感想でも多かったのですが…みなさん、魔剣強化を期待し過ぎじゃないですか!?(いい意味で)一体、フォンのことをなんだと思ってるんですか。流石にそんなことは………いや、前科(まぁ、時系列的には未来のことですけど)ありなので、擁護しづらいところですけど、そんなはしないですよ…そう、ヤバい改造はね(黒笑)
そういうことで、一気にお話は進み、またしてもバトル回を挟みます(そして、次回も多分バトル回という…)
それでは、どうぞ!
「…悪い、待たせたか?」
鍛冶やら色々とやりたいことを終わらせてから、『遺棄された武具実験場』を出た俺は、少し早足で次のエリアを探索していった。
やることをやっていたら、結構時間を使ってしまったのだ。集合時間までまだ余裕はあるし、マップ的にも俺の方が距離は短いのだが、待たせすぎるのはあまり良くないだろう。
そんなことを思いつつ、合流地点である『バステアゲートへと続く橋梁』へと辿り着いたが、既にフィリアは来ており、安全エリア(モンスターのポップ率がかなり低い、一種の安全圏)らしき場所にいたので、少し駆け足で彼女へと駆け寄る。
「…無事だったんだ。それで、どうだった?」
「鍛冶場は確保できたよ、結構良い炉があって…って、そういう話は今するべきじゃないな。ともかく、そこで鍛冶もしてきたんだが……えっとだな」
「…?…どうしたの?」
フィリアの方も少しばかり安堵した様子だった、心配してくれていたのだろうか。早速、成果を聞かれたので、予想していた結果を得られたと答えつつ、俺はその先をどう告げようかと言葉を迷わせていた。
まぁ、俺の不審な態度にフィリアも眉を顰めるのは当然で…いつまでも言葉を濁し続けるわけにもいかず、俺は右手でメニューを開きながら観念して口を開く。
「その、だな…預かっていた短剣の強化なんだが…驚かないでほしい」
「…あー、もしかして失敗しちゃった?一段階しか強化できなかったとか…?」
「…いや、そういうわけじゃないんだ。成功したはしたんだが…こんな感じになってな」
「えっ…………はああぁぁぁ?!」
オブジェクト化した短剣『リノベイト』をフィリアへと手渡し、耳を手で塞ぐ。数秒後…短剣のステータスを見て、驚いたフィリアの絶叫が森の中に響き渡った、予想していた通りに。
まぁ、彼女が驚くのも無理はない…だって、その理由は
「こ、こ…これ!強化段階+9って!?」
「…ゴメン。本当は二段階強化できたところで、止めてもいいかなと思ったんだが…ちょうど良くいいアイテムが手に入ったんで…つい興が乗ったというか…」
「なにが、つい、よ!?ついのノリでやるレベルのことじゃないでしょ!?」
悲鳴に近い訴えに、俺は何の言い訳も返すことができなかった。
二段階の強化までは倉庫から持ってきた素材で問題なく成功した。そして、問題はその先からだった。
事の発端は鍛冶場で相対することになったボスマミーがドロップしたアイテムだ。その中に『鈴音結奇晶』というアイテムがあったのだ。見たこともない鉱石素材に、鑑定スキルで詳細を見てみると、どうやら短剣の強化素材としてかなりの適正があるのが分かったのだ。
武器にはそれぞれ強化回数が決まっている…そのため、成功・失敗どちらになってもその回数を消費してしまうため、強化する際には成功率を確実にするために素材を多めに集めることになり、それは強化段階が上位になる程とんでもない量になる。
ところが、鈴音結奇晶はかなりレア度の高いアイテムだったらしく、それが三つもドロップしたのもあって、鍛冶師としての好奇心が刺激されてしまったのだ。
フィリアの短剣はあと5回強化できる…これはやってみる価値があるのではと、調子に乗った結果が、二連続強化成功による短剣『リノベイト+9』だというわけだ。
「驚くなって言っただろう?」
「無理よ!?これを見て、どう驚くなっていうのよ!」
「…ですよねー」
彼女の反応が普通だよな…武器の強化は5段階目を超えたあたり、急激に難しくなる。マスタースミス級で最低限の素材でやろうとすれば、成功率は半々といったものになるのだ。
それが強化9段階目の武器とか…俺ですら、ほとんど持ってないクラスの武器と化したからな。いや、ホロウ・エリアを探索していく以上はいいことなんだが、なんか悪いことをした気がしてならない。
「…もういいわ。昨日のことといい、今日といい…あんたの周りにこれが異常だと言う人はいなかったの?」
「…色々な武器を使い分けるのは異常だって言われてたな」
「えっ…あんたの武器は両手剣がメインじゃないの?」
