200回記念更新回です。
取り敢えずご覧になって頂ければと…いつもの如く(?)カオス極まってますので(黒笑)
それでは、どうぞ!
「みなさん、こんにちは!あるいは、こんばんは!遂に始まりました、おふらいん200回記念回!司会のユウキです!」
「同じく司会のフォンです…早くも胃が痛くなってきているような感覚に襲われていますので、なるべくおとなしくしときたいと思います…宜しくです」
『そーどあーと・おふらいん むげんのせんき 200回更新記念!』のタイトルバックと共に、スポットライトに照らされた二人が挨拶をしたことで、番組が始まった。
…100回記念と同じ豪華なスタジオでの収録だったが、前回とは異なり、今スタジオにいるのはフォンとユウキだけであり、その立ち位置も少し異なるものであった。
「…何というか、物理的に離れてることもあって、寂しさを覚えてるんだが」
フォンの言葉通り、司会席にはフォンしかおらず、対するユウキはというと、なんとゲスト側の席にいたのだ。
「だって、この後のコーナーの都合なんだから仕方ないじゃん。ボクも時折いなくなるから、常駐しているフォンが司会席にいるのは必然になるわけだし」
「まぁ、そうなんだけどさ……この番組はいつもの趣旨とは異なり、200回記念をお祝いするなんでもありのバラエティ回となっています。本編の設定やメタ発言満載に留まらず、SAOキャラにあんなこと、こんなことに挑戦してもらう作者の欲望を具現化したお話となります」
「でも、まさか200回を迎えるなんて…この小説を書き始めた時には想像もできてなかっただろうね、作者さん」
「200話を迎える前に終わってただろうな、みたいな感じだったんだろうな、きっと…」
本番組の趣旨を解説し終えたところで、しみじみと呟くフォンとユウキ…振り返ると、色々なことがあったわけで、
「俺たちもこの200回の間に色々とあったよな」
「そうだね…フォンと出会って再会して、一緒に住むようになって…で、映現世の剣のこととか、カナデの一件とか…ボク、メインヒロインのくせに再登場してからの話数的には半分も出てないのにね」
「……えーっと、この話はもう止めておくか」
メタ発言での自虐ネタに、フォンの笑みが引き攣る…要所要所で出ているのではと、ユウキをフォローしようかとも思ったが、自分の方が色々とやらかしていると反論されそうだったので、沈黙に徹することにしたのだ。
明るい番組の雰囲気が、一瞬にして冷たいものに変わったのだった。
「さてと…本番組の構成としては三つに分かれております。まずは登場人物をとっかえひっかえしてからのコスプレコーナーをお送りしたいと思います…というか、あと二つのコーナーがシークレットになってるんだよな」
「司会の僕たちにも内緒って…どういうつもりなんだろうね?」
「俺からしたら嫌な予感しかしないんだけどな」
まず最初のコーナーの紹介を終えたところで、あとの二つの内容を知らされていないフォンがジト目になる一方、分からないこともどこか楽しんでいるユウキの姿に、フォンは頭を抱えそうになっていた。
「ともかく、早速最初のコーナーに行こうか?このコーナーでは、前回の100回記念とは異なり、各テーマに沿ったコスプレを俺と数名のメンバーと一緒に披露する形になってます。
登場メンバーと一緒にそのコスプレに関したトークもしていく予定だから、どんなテーマで、どんなキャラがどのようなコスプレをしてくるかを楽しんでもらえたらと思う」
「それじゃ、最初のテーマを発表しまーす!まずは……こちら!」
『学校関係』
「うおっ…!?」「うわぁ…!」
まずは目下のことからやっていこうということで、最初のコスプレコーナーへと話を戻したフォン。それに続き、お題を発表したユウキだが、空中にお題が書かれたディスプレイが表示されたのと同時に、フォンとユウキの身体をシステム特有の青い光が包み込み、
「…そうか、こうきたか」
光に遮られた視界が元に戻った矢先、開口一番にフォンの口から出たのは納得の言葉だった。
先程のスタジオが形成されたVR空間によって、学校の校庭を感じさせるものへと変わっており、それに伴い、自分と向かい側にいるユウキの服装が変わっていることに気付いた。
「…まさかの教師かよ。眼鏡付きのオプションとか…完全に作者の趣味だろうが」
「ボクは…保険医かな?エヘヘ、これでフォンが怪我をした時はいつでも看られるね」
「なんで俺が怪我をしそうなこと前提で話してるんだよ…」
薄い蒼色のポロシャツに灰色のスラックス…丸いカーブで構成された四角フレームの伊達メガネに歴史の教科書を装備していたフォンが愚痴っていた。
一方のユウキは、黒いスカートにポロシャツ…その上に真っ白な白衣を纏った看護教諭のコスチュームに身を包んでいた。
何故か自分が怪我をしそうだと言われたフォンが不満げに反論するも、本編の無茶ぶりからすれば、そう思われるのは当然である。
「まぁ、フォン君ならどの世界においても、どこか無茶をしそうだものね」
ユウキのそんな指摘を援護するように声が響き、ゲスト席にいたユウキの傍に三つの転移による光が現れ、
「…まさかの組み合わせだな、おい」
現れた面々を見て、思わず呟いたフォン…苦笑交じりの言葉だったのは当然で、
「アハハ…どうかな?」
「どうもです、フォンさん」
「…まぁ、納得できる組み合わせだな。アスナとユイちゃんの母娘コンビか…っていうか、ユイちゃんに至ってはスモックって」
ちょっと照れているアスナとは対照的に、元気一杯とばかりに体の動きで感情を表しているユイ…エプロン姿のアスナは幼稚園児の先生、ユイの方は水色のスモッグに黄色の帽子を被っていたわけで…
流石にその恰好をシリカにさせるわけには(色々な意味で)いかないだろうなと思ったフォンが、ある意味適任かと納得していた。
「いや~…久々のおふらいんだが、ゲスト一番乗りとはな…!」
「クラインさんのは…体育教師のジャージ?」
「…そういうのって、エギルさんのイメージがあるんだけど…」
「おいおい、俺の一張羅に文句があんのかよ、フォン!?」
「…それが一張羅でいいのか、クライン」
メタ発言交じりの挨拶と共に出てきたのはクラインだったが…ユウキの疑問に頷きながら、本音を零したフォンに抗議の声を上げていた。
真っ赤なジャージに薄い黄色の一本ラインがジッパーに沿うように彩られたジャージは確かに体育系を思わせるものだが…いつものバンダナをしているせいか、ちょっとあれ系に見えそうな気もしなくはないわけで…
せっかくのコスプレに水を差されたことにちょっと不満げなクラインの言葉に、フォンのツッコミが零れる。
「それにしても、ユウキちゃん……なんというか、いつもと違う恰好のせいか、ちょっと大人っぽいというか…凄くエ「クライン…」…っ?!」
「…一回キルしとくか?デスペナでも喰らったら、その煩悩も消し飛ぶんじゃないか?」
「それじゃ手緩いんじゃない、フォン君?目を再生不能にしておけば、番組の間、不快な視線を向けなくて済むよ」
「……待て待て、お二人さん!?俺が悪かったから、武器を下ろしてくれぇぇ!?」
「ユウキさん、どうして視線を塞ぐんですか?」
「…ユイちゃんにはちょっと見せられない光景だからかな…」
普段の可愛らしさから未熟とはいえ、大人な部分を垣間見せているユウキに魅了されたクラインが鼻の下を伸ばしていた…が、ユウキ専用セコムの二人が反応しないわけがなく、絶対零度の視線と共に両手剣と細剣を構えていた訳で…
瞬時にユイの視線を塞いだユウキの行為はファインプレイと言わざるを得ないだろう…まぁ、母親の大人気ない姿は確かに見せられないだろう。
「ゴ、ゴホン…!話を戻すが、フォン…お前さんはまた何を着ても似合うな。なんか凄いジェラシーを感じるんだが…」
「まぁ、年齢的には成人だから式典とかでスーツを着るのもおかしくないからな。科目が社会教師っていうのがよく分からんが…」
「フォンさんの得意科目とかじゃないんですか?」
「いや、別に何かの科目が得意とかじゃないんだが…」
「フォン君、苦手な科目ないもんね…テストとかもほとんど高得点だし…」
「うんうん…ボクも宿題分かんないところあっても、分かりやすく教えてくれるし!」
「勉強もできてイケメンとか…モテる要素しか持ってねぇじゃねぇかァァァァァァァァ!?!?」
「自分で話を振っておいて勝手に絶望されては、こっちはどんなリアクションをすればいいんだよ…」
話題を持ち出したのはクラインなのに、という思いと共にそんなツッコミをせざるを得ないフォン…ユウキとアスナも苦笑するしかなく、ユイに至ってはよく分からないと首を傾げていた。
「さて、勝手に落ち込んでるクラインは置いておいて…アスナは保育士か。前回のユージオがしたコスプレと被ってね?」
「フォン君、なんていうメタ発言を…作者さんがネタに困ってるとでも言いたいの!」
「お前の方がすげぇ酷いこと言ってるぞ!?」
ツッコミにツッコミ返しするフォン…天然でそんなことをぶっこむアスナは流石と言うべきか、空気詠み人知らずというのか…
「ユイちゃんの恰好可愛いね!胸元に着けてるワッペンって…」
「ママが番組前に着けてくれました!パパとママの二刀流と白い細剣を模したものなんです!」
「…確かに二人を象徴するマークだよな。俺も『ファントム・クラウド』製の武具やアクセサリーだって証明するマークはあるし……何か機会があれば、ユウキたちと共通のマークか何か作るのもありか…?」
一方の平和組…コホン…ユウキとユイの普通な会話が横でなされていた。その会話の中で、見たことないワッペンをユイが胸元に着けていたことに気付いたユウキに、同意しながらも職人気質が発動したフォンがちょっと思考を巡らせていたり…
「…ボクが着ても似合うかな…」
「「…ユウキのスモッグ姿、だと……!?」」
ふとユウキがそんなことを呟いたのだが、もちろんフォンとアスナがそれを聞き逃す筈もなく…まぁ、想像しないわけがないわけで…
「…い、いいじゃないか……ただ、俺の見てないところでやってもらえると、凄い助かる…」
「み、見てないところって…フォンにこそ見て欲しいんだけど…」
「駄目だ、絶対!それは危険すぎる!?」
「そこまで言うの?!」
「そ、そうね……確実に悩殺…コホン!色々とマズいじゃないかな…!」
「アスナまで…!?というか、鼻血出てるよ!」
「…クラインさん。フォンさんはともかく、ママはどうして鼻血を…」
「あー…ユイちゃん、大人には大人の事情って奴があるんだ…」
脳内でスモッグ姿のユウキを想像した二人の顔が真っ赤に染まった訳で…直視できないとばかりに顔を背けるフォンとアスナに、ユウキが慌てていた。
当然、母の変な反応に純粋なユイが疑問を持たないわけがなく、この中で年長者であるクラインに矛先が飛んでいた。
「…これはあれね…シリカちゃんが着て、キリト君を誘惑しないように注意しないと…」
「流石は正妻…キリト関係の話になるとすぐさま冷静になったな」
「そういうフォン君はどうなのよ…そっちにだって、スモッグが似合いそうなカナデが傍にいるじゃない」
「…いや、確かに似合うとは思うけど…それ、本人の前で言ってみろよ。確実に杖でボッコボッコにされる運命を辿ることになるぞ」
「あれは酷かったな…いつもの冷静なカナデちゃんから一転、支離滅裂な暴言と共に無慈悲な乱打が襲ってくるからな」
「カナデのNGワードって、『年増』系と『ロリ』系っていう究極に相対するものだからな」
「女性に年齢的なことを言うのがNGなのは世界の共通認識でしょ?」
同じくロリ系のシリカを警戒心を引き上げられたことで正常な思考に戻ったアスナ…彼女からカナデのことを話に振られるも、青ざめたフォンができないと応え、その被害に実際に遭ったクラインは体を震わせていた。
いくら好かれている自分が言っても確実に激怒されるであろうワードを告げたフォンに、どっちにしろNGなのではとユウキがツッコんでいた。
「…さてと…それじゃ、そろそろ次の衣装のテーマにいくか」
「うん!アスナたちもありがとう…またあとでね!」
一通り話し終えたことで、次のテーマに移ることになり、一旦ゲスト陣が転移によって退出していった。そして、先程のようにスロット方式で動いていたテーマ欄がその回転を止めると…
『歴史的英雄』
「二回目となると流石に驚かないよな…これはなんというか、イザナギといったところか?…っていうか、イザナギってどっちかというと、英雄というより神様的ポジションじゃないか?」
