ソードアート・オンライン~夢幻の戦鬼~   作:wing//

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フォンVsミト…ある意味で、キリトとアスナそれぞれの相棒同士の対決という展開になりましたが…その中身はちょっと物議をかましそうなことに…(苦笑)

とりあえず、先に謝っておきます(通例儀式)
ミトファンの皆様、大変申し訳ございません!

それでは、どうぞ!


アスナ編④ 「後悔の終わり」

「フォン君、ミトと勝負して」

 

「…はぁ?」

 

ミトとアスナが再会して三日が経った頃…工房『ファントム・クラウド』を尋ねてきたアスナの口から飛び出したのは、とんでもない依頼だった。

 

突然のことに、作業中だった俺は思わず変な声を出して、アスナへと半眼のジト目を向けていた。ようやく形になってきた作成中のある服の目途が立ちそうだったタイミングでもあったわけで、その手が止められたこともあって、ちょっと機嫌が悪かったのもあったが。

 

「…えっと。ゴメン、こんなこと、フォン君にしか頼めないと思ってさ」

 

「…はぁぁ。とりあえず、理由を教えてくれ」

 

アスナの方も申し訳ないとは感じているらしく、眉を顰めていた…そんな様子を見せられればそれ以上文句を言い辛く、ひとまず彼女の話を聞こうと俺は服と縫っていた針を作業机に置いた。

 

「…ミトの様子がおかしい?」

 

「というよりも、イマイチらしくないっていうのかな…」

 

二階に上がり、紅茶を出して話を聞いてみると、ミトの様子が変だというのだ。どういうことかと思わず尋ねると、アスナは少し困った様に考え、そして、言葉を続けた。

 

「なんというか…ミトが全力を出せてないっていうか。昔のミトみたいな闘い方ができてないような気がしてね」

 

「…?別におかしくはないんじゃないか?ミトがⅤRMMOに復帰したのはつい最近の話だろう?まだブランクが抜けきってないとか、そんな話じゃないのか?」

 

「私も最初はそうかもって思ったのよ?でも、そういうのじゃなくって……なんて言えばいいのかな…なんか遠慮してるような闘い方をしてるのよ」

 

「…遠慮?」

 

「うん…ミトって、結構ソロで行動することが多いんだけど、私が誘って、ユウキやリーファちゃん、しののんにリズやシリカちゃんたちとかと、紹介も兼ねてここ数日一緒にクエストに行ったりしてたんだよ。

でも…昔のミトとは違って、どこか一線を引いているというか…おとなしい闘い方をしているというか……そう、この前のエクストラボスみたいな闘い方を全然しなくなったのよ」

 

「…つまりは、アスナから見て、昔と今のミトとでは全然違う感じがしているわけか?」

 

そこまで話を聞いて、なんとなくではあるが、アスナの言いたいことが分かってきた気がする。

 

俺たち一行は結構深い付き合いをしている仲だ。SAOからの仲間という長い時間を共有してきたという意味や、ユウキやカナデのように時間は短くてもその絆の深さが濃かったり…複雑ではあるが、俺たちは互いのことをそれなりに知っている方なのだろう。

 

だが、ミトのことを深く知っているのはアスナだけだ。そんな彼女だからこそ、ミトに関する違和感に気付いたのだろう。そして…それと同時に心配をしているのだろう。

 

「…『明日奈は守ることばかりを考えすぎ、もっと攻めないと』…前はそう言ってくれたのに、なんだか今はミトの方が何かを考えすぎているような気がして…」

 

放っておけないのだろう…友達だからこそ、アスナにとってミトが何かを抱えているのを見過ごせないんだろう。そして、それを相談してきた彼女を突き放すことができないのが、ここにもう一人いるわけで…

 

「…分かったよ。直にぶつかってみないと分からないこともある、ユウキのあの言葉の通りにやってみるよ」

 

「ゴメンね、フォン君。手加減してでもミトと渡り合えそうなのがフォン君しか思いつかなかったからさ」

 

肩を竦めながらも、苦笑しながら俺はその頼みを引き受けることにした。アスナの方もホットしたようで苦笑いしていた。

 

ともかく、ミトと決闘することになったわけだが…どうやって闘うかを考えようとしたが、その前にアスナの言葉に気になったことがあり、疑問を口にした。

 

「そういえば…俺に頼むのはいいが、キリトとかに頼もうとは思わなかったのか?単純なゲームの技量なら、あいつやユウキの方が上なのに…」

 

「えーっと…ユウキやキリト君、手加減が下手そうだし、隠し事が苦手だから、こういうことを頼むとボロが出るかなと思って。それに…途中で熱くなって、絶対に二人とも本気を出しちゃうだろうから……それは私もなんだけどね。

それに対して、フォン君は普段から冷静だし、幻想剣関連のスキルを封印した上に、装備の変更も禁止にしても、かなり強いでしょ?」

 

アスナの言う理由に納得した俺は思わず感嘆の声が出た。

 

確かに、あの二人だと途中で熱くなった結果、容赦なく本気を出しそうな気がする。それに、キリトもユウキも類まれなる反射神経を持っている。それを封じるというのはできないので、システムによって強制的にスキルをオフにできる俺の方が確かに適任だろう。ミトが使う大鎌についての特性も把握しているから尚更だ。

 

 

「…その期待に応えられるようには努力するよ」

 

「…あと、キリト君にミトを近づけると、余計なことをしそうな気がしてならないのよ」

 

「おい、俺にも大事な人がいるんだが?」

 

と感心していたところに、とてつもなく冷たい表情をしたアスナからもうひとつの本音が飛び出し、俺は即座にツッコんだ!

 

旦那に女を近づけさせまいと、ユウキやカナデがいる俺に、そんな理由で親友の案件を放り投げる彼女の表情は、かつて攻略の鬼と呼ばれていたそれの顔をしていた。

 

 

 

そして、向かえた翌日。

 

「…アスナに呼ばれて来たけど、どうしてあんたと決闘しないといけないのよ」

 

「アスナから聞いてないのか?今のミトの実力をみんなに見て欲しいって…それで、その生贄に俺が呼ばれたんだよ」

 

新生アインクラッド第22層…アスナたちのログハウス前にて、ミトと俺は対峙していた。いきなりメッセージで呼ばれたミトはその理由を聞き、眉を顰めて俺へと疑問をぶつけてきた。

 

その質問に対し、俺は苦笑しながら用意していた答えを返す…これに関しては、昨日、アスナと打ち合わせをしていたのだ。その用意した理由を裏付けるために、時間が合ったメンバーが観客として、少し離れた場所にいるアスナのすぐ傍にいて、

 

「…フォンさんと闘うなんて…お兄ちゃんよりは加減できるでしょうけど、ミトさん大丈夫なんですか?」

 

「アスナなりに何か考えがあってでしょう…あの化け物スキルである幻想剣や高速換装スキルを使わないって話だけど…」

 

「でもでも…フォンさんと闘うのはちょっと荷が重い気がします。私なんて、絶対に敵に回したくないですし…」

 

たまたまアスナ宅にてのんびりしていたリーファ、シノン、シリカだったが、まさか俺とミトがこれからデュエルをするという話を聞いて、心配になって様子見を見に来たというわけだ。

 

