ソードアート・オンライン~夢幻の戦鬼~   作:wing//

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…え~、大遅刻をしてしまい誠に失礼しました…

何があったのかと言いますと…出張で家を離れていたのですが、出張先で書こうとしていたら…
「あっ…USBを持ってくるのを忘れた…!?」
と、とんでもないミスをやらかしまして…7割ぐらい書いてたのをそっちに保存してたのもあって、帰ってきてそれとの整合性を取ったりなどで時間を取られまして…

本当にすみませんでした!?

そういうことで、キリト編最終話です!
前話のラストで衝撃的な終わり方を迎えましたが…果たしてキリトたちは変異ボスを倒すことができるのか…

それでは、どうぞ!


キリト編③ 「絶望を塗り潰す星々」

「…ぐっ…!?…今のは……っ!フォン……?!」

 

轟撃の余波を受け、意識が一瞬飛びかけたキリト…衝撃で吹き飛ばされたせいもあって、ダメージによって多少の違和感を感じる身体を起こしながら、何が起こったのかを思い出していた。そして、自分が庇われたことを思い出し、慌てて友の姿を探す。

 

その時、少し離れた場所に落ちてきたのは…フォンが右手に持っていた両手剣『エンプレス・ジェイル』だった。その飛んできたであろう方向を推測し目を向けると…

 

「…フォン!?」

 

うつ伏せで倒れ伏すフォンの姿がそこにはあった…慌てて、駆け寄るキリトは右手で二剣を纏めて持つことで、代わりに手隙となった左手でメニューを呼び出しハイポーションをストレージからオブジェクト化する。

 

「フォン、俺を庇って…!?」

 

「…くぅ……二人一緒にキルされるわけにはいかないだろう…!それにしても…なんつうデタラメな能力を持ってやがる…!?」

 

キリトを庇ったことで、キリト本人へのダメージは最小限で抑えられたのだが、その分、フォンの負ったダメージが大きすぎた。防具の蒼炎の烈火は左側を中心に半壊しており、その左腕と左足に関しては欠損状態となり消失してしまっていた。

 

結晶アイテムは無効だから意味がないとはいえ、左腕がない状態ではメニューすらも開けず、高速換装スキルといったフォンの十八番の戦法は封じられただけでなく、ポーションなどの回復アイテム等も使えなくなってしまっているのだ。

 

減少は止まっているが、フォンのHPはレッドゾーンに突入しており、欠損状態を回復する手段がない今(手足など欠損状態を回復するには結晶アイテムである回生結晶を使う必要があるため)、これ以上フォンが戦闘に参加するのは不可能に等しかった。

 

HP減少に伴い相応の不快感に襲われ上手く動けないフォンをキリトが抱きかかえ、ハイポーションを飲ませようとする中、まさかの『ソードスキルの無効化』という変則技を使われたことに、思わず悪態がフォンの口から零れていた。

 

「ともかく、ポーションを…!」

 

「ああ…っ!?後ろだ、キリト!」

 

「…っ!?」

 

キリトが差しだしてくれたハイポーションに口を付けようとした時、背後から迫ってきていた取り巻きのモンスターに気付いたフォンの一声で、二人は互いに離れるように距離を取る。

 

次の瞬間、彼らがいた位置に騎士剣が振り下ろされ、二人の意識は戦闘へと無理矢理引き釣り戻された。幸いなことに、これまでいくつもの修羅場を巡ってきたフォンは冷静に、キリトが持っていたハイポーションを奪うような形で受け取っていたため、回避してすぐに一気にポーションを飲み干し、体力の回復を図っていた。

 

しかし、結晶アイテムと違い、ポーションでの回復は時間を要する…その上、無防備に加えてまともな防御体勢が取れないフォンはかなり危険な状態には変わりなかった。

 

援護に行きたいキリトも、後方で奮闘しているシグ達が倒した分、リポップしてきた取り巻きにタゲを取られてしまい、そちらの迎撃に回らざるを得なかった。

 

「…くっ……っ!フォン、これを使え!」

 

「…っと!?サンキュー!くぅぅ!?」

 

なんとか地面を転がることで攻撃を回避し続けるフォンだが、そのままいつまでも避けてはいられないだろうと、キリトは左手に持っていたエクスキャリバーを、地面を滑らせるようにして投げ、フォンへと譲渡した。

 

一方で、一刀流に戻ったかと思ったキリトは、取り巻きたちの攻撃をいなしながら、ある方向へと駆けていく。そこには、腕を斬り飛ばされた際の勢いで吹き飛ばされたフォンの片手剣があった。それを拾いに行くよりも、エクスキャリバーを渡した方が良いと判断し、自分はその剣を代わりに、再び二刀流のスタイルへと戻ったわけだ。

 

滑り投げられた聖剣の柄を器用に掴み、振り下ろされた斧を受け止めるフォン…だが、そんなフォンを仕留めようと、次々と取り巻きたちが迫りつつあった。

 

急場しのぎにもならないらしく、やっとHPが半分にまで回復したフォンでは、防ぐことができない今、一斉攻撃を受けてしまえばキルされてしまうのは想像に難くなかった。

 

だからといって、後方のシグ達に応援は求められない。こうなれば、一旦デスキルされるのも選択肢の一つかもしれない…そんな後ろめいた考えもチラリとフォンの脳裏に映るも、

 

「…くそぉ!?フォン!」

 

(そう簡単に…あんな必死になってるキリトの前でそんなありえないこと、できるわけないだろう…!?)

 

その選択をフォンがすることは簡単だろう…だが、キリトの心をも折ってしまうことが容易に想像できた。だからこそ、フォンはそんな誘惑を選ぶことなく、徹底抗戦を選んだ。

 

…だが、現実は非情だ…そんな意思など無駄だと言わんばかりに、フォンは窮地に追いやられていく。

 

四肢の片側を失ったのだ…そんな状態で闘った経験などフォンにはない。精々片腕を失ったり、使えなくなったりしたことはあるが…立つことすらもままならないのでは、碌な反撃をすることもできない。

 

(…このままだと…やられる…!?)

 

なんとか上半身を辛うじて起こし、聖剣を構えるフォンだが…自身を追い詰めようとする包囲網が迫りつつあった。

 

「止めろ!?フォンに手を出すな!」

 

フォンに迫る軍勢に死神のような虚像を覚えたキリトが叫ぶ…それは、

 

(止めろ…また…また俺から友だちを奪わないでくれ…!?)

 

自身のトラウマを連想させるかのような悪夢の光景にも見え、キリトの心に絶望の闇を差し込ませようとしていた。

 

「…止めてくれぇぇぇぇぇぇ!?」

 

「っ…?!」

 

そして、フォンへ目掛けて騎士たちは武器を降り下ろそうと…

 

 

 

 

 

 

 

 

「…はああああああああああああああああぁぁぁぁ!!」

 

その気合と共に何かが上空からフォンの近くへ落下…いや、その表現は正しくなかった。落下速度をもスピードに転化した高速の一撃が、フォンに迫っていた騎士たちへと繰り出されたのだ!

