ソードアート・オンライン~夢幻の戦鬼~   作:wing//

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始まりました。カオスの饗宴(?)、メタ発言、ギャグ満載のおふらいんシリーズ:ALO編の開幕です。

後半のコーナーのせいで、まさかの長編化です。

ちなみに、ALOの種族を「○○妖精」と記載しているのは、読みで書くと長いのと打ち間違う可能性が高いので、という作者の都合です。すみません。

5時間で書き上げた突貫作品ですので、誤字脱字あれば、すみません。

それでは、どうぞ!

追記 11月12日 お気に入り100件達成しました!


そーどあーと・おふらいん むげんのせんき ALO編 

某スタジオ

 

「みなさん、こんにちは!そーどあーと・おふらいんのお時間です。司会のアスナです」

 

お決まりとなったあいさつを述べるアスナ。そのアバターは、SAOの血盟騎士団……ではなく、ALOの水妖精のものでもなかった。一時、囚われの身となっていたときに適応されていた妖精妃のアバター姿だった。その横には……

 

「どうも、みなさん。解説のフォンです。こんな格好ですみません」

 

キリト……ではなく、前回はレギュラー枠であったフォンがどこか申し訳なさそうな顔をして、解説席に立っていた。こちらも、工匠妖精のアバターではなく、かつて存在した世界樹のグランドクエストに配置されていたガーディアン姿のアバターであった。

 

「……なぁ、アスナ。ここって、キリトの立ち位置じゃなかったのか?なんで、今回は俺がこの位置にいるんだ?」

「うーん……ほら、ALO編って、私もフォン君も囚われの身だったでしょう?だから、ゲストにキリト君とリーファちゃんを置く形にして、私たちが分からない所を質問していく立場……司会・解説がいいと思ったんじゃないかな……作者が……」

「お、おう……いきなりのメタ発言だな、アスナ」

「それに、このお話って、基本、フォン君目線で描かれてるから、ばっさりカットされた本編に話を振りづらい、ってこともあるんじゃないかな?」

「ア、 アスナさん!?、まだ収録開始して間もないのに、メタ発言が酷すぎないか!キリ

ト!早く来てくれ!?」

 

いつものように振りまわされるフォンが叫んだ。どうやら、今回も彼が苦労することは避けられないようだ。

 

「フフフ!さて、フォン君を一通りからかったところで、ゲストの紹介に移りましょう!

ALO編のゲストはこの方たちです!」

 

確信犯的発言をしたアスナは、ジト目で睨むフォンの視線などお構いなしに、進行を続けた。

そして、現れたのは……

 

「どうも。ゲストの影妖精のキリトです」

「キリト君の義妹、風妖精のリーファです!本日はよろしくお願いします!」

 

キリト(髪を上げた、フェアリー・ダンス編のアバター姿)とリーファだった。二人はそのまま、カメラの向こうの視聴者に挨拶をした。

 

「やっと来てくれたか、キリト……そして、地獄にようこそ、リーファ」

「お、おう……さっき袖で見てたけど、相も変わらず大変そうだな」

「……前回まで、お兄ちゃんもフォンさんを振りまわしてたと思うんだけど。というか、あのフォンさんが、あそこまで目のハイライトを無くしかかるなんて……これは覚悟しないと……!」

 

目のハイライトが消えかかっているフォンの様子に、キリトは引きつり笑いし、他人事のように言う兄に突っ込みながら、この番組が恐ろしいものであることを再認識したリーファは気を引き締め直していた。

 

「さて、この番組は『SAO~夢幻の戦鬼~』のALO編を振り返ることをテーマとしております。本編と後日談……それぞれのプレイバックを見ていきたいと思います」

「今回は、俺目線のストーリー……だけでなく、原作のシーンなども織り交ぜながら、プレイバックを行っていきますので、かなり長くなります。ゲストのお二人、読者の皆様もお付き合いを頂ければと思います」

「フォンまでメタ発言をするのかよ……」

 

淡々と説明していくアスナとフォン。アスナはともかく、フォンも抵抗することを諦めて、台本通りに進めていくことにしたようだ。戦友の発言に思わず苦笑いするキリトであった。

 

