というわけで、ユウキ編の第2話となります。
…物騒なタイトルになってますが、それにちなむ程に長いお話となっております。というよりも、このお話のせいで4話構成になったわけで…お話はまさかの事態へと発展してしまい…
それでは、どうぞ!
P.S. プログレッシブ公開されましたね!作者は今度の休みに行くので、できれば感想欄などでのネタバレは控えて頂けると有難いです…
「…とりあえず、そのシータって名乗ったダークエルフ…いや、スヴァルト族か…ややこしいな…!ともかく、彼女を追うしかないだろうな」
大体の情報交換をユウキとしたところで、シータというダークエルフが消えていった洞窟へと俺は視線を向けた。中には何かしらの光源があるらしいが…
「えっと……コホン…シック~…」
うろ覚えではあるが、記憶の片隅で覚え置いていた式句を唱える…四つの式句によって構成された魔法が発現し、俺の眼前に赤茶色の光の集合体が現れた。
「…使い魔?」
「ああ。視界は問題なさそうだけど、罠とかを警戒しておいた方がいいだろう。それじゃ……行くか」
出現した途端、洞窟の中へと向かって行っていた光の集合体…使い魔だと尋ねるユウキに、俺は警戒しながら進むべきだと考えを伝える。幸いなことにクエストの制限時間である夜明けまでは、リアルタイム時間でもまだ余裕がある方だ。
重ねての幸運と言うべきか、明日は土曜ということで夜更かしはし放題ということもあって、多少睡眠時間を削ることを覚悟すれば、問題ないだろう。
使い魔が消滅しないことから、どうやら罠の類いも入り口付近には仕掛けれられていないらしく、安全が確認できたので俺たちは洞窟へと足を踏み入れた。
…洞窟内は一本道になっていた。だが、制限が掛けられているようで、マッピング機能が無効化されていた。洞窟を照らす白青緑の鉱石が一定間隔で通路の上部左右に一つずつ配置されており、人工的な造りだと連想させるには十分すぎた。
「…外から見えていた光はこれだったんだね」
「だな…だけど、全然見たことない鉱石だ。ルグルー回廊で見たものとも違うな…そもそも、原石の状態でそんな力を持つ素材がこんなに豊富にあるのか…?」
「フォンも見たことないの…?」
「……少なくとも、俺が扱ってきた素材では見たことがないな。ちょっと鑑定してみてもいいか………出た。『魔鋼石』…やっぱり見たことない素材だな…しかも、メイドアイテム扱いって…こんなものを作れる人がいるってことなのか?」
「プレイヤーメイド…?じゃあ、誰があのダークエルフに協力してるってこと?」
「…あっ、悪い。今の言い方が悪かった…プレイヤーメイドじゃなく、NPCメイドのアイテム扱いなんだが…でも、工匠妖精族でも作れないようなアイテムを…NPCが作った…?」
『魔鋼石』…またしても初見のアイテムが出たが…今度は宝珠と違い、別の意味で俺は顔を顰めることになった。
そもそも、俺が使ってる工匠妖精族アバターはその名前の通り、鍛冶関係に優れた能力を持っている。さらに、現職で鍛冶もやっている俺やリズからすれば、ほとんどのインゴットや素材を知っていると言っても過言ではなかったりする。
…だが、見たことどころか、その素材さえも知らない鉱石が人工物だと…しかも、それがNPCによる造り物だというのが、どうにも信じられず、俺は思考の海へと入ってしまっていた。
「…フォン?」
「っ…!ゴメン、ちょっと考え事してた。今は進むしかないか…」
「うん……ねぇ、フォン。その魔鋼石っていうアイテム…シータのお父さんが作ったものじゃないかな?」
「父親…ということは、ダークエルフにしか作れないアイテムってことか?」
「可能性としてはありそうじゃない?こういう特殊なクエスト限定のアイテムみたいな感じで…」
「…そういう、ことなのか…?…うーん……」
分からないことが多すぎるせいか、ユウキの推理が正しいように思えるものの、何かが引っ掛かっている感覚も同時に感じてしまい、モヤモヤが胸中に残っていた。
その疑念と答えを知るために、このまま洞窟に進むしかないのだろうが…不自然なことに、罠どころからモンスターの一体も現れずに、洞窟内を進んでいく俺たち。
あまりに何も起こらないままに10分ほど進んだが…やはり何も起こらない。こうなってくると、何かしらのトラップ…来た道をループするような細工にでも引っ掛かったのではと思えてくるほどだ。
「…ふぅ…」
「ユウキ、ちょっと気を抜いてもいいぞ?警戒は俺がしておくから」
「大丈夫…でも、何にも起こらないね?」
「こうなったら、洞窟の壁に傷でもつけてループしてるかどうかを確かめてみるか…」
「アハハ……あっ、フォン!あれ…!」
「うん……奥に光が…ようやく出口か…?」
このまま歩き続けても意味がないのではと思い、背負っていた両手剣『エンプレス・ジェイル』の柄へと手を掛けようと…したところで、奥に微かに見えた光にユウキが気が付き、手を元の位置にまで降ろす。
先行する使い魔も何の異常がないことを伝えるように健在しており、最低限の警戒はしつつも、俺たちは光が見えた奥へと進んでいった。
光が見えていた場所は拓けた場所であり、そこは一段と強く、そして、数が多い魔鋼石によって明るく照らされた場所だった…居住スペースらしく、いくつかの丸い形をした建物が顕在していた。
洞窟内に建物…現実ではあまり感じられない光景に、またゲームらしいという感想を抱きながら、少し感心していると…
「…フレイギュア…」
「「っ!?」」
聞こえてきた式句と共に上空に突如して感じた熱波に、俺とユウキは本能的にその場から飛びのいた!その直後、上空から垂直落下する形で、巨大な火球が落ちてきて、逃げ遅れた使い魔が瞬く間にポリゴンへと姿を変えた。
「上か…!?」
「…やはり追ってきたのですね。しかも、仲間を連れてきたようで」
「…シータ!」
体勢を立て直したのと同時に、放たれたのが火属性中級魔法『フレイム・ブラスト』だと判断したが…気になることは一先ず置いておいて…それを放った相手がいるであろう天井近くへと目を向ける。
すると、呆れたような声色に遅れて、何もいない筈の天井に突如として彼女が姿を現した…ユウキが名前を呼んだように、どうやら彼女がダークエルフのシータらしい…おそらく透明になる魔法を使って気配を消していたのだろう。
罠を警戒する使い魔では透明化した敵を探ることはできず、使い魔を無闇に倒せば潜伏していることを知られることからも、敢えて放置していたのだろう。油断できない相手だと悟り、俺は気を引き締める。
「君はダークエルフ…スヴァルト族のシータって子なんだな?悪いんだが、君が盗っていった宝珠を返しに貰いに来た」
「…無駄なことを…命は保証しないと言った筈だが」
「待って!ボクたちは無理に奪うつもりはなくて…せめて、あなたたちの事情を知ってからでも…!?」
「黙れ!お前たちはここで仕留める!覚悟しろ!」
「っ…!ユウキ、来るぞ!」
「くぅ…!?」
どうやらシータはこちらの話を聞く耳を持たないようだ…ユウキの言葉を拒絶したシータは右手を翳し、完全に戦闘態勢へと入ってしまった。
こうなったら、闘うしかない…呆然とするユウキに警戒を促しながら背中の両手剣を…抜かずに迎撃すべく、装備を換えようとする!が、
「はっ!」
「なぁ…?!」
左手でメニューを開き、『高速換装スキル』を発動させようとしたが、眼前の光景に一瞬手が止まってしまった。
…さっきも感じた違和感だが、それが確かなものだと理解できた…無詠唱で、シータは魔法を発動させたのだ!?