止まった瞬間に全身が再び光に包まれるが、二度目ということで慣れた様子で受け入れるフォンが、変化した自身の姿を見てそう呟いた。
改造学ランを思わせるような裾の長いコートに、和装を意識した礼式調な恰好は、『世界』のアルカナを連想させるようなもので、英雄どころか神様にいきなりクラスアップしたことに戸惑いを隠せないフォンだった。
「ボクはジャンヌ・ダルクかな…確か正史だと火あぶりにされてた人だったような気がするんだけど…」
「いや、確かそうだったような…ある意味ではユウキに合ってそうな気もするけど…なんとなくアスナのイメージもあるよな」
聖なる武具らしき白き礼装に身を包んだユウキ…銀色の額当ての下にある表情には苦笑いが浮かんでいた。戦乙女という意味ではユウキも(かっこかわいいという意味でもだが)に合っているが、フォン的には武と理を兼ね備え持つ意味からもアスナの方がイメージに近いかもしれないと感じていた。
「…まさか、今度は私たちまでもがコスプレすることになるとはね」
「前回は見てるだけでしたからね。折角のお祭り回ですから、時にはいいじゃないんですか?」
「今度は……あー、ある意味で納得の選出だな、これは」
聞こえてきた声に遅れ、ゲストメンバーたちが姿を現し、彼女らを見たフォンは思わず納得してしまっていた。
「ロビン・フットね…本当なら銃の方が良かったのだけど、義賊というのもある意味では悪くないわね」
「むしろ、シノン以外に適任者はいないだろ、これは…恰好的にはゲーム版(ホロウ・リアリゼーション)のシノンの基本装備に、それっぽい帽子を着けた感じなんだな」
「やけに具体的な説明をありがとう、フォン…そもそも、ロビン・フットって英雄というより、伝承上の人物な感じなんだけど…」
「えっ、そうなの?」
「色々と説はあるけど、一人の人物がというより、何人かの人物たちの活躍が混ざり合って、それを吟遊詩人たちが物語として纏めたことで有名になったらしいわよ」
「「はへぇ~…」」
流石のフォンもそこまでは知らず、文学面での知識が豊富なシノンの解説に、ユウキと一緒に感心の声を漏らしていた。
「リーファは…二刀流に和装ってことは、もしかして宮本武蔵?」
「アハハ…リアルの姿じゃなくって、リーファの姿なんでちょっと違和感あるかもしれませんが…」
リーファのパーソナルカラーである翡翠の着物に、その腰元に差している二つの獲物…太刀と小太刀に気付いたユウキの指摘通りだと、苦笑しながらリーファが答える。
いつものポニーテールを纏めているシュシュも雰囲気に合わせて和柄の物になっているほどだ…ちなみにだが、胸元の露出度までもが着物のせいもあって、いつもより二割増しになっていたりする…一部のメンバーがリーファのコスプレ姿を見て、イラっとしたとか…
「…で、その……やっぱり怒ってるよな…?」
「………お主が同じ立場なら、どういう気持ちになるかはよく分かるじゃろう?」
そして、最後のメンバーにフォンが声を掛けたのだが、これまで沈黙を貫いていた彼女が、怒ってますと言わんばかりの声色で応えた。
…さっきの回で、NGワードを暴露されたカナデその人だった。
青色を基調としたつばの大きい帽子に、中華系統のキチンとした服装がよく似合うコスプレだったが、それに身を纏う人物はこれでもかといわんばかりにお怒りだった!
「そうかそうか…お主から見れば、わしは小さいとか婆さんと言われるとキレる人物だと思われとるわけじゃな、えぇ?」
視線だけで人を委縮させそうな雰囲気のカナデに、飛び火を恐れたユウキたち三人は気配を消した…これなったら、もうフォンにどうにかしてもらうしかないと丸投げしたわけだ。
…もちろん、この男が何も考えていなかったわけがなく…
「まぁ、それをお前が言われると嫌だろうなと思っていたのは事実だ。というか、前例がある以上、しょうがないだろうが」
「……それは…そうじゃが…」
「だから、はっきり言う……それがどうした。お前を好きになるのに、そんなこと些細なことだよ。というか、それを含めてお前の魅力だしな」
「………そ、そうか…まぁ、お主がそう言ってくれるのなら…悪くはないのかのう」
…秒殺だった。
落としてからの持ち上げを華麗に実行してみせたフォンの話術に、あっという間にカナデの機嫌が良くなってしまった。それを見ていたリーファとシノンは、フォンの口の上手さに呆れるのと同時に、
(チョロくないですか…)(チョロすぎない…)
コロっとやられたカナデにもちょっと呆れていた。一方、なんとか危機を乗り切ったフォンは、こうなると機嫌が悪くなるであろうユウキのことを心配していたのだが、
「……(ニコニコ)」
(あ、あれ…怒ってない?というか、何故か機嫌が良いんだが…)
ユウキの方もフォローしなければと危惧していたのだが、何故かユウキは笑顔を浮かべていた訳で…その笑顔にちょっと恐怖を感じつつも、何事もなくて良かったと安堵したフォンがそれぞれのコスプレへと話を振っていくことにした。
「カナデのそれは……軍師っぽいが、誰がモチーフなんだ?和装っぽいから、諸葛孔明とか黒田官兵衛とかか?」
「惜しいのう、フォン…今回のわしのコスプレは龐統仕元じゃよ」
「…ああ、伏竜鳳雛か!」
「蜀の軍師では孔明と一緒に名前が挙げられる人物だったわよね?」
「「…ふくりょうほうすう?」」
カナデの回答に知っていたフォンとシノンが声を揃えるも、名前どころか、フォンの放った四字熟語すら聞いたこともなかったユウキとリーファが首を傾げていた。
「伏竜鳳雛な。伏している竜と鳳凰の雛の様に飛び抜けた才能を持つ人物がまだ世に知られていない状態を例えた言葉だよ…確か『伏竜』が孔明、『鳳雛』が龐統を指していた筈…孔明の名が出ると龐統とも出てくるぐらいに、三国志の軍師では有名な人物なんだよ」
「そうそう…三国志だと司馬徽…水鏡が二人をそう例えるエピソードがあったのが由来だったのかしら。でも、ちょっと意外だったわね…」
言葉の意味を知らなかった二人へと解説していくフォンとシノン…だが、シノンの方が龐統に関しては詳しく知っていたらしく、少し納得がいっていない様子を見せていた。
「何か違和感があるか、シノン?」
「ううん、カナデの恰好は凄い可愛いし、似合ってるとは思うの…ただ、私が知っている龐統の人物像とカナデのイメージが離れる感じだったから…どちらかといえば、孔明とか日本の軍師である竹中半兵衛とか、私は持っていたから」
カナデもそこまでは人物には詳しくなかったらしく、違和感を覚えているシノンにその理由を尋ねると、彼女が感じていた訳を話した。フォンも詳細は知らなかったため、シノンの感覚に共感しかねていた。
そんな一同に助け舟を出すべきと判断したらしく、スタッフからカナデのコスプレにコンセプトが書かれた説明書がフォンに手渡された。どういう理由なのかと、それに目を通したフォンは…それを一目して勢いよくそれを閉じた!
「…ど、どうしたのじゃ…?何が書かれていたのじゃ?」
「……とりあえず、皆が見なくても知らなくてもいいこととだけと言っておこうかな。特にカナデは絶対に知らなくいいことだと断言しておく」
「お、お主がそこまで言うのなら信じるが……むぅ…」
頭を抱えて困った姿になっているフォンに、そこまで言われては聞けないと引き下がったカナデだが、むしろ、フォンにそこまで口を閉ざさせる理由とは何だったのかと思うのは当然で…
(『本気を出した時のあわわ軍師』…いや、確かに魔女っ子っぽい恰好に秀才キャラだけど、まさかの違う三国志からの選出とか…完全にロリ枠で選んだだろう、これ?!)
さっきの話をぶり返したくない…というか、どちらかといえば、格好で選んでないかと思わざるを得ない選出理由に、フォンは知った真実を闇へ葬る決意をしたのだった。
「リーファの二刀流か…リーファ的にはお兄ちゃんのキリトを真似してやってみようとか思わなかったの?」
「そもそも、二つの武器を同時に運用しようとか結構高度なことですからね?旧ALOの時でも試したプレイヤーはいましたけど、誰もイマイチといった形でしたし…むしろ、難なく使いこなしているお兄ちゃんやフォンさんが異常かと…」
「それは酷い飯草だぞ、リーファ…剣道にだって、二刀流の型はあるだろう?」
「それはありますけど…あたし的にはやっぱり一刀流の方が慣れ親しんでますから。でも…いつかお兄ちゃんと揃って二刀流でプレイするのもありかもしれませんね」
「選出理由もキリトの妹ってことで、二刀流が似合いそうということからだったのかもしれないね?」
さり気無く兄と兄の親友をディスりながらも、今はできなくても挑戦しようと思っていたリーファの前向きな意見に、フォンとユウキも笑顔を浮かべながらエールを送っていた。
「弓の名手といえば、他に誰かいたっけ…俺が思い付くのは那須与一とかなんだが…」
「そうね…さっきも話に出た三国志からだけど、蜀の五虎将である黄忠や魏の曹操に使えていた夏侯淵も有名よね。神様枠だと、アポロンとかアルテミスも代表的ね」
「シノンって凄い博識だよね…ボク、聞いたこと名前ばっかりなんだけど」
「本を読んでたら覚えるものよ、ユウキ。といっても、私の場合、小説の方が多いんだけどね…フォンはどうなの?あんたはあんたで、それなりに読んでそうなイメージあるけど…」
「俺の場合、料理雑誌とかそっち系の方が多いし、小説とかもジャンルとしてはミステリーとかの方が多いからな…シャーロック・ホームズとか。といっても、昔の話で、今はそこまでといった感じだけどな」
読書家としての知識からスラスラと応えていくシノンに、ユウキが憧れるような視線を向ける。フォンもそこまで深く読み込んでいないタイプであったのもあり、純粋に凄いと思っていた。
「それにしても、英雄の真似をするって…ある意味でVRMMOっぽい感じのコスプレですよね」
「そんなこと言ったら、ユウキとリーファにシノンはUWで女神アバターを使っていただろうが…」
「それはそうだけど…私たちが知っている偉人になるのとは、また感覚が違う話でしょう?」
「逆に聞くが、フォン…お主はその神様みたいなコスプレをしているわけじゃが、個人的にはどんな人物のコスプレをしたいと思うのじゃ」
「えっ、そうだな………真田幸村とかかな。元の世界で大河ドラマやってた時に、全話見たのもあって、いいなって思って」
「とんでもない理由からの選出だったね…ボクは源義経とかやってみたいと思ってるんだけど」
「何故かしらね…ユウキなら八幡飛び伝説のように、舟を容易に跳ねて移動できそうなイメージがあるわ」
成りきりに近いコスプレということで、テンションの上がったリーファにフォンが似たようなアバターを使ってなかったかと無粋なツッコミをして、シノンに窘められていた。
一方で、カナデからもしなれるならどんな人物になりたいかと言われ、予想の斜め上の理由を交えて答えたフォンに続き、ユウキも自身の希望を出す…凄くイメージに合ってそうだとシノンが思ったのは余談だ。
「…さてさて、それじゃ、次のテーマに移るか」
カナデたちが退出するのと同時に、コスプレテーマのスロットが三度動き出した。そして、止まった項目はというと、
『メカニカル』
「急にメカメカしくなったな…というか、GGOはとはまた違った感じのアバターだな」
「そうだね…というか、ボクのアバター…装甲少なすぎない!?」
転移の光に三度包まれ、目を開ける前に、動きと連動した金属音が耳に入り、遅れて視線を自身の身体へと向ける二人。
フォンの方は、口がフェイスガードで覆われていることもあってエレクトリック的な加工がされた声に変わっており、右手に銃、左手にボムガン、背中には大型の武装特化型バックアップに、足元に専用のデザインのレッグパーツが装備された某主人公気を思わせるようなものに変わっていた。
対するユウキは先程のジャンヌ・ダルクに近い清廉さを感じさせる白を基調とした装甲を纏っていたが、白のレオタードスーツの上に一角獣を思わせるような頭部パーツに、腕部
胸部・飛行用バックパック・腰部・脚部防具が控えめな量で装備された軽量装備だったわけで…
一気に肌寒さを覚えたこともあって驚くユウキに対し、フォンはあまり直視しないように目線を逸らしていた…ちょっと顔赤くなっていたのに触れないのはお約束だ。