シノンはとりあえず静観することにしたようだが、リーファとシリカはハラハラしながら、俺とミトとアスナへと見渡していた…シリカの評価にちょっと傷付いたが、今は触れないでおこう。

 

「まぁ、別にいいけど…アスナ。別にこいつを倒してもいいんでしょう?」

 

「一応ね…決着はHPの全損か、ギブアップのどっちか。それでフォン君もいいよね?」

 

「ああ、問題ないよ」

 

完全に納得はいっていないが、デュエルをすること自体は了承してくれたミト。そんな彼女の不満が少し混じった確認にアスナが頷き、俺にも確認をしてきたので短く答える。

 

モードは全損決着…俺の方は幻想剣関連スキルの封印と、初期装備以外の武器や防具への換装を禁止といったハンデがつけられている以外は、時間無制限のルールとなった。

 

昨日、アスナとルールを話し合った後、どう闘っていくかを考えた俺が選んだのは、やはり基本装備である『蒼炎の烈火』、そして、武器に関してはメインとして刀『闘剣止水・柴』を左腰に携え、サブである武器らを同じく腰に装備していた。

 

対するミトは大鎌に対しての軽装装備…完全に攻めに特化したダメージディーラー仕様の装備だった。アスナ曰く、種族は土妖精族を選択したらしいが、髪は俺に会う前に紫色に染めたらしい。

 

俺の方から全損決着を条件としたデュエルの申請をすると、ミトの方にもシステムメッセージが表示され、それが了承されたことで専用のフィールドが形成され、準備時間の60秒が空中にカウントとして表示される。

 

(さてと…アスナには、ミトの様子を観察するために最初は様子見で闘ってほしいってことだったが…そんな余裕があればいいんだけどな)

 

自信がない…というよりも、アスナから掛けられた期待の方が重いと感じていた。信頼してくれているとはいえ、ミトの不調の原因を探れるかと言われれると…ちょっと厳しいかもしれない。

 

この前…姿を偽装してコンビを組んでいた時やアスナとユウキとの4人によるエクストラボスとの共闘を経て、彼女の実力は垣間見た。はっきり言えば、アインクラッドの最前線で攻略していたと言われても、おかしくない力量を持っていたと思う。

 

刀を抜き、右足を半歩退くようにして構えながら、俺は呼吸を整える…ひとまずは刃を交えてみるしかないだろう。

 

覚悟を決め、重心を落とした俺はすぐさま飛び出せるように全身の力を適度に抜く。対するミトも、いつでも動けるように大鎌を構えており…カウントが10秒を切るのと同時に、双方が息を呑む。

 

…3、2,1…0…!

 

「「っ…!」」

 

…ガァキィン…!

 

カウントがゼロになったのと同時に、二種類の異なる金属音が混じり響いた。同じタイミングで斬り掛かった俺とミトの、刀と鎌が刃を交えた音だった。

 

そのまま、ぶつかりあった衝撃を活かし、少しばかり距離を取った俺たち…だが、先攻を仕掛けてきたのはミトだった。

 

「っ!!」

 

「くっ!?」

 

大鎌を振り被り、一撃を振るってくるかと警戒した直後…ミトの上半身が消えたように見え、そのすぐ後に下から迫ってきた何かに気付き、すぐさま顔を後ろに反らす!

 

大鎌の動きで俺の注意を誘い、なんと右足によるサマーソルトキックを放ってきたのだ!咄嗟に反応できたことで回避できたが、少しでも気付くのが遅れたら、掠めていただろう。

 

しかし、それは攻撃の起点にしか過ぎず、体勢を軽く崩した俺にミトは追撃を仕掛けてきた!着地と同時に今度こそ大鎌の一撃を振るってきて、それをすぐさま刀で受け流すも、全身のバネを活かしたアクロバティックな乱舞に、こっちは防御に回るしかなかった。

 

なんとかHPを減らすことなく攻撃を防いではいるが、このままやられっぱなしでいるわけにもいかず、なんとか連撃を止めなければと防御しながら頭を働かせる。

 

そして、思い付いたのは…少々危険な賭けではあったが、打開策としては十分な手だった。

 

「っ…!」

 

「…えっ!…なぁ!?」

 

軽い跳躍と共に、横薙ぎの一撃を放とうとしたミトの動きを見切り、刀で受け止めようとした俺…だったが、その瞬間に刀を手放し、すぐさましゃがみこんだ!

 

刀を払った感覚に一瞬驚いたミト…それに気を取られ、反応が遅れた彼女に、腰に差していた鞘を左の逆手で抜くのと同時にがら空きになったボディへと突き刺した!

 

流石のミトも刀本体に気を取られた上に、鞘で攻撃されるとは思ってなかったのもあって、防御が間に合わず、突きの勢いで押されたその身体が後方へと吹き飛ぶ。その間に、俺は後ろへと弾かれた刀を拾いに走る!

 

「ぐぅ…やってくれるじゃない…!」

 

「…卑怯とは言ってくれるなよ。こうでもしないと、隙を作れそうになかったからな」

 

鞘では与えられるダメージは微量で、直撃したものの僅かにしかHPが減っていないが、ボディに痛い一撃をもらったのは事実で、胸を抑えるようにして立ち上がったミトからそんな言葉が飛んでくるも、俺としてはああでもしないといけないまでに攻められていたのだ。

 

…だが、さっきの攻防の最中、少し分かったこともある。

 

(…なんだ、この違和感…?なにかが変だ…)

 

言葉にできない違和感と言うのか…何かがおかしいのだ。

 

ミトの闘い方…というか、攻防に対しての動きに関して変な感じがするのだ。これがアスナの感じていた違和感というやつなのだろうか…どこかで覚えのある感じがしてならないのだが。

 

それが何かを考えたかったのだが、今はデュエルの最中…闘いながら、その答えを探っていくしかないと、今度は俺が攻撃を仕掛けることにした。

 

走るスピードを加えた刀の一撃を見舞うも、即座に反応したミトは大鎌でそれを受け止める。そのまま連撃を放つも、防ぎつつもミトはカウンターを仕掛けてくる…防御は最低限に、まさしく『攻撃こそが最大の防御』と言わんばかりの反撃に、俺も攻撃だけに意識を割く訳にはいかず、剣戟の音が鳴り響く攻防が連続して響き、互いのHPを少しずつ削っていく。

 

「「…っ!?」」

 

その最中、攻防の均衡を破ろうとして、ソードスキルを発動させようとしたが、どうやらミトも同じことを考えていたらしく、刀単発ソードスキル〈旋車〉と鎌単発ソードスキル〈モーアー〉が激突した!

 

同タイミングでの発動の上に、互いに適正レンジとは程遠い近距離で放ったこともあり、同威力と化した互いのソードスキルは見事に相殺され、ノックバックによって後方へと吹き飛ぶ!

 

(っ…マズい、この距離だと鎖鎌が…!?)

 

互いに吹っ飛ぶ形で退がり距離ができてしまい、一足ですぐに距離を詰められないこの状態では、エクストラスキル『鎖鎌』による一方的な攻撃を許してしまうことになる。

 

ミトがこの隙を逃す筈がない…すぐに体勢を整えなければと身構えた俺だったが、予想に反して鎖鎌が飛んでくることはなかった。

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

(…なんでだ?どうして、鎖鎌で攻撃してこなかった?)