慌ててメニューを閉じ、自由に動かせるようになった身体を命令して横っ飛びして、雷属性初級魔法『エレキ・ニードル』によって振ってきた落雷を躱す!
『高速換装スキル』は確かに便利なスキルだが、発動させるのに数秒掛かるわけで…速度に優る魔法を先に放たれると、発動を中断させないと直撃してしまう。
…だが、それはあくまでも魔法が先に打てたらの話だ…はっきり言えば、高速換装と初級魔法の詠唱はほぼ同じ時間を要する。なので、よほどのことがない限り、中断させられることはない。
相手が無詠唱で魔法を打ってくるなんていう、チートじみた能力を使ってこない限りは…!さっきの『フレイム・ブラスト』も6節の式句を必要とするのに、まさかの1節で放ってきたのだから…
(その上で、常時飛行状態だと…!こっちは洞窟内ってことで、飛行できない状態だっていうのに!?)
俺とユウキ…どっちかがフリーにならないよう交互に無詠唱での初級魔法を連発してくるシータに、こっちは回避をせざるを得なかった。幸いなことに、住宅みたいな建物は破壊不能オブジェクトに設定されているらしく、それを盾にすることができていたが…
さっきみたいに中級以上の魔法を放たれると、魔法の余波でダメージを受けかねない…建物からはみ出さないように注意しつつ、攻め方を探る…ユウキの方も、建物に隠れて機を見計らっていた。
(………ユウキ…!)
(っ……うん!)
隠れたことで『高速換装スキル』を使用できるようになったため、換える装備を見繕いながら戦法を決め、アイコンタクトでユウキへと合図を送る。ユウキも俺の考えを理解してくれたようで、片手剣『女神の剣 イシスフィテル』を抜いた。
「っ…!」「…!!」
タッチの差で先に飛び出したユウキにシータが魔法を直撃させようと意識が向いた瞬間、俺も僅かに遅れて飛び出す!『高速換装スキル』によって、装備を換える…水色のシステムエフェクトが身を包み、防具『縁結を背負いし者』と弓『風月の灯火』、そして、軽盾『ウォーフロウ』を左腕に固定する形で身に着け、矢をつがえる以外には右手を使えるように空けた。
「…小賢しい真似を」
「そっちこそ…魔法を無数に降り注げるのが、専売特許だと思うなよ!」
ユウキが囮だと判断したのか、俺に標的を変更したらしく、シータは突き出していた右手の矛先をこちらに向けてきた…だが、それは俺の予想通りの行動だったわけで…相対するように弓矢を構える!
「はっ!」「いけぇ!!」
水・風・土の初級魔法が三連続で放たれてきたが、それを迎撃すべくソードスキルを発動する!幻想剣《弓》魔法兼用連射ソードスキル〈ヘクセレイ・アンフィニ〉…全快状態のMP全てを代償に、1セット7発の魔法矢を5連射したことで、最初の7発が全ての魔法を撃ち落とし、残りの魔法矢がシータに向かう!
あっさりと魔法が相殺され、更には反撃が向かってきたことにシータは慌てて追加の魔法を無詠唱で発動するが…いくら無詠唱であっても、放てる数には限度がある。
最後の1セット…その内の4発の矢が魔法の迎撃を逃れ、シータに迫る!だが、こうも距離があると直撃させるのは流石に難しく、更に〈ヘクセレイ・アンフィニ〉の軌道の関係で、矢が拡散してしまうのだ。
…だが、そもそもの話、これでダメージを与えようなんていう考えは俺にはなく、硬直が解けたのと同時に、4発の魔法矢がシータの近くの天井にぶつかったことで、無属性の爆発が起こった!
「来い、ユウキ!」
「うん!」
魔法矢の爆発は煙を起こす…つまりは、目くらましにすることも十二分に可能なわけで。硬直が解けてすぐさま、俺の呼びかけに応えたユウキが全速力で突っ込んでくる。それに備えて、左腕の盾をがっしりと構える!
俺とは初めてだが…以前、新生アインクラッド27層の迷宮ボスに対して、決定打を繰り出すためにしたことがあると後に聞いたあの戦法を、ユウキは理解してくれていた。
ダッシュの勢いと共に俺へと飛び込んできたユウキを左腕の盾で受け止め、その勢いをも跳ね返すように全力で弾き飛ばそうとしたのに合わせ、ユウキが全力で跳躍する!
「…何?!」
「でりゃあああぁぁ!!」
視界を塞がれていたせいで、煙幕を抜け出るような形で飛び出してきたユウキにシータは反応し切れていない!
剣に宿ったライトエフェクトが足りない高さを強引に増し、ユウキの身体をシータへと近づけた。
片手剣2連撃ソードスキル〈バーチカル・アーク〉の一撃目がシータに迫るも、咄嗟に魔法による障壁を発動させたらしく、なんとか防いでいた。しかし、咄嗟の反応した代償として、二撃目への対応が完全に疎かになった。
ユウキも一撃目が防がるとすぐさま判断し、わざと全力ではない一撃にし、続けての二撃目に全力を注いだようだ。斬り上げから軌道を返す形で繰り出した二撃目の振り下ろしが魔法障壁を砕き、少ないながらもダメージを与えて、シータの身体を天井近くから大きく降下させた!
「ぐぅぅ…!?この……っ!?」
僅かとはいえ、手傷を負わされたことへの怒りが湧いたのか、斬られた左肩を押さえながらユウキを睨むシータ…空中で完全に無防備と化したユウキを狙うべく右手を構えようとして、その意識が完全に一点へと集中してしまった。
…だからこそ、その隙を狙わさせてもらった…
シータが違和感を覚え、息を呑んでいたがもう遅い…〈高速換装スキル〉のクールタイムが終わっていないため、手動で弓から鞭『ラナウ・エルドール』へと装備を換装した俺が、全力跳躍かつ、リーチの長いその武器によってシータの腹を後ろから拘束した!
そう…ユウキの攻勢は本命であり、そして、囮でもあったわけだ…二段構えの攻撃のために、軽装装備である『縁結を背負いし者』を防具にしていたのだ。
「お、らぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」「…ぅぅう!?」
重力と体重…シータを下から引っ張るような形で拘束しながら、俺はそれらの力を加えたソードスキルを発動させる。
鞭単発拘束ソードスキル〈キャドール〉のスキル補正までも加わった鞭は、シータの身体を容易く引っ張り、振った軌道に合わせて空中から地面へと勢いよく叩き付けた!