「…ユウキが軽量型なら、あたしのこれはそれに対するてんこもりってことなんでしょうね」
「おっ、今度はお前らが……どうした、キリト!?なんで、登場していきなり地面に四つん這いになってるんだ?!」
「なんというか…現実を受け止めるまでに時間が掛かってるみたいなのよ。立ち直るまで、少し時間をあげてちょうだい」
そして、さっきのゲストたちのように少し遅れて姿を現した三人…リズたちを出迎えようとしたフォンの言葉が途中で変わってしまった。
物凄く重々しい装備をしたリズに、逆に騎士をメカニカルにした格好のアリスと続いて現れたキリトが何故か地面に四つん這いになっていたからだ。
どうやら今回のコスプレに色々と思うところがあったらしい…アリスの言う通り、話に触れるのは最後にするべきかと思い、まずはミリタリー職が濃いリズへと話を振ることにした。
「リズのそれは…銃火器の塊だな」
「頭部に熱量・音波までも感知できるバイザー付き6mm口径頭部バルカン砲、右腕部には接近してきた敵を迎撃するための腕部内蔵式ガトリングガン、左腕部には上腕に二連装グレネード、下部にはトリモチランチャー、横腰にはそれぞれ折り畳み型単発式レールガン二門、肩と脚部には火力がそれぞれ異なるミサイルランチャー、足の裏側には隠し武器としての小型ナイフが三つずつ、推進力を確保するためのバックパックは独立稼働飛行が可能な自動ユニット兼大型光学ビーム砲台……
…はっきり言うわ、どこの誰に喧嘩を売る装備よ、これ!?!?」
一目見て過剰装備…一体どこに殴り込みに行くのかと目を疑うばかりの重装備に、流石のフォンもどうコメントすべきか困る程だった。
解説したリズも迷彩カラーの重装甲を震わせながら叫んでいた。
「まぁ、言葉にするのなら…フルアーマーリズベットっていったところか?」
「変な二つ名みたいなので呼ばないでよ!?というか、滅茶苦茶重たいのよ、この装備!スタッフらが着けてくれたわけだけど、今の私、ここから一歩も動けないほどなんだから!?」
「これじゃ固定砲台だね…というか、ちょっとでも被弾したら爆発しそうだし、同時に人間火薬庫にもなってるんじゃ…」
ロマンの塊というべきなのか、てんこもりの悪いところが出たというべきなのか…明らかに火力を重視し過ぎで、機動力など鑑みてないその重装備はリズにもかなりの負担を掛けているようだ。
このままだとテーマを終える前にリズが力尽きそうだと判断したフォンとユウキが、とりあえず外せそうな銃火器装備を取り外していった。
「それで、アリスは……騎士っぽいロボットって解釈でいいのか?」
「そう、みたいね…ファンタジー世界で活躍した三種の神器を身に纏った強化形態や、某異世界から飛ばされてしまったゼロの名を冠する騎士をそれぞれ混ぜ合わせた感じみたいね」
「騎士なのかロボットなのか…どこぞの名人さんの言葉を借りるなら、『○○○○は自由だ!』って感じなのかな」
騎士としてのモチーフからなのか、それとも、元祖が記憶喪失であったことや善と悪との心に分かれてしまった片割れの存在という似た立ち位置からの選出なのか…ミキシング技術で○○○○を作ったら、こんな感じかというのが今のアリスの姿だった。
「アリスが勇者か…そうなると、ヒロインは確実にユージオだな」
「それで、ライバルとして競い合うポジションに絶対キリトが出てくるだろうね」
「…ねぇ、フォン。そういう物語って、序盤でライバルと闘う場面が多いわよね?そういう時に再起不能にするか、息の根を止めるのはありなのよね?」
「気持ちは分からないでもないが止めとけ、アリス…物語が破綻するか、勇者が闇落ちする展開にしかならないから。そんで、奇跡的に復活したキリトにお前が討たれる未来しか見えないから」
ジェラシーによってブラックな部分を覗かせるアリスに、流石のフォンも待ったを掛けた。ちなみに、ユウキも同じことを一瞬考えていたりしたのだが…
「…と、まぁ…二人のコスプレに良し悪し問わず触れてきたわけだが…キリト、まだ駄目なのか?」
「…フォン。俺はこのまま奈落の底に落ちたいぐらいに、ここから今すぐに消え去りたい気分なんだな」
「そ、そこまでお前に言わせるって…どんなコスプレなんだよ」
「…笑わないか?」
「……分かった、笑わないよ。約束する」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
珍しく重みのある問いかけに、一瞬で覚悟を決めてから約束したフォン…その言葉を信じてか、一拍置いてからキリトは四つん這いの状態から立ち上がった。
「…?どこが変なんだ…笑う要素が逆に見当たらないんだが…」
「…う、うん。ちょっとメカメカしいかって言われると、微妙だけど…普通にありそうな感じだけど」
「そうだよな?このままだと、まぁ確かにそうなんだけど……」
鎧武者というべきなのか…モチーフ的にはアリスのものに近い黒を主体とした装甲に黄色のグラデーション、額のV字アンテナでロボットらしさを匂わせているが、見てくれは確かに普通だった。
しかし、キリトがげんなりしている理由はここからが本番だった。
「っ…!…トランスフォーム!!」
「「…?!」」
…ガシャガシャガシャン!
いきなりキリトが叫んだと思えば、その身体が複雑な金属音が絡み合うのと同時に形を変えていく。一体何が起こっているのかとフォンとユウキが驚きの目で見守っていると、
「…あー……なるほどな、まさかの変形ロボットか」
「べ、別に変じゃないと思うけど…ロボットに変形は定番じゃないのかな?もしかして、変形する度にどこか身体が痛むとか…?」
「いや、別に関節が変な方向に曲がっているとか、ダメージが発生するとかはないんだが…これを見たアスナたちが爆笑しててな…」
「「えっ…?」」
「『キリト変形』『変形するキリト君』『ついに乗り物にまで手を出したのか?』『ビークルキリト』…途中からクラインが面白がって、色々な名前を付けるようになってさ…」
「…その…気にするな、キリト。ほら、他の世界には機械生命体とかだって普通に存在する世界もあるんだから…!」
「フォン、フォローの規模が大きすぎない、それ!?」
散々裏方で弄られたのだろうと察したフォンが、思わずパラレルワールドとか異世界のことを持ち出すも、流石にそれを持ってくるのはどうかとユウキがツッコミを入れていた。
「でも、この作品だとメカニカル系のアイテムが出てくるのってGGOだけだから、ある意味では新鮮よね?」
「まぁ、みんなはそうだよな。俺は映現世の剣の効果であれよこれよと手を出す機会がどうしても多くなるから、そうでもなかったりするんだけどな」
「私やユージオからすれば、ALOやリアルワールドが新鮮すぎて、どれもが目新しく感じるんだけどね」
三者三様の意見がリズ、フォン、アリスから飛び出る中、ユウキは車から人型に戻ったキリトを見ながら、
「ヘリコプターに変形できるのも楽しそうだよね…もしくは誰かと合体して巨大ロボットとかになるのも」
「が、合体か…とりあえず、アスナたちが大揉めしそうなことだけは確かだな」
「それ、俺とお前とユージオが合体ロボットになろうみたいな話になったら、さらにとんでもないことになる気がするんだが…」
「断固妨害してあげるわよ、フォン、キリト」
「そのどさくさに紛れてクラインも来そうだけどね」
ロマン溢れる話を持ち出し、キリトとフォンがそれぞれ冷や汗を流すことになった。特に、後者に関しては『ユージオとの合体は私よ!』と言わんばかりの覇気を纏ったアリスが宣戦布告し、呆れた表情でリズがありそうな可能性について言及していた。
「…でも、そういう合体とかお互いの息を合わせないといけなそうだよな…いざという非常時以外はそういうのはちょっとな…俺はやっぱりソロの方がいいかな」
「…協調性なしかよ…!」「…協調性ないわね…!」
揉め事は避けたいと思っていたのか、そんな正直な感想が漏れたキリトに、ジト目と共にフォンとリズが口を尖らせたのは言うまでもないだろう。
「結構やったよな…次でラストあたりか?」
「そうだね…あとはシリカとユージオとエギルさんぐらいだよね、出てないのって」
「だな…それじゃ、次のテーマに移ろうか!」
ゲスト三人が退出し、そろそろこのコーナーも潮時かと感じたフォンがテーマを決めるスロットが止まるのを見守っていた。
『アニマル』
「…こ、こう来たかポン……うん?!」
「フォ、フォン…今、変な語尾がついてなかったワン?……ワン?!」
毎度の如く視界が転移によく似た光に包まれ、姿が変わったと認識したフォン…が、自然と口から出た言葉に気付き、そして、それはユウキも気付くものだったが、彼女は彼女で変な語尾が付いていることに気付き…
「な、なんじゃこりゃぁぁぁぁ…?!」「な、なにこれぇぇぇぇぇ…?!」
「ええっと…これが今回のアニマルコスプレのテーマらしいですキュル」
動物への擬態化は流石にリアリティがありすぎてNGになり、耳フードがついた動物パジャマらしきものへと身を包んだ二人…腹黒や策略家というイメージからフォンは狸、ユウキは無邪気さといった点から薄紫カラーの子犬の服装になっていた。
が、どうやらこの動物パジャマ…装備したプレイヤーの語尾をその動物に関連したものに強制的に変化させる能力を持っていたらしく、遅れて現れたゲスト陣のうち、シリカが代表するように応えていた。
「も、もしかして…このテーマが終わるまでずっとこの語尾の状態ってことなのかポン」
「そうらしいぞ、フォン…お前さんがポンって言うのは…何と言うか、イメージと違い過ぎるなドン」
「ぶふぅぅ!?エ、エギルさん…!その語尾、絶対に人のこと言えませんよポン!?」
「まぁまぁ…この番組にこのスタッフだよコン、フォン。こんな展開になることぐらい、なんとなく予想はついていただろうコン?」
「うわぁ……ユージオがコンって名乗るとか全然似合ってないワン…」
「…えっ?!」
恐る恐る受け入れ難い事実を確かめるフォンだが、想像していなかったエギルの語尾に思わず吹いてしまった。本人は真面目なのだろうが、語尾が全てを持って行ってしまっていた。
一方で、慣れたというか、早くも諦めて受け入れているユージオがフォンを諭そうとしたが、紳士的なユージオに胡散臭い語尾は似合わないとユウキに一刀両断されていた。
あのユウキですらちょっと引いてそう感想を述べるのだから、よっぽど似合ってないのだろう。
「マンモスに狐って…太古の力強さとか、可愛い系の狐耳とかでのセレクトっていうのは分かるが…シリカのそれは何の動物なんだポン?」
「わ、分かり辛いですかキュル…?しましまに、この柔らかいフォルメと言えばキュル?」
「………猫ポン?」
「レッサーパンダですキュルー!?」
エギルがマンモス、ユージオが狐…残るシリカが何の動物パジャマを着ているかが分からず、ヒントを元に答えるフォンだったが、見事に外してシリカが憤慨していた。
「猫はアスナさんとかシノンさんのイメージじゃないですかキュル!」
「悪い悪いポン…キリトは狼とかかポン?一匹オオカミの意味も込めてポン」
「あー、ちょっと分かるかもコン…アリスも猫のイメージかなコン」
「リーファは鳥とか…牛のイメージもあるんだよねワン」
((…絶対に胸のことを無意識にトレースしたな、ユウキ))
ここにはいないメンバーだったらどうかと話しているフォンとユージオだったが、何気なくユウキが放ったその一言に、視線を逸らしながらも意見が一致していた。
「リズさんは…アライグマとかどうですかねキュル?」
「まぁ、女性陣は可愛い動物の方がいいだろうなドン」
「そうなると、カナデはハリネズミとか似合いそうですねポン」
「ユイちゃんだとリスとかいいんじゃないかなコン?キリトは……カラスとか黒鷲なんかどうなんだろうコン」
「ユージオ、お前…完全に色で選びに行っただろう、それ…アリスはライオンのイメージがあるんだが、俺だけかポン?」
「あー…騎士モードの時とかちょっと威圧感あるもんねワン」
互いに思うがままのイメージを交換していく中、残るはクラインだけになったのだが…
「…狼とか?作品によって、良い人だけど残念キャラだったりすれば、下心が強かったりとかするし…送り狼的な意味とかポン」
「狼って、どっちかといえばフォンのイメージもあるけどねコン。人狼ゲームみたいな騙し合い、滅茶苦茶強そうだしコン」
「確かにそうだなドン…以前、トランプで勝負した時も、お前さん結構勝ってたよなドン…」