 

あまりの威力とスピードに騎士たちがあっという間にポリゴンへと変えられただけでなく、衝撃によって土煙が起こり、何が起こったのか視認することが難しくなってしまった程だ。

 

…だが、フォンだけはそれを起こした人物が…待ち望んでいたものがようやく来てくれたのだと理解できたため、苦笑しつつも安堵していた。

 

「…ゴメン、もしかして大分遅刻しちゃったかな?」

 

「…いいや。これ以上ないって程のベストタイミングだ。ただ、俺個人としてはもう少し早い方が嬉しかったかな?」

 

冗談交じりの問いかけに、フォンも冗談を半分込めた本音で答える。むしろ、狙っていたのではと思うタイミングであるほど、彼女の登場は見事なものだった。そして、種族の特徴的な水色のロングヘア―を揺らしながら、細剣を持った彼女はキリトの方へと振り返った。

 

「…お待たせ、キリト君!」

 

「アスナ!?な、なんで…!」

 

「もちろん…私だけじゃないよ?」

 

いきなりのことに混乱しているのと、取り巻きたちを相手取ることに意識を傾けていたこともあり、困惑するキリト。しかし、彼の質問に答えずにアスナは意味深な言葉と共に空へと視線を向けると、

 

「「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」」

 

その視線に応えるかのように、二人の掛け声と共に、暴風の塊と大量の矢がボスを含め、その周囲へと猛威を奮った!そんな猛攻を仕掛けた二人もようやくフロアへと降り立ち、

 

「これは確かに…お兄ちゃんたちだけじゃ手に負えないレべルですね」

 

「そうね…矢が何本あっても足りそうにないわね」

 

「リーファ!?シノンもか!?」

 

「キリト、そこどきなさい!!」

 

「ええっ!……っと!?」

 

風属性上位魔法『タイラント・ハリケーン』と弓範囲ソードスキル<スターダスト・エクサ>を放った主たちであるリーファとシノンの参戦に、続けてを目を丸くするキリトだが、そんな暇はないとばかりに空からの退避要請に慌ててバックステップをすると、

 

「さぁ、いくわよ、雷槌ミョルニル!」

 

キリトと入れ替わるように騎士型モンスターたちに対峙した途端、右手に装備された黄金の神槌…伝説級武器である『雷槌ミョルニル』を振りかざした彼女の意志に応え、ミョルニルの特殊能力が発動する!

 

雷槌に従うように、何もない上空から突如として雷が降り注いのだ!伝説級にふさわしい威力を実現するかのように、騎士たちは一瞬にしてポリゴンへと変わってしまった。

 

「…うわぁ…やっぱりえげつない威力ね、これ…」

 

「さっきも見ましたけど…やっぱり伝説級武器って他とは一線を画してますよね」

 

「リズにシリカ…!お前たちまで…!」

 

「俺たちもいるぜ!」

 

自分が…というよりも、ミョルニルの威力の凄さに少しビビる少女…雷槌の持ち主であるリズと、それに少し遅れてやってきたシリカも同意して若干笑みが引き攣っていた。

 

次々と姿を現わす仲間たちだが、まだ終わりではないとキリトに声を掛けるあの頼りになる兄貴分も自身の愛刀を振るい、

 

「…ったく。こういう時にこそ、俺たちを呼べってもんだぜ…水臭いじゃねぇか、キリト」

 

「だな…まぁ、そういうところがお前さんの良い所なんだろうがな」

 

「クライン、エギルまで………まさか…」

 

真打ち登場と言わんばかりに、シグが相対していた群体の最後列にいたモンスターたちを、刀と両手斧のソードスキルで吹き飛ばしたクラインとエギルの姿があった。

 

Ⅴサインをするリズに、ソードスキルを放ち終えてやれやれといった感じで肩を竦めるクラインやエギルに、キリトはようやく状況が呑み込め…そして、誰が彼らを呼んだのかと察して、その人物へと目を向ける。

 

「…どうやら、アルゴさんは全速力でお前たちを呼びに行ってくれたようだな」

 

「急にアルゴさんがダンジョンに来た時はビックリしたわよ。で、事情を聞いて、同じくメッセージを見たクラインさんたちと合流して突入してきたの…ユージオとアリスも一緒に来たんだけど、レベル的に足手まといになるから、入口で運営の人たちをかく乱してくれている間に、リズのニョルニルで強行突破してきたの」

 

「…それで、リズの奴がいきなりニョルニルを持ってたわけか」

 

そう…キリトを追う直前、フォンがアルゴに依頼したのは、アスナたちを至急呼び戻すよう、直接ダンジョンに出向いてもらうことだったのだ。

 

情報屋としてダンジョンに精通しているだけでなく、AGI寄りのステータスをビルドしているアルゴの素早さに賭けたのだ。その賭けに勝ち、こうして別行動をしていたクラインとエギルも合流して、アスナたちが駆けつけたというわけだ。

 

ちなみにユージオとアリスも途中まで同行していたのだが、流石にALOを始めたばかりの彼らではステータス的に足手まといになると判断したらしく、アスナたちがダンジョンに突入できるよう、囮を買って出てくれたのだ。

それで、運営のプレイヤーたちがユージオたちに気を取られている間に、アスナたちはダンジョンへと入ったらしい…キリトにフォンたちに立て続けに二度も破られたことから、三度目には鉄の塊を入り口の壁として配置していたようだが…雷槌ニョルニルの前には、歯が立たなかったようだ。

 

「ママ!のんびりしてられませんよ!」

 

「そうだったね、ユイちゃん…フォン君、後は任せておいて!」

 

「頼む、アスナ…って、アンダーワールド大戦の時に俺が言った台詞じゃないか、それ?」

 

「…テヘ、バレた?」

 

ユイに急かされる形で意識を戦場に戻す前に、ここからは自分たちも闘うと宣言したアスナに、フォンはメインをバトンタッチした…以前、自分が言った台詞を返されたなと軽口を叩けるほど、フォンの気持ちも幾ばくか安堵していた。

 

「キリト君…!」

 

「アスナ…その…」

 

「話は簡単にアルゴさんから聞いたわ…お説教とか聞きたいこととかいっぱいだけど…あの人たちがキリト君の守りたい人たちなんでしょ?」

 

「……ああ」

 

「だったら、私たちの力も存分に使って。キリト君が守ろうとするものなら、私にとっても大事なものに変わりないから」

 

「…アスナ…」

 

「ちょっと、アスナ!?なに抜け駆けしようとしてるのよ!?」

 

「抜け駆けって…キリト君の奥さんは私だもの!正当な権利を使ってるだけよ!?」

 

「あくまでもVRでの話ですよね、それ!私たちだって、色々とキリトさんには言いたいことがあります!?」

 

「み、みなさん!お願いですから、痴話喧嘩は後にしましょうよ!」

 

「そうよ!あとで各個人で色々と言いたい放題言えるだろうし、我儘も言いたい放題なんだからね!」

 

「しののん!?」「シノンさんまで何を言ってるんですか!?」

 

真面目なムードな筈が、何故かキリトの正妻の座を巡る話に一転してしまい、空気が軽く混沌と化した一同…今回の一件で、キリトに色々我儘…コホン…文句を言いたいことが各自あるらしい。

 

「あいつらは…いつも通りだな」

 

「大丈夫か、フォン…酷くやられたな?」

 

「ありがとう、クライン…エギルさん、あいつ、やっぱりその内刺されるんじゃないですかね?」

 