「両手剣がメインだけど、基本他の武器も使えるようにしてるんだ。相棒が片手剣一本をほぼメインとしていたから、そいつをカバーできるようにな」
「へぇ~…それじゃ、打撃系の武器も使えるの?」
「ああ…それがどうかしたのか?」
「…ちょっと気になる場所があって…って、そうだった。それも含めて、情報を共有しないと…なんか武器の強化に気を取られすぎて、完全に忘れてたわ」
「…なんか、ゴメン」
誰かにおかしいと言われたことはなかったのか、と言わんばかりのフィリアの反応に、少し話が脱線したが、そのお陰でフィリアも冷静になれたようだ。
気になることを含め、フィリアの方の探索結果を聞くことになった。
フィリアの方は、南から西へと向かう形でのルートだったが、基本的に森が続くエリアだったらしく、しかし、一筋縄ではいかない場所もいくつかあったらしい。
一つは『迷いの森』というエリアで、文字通りマップ構造が入るたびに構造がランダムで入れ替わるというギミックがあったらしい。しかも、それが4つの小エリアに渡ってあったらしく、法則を掴んで踏破するのに多少時間を要したとのこと。
そして、もう一つが…
「…ゴーレム、か」
「うん、行き止まりであるマップの奥に隠し扉があって…そこにいたネームドモンスターがどうにも気になって…」
迷いの森の手前…転移石(ちなみに、フィリアが触れても転移石はアクティベートできなかったとのこと。やっぱり、紋章を持つ俺が触らないと駄目らしい)が置かれていた『闇の領域にもっとも近い墓所』というエリアから続く、『二人が邂逅した教会』という場所にそいつはいたらしい。
フィリア曰く、エリアの最奥を守るように位置するゴーレムらしいのだが…どうにも、そいつに何かがあると思えてならないらしい。
「あんな頑丈そうなモンスターが守っている場所…ちょっとお宝が有りそうな気がしてならないの」
「なるほどな…君のトレジャーハンターとしての勘ってやつか?」
「どちらかと言えば、経験からの推測かな…私一人だと厳しいけれど、打撃系の武器が使えるっていうあんたが一緒なら…」
「…それで、打撃の武器が使えるかって聞いたのか。分かった、協力するよ」
「本当…?よかったー…」
「よかったって…俺がそんな薄情な奴だと思っていたのかよ?」
話の全てに合点がいき、納得した俺は迷うことなく協力を申し出た。むしろ断る理由はなかったのだが、俺の答えを聞いて安堵したフィリアを見て、思わず苦笑してしまった。
「別にそういうわけじゃないけど…私の勝手な推測なんかで行動方針を決めちゃったから…」
「あぁ、そういうことか…気にしすぎだ。むしろ、遠慮なく言ってくれて構わないよ。その方が助かる。一人の考えだけじゃ答えに辿り着けないこともあるしな」
「…そっか…分かった」
また気を遣ってくれていたようだが、俺が気にしてないと告げると、眉を顰めていたフィリアの表情に少しばかり余裕が出た。ちょっとは打ち解けられてきたのだろうか…まぁ、幻想剣とか武器の強化の件とかで、どっか感覚をマヒさせただけかもしれないが…
「それじゃ、早速ミーティングとい「(キュルゥ~…)」…えっと…?」
「っ~~~~~///!?」
次の目的地が決まったのならば、すぐにミーティングを…と思った矢先に、とてもかわいい音色が突然として耳に届き…
まぁ、その音源の正体は今や顔を真っ赤にさせており…俺は何と言ってフォローしようかと迷っていたが、顔を赤くさせたフィリアの目は潤んでいたわけで…
「えっとだな…まさか、あれから何も食べずに探索していたのか?」
「…悪い?!しょうがないじゃない!携帯食じゃそこまでお腹も膨れないし!食べ過ぎると動きづらくなるし!」
「分かった、分かったから!別に責めてるわけでもないから!」
逆ギレではあるが、恥ずかしさを隠すかのように叫ぶフィリアに、俺は両手で彼女を制すように宥める。
ホロウ・エリアを探索する上での、下手をすれば大きな問題である食糧…倉庫ストレージが使えても、そこら辺の備蓄はあまり量もなかったわけで…
俺と出会うまで一週間ホロウ・エリアを彷徨っていたフィリアにとって、僅かに所持し少しづつ食べてきた携帯食は食べ飽きたものだったらしく…まぁ、あんまり味も良くないからして、彼女の思うところはよく理解できるのだ。(現実世界で有名なカロリーの名を冠する某携帯食みたいな味であったらと思う程に、あまり味がよろしくないと言えば伝わるだろうか)
「こんなこともあろうかと、用意しておいてよかったってところか」
「…何してるの?」
倉庫ストレージから持ち出していたのは追加装備と鍛冶道具・素材だけではなく…顔の色が元に戻ったフィリアが首を傾げる中、鍛冶の合間に仕込んでいたそれをストレージからオブジェクト化した。