「あの勝負はなんというか…シノンとアスナ以外、ちょいちょい動揺するのが見えていたから察しやすかったのもあったからなポン…ユウキなんて、ババを引いた時のリアクションから、目線や態度でどこにあるか丸わかりだったぐらいだからポン」
「あー!?それでフォンが引く時には、全部ジョーカーを避けたんだワン!あの時、フォンが一回もジョーカーを引いてくれないから、そのまま負けたのにぃワン!?」
やはり駆け引きが上手いというイメージがフォンにあるらしく、声を揃えたユージオとエギルの指摘に肩を竦めるフォン。
事の発端が結構レア度の高いお菓子の余り4個を、誰が二個目として食べるかというくだらない理由でのトランプババ抜き勝負だったわけだが…フォン、キリト、リーファと対峙したユウキはものの見事にやられたことがあったのだ。
で、手札をコントロールしやすかったフォンが一番に上がり、(ここにきて運の悪さが出たのか)リーファが絵札を全然揃えられない中、先にキリトが二番手で上がって勝負が決したわけだ。
ちなみに別組のアスナ、シノン、リズ、シリカが勝負していたのだが…まぁ、フォンが言うように、アスナとシノンが勝ったわけで…その四人がお菓子にありつけたのだ。
「…あれで拗ねて、半日ユウキが口を利いてくれなくなったからなポン」
「それは……結局どうしたんですかキュル?」
「同じお菓子を材料揃えて、ユウキが満足するまで食べてもらったら、ようやく口を利いてもらえたよポン…あれはあれで大変だったなポン」
「アハハ……えっと、フォンが作ってくれたお菓子も美味しかったよワン?」
「ユウキ、言うべきことはそこじゃないと思うよコン…というか、フォンって、本当にユウキには甘いというか…僕への剣の手ほどきにも少しはその優しさを分けてほしかったよコン…」
遠い目をして結末を語るフォンにシリカは苦笑いするしかなく、何か言うべきかと口を開いたユウキ。そんな二人の仲の良さに呆れるユージオとエギルの姿があった。
「…これでラストっぽいな。レギュラーメンバーも出尽くしたし、このコーナーはこれで終わりかな(…思った以上に平和に終わったな…警戒していたのが拍子抜けだな)」
『アニマル』でのコスプレも終わり、ユージオたちが去ったことで、元の姿に戻ったフォンとユウキ。ようやく終わりが見えたフォンが安堵の息を吐きながらそんなことを想っていたのだが、
「…あれ?でも、お題のスロットがまだ回転してるよ?」
「マジか…まだ何かを着せたいのか、あの作者は…というか、このまま二周目とかいきそうで怖いな…次は何のテーマになるのやら」
空中のお題スロットが未だに回転していることに、ユウキの指摘にで気づいたフォンが溜息を吐く。といっても、やっぱりすんなりとは終わらないよなと思っていたこともあって、そこまで落胆しているわけでもなかった。
なるようになれの半ば諦めの精神でスロットが止まるのを眺めていた二人だったが…
『結婚式』
「「…えっ?」」
楽観視して余裕ぶっていた二人の目が驚きで開かれるも、次の瞬間にはこれまでのように青白いシステムの光が二人を包んでいたわけで…
「…まさか、こんな形で実現するなんて…!」
「まぁ、当然じゃろうな…本編なんて何年先の話になるか分からぬ感じだからのう」
「あっ、カナデ…ちぇ~、ボクだけじゃなかったのか」
「悪いのう、ユウキ…一応、わしも本作品のサブヒロインじゃからのう」
光が晴れ、どういう風に自身の姿が変わったのかと見下ろすと、動きづらい違和感に気付くのと同時に幸福感が胸に満ちるのを感じるユウキ。
それに水を差すようで申し訳ないと、しかし、その声にちょっと喜びが出ているカナデがいつの間にかユウキの隣に現れていた。
…もうお分かりだろう。
ユウキとカナデのコスプレの意匠はまさしく『花嫁』であった。
白青紫をベースカラーに、腰元から伸びて更に一枚重ねる形で纏うオーバースカートに対し、ノースリーブによって肩を中心に肌が露出している部分が多いデザインのウェディングドレスのユウキ、
対するカナデは袖口がゆったりと広がっているパゴダスリーブという長袖に、後ろ越しの部分からふわりとした布地が付け加えられたバッスルという組み合わせの、琥珀と純白のグラデーションを意識したウェディングドレスに身を包んでいた。
ユウキ自身は憧れというのも重なりとても嬉しそうに、何度も自身の動きに見惚れるようにその場で動いているが、カナデの方は普段の服装とはあまりにもベクトルが違い過ぎるドレスに困惑と、水着と同じように自身に似合っているのかと不安でオドオドしてしまっていた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
そんな花嫁たちに対して、お相手となるであろうフォンはというと……頭を抱えてしまっていた。
まぁ、無理もない話だろう…あの水着回でさえ、一瞬言葉を失い掛けたのだ。今回は結婚を強くイメージさせる花嫁姿の二人がいて、自身もそれ相応に相応しい恰好をしているのだ。
もうなんというか、このままゴールインしてしまえといわんばかりのスタッフたちの策略に頭を悩ませているに違い…
「…なんじゃこりゃああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」
…と思われたが、どうやら違ったらしい。
さっきのアニマルパジャマ以上の衝撃を言葉によって表すかのように絶叫するフォンは点を見上げた。その恰好は…
「なんでここにきて、神父服なんだよぉぉぉ!!」
全身黒に白タイ…胸元には教会らしさをアピールするためか、十字架のロザリオが欠けられ、おまけに聖典らしき書物を持ったフォンの姿がそこにはあった。
フォンなりにテーマが『結婚式』だと分かった際にある程度の覚悟はしていた。
本編でも、あそこまで清々しく二股…コホン…二人同時に幸せにしてみせると見栄を切ったこともあり、ユウキとカナデがウエディングドレスに身を包むであろうことは予期していた。
ならば、対する自分は確実に花婿衣装だろうと予想していたわけで…下手をすれば、近いのキスをさせられるみたいな公開処刑まであるのではと危惧したほどだ。
ところがだ…蓋を開けてみれば、まさかの祝福される側ではなく、祝福する側という覚悟や予想してきたものを全てぶち壊された格好に大混乱していた。
とりあえず、愛する女二人の格好に誉め言葉を送るのを忘れてしまうぐらいにとか、紳士服はキャソックと呼ばれているんだと、どっかの書物から得た知識疲労できないほどの混乱しているレベルといっておこう。
「と、とりあえず落ち着こう、フォン…!」
「そ、そうじゃ…その恰好も似合っておるぞ」
「そういう問題じゃないんだ、二人とも!結婚式というテーマを目にして、俺が想像していたのとはまた違った二人の魅力をこれでもかと引き出せているドレスを前に、なんで俺は花婿スタイルじゃないのかが大問題なんだ!?
おい、スタッフ!俺の覚悟と、嵌められたとしても、少しは結婚式らしい気分を味わえ売るかと思ってた俺と嫁さんたちの気持ちを返しやがれぇ!?」
「「っ~~~…///!?」」
我を忘れてしまっているフォンを落ち着かせようとするユウキとカナデ…だが、フォンのショックは測り知れないレベルだったらしく、いつもの冷静さどころか、普段はそこまでストレートに言うことはないであろう誉め言葉に、ものの見事に返り討ちにあっていた。
…まぁ、後で自分が言ったことを思い出して、どうせフォン自身も赤面することになるのはお約束なのだろうが…
「おらぁ、作者とスタッフ!?俺がこんな格好になっているのに、ちゃんと納得できる理由があるんだろうなぁぁ?!」
二つ名の如く、鬼の形相でキレてる(いや、正確には錯乱し掛かっているのか?)フォンがスタッフに酌量を求めていた。が、何故かスタッフたちは慌てることなく、返答を記載したプラカードを掲げた…そこに書かれていたのは、
『あなたがタキシードを着ると、とんでもなく面倒なことになるからですよ、このハーレム野郎』
「…えっ?」「えっと…?」「お、おう…」
とんでもなく強気な反論文章に、フォンたちも思わず三者三様の反応で困惑してしまう…あの怒り心頭だったフォンまでもちょっと引くほどにだ。
スタッフの言わんとすることが理解できず、どういう意味かとフォンが尋ねようとした時だった。
「だ~か~ら~!なんで、私が出たら駄目なのよ!?」
「ダメに決まってるでしょ!本編に私たちはまだ出てないんだから?!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」
その答えがスタジオの後ろ側から聞こえてきた…誰かがこっちに来ようとするのを、もう一人が制止しようとしているやりとり…その声の主に見当がついた三人だが、フォンの方はさっきまでの激怒していた真っ赤な顔から一転真っ青へと顔色が変わり、ヒロイン二人は目が笑っていない笑みを浮かべていた。
「いいじゃない!どうせ本編とは関係ない世界軸・時間軸で、多少はなんでもありのお祭り回なんだから!私の一人や二人出たくらい大したことないじゃない!?」
「いやいやいや!大したことあるに決まってるよ!?この後、本編での登場を待ち望んでるファンの人の期待をここで使っていいわけないじゃない!」
「あんたはいいじゃない、WoU編でちょっこと出番あった上に、次章でメインヒロイン枠で出られるんだから!私やお姉ちゃんはあとどれくらい待たないと出られないと思ってるのよ!」
「そ、それを言われると…だからって、ウェディングドレスで出て行こうだなんて、完全にユウキに喧嘩を売りに行こうとしているものじゃない?!」
「当然そのつもりに決まってるでしょう!」
「そのつもりだったの?!」
「だって、考えてもみなさい…一番最後のヒロイン枠の上、相手は既に正妻のポジションを獲得しているのに加え、フォンには他にも相手がいるのよ!なのに、交流時間が一番少ない私が、フォンの心を掴もうと思ったら下克上するぐらいの勢いでないとダメじゃない!?」
「うぐぅ…ひ、人のポジションを取るのは人としてどうかなと思うんだけど…」
「そんなこと言ったら、ミニハーレムを築いているフォンたちもどうかと思うし、そんな彼を好きになった私たちもどうかって話になるけど…」
「ううぅ……そ、それは…」
「あと、あんたはあんたでちゃっかり用意された花嫁ドレス着て来てるじゃない…もしかしたらみたいな考えはあったんじゃないの?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「…ということで、突撃してもいいわよね!」
「…はっ!?だ、ダメだってぇ!?」
壮絶な…いや、完全に一方的な論破になんとか食い下がろうとする少女の奮闘ぶりがバックヤードから聞こえてきた。
論理的な話し方に知性の良さに凄い大人っぽさを感じるも、人の物であっても奪いに行こうとする容赦のなさ…というか、我儘っぷりは年齢相応のものが出ていた。そんな年下の人物に圧倒されるもう一人の少女は、また別の意味で苦労人な感じがしていた。
…まぁ、ちゃっかりウェディングドレスを着て来ているようで、ちょっとした欲望はあったらしいが…
「「…フォン」」
「は、はいぃぃ!?」
未だに攻防(になっているかは甚だ怪しいが)を繰り広げるセット裏のやりとりをBGMに、現実へと意識を戻したフォン…いや、絶対零度の呼び声に引き戻されたというべきだろう。
『何か申し開きはあるか?』と目線だけで語るヒロインたちの姿に、一瞬目線を逸らしたフォンは、
「いや、その…未来のお話というか、あくまでも可能性の話であって……それが実現するのは……また別の………申し訳ございませんでした…!」
なんとか言葉を取り繕い、言い訳を考える時間を稼ごうとするフォンだったが…話すたびに眼光と無言の圧が強まり、言い逃れはできないと悟って正直に謝るしかなかった。
「ゴメンで済んだら、多分もっと世界は平和だと思うよ?これはあとでみっちりとお話をしないといけないね?」
「そうじゃのう…どうやらお主には、わしらがお主のことをどれだけ思っておるかを再度認識させる必要があるようじゃのう」
「……お、お手柔らかにお願いします…」
もちろん、謝って許してもらえるわけがなく…この後、Wお説教が確定したフォンは心の中で叫んだ。
(不幸だああああああああああァァァァ!!)