「…っと、と…!」「…ナイスキャッチ!」
単発技だったこともあり、先に硬直が解けた俺は無事に着地を決めて、すぐさま落下してきたユウキを受け止める。互いに簡単なコミュニケーションを取りつつも、未だ戦闘は終わっていないため、地面に引き摺り落としたシータへと意識を戻す。
空中に浮いていたのも魔法によるものだったらしく、ダメージを受けすぎたせいで解除されたのか、地面に叩き付けられたシータは手痛いダメージを負った身体を支えるような形で腕で庇っていた。
「…何故だ…どうして、妖精如きに…」
「悪いが、色々な修羅場をくぐってきてるもんでね…多少、魔法が自由に使えるぐらいで勝てると思ったら困るな」
「もう止めよう…ボクたちは君を倒すために来た訳じゃないんだよ。宝珠を返してほしいだけなんだ!」
「うるさい…うるさい、うるさい!?お前らみたいな…お前らみたいに、他種族と仮初の形で慣れ合っているお前らに…お父様の苦悩は理解などできる筈がない!?」
「…仮初…?…待った、それは一体どういう…!?」
「お前たちに答える義務などない!?ノート・バーニ・バラブ…」
こうも圧倒され返されるとは思ってなかったのか、驚きを隠せないでいるシータに、苦笑交じりの言葉を返す…それが癪に障ったのか、激怒したシータが反論してきた。そんな中、感情に任せた言葉に、気になるワードが出てきた。
だが、それに応えるどころか、代わりといわんばかりに魔法の詠唱をシータが始め…先程とは全く異なる3節の式句に、嫌な予感が走る!妨害することは間に合わないと判断し、メニューを開く。
式句を唱え終わるのと同時に、俺たちとシータのちょうど真ん中辺りに…空間が歪んだかと思った瞬間に、巨大な闇の渦が出現した!?
それが闇属性上級魔法である『アビス・ディメンジョン』だと理解したのは、『高速換装スキル』によって、重装備として開発中の新装備の試作品と大盾『ドボルベルク』を装備し終えたのと同時だった!
「っ…ううぅ!?」
「うわぁ…!?」
「ユウキ…!」
周囲を引き込むのと同時に闇属性の範囲魔法攻撃が拡散し、地面に突き付けるようにして構えた『ドボルベルグ』に大きな振動が走る…重装備でようやく耐えられそうな引き込みだ…軽装であるユウキが闇の渦の引きずり込まれそうになり、宙に浮かんだ彼女の手を慌てて引っ張り、盾の後ろへと庇う。
数秒が経ち、渦を形成していた闇魔法の効力が解けたようで、確認するために盾から身を出してみると、『アビス・ディメンジョン』は消滅していたが、それと同時にシータも姿を消してしまっていた。
「逃げたか…そう簡単にはやっぱりいかないか」
「ありがとう、フォン……今の魔法はヤバかったね」
「上級魔法だからな…普通なら10以上の式句詠唱が必要なのに、まさかの3句発動とは…中級は1句、初級の魔法に関しては無詠唱で連続発動…カナデが聞いたら、羨ましがることこの上ないほどの能力だな」
「…あっ…」
「…えっと…ユウキ?」
初見は面食らったが、慣れるとその脅威がよく分かるシータの魔法技術に関心していたのだが、横にいたユウキが声を漏らした…まるでやらかしたといわんばかりの反応に、俺は思わずジト目になって彼女を見る。
「…ゴメン…伝えるの忘れてた。シータが無詠唱で魔法を使ってきたこと…」
「…ていっ。そういう大事なことはちゃんと言っておいてくれ」
「いたっ…むぅぅぅ」
気まずさで目線を合わせられないらしいユウキに、戒めを込めて頭部にチョップを落とす。抗議の声が軽くユウキから漏れるが、流石に今回は自分に非があると分かっているらしく、それ以上の反論が飛んでくることはなかった。
「まぁ、終わったことを責めるのは止めて…さっき気になることを言ってたな」
「うん。他種族と仮初の形で慣れ合ってるって…それって、シータたちスヴァルトとリョース族のことと何か関係があるのかな?」
「単純に考えるとそうだろうな…もう少し情報を得たいところだが、彼女の態度からして、追いかけていってもすぐに戦闘になるのが目に見えてるし…ちょうどいいや。ここの建物に入って情報を探ってみよう」
「そうだね。でも、鍵とかなくても入れるのかな?」
「こういう種類のクエストなら、特に問題なく入れると思うが…クエスト自体に全く関係ないとすれば、入れなかったりするが…とりあえず物は試しってところだな」
追い掛ける前に、まずはもっと情報を収集したいと、ユウキと相談して、俺たちは周囲に建っている建物を物色してみることにした。
「…ここは研究室みたいだな」
「色々な薬品みたいなのが並んでるね…実験か何かをしてたのかな?」
「そのようだな…しかも、かなり長い間していたようだ。おっと…どうやら、魔鋼石に関する試作もここでしてたみたいだな」
装備を『蒼炎の烈火』などに戻し、適当な建物に入ると、そこは所狭しと薬品や素材が入った棚が立ち並んでいた。実験机らしくフラスコやらビーカーやらが並んでいる光景が見え、一発で実験室だと理解できた。
ユウキも普段ALOでは見ない類の物に関心を寄せており、俺も室内を物色していたが、壁に貼られていた紙…それがレシピらしきものだと識別でき、そこには魔鋼石らしきものもあった。
「フォン、読めるの?」
「かなり劣化してるみたいで全部は…古代語で書かれてるから、スキルを発動すれば一部はいけるか?」
メニューを開き、スキルの項目を開き『古代語翻訳スキル』をオンにする。眼前に翻訳された言葉が出てくるが…やはり途切れ途切れでイマイチ要領を得ないものだった。
「どう?」
「厳しいな…文字の大半が擦れすぎてほとんど識別不能だ。ただ、気になるワードがいくつかは散在して……そうだ、忘れてた。ユウキにこれを装備してもらったいいのか」
いくつかの単語が連続して出てくるため、それを伝えようとした時、俺は一応持ってきておいたあれの存在を思い出し、再びメニューを開く。装備欄の項目を選び、装備ではなくオブジェクト化させ右手の上にそれを出現させる。
「メガネ…?」
「そうそう、以前、新生アインクラッドでのクエストを攻略する際に入手したアイテムだよ。まぁ、あくまで古代語翻訳スキルを習得していないプレイヤーへの救済アイテムなんだけどな」
「…それをなんでフォンが持ってるの?スキルを習得してるのに」
「えっと…持ち帰って分解してみたいなって。どういう感じで作られているのとか、鍛冶で他の効果を追加できないのか、みたいに思って…まぁ、そもそも強化不能だったから頓挫したんだけな」
要は好奇心から手に入れた過去の産物ということだ…ユウキが『古代語解析スキル』を習得してないとのことだったので一応持ってきたが…ユウキのジト目がぐっさりと突き刺さる。
『またこだわり癖が出たのか?』という思いが籠った溜息を零しながらも、ユウキは眼鏡…『古代のレンズ』を装備した。
レンズ自体はかなり小さく、鼻にあたるパッドもそこまで大きくはない銀色のシンプルな構造ではあるのだが…普段のユウキとはまた違った印象を与える感じがちょっとグッと来た。
眼鏡といえば、俺の中ではカナデを連想させるアイテムの一つなのだが…またどっかの機会で二人に眼鏡でお揃いコスみたいなのをしてもらうのもありか?そんなくだらないことを考えつつ、ユウキが眼鏡に慣れるのを待っていると、
「…へぇ、古代語翻訳スキルを使うとこんな感じに見えるんだ」
「といっても、最低限でそれだからな。マスタリーすると、自分の話す言葉も自動的に翻訳されるようになったりするから…使いどころが限られ過ぎて、便利かどうかは微妙なところだけどな」
…マスタリーした時の肩透かし感は凄かった…まぁ、マスタリーするまでにそこまで苦労しないのと、結構多めなスキルポイントを貰えるは貰えるが…やっぱりガッカリ感はあったもので…
SAO当時のことを思い出して、ちょっとだけやるせなさが思い出るも、意識を現実へと戻し、壁のレシピへと視線を戻す。
「…『錬金』、『秘術』、『アールヴ』…そういうワードが結構出てきてるね……フォン?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