 

せっかくの好機を逃したミト…その姿は、何かを躊躇しているかのようなものだった。その理由が分からず、俺は眉を顰めてしまう。

 

どっかで見たことがあるその姿に…俺は既視感を覚える。前に一度見たことがあるような気がするのだ。よく知る誰かととても似ているような気がして…その時に気付いた。

 

…ミトが何かを気にしているように、戦いに集中できていないその姿に、どうしたのかと視線の先を辿り…彼女が何を気にしているのか、そして、彼女の姿を見たことで俺はその記憶を思い出した。

 

(もしも…俺の考えている通りなら…)

 

理由は分からないが、もしそうなのだとしたら…その考えが正しいかどうか確かめてみようと、俺は腰に差していたもう一つの刀を抜いた。

 

二刀流…まさかの戦法に、ミトは驚きつつも身構える。追加で抜いた刀を逆手で持ち、俺は警戒するミトに準備をする時間を与えず、一気に攻め込む!

 

「…くっ!?」

 

『闘剣止水・柴』で放ったのは刀3連撃ソードスキル〈羅刹〉…直撃すれば、確率で防御ダウンのデバフを受けるそれを大鎌で逸らすミトだが、残念だがそれは囮…本命は次からだ。

 

「…嘘…?!」

 

左手の刀で連続発動したソードスキルにミトの目が驚きの声と開かれる…初見殺しの一つである剣技連携で硬直を無効化して、刀単発範囲ソードスキル〈浮舟〉が彼女の大鎌を弾き飛ばした!

 

そして、再度意識を無理矢理切り替えての剣技連携によって止めの刀単発ソードスキル〈辻風〉を…

 

「……止めだ」

 

「…!」

 

ライトエフェクトを纏った『闘剣止水・柴』をミトの鼻先で止めるようにわざと外し、俺はそう呟いた。

 

今の一連の動きで…いや、最後のミトの表情でそれを確信した俺は闘気を解いた。正直に言えば、これからすることはお節介を通り越して、偽善だという自覚はあるが…どっかの誰かさんによく似たその表情のこいつをこのままにしておけないと思った俺は、仮面を被る覚悟を決めた。

 

「本気で闘えない相手なんか、倒す価値もないからな」

 

「っ…いま、なんて言ったのよ…!」

 

刀を鞘にそれぞれ納め、ミトに背中を向けながらそう言い放った。最初はブローを打ってから、どうやって挑発しようかと思っていたのだが…まさかの初撃で釣れてしまった。

 

怒りを露わにするミトの言葉に、歩みを止めた俺は酷く冷たい笑みを浮かべ、振り返ると共に言葉を切り返した。

 

「お前に倒す価値なんてない…そう言ったんだ。二度もくだらないことを言わせないでくれよ…」

 

「っ…!?ふざけないでよ!!」

 

「ふざける…?ハハッ、よく言うぜ。ふざけているのはお前の方だろうが」

 

「…!な、何よ…私の何が気に食わないっていうのよ!」

 

「…お前のゲームに対する姿勢そのものだよ」

 

「っ…!?」

 

俺が勝手に確信していたことを言葉にすると、キレていたミトの表情に恐れの色が浮かんだ。どうやら俺の思いこみではなかったようだ。

 

いきなり深刻な空気に変わったことに、リーファたちもどうしたものかと俺たちを見ていることしかできず、アスナも一旦仲裁に入るべきかと迷っていたようだが、俺がちらりと目を向けると、こっちの考えを理解してくれたようでそのまま様子を見ることにしたようだ。

 

「闘ってみてよく分かったよ…お前、何を恐れてんだよ?チャンスに勝負を仕掛けない、負けようとしたことに安堵する…勝負に手を抜いている相手なんか、闘いたくなくなるのは当然だろうが」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

そうなのだ…さっきも攻防の最中も、俺の剣技連携で止めを刺されそうになった時も…鎖鎌での追撃を躊躇ったり、止めを刺されそうになったことに安堵の表情を浮かべるわ…理由は知らないが、この前のエクストラボスとの激闘に垣間見せたあの姿に比べれば、明らかに今のミトは異常だ。

 

アスナが感じていた違和感もこれだったのだろう…まさしく、何かに遠慮しているその姿は、見ているこちらが思うところがあるものだった。

 

何も言い返せないでいるミトに、俺は敢えて踏み込むことにした…その姿が、かつての俺やキリト、カナデのそれと被って見えたからだ。

 

「お前が何を背負っているかは俺には分からない…けどな、そんな姿のお前を見て、あいつが平気でいられると思ってるのかよ!」

 

「っ!?」

 

「お前の様子がおかしいって…見ていて心配だからって、わざわざ俺に依頼してきてまで、お前のことを何とかしようって、こんなことを考えたんだ!?それなのに…お前はどうだ!腑抜けた姿を見せ、勝手に一人で満足してみせて、それでいいのかよ!」

 

「…!」

 

その言葉…声を荒げた俺の言葉の何かに引っ掛かりがあったのか、その時、動揺していたミトの目が変わった。しかし、それはあまり良くない種類のものだと、俺はその直後に知ることとなった。

 

「…うるさい……うるさいうるさい!?一人でなにが悪いのよ!私が本気を出したら、みんなが楽しめなくなるの…私一人が満足するようなことをしたら、誰かに迷惑を掛けることになるのよ!?」

 

脈絡のないその叫び…どうやら俺は地雷を踏んでしまったらしい。

 

錯乱したかのように、悲鳴に近い心の声を叫ぶミト…それが、彼女が抱えていた影だったのだろう。だが、俺は何も言葉を掛けず、その悲鳴を聞き続けていた。

 

「一人なら誰にも迷惑を掛けない…一人なら、誰も裏切ることもないのよ!?誰かを不快にさせることもない!?一緒にプレイする友達を失くすこともない!?私は…一人でいいのよ……それなら……私が楽しめなくても、みんなが楽しければ…「ふざけるなぁ!」…っ!?」

 

その言葉が…その全てを諦めた言葉が、今度は俺をキレさせた。

 

表情を伏せようとしたミトの襟首を掴み、怒鳴ってしまった…その俺の態度に、ミトは恐れを含んだ目をしていた。

 

「みんなが良ければ、自分はどうでもいい…?ふざけるな!?それはお前の勝手なエゴだろうが!お前が何をどうしようと、どんな考えでいるかは自由だ…だけどな!その行動や考えを知って、悲しむ友達がお前にはいるだろうが!?

 

人は一人で生きられない…協力して、迷惑を掛け合って、時には傷つけあうことだってある!その繋がりが切れることを恐れるからこそ、独りになるのが楽かもしれない…けど、お前はそうはできなかった!そうしなかった!

お前は、全てを棄てる選択肢を取ろうとした奴らとは違う!アスナのことが大好きで…そんな大事な親友との絆を今でも求めたんだろう!

 

ここはSAOじゃないし、過去でもない!誰もが本気で馬鹿をやって、全力で競い合って、大好きなことをできる場所だ!!その中には、大事な人や友達とその時間や経験、記憶を共有できることも含まれてる!