…まぁ、最後の最後でとんでもないオチがやってきたことに安堵したのは余談だが…
「ああぁ~、なんかどっと疲れたぁ~…」
「疲れてるところ申し訳ないんだけど、次のコーナーの時間が迫ってるから、ちゃっちゃっと進めていくね」
「ユウキ、意外と容赦ないのう…」
「あれ…次のコーナーからはカーディナルも司会に参加するのか?」
普段の装備に戻り、ようやく一息吐いたフォンだが、時間は有限と言わんばかりにユウキは番組を進行させるようだ。
…ちなみに、CED組(Come Early Deban…『早く出番をくれ』の略称…MOREDEBANの類義語)のヒロイン二人は、スタッフ陣の尽力によってなんとか帰されたそうで…まぁ、その際にどこぞの二刀流女剣士と腹黒公務員のお友達(?)である水妖精族剣士が乱入して、とんでもない被害を被ったらしいが…もう終わった話なので深くは詮索しないでおこう。
そんなスタッフたちの苦労(半分は因果応報な気もするが)など知らないフォンたちが話を進めようとするも、序盤ではいなかったカナデもここからは司会陣に加わるのかと思って尋ねたフォンだったが、
「ううん、ここからはスタジオのセットを変更して、次のコーナーに移るんだよ」
「そうじゃのう…わしらだけでなく、キリトたちも参加する形になるようじゃぞ」
「へぇ~……うん?ちょっと待て…なんで概要を知ってるんだ?俺の台本にはそこまで詳しく記載は……ま、まさか…?」
「先に謝っておくぞ、フォン…すまん」
やけに詳しい説明に疑問符を覚えたが時すでに遅し…嫌な予感を覚えたフォンに、とても申し訳ない様子で謝罪するカナデのやりとりの最中、ユウキがなにやら怪しげなボタンを手にしていた。
「それじゃ、ポチっと!」
「へっ…うわあああああぁぁぁぁぁぁ~?!」
元気のよい発言と共に左人差し指でボタンが押されると、フォンの立っていた司会席の足場が消え、重力に引っ張られる形で悲鳴を上げながら、フォンは地面の底へと消えていた。
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
…カンカン!
「…ぅぅん…!何の音だ…?ってて…体が痛い」
「(…カンカンカン!!)さっさと起きなさい、被告人」
「分かった、分かった!?起きるから木槌を鳴らさないで……はっ?被告人…?」
意識を取り戻したばかりのフォンだったが、先程よりも強く多い打撃音に周囲を確認する間もなく、立ち上がろうと……立ち上がろうとして明確になった意識が聞き捨てならない言葉を認識した。
そして、フォンは自身がどこに落ちてきたのか…自分が今、どこにいるのかをようやく認識できた。
「これより、第一回SAO裁判を執り行います」
「…さ、裁判所だって?!ここは法廷ってことなのか…!」
木槌…いや、先程から聞き続けているガベルを軽く一回叩き鳴らした人物の格好、今、自分がいる場所の眼前に設置されたへその辺りまで高さがある被告人台、両並びには机がそれぞれシンメトリーの如く置かれた弁護士・検察席…実際に自身が訪れたことはないが、父親の仕事の訪問先に一つでもあり、何度か写真や動画では見た事のある法廷が、自分のいる場所であった。
「…というか、裁判?!どういうことだ!そもそも……なんで、お前が裁判長の席にいるんだよ、アリス!?」
「しょうがないじゃない、私以外に裁判長役が務まりそうなタイプのキャラがいなかったんだもの」
「現実世界の法律にそこまで詳しくないお前がそのポジションの時点で、裁判が成立しないと思うのは俺だけか!」
「大丈夫よ、フォン…これはSAO裁判。普通の裁判ではないもの」
「…さいですか」
裁判官が着る法服へと身を包んだアリス…UWだと整合騎士をしていたこともあってか、確かに雰囲気だけは似合ってるとは思いつつ、流石にその役目は荷が重いのではと抗議するフォン…残念ながら、話が通じるかどうかは別だったようだが…
「そもそも…さっき俺のことを被告人って言ったか?訴えられる覚えなんて……ほんの少ししかないんだが」
「ちょっとは自覚あるのね…まぁ、安心しなさい。あなたが思っているようなことを裁くためにこのコーナーが生まれたわけじゃないから」
「そう、なのか…?」
「ええ…もう200話近くやってきた中で、原作主人公であるキリトの活躍をこれでもかと奪っている件やら、映現世の剣というチートアイテムでとんでもないやらかしを繰り返したこととか、ユウキやカナデ殿とイチャイチャして世の独身男性の方々を血涙崩壊させたりとか、原作キャラのキバオウ…コホン…K氏の人生の方向性を大きく歪めたこととか…そういうのが議題ではないから」
「待った、ゴメン、俺が想像してたのと全然違った!?一番最初に関しては確かに悪いとは思ってるけど、一番最後のは完全に冤罪だと思うんだが!」
普通の民事裁判的な要素かと思っていたフォンだが、まさかのメタ発言混じりでの例えをアリスから出されると、想像以上の内容にドンびいていた。
「…となると、そういうの以外でということか。というか、俺を訴えたい人たちがいるって解釈でいいんだな?」
「あら、思ってたよりも聞き分けがいいわね?」
「お前と違って常連だからな、この番組…ここまできたら、察するって」
もう諦めの境地に至った表情で、さっさと話を進めろといわんばかりのフォンに、アリスも同意して話を進めた。
「それじゃ、今回フォンに色々と物申したいという原告を紹介するわね」
「……まぁ、そうだよな、そう来るよな」
アリスの言葉によって、裁判長席の真横…普通、原告というか、訴える側の人の位置はそこではないだろうというツッコミを飲み込み、姿を現わした彼女たちにフォンはそうつぶやいた。
「ユウキにカナデ…確かにお前らには何を言われてもしょうがないなとは思うよ、うん」
「ふんだ!フォン、ボクがどうしてこんなことをしてるか、本当に分かってる?」
「そうだな…とりあえず、スタッフに担がれ、色々吹聴され、誘導された結果、普段は抱え込んでいた不満がつい爆発した…ってところかと見てるんだが、どこか間違ってるか?」
「ええええぇぇ!?な、なんで知ってるの?!」
「カナデはそんなユウキに色々と熱弁されて、思わず話に乗ってしまったってところかなと思ってるんだが…まぁ、お前はお前で抱え込むタイプだから、むしろいい機会かもしれないが…」
「…いや、冷静過ぎやせんか、お主。それにとっても察しが良すぎて逆に怖いのじゃが…」
「ユウキはいわずもがな、ちゃんとお前のことだって見てるつもりだからな…さっき謝った姿からして、どっちかといえば巻き込まれたんだろうなとは思ってたし…あと、この番組に何回騙されてきたと思ってるんだよ。多少の抵抗はできるって、流石に…」
達観もここまで極まれば怖いと評するべきなのか…悪だくみの笑みから一転して驚くユウキと、唖然とするカナデの問いに平然とした態度で応えるフォン。
互いの心理を見事に分かっているという良いシーンの筈が、一方的に看破した側が冷めているという酷い構図になっているのは番組としてどうなのだろうか。
「ふ、ふんだ!平然としていられるのも今のうちだけだよ、フォン!絶対に訴えてやって、ギャフンと言わせてみせるんだから!」
「ギャ、ギャフンと言わせてやるのじゃ…!」
「…カナデ、無理に合わせなくていいんだぞ…というか、完全に俺が悪者扱いなのもどうかと思うんだが…」
「真顔で指摘するでないわぁ~…!?」
某行列のできる相談所並みの勢いでそう訴えかけるユウキに釣られてカナデの言葉にツッコミを入れつつ、これは大人しく裁判を受けるしかないとフォンは悟るのだった。
「甚だ不本意だけど、裁判を受けるよ…えっと、裁判長アリス」
「良い意気込みね。それなら、他の参加者たちを紹介するわね。まずは検察役を務めるのは彼女たちよ」
さっさと本題へ入るべきだと思い、大人しく流れに身を任せることにしたフォン…その姿にアリスも気を良くしたのか、話を進めるようとしていた…裁判長と呼ばれたことに気を良くしたのもあるかもしれないが…
そんなご機嫌なアリスの紹介で、検察席へと姿を現わしたのは、
「さぁ、フォン君…貴方の罪を数えなさい!」
「裁判長!今すぐ検察側を侮辱罪で訴えたいのですが!?」
スポットライトに照らされるのと同時に姿を現わしたのは、相方に呆れた視線を向けるシノンと、左手でフォンを指さしながら宣言していたアスナだった。
…が、そのアスナのポーズと台詞が大問題だった!とりあえず、さっきまでの冷静さをかなぐり捨てて、フォンがツッコみを入れる程に!!