違和感を覚えていたピースが組み合わさったような気がして、俺は行きついた結論に困惑していた。ALOにおいて、そんなことが有り得るのかと疑問を抱いてしまうが、そう考えなければ辻褄が合わないのだ。
だんまりしている俺を心配そうにユウキが見ていて、ずっと閉口しているわけにもいかず、俺はその推論を口にした。
「なぁ、ユウキ……錬金術って知ってるよな?」
「えっ…ちょっとだけなら。あれでしょ、鉄とかを金に変えることができる凄い術でしょ?」
「まぁ、メジャーなのはそういうのだよな」
錬金術…そう聞くと、出てくるのは賢者の石とか金を生み出すものとか、そういう類のものだろう…正確に言うと、等価交換とかそういう話になってくるので、どちらかといえば化学に近い分野なのかなと、俺は思っているのだが…
「多分だけど…この魔鉱石とかは錬金術みたいな技術で作られているんじゃないかな?」
「…でも、そんなジョブやスキルなんて…」
「ALOにはなかった筈だ。SAOの時にもなかったしな…でも、今はそうじゃないかもしれない可能性があるだろう」
「…ちょっと前に行われた大型アップデート…」
「(コクッ)…新武器の追加だけかと思ってたが、もしかしたらそっち系統のスキルの追加もあったのかもしれない…もちろん、NPC限定という可能性もあるけどな」
というよりも、後者のNPC限定スキルという可能性が高いだろう。少なくとも、今現在において習得できる手段が見つかってない以上、そう判断すべきだ。
あのアルゴさんの情報網に引っ掛かっていない未知のスキル…少なくとも、錬金術のできるエルフが今回対峙する相手となると…どうにもすぐにどうこうできる感じではないだろう。
(…それに、壁に貼られたレシピに気になるものもあったしな…)
ユウキは気づいていないようだが…一番真新しいレシピにある構図と『蘇生』というワードが、最悪の可能性を俺に連想させていた。
一先ず、ここで得られる情報は以上だと判断し、俺たちは別の建物へと向かった。
他の建物も実験室だったり錬金術のための倉庫だったりしたようで…中には宝珠の研究をしていたらしく、宝珠によく似た紛い物がずらりと並んでいるような倉庫もあった。
一応、鑑定してみたが【???の宝珠 贋作】とだけ表示され、詳しい説明はない状態だった。どうやら、本物の正体を看破しないと、偽物の方も正式名称は表示されないようになっているらしい。
他の情報はないのかと思いながら、最後の建物に入ると…先程までの実験場とは異なる景色が目に入ってきた。
「…住まいか」
見た目からして一番広いことから、他とは違うと予想していたが…三つのベットに、最低限の設備…先程の研究室とは異なり、少ないながらも一定数の本が仕舞われている棚…そして、
「家族写真だね…シータと…その両脇にいるのがお父さんとお母さんかな」
「だろうな。父親の方は…なんというかエリートな感じだな。逆に、母親の方が穏やかと言うか…シータ似なんだろうけど……これはどういうことなんだ?」
「…シータのお母さんの肌、白いよね…?」
俺の疑念に、ユウキがその答えを告げるように呟く…本棚に飾られていた写真に写る父親の方は髪が長く黒いダークエルフ。しかし、母親は白い短髪の普通のエルフ…リョース族の特徴である白い肌をしていたのだ。
こんな情報を目にしてしまえば、色々と思いつくものがあるわけで…胸糞悪いものを感じつつも、それが可能性に過ぎないことも理解しているため、まずは確かめるべきかと思い、俺はあるものを探す。
「フォン、何を探しているの?」
「日記だよ。こういう類のクエストなら、誰かが残した日記がありそうなもんだと……ビンゴ、あったぞ」
いきなり本棚を漁り出したユウキが尋ねてきて、答えている途中で目的のブツを見つけ出せた。古代語による手書きの文字…日付も入っていることから、日記と見て間違いないだろう。
二冊あり、とりあえず手分けして読んでみようと思い、俺はユウキにどちらを読むか尋ねる。
「それじゃ、こっちの古そうな方を読もうかな」
「いいのか?そっちの方が量は多そうだが…」
「いいよ、いいよ。新しい日記の方が目ぼしい情報多そうだし。そういうのをフォンに呼んでもらった方がいいから」
ユウキなりの配慮があったらしく、古い方を受け取った彼女はすぐさま日記を読み始めた。ユウキがそう言うのならと思い、俺も遅れて日記を開いたのだが…最初の記述を見て、思わず声を出しそうになってしまった。
…まるで、俺が懸念していた最悪の可能性を証明するかの内容に、なんとか動揺を抑えながらその先へと目を通していくのだが………それはユウキに伝えるには余りにも酷い真実が書かれていた。
『日記なるものを書き始めたが…特に書くことはない。同朋たちは、これの何がいいと感じているのだろうか』
日記の頭出しにはそう書かれていた…言われて初めてみた感が凄く、そんな文章を見たユウキは思わず苦笑してしまった。
『あいも変わらない日々だ』『リョース族との関係は小康状態ではあるが、やはり歩み寄れる気配はない』『魔術の研究成果』といった文章が、一日2~3文書かれてる程度…淡泊な日記だ、ユウキはそんな感想を抱いていた。
しかし、そんな日記にある変化が起こる。
『リョースの女を助けることになった』
ぶっきらぼうに書かれたそれは、もしかしてとユウキにあることを連想させ、それが正解だと言わんばかりに、続きが書かれていた。
夜の森でモンスターに襲われ、重傷を負ったリョース族の女性を日記の主が助けたらしく、そこから交流を持つことになったと日記には書かれていた。
最初は重傷を負った相手に追い打ちを掛けるのはプライドが許さなかったらしく、リョース族の里の近くまで送り届けたらしいが、どうやらその助けた女性は少し変わった考えを持っていた人物だったらしい。
命を救ってくれた日記の主と仲良くなりたいと言ってきたらしい。最初はだまし討ちやらスヴァルト族の秘術を奪うつもりなのではと警戒していた日記の主だが、次第に女性の態度や行動に心を許していったらしい。
『これは許されないことだ…だが、種族の意志に反することだとしても、私の心を奪い、魔術や研究以上の関心を寄せる彼女のことを…私は好きになったのだと理解した』
日記の内容も、彼女との交流を中心にしたものになっていき、終いには明確に好意を抱いていることまでもが書かれていた。そんな内容にユウキの頬も緩んでしまう…だが、次の記述を見ると、その眉を少し顰めてしまった。
『彼らに私たちの関係を知られてしまった。やはりリョースも…そして、私の一族も私たちのことを認めようとはしなかった。このままの関係でいるつもりなら、一族を追放すると宣告された。
彼女は互いのいた場所に戻ろうと提案してくれたが…今の私にとって、それは身を引き裂くよりも辛い選択肢だった…彼女を手放すくらいなら……私にとって一族の地位や居場所を捨てるぐらいなど、容易いものだと思った。
…私は彼女と共に一族たちの里を抜け出した…』
「…おー」と、思わず心の声が漏れたユウキ…悲恋かと思ったお話が、駆け落ちという胸アツな展開に、その先へと日記を読む目を走らせる。
『私の術で作り出した洞窟に隠れ住むことにした。そこまで豊かな生活かと言われると微妙なところだったが、彼女は私が居てくれればいいと言い、私も同じ考えだった』
『子供が生まれた…親を早々に亡くした私にとって、今まで感じたことのない幸福感が生まれていた。妻も私と同じ思いだったようだ…名前は二人で相談し、ファルと名付けた』
「…えっ?」
幸せな隠居結婚生活…隠すことない、日記の主の幸せな日常を読んでいたユウキだが、その最後の一文を目にした時、声が出てしまった。
『娘の名前はファル』…シータではない?なら、彼女は一体何者なのか…写真に写るシータらしき少女は先程見た彼女と全く変わりはない姿をしていた。
(シータのお姉さんがファルさんってこと…?でも、そんなそっくりなお姉さんがいる、のかな…?)