 

少なくとも、俺はそう思ってる…!だからこそ、どんなことにも全力で楽しもうと思って、この世界にいる!あいつらや大事な人たちともっと一緒に過ごしたいって思ってる!そして、その中には、もうお前も入ってんだよ!」

 

「…っ!?」

 

「お節介だろうが、偽善だろうが…これだけは言わせてもらう。お前が楽しくなくて、俺やアスナがいいわけがない!せめて、ゲームの中でくらい全力で闘え!VRMMOの世界だけでいいから…自分のやりたいことをやってみせろよ!自分の価値観や考えだけで、勝手に完結してんじゃねぇよ!?」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

そこまで言い切り、突き放すようにミトから手を放した俺は、収めていた闘気を解き放つ!

 

「お前が本気を出したらどうとか言ってたな…だったら、その本気ってやつを見せてみろよ!お前が過去の幻想に囚われているというのなら…その鼻っ柱を叩き折ってやる!黒の剣士や閃光と並び呼ばれた…俺の本気をもって、それを払い飛ばしてやる!!」

 

刀をも抜いたのと同時に放つその言葉は…どうにかミトに届いたようだった。覚悟を決めた彼女の目は、先程とは全く違う色を表していた。

 

「…上等よ!そこまで大口を叩かれて、黙っていられるわけじゃない!誰が天狗になってる有頂天の鼻を叩き折ってやるですって!?返り討ちにしてあげるわよ!!」

 

「…えっ?い、いや…そこまで言っては…はぁ、まぁ、いいか…どうやら、ようやく本気のお前と闘えるみたいだしな」

 

何というか…またしても地雷を踏んだらしい。ミトのプライドを刺激したと言えばいいのか…完全に負けん気を隠すことなく、キレた笑みを浮かべる彼女に、俺は慌てて訂正を求めようとして…止めた。

 

吹っ切れたように獰猛な笑みを浮かべる彼女に水を差すのが嫌だったし…何よりも、今の俺たちに言葉など不要に思えたからだ。

 

言いたいことは言い切った段階だ…あとは剣で語り合うだけだと、俺ももう一つの刀を再び左手で抜く。それに合わせて、ミトも大鎌を構え…そして、予備動作として鎌を二分割した。

 

「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」

 

距離にして二歩踏み込めば、互いの間合いに入る近距離…HPの量的には、押されていたミトが不利だったが、今から行われる攻防ではその差は些細なものだろう。

 

どちらが動くのが先か…息を殺し、互いの動きを牽制し合う最中、動いたのはほぼ同時だった!

 

「蛇腹剣!!」

「弾けろ!!」

 

ミトがエクストラスキル『鎖鎌』を発動させたのと同時に、俺もMPの8割を代償にして、もう一つの刀…ようやく復元が完了した炎棘鞭剣『フレガンズ』の真の力…エクストラスキル『蛇腹剣』を開放した!

 

紅の炎を纏う蛇腹の刃と、紫影のライトエフェクトを宿した鎖が周囲を一気に飛び交い始めた。

 

「っ…うおおおおおおおぉぉ!」

 

「っ…はあああああぁぁぁぁ!」

 

刀と鎌が何度もぶつかり、俺の死角を突こうと地面・空中のあらゆる角度から鎖鎌が飛来し、それを全て防ぎ落としながら、違う刃がミトへと向けるも、鎖によって防がる。

 

メインウェポンを直接ぶつけあいながらも、片手間で操る遠隔操作の武器たちが激しい激突を数十回にわたって繰り広げる…デュエルのフィールドを、自分たちによって形成するという、誰もが近寄れない超近距離により死闘が出来上がっていた。

 

鎖を巧みに操るミトに対し、俺は二つの異なる刀を舞うようにして動かす…ソードスキルを発動させるのも惜しい、瞬間が命取りになる剣戟が重なっていく。それぐらいに、俺もミトも全力を出し尽くしていた。

 

その証拠に掠めた攻撃など気にせず、HPがどれだけ減ったことなど見る余裕もなく、俺たちは相手を打ち倒すことだけに意識を傾けていた!

 

メインウェポンの軌道を目で辿り、奇襲を狙ってくるサブの攻撃を予測し躱し…金属が何度も擦れ、その度に火花が散っても、そんなことなど気にすることもなく、俺たちは剣をぶつけ合う!

 

(…そろそろ…決めないとマズいよな!)

 

アスナには悪いが…どうやら、俺も手加減ができる性分ではなかったらしい。ここまで熱くなった以上、負けるという選択肢はなかった。

 

いや…ミトにああ言った以上、この勝負、絶対に負けるわけにはいかなかった。そうしなければ、彼女を縛る鎖を打ち払えないと、俺は頭のどこかで確信していたのもあったと思う。

 

だが、エクストラスキル『鎖鎌』に対し、エクストラスキル『蛇腹剣』には制限時間が存在する。攻撃の軌道が直線状に伸びる関係上制限される前者に対し、後者は自由自在に動ける分、発動時間が限られているのだ。

 

インターフェイスに表示される制限時間は40秒を切っていた。そろそろ決めなければ、蛇腹剣が解除されてしまう。

 

しかし、勝敗をそう容易く決めさせてくれない相手なわけで…蛇腹剣の軌道を予測して、鎖鎌を操るミトの防御は抜くのは簡単ではなさそうで、油断をすれば360度のどこからも攻撃が迫ってくる状況で…!

 

(そうなると……取れる手段はこれしかないよな…!)

 

背後から迫ってきた分銅を回転斬りの要領で振るった刀で払い、合わせて蛇腹剣の軌道を操作して左側頭部を狙うも…気付いたミトは顔を最低限に動かし躱してみせた。

 

このままでは時間切れでこっちが圧倒的に不利になる。その前に勝負を決めるには…即座に脳内シミュレーションを組み立て、それに賭ける!

 

「…!」

 

ミトの方も、俺が勝負に出ることを直感で悟ったのか、表情に緊張が走る!

 

その警戒を利用するべく、攻めに振るっていた右手の刀を逆手に持ち直し、俺は左での蛇腹剣を一段と激しく操る!

 

まさしく蛇の動きを表わすかのように、鎖鎌の網を搔い潜るように攻めへと傾倒させる…防御が疎かになってしまうも、直撃さえ喰らわなければ、多少のHPは犠牲にしても問題はない!

 

そして、その猛攻の甲斐もあって…その機を作ることができた!

 

「っ…!そこだぁぁぁぁ!!」

 

「っ…そう…来るわよね…!」

 

地面から飛び出してきた分銅を躱した直後、回避した勢いで宙に軽く浮いた俺は、身体を無理矢理回転させて蛇腹剣を操り、周囲の鎖鎌を弾き防ぐように…平行上に渦巻きを描くように刃を向ける!

 

渦の軌道を描き、攻防一体の斬撃と化した蛇腹剣は俺から見て真正面にミトを貫こうとその刃が向かうも…それを読んでいたミトが咄嗟に本体の大鎌を手元に戻し、その軌道を僅かに逸らし、空ぶった刃先が彼女の右横へと擦り抜け…

 

「っ…!?」「ぇ…!?」

 

…そう避けるしかないだろうと…確信していた俺が右手を上から後ろへと振りかぶったのを見たミトの目が見開かれる。その直後、俺は迷うことなく、その空白へと…渦巻きの軌道を描いた蛇腹剣によって、鎖鎌が外渦として阻まれる…二重の武器の中心へと右手の刀を投擲した!