「それでは、プレイバックを見ていきましょう。まずはこのシーンです!」

 

アスナの言葉と共に、VTRが再生され始めた。

 

〈キリト、初めてALOにログインした際に、チュートリアルを受けるシーン〉

 

「あー、この場面か」

「ALOにログインした時の場面か。俺も事件が解決した後、ログインした時にこのチュートリアル受けたな」

 

キリトの言葉に、当時のことを思い出したフォンも頷きながら、言葉を続けた。

 

「SAOだと、プレイヤーは人間って、設定だったから、結構新鮮だったよね?」

「あー、確かにアスナさんたちにはそう見えたかもしれませんね。ちなみに種族によって、それぞれステータスの成長や取得できる魔法に差がありますから、このチュートリアルをよく聞かずに種族を選択すると、後々後悔するプレイヤーが多いんですよね」

 

アスナの言葉に、ALOベテランのリーファがうんうんと頷きながら、解説した。

 

「転生システムもないから不便だよな。まぁ、あくまでもそれが全てじゃなく、プレイヤースキルも重視されるから、まだマシなのかもな」

「SAOと違って、ALOはスキル制によるステータスアップ、種族値のレベルアップもHPとMPへの補正しかされないからな。ただ単に、この種族だからって、最強って訳じゃないからな」

「うわぁ……トップレベルのプレイヤーたちの言葉だから、重みがある~……」

 

フォンの感想に、ゲーマーのキリトが同意する。統一デュエルトーナメントの優勝者と第3位の意見に、リーファがそんな感想を述べていた。

 

「そういえば、フォン君は、どうして工匠妖精を選んだの?」

「うん?ああ、俺もリズと同じだよ。SAOの時もそうだけど、自分で何かを作るのが好きだったから、作業スキルに優れた工匠妖精がいいなと思ってな。STRの伸びも悪くないみたいだし……」

「そういえば、リズさんも同じ工匠妖精ですよね?フォンさんがあまりにも強すぎるから、リズさんと同じ種族だって、時々忘れちゃう時があるんですよね」

 

アスナの質問に答えたフォンに、苦笑いするリーファ。『幻想剣』があるとはいえ、あそこまで大暴れしているフォンを見た者の感想としては、当然なものなのだろう。

 

「ちなみに、キリトはどうして、影妖精を選んだんだ?」

「えっ……黒かったから」

「「「……え?」」」

「初期装備が黒かったから、いいなと思ってさ」

「「「………………………………………………」」」

 

キリトの小学生並みの理由に全員が言葉を無くした。そして、アイコンタクトを取り、

 

「よし、次の動画に行くか」

「そうだね」

「うん。お兄ちゃんの理由は置いておいて、次、行きましょ、次!」

「えっ!?」

 

急に冷たくなった3人の反応に、慌てるキリトを置いてけぼりに、次のVTRがスタートした。

 

〈ルグルー回廊で、キリトとリーファがサラマンダーの集団と戦う場面〉

 

「この時、キリトが使った幻影魔法……確か、プレイヤーのステータスに合わせたモンスターに変化するんだよな?」

「はい。あの時は、お兄ちゃんのこと、ニュービ―のプレイヤーだって思ってましたから、あんな化け物みたいなモンスターになるとは思ってもみませんでした」

「SAOの第74層ボス:ザ・グリーム・アイズそっくりだったからな。あれを初めて見たら、誰だって驚くだろうな。なぁ……キリト、アスナ?」

「お、おう……」「そ、そうだね……」

 

リーファの言葉に、キリトが変化したモンスターの姿を解説するフォン。その時、当時のことを思い出し、一目散に逃げ出した二人に、声を掛けた。フォンを置いて逃げたキリトとアスナは苦笑するしかなかったのだった。

 

「そして、この話から火妖精が風妖精・猫妖精の会談を襲う話に移るだよな」

「はい。そんなお兄ちゃんとユージーン将軍が戦ったシーンがこちらです!」

 

フォンとリーファの言葉に、次のVTRが再生され始めた。

 

〈キリト、ユージーン将軍との決闘の場面〉

 

「……って!キリト!両手剣と片手剣の異種二刀流は俺の専売特許だろう!?」

 