もちろん、絶対にないとは言い切れないが…それでも、そんな可能性が高いかと言われると、ユウキも疑問を持たずにはいられなかった。
ともかく、その答えを知る為にも、この先を読み続ける必要があると思ったユウキは、日記のページを捲った…だが、その先に待っていたのは非情な物語だった。
『妻が謎の病に掛かった』
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
酷く取り乱した文字…それだけで、日記の主がどれだけ動揺しているのかが見てとれた。日記には、懸命に看病する様が書かれていたが、奥さんの容態は悪くなる一方だと、書かれており…日記の主は最後の手段に出た。
『恥を覚悟で、私はリョース族に宝玉を貸してもらえないかと里にまで足を運んだ。過去の言い伝えによれば、宝玉には命を代償に穢れや呪いを払う力があるとされている。原因は不明だが、力が弱まっているとはいえ、未だ加護は残っているのでは…そう思い、私は最後の望みに賭けることにした…』
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
『…だが、奴らは私の願いを聞き入れてはくれなかった…それどころか、私の話など聞く気もないと耳を傾けてくれることもなく…終いには、私と一緒になった妻をも人ではないと侮辱の言葉を投げてきた!?
私が地に頭を突けようとも、涙を流し叫び願っても…奴らは妻のことを人外だと糾弾し、私の願いを無碍に断った…嫌という程、石や木材を投げられ、傷心のまま帰宅した私を待っていたのは…大泣きする娘と……そのすぐ傍で生の光を失った妻だった…』
「っ…?!」
頭を殴られる感覚とはこういうことなのだろう…それほどのショックがユウキに走っていた。もちろん、奥さんが亡くなったという事実に衝撃を受けたのもあったが…この日記の内容が、どこか自分と似ているようにも感じてしまったからだ。
呆然としつつも、なんとなく次のページを捲ったユウキの目に映ったのは、これまで見たことないまでに乱れた字で、
『娘も、妻と同じ病を発症した』
日記の最後のページに書かれた非情な事実だった。
(…これって……まさか…)
その最後の一行…それが指し示す事実に、ユウキは思わず日記を落としそうになった。それがどういうことを意味するかを理解しつつも、したくないという感情が上回り、意味もなく首を振ってしまう。
そして、視線を向けるのは、この日記の続きを読んでいるであろうフォンに向けてだったが…その表情は苦痛に近いもので歪んでいた。
「…フォン」
「…っ…!どうやら、そっちもあんまり良いことは書いてなかったみたいだな」
「…うん。お母さんが病気で亡くなって…それで同じ病気に娘さんが罹ったって…その後のことがそっちの日記に書いてあったんでしょ?娘さんは結局どうなったの…?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
先程目にした内容を静かに語るユウキに、フォンは視線を彷徨わせていた。その姿は、ユウキに自分が読んだ内容を告げたくないという感情からきていた行動だったが、それで止められる程にユウキも易しくはなく、
「フォン!」
「……娘さんもそのまま亡くなったって…この日記には書かれてた。その娘さんの名前がファルだってことも……そして、絶望に打ちひしがれた夫がしたことについても…」
「……それは…シータに関連することなの?」
「………そうだ」
その強めの問いかけに、フォンも黙っていることも隠すことも許されないと判断し、重たい口を開いた。フォンが読んだ日記の方に、ユウキが感じた疑問の答えも書かれていたのだ。
あまりに重く、そして、残酷な真実をフォンは言葉にして告げた。
「シータは……亡くなった奥さんと娘さんのファルって子の細胞を使って生み出された人造人間…ホムンクルスに近い存在だ」
「……っ?!?!」
覚悟はしていたものの…それを容易に上回る事実に、ユウキは息を呑む。知ってしまった以上、全てを伝えるべきだとフォンは簡単に経緯を説明していくことにした。
「大事な二人を喪い、絶望した日記の主…ほぼそうだろうが、写真に写っていたダークエルフが思いついたのは、錬金術による蘇生だった。男はそのエキスパートだったらしく、二人の亡骸を用いて、それを試みていたらしい。
…だが、何度も試しても上手くいかず、男は死者蘇生の錬金には莫大なエネルギーが必要ではないかと考え、以前中止した宝珠の研究を始めた…そこまでがこの日記には書かれていた」
「失敗って…でも、シータはちゃんと生きて…」
「『ただ単に命令に従うものは、心がない人形と同じだ…そんな失敗作は私の求める娘ではない』…日記の一文にはそう書かれてあった。おそらく、男が造り出したのはシータ一人じゃない。何度も何度も…彼女のような存在を生み出しては、失敗だと……おそらくは…」
「……それで、最後の手段として宝珠に目をつけたってこと…?」
「多分な…それでシータに宝珠を奪わせたんだろう。シグさんの時に、この展開に派生しなかったのは、シータが宝珠を盗むことができなかったから…もしくは、何かしらの別の要因も重なったのかもしれない」
「…こっちの日記に、あの偉そうなエルフたちが、三人に冷たくしたみたいなことが書いてあった…お父さんが必死に助けを求めても、全く聞き入れてくなかったって」
「そういう、ことか…リョースとスヴァルトは完全に対立…いや、互いに迫害し合っていたと言った方がいいか…そういう関係だったんだな。それなら、あのエルフたちが自身をエルフと呼ばれることを嫌っていたのにも、納得がいくな…『自分たちはスヴァルト族とは違う、一緒くたにされたくない』ってことだったんだな」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
二種族のエルフが抱える闇…それが今回のクエストの奥底にあり、原因となったことに、フォンはおろか、流石のユウキも表情を沈ませていた。
「ともかく…事情はなんにせよ、今は宝珠を持って行ったシータと…それを指示したであろう父親を追わないとな」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「…ユウキ、大丈夫か?」
「…!?う、うん…大丈夫だよ…」
「…無理はするなよ?それじゃ、行こう」
反応ができないまでに考え込んでいたユウキに、フォンは何かを言おうとしたが…敢えて触れることはせずに、先に建物を出た。遅れて出たユウキの目には…迷いが映り始めていた。
「…ねぇ、フォン…もしシータたちが宝珠を返さないって言ったら、どうするつもり…?」
広場から連なる、来た道とは逆の通路を歩き、先へと進む二人…先程の通路と同じ何もない一本道が続く中、ふとユウキが尋ねた。
「…闘うしかないだろうな。向こうの事情も分からないこともないが、だからといって、リョース族のことを考えないわけにはいかないだろう」
