないと思ってしまったらしい。
〈青薔薇は誰にも砕けない〉
「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」
その場の誰もが…いや、正確には話に聞いていただけの闘いの光景を黙って見つめていた。
ベクタと対峙し、ボロボロになりながらも時間を稼ぐユージオと、それをフォローするイーディス、そして、策の締めを担ったベルクーリの尽力により、不死に等しいベクタは死を味わうことになったその激闘を…
「「…よくやったな、ユージオ」」
「っ…!?」
まず口を開いたのは剣の師であるフォンとキリトだった。その声色には遠慮もなければ、謙遜もない…本当に見事だったと、賞賛の色が込められた言葉だった。
「ちゃんと守れたんだな…自分の手で、自分の力で…あの泣き虫の木こりが、あんなに強くなれたなんて…教えた側としては、こんなに嬉しいことはないさ」
「だな…これは本当にうかうかしてられないな。そのうち、追い抜かされるのも時間の問題かもな」
「…何を言ってるんだよ。僕なんて本当にまだまだだよ。それに、ベクタとの闘いだって、ベルクーリさんとイーディスさんがいたからこそ勝てたようなものだったから…それでも、強くなったって、二人が言ってくれるのは純粋に嬉しいよ」
師の…いや、親友たちが同等かそれ以上だと評価してくれた言葉が、ユージオにとっては何よりも嬉しく、そして、胸を満たす最高の言葉だった。ようやく二人と並び立つことができるとも感じた。
「…でも、ALOで僕とアリスをボッコボッコにした件は忘れないからね?」
「…本当に逞しくなったよな、お前。似てほしくないところまで似るとか…」
「大丈夫だよ、君たちにしか見せないから、こういう態度は」
涙ほろりの空気はどこぞに…流石のユージオも(第三回でも言及した)件のことを持ち出してきたのに、フォンはジト目となるざるを得なかった。それをワザと狙ってやったユージオの舌戦の上達ぶりにも脱帽しそうになっていたほどだ。
「『ユージオ、イーディス、ベルクーリのラストを飾るバトルなだけに滅茶苦茶気合が入りました。しかし、どう足掻いてもベクタを倒す方法が見えず、原作に則ったラストにしながらも、全員生存できる闘いを模索した結果が本編での展開になったわけです』…って、解説メモには書かれているね」
「叔父様でギリギリでしたから…最初からベクタが本気で戦っていれば、ユージオだけでなく、イーディス殿もタダでは済まなかったでしょうね」
闘いの流れがどういう形で出来上がっていったのかを解説するユウキに、その激闘ぶりを始めて目にしたアリスも、改めてスーパーアカウントであるベクタの脅威を感じ取っていたらしい。
「だが、ユージオが最後に繰り出した血の凍結剣…あれはまた即席の攻撃にしては凄かったよな」
「元々は窮地に陥ったユージオが、自身の血を凍らせることで赤薔薇の剣を作り出す…キリトをリスペクトするような形での薔薇剣二刀流での展開も考えていたらしんだけど、作者の中で『いきなりユージオが二刀流を扱うのは変ではないか?』『そもそも、キリトが使うからこそ二刀流は真価を発揮するイメージがあるのでは?』という、流石に心意では解決できない疑念があって、その代案として起死回生の武器として血の凍結剣が生まれたんだって」
「まさしく肉を切らせて骨を断つ、を体言したような攻撃だったよな。確実に仕留めに掛かっていた時に、あんな奇襲をゼロ距離でされたら避けるのはまず無理だな」
大きな隙を作り出すことに貢献した即席技『血の凍結剣』に、その発想はなかったと驚くフォンの横で解説していくユウキ。捨て身の大技に、キリト自身も自らの反射神経でも、あの状況ではまず避けられないと感じていた。
「あと、単身だけでなく、ユージオとベルクーリの組み合わせだけでも、ベクタと対峙するのは不安があったのと、前半で登場させたイーディスをなんとか活躍させたいと思い、ベクタ戦で登用した感じでもあったみたいだね」
「それでイーディスさんが人界大戦に遅れて参戦することになったわけだったのか」
「イーディスの場合、アリリコのキャラストーリーの展開もあって、ベルクーリに暗黒剣士長が死んだことを伝えるっている、重要な役目を担ってもいたから、要所要所で活躍してたよな」
「…ムーン・クレイドル以降の活躍も期待したいところだが、書くのは未定だからな。今後の登場はまた機会を見てといった感じだな」
一方で、アリリコから輸入する形で前半より登場したイーディスの活躍の裏話にユウキが触れると、その経緯について理由をしったユージオが納得し、キリトとフォンは今後の登場についてメタ発言を交えて言及していた。
…もしかすれば、また近いうちに出るかもしれないのだろうか?
〈騎士たちの選択…そして、姿を現す悪魔〉
「第ⅩⅩⅩⅢ話…ベルクーリとイーディス、アリスの別れ際の会話はヤバいな…見てるこっちが泣きそうだ」
「だね…ゴメン、フォン。ハンカチある?」
その場にいたユージオとアリスが少し恥ずかしそうにしている半面、全く関与していなかったフォンとユウキとキリトは感動していた。
なんとか涙は堪えていたフォンとキリトだが、ユウキはアウトだったらしく、フォンからハンカチを借りてそのまま泣き出してしまった。
「私的には…騎士としての記憶だけでなく、戦争になってからも私たちのことを心配し続けてくれた叔父様が父のように思えたのよね。騎士の時には記憶がなかったのもあって、両親を知らないから、娘のように可愛がってくれる叔父様を重ねてしまったのかもしれないわね」
「…ファナティオさんが嫉妬するぐらいにアリスのことを可愛がっていたらしいからね。容姿だけでなく、普段の接し方からもそう感じる程に、ベルクーリさんがアリスのことを大事に想っていたんだろうね」
「それはイーディス殿も同じね…普段は恥ずかしくて姉さんなんて敬称で呼べなかったけど…生真面目な私にあそこまで積極的に構ってくれたのは、イーディス殿だけだったし」
「血は繋がってなくても、容姿が似ていなくても…それでも、あの時の二人は本当に姉妹のように、僕には見えたよ」
「…俺からもそう見えるよ。なんか、アリスとイーディスを見てると、アスナとユウキの関係にちょっと似てるなとも思うな」
「うううぅぅぅ~~~…!」
「その本人、絶賛大号泣中だけどな…ほら、ユウキ。ティッシュも用意したから、鼻も噛んだ方がいいぞ?」
当時のことを感慨深く呟くアリスに、それをすぐ傍で見守っていたユージオが肯定していた。部外者であるキリトから見てもそう見えたのだから、よほど二人に対して心を開いていたのかが理解できたのだろう。
…まぁ、似たような立場のユウキは完全に涙腺崩壊しまくっており、苦笑いするフォンに介抱されていたわけだが…
「そんな感動的なラストに…あいつが姿を現わすなんてな」
「ああ…PoHか。今、思えば…ガブリエルと違って、俺とフォン、ユージオはあいつと直接対峙しているんだよな」
アスナたちの前に姿を現わしたPoH…SAOからの因縁であり、特にキリトからしてみれば、因縁深い相手であった。
「君たちが以前いたVRワールドで敵対していた人なんだよね?闘ったこともあったの?」
「本気でって言われると微妙なところだな…あいつ自身、戦線に出ること自体がほとんどないし、相対した時も様子見であることの方が多かったりしたからな」
「俺も本物のあいつとは闘ったことは一度もない…でも、あいつのバトルセンスや武器の性能は嫌という程、知る機会はあった感じだな……まぁ、ネタバレになるからこれ以上は言えないけど」
ユージオ自身は敵対した時間が短かったこともあり、PoHの人柄を知る機会がなかったが、それなりというか、一応は知っているキリトとフォンが互いに持っている印象を答える。言わずもがな、フォンは追及されないようにと補足を告げながらだが…
「…でも、まさかPoHの奴がキリトに関してあんな感情を抱いているなんて思ってもみなかったからな」
頭痛を覚えたかのように顔を顰めるフォン…その言葉に、次のプレイバックは第ⅩⅩⅩⅨ話を映すこととなった。
〈溢れ出すPoHの狂愛〉
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」
頭を抱える人が二人…誰かというと、まぁ、もちろんというか…キリトとフォンの二人なわけで…
熱烈なラブコール…と言えば聞こえはいいが、自身の死さえも愛に繋がると言わんばかりのPoHの狂愛の言葉に、二人は色々とノックダウンされそうになっていた。
『笑う棺桶』討伐作戦の真相とか、非情な決断を迫られたアスナたちの姿とか…もうそういう大事なものを綺麗に吹き飛ばすかの惨状に何も言えなくなっていた。
「…えっと…キリトって、色んな人に好かれてるんだね?」
「ユージオ…本気でそう思うのなら、お前はあれを受け入られるって言ってるようなもんだぞ?」
「……ゴメン。流石にちょっと遠慮したいかな」
なんとかフォローすべきかと口を開いたユージオだが、全く笑えない返しをキリトにされ、閉口せざるを得なかった。
男性陣がなんとも言えない空気になっている中、イマイチ理解できていないアリスがユウキへと質問していた。
「…あの、ユウキ…あの黒ポンチョの男はキリトのことが大好きということなのかしら?」
「えーっと…あれは結構特殊というか、死生観までも混合してるから難しいけど…解釈としてはあながち間違ってはないかな…?」
「…なるほどね。アンダーワールドでは両性愛は禁止されていたけど、リアルワールドではそれが認められているのね」
「まぁ、正確にはそうでもないんだけど…難しい話になってくるから省略するが、一応法律では縛られてない感じだな。憲法のある一条とかのせいで誤認されがちだが…違憲だという考えもあれば、違憲ではないという判決になることも……って、そんな真面目な話をしている場合じゃない!?」
「でも、実際にあのPoHって男はキリトのことを好きって言ってるんでしょ?ということは、ある意味ではキリトがまたしても人の心を落としたってことになるんじゃないの?」
「ちょ、アリス?!」
法律ということで多少は知識を持っているフォンが思わず解説してしまうも、アリス的には軽い気持ちで言ったことが、キリトに悲鳴を上げさせていた。
ただでさえ、このあとに第二回お説教会が待っているのに、そこに議題を持ってくるような言及は勘弁してほしかった。