キリトが自身の剣と、リーファの剣を借りて繰り出した二刀流剣術に、フォンが思わず突っ込んだ。

 

「い、いや……あの時は、ああする以外勝ち目がないというか……まさか、フォンも幻想剣で二刀流を編み出すとは思ってなかったからさ……アハハ」

「…………いや、まず武器二本持って、戦おうなんて発想自体がおかしいからね?」

 

そんな二人のやり取りに、リーファが呆れながらツッコミを入れた。

 

「……いやな。まさかALOだと、両手にそれぞれ武器を装備したり、両手持ち用の武器を片手で持ったとしても、ちゃんとシステムが認識してくれたり、ソードスキルやバトルスキルが適応されるなんて知ったらさ……やってみたくなるのが、人間の嵯峨じゃないのか?」

「分かる……分かるぞ、フォン!ゲーマーなら、そういう裏技があるなら、試したくなるよな!」

「……アスナさ~ん……」

「ゴメンね、リーファちゃん。キリト君はともかく、フォン君も偶にああなっちゃうの」

 

二人の考えに、リーファが涙声でアスナに助けを求めるが……SAOから二人を見てきたアスナは諦めの表情で首を横に振ることしかできなかった。裏技談義で盛り上がるフォンとキリトを置いておき、次のVTRへと話が移った。

 

〈キリト、世界樹のグランドクエストに挑み、傀儡となったフォンと対面するシーン〉

 

「…………キリト。この時のことは本当に悪かった」

「いいって。あれはお前のせいじゃないんだから」

 

キリトを八つ裂きにしたVTRを見て、フォンが真剣な顔でキリトに謝罪した。当の本人は全然気にしていなかった。

 

「この時、フォンさんって、どんな感じだったんですか?」

「……そうだな。俺だけど、俺じゃない、って感じかな?」

「あー……なるほどな。確かに、あの時のフォンは、いつもと全然雰囲気が違ってたからな」

「ど、どういうこと?」

 

リーファの質問に、思い出すようにフォンが答え、対峙したキリトがその言葉に納得するも、イマイチピンときていないリーファ、そして、アスナが問いかけた。

 

「記憶はなんとなくはあるんだが……俺の中に別の人格を植え付けられて、それに体の操縦権を乗っ取られていた、って感じかな?」

「目が違ってたよな?なんというか、目の前の敵をただ切り捨てる……まるでロボットみたいな感じだったな」

 

フォンとキリトの言葉から、意味を理解したアスナとリーファは何も言えなくなってしまった。

 

「まぁ、気にするな。もう終わったことだしな。そうこうして、俺とあのクエストを突破したキリトが、あの元凶……須郷って、言ったっけ?……を倒して、めでたし、めでたし……と思ってたんだけどな……」

「その衝撃的な事実が発覚したのが、次のシーンだな」

 

〈蓮、病院にて、自身が現実世界においてもSAO世界に転移していることを知る場面〉

 

「……これ、ちょっとした異世界転生じゃないですか!?」

「生まれ変わってるわけじゃないから、転生は違うぞ?正確に言うのなら、転移だぞ?」

「なんでそんなに冷静なんですか!?」

 

冷静に訂正するフォンに、リーファが悲鳴に近い声を上げた。

 

「SAOの時から色々ありすぎて、もう感覚が麻痺しちまってんだよな。SAOの時なんか、クリアしようがしまいが死ぬ状態ってなってたし、安心半分驚き半分といったところだったんだよな」

「俺も、再会した時にその話を聞いた時には、驚いたもんだぜ」

「フォン君にとっては、この世界自体がVRみたいなものだったんだね」

 

フォンの言葉に、キリトとアスナがそれぞれの感想を述べる。一方、リーファは……

 

「グスッ……グスッ!」

「リ、リーファさん……?」

 

涙を流していた。いきなりのことに、流石のフォンも狼狽えていた。

 

「ど、どうした!?リーファ?」

「だ、だって!?フォ、フォンさん……一人で異世界に来て……お兄ちゃんたちのために命掛けで戦って……!それなのに、元の世界に帰れないなんて……!酷い話じゃなですか!?」