揉めつつも、騎士たちを屠っていく手は止めない嫁~ズの姿に、エギルとフォンは呆れてしまっていた。いつもは嫉妬するクラインだが、半身をやられているフォンの心配が優り、もの凄く珍しく私心を挟まずに、エギルと共にフォンをガードすべく構えていた。

 

「…ハハッ…アハハハハハハハハ!」

 

「…キリト君?」「パパ…?」

 

「いや、悪い悪い……本当に君たちは…」

 

こんな状況なのに、勝機が見つかってないかなりヤバい状況なのにも関わらず、、キリトは思わず笑ってしまっていた。アスナとユイが怪訝そうな表情をするも、キリトは謝りながらも、こう感じていた。

 

(アスナたちがいてくれて…本当に良かった)

 

また涙ぐみそうになるのを堪え、キリトも今すべきことへと意識を切り替える。

 

「アスナ、みんな…俺に力を貸してくれないか?」

 

「うん!もちろんだよ、キリト君!私たちなら…みんなと一緒なら絶対になんとかなるよ!」

 

「……よし!やるぞ、みんな!!」

 

アスナの言葉を受け、完全に勢いを取り戻したキリトの号令に全員が応と答える!リーファ、シノン、リズ、シリカがボスと取り巻きの足止めを担う中、アスナは状況を一番理解しているであろうキリトへと尋ねる。

 

「キリト君、今分かってることを教えて」

 

「ああ…取り巻きは倒した分だけ無限に湧き続ける感じだ、相手にしていたらキリがない。だから、あのデカブツをなんとかしないといけないんだが…攻撃が効かないんだ。直接攻撃も、属性付きソードスキルでも全くダメだったんだ。何か特殊な条件持ちだ…その上で、ソードスキルを無効化してのカウンターを使ってくる」

 

「ソードスキルの無効化…それは前衛にとって厄介だね。条件は分かってるの?」

 

「いや………待てよ……二人以上のプレイヤーがソードスキルを使うとそのカウンターを使ってくるのかも…俺とフォンが別々に放った時は無効化されなかったから…もしかしたら、他にも別の条件があるかもしれないが…」

 

短い交戦ではあったが、先程手酷くやられたことを思い返しながら、キリトはボスの注意点をアスナへと述べていく。とりあえずの情報が理解できたアスナの顔が、指揮官のものへと変わる。

 

「…分かったわ。ユイちゃん、すぐにこのダンジョンとボスの分析をお願い!」

 

「了解です、ママ!」

 

「分析中は危ないだろうから、フォン君の傍にいて。しののん、クラインさん、エギルさん!ユイちゃんとフォン君のガードをお願いします!」

 

「任せて!」「任せとけって!」「おう!」

 

「リズ、タンクをお願い!リーファちゃんは、私とキリト君と一緒にボスの動向を探りながら時間を稼ぐよ!シリカちゃん、ピナと一緒にサポートをお願い!特にリズの体力に注意しながら、アイテムの補助を…各自前衛は、個別に取り巻きの撃退もしていって!!」

 

「オッケー!」「了解です!」「分かりました!」

 

まさしく『攻略の鬼』…血盟騎士団副団長時代を連想させるその指揮に、各自がスムーズに動き出す。小妖精アバターから少女のデフォルト姿へと戻ったユイは、クラインとエギルが一掃した道を走り、フォンの傍に駆け寄る。

 

そのまま地面へと手を付け、意識をダンジョンへと集中させる…そんなユイと上手く身動きが取れないフォンをガードすべく、クラインとエギルも近寄り、シノンは矢の弾幕を放ち騎士たちを牽制していた。

 

そして、前衛を務めるキリトたち4人は、タゲを取りながらボスの攻撃を全ていなすリズの善戦もあって、大きなダメージを負うことなく時間を稼いでいた。取り巻きたちが無限に湧き続けるも、精鋭揃いの彼らにとっては捌きながらボスと対峙することはそう難しいことではなかった。

 

シリカも取り巻きたちを撃破しながら、ピナのバブルブレスによって取り巻きとボスにデバフや状態異常の付与を指示する…だが、取り巻きたちの動きは大いに鈍らせることはできたが、ボスにはアスナたちの攻撃を含め、全てが無効化されてしまっていた。

 

このままでは消耗戦になるのが見えていたが…その前に、愛娘であるユイの解析が完了した。

 

「…分かりました!ママ、そのボスにダンジョンのバグが集中して、突然変異を起こしているみたいです!?」

 

「突然変異…!ってことは、本来の仕様とは異なっているってことなのか?!」

 

「そうです、フォンさん…あのボスはアインクラッドの99層のボスの一体だったものです!?それが、本来の能力に他の99層のボスの能力が一部混ざっている状態なんです!」

 

「「「「「「「「「……!?!?」」」」」」」」」

 

アインクラッド99層…以前、オーディナル・スケールという異例な形で100層ボスと対峙したことがあった一同は驚くも、それよりも驚いたのはアインクラッドの迷宮ボスの特性が、この重騎士ボスには備わっているということだった。

 

そもそも、旧アインクラッド99層は迷宮区が存在せず、99層に5体のボスがいるのを突破して踏破するという特殊な構造になっていたのだ…その一部のボスの能力が混じっているというのだから、キリトたちが驚くのも無理ない話だ。

 

「あのボスにはホロウボディという、聞いたことがない特殊能力が備わっているみたいです!一定の条件での攻撃を受けるまで、強力な能力を得るパッシブスキルみたいです!」

 

「それで!…どうやったら、その能力を解除できるの?!」

 

一旦、戦線を離脱したアスナはユイの分析に耳を傾ける。相手の正体が分かれば、どうにかできるのではと考えていたが、

 

「それが……本来であれば、あのボスには10連撃以上の攻撃を3秒以内に叩き込むことで数秒無防備になる仕様になっていたみたいですが…今のボスのホロウボディを解除する条件は、10秒以内に30連撃以上の攻撃を叩き込むことなんです!?」

 

「…30連撃…!?でも、それなら二人同時に叩きこめば……あっ!?」

 

「そうなんです…パパたちが試みた時のように、二人以上のプレイヤーがほぼ同時にソードスキルを使用しようとすると、それを無効化して超強力なカウンターソードスキルを使ってくるんです!だから…実質、一人で超高速の30連撃を繰り出す必要があるんです!」

 

「…30………私で11、キリト君でも〈ジ・イクリプス〉で27連撃…それを10秒で、一人でやらないといけないなんて…」

 

「でも、バグによって強化されている能力ですが、弱点もその分大きくなっているみたいです!ホロウボディの能力が破られた際、30秒間、あのボスは完全に無防備になります!その時に、皆さんで一斉に攻撃できれば…!?」

 

「でも…その連撃をどうやって出すの…!キリトだってそんな連撃のソードスキルはもっていないし、なんとかできそうなフォンもこの状態なのに…!」

 

条件が分かっても、そのハードルはあまりにも高すぎた…悲鳴に近いユイの報告に、流石のアスナも顔を顰めるしかない。

 

キリトや自身が放てるソードスキル・OSSでは届かない、幻想剣という幅広い手段を持つフォンはほとんどのスキルが使えない状態…いや、例え使えたとしても、流石のフォンも30を超えるソードスキルは持っていないのだ。

 

ホロウボディさえ破れれば、勝てる…だが、その前提条件を達成するための手段がキリトたちにはなかった…取り巻きたちを射抜きながら、現実を告げるシノンの声に、一同の表情が歪む。