「…まぁ、おふざけはここまでにしておいて…真面目な解説を。『WoU編の執筆にあたって、フォンと敵対するラスボスをどうするかと考え、やっぱりPoHなのかと思って色々と考えていたところ、WEB版の設定を知り、オリ主のフォンがキリトの相棒的立ち位置にいることから、狂愛キャラになった次第です。
WEB版とアニメ版を混ぜた感じですが…作者の予想を上回る狂気を振り回すことになり、やらかしたなと思ってしまったレベルのキャラ変でした』…って、もの凄い猛省してるみたい」
「あれはもうヤバイぞ…完全にキリトのことしか見えてないというか、自分の中心にキリトがあることが全部になってる感じだ。なんというか…独善とメンヘラと依存と執着と独占欲の悪い部分全てが煮詰まったような感じだな」
解説メモからそうなってしまった経緯を読み上げるユウキも、直接対峙して一部分に関しては直接その耳で聞いたフォンも…とても苦々しい表情をしていた。
「SAO時代の態度から全然そうは見えなかったんだけどな」
「英雄、色を好むって奴じゃないのか、キリト?」
「…もしそうなら、俺よりお前の方がよっぽど英雄っぽい気がするんだけどな、フォン」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「どうしたんだい、アリス?さっきからずっと黙ってるけど…」
執着されている意識はあったが、流石にそこまで重度のレベルだったとは想像していなかったキリト…珍しく逆にフォンから茶化されていたが、そういう立場はフォンの方が適任なのではと思ったことをそのまま述べていた。
一方、何か考え事をしているアリスがずっと黙ったままなのが気になったユージオが声を掛けると…
「ねぇ、ユージオ…一応確認しておくけど、キリトやフォンのことが好きとかだったりしないわよね?」
「「「…はい?」」」
何を言ってるんだと思わず揃った声が男性陣から出るも、何かを恐れているアリスは聞く耳を持っていなかったらしく、
「…ま、まさか…一緒に寝たりとかしてたんじゃ…!?」
「いやいや…ルーリッドにいた時は看病のために、キリトの傍で交互に寝ていたりしただろう?それ以外は………あー、何回かあったかな」
「あったの?!」
「う、うん…ザッカリアにいた時に、(世話をしていた牛の小屋の藁布団で)三人で一緒に寝たりとか……(リアルワールドに来た後に剣道をした時の事故で)キリトを押したりしちゃったこともあったかな…」
「お、お、押し倒したぁ!?ユ、ユージオ、あなた…貴方もそっちの気があったのぉ?!」
「……はっ!?ご、誤解だよ、アリス!?そういう意味じゃないよ!?」
「いや、今のはお前の言い方が悪いだろう、ユージオ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ユウキ…一応訂正しておくけど、俺もその気はないからな」
「…わ、分かってるよ、もちろん…うん!」
(…もう何も言うまい)
訂正するのに気疲れしてしまったフォンがそれ以上追及するのを諦め、さっさと次の場面へと行こうとスタッフに指示を出したのだった。
〈地母神テラリアと太陽神ソルス〉
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「大丈夫か、キリト?」
「あ、ああ…大丈夫だ。スグもシノンも大したことしてないって言ってたけど…何が大したことじゃないだよ、それ以上に身を張ってくれてるじゃないか」
キリトからすれば、自分のことを想ってくれてる女性二人の壮絶なる激闘を前に、思うことはあった。しかし、それを悲壮だと口にするのは失礼だと思い、強気なことを言ってごまかしていた。
「完全孤立にも関わらず、よく単独であそこまで闘ったよな、リーファ…」
「…だな。俺の自慢の妹だしな」
「本当に凄いと思うよ…何度も激痛を味わいながらも折れずに立ち向かうなんて…普通の人ができることじゃない…流石はキリトの妹さんだね」
「…まあな。当然に決まってるだろう?」
フォンとユージオの賞賛の言葉を聞き、落ちていたテンションも少しばかり向上して、笑みを浮かべたキリト。
…ちなみにさっきBL疑惑を持ったアリスは、懸命なるユージオの説得(いや、正確には弁解か?)によって、誤解が解けたらしく、特に変に思うことはなかったようだ。
「でも、それに合わせてかなり重要な事実が明かされたお話でもあったよね」
「ああ…本作ではカットされた旧ALOでの出来事が断片的にリーファ視点で描かれた話でもあったからな」
そんな中、ユウキの指摘に頷く形でキリトが自身の言葉がリーファを通して語られていたことに触れた。
「もともとキリトが心神喪失となった理由付けを示したという考えもあって、ほとんど描かれていなかったフェアリィ・ダンス編を持ってくることになったわけだな」
「それって、今のALOとは異なるお話なんだよね?」
「ああ…話すと長くなるから要約するが、アスナを助けに来たキリトと、操られていた俺が闘ったりしたんだよ」
「「…えっ、そうなの!?」」
「そういえば、二人には話したことなかったな。そもそも、俺とフォンが直接闘ったのも、新生ALO以降で、剣術デュエルトーナメントが初めてだったか?」
「…まぁ、あれはあれで俺が有利な条件だったから、互いのベストコンディションでという条件では結局闘わずじまいなんだけどな」
当時の全力という意味では闘ったことはあったが、ベストコンディションでの戦闘となると、実はキリトとフォンは対峙したことがない。
そんなおまけ話が出つつも、話が脱線しそうだったので、フォンが軌道修正するべく話を戻した。
「原作やアニメとは少し台詞が違うんだよな…『今度こそ誰も死なせたくない』っていう台詞とか、まんま俺のことを指してるなんて、この時は気づきにくいよな」
「それと、本編だと虫食いになっていた部分の補完の意味もあっての台詞だからな」
逆にほとんど描いていなかったALOを利用しての描写だったと証言するフォンとキリトの言葉に、思わず『へぇ~』という言葉しか漏れる三人。
…一応補足しとくが、ALO書いていた時にはこんな風に利用しようとか、これっぽっちも作者は考えてなかったわけで…
「そして、シノンとサトライザーの空中狙撃対決…これ、シノン以外だと、誰も相手にできなかったよね?」
「まぁ、サトライザーが敢えてシノンの戦闘スタイルに合わせて闘ってきた感じだったからな。それでも、本来存在しない筈のへカートを心意で構成するなんて…シノンはシノンで凄いけどな」
話はGGOでのアバターであるサトライザーをコンバートして再びUWへとダイブしてきたガブリエルと、シノンの空中狙撃戦へと移る。
サトライザーに食らいついていくシノンの奮戦ぶりを称えるユウキに、サトライザーがシノンを舐めていることを指摘しながらも、へカートをUWで具現化させたことに驚くフォン。
そんな一部始終をコメントを交えながら見終わったところで、気になったことがあったキリトが口を開いた。
「なぁ、フォン…もしお前があいつと…ガブリエルと闘っていたら、勝てたか?」
最終的に、堕天使と化したガブリエルと対峙し、その底知れぬ力に圧倒されつつも、UWやコンバート軍の面々の心意を集約しぶつけたことで、なんとか勝利できたキリトはそう尋ねた。
もしも…映現世の剣を持っていたフォンならどうだったのだろう…そんな純粋な疑問から出た問いかけだった。
「……そうだな…」
真面目に答えるべきだと判断したフォンは一呼吸置いてから、その疑念へと答えた。
「…多分、勝てなかっただろうな」
「「「「えっ…?」」」」
勝てない…キリトだけでなく、他の三人もそんなあっさりと告げられたことに、そして、勝ち目がないと告げたフォンに驚いていた。
「あの時は本編でも言ってたように記憶開放術を使い切っていたから手段が限られていたってのもあるけど…もし万全な状態だったとしても、堕天使と化したガブリエル相手には、負けはしないけど、勝つこともできなかったと思う」
「…それって…どういう意味なんだい?」
言っている意味が上手く呑み込めず、フォンに発言の真意を尋ねるユージオ。その問いかけに、フォンは落ち着いた様子が答え始めた。
「ベクタやサトライザーの状態だったら、多分余裕で勝てるとは思う。記憶開放術を使わなくたって、武装変換術っていうチート手段があるからな。銃撃だって、それを無効化する盾を呼び出すどころか、銃撃そのものを跳ね返すような武具を呼び出せばいいわけだしな。
…だが、これが堕天使と化したガブリエルだと話が大きく変わってくる
第三回でも触れたが、堕天使と化したガブリエルには記憶開放術は致命傷にならない…奴自身の虚無の心意で半減させられるからだ」
「でも、半分は効くんでしょう?それなら、三回までは連続で開放術を発動できる映現世の剣ならどうにかできるんじゃ…」
「いや、アリス…あいつの特殊性を考えるとそうもいかない感じがしてな」
アリスの疑問を否定するフォンは苦々しくなっており、大変芳しくないものだった。
「シノンやキリトと闘っていた時もそうだが、ガブリエルの心意はまさしく虚無…言うなれば、何もかも呑み込む虚空といってもいいんだろうな…あらゆるものを盗み奪う…流石に記憶開放術の模倣はできないだろうが、それに関する耐性は身に着けるイメージがないか?」
「…ないとは…言い切れないかも」
対峙したことのあるユージオが思わず頷いてしまう。
「…それに、ガブリエルには恐怖という感情が存在しないんだろうな。だからこそ、あらゆるものを受け入れられる…受け入れることを恐れない、全てが自身で支配し、奪え、操ることができる…恐れるものから目を背け続けたある意味での強さなのかもしれないな。
で、記憶開放術が通用しないなら、俺が使えるのは武装完全開放術か武装変換術だろう?それで、様々な武器や合成技を繰り出したとするだろう?そうするとどうなると思う…その攻撃をあらゆる形で模倣する形で返されると思わないか?」
「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」
全員が納得してしまった…特にそれを直にされたキリトは一番身に染みて理解していたからこそ、かなり納得してしまっていた。
「どんな手段であっても、どんな武器を使っても…歪な形で模倣し使う。俺が無限の武器で対抗しようとすれば、奴を強化することにしか繋がらない…最悪千日手になる未来しか見えないだろうな。
その上で、UWからの脱出という時間制限までも考慮したら…負けることはなくても、確実に止めを刺すことはできなかっただろうな。特に、復活後の俺は映現世の剣との完全シンクロといった形で適合率は上がったが、心意やUWとの親和性の度合いはキリトの方が遥かに上だったからな。