「……リーファ……」

 

キリトの問いかけに、涙ながらに答えるリーファ。本編では、フォンが異世界から来たことを知っているのは、キリトとユウキ、そしてヒースクリフ……茅場晶彦の3人だけだ。

 

このおふらいんシリーズでは、出演者全員がそのことは知っていた。だが、感受性が高いリーファに、今の話はクリーンヒットしてしまったようだった。その言葉に、フォンも何も言えなくなってしまった。そんなリーファを……

 

「直葉」

「お、お兄ちゃん!?」

 

キリトが優しく抱きしめていた。

 

「お前の気持ちはフォンにもしっかりと伝わったよ。なぁ、フォン?」

「ああ。リーファが涙を流してくれただけで、俺は嬉しいよ。それに、俺はこの世界に来れたことをそこまで後悔してないぜ?この世界に来れなかったら、キリトたちと冒険できなかったし、ユウキとも出会えなかったからな」

「……な?言った通りだろう?」

「…………うん」

 

キリトとフォンの言葉に、リーファは涙を拭い、少しだけ笑顔を取り戻した。話が落ち着いた……わけがなかった。

 

「キ~リ~ト~く~ん……?」

「ひぃ!?」

「なんで嫁のことを忘れるかな……?」「アハハ…………」

 

地の底から聞こえてくるような低い声に、キリトは自身が置かれた状況をやっと理解した。

苦笑いしているリーファ、そして、こうなることを予想していたフォンが頭を押さえていた。

 

そう……愛剣である『レイグレイス』を手に取り、まさしくバーサクヒーラー(妖精妃Ver)のアスナがそこにはいた。笑っているが、目が笑っていない。そのまま、キリトに近づき……

 

「せぇいっ!!!」

「ぎゃぁぁぁぁ!?」

 

『閃光』の一撃がキリトを襲った。それを見ないふりをして、リーファとフォンは番組を進めていくのだった。

 

「……えーと、アスナさんの制裁が長くなりそうなので、次のVTRにいきましょうか?」

「そうだな。次で……最後のVTRだな。どうぞ!」

 

〈リーファの胸元アップの画像〉

 

「……はぁ!?」

「み、見ないでください!?」

ズバァ!

「な、なんでぇ!?」

 

いきなりの映像に動揺したフォンは、錯乱したリーファの愛刀『スウィープセイバー』の一撃を避けられず、地面に沈んだ。

 

「な、なんであんな映像が流れるんですか!?えっ……スタッフのミス?もう!!ほら、早く、ちゃんとしたシーンを流してくださいよ!フォンさんとユウキさんの再会のシーンですよ!……それでは、どうぞ!」

 

〈蓮と木綿季、現実世界の病院で初めて会うシーン〉

 

「あ、あうあうあう……」

「もうキリト君ってば……!!」

「リ、リーファ……いきなり目を狙うのは酷くないか?」

「す、すみません。混乱してて、つい……」

 

ようやく先ほどの騒動から回復したフォンたちは先ほどのVTRにやっと話を移した。

 

「フォンとユウキの再会……いや、現実世界での出会いのシーンか」

「ユウキも言ってたけど、本当に運命的なシーンだよね」

「ううう、グスッ!ほんどうに、いいしーンでずよね!!」

「リ、リーファ……頼むから泣かないでくれ……!」

 

キリトとアスナがそんな感想を述べる中、感動して、また泣きそうに……いや、もう泣いているリーファに、フォンはそれ以上、何も言えなくなってしまっていた。

 

「この時、フォン君はユウキのこと、気付いてなかったんだよね?」

「ああ。ユウキだって、気付いたのは、キリトにメディキュボイドと病院のことを教えてもらった時だ……それでも、もしかしたら、ってレベルだったけどな」

 

アスナの問いかけに、フォンはその時のことを懐かしそうに思い出しながら答えた。

 

「今、思ったら……ある意味運命だったのかもな。俺とユウキ……あの再会は必然で、ALOでVR世界での再会もして……こうして、恋人同士になったのは……」

 

と、フォンが遠い目をしている一方で……

 

「あの……フォンさんって、ユウキさんのことになるとポンコツになりませんか?」

「……そ、そうだね」

「あー……でも、俺もアスナもあんな感じらしいからな……強く言えないんだよな」

「…………ふーん」

ギュウウウ!