 

「ううっ…?!」

 

それが直撃したかどうかを確認することなく、俺は両手の武器を手放し、飛び出す!なんとか反応できたミトが左手を犠牲にして、投擲された刀を受け止めるも…意表を突かれたことによって、俺を一瞬見失っていた。

 

…その隙が欲しかったのだ…!

 

駆け出すのと同時に、背中に翅を具現化し、その動きをも加速に利用し、飛び上がる!だが、飛行はせず、重力に引っ張られるように落ちながら、腰に装備していた短刀『福色』を抜き斬り掛かろうとしたのは、俺の影にミトが気付いたのと同時だった。

 

 

・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・

 

「…なんで……止めたの…?」

 

その言葉の通り…HPを減らすことなく、眼前で止められたその刃を前に…ミトから当然の疑問が出ていた。

 

それに対し、俺は少しでも動かせば刃が当たる距離にも関わらず、それを押すこと引くことすらもせず答えた。

 

「HPの残量的に、直撃すればキルできる量だからな。でも、できることなら、降参してもらえる方がありがたいと思ってからかな。一応、アスナがいるから蘇生魔法によってデスペナを受けずに済むとは言っても…やっぱり知り合いを斬るのはちょっと思うところがあるからさ…まぁ、俺の勝手なエゴってやつさ」

 

蛇腹剣と鎖鎌による遠隔武器による幾多の掠り傷、刀と大鎌による超近接での攻防によって、俺たちのHPは大きく減っていた。

 

俺がレッドゾーン直前の3割ちょっとに対し、ミトの方は2割前後…短刀の刃が寸止めされている頭部…急所に直撃すれば、残りのHPを削るには十分過ぎた。

 

これはあくまでも決闘…殺し合いではない。勝敗が着いたのら、無理に止めを刺す必要はないのだ。もっとも、ミトがまだ闘いを望むというのなら、話は変わってくるが…

 

「…はぁ………降参よ。ここから逆転できる手が思いつかないもの…」

 

「それは良かった。なら、決闘は終わりだな」

 

数秒思案したが、打開策はないと悟り、ミトはおとなしく負けを認めてくれた。その言葉を受け、俺も安堵の笑みを浮かべると共に、短刀『福色』の刃を降ろした。

 

「…アイ・リザイン」

 

ミトの呼び出しにより出現したシステムウィンドウ…その降伏の確認画面を承認したことにより、決闘は俺の勝利によって終わった。そして、俺は傍目に見えた彼女らの動きを察して、その場を離れると、

 

「凄かったです、ミトさん!」

 

「えっ…?」

 

決闘が終わったことで専用のフィールドが消えたことで、駆け寄ってきた彼女…シリカの言葉にミトは驚いていた。

 

「あのフォンさんをあそこまで追い詰めるなんて!現状、ALO最強って噂されてるフォンさんと互角に戦えるなんて…カッコ良かったです!」

 

「本当に凄かったです!お兄ちゃんやユウキさんみたいな真正面から戦う人ならともかく…技巧派としても互角に渡り合えるのは…あたしも負けてられないって思いましたよ!その鎌の使い方はオリジナルですよね?」

 

シリカだけでなく、リーファまでも賞賛の言葉を送り、ミトに歩み寄っていた。そんな二人の反応に戸惑っていたミトだったが、

 

「え、えっと……あ、ありがとう。その……変とは思わなかったの?」

 

「「えっ…??」」

 

お礼を言いつつも、視線を伏せてそんなことを問い掛けていた。どういうことかと、シリカとリーファが首を傾げていると、言い辛そうながらもミトは言葉を紡いでいき、

 

「その……えっと……女の子っぽくないっていうか、浮いてるように見えるじゃないかって…」

 

「「………プッ…アハハハハハハハハハ!」」

 

「えっ……えぇ!?」

 

そんな質問が飛んできたことで顔を見合わせるシリカとリーファ…そして、数秒置いて笑い出してしまった。まさかの反応に、さすがのミトも慌てていて、

 

「おかしなことを言わないでくださいよ。どこもおかしくなんてないですよ!むしろ、全然ありですよ!」

 

「そうですよ!そんなこと言ったら、剣道をしてるあたしなんてどうなんですか?それに、アスナさんやユウキさん、アリスさんたちを見てたら、そんなに大差ないですよ!」

 

「うん、うん!というよりも、キリトさんやユウキさん、フォンさんみたいなちょっと化物の領域に足を突っ込んでいる人らに比べれば、純粋に強いミトさんなんて滅茶苦茶普通ですから!」

 

「…そ、そう…なの…?」

 

(…シリカめ。言ってくれるじゃないか)

 

シリカとリーファ両名の言葉に安堵し、そして、どこか引き攣った笑みを浮かべるミト。肩透かしを喰らった彼女に対し、俺は内心ちょっとイラっときていた…そう思わせてしまうことを多々してしまっているのは理解しているが、それとこの感情とはまた別の話だ。

 

「あんたにしては、ちょっと強引だったんじゃない?」

 

「そうか…でも、ああでもしないと、ミトの本気を引き出せないと思ってな」

 

一方、盛り上がるミトたち三人の会話をBGMに、静かに近づいてきたシノンの第一声はそんな言葉だった。俺は仕方がなかったという風な態度で応えると、苦笑しながらアスナも歩いてきて、

 

「ちょっとヒヤッとしたよ…ユウキとの一件を知ってたから、何も言わずに見守っていたけど…」

 

「心配させて悪かったよ、アスナ。ただ、思っていたよりも根っこの部分が深かったからさ…つい熱が入っちまったんだよ。でも、約束は守っただろう?」

 

「…なるほどね。いきなりフォンとミトが決闘することになったのはどういうことかと思っていたら、アスナが一枚噛んでたわけね」

 

「まぁね…私がフォン君に頼んでね。でも、なんであんな発破を掛けるようなことを言ったの?」

 

「そうだな…きっかけはミトがチャンスを逃したのが引っ掛かったっていうのもあるんだが…もう一つはシノンの姿が目に入ったからかな」

 

「…私?」

 

勘のいいシノンは、この決闘そのものは俺とアスナが共謀して起こしたものだと理解してくれたようだ。そんな中、アスナは決闘中に俺が放った言葉の真意を尋ねてきたので、そのきっかけ…シノンへと視線を向けると、当の本人はどういうことかと首を傾げていた。

 

「俺たちが初めて出会ったGGOの第三回BoB…その予選決勝のことは覚えてるだろう?お前とキリトが決闘方式で勝敗を決めたあの闘い」

 

「…それは覚えてるけど……あっ…もしかして…」

 

あの決闘のことを思い出し、苦い表情を浮かべたシノンだったが、次の瞬間には俺が言いたいことを分かってくれたようだ。その内容を知らないアスナは俺たちへと疑問の視線を向けていたので、簡単に解説することにした。

 

「その二人の闘いで、キリトがわざと負けようとして、シノンを怒らせたんだよ。その時、あいつの様子と…さっきまでのミトの様子がとても似てたんだよ。

だから、もしかして、本気を見せようとしているのを恐れてるんじゃないかって思って…わざと怒らせるようなことを言って、本心を探ろうとしたわけだよ。

…まぁ、女の子相手にあんな暴言を吐くのはちょっと心が痛かったけどな」

 

((…その割には、とってもノリノリだった気がするけど…))

 

本当に…ああいう態度を取るのはとっても疲れるのだ。

 