「おまっ、アスナ!?もう一つの作品…というか、あの名台詞をそんな安っぽく使うな!色々な人に怒られるわ!?」
「えぇ~…だって、こういう時でないと言えない台詞じゃない、これ?」
「あれはあの二人で一人の探偵やその師匠であるあの方が言うからこそだろうがぁ!?せめて、どこぞの時の王者みたいにもうちょっと捻れよ!というか、今のお前は検察官だろうがぁ!?」
「ありがとう、フォン、代わりにツッコんでくれて…本当は私も一緒に言う流れだったのよ」
「言わなくて英断だったと思うぞ、シノン」
炎上や叩かれることなど全く気にしないアスナの暴挙に、いきなり大声でツッコマされたフォン…シノン的にはやはり抵抗が大きかったらしく、ノリに付き合わなかった彼女の行動に賞賛を覚えていた。
「まぁ、おふざけはここまでにしておいて…フォン君、ユウキに悲しい想いをさせた罪は重いわよ!覚悟しておいてね!」
「…まぁ、ちょっとお灸を据えるのも兼ねてという感じかしら…女としては、流石に私も思うところがあるから…諦めなさい、フォン」
「うわぁ…お前ら二人が検察側とか、正直一番相手にしたくないコンビなんだが……こうなったら、弁護士側に期待するしかないな」
言葉通り、真面目な顔つきに変わったアスナ、そんな彼女に同意するように厳しい目線を向けるシノンに、これは厳しい戦いになるなと思ったフォンは一途の望みを賭けることにした。
「それじゃ、次の紹介は…弁護士役は彼らよ」
「よぉ、フォン…なんかまた大変なことになってるな」
「えっと…精一杯弁護するから心配しないで!」
アリスの紹介によって弁護士席に姿を現わしたのは…苦笑いを浮かべつつも、任せておけと胸を張っているキリト、ユージオの親友二人だった。そんなちょっと頼もしく見える二人を見たフォンは、
「裁判長、今すぐに弁護士二人とも交代を願い申し願います」
「「えええええええええぇぇぇ~~~!?!?」」
とっても冷静に、かつ、何の感情も籠ってない非情な申し出をアリスへとしていた。あまりにもあっさりと、そして、一切の躊躇いがないその行動にキリトとユージオも叫ばずにはいられなかった。
「な、なんだよ、フォン!?いくらなんでもあんまりだぞ」
「チェンジで」
「あの…フォン。頼りないかもしれないけど、僕たちなりに全力でやるから…」
「チェンジで」
「被告人…フォン。残念だけど、交代できる弁護士はいないわよ」
「チェンジで」
キリトとユージオ両名が食い下がり、アリスが説得しようと声を掛けるも、てこでも聞き入れるものかと頑なに弁護士交代を要求するフォン。
このままでは埒が明かないと、どうしてキリトとユージオでは弁護士が駄目なのかという理由をアリスが尋ねると、渋々といった態度でフォンは答え始めた。
「この二人だと確実に論破される未来しか見えないからな」
「…それはあんまりな言い方じゃないか、フォン」
「いや、逆に言わせてもらうが、キリト…あの容赦ない言葉遣いのシノンに、いつも尻に敷かれてるアスナが相手なんだぞ?お前、全く怯むことなく俺の弁護ができると本当に思うのか?……いや、できるわけがない。ほぼ言い負かされる未来しか待ってないだろうが…」
「こ、こいつ…こっちの返事を待つよりも先に言いやがった」
「で、ユージオはまだキリトよりいいとしても、やっぱり押されると意思が弱いところがあるし…そもそもアリスが絡まないとこういう論理戦はちょっとどうかなと…」
「…それを言われると、確かに痛い所ではあるけど…」
親友だからこそ、二人の性格をよく知るからこそ、今回の論理戦には向いていないと分かってしまうからこそ、フォンは二人の交代を要望していた。なによりも、
「そもそもの話…この問題そのものに関わってもらうのが大変気まずい…」
「「あー……」」
男として情けないところを見られるのがちょっと嫌だという想いがフォンにもあったらしく、それが理解できた親友二人も苦笑いするしかなかった。
しかし、自分がこのまま意固地を張っていては話が進まないと分かっているフォンはもう色々と諦めていたものに、更に追加するように抵抗するのを止めたようで、
「…はぁ…本当に申し訳ないが、二人の力を貸してくれ…」
「おう、任せとけ」「うん、任せておいて」
「話が纏まったようね…それでは、最後に裁判員と傍聴人の紹介よ」
「普通、裁判長が傍聴人を紹介しないと思うんだけどな」
「細かいことは言わないでよ…今回、私が進行役みたいなものなんだから…それじゃ、紹介するわよ?」
「やっほー…あんたはいっつも大変そうね、フォン」
「先程ぶりです、フォンさん」
「…最低です、フォンさん」
「ちょっと待てぇい!リズとシリカはいいとして、早くも有罪にしそうな雰囲気を出さないでくれるか、リーファ!というか、あんな考えを持っているのが裁判員で大丈夫なのか、裁判長?!」
「第一印象はどうしようもないでしょう…あとはあなたがどうにかして下さい。それでは続いて、傍聴人の紹介で…彼ら彼女らに見届けてもらいます」
「…ごのゔらぎりものが…!?」
「悪い、フォン…クラインの奴、さっきからこんな調子でな」
「よっ、フォン坊。一丁前に訴えられるんだってナ」
「アルゴさん、一言多いですよ…クラインに関してはどうせそんな反応するだろうなって諦めてましたから。というか、エギルさん、傍聴するぐらいなら、キリトたちに交じって弁護をお願いしたいぐらいなんですが…」
「…すまんが、夫婦喧嘩はかみさんとの十分味わってるんでな。いい機会だから、お前さんも一回ぐらい経験しておけって」
「夫婦喧嘩で裁判レベルにまで発展するなんて、経験したくないレベルになってるような気がするんですが…というか、アルゴさん。シグさんはどうしたんですか?」
「シグの奴は『惨い』って言って傍聴するのを嫌がったんだヨ。だから、ユイちゃんと一緒にキー坊の家で留守番中ダ」
「納得しました…あと、安心も。これから起きることはユイちゃんにはとても見せられないですからね」
今にも亡者と化しそうなクラインの呪詛は完全にスルーし、エギルに弁護を求めるも、どうやら他所の夫婦喧嘩にはエギルも首を突っ込みたくないらしい。
一方で、アルゴの相方であるシグの姿がないことに言及すると、どうやら同じ男として見たくないと思ったらしい。ちょうどユイを預かってくれる人を探していたアスナと利害が一致して、留守番を引き受けてくれたのが経緯だ。
「それでは、メンバーの紹介も終わったところで、本法廷の開廷をここに宣言します(…カンカン!)」
(アリスのやつ、意外と様になってるな…本場とはちょっとやり方が違うような気もするが…)
思った以上に長い顔合わせとなったこともあり、ようやく開廷の挨拶を告げたアリスの様子を見て、そんなことを思ったフォン…余裕というよりも、これから訪れるであろう地獄から少しでも長く目を背けたいという考えからくるものだったが。
「本法廷では、被告人に対する三つの罪に関して審判していこうと思います。まずは、原告ユウキ、カナデ両名からの訴訟です…『フォンが次々と嫁候補を増やしていく問題』に関してですが…」
「「「「「「「「ギルティ」」」」」」」」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「これはもうどうしようもないんじゃないかな、フォン」
「やっぱり俺の予想通りになったじゃないか?!もう少し頑張れよ、弁護士サイド!?」
罪名を読み上げたアリスどころか、アルゴ以外の女性陣全てが揃って有罪宣告したことに、法廷の空気が一、二度下がったような気がした。
あまりに息の揃った言動にキリトは圧倒されてしまい、ユージオに至ってはもう負けを認めた方が楽なのではと諭してきたほどだ…さっきまでの時間を返せという暴言をなんとか飲み込み、フォンは友二人へと声援を送る。
「では、原告の二人から罪名に関して、被害の説明をしてもらいましょうか」
(…被害って…)
「えー…本編ではエギルさんしか認知してませんが…ボクとカナデとフォンはそれぞれ付き合っている形です。もちろん、事の発端はボクがカナデとも付き合うことを認めたのも一因ではあります…けど!
この後、もう二人も女性を落とすなんてこと、一体誰が予想できたと思いますか!?あれだけボクのことだけを愛するって宣言しておいて、他の女の子を落っことすのってどう思いますか!?」
「「「「「「ギルティ!ギルティ!」」」」」」
「いや、えっと…」
「そこに加え、既に過去に一人攻略済みとか…もう何をどうすればフォンのフラグ建築を止められるのか、ボクには分かりません!?」
「あの、ユウキ…その辺で……」
「フォンのことだから、きっと約束に違わず、みんなを幸せにしてくれるとかと思うけど、それでも受けるべき制裁はちゃんと受けるべきかと思いませんか!制裁を受けさせて、それに落とさされるチョロインをこれ以上増やすのを阻止すべきだとは思いませんか!?」
「ストップ、ユウキ!隣を見ろ、隣を!?」
「えっ?……あっ…」
とりあえずその主張とやらを聞いてからにしようと徹していたフォン…他の女性メンバーも声を揃えて有罪判決を唱える中、自分以外にダメージを受けている人がいるのに気付き何度か制止を試みていた。
しかし、普段の鬱憤がそれなりに溜まっていたのか…なかなかフォンの声はユウキに届かず、ようやく届いて隣へと視線を向けると…
「チョ、チョロイン…わしもその部類に入るのか…?」
「い、いや…ゴメン!?カナデのことを指して言った訳じゃなくって…!」
同じく原告である筈のカナデがちょっと涙目になっていた。
ユウキの言葉に触発されたのか、自身がフォンに惚れるまでの経緯を思い出してしまったカナデがちょっと崩れ落ちそうになっていたわけで…慌てて謝罪して、フォローに入るユウキの姿があった。
「というか、全員揃ってギルティって叫んでるが…その中の半数以上がそこの真っ黒野郎に同じことされてるような気がするんだが…」
「ちょ、フォン?!」
突然の振りに慌てるキリト…まさかフォンが自分をダシにするとは思っておらず油断していたわけで…キリトの嫁~ズの視線が大変鋭くなる。
「…って、ダメよ、みんな!?フォンの話術に流されてるわ!」
「「「「「「「はっ…!」」」」」」」
が、すぐさま我に返ったシノンの一言で、全員の意識が現実へと戻る。ヘイトが再びフォンへと集まるわけだが、何故かフォンは全く気にしている様子がなかった。
「それで…ユウキが言いたいことはそれだけか?」
「えっ……それは…ボクと一緒の時間もやっぱり減ったし…ALOでも寝室はカナデとは別とはいってもちょっと気にはなるし…やっぱりカナデにはカナデだけの魅力があるから、カナデと仲良くしているのを見るとちょっと嫉妬しちゃうし…」
「ふんふん…それで他には…?」
「えっと……他にだったら、ボクがスリーピングナイツのみんなとクエストに行くのを優先したりするのを簡単に許してくれたり…ちょっと無理なことや我儘言っても、あんまり嫌な顔せずにできることをしてくれようとしたり…よっぽどのことが怒ってくれないっていうか……」
「…もしかして、ちょっと扱いが軽くなってきてるんじゃないか…そう感じてるってことか?」
「…そういう、ことかな…」
「なるほどな…で、カーディナルは?まだ一緒に住み始めて日は浅いが…お前なりに不満はないのか?」
「なぁ…そ、そうじゃのう……わしはそこまで…どちらかといえば、お主らの邪魔をしてしまった側でもあるわけじゃし…強いて挙げるのなら、お主はわしの方にも気を遣いすぎなことか?もちろん嫌なわけではないが、ユウキのことを気に掛ける時間を割くだけでなく、お主の負担にもなっているのではないかと思うしのう…」
「…二人の言い分は分かった。で、検察のお二人はどんな意見なんだ?」
一切の反論なく、淡々とユウキとカナデの主張を…いや、本心を汲み取ろうとするかのように静かに尋ねていくフォン…その姿勢に、女の敵だと意識していた女性陣や、フォンの心意を図りかねていたキリトとユージオも困惑していた。
そんな中、話を振られたアスナとシノンは戸惑いつつも、思ったことをそのまま述べることにした。
「…ハッキリ言うと、いくらフォン君でもこれはやりすぎだと思うわ。ユウキが許してくれたといっても、私は絶対に許せない。そもそもユウキの気持ちを…ううん、ユウキのことが好きだって明言していたのらな、ユウキの提案を断るべきだったと思う」
「私は…アスナほど言うつもりはないけど、でも…一般論で言うのなら、人として最低だと思うわ」
「まぁ、そうだよな…それが普通の反応だよな」
「…あの、フォン。さっきから貴方変よ…反論も一切しないし…このままじゃ有罪にでもなる感じにしかなってないわよ」
「別に変じゃないさ、アリス…だって、反論する気は俺にはないからな」
「「「「「「「「「「「「「えっ…?」」」」」」」」」」」」」
ここまで受けに徹していたフォンの異常な冷静さに、流石のアリスも何を考えているのかと思い尋ねたのだが、返ってきた答えがまさかの肯定…罪を受け入れるといわんばかりの反応だったことに、法廷にいた全員が驚いた。
「は、反論する気がないって…自分が言ってることが分かってるの、あなた!?」
「分かってるさ…別にヤケになったわけでもないし、さっさと終わらせようと適当に答えてるわけでもない…心の底から指摘されたとおりだって、自分でも思ってるだけだよ」
先程の発言を確かめるように尋ねるアリス…しかし、本心だと堂々と答えるフォンの姿勢に閉口してしまう。それは責めようとしていたアスナやシノンも…そして、原告であり一番お怒りだったユウキも同じであった。
「そもそも、勘違いしてるようだから言っておくが…俺は別に無罪を勝ち取ろうなんて、この罪名に関しては考えてないからな」
「「「「「「「「「「「「「…!?!?」」」」」」」」」」」」」
そこに、更なら驚きのカミングアウトをフォンが重ね、法廷は更に混乱していく。女性陣は状況に頭の処理が追い付くのがやっとで、キリトとユージオは自分たちの弁護が不必要と化している状況に完全に置いてけぼりをくらっていた。
「アスナやシノンが…いや、女性陣が思っているとおりだよ。あんだけユウキのことを好きだって言っておきながら、このハーレム…男として、人として最低だって自分自身が分かってるよ。
でも、それとユウキとカーディナルを幸せにするかどうかなんて、また別の問題だろう?