「い、痛い!あ、足踏んでる、リーファ!?」

 

嫉妬したリーファに足を踏まれるキリト。そんなことなんかお構いなしに、上の空のフォンをアスナは笑って見守ることしかできず、

 

「と、ともかく……ALO編のプレイバックは以上になります!それでは、次のコーナーです!」

 

強引に話を打ち切り、次のコーナーへと話を移したのだった。

 

 

 

「それでは、続いてのコーナーは……『フォンの武器防具説明コーナー』です!」

「「パチパチ」」

「はいはい。拍手ありがとう、キリト、リーファ」

 

アスナの言葉に、拍手するキリトとリーファに、これから長い時間トークしないといけないコーナーの主役……フォンが呆れ半分諦め半分の顔でお礼を言っていた。

 

「えーと、このコーナーでは、SAO編で登場した武器・防具を使用者……もとい製作者の俺が解説するコーナーです……はーい」

「や、やる気なくないか、フォン?」

「うん?いや、作者の都合でこんなコーナー作られてもな……後書きでしっかりやっとけよ、とオリ主としては感じてな……まぁ、良い機会だから、ここでSAO編の武器・防具を解説はしといた方がいいとは思ってたけどな。どうせ、マザーズ・ロザリオのおふらいんで、新生ALO編の武器・防具解説するだろうし……」

 

ちょっとやさぐれてるフォンに、一同が自然と目線を逸らした。これ以上、この話を拡大するのは危険だと察したからだ。特に、『おふらいんシリーズ SAO編』でフォンが暴走した時のことを経験したことのあるキリトとアスナは内心ヒヤヒヤしていた。

 

「……ふぅ。どうこう言っててもしょうがないし、さっさと始めるか」

 

と、フォンの機嫌がちょっと直ったことで、全員が安堵したのだった。

 

「そうだな……まずはこいつらからだな。防具『蒼炎の烈火』と両手剣『エンプレス・ジェイル』。俺の基本装備だな」

 

そう言って、フォンがいきなり表れた防具と武器の映像を指さしながら、解説を始めた。

 

「これって、ALOでもフォンさんがよく使ってる防具ですよね?」

「ああ。一番スタンダードな性能の防具でな。どの武器とも相性が合うように、ということをコンセプトに作製したものだ。まぁ、両手剣で運用することが一番多いけどな。スピードや小回りを重視してるが、防御力もされなりに持たしてる、幻想剣での運用を重視した防具の一つだな」

「今のALOで使ってるのは、確か『Ver2』って、名前がついてたよな?」

「それは『バージョン2』の略だ。ALOだと、細部に違いがあるからな。SAOだと、青を基調に黒と緑のアクセント色の鎧だったと思うが、こっちがALOで使ってるやつだ。緑のアクセントが消え、色も深い……蒼に近くなってるのが違いだな。ちなみに、SAOだと、ユウキとの隠しダンジョンの時には、グレード……いわゆる防具の性能を表す段階は『G3』。ヒースクリフと戦った段階だと『G8』と性能が違ってたりするんだ」

 

リーファとキリトの質問に、ALOでの防具の映像も表示し、説明を続けるフォン。

 

「そして、両手剣『エンプレス・ジェイル』……こいつはSTRとAGIに重きを置いた剣だ」

「柄の部分に嵌っているのは、サファイアなの?」

「鋭いな、アスナ。正確には、宝珠と呼ばれる装飾品だ。この武器は、蒼き炎を司る神獣の加護が宿っているという設定なんだ。両手剣の中でも小ぶりな方だが、『幻想剣』でのスキルチェインを使うことを考慮してのサイズなんだ」

 

そう言うフォンの表情はどこか活き活きとしていた。自分が作ったものを説明できているのが嬉しいのだろう。

 

「さて、時間もないし、次いくぞ?次はこれだな。破壊・攻撃重視の防具『デュアロ・デイナソー』と片手棍『フェイタル・アウト』」

 