ユウキやカナデの時もそうだったが、できることならこういうキツイことは言いたくはないのだ。しかし、そのことを口にしなければならない時もあるわけで…それでも、できることは避けたいとは思っているのだ。

 

まぁ、キリトにはちょっと荷が重いやり方であるし、それを踏まえてアスナも俺に依頼してきたのだろう…シノンと揃って笑みが引き攣っているような気がするが、きっと気のせいだろう。

 

「…それに、お前らならミトの本気を見たって、全然引かないだろう?きっと受け入れてくれると思ってな…想像通り、シリカとリーファも全然気にしてなかったみたいだしな」

 

「まぁ…なんと言うか、私たちって結構VRMMO歴が長いし、そんじゃそこらのレベルじゃ驚かなくなったのもあるよね…」

 

「そうね…その例外たちが私の目の前にいるわけだしね」

 

「…アハハ」「わ、私も、しののん!?」

 

失礼な言い方になるかもしれないが、ミトはまだ普通の範囲での強さを持つVRMMOプレイヤーなのだ。

 

それに比べて、幻想剣というユニークスキルを持つ俺、驚異の反射神経を持つユウキやキリト、まさしく閃光にふさわしい剣裁きの腕を持つアスナ…そういう規格外を挙げると、確かにシリカの評価にも頷いてしまうところがあるわけなのだ。

 

そういう意味の例外を外せば、リズやシリカのような上位プレイヤーレベルの強さを持つ面々の物差しで評価するのが本当は正しいのだろうが…まぁ、俺たちも感覚がちょっと狂ってしまっているのは否定できないというところだろうか。

 

(…あと、自分は関係ないみたいな感じで評価してきたが…お前も、とんでもない狙撃技術を持っているだろうが、シノン)

 

そして、他人顔のシノンへのツッコミを内心で忘れずにしてから、盛り上がっている三人の会話へと視界を戻す。そろそろ俺たちも混ざろうとかと思っていると、

 

「それにしても、幻想剣を使ってなかったとはいえ、フォンさんとあそこまで渡り合えたのは、見てて思わず魅入っちゃいましよ!」

 

「…幻想剣?」

 

(あっ、バカ…!)

 

興奮してか、自然と思ったことを口にしてしまったシリカの言葉にミトが頭上に疑問符を浮かべた。ヤバいと思い、思わず悪態を吐いた俺だったが、話はすぐさま広がってしまい、

 

「幻想剣スキルですよ?フォンさんがよく使う、ゆにー…エクストラスキルです。お兄ちゃんが二刀流で有名なのに対して、フォンさんの二つ名である夢幻の戦鬼を象徴するスキルです…聞いたことないですか?」

 

「…そういえば…SAOがクリアされる前に、そんな新聞が出回っていたような……うん?ちょっと待って…それって、確かユニークスキルって噂された…いや、それ以前に………フォン!?」

 

バレた…何から何まで全てがバレた!

 

リーファが咄嗟に機転を利かせてユニークスキルであることを誤魔化そうとしたが…SAO帰還者であるミトも、74層攻略直後のことを知っていたらしく…幻想剣のことから俺がある意味で本気を出していなかったことを悟ったミトが…人を射殺せそうな目でこちらを睨んできた!

 

思わず俺が後退るほどに…そして、傍にいたアスナとシノンが危険を悟り退避するぐらいにだ。ついでに、やらかしたと気付いたシリカとリーファが目を泳がせていたが…もう少し早く気付いてほしかったと思っている時には、ミトが俺の眼前へと迫っていた。

 

「…ど~うい~うことかしら…?」

 

「えっとだな…いや、あのスキルは反則級に強いというかな…そう!アスナに頼まれて、使わなかったんだ」

 

「何の事かな、フォン君?」

 

「なぁ…!(てめぇ、アスナ!?人をトカゲのしっぽ切りにしやがったな!?)」

 

不機嫌ですという感情を一寸も隠すことない声色のミト…その追及に慌てて返し、その原因であるアスナへと話を振るも、即座に裏切られた!?

 

引き攣った笑みで目を逸らすアスナに、心の中で叫ぶも…今は機嫌を損ねているミトへの言い訳が先なわけで…

 

「人には本気で闘えと言っておいて、自分は本気を出してなかったと…ふーん、へー…」

 

「うぅ……それに関してはだな…」

 

ジーという効果音が似合う目付きと共に追及してくるミトに、俺は何と言い繕うべきかとしどろもどろになっていると…溜息を吐いたミトから意外な提案が飛んできた。

 

「…なら、私と本気で闘って…本当のあなたの全力をもって」

 

 

 

(…初めてだわ…勝てないかもしれないって思ったのは…)

 

対峙する彼…夢幻の戦鬼の二つ名を持つ彼を前にして、私はそんなことを思っていた。両手剣と短刀…二つの武器を右と左手にそれぞれ持つその姿は、さきほどのデュエルとは異なる闘気を放っていた。

 

 

「…なら、私と本気で闘って…本当のあなたの全力をもって」

 

「…!?」

 

彼が本気ではなかった…アスナの友人であるシリカとリーファの言葉で、それを知った私は驚いた。そして、次に湧いてきた感情は二つ…怒りと疑問のそれだった。

 

怒りに関しては、先程放った言葉のように人には本気で闘えとけしかけておきながら、こいつは本気ではなかったことに。

 

そして、疑問に関しては…これほどまでに人のために真剣になってくれる彼が、どうしてそんなことをしたのかということに対してだった。

 

だからこそ、確かめたかったのかもしれない。

 

その思いに動かされるように、私は本気を出してもらうことを彼に要求した。予想していなかった頼みに、彼も驚きの表情を浮かべていた。

 

「さっきのがあなたの本気ではなかったのでしょ?なら、全力を見せてくれることこそが、それ相応の流儀ってやつじゃないの?」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

私の言うことに反論できないようで…彼は困った様に黙ってしまっていた。別に私の頼みを素直に聞く道理は彼にはない。むしろ、対価もないこんなことを断ってもいい筈だ。

 

しかし、その選択肢は彼にはないようで…ちらりとアスナへと視線を向けていた。それを受けたアスナも構わないといった表情で、頷いていたのが視界に見えて、

 

「…分かった。さっきの決闘は確かにある意味では本気を出してなかっただろう、それに関しては謝る…だからこそ、俺の…いや、夢幻の戦鬼の本気をもって君と闘うよ」

 

「…!…ありがとう」

 

その言葉を口にするのと同時に…彼が纏う雰囲気が変わった様に思えた。だけど、彼が本当の意味で本気を出してくれると分かり、お礼を言うのと同時に思わず笑みが零れていた。

 

そして、互いに距離を再び取り…決闘の申請メッセージを今度は私から送ったのだが、それを返す前に、彼は装備を換えていた。

 

あの時…ネペント型のエクストラボスモンスターと対峙した時のように、ありえないスピードで装備を換えた彼は、両手剣と…さっきまで腰に装備していた短刀を右腰に装備し直して、

 

「…さぁ…こっからが、本番だ!!」

 

「…っ!?」

 

決闘の受諾をするのと同時に、両手剣と短刀を抜いた彼から発せられる圧が一段と増した!