「でも…あんなに酷いことをした人たちを…そんな人たちのためにボクたちがシータと闘う必要があるの…?」
「なら、宝珠をそのままシータたちに渡したままにしようってことか?確かにそれも一つの手かもしれないが…それがリョース族だって困る可能性が高いだろう。少なくとも、彼らの性格からして、宝珠を手放そうなんて…存在を拒絶しているスヴァルト族に渡すつもりなんて微塵もないだろう…」
「……助ける必要なんて…あるのかな」
「…ユウキ」
その言葉に…普段のユウキからは考えられない言葉が出たことに、足を止めたフォンは思わず彼女を見た…その悲愴な表情は、どう言葉を掛けるべきか、フォンに迷わせてしまう程のものだった。
「…だって…!リョース族の人たちがお父さんのお願いを聞いていれば、こんなことにはならなかったんだよ!?それなのに…そんな酷いことをした人たちの為に闘うなんて…自業自得だと思って…」
「…確かにユウキの言う通りだとは思う…だが、それを容認して本当にいいのか?撃たれたから撃ち返す…やられたからやり返していい…そうやって正当化すれば正しいわけじゃないって…ユウキが俺に言ってくれたこともそうだったろう?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「少なくとも…俺たちは日記やリョース族、シータの言葉でしかまだ状況を判断できていない。だから、せめて父親の言い分を聞いてから判断すべきだって…俺は思ってる」
「…その結果、シータたちと闘うことになっても…?」
「…割り切るしかないだろう。どっちもなんとかしようなんてことは、俺にはできない。今のところは、宝珠の奪還はすべきだって…俺は考えてる」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
自分の考えは今のところはそうだと告げるフォンに対し、ユウキはそれ以上語ることはなく…しかし、完全には受け入れらないという態度を表情と併せて隠すことができず、先を歩み出した。
フォンも思うところはあったが…それを今のユウキに言っても、彼女を苦しめるだけなのではと思い、黙ってその後を追った。
「…ここまで追ってくるとは…そこまで宝珠を取り戻したいのか?」
「…シータ…」
数分歩いていると、またしても広い場所に辿り着き、先程とは違い何も建物がない広場の中央…そこに立つシータが、フォンとユウキを出迎えた。
ユウキが思わず名を呼ぶも、それに反応することなくシータは言葉を掛けてくる。
「ここでお前らを仕留める…この先にあるお父様の場所へは行かせはしない」
「なるほどな…ここを超えれば、君の父親に会えるってわけか。なぁ、提案なんだが、できればお父さんに会わせてくれないか?俺たちも無理に闘いたいってわけじゃない。せめて、宝珠を目的のために使った後、返してくれるというのなら…なんとかリョース族の人たちに話をつけるよう、協力できると思うんだが…」
「黙れ!リョース族がそんな約束を守ってくれるものか!?リョース族は傲慢かつ潔癖…異物を排除する悪魔だ!そんな奴らの使いの言葉など信じられるか!?」
「…やっぱり交渉は無理か…なら、力づくでも通そうさせてもらうぞ…!」
これ以上の交渉は不可能…僅かな可能性に賭けてみたが、やはり提案を断られてしまったフォンは覚悟を決め、両手剣を抜いた。シータも右手と…そして、新たに持ち出した左手にある宝珠を取り出し、フォンと対峙していた。
(…日記にあった宝珠のレプリカか…ってことは、HPを代償に魔法を強化する代物と見た方が良さそうだな。そんなものを使わせてまで……シータが犠牲を払うことに、何も思うところはないのか…!)
先程読んだ日記の中に、研究の中で宝珠のレプリカを何個か試作したという記述があったのを思い出したフォン…それも命を代償にしたものだったと覚えがあり、それを躊躇いなく使うシータにも、それを容認したであろう父親にも怒りが湧いていた。
ともかく、長期戦になれば、シータが自滅してしまう…そうなる前に武装解除やらなんやらで無効化する必要があると判断し、フォンは先手を取るべく飛び出した…だが、
…キィン…!
「なぁ…?!」「っ…なに!?」
金属がぶつかり合う音が響き、フォンは目を丸くする。そして、驚きの声が漏れたのは、対峙するシータからだった。もちろん、彼女が何かをしたからではない…フォンの両手剣を喰いとめたのは、
「…どういうつもりだ、ユウキ…」「…お前、何を…」
「ボクは…あなたたちと闘いたくない…!」
「ユウキ、説得は「フォンは黙ってて!?」っ…?!」
遮られた両手剣を離し、ユウキに真意を問うフォンだったが、それを無視したユウキはシータへと言葉を掛ける。さっきのやりとりからして、説得は無理だと告げようとするフォンだが、ユウキの有無を言わさない反論に黙らされてしまう。
「日記を読んだよ…お父さんがしようとしていることを叶えたくて、宝珠を盗んだんだよね?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ユウキの言葉に、警戒心を抱いていたシータは黙って聞き続けていた。
「…でも、本当にそれでいいの?お父さんがしようとしていることは、あなたを否定していることそのものだよ?」
「それがどうした?」
「っ…!?」
ホムンクルスという偽物ではなく、亡き娘を蘇生しようとしている…それは、シータの存在を否定しているのではと、ユウキは感じていた。そのことに、シータは何も思うことはないのかと思い、尋ねたのだが…
返ってきたのは一切の迷いも感情もない答えだった。
「わたしの望みはお父様の望み、お父様の望みを叶えられるのなら、この命など惜しくはない!」
その言葉の通り…いや、その言葉が引き金となったように、シータが左手に持っていた宝珠が歪な光を放ち、濃厚な魔力を放つ!
「っ…ユウキ!?」「…?!」
マズいと判断したフォンが、動揺のあまり動けないでいたユウキを抱え、その場から退避する…その直後、宝珠から上級魔術など芸に見えてしまうレベルの、巨大な炎のレーザーが放たれた!
直撃を避けたにも関わらず、肌が焼かれたかと錯覚するほどの高温が抱えるようにしてユウキを庇ったフォンを襲い、そのHPを1割削り苦痛の声を漏らさせた。
「しぶとい…ならば、ぐううぅぅ…!?」
回避したフォンとユウキを仕留めようと、更なる魔術を放とうするシータだったが、いきなり苦しみだし、地面に膝を突いてしまった。宝珠の代償がその身に降り掛かったのだ。
「っ…(これ以上は…!)」
もう彼女に宝珠を使わせるわけには…そう思い、両手剣を投擲して、宝珠を手放させようと試みたフォンだったが、
「ダメッ…!?」「っ…!?」
その行動を制止しようとしたユウキにバランスを崩され、投擲した両手剣が少しズレた方向へと飛んで行ってしまった!