フォンの言葉と共に、映像が変わる。そこには、ブラウンを基調とした、コートが丈まである、見た者にずっしりとしたイメージを与える鎧と、黒をメインカラーに灰色と骨のような飾りが目立つ片手の持ちのハンマーが映っていた。

 

「あっ!スカル・リーパーの時、使ってたやつよね?」

「確か、新生アインクラッドの22層のボス戦でも使ってましたよね?」

「二人とも正解だ。この防具に関してはSAOとALOで、デザインの差がないから、そこは割愛するぞ?この防具は片手棍・両手斧、あと、ALOだとナックル……手甲での運用を想定した、武器・部位破壊を重視とした、重量装備だ」

 

アスナ・リーファの言葉に、頷きながらフォンは説明を続ける。

 

「攻撃力や防御力は俺の作った防具の中でも、随一の性能を持ってる。だから、ゴーレムや防御の高い相手には有利に立ち回れるが、素早いモンスターやリーファのような飛行戦闘が得意なプレイヤーには、重量でスピード・小回りが利かない事から、苦手とする装備だ。そして、破壊槌『フェイタル・アウト』。この武器は、武器破壊にボーナス効果を付与することができる。作るのがまぁまぁ大変だったけどな」

「そうなのか?」

「ああ。こいつを作るのに必要な鉱石・化石系素材のドロップ率が低くてな。一週間かけて、集めたからな」

 

キリトの問いかけに、フォンは遠い目をしていた。それほど大変だったのかと、全員が思わず苦笑した。

 

「そして、防具は次が最後になるか。『柴・真剣烈火』と刀『真猛丸』だな」

そう言って、今度は赤と紫を基調とした和装束と刀身の模様が薄い赤、鞘に金色のアクセントが加わった刀の映像が表示された。

 

「これも、スカル・リーパーの時に見たな」

「ああ。この防具のコンセプトは一撃必殺と攻主守従だ」

「……こうしゅしゅじゅう?」

「そうだ、リーファ。あまり聞き慣れた言葉だろうけど、守主攻従って、言葉があってな。

それはまず守りを優先し、それから反撃する……守りの体勢を築き、相手の弱点を見極め、有効な反撃をすべきだ、って考えなんだけどな」

 

聞いたことのない言葉に戸惑うリーファに、コンセプトの由来となった言葉の意味を解説するフォン。

 

「SAO編のおふらいんで、幻想剣の効果一覧を説明したと思うが、幻想剣の刀の固有効果は結構リスキーなんだよ」

「確か、ステータスの転換か?」

「ああ。それを考えた時、守りよりも一撃での攻撃に重きを置いた方がいいと思ってな。だから、その二つをコンセプトにした防具がこの『柴・真剣烈火』って、訳だ。完全なるSTR・AGI超特化型だからな」

 

キリトの確認に、頷きながら、防具の説明を終えたフォンは武器の説明へと移った。

 

「そして、『真猛丸』。これは防具に合わせて作った武器だな。だから、こいつもSTR・AGI極振り型の武器だ。ちなみに、それぞれの読み方は『柴・真剣烈火』が『しば・しんけんれっか』、『真猛丸』が『しんたけまる』だ。『猛』って字を、『たけ』と呼ぶのが特徴的だ」

 

そう言ったところで、フォンが一息を吐いた。すると、

 

「そういえば、この武器・防具のデザインの元はなんなんですか?」

「設定だと、俺が全てデザインしたことになってるけど、前者二つはあの有名な狩猟ゲーム、が元らしいぞ。読者的には、雄火竜の亜種や二本角の地竜、古龍を喰らう古龍と言えば、連想しやすいかもな。最後のやつは名前だけ特撮からとったらしい。松○桃○主演の奴だな」

「…………お、おう」

 

元ネタが気になったリーファの疑問に、メタ発言全開で答えるフォン。そんなことを気にしなくなったオリ主にちょっと引いたキリトだった。

 

「それじゃ、あとは武器の説明を…………えっ?もう収録時間が無い?しょうがないな。それじゃ、残りは簡単な説明で終わらせるか。それを見ながら、このコーナーを終わりにするか。それでいいか、3人共」

 