 

……たった一人を除いて……

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

キリトだけは、目を背けることなく、前を見ていた…その目は、絶対に諦めることなどしないという光が宿っていた。

 

「…アスナ」

 

「…キリト君?」

 

「一瞬だ…一瞬でいい!連撃を叩き込める隙を作ってほしい!それさえあれば…なんとかできるかもしれない…!?」

 

「でも、二刀流のOSSは27連撃が最高で、スキルコネクトも10秒以内に30もの連撃を繰り出すことは…」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

「…!…分かったわ。ほんの一瞬かもしれないけど…なんとかボスの攻撃をブレイクして、チャンスを作る……信じてるから」

 

「…ああ!」

 

思わずキリトの提案に困惑するアスナだったが、その真剣な表情に…いつも見てきたキリトの本気の素顔に、有無を言うのを止め、ただ単にその言葉を信じることにした。

 

『なんとかする』…そう愛する夫が言ったのだ。ならば、それを信じ、自分にできることをするのだと、キリトと入れ替わる形でアスナは前線へと戻った。

 

「リズ!シリカちゃん!囮をお願い!わざとボスのソードスキルを誘発して、それをパリィするわ!リーファちゃん、私と合わせてソードスキルを相殺して!」

 

「また無茶なことを言うわね、あんたは……任せなさい!いくわよ、シリカ!覚悟を決めなさい!」

 

「吶喊って…アスナさん、信じてますからね…!?」

 

キリトの立ち位置を担いながら、アスナは各自へと指示を出す!攻撃が効かない以上、ノックバックによる隙を作る以外に手はない…そう判断したアスナは、相殺での武器を跳ね上げることを狙うつもりだった。

 

そのためには、カウンターソードスキルを誘発させるための囮が必要となってくる。自分と…そして、自身と同等の速度での技を放てるリーファにパリィに参加してもらう以上、リズとシリカに囮を頼むしかなかった。

 

親友の危険な頼みに悪態を吐きながらも笑顔で応えるリズに、一か八かなことに巻き込まれたことを嘆きつつも覚悟を決めたシリカが最前線へと立つ。

 

「…上手くパリィできればいいけど…もし失敗したら……」

 

「…シノン…!」

 

「フォン…?あんた、そんな体なんだから、おとなしく…」

 

「頼む、お前の弓と矢と手を貸してほしいんだ…!?」

 

「…はぁ…!?」

 

最前線の4人が何かをしようとしているのを、後方から心配するシノン…失敗すれば、最前線が崩壊する可能性もある賭けだけに心配になるのも無理のない話だったが…そんな心配をする彼女の足元に、片腕・片足で張ってきたフォンに少し驚く。

 

だが、次の言葉に更に驚くことになる…素っ頓狂な声を上げたシノンだったが、フォンの頼みを聞くと…

 

「あんた……いいわ。面白そうじゃない…!」

 

呆れつつも、フォンの提案に乗り、獰猛な笑みを浮かべるのだった。

 

「アスナ、行くわよ!」

 

「ええ…!リーファちゃん、準備はいい?!」

 

「いつでも行けます!」

 

リズの合図に、アスナとリーファはすぐにソードスキルを繰り出せるよう構える。二人の準備が完了したのを後ろ目で確認したリズは、シリカと息を合わせてソードスキルを発動させようとする。

 

片手棍単発ソードスキル〈パワー・ストライク〉と短剣単発ソードスキル〈アーマー・ピアス〉…囮であるため、モーションが揃えやすい技を選んだ二人…その考えに乗ってか、システムに則っての行動か…二人のソードスキルを感知したボスが動く!

 

キリトとフォンにしたように、歪な音と共に波動を放って二人のソードスキルを無効化…スキル硬直にさせ、反撃のソードスキルを繰り出そうと大剣を大きく掲げた!

 

「「…今!」」

 

それを待っていたとばかりに、アスナとリーファが飛び出す!取り巻きなど構うことなく、一直線に駆ける二人は細剣と片手剣を構え、動けなくなっているリズとシリカを追い越し、振り下ろされようとしていた大剣へとその刃をぶつける!

 

「はあああああああああああああああああああぁぁぁぁぁ!!」

「でやああああああああああああああああああぁぁぁぁぁ!!」

 

細剣最上位ソードスキル〈フラッシング・ペネトレイター〉と片手剣重単発ソードスキル〈ヴォーパル・ストライク〉…輝緑と赤き異種の刺突が、凶雷の刃と激突する!

 

大技のぶつかりあい…その衝撃によって生じた斥力はあまりにも巨大で、取り巻き共は贖うこともできずに吹き飛び、動けるようになったシリカもすぐさま退避しようとしたが、勢いに負けて軽く吹き飛んでしまった…リズでさえ、片手盾を構えなければ吹き飛ばされそうになる程だ。

 

…だが、その均衡がいつまでも保たれるわけではなかった…しかも、それは悪い方向へと傾こうとしていた。

 

「「…ううううぅぅぅぅ…!?」」

 

二人掛かりにも関わらず、アスナとリーファの剣が圧されていた…徐々にボスの大剣が、二人を斬り飛ばさんと押し込もおうとしていたのだ!

 

必死で相殺しようと力を振り絞る二人だが…その尽力を嘲笑うかのように、ボスは大剣を振り切ろうとする。このままでは…押し負けるのは時間の問題だと、二人の中で焦燥感が湧き上がった…その時!

 

「アスナ、リーファ!もう少しだけ耐えて!?」

 

「「っ!?」」

 

後方から聞こえた声に、振り返ることなく二人は現状を維持しようと全力を振り絞る!その声の主であるシノンは、確認するように傍にいる彼へと声を掛ける。

 

「フォン!準備はいいわね?」

 

「ああ、もちろん!シノン、照準は!?」

 

「…バッチリよ!」

 

そこにあったのは弓士としては異質な光景だった。

 

弓を構えるシノンではあるが、弓を引くのは彼女一人ではなかった。片腕を失ったことで、弓を引けないフォンをフォローすべく、二人掛かりで矢をつがえていたのだ。

 

そもそも、弓ソードスキルの特性上、モーションの発動は弓の構え方と矢をつがえる発動者の左手によって判別されるようになっている。

 

水平ではなく、地面と平行になるように横に弓を構えたシノンに、彼女が番える矢に添えるようにフォンは右手で矢を保持していた!二人掛かりで弓を引くなど、常人であれば上手くいく筈がなかったが…狙撃のエキスパートであるシノンの実力と、様々な武器を使ってきたフォンの奇才が重なり、それを実現していた。

 

「…喰らえェェェェェェェェェェェェェェェェ!!」

「いきなさい…!!」

 

息を合わせた動きに、寸分の狂いもなく放たれた矢が…放つ直前に光を放ったと思った時には、音を置き去りにしていた…光の矢かと見間違うかの速さと威力を持った弩矢が、押されていた剣を押されていたアスナとリーファを援護するかのように、大剣へと突き刺さった!

 

幻想剣≪弓≫最上位超重撃ソードスキル〈ケラブフォス・ヴェロス〉…放つまでにチャージするために一分の構える時間を要する上に、放った後の反動もとんでもないものだが…その威力と速さはそれに見合う以上のものを持つ、光と雷の属性を持つ最上位ソードスキル…フォンが多用する〈エンド・オブ・フォーチュン〉と同等の威力に速さが加わったその一撃に、アスナとリーファが限界を超えるかのように押し込んだ二つの刃が重なる!