 

闘気に入り混じった殺気…さっきまでとはまる気色の違うその雰囲気に…私は思わず一歩後退りそうになり、そして、笑みを浮かべてしまった。

 

(…初めてだわ…勝てないかもしれないって思ったのは…)

 

冷や汗と共に感じたその感情は恐怖…ではなく、喜びだった。これまで結構な相手と闘ってきた…SAOではほとんど第一層の始まりの街に閉じ籠ってしまっていたが…それ以前では、格ゲーやら他のMMOなどをプレイしてきた。

 

βテスター時代も、あの10層の攻略を一歩先に行かれた彼には負けたような形になったことはあったが…負けると感じたことはなかった。

 

それが、今、眼前で対峙している相手はどうだ?

 

本当に同じ人間かと…SAOを経験しているとはいえ、それだけではないと思わせるほどの重圧を放つ彼に…私は恐ろしさよりも喜びを覚えていた。

 

そんな相手と闘えることへの歓喜もあったが、それと同時に何か期待している自分がいたのだ。それは…自分の満たされる渇きを癒してくれるのではというものからだった。

 

(幻想剣……全く知らないスキル、か…この前の闘いの時に使っていたようなソードスキルを使ってくるとするなら、安易に想像するのは危険ね。むしろ、どんな攻撃をしてきてもいいように攻め続けるべきね…)

 

あのエクストラボスの時のように…自分が知らないスキルや技を使ってくる可能性が高い…そうなると、下手に予想を立てるよりも、私らしい闘い方をすべきなのだと思考を切り替えた。

 

勝てる、勝てないとか…そう考えるのは止めだ。私の全力をぶつけて、打ち倒す…その一点によってこの勝負に挑むべきだと、私は鎌を構える。

 

そんな思考の間に、準備時間の60秒はあっという間に過ぎていき…

 

 

…3、2,1…0…!

 

 

・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・

 

(…何が……起こったの…?)

 

眼前で寸止めされた刃…確かに目にしたが、自分が見た光景が信じられず、私は呆然としてしまっていた。刃の向こうにある彼は元通りになっていて…いや、この表現の仕方が正しいのかもよく分からなくなってきた…

 

…はっきり分かっているのは、勝負は一瞬だったということだ…

 

カウントがゼロになった瞬間、最大まで警戒していた私は、彼の挙動の一つ一つを見逃さまいとしていたのだが…右手に持つ両手剣が不意に上げたと思った時には、驚く光景が飛び込んできた。

 

持ち上げられていた最中の両手剣が手放され、その落下する軌道に目を取られ…足元の位置にまで落ちたところで…なんと、彼はその場でバック宙を即座にして両手剣を私目掛けて蹴り飛ばしてきたのだ!?

 

予想していたように…いや、予期していたように予想を覆す形での攻撃をしてきたことに多少の動揺はあったが、私は即座にエクストラスキル『鎖鎌』を発動させて、三分割させた鎌の分銅で両手剣を弾き飛ばした!

 

(さっきと同じように目くらましのつもりでしょうけど…そうは……えっ!?)

 

さっきの決闘のこともあり、二度目となる戦法には引っ掛からないと…目線をズラすことなく対処した私だったが、彼はまた予想を裏切る形で動いていた。

 

…彼は迷うことなく、こっちへとまっすぐに突っ込んできていたのだ!

 

そうはさせるかと、鎖を操り包囲網を作る…攻撃しながら、こちらへと迫れるルートを限定していく。彼も速度を落とすことなく、最短距離を即座に見出し、鎖鎌の間を掻い潜ってくるが…

 

(…ソードスキルの間合いに入った直後に、地中からの一撃で…!)

 

どんなソードスキルを使ってきたとしても…それを使わせない状況にしてしまえばいい。発動させさせなければ、強力な技も意味を為さない…そうさせないように攻めまくるだけだと、私はその好機を狙っていた。

 

…そして、最低限の被弾で攻撃の網を掻い潜ってきた彼が、ソードスキルを放てる間合いに入った時、私は仕掛けていた鎌を地中から飛び出させようと…

 

「…えっ…!?」

 

地中から飛び出した鎌が彼を襲おうとした直前、短剣でソードスキルを発動させた彼の身体が…私の眼前で分身したのだ!

 

一人の人間が二人になる…ゲームではよく見てきた現象だが、VRMMOでプレイヤーが分身するなんていう初めての現象に、今日一番の衝撃を受けた私は対処することができるわけもなく、

 

飛び上がってから斬り掛かってきた二人の彼に合計10連撃の斬撃を浴びた私は…HPを一割残したところで、最後の一撃を寸止めされたわけで…

 

 

(…何が……起こったの…?)

 

最後の一撃を寸止めしたことで、ソードスキルを放ち終えた彼は元の一人へと戻っていた。硬直に襲われ、動けなくなっているにも関わらず、呆然とした私は反撃することを忘れてしまっていた。

 

いや、最後の一撃をまたしても寸止めされた時点で、私は負けを再び悟ってしまっていたのだ。持っていた鎌と鎖を手放してしまい、直前に起こった出来事がようやく理解できた私は…思わず涙を流してしまった。

 

「…なぁ!み、ミト…どう「「「ちょっと!?」」」…うおぉ!?」

 

私の様子に気付いた彼がぎょっとして心配してくれ…ようとして、割って入った声に阻まれ、そして、押し掛けられた彼を囲んだのは…

 

「なに女の子を泣かしてるのよ!?もうちょっとやり方ってもんがあるでしょうが、あんた!?」

 

「そうですよ!本気を出すにしても、あんな初見殺しの方法は酷いですよ!?」

 

「お兄ちゃんと違って、フォンさんならそういう気配りぐらいできると思ってましたけど…最低です、フォンさん!?」

 

「お、お前ら…ちょっと落ち着けって…!?」

 

三者三様の責めの言葉を放つシノン、シリカ、リーファだった。突然の抗議の声に、彼は押されまくりで…こっちを気にしている余裕はなかったようだ。

 

「大丈夫、ミト!?」

 

「…アスナ。うん…ちょっと驚いただけだから」

 

「本当に?だって、ミト、涙が…」

 

「…本当に大丈夫よ。ちょっと安堵しただけだから」

 

「…え?」

 

心配になって駆けつけてくれたアスナだが、私の答えに不思議そうに首を傾げていた。それもそうだろう…私の言うそれは、私だけが抱えていた重みだったからだ。

 

 

『深澄ちゃんはゲーム上手だから楽しいかもしれないけどさ』

『いっつも一人だけ生き残るだもん』

 

かつての親友にそう言われたことは…私にとって、受け入れがたい後悔の言葉だった。

 

それ以降、私は協力プレイのゲームには手を出さなくなった。

 

誰かの思いを裏切ることになるくらいなら、最初からソロでプレイし続ける方が楽だからと…誰にも迷惑を掛けずに済むという思いからだった。

 

だけど、また親友となれたアスナとするゲームだけは心の底から楽しむことができた。でも、それはアスナが私の一面を深く知っていたからだ。他の人はそうではない…アスナに紹介してもらった友人たちは、短いながらも良い人たちばかりだと分かったが、私はどこか一歩退いた立場にいた。

 

…あの時みたいに、私が本気で…いや、私らしさを見せたりすれば、彼女たちに嫌な思いをさせることになるのではという恐怖が心の奥底で私を縛っていた。

 

でも、それと同時に私はどこかで望んでいたのだと思う。

 