例えば、夜空の剣と薔薇剣を武装変換術で呼び出して同じことをしても…キリトみたいな真似はできなかっただろうな」
「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」
「…まぁ、そういう意味で、俺がガブリエルと闘ってたら、足止めはできても勝つことは難しかっただろうってことだ」
長々と話し込んでしまったフォンが大きく息を吐く…チートすぎる武器である映現世の剣であっても、倒し切ることができない相手がいるのだという事実に一同が大きな衝撃を受けていた。
「…なんか、おふらいんらしくない超真面目な話だったね」
「いや、ユウキ…解説としてはこれが至極真っ当な感じだからな?いつものおふざけが度を過ぎている意味でもおかしいだけだからな?」
本来の在り方の定義を間違った形で解釈していそうな感想がユウキから零れ、思わずツッコんだフォンがどこか呆れたような表情と共に苦笑するのだった。
〈絆重の十字架…想いを背負いしマザーズ・ロザリオ!〉
「ユウキとリッパーの死闘か…それにしても、死霊人形師ってやっかいな能力だな」
「うん…ボクと闘っていた時にはまだ全ての能力を使っていた訳じゃなかったけど…それでも、フォンと闘っていた時に発覚した能力も含めて厄介だよね」
互いに対峙した時のことを思い出したせいか、コメントしたフォンとユウキがあまり良い顔をしていなかった。
「そもそも、死霊人形師ってどんなアバターなんだ?」
「ちょっと待ってくれ…今、概要をモニターに出すから」
キリトの問い掛けに、司会席のコンソールを操作して死霊人形師のデータを呼び起こす。すると、そのデータが空中に映し出される。
『死霊人形師:上位アカウントの一種
能力:死亡したユニットの残存データ(フラクトライトの欠片)を糧に死霊人形を召喚することができる。一人で大規模軍団を構成することもできる強力なアバターだが、特殊能力に重きを置いている分、ステータスが最低クラス(例えるなら、コンバートプレイヤーたちが使っていた赤鎧の下級暗黒剣士よりも下)
死霊人形:痛覚がない生きたように見える人形。多少の自動行動を取ることが可能。召喚時に剣士や術師といったクラスを任意に選ぶことができる。基本一体召喚に残存データを一つ消費する形だが、複数のデータを纏めて使うことでより強力な個体を召喚することも可能。
また、死霊人形の体液はあらゆる有機物に対して害悪な呪血によって構成されており、装備を融かすのを始め、人体に致命的な呪いによるダメージを与える(その上、神聖術・暗黒術での回復が効かない)。但し、超絶的な威力を誇る攻撃で蒸発させることは可能で、気体と化した場合は効果が無くなる。
死霊の秘儀:残存データを任意の意志で消費することにより、次の効果のうち一つを発動できる。
・天命を回復することができる。また、自身の天命が尽きたとき、残存データが手元にある場合、自動的に一つ消費して天命全損を無効化・天命を全回復する。
・死霊属性のエンチャントができる。自身の武器に呪血を付与し、攻撃した相手に呪いダメージを付与する。但し、UWに存在する武器にのみ限定される。
・攻撃の無効化。残存データを身代わりにする形でダメージを無効化する…消費する残存データを上乗せすることもできるが、威力によってはダメージが貫通する可能性もあるため、それ相応にデータを消費してしまう危険性がある。
残存データ(フラクトライトの欠片):UWに存在するユニットが死んだ場合、その死後一時間以内であれば、残存データとして回収することができる。回収範囲は死霊人形師が認識できる範囲であり、死霊人形師の視界はデータが浮遊している様が見れる特殊な視界を持っている。
データの保有量には制限がないが、データに優劣は存在しないため、ステータスが高い者のデータを得ようとも、最弱なもののデータを得ようとも、関係ない。
補足事項:UWにおける死霊人形師は他のVRMMOアバターを混合コンバートしたことに使用された模様。そのため、本来装備される筈のない銃火器を持ち込んでいたが、STL(PoHが使用していたもの)とアミュスフィアを連結させたことで成しえたものだが、疑似的なフラクトライトへの干渉も引き起こしており、フィードバックダメージは想像を超えるものになったのではと予想される』
「…えげつない能力満載…流石は上位の術師ってところね」
「というか、本編じゃ見られなかった能力もあったんだな」
「使っていたリッパーが基本脳筋タイプだったから、ほとんどの能力を使ってなかったんだよ。というか、あくまでも上位アカウントであって、自動で発動する以外のものや死霊人形の呼び出し以外は詠唱を必要とするからな…ルナリスを使ってるユウキの前じゃそんな余裕なんてないだろうしな」
人質を取ったとはいえ、ユウキをあそこまで苦しめた死霊人形師の能力に目を見張るアリス。一方、本編では登場しなかった能力もあったことに驚くキリトに、ユウキを前に全部を使うことは無理だろうとフォンが補足していた。
「それにしても、ユウキのお姉さんか…やっぱり強かったの?」
「うん!ボクよりも全然強かったよ!きっとフォンやキリトよりも強かったんじゃないかな…あっ、映現世の剣とか抜きでの話だよ」
「大丈夫…あれは常識の範囲外だって認識してるから」
「…もうツッコむのも疲れたわ…でも、ランさんか。確かにユウキに似てる感じからして、姉妹だよな」
ユウキとユージオのやりとりにもう呆れた様子でツッコむの諦めたフォン…一方で、幻影として瀕死のユウキに力を貸したその光景に納得していた。
「だが、なんであの時、ユウキの傍にお姉さんの幻影が姿を現したんだ?」
「…フラクトライトと心意の影響だろうな。解説によると、『当時、一番に頼りにしていたフォンが人質に取られている中、絶体絶命における潜在意識の中で助けを求めたのが姉であるランであったため。弱気になっている自分の背を蹴とばしてほしいという想いをも重なり、心意によるオーバーライド(事象の書き換え現象)で本来であれば存在すらしないマザーズ・ロザリオをも使用可能にした要因』とのことだ…言うなれば、原作におけるUWでのアスナが起こした現象と同じ原理だな」
「…例え、もうこの世にいないとしても、繋がりの深い知人の記憶の中にその人は永遠に居続ける…原作におけるアスナとユウキとの絆にも同じな形なのね」
「……ああ。それほどに人と人の繋がりは重く、容易には断ち切れない…だからこそ、その存在から逃げたくて…俺は記憶を封じたんだ」
「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」
キリトから発せられた疑問が解決し、アリスが納得する中…その言葉を引き取る様に、意を決したフォンの放った言葉によって、一同に沈黙が漂った。
…そう…遂にプレイバックは禁断の領域へと足を踏み入れることとなった。
〈虚構の中の現実、訪れる筈のない別の明日〉
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「…フォン」
「……悪い、ユウキ。ちょっとぼぉーとしてた」
懐かしいとも、憐れとも、悲しそうとも…言葉にし難い様々な感情を表情に表すフォンが映像を見終わったところで、視線を落とした。
そんな姿を見ていることができず、名前を呼びながらユウキがフォンの左手に自身の右手を優しく繋いだ。気遣ってくれたのだと気付いたフォンがお礼を言ってから顔を上げるも…やはりその表情は芳しくなった。
ユージオとアリスも…フォンの過去を見たことと、いつものどこか余裕がある姿とは異なる弱弱しいフォンになんと声を掛ければいいか困っていた。
…しかし、キリトだけは違った…
「それにしても…フォンって、元の世界から優等生だったんだな?」
「…えっ…あ、ああ…こっちに来る前と言うべきなのかな。あの時の俺は変な方向に拗らせていたというか…できることはやっておこうって、がむしゃらに勉強してたからな」
「いや、なんか逆に納得だわ。帰還者学校でも、テストの時にはアスナといい勝負してるっていうか…時には総合点で勝ってることも多かったからさ。これは俺の受験の時には家庭教師を頼んだ方がいいか?」
「…そこは自分で頑張れよ。というか、それこそアスナに頼れよ…俺をどんな目に遭わせたいんだよ」
「悪い、悪い…でも、やっぱり勉強ができる奴にはそれなりの理由があるんだな。そういう意味じゃ、フォンが努力してきた結果が今なんだろうな」
「…キリト、お前………そうだな、そういうことにしておくか」
戦友がわざと馬鹿な話をして、空気を緩和させてくれたことに心の中で礼を告げるフォン。フォンの雰囲気が少しばかり元に戻ったのもあって、ユウキも安心していた。
「しかし、意外というか…お前に友達っていたんだな」
「…お前、さっきの感動を返せ」
感動した瞬間に綺麗に掌返しを喰らい、思わずフォンの口から悪態が零れたが…話は虚構の元の世界(以下、フォンの世界)に登場した二人の登場人物に触れることに。
「でも、フォンの友達って確かに見たことないような気がするんだけど」
「…まぁ、旧ALOから戻ってきて以来、確かに付き合いが浅くなったのは事実だからな。それに、そこまで親しい知り合いも多かったわけじゃないからな…といっても、ボッチのキリトに比べたらまだマシだろうけど」
「い、言うじゃないか、フォン…!」
同居人であるユウキも見たことがないと告げるも、そもそも帰還者学校に行き始めてからは付き合いが浅くなったと応えるフォンは、そのままキリトをディスっていた。
…ちなみに、フェアリィ・ダンス編にて知り合いが見舞いに来た描写があったが、それ以来、フォンは彼らと会っていなかったりする。年齢や学校の関係で、自然と付き合いが浅くなってしまったのもあるが、当初、フォン自身が両親と同じように変に距離を取っていたのも理由だったりする。
「それで、フォンの友達の一人があの酒井って人なんだよね?」
「ああ…酒井明人な。どういう人物かと言えば、軟派そうに見えて意外に真面目&超がつくほどのシスコンって思っておけば大体間違いない」
「…いや、フォン。友達の紹介として、それはどうなの?」
「と言われても…この時の俺って、そこまで踏み込んだ付き合いをしていなかったからな。こういう人物だって言えるぐらいで、何かを一緒にしたとかそういうのなかったからな」