 

反動で大きく後方に吹き飛ぼうとしたフォンとシノンだが…事前に、反動のことを伝えていたことで後方に待機していたエギルがシノンを、クラインがフォンを受け止めたことで事なきを得ていた…体勢を立て直せられたリズとシリカも衝撃波から目を守りつつ、全員がぶつかり合う剣戟の行方を見守っていた。

 

…それぞれが持てる全てを掛けた一撃は、絶望で塗り潰さんとしていた凶撃に罅を入れた!

 

「「…っ!?!?」」

 

細剣と片手剣と弩弓…三つの力が集結した剣戟は、ボスのカウンターソードスキルと相打ちとなった。その衝撃によって、軽く後方へと吹き飛んだアスナとリーファだったが…それはボスも同様だった。

 

それどころか、完全に押し負けたボスの巨体は振り下ろそうとしていた大剣を上空へと大きく逸らされたことで、その体勢が完全に崩れたのだ!

 

「キリト君!」「お兄ちゃん!」「キリト!」「キリト!」「キリトさん!」

 

「っ…!うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉ!!」

 

その一瞬…皆が作ってくれたその一瞬に全てを出し尽くすために、キリトが気合と共に自身が持てる最高の速度でボスへと迫った!そして、持つ二剣にライトエフェクトを宿らせ…!

 

(…っ!?あれは、〈ジ・イクリプス〉…!?それじゃ、連撃数が足りない…どうするつもりだ、キリト…!?)

 

黄色のライトエフェクトに技の構えに、内容を察したフォンだが…キリトの思惑が理解できず困惑する…その技では連撃が足りない。しかし、二刀流OSSを使う以上、片手同士の意識の切り替えが前提となるスキルコネクトは使用できない筈…キリトの闘い方や技を熟知しているフォンだからこそ、親友の行動が読めずにいたのだ。

 

そんな相棒の思考などお構いなしに、キリトは27連撃のOSS〈ジ・イクリプス〉を繰り出し始めた!スターバースト・ストリームを超える高速の27連撃が、ボスの身体へと刻まれていく…だが、それを持ってしても、30連撃まではあと3連撃が足りない…そもそも、ジ・イクリプスを全て繰り出すのにも6秒を要する…硬直が解けるのを待っていれば、4秒などあっという間に過ぎてしまう。

 

27連撃が終える時間がとても長く感じてしまう…キリトの懸命な攻撃を見守る一同の心にそんな覚えができていた。だが、誰もがキリトを信じ、その動向を見守っていた。

 

…そして、最後の2連撃をキリトが放ち終え、硬直に襲われそうになる…

 

 

残り5秒…いや、それよりも早く…その前にと、ボスは持っていた大剣でキリトを葬り去ろうとする。鈍い動きながらも、平行に引いた剣でキリトを貫こうと…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…うおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉ!!」

 

「…なぁ?!」

 

だが…そのあり得ない光景に、見守っていたフォンから驚きの声が漏れる。

 

硬直に襲われる筈のキリトの身体が動き出していたのだ!フォンだけでなく、見守っていた全員が…後方で奮闘していたシグたちまでもが目を奪われた衝撃的な光景が起こっていた!

 

持っている二剣にライトエフェクトは発生していない…どういうことだと、フォンが混乱していたが、キリトの全身を…いや、一部分を視認したことでそのカラクリに納得…いや、理解はしたものの、それでも自分が見ているものが信じられないでいた!

 

…キリト自身も無茶だとは理解していたが、それでもそうしなければ、この状況を打破できない…だからこそ、一か八かの賭けに出たのだ。

 

自分が開発した二刀流OSSでは連撃数が足りない、二刀流OSSを使えば片手剣ソードスキルを交互に使うスキルコネクトは使用できない…だからこそ、発想を逆転させた…足りないのなら組み合わせればいい、二つがそのままでは組み合わせられないのなら組み合わせられるように自身が持てる全てを使えばいい!

 

両手が塞がっているのなら塞がっていないものを使えばいい…ソードスキルは何も剣だけで発動させるものではない…何度も、何十回も、何百回も…あの鋼鉄の城から、キリトも様々なソードスキルを使い分けてきたのだ。

 

もし、フォンが多才なソードスキルを状況によって使い分けるタイプであるとするなら、キリトは持てる技術とソードスキルを極めてきたタイプといえるのだろう。

 

…だからこそ…MMOの経験が豊富なキリトでなければやろうとしない…できもしない妙技を成功させてみせたのだ。

 

両腕から右足への意識の切り替え…二刀流OSSから体術スキルへのスキルコネクト…ある意味、スキルコネクトの究極の形ともいえる技術に、キリトは28連撃目となる体術スキル〈弦月〉で後方宙返り蹴りをボスへと放った!

 

そして、今度は右足から再び両手へと意識を切り替える…こちらの方が容易く意識を切り替えやすかったのは、二刀流を使い慣れているせいか…見事に成功させたことで、二剣に水色のライトエフェクトを宿す!

 

「スターバ―スト・ストリーム!!!」

 

先程は阻害されたことで不発になった…十八番の16連撃は今度はそうなることなく、残り一秒のところで、初発の二撃をボスへと叩き込むことへと成功した!そして、それに終わることなく、残りの14連撃を刻み込む!

 

『…!?!?!?!』

 

条件をクリアされたことで、特殊能力であるホロウボディが一時的に無効化したボスは、キリトの放った14連撃を余すことなく受けた!だが、流石はアインクラッド99層相当のボス…スターバースト・ストリームのほとんどを直撃したにも関わらず、HPは一本目の半分を切っただけだった…だが、キリトはそれだけで止めを刺せるとは思っていなかった。

 

「…今です!?」

 

「「「「「「「っ!?」」」」」」」

 

全力を出し尽くしたのと、大技であるOSSを使ったことで硬直に襲われるキリトだが…その直前で、ユイが合図したことで待機していた一同が一気に動き出す!

 

「い、けえええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

「でりゃああああああああぁぁぁぁぁ!!」

 

リズの片手棍最上位8連撃ソードスキル〈ヴァリアブル・ブロウ〉がボスの胴体を砕くかのように叩き込み、その傷痕を広げるようにシリカが短剣最上位4連撃ソードスキル〈エターナル・サイクロン〉を繰り出す!

 

その二撃によってHPバーが一本目を切る…それに続くように、前線へと駆けつけたクラインとエギルがソードスキルを放つ!

 

「おりゃあああああああああああぁぁ!!」

「うおらあああああああああああぁぁ!!」

 

刀最上位5連撃ソードスキル〈散華〉と両手斧最上位4連撃ソードスキル〈ダイナミック・ヴァイオレンス〉の重撃が重なり、ボスの巨体を大きく後退りさせる。

 

そして、そこに疾風を纏ったリーファと、体勢を整え直したシノンの一撃が追撃として加わる!

 

「でええええええぇぇぇぇぇぇぇい!!」

「いっけぇええええええええぇぇぇ!!」

 

片手剣最上位6連撃ソードスキル〈ファントム・レイブ〉が体の真ん中を軸として巨体を切り裂き、リーファに当てることなく、しかし、見事にボスには命中したそれ…剣技を当てるのに中心としていた部分に弓最上位重単発ソードスキル〈ストライク・ノヴァ〉が突き刺さる!