収録時間(という名の作者の都合。これ以上書くと、もう長すぎて、話が続けられないので)の関係で、まとめに入ったフォンの言葉に3人は頷いて、同意を示した。

 

「分かった。それじゃ、次の表に簡単な説明を乗っけておくので、それを見ながら、このコーナーを終わりたいと思います。それではどうぞ!」

 

そう言って、フォンが指を鳴らすと、

 

『・短槍『マガ・ジュネス』(第5話)銀色の一本槍。一本の木が槍に巻き付いているかのようなデザインが特徴的。スピード・状態異常付与に特化。元ネタは、作者がハマっていたスマホゲーム「ブレフロ」の初期キャラの一人が幻想進化したときの武器。

 

・羽休めのブーツ(第5話……名前なしで登場)シリカに譲った、白い羽のデザインが入った自作のブーツ。疲労軽減、AGI補正、攻撃速度強化の効果がある。元ネタはなし。

 

・片手剣『ログ・マルコス』(第6話)赤の宝珠が柄頭とナックルガードに着けられた片手両刃剣。金と黒のアクセントが特徴的。STR・VIT値が少し高めのオールラウンダーウェポン。元ネタなし。

 

・片手剣『アサルトサヴァイブ』(第6話)刀身が薄いブルー、柄が蒼と黄色の配色、ナックルガードが持ち手の部分まで保護している片手直剣。AGI超特化型で、幻想剣とスキルチェインの使用を前提に性能がチェーンされている。元ネタは「V2ガンダム アサルトバスター」。

 

・短槍『鬼電』(第8話)赤と黒のカラーに、黄色の雷模様が入った、少し大きめのショートランス。AGIが高めのオールラウンダーウェポン。攻撃時に、赤い雷を纏うようなエフェクトが発生する。元ネタはなし。

 

・片手剣『オニキス・トルゥース』(第13話)黒の刀身に、柄が銀と蒼の配色の片手両刃剣。ユニークウェポン。その刀身は何も映さず、曇りのない輝きは、迷いを捨てたフォンの心を表しているようである。STR・AGI・VIT特化型。ソードスキル強化・攻撃速度アップ・使用者の全能力を底上げ……更に、心意による効果で使用者にスキルチェインの効果を付与する』

 

そんな映像が数秒流れ、『フォンの武器防具説明コーナー』は終了したのだった。

 

 

 

「さて、この番組もそろそろ終わりのお時間が迫ってまいりました!ゲストのリーファさん、いかがでしたか?」

「そうですね。ALO編だと全然出番なかったので、思いっきり喋れたので、良かったです!オーディナル・スケール編だと、更に出番が減りそうなので、こういう場でもいいので、もっと出たいと思いました」

「……お、おう。ただ、そういうのは作者に向かって言ってくれ」

 

アスナの問いかけに、良い笑顔でリーファが答えた。その容赦のない要望に引きつりながら、笑うしかないフォンだった……すみません、頑張ります。

 

「キリトくんは?どうだった?」

「そうだな。俺的には、フォンが使ってた武器や防具の解説があったのが良かったな。前から、どういったものを使っているのか、気になってたからな」

「マザーズ・ロザリオ編では、新生ALO編の武器・防具を説明することになるんだろうな……頑張ろう」

 

キリトの感想に、これから遠くない未来でそうなるんだろうな、と思いながら、遠い目をするフォンだった。

 

「ということで、『そーどあーと・おふらいん むげんのせんき ALO編』は以上となります。皆さん、次回はGGO編でお会いしましょう!それじゃ……」

「「「「ばいば~い!」」」」

 

と、無事に番組終了した……

 

「さぁ、キリト君、フォン君!このまま、GGO編の収録よ!」

「えっ!?嘘だろう!?」

「聞いてないぞ!?」

「早く、早く!もうしののんもスタンバってるだから!」

「「ちょ、ちょっと待ってくれ~~!!!」」

 

……最後までちゃんと終わらないのが、この番組らしいというところなのだろう。

 

『この番組は、新生アインクラッド攻略を目指す全プレイヤーを支援します、アルン商工会の提供でお送り致しました』 

 

 




というわけで、GGO編に続きます。

次回更新 14日0時予定
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