「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」
「…うん、言いたいことは分かるし、自分でも思っている部分だが…頼むから、可愛そうな人を見るような目で見ないでくれ」
ユージオが友達はどういう人物なのかと尋ねる中、情報だけの紹介に呆れたアリスがツッコむも、返ってきた悲しい答えに全員が思わず半眼になったわけで…流石のフォンも堪えていた。
「…でも、あいつが『ソードアート・オンライン』の小説を教えてくれたことが、ある意味ではきっかけだったんだよな。もしもあれがなかっらら、俺はこの世界に来ることもなかったかもしれないわけだし…」
「うんうん!…それと、先輩も出て来たよね…なんていうか、熱血!っていう言葉が似合うような人だよね?」
「京獄寿之先輩な…良い人ではあるんだ。超絶ストイックな熱血漢溢れる人で、声が大きすぎるということを除けばな…」
「というか、全国大会上位陣に入っている人に勝つとか…スグが剣道で勝てないのも、なんか納得しちまうよな」
「…あの人の場合はちょっと度が過ぎるところがあるから、あんまり試合をすることは勧められないこともあって、リーファには紹介できなそうだけどな…初めて試合をした時の30分長期戦は軽くトラウマになってるんだよ…」
ユウキが剣道部の先輩へと話を触れ、その人物に打ち勝てるほどに強いフォンの技量にキリトが納得する中、当時のことを思い出したフォンが腕を擦りながら苦笑していた。
「まぁ、解説だが…二人とも、この話を書くにあたって設定したオリキャラだ。元ネタは酒井に関しては特になし…というか、イメージ的に俺とは真逆なキャラでフレンドリーにしたいという考えからキャラ付けがされた感じらしいな。
京獄先輩に関しては…とりあえず剣道関係のキャラを出さなければならない中、責任感が強いキャラであることも求められたため、某鬼殺しの柱を元に構成した…んだけど、書いた後に『あれ…これ、某家庭教師ヒットマンの熱血守護者っぽくない?』と作者は感じてしまったらしい。名前も柱の方に寄せたのに、いつの間にかそっちにも似てるという奇跡が起こっていたというおまけつきだ」
「これって、先輩に関しては元ネタに気付いたというか、似てるなと思った人ってどれくらいいるのかな?」
苦笑交じりの解説をフォンがしたところで、同じく苦笑いをしていたユウキがそう言及していた。
補足だが、虚構の現実世界で描写があったライトノベルは全部電撃文庫レーベル作品だったりする。気付かれた方も多いかもしれないが、ピンと来ていない人は『そげぶ』『バーストリンク』『劣等生』『小学生は最高だぜ!』でそれぞれ検索してもらえれば分かるかと。
そんな中、意外にも重要な描写があったシーンでもあり、それについてフォンが触れ出した。
「あと、さり気なく時系列のズレを指摘している重要な回でもあったからな」
「えっ…フォンって、今で19歳だろう?」
「年齢に関してはズレはないよ。あっちの世界でも高一の16歳だったからな。問題なのは、年代自体だ。こっちはアリシゼーション時点で、2026年の夏だったわけだが…俺が元の世界にいた最後の西暦は2017年だったんだよ」
「……あれ?SAOの正式サービス開始って、2022年の11月…あっ!?」
どういうことかと首を傾げるキリト…ユージオとアリスに至ってはリアルワールドのことということもあり疑問符を頭に掲げているばかりだったが、年代を思い出そうとしていたユウキが気づいた。
「そう…俺は2017年の11月を迎えていた元の世界から、2022年11月6日、SAOの正式サービスが開始された日に、この世界にいた俺に憑依…いや、もっと正確に言うのなら上書きする形でこの世界に転入したことになるわけだ」
「…っていうことは、フォンの生まれ年があっちとこの世界とじゃ違うということになるんじゃ…」
「そうなんだよ、ユージオ…元の世界だと2001年生まれだったわけだが、こっちだと2006年の生まれだったことになってるんだ。まぁ、当初はまさかリアルな意味でこっちの世界に来ちまったとは思ってもみなかったから…必要書類とかに生年月日を記入する時、何度も書き間違ったりして苦労したぜ…」
意外な苦労があったと吐露するフォン…パラレルワールドならではの弊害に、なんとも言えなくなった4人は苦笑いするしかなったのだった。
<向き合う罪と過去…フォンの抱えし闇>
「………本当に…昔の俺は色々と拗らせてばっかりだったんだな」
「…その…無理にコメントしなくてもいいんだよ、フォン?」
「ありがとう、ユウキ…大丈夫だ。今はもう後悔してない…と言えば嘘になるけど、それでも、自分の中では整理はできてるから」
意外にもどこか達観したような言い方に、フォンが無理をしているのではないかと心配になったユウキが待ったを掛けるも、本当に大丈夫だとフォンはいつもの態度で応えていた。
「…その…ゴメン、フォン。僕、君なら何でもできる凄い人だって勝手に思ってて…そう思われることが君にプレッシャーを掛けることになるなんて…」
「気にするな、ユージオ…そう思われるように振舞ってた俺にも非があるんだから。そうやって気遣ってくれるだけでも有難い話だ」
「けど…貴方だって最初からなんだってできたわけじゃないでしょ?少しずつ努力してきたからこそ、あそこまで多彩なことができるようになったわけで…」
「…まぁな。けど、アリス…俺のことを外面しか見る機会がない人からすると、そうは捉えられないんだよ。現実世界だろうとアンダーワールドだろうと、他者と比較して見ることが多くなる…それはしょうがない部分でもあったんだよ。俺の場合は、タイミングがあまりにも悪すぎたって感じなのかもな」
申し訳なさそうに謝るユージオ、自身に対する他者の勝手な見方に憤慨するアリスの姿に、嬉しさを覚えながらも、当時は仕方なかった部分もあったのだと返すフォン。
「…なんというか、無理して壊れかかってたんだろうな。期待を向けられるからこそ応えたいって…できることが多いからこそという変な脅迫観念に襲われたっていうか…人にあれだけ頼れって言っておいて、自分ができないっていうのは本当に情けない話だよ」
「…逆にお前がそういう気質だからこそ、他者にあれだけ言ってたのかもしれないな。自分ができない、無意識の内に回避しているからこ他者には言い続けていたじゃないか?」
「そういえば…だって、アリスや僕を焚きつけた時も、君の過去を見てから思えば、あれは自分に対しても言い聞かせているとも取れるよね」
「フォンってとっても器用なのに、自分のことになると滅茶苦茶不器用な感じになるんだね。自分を大事にできないっていうのも、これを見たら納得の一言だよ」
「…コホン!まぁ、そろそろこの話の解説に移るとするか」
(…逃げたね)(…逃げたな)(…逃げたっぽいな)(…逃げたわね)
キリトやユージオにフォローされたすぐ後に、完全に反論できない弱点をユウキから指摘され、強引にフォンが話を逸らしにかかった。
「『何でもできる=周りから見た場合の視線はどうなのか…オールラウンダーであるフォンの過去を設定するにあたり、正義感の強さや自己犠牲の異常さを決定づけるエピソードにするべきかと思い、とてつもなく重たい話となりました。
マザーズ・ロザリオ編で描かれた両親との微妙な不和感もこれに繋がるお話になるようにしたわけです…加えて、学校に行っているのに何故部活ではなく、街の剣道道場に通っていたのかという理由もここいらで描く形となりました』…とのことだそうだ」
「…真面目だから、正義感が強い分、自分のしたことが許せずに潰されたって感じなの…?」
「そう、だな…深層心理の中でも、追い詰めていた闇の俺も、本来はそんな自分を本当に許すことができない、俺なんかはいるべきじゃないっていう、完全なる自己否定から作り出してしまった負の感情の塊そのものだったからな。
…だからこそ、俺だけじゃもうどうにもできなかったし、ユウキの言葉すらも受け入れることができなくなっていたわけで…」
「そこに手を指し伸ばしたのが…もともとこの世界にいたフォン…音弥蓮その人だったってことなんだね?」
「正確には、俺のフラクトライトに僅かにばかり残っていた、この世界の音弥蓮の欠片が、映現世の剣を通して具現化したものらしいけどな」
自身を絶望の淵にまで叩き落とした闇のフォン、そして、絶望に沈むことを受け入れそうになっていたフォンを引き戻した光の…SAO世界にいたであろうフォン(ややこしいので、以下Aフォン表記)にユージオが触れたことで、あの時、何が起こっていたのか、フォンが説明し始めた。
「詳しいことは今後のネタバレになるから言えないが、SAO世界に転入したとはいえ、それはかなりイレギュラーな形だったから、今の俺の人格はSAO世界の俺に強引に上書きされるようなものに近かったらしく、その影響で僅かにフラクトライトにSAO世界の俺が断片的に残っていた状態らしい」
「…それが映現世の剣によって具現化されたってことか?」
「より正確に言うのなら、剣の力で映し出されたというのが正しいんだろうな。あの時の俺が心から求めていたのが赦しであり、自分という今の存在がいていいのだという言葉だったからな」
「それでSAO世界のフォンの言葉で貴方はようやく自分を赦して、記憶を封印する呪縛を解いたということだったのね…そうだとすると、私の時と状況は似てるわね」
「まぁ、アリスの時と違って人格統合したわけじゃないから、俺はSAO世界の俺の記憶を引き継いだりはしてないんだけどな。設定的には、あの邂逅でSAO世界の俺の断片は完全に消えちまった感じになってるみたいだしな」
「……フォン」
「だから、大丈夫だって、ユウキ…そうなったのも俺のせいだって、今は受け入れられてる。それを背負うからこそ…ユウキの想いも受け止めることができるって、みんなと一緒の世界にいられるんだって…今は受け入れられてるから」
「…うん。でも…本当に辛い時や駄目な時はいつでもいいから言ってね。何度も言うけど…ボクにだって、フォンの背負ってるものを少しは受け止められてあげられると思うから」
「ああ…その時はちゃんと言うよ。もちろん、逆でも、ユウキたちのことはちゃんと受け容れてみせるよ」
「…そこは、『たち』じゃなく、ボク一人って言ってほしかったなぁ~…」
「いや、『たち』って言わなかったら、言わなかったらで絶対怒るだろ、ユウキ」
「もちろん!ちゃんと約束したんだから…二人一緒に幸せにしてもらわないとね!」