 

その重ねてきた剣技を更につなげようと…アスナがスキル硬直によって動けなくなる面々を追い越し、細剣に淡い紫光を宿す!

 

「…マザーズ・ロザリオ!!」

 

真正面から高速の11連の刺突がボスの全身へと繰り出されていく…これまで受けてきた剣技による赤いダメージエフェクトを更に濃くするかのように、全身に刺突の後を着けられるボスの身体は、刺突をされる度に後退っていく!

 

「はあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

最後の11連撃目を胸元へと叩き込むアスナ…苛烈な剣戟たちがごっそりとボスのHPを削り、まさしく必殺の大技であるマザーズ・ロザリオを喰らったHPは3本目の半分を切り、削り切れるかと思う勢いで減るも…ギリギリのラインで残った。

 

「…スイッチ!」

 

「っ…うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉ!!」

 

しかし、それを予期していたアスナは焦ることなく、硬直に襲われながらも叫ぶ!その声に応えるよりも早く動き出していた黒き剣士は、持つ二剣にライトエフェクトを発動させており…

 

咆哮と共にキリトが二剣を突き出す!二刀流2連撃OSS〈ダブルサーキュラー〉が、皆が集中して攻撃していたボスの身体の中心へと突き刺さる!ダッシュの勢いも加わり強化された二刀流の重突撃技は、ダメージが重なっていたボスの身体へと刃を貫きつつあり、HPを削るのと同時に、その巨体に大きな穴を開けた。

 

『…?!?!?!?!?!?!?!?!』

 

声としては表現し難い音を上げながら、重騎士の身体は地面に倒れ込みそうになり…その直前でポリゴンへと姿を変えた…それに伴い、無尽蔵に動き回っていた取り巻きたちも徐々に動きを止め、次々とポリゴンへと姿を変えていく。

 

「…終わった、のか…?」

 

全ての敵が消え、残ったのが自分と仲間たちと…そして、守ろうとしていたサチたちだけになったのを確認したキリトがそうポツリと呟いた。やったのだと…今度はちゃんと守れたのだと理解して安堵したせいか、そこでキリトの意識は一瞬ブラックアウトしたのだった。

 

 

 

「……君…キリト君!?」「…パ……パパ!?」

 

「っ……アスナ?ユイも……はっ!?ううぅ…!?」

 

「駄目だよ、キリト君!急に動いちゃ…!」

 

呼ばれる声に、眠っていた意識を呼び戻されたキリトは目を開く…そこには、心配そうに見つめるアスナと小妖精姿のユイ、そして、仲間たちの姿があった。

 

何があったのかと思い出し慌てて体を起こそうとするも、視界がふらついたせいでできずに終わり、先程感じていた柔らかい何かにまた倒れ込む…どうやらさっきまでアスナが膝枕をしていたのだと理解しつつ、あの後どうなったのか問い掛けたキリトに応えたのは、クラインに肩を貸してもらっていたフォンだった。

 

「安心しろ、数分寝てただけだ。まだこのダンジョンも閉ざされてはいない…いや、ボスを倒したことで正常化されたみたいだから、今頃運営もそれに気付いてるじゃないか?」

 

「はい。バグが集結していたあの変異体ボスを倒したことで、一時的にバグが解消された状態になっているかと思われます。だから、すぐにダンジョンデータを消滅させられる危険はかなり低くなったと思います」

 

「…そうか…そうだ。サチ…あいつらは…」

 

「彼女たちならあっちに…シグさんたちと少し離れてた場所にいるわ。キリト君が倒れた時、凄く心配してたけど…近くに来ていいか、凄く迷ってたから」

 

フォンの言葉を補足するように、ボス撃破後にダンジョンの状態を調査したユイの言葉に安堵の息を吐くキリト。そして、気になるのは彼ら…月夜の黒猫団のことだった。

 

アスナの言葉に従い視線を向けると、少し離れた場所でシグやエイジたちと待機していた。向こうもキリトが意識を取り戻したことに気付いたようだが、気まずさを覚えたのか、すぐに目線を外してしまった。

 

それもしょうがないと思ったキリトは、今はそうするべきでないと思い、目線を仲間たちへと戻す。

 

「はぁ~~…それにしても、滅茶苦茶疲れたわ。99層って…あんなに厄介な能力を持っているのね」

 

「100層のボスが特殊かと思っていたんですけど…その真下の層のボスも大概でしたね」

 

「…あれは変異のせいもあるせいだとは思うけど…それにしても、ホロウ・ボディ、か……………」

 

「…どうしたのよ、フォン。変な顔をして…」

 

「…いや、ちょっとな…悪い、少し気になることがあってな」

 

左肩を回しながらため息を零すリズに、以前対峙した100層ボスのことを持ち出しながらシリカも同調していた。一方で、思うところがあったフォンが眉を顰めていたが、シノンに突っ込まれ、思考を止めた。

 

その様子が気になったキリトだったが、それを今聞いても答えてくれないと思い、別のことを尋ねることにした。

 

「というか、フォン…なんで左腕と足を治してないんだ?そのままだと、不自由だろうに…」

 

「ボスを倒したことで脱出できるようにはなったが、結晶無効化エリアは解除されてないみたいなんだよ…だから、向こうに生成された脱出ポータルで外に出てからでないとダメなんだよ」

 

「…ああ、なるほどな」

 

未だにクラインに肩を貸してもらっている理由に納得がいったキリトが、フォンが視線で指した方向にある地面に描かれた魔法陣…ダンジョン外へと脱出するポータルを確認した。

 

「…なら、さっさと脱出しようか。あんまり長居する意味もないしな」

 

「えっ…でも、お兄ちゃん。あの人たちと話さなくていいの?」

 

「それこそ、外で話した方がいいさ。ここで話すよりも…気遣ってくれてありがとな、スグ」

 

「う、うん…お兄ちゃんがそう言うならいいけど…フォンさん、お兄ちゃんが日和らないように見張っておいてくれませんか?」

 

「ちょ、スグ!?」

 

「それにしても…あんたがボスを倒した直前に気を失ったのを見た時は、血の気が引いたわ…アスナが慌てて駆け寄るし…」

 

「だって…SAOの74層の時もそうだったんだもん。私、物凄くデジャビュを感じたし…でも、あれがあったから、私、キリト君の傍にいたいって改めて実感したんだよね…!」

 

「ちょ、リズ!?なに惚気させてんのよ!?」

 

「こ、これ、あたしのせい!?違うでしょ!」

 

「うぅぅ…予想していなかったところから飛び火しましたね…」

 

イマイチ信用ならない兄の姿に、兄の親友に見張りを依頼する妹…そんなやりとりに、流石のキリトも慌てる。

 

一方で、クリア直後にキリトが気を失ったことに言及したリズだったが、アスナが赤面して惚気るというまさかの行動に出て、シノンに怒られていた。まぁ、シリカはそのノロ気に砂糖を吐きそうになっていたが…

 

「はいはい!いちゃつくのはいいが…それもここを出てからにしようぜ?いつまでも、四肢の半分を失くしたままにしたくないんでな」

 

「「「「「「「いちゃついてない(です)!?」」」」」」

 

「…キリトの奴め…なんつ羨ましいことを…」

 