それで二人が俺を嫌いになったって、しょうがない話だと思う。
それが原因で二人に刺されることになっても、俺は二人を恨まない。
この後も、女性関係が原因で二人に何を言われても…俺はそれを黙って受け入れる。
二人を一緒に愛していいって提案してくれたユウキでも、こんな俺でも好いてくれたカーディナルのせいでもない…俺がその提案に甘えて、断とうとしてくれた関係を無理矢理引き留めたんだ。
この裁判で有罪になろうがどうだっていい…それで二人が満足するのなら、二人の気持ちに少しでも応えられるかどうかが大事なんだと俺は思ってる」
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」
「…まぁ、ちょっとだけ言い訳させてもらうなら…ユウキ。存在を軽く扱うなんてことは絶対にしないさ…ただ、スリーピングナイツの件とかは確かにそう感じるのは当然だよな。ユウキには、ユウキのしたいことをできるだけさせてあげたいと思っての行動だったんだが…誤解のないように明言しておくなら、俺だって別に平気じゃないからな。今はカナデと三人だから…時間が限られるから、それぞれ二人っきりでいられる時間はできれば多くとれればとは思ってるぐらいだし…
それと、カナデ…むしろそう言ってくれる方がありがたい。俺はお節介だからさ…もしかしたらやりすぎることの方が多いと思う。だから、過度に干渉し過ぎだと思ったら、遠慮なく言ってくれると助かる。なんというか…俺もユウキもそこら辺の調整が苦手だから…お前みたいにはっきりと言ってくれる奴が近くにいるだけでありがたいんだ。
…って、二人とも聞いてるか?」
「ちょ、っと…//ゴメン…今、フォンの顔見れないから…待って//!」
「こ、これまでで一番どでかい誑し文句が飛んできたのじゃ…//」
まさしく撃沈…ユウキ・カナデ特攻の特殊能力を有しているかの如く、本心を一切隠すことなく語られた熱き言葉に、原告側は揃ってノックアウト寸前と化していた。
それは眼前で盛大なラブトークを見せつけられた女性陣も同じで、全員がフォンの真摯な言葉に顔を真っ赤にさせていた。湯気が出ているかと錯覚するほどに顔が赤くなっており、手で団扇を形作り煽るほどだった。
「…そ、そういうところが…嫁を増やす元凶になってると思うのだけど…」
「フォン君の場合、完全に責任を取るつもりのところが凄いよね…悪い事してる筈なのに、それで自身が罰せられるとしても、貫こうとする姿勢は…なんか負けた気がする…」
「えっ…いや、当然だと思ったことを言っただけで、そこまで偉そうなことは言ってないと思うんだが…」
呆れを通し越して、もう感心するしかないその思考に、シノンとアスナも白旗を挙げるしかないと思ってしまった…もっとも、当の本人は熱く語り過ぎたせいで、逆にそれが当然だと思っていたことも重なって、どうしてみんなが勢いを失っているのか分からずに困惑していた。
…まぁ、どうせこの裁判が終わった後に、自分の言動を振り返ってやらかしたことに気付き、悶絶することになるのだろうが…
「えっと…裁判長」
「…!な、何かしら、フォン…」
「いや…とりあえず、俺としてはさっき言った通りで、特に反論する気はないし、ユウキたちやアスナたち検察側が他に言うことなかったら、判決に移ってもらっていいかと思ったんだが…」
「そ、そうね……それじゃ、裁判員のお三方。判決をフリップボードに書いて下さい」
(そ、そこはアナログなんだな…)
判決の表現方法がややアナログではとフォンが思う中、アリスに促されたリズ、シリカ、リーファが迷うことなく、フリップボードへと記入を始め…
『無罪:あの考えを聞けば、女子が落ちるのも納得してしまう』
『無罪:むしろキリトさんにも見習ってほしいくらいの胆力でした!』
『条件付き無罪:ユウキさんやカナデさんだけでなく、他の方々もキチンと幸せにしてこそだと思います』
「ってことで、無罪ね…良かったわね、フォン!」
「ええぇぇ…!!なんでだよ。さっきまでの勢いてだと、完全に有罪の流れだったろ…なんで、三人とも無罪判決なんだ…一番厳しいことを言ってたリーファまで…」
断罪されることを受け入れようとしていたフォンだったが、完全に肩透かしを食らった気分になり、無罪となったのに逆に抗議の声を上げていた。さっきまので勢いはどこにいったんだと、思わず視線をアスナとシノンに向けるが、
「…訴えている側がああも堕とされてると、こっちも何も言えなくなるよね」
「「っ~~~////!?」」
『こっちを見るな』『あっちがあんな状態では、自分たちがどうこう言うのも違う』と言わんばかりの態度のシノンに一蹴され、未だに赤面したまま両手で顔を覆うユウキとカナデの姿に、フォンも何も言えなくなってしまったわけで…
「まぁ、これで一つ目の罪科に関しては終わりね…というか、原告側がもう立ち直れなそうなくらいのダメージを受けているのだけど…」
「おい…これ、続行不能じゃないのか?」
「…そうね…まぁ、さっきのフォンの覚悟を聞いたら、残り二つもそう大した問題じゃないと思うものだしね」
「そうなのか…できれば、三人の時に言ってくれると俺的には色々と助かるんだけどな…できることはちゃんとやるつもりだし」
それなりの時間が経ったが、フォンを訴える側であるユウキとカナデが再起不能のまま、立ち直れなそうな感じだったので、これはコーナーを強制終了させるしかないと話すフォンとアリス。
残りの二つの罪名が気になっていたが、それはまたどこかの機会で二人からちゃんと話をして、聞くべきだと思っていたフォンだったが、
「ちゃんとやるね…なら、ついでだし、ここで残りの罪科についても、あなたには教えとこうかしら」
「…そうだな。二人に不満があるのなら、やっぱり知っておきたいしな」
ちょっとした好奇心と、ちゃんとした責任感からアリスの問い掛けに乗ったフォン。言質は取ったと、アリスが残りの罪名が書かれた書類へと目を落とした。
「といっても、二人とも個人的な不満でありながら似たようなことを挙げてるのよね」
「えっ…料理がマズいとか、寝相が悪いとかそんな感じのやつか」
「……フォン。一応、確認しとくけど…さっきの言葉に偽りはないわよね?」
「ちょっと待て…その振りからしてとんでもなく嫌な予感がするんだが…!?」
数秒前に発言した自分をぶん殴りたくなる程、アリスの言葉の意味に嫌な予感を覚えたフォンが後退る。しかし、そんなフォンの待ったの言葉を無視したアリスが非常にその内容を告げた。
「ユウキはね…『コスプレやシチュエーションで誘惑しても、なかなかフォンが手を出してくれません。こっちから動かないと乗ってくれないってことは、ボクに何か女らしい魅力がないってことなんでしょうか?やっぱり、アスナみたいに胸の大きな人が男性は好きなのか?!』で、
カナデ殿は『フォンとの関係がキス止まりなのじゃ…しかし、こちらから誘うのはどうにもはしたない女と思われる様で…やはり胸が大きいとか、そういう男を魅了するようなステータスがないと、そういう視点で見てもらえないのじゃろうか』っていう、不満がそれぞれあって……ちょっと、フォン。なんで後退ってるのよ…」
「…いや、それはできないことに該当するっていうか…ほら!俺たちには、俺たちのスピードで事を進めていくべきかと…アハハ…!」
一番ツッコまれたくない部分がまさかの罪名として挙げられた…まさしく『フォンは紳士とか草食系男子を通り越して、ヘタレ男なのでは?』というとんでもない…いや、流石のフォンも気概とか責任とかで解決できるものではないそれには対抗できるわけがなく…
「……御免!!」
「…あっ!逃げた!?罪人が逃げました!みなさん、今すぐに追って下さい!?」
脱兎の如く…それを体現したかのように超高速でその場から脱走したフォン。一瞬、呆気に取られた一同だが、アリスの号令によって我に返った(ユウキとカナデを除く)女性陣がフォンを捕まえようと動き出して、
「ちょっと落ち着け、お前ら…!あれはフォンも答え「「「「「「邪魔!?」」」」」」ぎゃああぁぁぁぁぁ!?」
「キ、キリト?!」
流石にこれは止めないとマズいと思ったキリトが立ち塞がるも、全く壁にならず吹き飛ばされて星になってしまった。まさかの退場に、ユージオが慌ててその影を追う中、一部始終を見ていたクラインが、
「俺…あんなモテ方はしたくないぜ」
「分かっただろう、クライン…あれはあれで修羅の道だぞ」
「ニャハハ…フォン坊はトラブルに愛されてるな。200話やっても、その辺りは変わりそうにないな」
出会いを求めているクラインでも、フォンのあれはちょっと受け入れられなかったらしい。対するエギルやアルゴはフォンの安否を祈りながらも、あれに巻き込まれるのは御免だと傍観者に徹することにしたらしい。
そんな追われる側・見守られる側と化したフォン…最後の罪科に対して、どうして奥手になているかと言うと…
(言えるわけがないだろう…現実世界で手を出したり、カナデと一線超えた関係になったら…絶対に歯止めが効かなくなるだろう、なんて理由!?)