「…これはこれは…無茶を仰る女神様だな」
「な、なるほど…僕たちも周りからはこんな感じで見えていたんだね…これは、スタッフさんがどこかイラつきながら止めるのも分かるよ」
「キリト、ものすごく胸がムカムカするのだけど…」
「アリス…そういうのを砂糖を吐きそうになるって言うんだよ。見てるこっちが恥ずかしくなるよな…」
超重たい話をしていたにも関わらず、いつのまにか二人だけの空間になっているフォンとユウキ…それを間近で見せつけられているユージオ、アリス、キリトが三者三様の反応をしていたのだった。
<復活のフォン!夢幻の戦鬼の真骨頂!>
「…いつもはやりすぎと思うのだけど、今回に関しては相手が外道のせいか、全然そう思わないのが不思議よね」
「それでも、相も変わらず敵対したくはないと思うけどね…」
記憶封印から復活したフォン…そこから一方的に死霊人形たちと死霊人形師アバターを使うリッパーを蹂躙していく第ⅩⅬⅣ話がプレイバック映像で流れたのだが…
やれやれという態度は隠していないが、珍しく今回はそれ相応の闘いぶりだと言外で誉める…いや、半分は呆れているアリスと、映現世の剣を使っているフォンだけとは敵対するべきではないと半ば冗談を言うユージオが感想を述べていた。
「まぁ、前半ラストと同じように、別名作者過労回パート1だけどな」
「このお話と第ⅩⅬⅧ話は沢山の武器を登場させることが決まってたから、もの凄く早い段階からプロットやら、登場させる武器の設定とか考えていたみたいだしね」
「第ⅩⅬⅧ話は星薔薇の剣も出してから、決着におけるまでの話まで逆算して全部考えていたんだろうな」
健闘を担うかのような言葉がフォン、ユウキ、キリトから次々と放たれていく。
「アンケート取っての反映させたバトル回でもあったけど…間近で見て思ったけど、二つの武器の能力を同時に行使して、フォンは大変じゃないの?ボクだったら、一つ扱うのでやっとな気がするんだけど…」
「普段から違う特性の武器を同時に扱うなんて時折やってるし、思考を分けてやる程度のことだから、案外そこまで大変じゃないぞ?どちらかといえば、二つ分の武装変換術を使っている分の体力消費とかフラクトライトへのフィードバックといったダメージの方で疲弊するのが早いって感じだな」
「…フォン、それはマルチタスクが得意な君だから言えることであって、負担云々も合わさったら、常人じゃとてもできないことだからね?」
「……やっぱりちょっと異常か?」
「まぁ、神器級の武器を、映現世の剣の影響があってとはいえ、二つ同時にかつ次々と換装しながら適切に使い分けるのは異常ね…気づくのが遅すぎだとは思うけど」
「…いや、俺もさ…闘っていた時は必至で全然気にしてなかったんだが。終わってみて、思い返したら、人間辞めそうな勢いのことばっかりしてたなと思って」
制御がかなり難しいとされる神器級の武器を、それも次々と無限の如く呼び出して使っていく姿は…まさしく夢幻の戦鬼の真骨頂ではあったが、映現世の剣のそれはやはり異常だった。
恐る恐るそう尋ねるユウキに、平然とした態度で特に問題はないと答えるフォン…だが、ユージオとアリスの指摘通り、流石にあれは人外の領域に足を踏み込んでいたと自分でも思っていたらしい。
「…というか、今、さり気なく重要な話が出たが…やっぱり映現世の剣の反動ってまだあるのか?セントラル・カセドラルじゃ頭痛とかに苦しんでたが…」
「カセドラルのような大きい反動はもう受けてないさ。もともと、反動が起きてた理由も、映現世の剣の本質である『世界を読み取り、再反映させる形で映し出す』が分かってなくって、無理矢理力を引き出していたからだからな。
でも、反動が完全に無くなったというわけでもなくてな…最終話で比嘉さんから指摘されたことにも被ってくるんだが、異世界を読み取る際の反動は映現世の剣が98%までは受け持ってくれるんだが、残りの2%が体力の消耗といった形で現れるのに今は落ち着いてるんだ。
それに、武装変換術で呼び出せるようになった武器に制限がなくなったこともあって、最上位系統の武器も使えるようになった反面、それらの武器って何かしらのデメリットが必ず付きまとうから、そっちの負担の方が大きいってこともあったりするから…選択肢が膨大に広がった分、適切に使い分けないと後手に回りやすいっていう弱点も増えたからな。
だから、夫婦剣に分離して、片方の武器を仲間に託し、俺自身は扱う武器を一つに絞って次々と換装していくスタイルが一番集中して闘える状態だったりするんだよ」
「…つまり、アドミニストレータとの決戦でキリトと共闘した時のような状況がベストってわけね」
「そうそう…リッパーみたいに数にものを言わせてくるような相手や、低級アカウントにコンバートしただけの外国プレイヤーたちには二つの神器同時使用が有利に働くが、PoHのような個人戦だと、むしろ一つの武器だけの方が闘いやすいんだよ…だから、早めに弁解しておくが、キリトに武器の片割れを託していたPoH戦は手を抜いていたとか、舐めプをしていたとかそういうのじゃないからな」
何度も戦友が反動に苦しむ様を見ていたこともあり、心配になったキリトが尋ねるも、長文での解説をおまけとしてフォンが返答したことでホッとしていた。一方、最高のコンディションを発揮できるのは場合によるのだと聞いたアリスが納得していた。
「でも、意外に冷静だったね、フォン…てっきりブチギレるかと思ってたんだけど…」
「まぁ、この時は復活したばかりっていうのもあったし…多少は深層心理の中での出来事もあって、怒りや憎悪に駆られにくくなったのも大きかったと思う…記憶を封印する前だったら、確かに絶許マンになって、地獄以上の苦しみを与えていたとは思うわ」
「…リッパーの最期を見ると、あれはあれでやられているのがかわいそうに見えるわよ。神器級の武器郡で、死ぬまで何度も殺され続けるなんて」
「作者曰く『民意に沿ったら、自然とそうなりました(笑)』とのことだ…読者に責任転換しやがったよ、作者の奴…」
精神的に少しは成長したとも、自身も罪人であるからこそ自省したとも、どっちとも取れるフォンの言い分に納得しかけたユージオだったが、それ以前だったらブッ殺マンになっていたと聞いて苦笑いしていた。まぁ、どのみち凄惨な目に遭ったリッパーの最期に同情してしまったアリスに、作者の意向をフォンは苦々し表情と共に伝えるのだった。
「それと、シノンに止めを刺そうとしていたベクタ…いや、あの時はサトライザーっていうアカウントを使っていたんだっけ…あいつの妨害もフォンがすることになるとは、誰も思ってみなかっただろうね」
「ユージオ生存ルートの弊害というか、一度ならず二度までも一矢報いられたガブリエルが黙っているわけがないのでは?…そんな考えから原作とは異なり、シノンに止めを刺そうとする展開になったみたいだな」
「今、思えば、ガブリエルの奴、悉くフォンによって何かしらすることやること邪魔されてるんだよな。ベクタの時にはユージオのフラクトライトを掌握しようとしたけど、俺とフォンの心意の残留思念で妨害され、サトライザーの時には巨大な光の矢で狙撃されたことでシノンに止めを刺せず、最終決戦では星薔薇の剣に加えて、心意によって飛来した片割れの剣に攻撃を止められるわ…一回も顔を会わせたことのない奴に邪魔されるってどんな気持ちなんだろうな」
「序盤のGGOでの邂逅からは考えられない展開ね…フォンがいなかったら、多少はあいつももっと思う様に動けていた筈でしょうし…」
「『タイムテーブル的にどうやってもフォンとガブリエルが敵対する場面を作るのが不可能であったため、むしろ逆に全く出会うことなく、しかし、一方的な介入は受けるという展開もありかと思っての、遠距離狙撃での妨害という話になったわけでした』って、解説メモには作者さんの意向が書かれてるね…なんか、こういうのって、VRMMOの醍醐味みたいな感じに似ててる気がしてくるよね」
一方で、自身のせいでシノンを窮地に追いやっていたいたこともあり、サトライザーの追撃がフォンによって妨害されたことに安堵するユージオに対し、気配でしか互いの存在を知らなかったのに、散々妨害を受け続けたガブリエルにキリトとアリスが同情してしまっていた。
本編の時系列的都合もあってとユウキが解説していると、当の本人は言いにくいことがあったらしく、苦笑いを顔に浮かべていた。
「ぶっちゃけた話をすると、この辺りの話ってプロットから削除された話もあるんだよな。シノンの救出の他に、実はアスナたちの元へ移動中にリーファを助けるっていう展開も構想としてはあったりしたんだよ」
「…もしかして、前回のトピックスで触れていた部分か?」
「それと、第二回で紹介した武器の一角豪銃『ビームマグナム』もな。本来、あの銃で瀕死のリーファに襲い掛かろうとしていた赤鎧たちを一掃するみたいなシナリオだっただが、『時系列・距離的に無理がある』という事実と、『ここまで来たのなら、やっぱり銃火器系の武器はWoU編では出さないでおこう』っていう考えになってボツになったらしいな」
チート武器であっても、やはりリアリティ性が欠け過ぎるのはどうかという良心(?)が働いたらしく、肩を竦めるフォンの答えにキリトも苦笑いするしかなった。
「そういうことで…ようやく復活できた俺とユウキが、窮地のアスナたちの元へと駆け付けるわけだが…その場面となる第ⅩⅬⅤ・ⅩⅬⅥ話を振り返っていこうか」
解説し終えたと判断したフォンが、次の話へと話題を移した。
<オーディナル・スケール組の奮闘、舞い降りる戦鬼>
「……黒歴史だな」
「開口一番に出る感想がそれかよ、お前」
見終わった直後に出た言葉には絶望感が漂っていた…恥ずかしさを隠すためか、顔を片手で覆うフォンに、キリトが思わずツッコんでいた。
「いや…あの時は時間的余裕がなかったというか、その場の勢いでやってしまったというか……あの現場の空気じゃなかったら、完全に痛い奴そのものだろう、あれはぁ?!」
「『仲間のピンチに大技を繰り出し、場の支配権を一時的に取り返し、突然の空から舞い降りる様な登場に決め台詞…誰もが一度は心を奪われるロマンある登場の仕方でしょう?主人公だからこそ許される特権かなと(黒笑)』って、作者もノリノリだったみたいだからね」
「ぐはああああぁぁぁ!?」
改めて自身の行動を見返すと、あの時はどうかしていたと思ったのか、ダメージが大きかったフォンがユウキの解説を聞いて、絶叫と共に胸を抑えて地面に膝を突いた。
(いや、マザーズ・ロザリオ編で俺と一緒に『通行止めだ』ってカッコつけてただろうが)