「魔法瓶…?」
「と、バスケットな。フィリアと別れてから、獣系のモンスターやら植物の採取とかも同時に行って素材は揃ってたからな。本当は夕飯にする予定だったんだけど…」
魔法瓶を一旦地面に置き、バスケットの蓋を開いて中を見せる。
「…ハンバーガー?」
「どっちかといえば、チキンサンドもどきっていったところかな。それとミネストローネもどきのスープ、つけあわせにミニサラダだよ」
「…もどきが多くない?」
「味を近づけたものだから、微妙に現実世界のものとは違うんだよ…」
見たままの表現を言葉にしたフィリアに、用意してきた食事の内容を説明していく…管理区のような、閉鎖空間に近い環境で料理をするのはどうかと思い、外にいる間に済ませていたのだが…こんな形でお披露目することになるとは思ってなかった。
チキンサンドの味付けはアイランドドレッシングだ。レタスとトマトをカットした食パンにチキンもどきと一緒に挟んだのだ。
トマトの方はミネストローネの方にも使用し、玉ねぎと二種類の大豆を煮込んだ一品だ。欲を言えばベーコンも欲しかったが、あれはドロップした豚肉を加工する必要があるので今回は諦めた。
で、ミニサラダはホロウ・エリアで採れた素材をもとに作ったものだ。料理名をつけるとしたら、『ホロウ・サラダ』といったところか…まぁ、ドレッシングはアインクラッドのシーザーなんだが。ちなみに、鑑定スキルでちゃんと食べられる野菜だけを選別している。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「どうした、固まったりなんかして…」
「…はっ!ご、ごめん…なんか物凄く久しぶりにまともな食べ物を見たから…つい見惚れちゃってた」
「そ、そうか…ともかく、腹が減ってはなんたらだ。ちょっと遅いが昼飯にしようぜ。作戦会議はその後だ」
そういう感じで料理の説明を簡単にしていたのだが、フィリアの視線はバスケットの中のチキンサンドに注がれていた。声を掛けられて、ようやく我に返ったようだが…どうやら、俺と出会うまでかなり苦労していたらしい。
まぁ、出会った昨日も碌な食事を取ってなかったからな…無理もない話かと思い、そんな提案をして、遅くなったが俺たちは食事休憩を取ることにしたのだった。
「……美味しい」
「それは良かった、もし食べれそうだったらもう一つ食べてもいいぞ?」
一緒に持ってきていたシートを広げ、その上に腰を落として昼食タイムとなったわけだが…チキンサンドを一口頬張ったフィリアから出た言葉は、純粋な感想だった。
作った料理が美味しいと評価をもらったこともあり、俺もどこか嬉しくなりつつ、四つ作ってあったうちの、自分の分の一つを更に食べていいと告げる。
ちょっと迷いつつも、久々にまとまに取れた食事ということもあり、フィリアは恥ずかしそうにししつ素直に頷いた。
「…でも、本当に美味しい。全部、あんたが作ったの?」
「まぁな。現実世界でもよく料理をしてたから、その習慣でこの世界でもし始めたんだよ。料理スキルも結構早めにカンストしてたし…」
「料理スキルをカンストって…それはそれでまた凄いことだけどね」
俺以外に誰が作るんだ、という野暮なツッコミを吞み込み、苦笑しつつもフィリアの問い掛けに答える。
別に料理スキルをカンストしたのは、鍛えようとしたのではなく、現実世界の習慣で料理をしていた流れで、こっちでも息抜きを兼ねてよく行っていたせいだ。まぁ、その甲斐もあって、アスナよりも早くカンストする結果になったのだが…
ちなみに、料理スキルをカンストしたと聞いたフィリアの反応はどこか呆れてるようにも見えた…うん、やっぱり感覚をマヒさせてしまったようだ。誰のせいだとは言わないでおくが…
「でも、料理スキルをカンストしたところで、あくまでも技術とかの問題がクリアできただけだから…こっちには和風系の調味料がないせいで、作れない料理も少なくなかったりするんだよな」
「あー…そう言われてみれば、SAOの料理って西洋とかエスニックみたいなものがほとんどよね」
「そうそう…塩があるんだから、醤油くらい実装してくれてもといいじゃないかって思わないか?」
「お醤油か…あんまりそういうの気にしたことなかったからちょっと分かんないかな。そんなに欲しいの?」
「それはそうだろう!」
「…!?」
上手く共感を得られなかったのか、不思議そうに問い掛けてきたフィリアに、俺はもちろんだと勢いよく告げた…突然のことにフィリアが目を丸くするも、俺の口は止まらない!