忘れがちだが、フォンだって健全な男子だ。美少女に該当するユウキやカナデと一緒に過ごして思うものがないわけがないのだ…だからこそ、なんとか自省できている今をぶち壊すような真似は決してできない…そんな理由から手を出すのに消極的になっているとは、誰にも打ち明けられない弱音だった。
…この追いかけっこがどうなったとかいうと、フォンの本音が誰にも知られることはなかったという結果で察してもらえればと思う。
まぁ、大変大人気なく、幻想剣や映現世の剣を全く容赦なく使ったフォンにそうそう勝てる面子がいるわけもないのも大きかったのだが…
「あぁぁ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~…マジで疲れたぁぁぁ…!?」
「えっと、ゴメンね…ボクたちのせいで物凄い疲れさせちゃって」
「…すまんかった」
女性陣との地獄のチェイスを終え、元のスタジオへと戻ってきたフォンが今日一番のため息を吐いていた。遅れてスタジオに戻ってきたユウキとカナデも、ここまでの事態になるとは思ってもみなかったこともあり、正直に謝っていた。
「いや、むしろ身の錆から出たものだからな…二人のせいじゃないし、こうなってもしょうがないとは覚悟してたから。それに「「その先はさっき聞いたからもういい!?」」…お、おう…!」
先程のように赤面することになると察した二人に、言葉を遮られちょっと驚くフォン…あのカナデまでも必死になって制止なので、その話題は避けるべきかと話をズラすことにした。
「それにしても…改めて200回か。まだ作者が考えてる全体の構想の半分も終わってないのに、色々とあったよな」
「フォン、それは今言っていい情報だったの…?でも、そうだよね」
「じゃな…わしはまだ日が浅いが、その数字が示すものはかなりのものじゃな」
「…ああ。また100の数を重ねる時には、俺たちの関係も色々と深くなってるんだろうな」
「だね!そう考えると、これからのお話が楽しみ!」
「わしなど、これからといった感じじゃからな…お主らと歩む軌跡は色々とありそうじゃが…これからもよろしく頼むぞ、フォン、ユウキよ」
「こちらかそ…宜しくな、ユウキ、カーディナル」
「うん!三人で…みんなと一緒に頑張っていこうね!」
200回記念もなんとか乗り切り、これまでを、そして、これからの物語へと思いを馳せながら、三人で改めて誓いを立てる。
時間も良い感じになり、場もとても盛り上がったことで〆の挨拶へと入ろうとしていた。
「さてと…みなさん、200回記念はお楽しみ頂けましたでしょうか?300回記念をやるかどうかは未定ですが、本編はこれからも続いていきますので、俺たちの今後の物語にも是非ともご期待下さい!」
「それでは、第200回記念第一部、これにておしまいとなります!」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
「…えっ?ちょっと待って…ユウキ、今なんって言った?」
「えっ…第200回記念第一部終わりって…」
「い、一部…?えっ、ちょ……ゴメン、ちょっと整理させて…!?」
「なんじゃ、フォン…お主、聞いておらぬのか?」
「えっ…?えっ…?!カーディナルも知ってるのか!もしかして、また俺だけ知らないパターンか、これ?!」
気持ちよく終わろうとした矢先、またしても嵌められたことを悟ったフォン…そんなフォンに、知ってるものかと思ってたユウキとカナデが困った様に笑いながら答えた。
「えっとね…今回のこのお話って、一応投稿上は200話ではあるよね?」
「しかし、本編のお話はプロローグなども含めて正確には198話…登場人物と武器設定で二話分スペースを使っておるわけじゃろう?」
「…ま、まさか……そういうことなのか!?」
二人の言い分を理解してしまったフォンの頬に冷や汗が走る。
「そう!200回記念アンケートで人気だったあのエピソードたちを、真の199話・200話として投稿することによって、200回記念回は真の完結を迎えるんだよ!」
「…なるほどな…なるほど……そういうことか……作者ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!変なこだわり発動させんじゃねぇよぉぉぉぉぉぉぉ!!」
自分の中で整理ができたのか、ノリノリなユウキの言動に思うところがあったのか…とりあえず我慢の限界とこれだけは言っておかなければというツッコミ魂が発動したフォンの絶叫がスタジオへと木霊した。
「ほらほら!早く199話と200話の収録に行くよ!」
「嘘だろう、今から撮影なのかよ!?どんだけ無謀なスケジュールを組んでるんだよ!?」
「話している暇があるのなら、さっさと行くぞ!もうだいぶ時間が押しておるのじゃからな」
「わ、分かった、分かったから!自分で歩くから、無理に押さないでくれ、カーディナル」
いつもの如く、慌ただしい様子でスタジオを後にしていく三人…しかし、言葉とは裏腹にその姿はとても楽しそうに見えていた。
【これからも、その姿や笑みが絶えないことを私は祈りたいと思う】
ネタ解説
・フォンとユウキの立ち位置→密防止
特段意識したわけではなく、序盤がコスプレコーナーということもあって、距離を離していただけ。ただ、後から見返してみると、現在のテレビ番組に似たような感じになったなと。
・三つのコーナーの謎
作中では『コーナーが三つある』と明言されていたが、本話では二つしかやってないのでは?という疑問を持たれた方も多いと思うが、実は本話も200回記念の三つのうちの一つという伏線。『コスプレコーナー』・『SAO裁判』・『サプライズ発表』の三つの構成はあったので、矛盾は一応してない…はず。
・何も知らないフォン
元ネタ:暴太郎戦隊ドンブラザーズ
おふらいんでは当たり前になってきたが、またしてもドッキリを喰らい続けたオリ主。主人公の癖に、登場する話の内容を全く聞かされていないのはどうなのだろうか?
・コスプレ『学校関係』
次回の番外編における伏線の一つ…つまり、フォンは先生として登場するわけで…ちなみに、他の面々のコスプレは次話には全く関係なく、完全に作者の想像で書いたものです(笑)
・フォンとアスナのセコム化
フォンはまぁいいとして、アスナのユウキに対するセコムレベルは結構高い…書いてて、アリスを推すイーディスとはまたいいコンビになりそうだと思ったり…
・意外に秀才なフォン
WoU編で過去が描かれたこともあって、改めて勉強できる人という設定までもが加わったオリ主。ただ勘違いしてほしくないのが、あくまでちゃんと自主勉などもしての結果なので、努力をしなくてもいいタイプではない(ある意味、キラ・ヤマトに似てる)
・カナデのNGワード
察してください。
・コスプレ『歴史的英雄』
フォンのものは『ペルソナ4』より主人公の最終ペルソナである『伊邪那岐大神』をモチーフとしたもの。本話の中でもツッコまれているが英雄ではなく、元となったのも神話の神様。なのに、どうして選出したのかという、「カッコいいから!」の一言につきる。
対するユウキはちゃんと英雄。リーファがコスプレした宮本武蔵と併せて、イメージの元となったのは『Fate/Grand Order』。前者は戦乙女、後者はキリトの戦闘スタイルからが選出理由。
シノンのロビン・フッドは『仮面ライダーゴースト』のゴーストパーカーにインフニィティ・モーメント(ホロウ・フラグメント)の衣装を組み合わせたもの。
カナデのコスプレの元ネタは『真・恋姫†無双』より雛里(鳳統)。性格は全然違うが、格好や軍略(特に将棋のような戦術ゲーム…個ではなく、集団での動きを重視したもの)では恐るべきセンスを持つことからの選出。
・ユウキの不敵な笑み
この後、SAO裁判があることを分かっていたからの笑みであって、決してフォンは許されていなかったのである。
・フォンとユウキのもう一つのコスプレ候補
実は、フォンはシャーロック・ホームズ、ユウキは源義経にしようかという案もあった。まぁ、前者は小説の中の人物、後者はジャンヌの方が似合いそうということからボツに。文章で出たのはその名残。
・コスプレ『メカニカル』
フォンのものは言わずと知れた『カスタムロボ』が元ネタ。その中でも『バトルレボリューション』で主人公機として活躍する『レイ01』や『ベーシック』系武装を元にしたもの…オープニングのPVが恰好いいので、是非とも見て頂ければ!(そして、ラスボスが作者のトラウマの一つでもあるのですが…)
ユウキのは『武装神姫』より『天使型アーンヴァル』というタイプの神姫を元にしたもの。様々なタイプの神姫がいて、カッコかわいいといった+結構自由に武装や防具を付けられるため、上記のカスタムロボに概念は似てるかも…作者はPSPの『バトルマスターズ』をやりこんでました。
リズベットのは『フルアーマーガンダム』の改悪をイメージしたもの。そもそもフルアーマー計画の理論としては火力だけでなく、装甲の強化による防御力の向上をも目的しており、すると、人型起動兵器のMSにとって必要な機動力をも増設した武装・装甲分増やして動かせように…と、ただ武装を山盛りに増やしたからといって、最強のロボットにはならない、ロマンだけでは戦えないといったのを現わしたコスプレになっている。
もっとも、機動力を必要としない固定砲台としてなら継続戦闘力の高さや相手によって武装を変えられるという汎用性の良さを活かせるは活かせるので、駄目というわけではない(まぁ、排熱処理とか的になりやすい、操作性が複雑すぎて使える人間が限られるみたいな欠点も…語り出すと、この後書きが埋まっても足らないことになるので、割愛する)
アリスのは『SDガンダム』より『フルアーマー騎士ガンダム』をイメージしたもの。『SDガンダムフォース』の『翼の騎士ゼロ』のイメージも混じってる。本編のニエモンとはまた別の意味でロボット…多分、現実世界でやろうと思ったら、大変な時間や予算を擁することになるかと…
キリトのは『超操縦メカMG』よりメイン画を飾ることが多い『人形武者ガウス』…トランスフォーマーっぽいけど、作者的にはこっちかと(笑)DSをメインにやっていた時にドはまりしたゲームの一つです…たまに初見殺しが多すぎて苦労しましたが…(苦笑)
・合体ロボットへのロマン
SAO戦隊とかあったら、そういうのもあるだろうなと…あと、意外にフォンが話に乗ってますが、開発関係とかになるとちょっとロマンを追い求めちゃうタイプだったりします(そうでなきゃ、全武器スキルカンストとか、キリトの二刀流ソードスキルのOSS化の手伝いなどしないでしょうし…(笑))
・コスプレ『アニマル』
作者に人を擬獣化する想像力が足らず、動物パジャマに逃げさせたテーマ。最初は『どうぶつの森』みたいなものを目指してました。
・コスプレ『結婚式』
ユウキのはSAOIFから『ハピネス・ブライド』を意識したもの、カナデのはオリジナル。
・乱入しようとしたSとそれを必死で止めようとしたF
イニシャルで察して頂ければ…トレジャーハンターのFさんは本編にちらっと出てましたが、天才科学者のSさんは一体いつになることやら…というか、後者に関しては本編でもあんな感じでフォンに接するので、どうしてそういう風になったのかを想像して頂くのも面白いのかと(ユウキと色々属性被ってるので、まぁひと悶着もあるわけで…(黒笑))
ちなみに、Fさんは完全に苦労人キャラと化します(笑)
・不幸だああああああああああァァァァ!!
元ネタ:とある魔術の禁書目録
詳しいことは『上条当麻』『上条勢力』を参照してください…というか、彼は彼で様々な並行世界を経験したことがあるので、ちょっとフォンと立場が似てたりします。
・CED組(Come Early Deban)
元ネタ:ソードアート・オンライン
MOREDEBANの類義語。原作そのものが裏表紙でやらかしてるという、まさかの公認の言葉。本作だと主に上記のFさんとかSさんを指す(特に後者がメインとなるロスト・ソング編では騒動を起こした二刀流女剣士Rさんとか水妖精Sさんも含むわけで…)
・ポチっと!
元ネタ:タイムボカンシリーズ
大体何かしらを起動させるためにスイッチを押すときのフレーズ。元は『ポチっとな』。
・SAO裁判
元ネタ:逆転裁判
元ネタの割には全然『意義あり!』が出ないが、むしろそれが現実世界だと普通である。
・貴方の罪を数えなさい!
元ネタ:仮面ライダーW
誠に申し訳ございません!?気づいたら、勝手に筆が…?!
本作品の決め台詞の一つであり、ダブルを語る上で外せない言葉です。基本的には「『さぁ、お前(たち)の罪を数えろ!」』と言い放ちます…これに「今更数えきれるかぁ!」と綺麗に返す不死の強者もいたりします。
ちなみに、どこぞの時の王者は「お前の罪を教えて?」とオマージュしてたりします。
・チェンジで
元ネタ:ペルソナ4
ペルソナシリーズの中で『ペルソナ3』からの各主人公は自身のペルソナを自由に着けかえられる『ワイルド』という特殊な性質を持っており(できるようになる経緯はそれぞれ違うのですが)、『ペルソナチェンジ』という形で戦況に対応していくスタイルを取ります。
しかし、戦闘とは関係ない日常生活の場で思わずペルソナチェンジの用量で『チェンジで』と言ってしまうことが…それがペルソナ4シリーズの主人公(アニメだと鳴上悠という名前が設定されてます)だったわけです(というか、ゲームでは全然ですが…アニメだと結構言ってた印象が…)
ちなみに他の迷言として「ハイカラですね」「そっとしておこう」「(親指・人差し指・中指をカッコよく立てながら)3分だ…俺なら3分で片を付ける(但し、携帯番号をゲットするというナンパ勝負に)」「ご立派様が…!!」など色々とありぎする…あれ、ゲームでの寡黙キャラはどこにいった?(ゲームはゲームでふざけた選択肢があるんですが…)
・…ごのゔらぎりものが…!?
元ネタ:仮面ライダー剣
クラインにオンドゥル語を使わせないと気が済まないのは作者のサガです。
・ギルティ
元ネタ:かぎなど
1stシーズン第9話の第(21)回主人公会談にて『経験人数』が議題に関して上がった時の断罪の言葉。三人以上で「ギルティ」判定らしい(もっとも、相手の属性や主人公のステータスも判定に影響があるっぽい?)ちなみに、その中の(最も)女装(が似合い過ぎている)系主人公はキリトを超える経験人数を誇っており…気になる方は是非とも作品を見て頂ければと。
・スーパー説教タイム
元ネタ:仮面ライダーディケイド
BGM『パラレルワールド』(通称説教用BGM)と共に敵に格言をかましていく光景のこと。裁判後半の語り無双をしていたフォンの姿はそれに近い(苦笑)
本当は残り二話も同日更新したかったのですが、体調崩したのが響きまして…来週二話同時更新予定ですので、お楽しみに(という名の背水の陣ですが)
…もしかしたら、オマケもつけるかもしれませんが…(苦笑)
また本話で使ったネタに関しては、時間ある時に追記します。
それでは、また!
ヤマヨシさん、
ご評価ありがとうございます!
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