過去にも似たようなことを平気でやっていただろうが、とキリトが内心で更にツッコんでいた。
「えっと…フォンが精神的ダメージから立ち直るまで少し時間が掛かりそうなので、オーディナル・スケール組の活躍について触れようか?」
「エイジとカレット、そして、黒ユナだよな…それにしても、シンクロソードスキルか…」
「秘奥義をほぼ同時に放つことで威力を増幅させる技術だよね…僕たちの場合は技を放った後の硬直による隙を補うために、連携して放つ方が多かったよね?」
「ああ…SAOやALOとかだとスイッチって言われる連携の一つだな。そう考えると、二つの技術は真逆な発想からなるものなんだろうな…シンクロソードスキルはここぞという時に強烈なダメージを与えるか、大きな隙を多人数で同時に作るものって感じだからな」
四つん這いで地に伏せるフォンを放置し、ユウキ主導の話にキリトとユージオが彼らが使った技術に花を咲かせていた。スリーピングナイツの面々も使う技術であり、他人数での連携が重要となる、スイッチとはまた異なる連携技術にユージオは興味津々だった。
「キリトたちはその技術は使ったことなかったの?」
「う~ん…もどきという形では使ったことはあるな。ソードスキルの最後の一撃を合わせるとかアスナやフォンとの連携でやったことはあるけど…」
「ボクたちの場合だと普段使ってる武器がバラバラだから、シンクロソードスキルを使おうとすると合わせやすい単発技になっちゃうんだよね」
「しかも、無理に狙おうとすると、今度はスイッチによる連携が難しくなったりすることもあるから…あんまり俺たちはやらないな。特に俺やフォンは、二刀流OSSとか幻想剣ソードスキルっていう、他のスキルとは連撃の構成が違い過ぎるソードスキルもあるから、下手をすれば、単独で使った方がいいことも多いんだよな」
個々の癖がそれなりにあるキリトたちからすると、逆にシンクロソードスキルは肌にあっていない部分が多いらしく、スリーピングナイツのリーダーであるユウキはまだしも、ユニークスキルをOSSという形で疑似的に再現しているキリトや、ほぼ専用のソードスキルを多数持つフォンにとっては戦法に組みにくいシステム外スキルになるようだ。
「それと…カレットが使ってたカウンター型OSS…あれもまた逆転の発想だよな。ソードスキルを撃退するための、攻撃しない用のソードスキルとは…」
「キリトたちの世界…ALOだと、専用の秘奥義が作れるのだったわよね?」
「ああ。けど、結構制約も多いから簡単な話じゃないんだけどな…逆に言えば、制約の一つである既存ソードスキルの型にさえ嵌らなければいいっていうことを考えると、このカウンターOSSはまだ作りやすかったほうなのかもしれないな」
「しかも、カレットの場合だと相手のソードスキルが何かを察知してから、自身のOSSの軌道を身体の動きで強引にズラすという手法で実現させてるから…作った上に自分がしっかりと使いこなせるように鍛錬も重ねたんだろうな。攻撃力がほとんどないからこそ、既存のソードスキルよりも硬直が解けるのが早いから、決まったらすぐさま反撃に出れるのは強いな」
「…さらりと復活したね、フォン」
情報だけは聞いたことがあったアリスに、改めてOSSの紹介を一部しながらキリトはどこか感心したように頷き、その言葉を引き取るかのように自然とフォンが解説に入っていた…もちろん、ユウキがツッコんだのはお約束だ。
「OSS…専用の秘奥義か」
「おっ、ユージオ…やっぱり関心があるのか?」
「もしも作りたくなったのなら、いつでも協力するぞ?二刀流OSSとか作った地獄…コホン…経験とかが活かせると思うからさ」
「…か、考えておくわね…(ユージオ?!あの二人の目、ハイライトが微妙に消えてるわよ!?)」
「(あの状態の二人はきっと碌なことにならないよ!?…もし作るとなったら、ユウキとかに相談した方がいいかもしれないね)」
OSSを作る時には力になると明言するキリトとフォン…二刀流OSSを作成していた地獄を思い出した二人の目が死んでいることに気付いたアリスとユージオは相談する相手は選ぼうと失礼なことを話し合っていた。
…その候補であるユウキが超感覚派であることを知ったら、二人はどういう反応をするのだろうか…
そんなやりとりが行わてる中、プレイバックは次の場面へと移るのだった。
<俺/僕の英雄、蘇る黒の剣士>
「…こんなことを言ってたのか、俺」
「…こんなことを言ってたんだ、僕」
「あー、そうか…あくまでもこの深層心理でのお前たちって、フラクトライトのイメージであって、本人じゃないもんな」
キリトの抱えていた闇と、彼に手を指し伸ばした自分たちのイメージに恥ずかしかったのか少し照れた様子で呟くフォンとユージオ…対するキリトは、本人たちが知らないのも無理はないのかと納得していたところだった。
「……まさか俺がお前のことを追い詰めていたなんて…すまない、キリト」
「いや…フォンのせいじゃないさ。俺が勝手にお前に劣等感を覚えていただけだからさ」
「うーん…フォンの良い所でもあって、悪い所だよね…お節介が過ぎると、人に気を遣わせちゃうというか…ボクも時折思うところあるもん」
「今後はできるだけ自重します…」
自分のしてきたことほとんどが、逆にキリトの重荷になっていたとは思ってもみなかったフォンが謝罪する。一方のキリトも自身が勝手にそう感じてしまっていたせいだと今は気にしている様子もなかったようだ。
まぁ、流石に相方のユウキは思うところがあったので、しっかりと釘をさしていたが…
「でも、逆に納得よね…あそこまで出番を奪われていた…というか、フォンが活躍していたことに、キリトが思うところがなかったのが逆に変だったのよ」
「『アインクラッドの時からそうでしたが、キリトの出番を食うことが多かったこともあり、逆にフォンの真実を知るキリトだからこそ感じる部分を書きたいと思っての展開でした。特に、感想欄でもフォンの出番や活躍が多すぎるという指摘があった時には、「狙い通り」と黒い笑みを浮かべていたりもしました』…最低だな、作者。記憶開放術を一回喰らわせとくか、キリト?」
「止めとけ、止めとけ?!流石に作者もタダじゃすまないから!」
調子に乗ってると判断したのか、青筋を浮かべたフォンが背中に背負っている映現世の剣を抜こうとし、慌ててアリスとキリトが止めていた…ちょ、調子には乗ってないです、はい!?
「実はこのキリトに関するフラグは意外なところでも表わされていて、第ⅩⅬⅦ話で駆けつけたフォンに、心神喪失状態のキリトが反応を示していたシーンがあったと思うけど、これは記憶の封印を止めて、元のフォンに戻ったからこそであって、ルーリッドにいる時や一緒に人界軍に合流して面倒を看られていた時に反応しなかったのは、それが自分の知っているフォンではないと分かっていたからなんだよね」
「…そういえば、あの時の反応以外、一回も俺に関心を示したことなかったな。あれには、そういう意図が込められていたのか…」
「そこに、本編では書かれてなかったSAO序盤の話やALOでの俺の視点を踏まえた話も書かれていたから、かなり重要な話にもなった感じだよな…これのある意味での続きが、俺のキャラエピになってくるわけだが…それはまたお楽しみにってところだな」
ユウキの解説に、あの時の反応の真相を理解したフォンが驚く横で、話の内容自体もこれまで端折られていたことも書かれていることや、今後のお話にも繋がる大事なエピソードだったとキリトが語ったところで、プレイバックは最終決戦の映像へと移ることになった。
<フォンVsPoH、激突する信念と愛憎!>
「ここまでキリトに執着するあいつの愛憎心には、本当に参ったよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
これでもかという勢いでその想いをぶつけられたフォンが疲れたように語る一方、当の本人であるキリトはノーコメントに徹していた。なんか、応えるとPoHを喜ばせそうにしかならないため、嫌だったのだ。
「なんか…昼ドラを見てるかのような感じだったよね。全くそのつもりがないフォンに、嫉妬と怨念をぶつけている感じだったから」
「あいつの獲物である『友切包丁』の形状からして、尚更それを連想させる感じだよな。マジであの場でお前と闘わせなくてよかったと思うわ」
「さっきの今で大変申し訳ないが、俺も今回はフォンが代わりに闘ってくれて良かったと思うわ」
一部始終を見ていたユウキの言葉にフォンが更に疲れた様子で同意していた。キリトも、あんなPoHは知らなかったこともあり、ちょっと安堵してしまっていた。
「でも、あれだね…あれだけ豪語するだけあって、無限に近い数の武器を操るフォンと互角以上に撃ち合える奴がいるなんてね」
「あいつの恐ろしいところはそこなんだよ…悪意に沈んだ人間を惹きつけるカリスマ性だけでなく、天賦の戦闘センスを持っている癖に、無駄に前線には出ようとしない…だから、あいつ自身の真の実力を知る者はほとんどいない、っていうある意味での隠れながらの天才だったんだよ」
「その悪魔的な発想のせいで、SAOの時には何度も踊らされたよな…」
「UWにもあんな人間はいないでしょうね…まさしく悪魔という名前がふさわしいわ」
驚くユージオに対し、あいつならそうできて当然だとSAOから因縁であるフォンとキリトは嫌々ながらもPoHの実力を肯定していた。アリスも、フォンと互角にやりあうPoHの戦闘スタイルにそう思わざるを得なかった。
「結局はフォンを一度は追い詰めたかけたもんね…負の心意さえ無効化されてなかったら、どうなっていたか分からなかったよね?」
「ああ…特に、まだ知らなかった段階だけど、俺たちには時間制限があったからな…あのまま、対策なしで戦ってたらUWに閉じ込められていただろうからな」
ユウキとフォンとしては、何かが一つ間違っていたら、打ち倒すことはおろか、UWから脱出することもできなかっただろうと思っていたこともあり、PoHの恐ろしさを再度認識していたところだった。
「それにしても…幻想剣ソードスキルコンボって、オーバーキルにも程があるんじゃない?」
「いやいや…あれくらいやらないと、PoHは…というか、奴の心意の媒介元となっていた友切包丁は破壊できないと思ったし…初見殺しだとは思ったけど、奴を確実に仕留めるにはあれしかないと思ってたからさ」