「あれに嫉妬するのもほどほどにしとけ、クライン…色々と大変だぞ、あれは…」

 

このままでは埒が明かないと判断したフォンの一言に、一同がツッコむ中…それを見たクラインが血涙を流しそうな勢いで羨ましがっており、キリトと…そして、その一歩先の関係に手を出しているフォンのことも知っているエギルがほどほどにしておけと宥める…いつものやりとりができる雰囲気が、一同に漂っていた。

 

そして、ともかくダンジョンを脱出しようと、一同がポータルを踏んだのだった。

 

 

 

(…そこから起こったことは…まぁ、色々と大変だった…)

 

夜遅く…全てを終えたフォンは工房で一人椅子に座り、ぼんやりとしていた。工房をガラスランプがほんのりと照らしていたが、ダンジョン脱出後に起こった色々を思い出し、苦笑していた。

 

ダンジョン脱出後…まず、フォンたちは運営側のプレイヤーたちに取り囲まれることになった。なんと、ポータルの出口がダンションの入り口に設定されていたのだ。転移した途端、一同は見事に取り囲まれてしまったというわけだ。

 

まぁ、無理もない…侵入禁止としていたダンジョンに三つのグループが時間差でそれぞれ強行突破…その上で、問題となっていたダンジョンを正常化させたのだ。まず、色々と運営がキリトたちに話を聞こうとするのも当然のことだった。

 

だが、その目論見は成功することはなかった…そこには、アルゴの尽力があったからだ。

 

アスナたちをダンションへと案内した後、囮を無事にやり切ったユージオとアリスと共にダンジョンの近くに身を潜めていたアルゴだったが、無事に脱出してきたキリトたちを目視し、取り囲まれたのを見てすぐさま持っていた煙玉をユージオたちと手分けして投げ入れたのだ。

 

突然視界を塞がれたことで運営側のプレイヤーたちは大混乱となり、その隙にキリトたちはその場からトンズラしたというわけだ。その後、すぐさまユイから事情を聞き、現実世界で依頼人である運営の『ユーミル』に説明兼交渉役として接触を図ったのだ。

 

なんとかキリトたちを見逃してもらえないかと尽力しようとしたが…意外なことにあっさりと許された…それどころか、お礼を言われることになり、困惑することになるのだが…それはもう少し後の話になるので、今はこの辺にしておこう。

 

 

そして、なんとか窮地を脱したキリトは…空気を読んでアスナたちが少し離れた場所に移動してから…勢いとはいえ、一緒に逃げてきた彼ら…サチとケイタと対面していた。

 

「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」

 

多少の覚悟はしていたもののこうして相対すると何を言うべきか迷うキリト、過去の発言や態度のことを思い出し言葉に詰まるケイタ、そして、そんな二人を見て同じく何も言えなくなってしまうサチ…そんな地獄…だんまりの場がいつまで続くのかと思われていたのだが、

 

「…じれったい」

 

「…いっつ!?フォ、フォン!?」

 

あまりに状況が進まない沈黙に嫌気が差し、同席していたフォンがキリトの背を叩いた。ジト目をキリトから向けられるも、全く気にすることなくフォンはとんでもない暴露をした。

 

「ったく…あんなに必死になって助けに行ったんだから、ここまで来たら正直に言っちまえばいいじゃないか…二人ともう一度距離を詰める機会がもうなくなるかもしれないって、焦って無茶なことをしたって」

 

「お、おい、フォン?!」「「…えっ?」」

 

「二人とも考えてみろよ…ここはSAOじゃない。だから、その…乱暴な言い方になるかもしれないが、ここでアバターが消滅しようとも死ぬわけじゃない。だから、今回の一件だって別に運営に対処を任せっぱなしにするのだって選択肢の一つでもあったわけだ。

 

けど、この馬鹿は…それで二人のアバターが消滅することを恐れた。二人がまたあの時みたいなことを経験して、今度こそVRMMOを止めてしまうじゃないかって…二人に謝れる機会を失うんじゃないかって恐れたんだ」

 

「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」

 

フォンの独白を三人は黙って聞いていた…キリトは、自身の真意をものの見事に見抜かれていたことに呆然とし、サチとケイタはキリトの真意を知ったことで驚き言葉を失っていた。

 

「そこまでするほどに、二人が…月夜の黒猫団と一緒に過ごした時間は、キリトにとって大切な思い出で、忘れることなんてできない辛い過去になってたんだ…現実と仮想世界を混同しそうになるほどにな。

ALOでもほとんど使用してなかった二刀流を躊躇うことなく使う程に…こいつはあんたたちのことが大切だと思っていたんだ。だから…「フォン、そこから先は俺に言わせてくれ」……分かったよ」

 

それ以上は自分で言うべきだと…キリトに遮られたフォンは、その表情を見て大丈夫だと確信し、その場を離れた。アスナたちと一緒に三人のやりとりを見守っていたが…

 

互いに謝り、泣き…そして、最後に不器用にではあるが笑い合えていたことから…上手く和解できたのだと安堵し、三人だけにしてあげようというアスナの提案で、その場を完全に離れたのだ。

 

…まぁ、その後、迷惑を掛けたということで、全員に物凄い金額の食事を奢らされたフォンが少しだけストレージ内の通貨が軽くなったことに苦笑したというオチがあったわけだが…

 

 

…コンコン…

 

「…どうぞ」

 

その後のことを思い返していると、工房のドアを叩く音が聞こえ、出迎えの挨拶をする。すると、工房に入ってきたのは…

 

「よっ、フォン……さっきはありがとうな」

 

「こんばんはです、フォンさん」

 

「悪いな、遅くに呼び出して…ユイちゃんはさっきぶりだから、微妙なところだけど…」

 

サチたちと別れた後、フォンのメッセージによって呼び出されたキリトと、宴会の最中に声を掛けていたユイの二人だった。どうしてこの二人を呼んだのか…それは、フォン自身が気になっていたことを確かめるのと情報を共有しておきたいと思ったからだ。

 

少し話が長くなりそうなこともあり、二階の応接室へと通し、キリトにはブラックコーヒーを、ユイにはぶどうジュースを出し、自身はレモンティーを用意したフォンはその話題を切り出した。

 

「なぁ、ユイちゃん…ホロウっていう単語に何か聞き覚えがないか?」

 

「ホロウですか…それって、今日、フォンさんとパパたちが倒したあのボスが持っていた能力の名称の一部ですよね?」

 

「ああ…SAOのメンタルヘルスカウンセリングプログラムだったユイちゃんなら、何か知っていることがあるかと思ってさ」

 

「ちょ…フォン!?」

 

「申し訳ないことを聞いているのは分かってる…だが、キリト。どうしても確認しておかないといけないことなんだ…」

 

アインクラッドでのユイの元々の役割だったことを持ち出したフォンに、流石のキリトも黙っていられなかったが、フォンもそれを承知の上で聞いているということで、一先ず話を聞くことにした。

 

「…えっと…英訳で虚ろという意味ですよね……すみません、私には心当たりはないですね」

 

「そうか……ゴメンね、いきなり変なことを聞いたりして」

 

「いえ…その単語がどうかしたんですか?」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

問われたユイだが、少し記憶を辿るも思い当たる節がなく、申し訳なさそうに謝るユイに、フォンは突然変な質問をしたこともあって、逆に謝っていた。

 