「くぅ……くそっ…!?」
頭部の少し横を飛んで行った両手剣を回避するも、持っていた宝珠のレプリカを落としたシータは、少しだけ回復できたようで悪態を吐きながら、洞窟の奥へと退散してしまった。
「……また逃げられたか…」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
二度も取り逃がしたことに、そう呟くフォンだったが。対するユウキは何とも言えない表情をしていた。
このまま先に進むことはできない…そう判断したフォンは、沈黙するユウキに声を掛けた。
「…ユウキ。さっきは言おうかどうか迷ったが…もし彼女たちと闘うのが嫌だと思うのなら……ここから先には進むべきじゃない」
「っ…!?」
心を鬼にして、フォンははっきりと告げるべきだと思ったのだ…全てを赦すことが正しいわけではない、ここから先に進むには、今のユウキでは辛いだけだと思っての諫言でもあった。
「彼女たちに同情するのも分かる、闘い辛いのも…でも、覚悟が決まってないのなら、ユウキはこの先に進むべきじゃない…行ったとしても、最悪な結果に終わるだけだ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「それなら、俺一人で行ってくる方がいい…だから、「フォンだって…正しいってわけじゃないじゃん…」…ユウキ?」
言葉を途中で遮ったユウキの呟きに、フォンはどうしたのかと思うも、次に聞こえてきたのはユウキの怒鳴り声だった。
「どうしてダメなの!?このまま見逃すことが悪いことだとしても、ボクたちが行けば、シータを苦しめることになるだよ!?さっきの魔法だって、シータは凄い苦しんでた!彼女がそう望んでいるなら…もうそれでいいじゃない!」
「ユウキ…気持ちは分かるが、「分かってないよ!?」…!?」
「フォンには分かんないよ!?誰かに拒絶されることはとっても辛いことなんだよ!誰かと別れることになるのは…自分が傷つけられるよりも痛いことなんだよ!?フォンが…分かった風なことをして、簡単にそんなことを言わないでよ?!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
これまで聞いたことのない怒号と、そして、怒りを見せるユウキの言動に、フォンは何も言えなくなってしまっていた。
圧倒されたと言ってもいいだろう…それまでに、今のユウキには鬼気迫るものがあった。それが…彼女が自身とシータを重ねてしまっているのではと感じたフォンは…何も言えなかったのだ。
「っ…!?」
「…!待て、ユウキ!?」
ユウキの感情的には、顔を合わせておくのも苦痛だったのだろう。沈黙を続けるフォンを振り切り、洞窟の奥へと駆けて行ってしまったのだ。
流石のフォンもすぐには追いかけることができず、一人取り残されてしまった。
(…失敗した…ユウキがシータと自分を重ねているかもしれないって分かっていたのに…厳しいことを言ってでも、帰らせるべきだと思ってのことだったんだが…逆効果だったか…)
ユウキがシータのことを自分に重ねているのではないか…日記を読んだ後の反応からして、ユウキの異変に気付いていたフォンは敢えて触れないようにしていたのだが…もっと早くフォローすべきだったのではと後悔していた。
(ユウキも…そういう過去があったんだろうな。触れるべきじゃないと思っていたから、今まで聞いてはこなかったが…ユウキはそういうことを隠したり耐えたりしてしまう子だって分かってた筈なのに…)
脳裏に蘇るのは、アスナと共に現実世界でユウキと再会した時に告げられた倉橋医師の言葉と、酔った勢いで襲われそうになった際のユウキの暗い本音の言葉だった。
…ユウキの過去からすれば、それは少なからずあった筈だと…フォンは敢えてそれを聞くことをしようとはしてこなかった。もちろんUWでの出来事を経験する以前は、自分のことに触れてほしくないという保守的な理由もあったが…辛いことをなかったように振舞うユウキに、敢えてその過去に踏み込むことはできないと思っていたのも大きな理由だった。
(本音でないとしても…今のユウキからすれば、俺はそう見えてもしょうがないか…前の時には言われてもしょうがないと覚悟してたことはあったが…実際に言われると結構堪えるもんだな……けど…)
このクエストはユウキにとって辛いものになる…そう考えていたフォンは、実は日記のことでユウキに隠していたことがまだあったのだ。
絶望を味わった父親が…その狂気に身を委ね、悪魔すらも畏怖するような思考を持っていたことを…そして、完全に狂った思考でシータをどのように見ているのかを…
このままではマズいことになる…最悪の結果になる前にユウキかシータのどちらかを止めたいと思っていたのだが…思惑通りにはいかず、状況はその最悪へと向かってしまっていた。
(…っ!?ボォーとしてる場合じゃないぞ、俺!早く二人を追わないと…!?)
ユウキに怒鳴られたこともあって、少しばかり動揺していたのもあり、我に返るのに多少の時間を要したフォン。正気に戻り、シータが落としていった宝珠のレプリカと壁に刺さった両手剣を回収して、すぐに後を追おうとしたのだが…!
…ガチャン…!!
時間差のトラップか、それとも、仕様なのか…フォンが、二人が消えていった通路へと行こうとした直前、進もうとした道と入ってきた道に鉄格子が降りてきて、封鎖されてしまった。
そして、広場の中央には…
『『『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』』』
三体のモンスター…獅子・虎・狼の三つの頭を持つキメラケルベロス、三種類の種族が混ざったらしく三組六翼を持つガルーダ、亀の甲羅を背負うバッファ…それらが姿を現わしていた。
「…上等だ…こっちは急いでいる上に、ちょっとイライラしてたんだ…!手加減なんてできると思うなよ、モンスター共…!?」
一刻も早く二人を追わなければ…焦りに駆られ、少し乱暴になった口調と共にフォンは両手剣を構え、モンスターたちへと斬りかかった!
(フォンのバカ…!バカ、バカ、バカ…!?)
洞窟内を駆けるボクの頭はさっきから同じことばかりが浮かんでいた…それがただの八つ当たりだということも分かってはいたが…それでも、そう思わずにはいられなくって…
(なんで、分かってくれないの…なんで…!)