「まぁ、ALOで主に使っていたスキルコネクトはともかく、単発武器でソードスキルを連続して放つスキルチェインは、本編でもヒースクリフとの決戦でしか、人の目があるところという意味では使ってなかったもんな。
俺でも、あれを初見で対応するのはちょっとな…それに加えて、刀で全てのソードスキルを再現できるっていうのは…武器のチート性能に、フォンの技術と幻想剣ソードスキルが綺麗に重なったよな」
一方で、最後のトドメに関してやりすぎではとアリスが言及するも、あれぐらいが当然だといわんばかりのフォンが否定し、キリトもどちらかといえばそうだと頷きながら援護していた。
「それと、あの武器の…確か霊装心刀『雷ノ焔』だったよね?…あれって、今まで使ってきた武器の中でフォンと相性が良いっていう設定だったけど…」
「何というのかな…感覚的な話だから言葉にするのが難しいんだが…例えるなら、何度も使っていたような馴染み深そうというか、使うことに戸惑いというか癖を感じないというか…武器と一体化してるような感覚と言えばいいのかな?これまでも、不知火刀『黒暁』とか聖救手『神ノ道化師』とかみたいな、相性が良いなって思うよう武器はあったんだが、その中でも飛び抜けてというのが『雷ノ焔』だったんだよな…波長が合ったという感じが一番近いのかな?」
「その影響が、直接フラクトライトをリンクさせていたこともあって、漏れ出ていた記憶の断片がボクにも見える形で具現化していたんだよね」
「そういえば、あれって、俺たちにも見えるものなのか?」
「どうだろうな…フラクトライトをリンクさせているという条件があってこその話になるとは思うが、俺の真実を知っているお前やカーディナルなら同じことが起こりそうだとは思うな。
逆に他の面々には多分見えないじゃないか?あの現象もどちらかといえば、偶発的に起こったようなものだしな…そもそもの話、俺は声を聴いただけで、その幻影は見てないから、何とも言えない立場だしな」
なんとか表現しようと言葉を綴っていくフォン、そして、一人不思議な現象を目にしたユウキの証言に、キリトは自分や他の面々も見れたのだろうかと尋ねる。
フォン自身、ユウキの証言からの推測になってしまい、そもそもの話が狙って起こせるものでもないと応えることしかできなかった。
「…あと、最後の大技…あれもまた凄かったわね」
「うん…ALOで根本の技を受けたことはあるけど…あれが比較にならない程の威力だって、見ただけで分かるよね…」
「『先ほども少し話に出ましたが、フォン自身は映現世の剣との完全リンクによる強化面が大きいため、UW中の心意を集結させるキリトとは対照的に、自身の心意だけでなく異世界の記憶をも込めるという、ユージオとキリトの相中的立場にしたかったので、それが形となったのが最後の大技でした。
キリトの代表的技が<スターバースト・ストリーム>であるのに対し、フォンの代表技は<エンド・オブ・フォーチュン>ですので、その要素をも加えたかったのも大きいです』…無我夢中というか、込められる物全てをあの一撃にって感じで、あの時はそれだけしか考えずに動いてたからな…同じことをもう一度やれと言われても多分できないな」
まさしく天からの一撃…自身も大規模神聖術を行使した経験からから、それを見たアリスが威力を測りかねている横で、ユージオも原点であるソードスキルを受けた経験からその威力の凄まじさに身震いしていた。
フォン自身、必死になって繰り出したこともあり、平時では再現することはできない、あの時の状況ぐらいでないと使うことはできないのだろうと自覚していたこともあって、苦笑いしていたのだった。
「あと、本当に蛇足なんだけど『後で見返していたら、登場した刀の幻想剣ソードスキルを解説し忘れてたことに気付いたんですが…いつ解説載っけようかと考えていたら、完全に機会を逃してました(苦笑)』」みたいな謝罪文が作者さんから届いてるんだけど…」
「……あの作者めぇ…」
最後の最後で一応といった感じでそう告げたユウキに対し、笑いながらもイラつくフォンが思わず悪態を吐いていた…どのソードスキルを解説し忘れたかは本編をご覧下さい!(本当にすみません!?後書きにて解説載っけておきますので!)
<夜空に咲き乱れる星薔薇>
「…基本、原作と同じ流れだからスルーしていいか」
「いや、いいわけないだろう」
話疲れたのか、長期の収録に疲れたのか…ちょっと投げやりなフォンの提案を、もちろんキリトが却下した。
「前半ラストもそうだけど…かなり重要な回はサブタイトルを隠すことがWoU編では多かったわよね」
「作者さん曰く『サブタイ書くと、どうしてもネタバレにしかならない回が多かったので』って思って、敢えて伏せていたみたいだね。特に、アリシゼーションって前半の第13話からWoU編の第Ⅼ話まで、アニメのサブタイと被らないようにしていたっていう、地味に細かいこともしていたんだよね」
「………うわぁ、本当だ。これも気づいた人っていたのかな?」
「『第13話から、原作とは異なる流れの世界に入ったということを強調するために、サブタイを一致させないようにしていました…もともとパラレルワールドの話が絡むことが確定したこともあっての細かいネタを仕込んでいた次第です』と、確信犯的行動だったらしい」
アリスがふと零した気づきに、解説を交えての補足をするユウキ…それを聞いたユージオが慌ててサブタイ一覧を見返して驚き、それを見ていたフォンが更に補足を足していた。
「それと…やっぱり触れないといけないのは星薔薇の剣よね」
「設定的には赤薔薇の剣の上位互換って考えていいんだよね?」
「そうだな…赤薔薇の剣が、原作のユージオの血を糧に変化した剣で、武装変換術で呼び出したそれに俺の心意を込めて昇華したのが星薔薇の剣だからな」
女性陣の会話に、当の生み主であるフォンが答える。
「まぁ、本編でもちょっと解説があったが、最後の流れとして、俺とユージオが心意によって生まれた幻影という形でキリトを助ける形が決まったことから、そのために生み出された武器だったからな。
原作に存在していた武器を強化する形とはいえ、改変して登場させたのは今回が初めてだったんじゃないか?ユウキがALOで今使っている『女神の剣 イシスフィテル』はまた違ったケースだしな」
「夜空の剣と組み合わせる為だけに存在している薔薇剣といっても過言じゃない感じがするよね。全てを優しく包み込む夜空に対して、全てを映し出す刀身と散りばめられた星々の欠片みたいなデザインをしているし」
「そもそも、星薔薇の剣に変化しているのが月の力が込められた月影剣っていうのも拘ってるような…一応聞いとくが、狙ってやったわけじゃないよな、フォン?」
「そんな余裕があったら、PoH戦はもっと楽に勝ててるって」
フォンとユージオも、星薔薇の剣について述べていく中、夜空の剣と対になるよう背景が挙げられていく。思わずキリトが冗談でフォンに尋ねてしまうほどだった。
「あとあと、本編だと叶わなかったフォンたち三剣士が本物ではないとしても、揃った瞬間だったよね?」
「全員の装備がバラバラすぎて、全く統一感ないのが逆に味があって…みたいな完全に作者の趣味趣向が反映された形でもあったけどな…最後だけで言えば、キリトが無傷で済んだという形で良い結果にも……というか、お前が無傷で決戦を終えたのって、これが初めてじゃないか?」
「……いや、ヒースクリフの時も一応かすり傷程度のダメージではあったけど、そこまで傷は負ってなかったかな…どっちみち、あの時もガブリエルとの決戦の時も、お前たちがいてくれたから勝てたようなもんだけどな」
そして、前回のゲスト陣でも話題になった三剣士が集結したトドメの図に、テンションが上がったユウキが歓喜の声を上げるが、当事者のフォンは恥ずかしさもあったのか、乾いた笑いを浮かべながら皮肉を述べていた。
その途中で、キリトが大きなダメージやら怪我もなく最終決戦を終えたのは珍しいことなのではと思ったが、当の本人はSAOでの最終決戦を話として持ち出していた。
ヒースクリフの時はフォンと二人で、ガブリエルとの決戦ではユージオを加えた三人で…自分一人では駄目でも、いざという時には力を貸してくれる友たちがいることに、キリトはどこか誇らしい気持ちになっていた。
<現実世界への帰還、真実を告げるフォン>
「まさかの大病院での強制検査から高級ホテルでの軟禁ルートになるなんて、誰が想像できたよ…」
「倉橋先生のところの病院よりもずっと大きかったもんね…色々なところに連れ回されて大変だったし…」
「俺とアスナも戻って来た後、同じ病院に連れて行かれたよ。二人と違って、ホテルで軟禁されることはなかったけどな」
待遇は大変良かったとはいえ、学生である自分たちがどこぞのドラマのような扱いを受けるとは思ってなかったこともあり、思わず溜息が零れるフォンとユウキ。
対するキリトも検査に関しては同じように受けたが、その時にはフラクトライトに関する情報規制をする必要もなくなっていたため、そのまますぐに一般の病院に移れたのだ。
「…それにしても、ああいう状態になっても手を出さないなんて…本当にヘタレね、フォンは」
「いやいや…互いの同意があったとしても、15歳のユウキに手を出すのは色々ヤバいだろう。ⅤRMMOで……まぁ、そういう関係になっているのだって、ギリギリアウトなわけだし…」
「…僕的には、あの状況でも自省できるフォンの忍耐力に驚くしかないんだけど…どんな心構えをしていたら、ああできるんだい?」
「…根性だよ…」
アリスからの非難をなんとか躱し、逆に感心したように尋ねてくるユージオにはシンプルに精神論だと答えるフォン…毎度毎度苦労しているようで、
「4か月も同棲して一緒にいると慣れるもんだよ…あとは気合だ、気合」
「…でも、ALOとかでもそんなに手を出してこないじゃん、フォン。ALOとGGO併せて3「ユウキ、ストップ!?」」
「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」
まさかそこまで暴露されるとはフォンも思ってなかったらしく、不満げに語ろうして口を滑らせたユウキの口を手で抑えるも…完全に手遅れだった。
「…えーっと……もう少し機会を増やしてもいいんじゃない、フォン?」
「っ~~~~~~~~~~~~!?黙れ、未経験カップルが…」
「「うぅんん!?//////////!?」」
フォローのつもりで言ったユージオだったが、ものの見事にフォンの怒りを買ったらしく、容赦ない言葉でやり返されていた。
(GGOで、って…まさか試しにシノンと併せて5人で初めてGGOに行った時か…?!)