フォンの質問の意図が汲み取れず、逆に尋ねるユイだが…言うべきかどうか迷うように考えるフォンの姿に、首を傾げながら横に座っているキリトと顔を見合わせていた。

 

「……俺が心配し過ぎなだけかもしれないんだけどな…」

 

「…ボスを倒した後も、何か考えていたよな?それと関連することなのか?」

 

「やっぱり気付いてたか……ああ、そうだ。というよりも、SAO時代に関わってくる話でもあるんだけどな」

 

「…SAOともですか?」

 

迷った末に、やはり話しておくべきだと思ったフォンが口を開く。相棒の懸念する姿に気付いていたキリトに先に言及されたこともあり、苦笑しながら答えるフォンと不思議そうにするユイ。

 

だが、次にフォンが告げた事実に二人は目を見開くことになった。

 

「…俺は、あのボスが持っていた能力と同じ名を持つボス…ホロウ・ネームド・モンスターと闘ったことがあるんだ」

 

「なぁ…!?」「えっ…!?」

 

「闘ったのは一体だけだったけどな…でも、その名を冠するエリアを探索したことがあったんだ…SAO時代にな」

 

「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」

 

「それがホロウエリア……推測も混じるが、そこはSAOのまさしく裏の世界とも言える場所で…俺が持つユニークスキル…幻想剣やスキルコネクトの類似技術であるスキルチェインが生まれた場所でもあるんだ」

 

「「…っ!?!?」」

 

その衝撃的な事実はキリトだけでなく、ユイまでもを驚愕させた…それが、簡単に終わる話ではないということも分からせるには十分すぎる程だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…はいはい!修正パッチは完成したわよ!それと、今回解決に奔走してくれたプレイヤーたちにペナルティを与えることは許さないから!……………はい?それだと、運営が舐められるですって?

 

…馬鹿なことを言わないで!?あのままプレイヤーたちごとダンジョンを消滅させるのも悪手だったことは理解できてるでしょ!それを問題なく解決してくれたプレイヤーを罰するなんて馬鹿なことをしたら、来月に予定しているアップデートは白紙に戻すから!私が最後まで貴方たちのやり方に反対していたのもそれが理由よ!文句はこれ以上言わせないわ!いいわね!?……ったく!こっちから願い出たとはいえ、調子に乗って色々と言ってくる連中ね」

 

「だから、俺が対応すると言ったんだ…なのに、お前が文句の一つや二つを言ってやらないと気が済まないと言い出したんだろう」

 

「だって…住良木君に全部任せたら私が介入するところが無くなるじゃない」

 

「七色にそうさせないようにするのが俺の仕事なのだから当然だろう」

 

「それはそうなんだろけどさ…それにしても、ALOに急に現れたダンジョンとバグ…来月のアップデートを前に、出来る限り対処しておきたいわね」

 

「…俺が調査に行くぞ。水妖精族のアバターのテストもしておきたいしな」

 

「……ううん。住良木君はまだ目立たないようにしておいて。アップデート後のダンジョン…スヴァルト・アールブヘイムを攻略するために作る『シャムロック』がキチンと機能するまではね」

 

…ある研究室の一画…来日したその日にキリトたちが問題のダンジョンに遭遇したことで、対処にあたるのが完全に出遅れた少女とその付き添いにである男性が話をしていた。

 

運営の対応に最後まで抵抗していた少女は、電話を切った途端に抱えていた不満をぶちまけており、それを住良木と呼ばれた男性が宥めていた。

 

今回の問題を二人も重く見ており、どう対処すべきかと相談していたのだが、まだ荷物の荷解きも終わっていないために、アメリカにいたような設備を整えるまでにまだ少し時間が掛かりそうだったのだ。

 

先行して男性が探りに行くと提案したのを断り、少女はオーグマーのAR空間に表示された何人かのプレイヤーデータを見て、思案していた。

 

「私たちが動けなくても、彼らは動いてくれる可能性もあるだろうしね…SAOをクリアへと導いた英雄『黒の剣士』キリト…それと…」

 

その中から二人のデータを拡大し、興味深そうに…そして、楽しそうに笑みを浮かべて彼女…今、注目されている一人の天才科学者…七色・アルシャービンは呟いた。

 

「『夢幻の戦鬼』フォン…本当に興味深い…会うのが凄い楽しみだわ!」

 

 




ソードスキル・武器解説
幻想剣≪弓≫最上位超重撃ソードスキル〈ケラブフォス・ヴェロス〉
 弓系統の幻想剣最上位ソードスキル。光と雷の属性を半分ずつ持つ。
 技を放つまでに一分間の構えを要する大技であり、この時に移動したり、もしくは攻撃を受けると技がキャンセルされてしまう(硬直は発生しない)。
 但し、その威力はデメリットを補うほどであり、フォンが多用する幻想剣《両手剣》最上位ソードスキル〈エンド・オブ・フォーチュン〉と同等でありながら、速度はキリトやユウキでさえ見極められないものを持つ。また、距離があればあるほど威力が加算するという能力を持つ。
 しかし、威力に比例して放った時の反動も大変大きなものになっており、重装備をしてなお10cmほど後退ってしまうほど(普通の装備で放てば、反動に負けて後方に吹っ飛ぶ)
 名前の由来はギリシャ語で「光」を意味する『フォス』、「雷・雷鳴」を意味する『ブロンテ―』・『ケラヴノス』、「矢」を意味する『ヴェロス』を組み合わせたもの。

細剣『ノビロリティ・ロメン』
 細剣に属する武器の一つ。
 マザーズ・ロザリオ編で登場した「細剣『ノブリス・ロメン』」の完成形。古代級武器の一種。AGI主力のSTRとDEFも高い刺突をメインとした細剣。エメラルドの宝珠に白と青を基調とした貴族剣に近いデザイン。


はい、前より予告しておりましたロスト・ソング編のヒロイン先行登場です!まぁ、予想していた方も多かったかと(苦笑)

えっ、それよりも重要なことがあるって…?
キリト強化回…に見えますが、実は今回土壇場で繰り出した強化版スキルコネクト(別名∞ジャス●ィスもどき)ですが、普段やろうとすると成功率二割という超絶難しいテクという裏設定があります。そして、これはキリトでようやくできるという技術であり、フォンは真似できない設定でもあったりします。

その話はまたどっかで触れるとして…(笑)
キリトヒロインズ+頼れる大人組が助っ人してとやってきました!いや、キリトの話をするのに、やっぱり彼らも外せないのかと…流石にユージオとアリスまではもやりすぎかなと、文章の中で名前だけ出す形に…(まぁ、話中でも触れてましたが、まだニュービーである彼らには荷が重すぎるのと思ったのも大きいです)

さり気無く幻想剣ソードスキルも新しいのを出して…えっ、そんなことよりもっと重要なことがあるんじゃないかって?
ホロウエリア…?幻想剣とかスキルチェインの誕生の秘密…?それは次章のお楽しみってことで(黒笑)

次回はユウキ編をお届けします!ファンの皆様、大変お待たせしました!!

それでは、また

キャラエピソード第2弾 どのキャラのお話が見たいでしょうか?

  • 某トレジャーハンターF
  • リーファ
  • シノン
  • シリカ
  • リズベット
  • ユイ
  • クライン
  • エギル
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