『私は普通だ』

『私だって、本当はみんなと一緒に楽しくゲームをしたい』

『もう…誰かの思いを裏切りたくない』

 

そう証明したいと…そういう人間になりたいと望んでいた。

 

だから…あの時に言われた彼の言葉は、私の鎖を揺らし、砕いてくれたように思えた。

 

『みんなが良ければ、自分はどうでもいい…?ふざけるな!?それはお前の勝手なエゴだろうが!お前が何をどうしようと、どんな考えでいるかは自由だ…だけどな!その行動や考えを知って、悲しむ友達がお前にはいるだろうが!?』

 

『お前が楽しくなくて、俺やアスナがいいわけがない!せめて、ゲームの中でくらい全力で闘え!VRMMOの世界だけでいいから…自分のやりたいことをやってみせろよ!』

 

そして、彼はその言葉を踏まえ、私を打ち倒してみせた。

 

二度に渡って、私を負かした彼のその姿に…幻想剣という真の本気を見せられたこともあって、私は驚き、そして、安堵したのだ。

 

(…ああ、私は普通の女の子なんだ…)

 

ゲームが上手いだけということで、私は極端に憶病になっていたらしい。そして、彼ら彼女は、そんな色眼鏡で私を見ることはないのだと…私は彼に思い知らされたのだ。

 

「だ~か~ら…!あの状態で、逆に負けろという方が無理な話だろうが!?むしろ、それで負けたりしたら、それこそ八百長を疑われるだろうが!」

 

「そういうのをなんとかうまくやるのが、あんたでしょうが!」

 

「とんでもない無茶ぶりを言うんじゃねぇよ、シノン!」

 

未だに三人に責められ続ける彼のその様子がどこかおかしく…でも、どこか良いように思えた私は、思わず笑みを浮かべてしまっていた。それはさっきの決闘前とは違う、穏やかなもので…

 

「…彼、不思議な人ね。お節介で、誰かの為にあそこまで真剣になれるなんて…」

 

「だよね…だから、私もつい頼っちゃうんだよね。お兄さん…っていうのはちょっと違うかな。気の知れた友人ってところかな」

 

「へぇ~……そうなんだ」

 

知り合ってまだ数日だが…彼の人柄をそれなりに知れたような気がして、そんな声が出ていた。そして、彼の方を見ていると、そんな私を見て何を思ったのか、アスナがとんでもないことを言い出した。

 

「取っちゃダメだからね、ミト」

 

「…えっ、なんのこと?」

 

「フォン君、彼女いるからね!絶対に…絶対にいいなとか、気に入ったとか…そういう感情を抱くのは絶対にダメだからね!?」

 

「…………はぁ~!?な、何言ってんのよ、いきなり!?」

 

最初は何を言っているのか分からず、次に聞こえてきた言葉を数秒を要して理解したことで、私は慌てる!

 

「今のミトの顔…しののんとかリーファちゃんたちみたいに近い顔をしてたし!なんかこのパターン、どっかで聞いたことあるような気がするもん!?」

 

「ば、バカ?!アスナのむっつり!?勝手に人の感情を決めないでよ!私だって、それくらいの分別は持ってるわよ!?」

 

「だ、だって…ミト、男友達とか今までいなかったでしょ?一緒に通ってた学校だって女子校だったし、そもそも、私以外の友達だっていなかったでしょう?」

 

「うぅ……それはそうだけど…今のところ、そういうのじゃないから!?」

 

ディスりが混じった心配に、軽く心にダメージを受けながらも、私はそれを否定した!そういうものでは…出会って数日で、ちょっとよくしてもらっただけで…そういう恋に落ちるとかではない筈だ…!

 

アスナがちょっと心配しすぎ…というか、おませさんすぎるのだ!一体、私の親友は、離れている間にどこまで大人の階段を登ってしまったのだろうか…私的にはそっちの方が心配になってきたのだが…

 

ともかく、そんな事実はないと振り切るように…私は三人からの責めが終わろうとしていた彼の傍に歩み寄る。

 

ようやく怒りが収まった彼女たちが心配そうに私に目を向けるも、それに気にしないでと笑みと手振りを返し、私は彼の前に立った。

 

「ありがとう…本気で闘ってくれて。そして……これからよろしくね…フォン」

 

「…どういたしまして。こっちこそ、よろしくな…ミト」

 

お礼と共に、あの時は偽りの姿でしてしまった自己紹介をやり直すように、手を差し伸ばした私に、彼は…フォンは握手をしながら応えてくれた。

 

その時…勝手ながら、私はようやく彼らと本当の意味で仲間になれたのではと思った。

 

 

 




スキル解説
エクストラスキル『鎖鎌』
鎌スキルを5割、投擲スキルを5割まで熟練度を上げることによって解放されるエクストラスキル。
文字通り、鎌に拡張機能を搭載することができるようになるスキルであり、伸縮機能から内部に鎖を仕込むなどができるようになる。
鎖鎌は鎌本体を二分割もしくは三分割し、一定の距離(約4~5m程度)までの中・遠距離攻撃に優れる。但し、ダメージ値が固定なので防御が硬い相手にはそこまで問題はないが、それ以外だと直接殴った方がダメージを与えられるなど、使い分けが重要になる。
また、鎖の軌道の関係上、ALO以降にアップデートで追加された蛇腹剣に対し、柔軟性に劣る半面、時間制限がない面で優っている。

友人かサブヒロインか…ミトに関してはいきなりぶっこんだので、特にまだそこまで練られてないのもあって、どっちとも取れるエンドにさせて頂きました。
どうするかは…まぁ、またそのうち…(苦笑)

さてと…蛇腹剣Vs鎖鎌という、似ている異種武器対決となりました。蛇腹剣の登場はUoWの中盤で考えていたのですが、ミトの参入と『冥き夕闇のスケルツォ』を見て、絶対に闘わせたいと思っての組み合わせでした。

あと、フォンの煽り適性が高すぎる(笑)
PoHの時もそうですが、口喧嘩強すぎ問題…でも、ユウキたちには頭が上がらないというね。
それと、ちょっと表記できなかったですが、フォンは以前に増して対人戦に置いての幻想剣スキルを使うことを控えるようになってます。実は、UWでの経験があまりにも濃厚すぎたせいで、幻想剣スキルを使ってのガチの闘いをする時に殺気が闘気に混じりやすくなってしまっていて、それを抑えることができるようになるまで対モンスターのみできるだけ限定するように意識している、という裏設定があります。

ちなみに、ミトが土妖精族を選択した理由ですが、「選択時のモデルキャラがごつかったので、自分も同じアバターを作れるのでは?」というものでしたが、ALOの異性アバター作成不能仕様・体形も現実世界のものが参照されること・SAOアバターが引継ぎがされることなどを失念していて、思い通りにはならなかったという裏話があります。

予定よりも一話増えたアスナ編&ミト加入のお話も無事に(?)終わり、ようやくキャラエピも残すはユージオ&アリス編だけになりました。
なんとか今年中には、次章のプロローグまでお届けできればと思っておりますので、ご期待頂ければと思います。

それでは!

蛮野天十郎さん、ご評価ありがとうございました!

キャラエピソード第2弾 どのキャラのお話が見たいでしょうか?

  • 某トレジャーハンターF
  • リーファ
  • シノン
  • シリカ
  • リズベット
  • ユイ
  • クライン
  • エギル
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