沈黙を通していたキリトには心当たりがあったらしく、ガブリエルが率いる特殊部隊(GGOで暴れていた変性スコードロン)への対策として、事前にフォンとユウキ、キリト、アスナ、シノンが打ち合わせを兼ねてGGOにダイブしたことがあったのだ。
まさか、その時に…やることはやってるなと思いつつ、今のフォンを茶化すと倍になって返ってくると分かっていた為、敢えて沈黙に徹することにしたキリト。
…ちなみに蛇足ではあるが、さっきの暴露した回数には、カーディナルと付き合うことになった後のおしおきは含まれていない…
「…それにしても、フォンは法律関係の道か。やっぱり弁護士とかか?」
「まだそこまでは決めてないよ…でも、法律を整備する仕事にも興味を持ってるから、そっち方面も視野には入れてる感じだな」
「前半第4話での布石がここで回収されるなんて…どんだけ回収するのに時間が掛かったんだろうって、作者さんも苦笑いしながら書いてたらしいからね」
ユージオとアリスが返り討ちに遭い、顔を真っ赤にして撃沈してる中、話はフォンの将来についてになっていた。
キリトに尋ねられるも、あくまでも進路はそう決めたものの、まだその先までは具体的に定まっていないこともあり、苦笑するフォン。そんな会話に、メタ発言での解説をするユウキも苦笑いしていた。
「この二人のやりとりが、のちのちカーディナルとの話にも繋がると思うと、また違った意味を感じるような気がするな」
「この時には、俺たちの関係をどうするかっていうのも作者は決めていたから、それを踏まえて書いていたのもあったんだろうな」
「……というか、ユウキやカーディナルはともかく、比嘉さんには映現世の剣のことも含めて全部話したのに、俺には教えてくれないんだな」
「まぁ、そういじけるなって…お前だからこそ、予想とかの面が多すぎる不確定な情報のままで伝えたくないって思ってのことだからさ…機会が来たら、ちゃんと伝えるつもりではあるから…というか、俺にそんなジェラシー起こしてたら、この後の断罪会での議題が増えるだけだぞ、お前」
「……しまった、完全に忘れてた」
親友が本編では教えてくれてないことに不満を持っていたらしく、珍しくちょっといじけた態度を取るキリトだが、フォンの方も悪いとは思っていたらしく弁解しつつ、終わった後のことを持ち出して、話を有耶無耶にしてしまっていた。
<再びUWへ…!>
「別名、段ボールホラー&キリト押し倒され回だな」
「キリト、やっぱり貴方、ユージオを狙って!?」
「どう見たって、俺がやられた側だろうが、アリス!?」
自分のしたこと(某井戸のホラー映画っぽい恐怖体験)を棚に上げ、キリトを問い詰めるアリスだが…確かに攻め手(?)がユージオであって、キリトは受け手(?)なので、狙っているというのは語弊があるのだが…それにツッコむ(というか、藪蛇を突っつくような真似をする)者はおらず、彼氏のユージオでさえも気配を消していた程だった。
「原作と違って、キリトの家に行ったのがユージオで、アリスが俺たちの方に来たわけだが…そっちはああいう感じの出来事が起こっていたんだな」
「そうそう…どっちに行くかって相談はしたんだけど、アリスが僕の行きたい方でいいって言ってくれたから、キリトの家に僕が行ったんだ。まぁ…アリスがお説教されたのを考えると、尚更良かったとも思うけどね」
「キリトのお家か…アスナのお家にはお泊りで行ったことあるけど、そういえば、一回もキリトの方は行ったことないね」
「俺もそうだな…パラレルワールド扱いとなったホワイトデー回みたいな未来の話ならあるみたいだが…まぁ、VRMMOで会ってし、帰還者学校でも大体顔を会わせてるから、行かないのも無理はない話だけどな」
「…また偉いところからのメタ発言を持ってきたね、フォン」
アリシゼーションがプロットから大幅に変更になったことで、各イベント日に投稿したお話がパラレルワールド扱いになってしまったのにフォンが言及し、流石のユージオも笑みが引き攣るのを感じていた。
「…それにしても、またUWに行くのにボクを置いていくなんて…アスナもそうだったけど、あの後、それを聞いてもうカンカンだったんだからね?」
「それについてはゴメンって…あまりにも不確実なことだったし、そもそもの話をするなら、ラース六本木分室にはSTLが二台しかなかっただろう?だから、即座に行こうとしたら、俺とキリトだけで話にもなるのもしょうがない話だろう?」
「それはそれ、これはこれだよ!むぅぅ…事情は理解できても、置いていかれた寂しさはまた別だもん…」
「…悪かったって。反省もしてるから、機嫌治してくれって」
「…ふん!頭撫でられただけで機嫌が治ると思ったら大間違いだからね!…エヘヘ…」
(ユ、ユウキ…!言葉と行動が合ってないよ!一瞬で態度が氷解しちゃってるよ?!)
(あれがツンデレというやつなのね…わ、私もユージオに、時々したほうが喜んでくれるのかしら…!)
(…いつも通りだな、あいつらは)
再びUWへの道が見えたことで、フォンたちUW幼馴染組が向かった時に置いていかれたのが嫌だったらしく、そっぽを向いて分かりやすくいじけるユウキ。
そんな彼女の態度に苦笑しつつも、優しく頭部を撫でるフォンにあっという間に懐柔されるユウキ…驚くユージオと間違った感銘を受けるアリスに、いつもの感じだなとどこか呆れたキリトがその光景を見守っていたわけで…
ちなみにだが、ユウキのあれはお約束の流れというやつであってツンデレではないと思われる…真のツンデレはカーディナルやシノンみたいなキャラのことを言うのだ!…もっとも、本人たちにそのことを指摘したら、魔法か矢で蜂の巣にされるのもまたお約束だが…
余談になるが、プロット段階ではアスナとユウキもアミュスフィアを使って(本編で特殊部隊のクリッターが、リッパーをUWへと送った手法と同じもの)UWへ同行するという案があったのだが…調整とかで時間を食いそうだということでボツになったわけである。
トピックス:前半と後半でタイトルの数字表が違う理由…後半という分かりやすい表記をする目的もあったが、主軸であるフォンが記憶封印の状態でもあったため、『本来のフォンがいないことを意味する』・『記憶が戻ってからこそが夢幻の戦鬼としての物語に戻るのでは?』という意図もあって、敢えて後半ではローマ数字を利用していた。
なので、当初は第ⅩⅬⅥ話以降はアラビア数字表記に戻す案もあったらしい。(前半が45話がラストだったため、フォンの復活以降はその続きを描いていくという趣向もあって検討していた…まぁ、話数的に調整できないとなったため、今は名残と化してしまっているのだが…)
「さてさて…名残惜しいことに、遂にアリシゼーションにおける本番組も終わりを迎えるお時間となりました」
「…いやいやいやいや!?なんかさり気なくトピックスでかなり重要なこと書かれてたのは完全スルーなのか!?あと、『遂に』じゃなくって、『やっと』の方が正しい気がするんだが!?」
まだ終わってほしくないと悲しそうにその言葉を告げるユウキ…しかし、相方のフォンはもっと触れないといけない部分あっただろうと思わずツッコんでいた。
一刻も早く終わってほしいとは本心から思っているが、思わずツッコミが出てしまったフォンがちょっと疲れたように見えるのは気のせいではないのだろう。
「まぁまぁ…でも、今回そんなに酷い目に遭ってないじゃない?」
「…まぁ、言われてみれば確かに」
「これまでと比べたら確かに長かったけど、それでもかなり平和的に終わった方だと思えば、ちょっとは感慨深いとは思わない?」
「……ユウキ」
フッと零れたような笑みでそう諭すユウキ…フォンの方も言われてみて、納得する部分もあったらしく、その言葉に笑みを浮かべて…
「いい話風にしようとしてるところわるいが、前回ラストでマザーズ・ロザリオを喰らわせたことを忘れさせようたってそうはいかないからな?」
「…ゲ、ゲストのキリトたちはどうだったかな?」
笑みを浮かべて、冷静に指摘した…残念ながら、フォンに誤魔化しは通用しなかった。失敗したユウキもこれ以上は不利だと悟り、話を強引にゲストへと振った。
「まぁ、長かったアリシゼーションもようやくこれで終わりなんだと思うとちょっと寂しい気持ちはあるかな…この後、アスナたちとの話し合いがなかったら気持ち良く終われたんだけどな!?」
「僕たちは司会を二回やっていたから、最後にゲストとして参加できたのは、なんか不思議な感じがして面白かったかな」
「私も…知らなかったことも知れたし、過去のことをもう一度見返せれたのはとても良かったわ。またこういう機会があったら、参加したいわね」
後半丸々参加していたアリスに、全編に渡って出演していたユージオはとても楽しかったと感じていたらしく、笑いながらそう答えていた。
「そんなに楽しかったのなら、遠慮なく次もやってくれていいぞ?いつでも解説の席を譲る準備はできるからな?」
「…と、時々でいいかな?あんまりやりすぎるのもよくないだろうし…」
一切の遠慮なしに解説の座を明け渡そうとしてくるフォン…その目から微妙に光が欠けているのを見たユージオがちょっと後退りながら辞退した。
…流石に連投はユージオもキツイと思ったらしい。
ちなみにキリトはこの後の地獄を予見してか、顔が真っ青になっていた。
「ではでは、キリがいいのでそろそろお開きにしようか?」
「そうだな…まぁ、確かになんやかんやであっという間ではあったな」
「うん…それじゃ、みんな、〆るよ?読者のみなさん、長丁場にお付き合い頂きまして、誠にありがとうございました!また逢う日まで…」
「「「「「ばいば~い!!」」」」」
『この番組は、安心安全での最速お届けをお約束!小物から大型家電といったあらゆるものをお客様にお届けする「牡丹宅配」の提供でお送りしました』
幻想剣〈刀〉超高速範囲ソードスキル〈断界〉
全身の力を利用しての回転による高速範囲ソードスキル。発動時、刀身がオーラによって伸びるため、回避しようとしても被弾する可能性が上がる、初見殺しや咄嗟のカウンターを得意とするソードスキル。
発動後に洒落にならないレベルのデメリットが発生するものが多い幻想剣≪刀≫ソードスキルの中では比較的軽いデメリットで、再発動(クールダウン)が完了するまで5分掛かる=連発できないといったもの。
WoU編第ⅩⅬⅨ話で登場…したのだが、最上位ソードスキル群に気を取られて、完全に存在を忘れてました(苦笑)
あれよこれよと…以前、twitterの方で解説したこともあったのもここで触れる形となりました。本当にアリシゼーションは前後編問わず、シナリオ変更になることが多々あったので、色々な意味で感慨深いお話でした…なので、書くこともどんどん多くなるという悪循環(黒笑)
ということで、次回は200回記念をお届けすることになるかと…ちょっとしたサプライズも予定しておりますので、是非ともご期待頂ければと思います!
ただ、その前に一週間お休み頂きます!流石に来週投稿は無理かと…
それでは!
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