言葉にしてしまったそれを聞いたフォンの表情がどうしても忘れられない…言い返してくると思っていたのに黙っていて…そんなフォンと対峙しているのが辛くて、ボクはその場を後にしてしまった。
…もしかしたら、フォンがすぐに追い掛けて来てくれるのかと期待していたのもあったが…少し待ってもフォンが追いかけてくる様子はなく…こうなったら、ボク一人でなんとかしないと思い、シータが消えていった洞窟の奥へと向かっていたところだった。
洞窟内を駆けていて少しして、さっきのようにまた光が見え、そこに向かっていこうとした時、先程とは違うことが起こった。
「この役立たずが…!」
聞いたことのない男の人の声が聞こえてきたのだ…もしかしてと思い、ボクは駆けるスピードを少しだけ緩め、光の見える方向へと向かった。
さっきの広場と同じような空間…しかし、奥には少し地面が盛り上がった上座らしき場所があり、そこにダークエルフの男性と、その眼前で膝を突いて頭を下げているシータの姿があった。
「侵入者の撃退も碌にできないのか…!」
「…申し訳ありません、お父様…しかし、宝珠を使った代償で体力が「言い訳など聞きたくない!?」…すみません」
「…うん?ちっ、もうここまで追いついてきたのか」
「…あなたがシータのお父さん…宝珠を盗ませた犯人なんだね」
やってきたボクに気が付き、男の人は忌々しいといった感じに舌打ちをしていた。一応、確認するために尋ねると、男の人は面倒くさそうに答えた。
「…その通り、だが、お前の質問は半分が間違いだ」
「半分が間違い…それはどういう意味?」
「宝珠を持ってこさせたのは私だが、こいつの父という質問が間違いだ。私はこいつの主人だ」
「…しゅ、じん…?」
返ってきた答えは信じられないものだった…シータがあれほど心酔している素振りを見せていたのに、当の本人がシータを見下すかのようにそう名乗ったんだ。
「うん?創造主が紛い物の主人だと言って何がおかしい?100%正しい呼び方だろう?」
「…紛い物って…シータはあなたの娘さんの……ほとんど同じ人だって言えるじゃないか!」
「あぁん…?フハハハハハ、これは傑作だ!?たかが数十%姿が似ている紛い物を、同じ人間と言うとは…こんな娘でもない存在など、道具として扱うので十分だ!?」
こっちの反論など意に介さず、それどころか、ボクの主張を嘲笑った彼は、足元にいたシータを容赦なく蹴っ飛ばした!
その行動に思わず声が出そうになり、ボクはすぐさま腰にある剣を抜いた。
「…まぁ、ここまで来たのなら仕方ない。目撃者には死んでもらうしかない…シータ」
「はっ、お父様」
「お前の命を賭して、あの侵入者を殺せ…自爆を許可する」
「っ…今、なんて…!?」
「…御意」
ボクが剣を抜いたことに、闘いは避けられないと判断したらしく、男の人がシータに指示を出す。その命令の最後に出た言葉に驚くも、シータはそれが当然と言わんばかりに頷き、ボクの方を向いた。
「お父様の命により…お前を今度こそ完全に排除する!」
「っ…!?」
その言葉と共に、シータは今まで見たことない速度でボクに迫ってきた。咄嗟に横に回避するも、シータはボクを拘束しようと容赦なく距離を詰めようとしてくる。
「フハハハハハ!いいぞ、それでこそ道具としての本能を果たしているぞ!」
「っ…ふざけないで!シータにあんな命令をして…あなたは人として、おかしいと思わないの!?」
「紛い物に正しい在り方として指示を出しているのが、どこがおかしい?所詮は紛い物…その命が無くなろうが、私にとっては何も痛くなどない」
なんとか拘束してこようとするシータの動きを避けながら、男の人を責めるも…何も間違っていないとばかりに反論する男の人には全く響いていないようだった。それどころか、こっちの主張が変だといわんばかりに高笑いしているのに、ボクの心に嫌な色が浮かぶ。
「そうだとも…!紛い物などいくらでも生み出せる…何度も、何度でも…私の悲願を達成するその日まで、造り出せるのだぁ!8番目を失ったところで、9番目、10番目を作り出すまでだ!」
「…!8、番目…?!」
8番目…そのワードが否が応でも想像したくない事実を連想させる。けど、それが真実だと言わんばかりに、男は光悦した姿で語る。
「そいつは8番目の実験体…いや、失敗作だ!私の娘の形をしただけのただの人形…そんな奴をどうしようと、私の自由だろう!」
「っ…!そんなことは……しまっ…?!」
シータを道具のように扱う暴言に、ついカっとなって言い返そうとした時、意識が逸れたボクの隙を突いたシータに両肩を掴まれてしまった!
「エック・カッラ・スヴァルト・トゥガーリ・……」
「っ!?(マズい、これって自爆の詠唱?!こうなったら…)」
痛いほどに肩を掴んだシータの拘束はすぐに解けそうになく、それよりも早くシータが詠唱を終えてしまいそうだった。手段は選んでいられないと剣を振るおうとしたけど、
『わたしの望みはお父様の望み、お父様の望みを叶えられるのなら、この命など惜しくはない!』
「…っ!?」
さっきのシータの言葉が頭を過ぎり、振るおうとした剣の手が止まってしまった…眼前のシータの目には一切の迷いがなく、心の底からあの男の命令を遂行しようという意思が感じられた…そんな彼女に剣を振るうなんて…ボクには…
…迷ってしまったボクが剣を振るわない内に、シータの詠唱はまもなく完了しようとしていて…
「……っ!?」
息を呑むのに遅れ、背後から駆けてきた何かがボクの頭上を飛び越し、影を差した。それは…両手剣を振りかぶったフォンだった!
「…くっ…!」
けど、フォンも迷いがあったのか…確実にシータを斬れる位置にいたにも関わらず、フォンが振った両手剣はボクを拘束していたシータの両腕を斬っていた。
だが、両腕を切断されたにも関わらず、シータの詠唱は止まらない…ボクで隠れていたせいで、シータが詠唱を…自爆魔法を使用しようとしていることに、そこで気が付いたらしいフォンは、
「ゴメン、ユウキ!?」
「っ!きゃあぁ…!?」
「…ガーバ・ニーザフォール!」
なんとか動かせる右足で、ボクの右肩を蹴るようにして遠ざけるも…その次の瞬間、シータの詠唱が完了してしまい…!
…ボオオオオオオオオオオオオォォォォン…!
防御することもできず、その身に耐性を無視する自爆魔法の爆発を受けたフォン…左上のパーティメンバーのHPが一気にレッドゾーンを切ってゼロになるのと同時に、紫の爆炎に呑まれたフォンの身体は…赤茶色のリメイントライトへと変わってしまった。
…フォン爆散…
いや、感想欄にて「過労でそのうち倒れるのでは」というのを頂いていた際、「本話で爆死するとは言えない」と、ちょっと苦笑いしていたこともありまして…
今、思えば、ALOでフォンがキルされる場面というのは初だったりしますね…一応、書かれてないところで、結構キルされていたりもするのですが(新生アインクラッドのボス戦とかで)
全く笑えない展開となってしまいました。以前、ちょっとした勘違いからの喧嘩回を書いたことはありましたが、今回はそれとはちょっと趣向をずらしたすれ違い回といった感じで…
キャラエピの特性上、どうしてもメインがそのキャラになってしまいがちで、フォンの影が薄く…いや、むしろSAOファンの方々にとってはそれがちょうどいいのではと(黒笑)
さらりと錬金術とか迫害とユウキの過去とかに触れるお話かと思いきや、最後のフォン爆死が衝撃的過ぎたのかなと…ここからどうなるのか…最終戦となる次回『共鳴する個性』にご期待頂ければと思います!
それでは!
P.S. プログレッシブも公開されましたが、SAO原作小説も最新刊出ましたね…あらすじ見て、作者はマジで頭を抱えることになりましたが…(苦笑)
キャラエピソード第2弾 どのキャラのお話が見たいでしょうか?
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某トレジャーハンターF
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リーファ
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シノン
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シリカ
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リズベット
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ユイ
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クライン
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エギル