「米があるんだぞ!魚だって釣れば手に入る!もう二年も和食のほとんどを食べてこなかったら、そうなるだろう!?せめて、醤油とまでは言わないが、味噌くらいあってもいいだろう!?味噌さえあれば、上澄みから醤油によく似た出汁を取れるし、味噌汁だって作れる!そこから、色々なものも作れるし…生姜焼き、肉じゃが、照り焼き、おひたし、焼きおにぎり…例を挙げ続ければキリが…」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「あっ、えっと……悪い、つい熱が入りすぎた…」
こういう話をする機会がなかったのもあって、これまで塵に積もり続けた鬱憤と共に語ってしまい…口をぽかんと開けたまま茫然とするフィリアの姿を認識したところで、俺は気まずくなりながら立ち上がっていた腰を下ろした。
(こういう話題って、キリトとは愚痴り合うだけだったでそうそうしなかったからな。あいつ、料理スキル上げてないし…アスナと料理談議に花を咲かせるけど、ないものねだりの話をしてもしょうがないと、いつしかしなくなったんだよな……あれ、待てよ?確か、小説だとアスナが調味料の開発に成功してたような…帰ったら聞いてみるか?)
熱くなりすぎたことを反省しつつ、ここ最近は誰かに話したことがなかったみたいなことを思っていた…その最中、将来的にはアスナが調味料なるものを調合していたなと思い出した。
確か74層の攻略前後だっただろうか…しかし、朧げにしか覚えていないこともあって、正確な時期がハッキリしない。なんせ、小説を読んだのは…この世界にやってきてもうすぐ二年が経とうしているのだ…重要な出来事は覚えているが、それ以外に関する内容は記憶が薄れてしまっている部分も少なくないのだ。
「…プッ!」
「フィリア…?」
「あっ、ゴメン…なんか、あんたにもそういう一面があるんだって思ったら、つい…出会ってから冷静なところしか見せてなかったのに、まさかあそこまで熱意を持って語ってくるとは思ってなかったから」
「わ、忘れてくれ……ちょっとした若気の至りって奴だから」
「そう…なら、そういうことにしておいてあげるわ」
笑わないように堪えていたのだろうが、限界だったらしく噴き出したフィリア…そんな彼女の目を恥ずかしさから直視できず目を逸らす。まぁ、少しは打ち解けられたと思えば、良かったと言えるのだろうか…軽く精神的ダメージは負ったが。
「…ほら、さっさと食べて作戦会議をするぞ」
どこか温かい目をするフィリアに、俺はこれ以上話を広げるべきではないと思い、残っていたサンドイッチを口に放り込んだ。
「この先か、例のゴーレムがいるのは」
フィリアの案内のもと、『迷いの森』(法則を理解したフィリアのガイドもあって、一発で突破することができた)を抜け、その先で見つけた転移石のあるエリア『闇の領域にもっとも近い墓所』の先に続く場所…『二人が邂逅した教会』というエリアの最奥の扉を前に、俺はフィリアへと確認するように問い掛けた。
『闇の領域にもっとも近い墓所』にあった転移石は俺が触れるとやはり起動した為、一度装備とアイテムを整えるのも兼ねて、試しで管理区へと戻ってみたのだが、問題なく使えた。
そして、ストレージの中身を一部変えてここへと来たわけだが…俺の問い掛けに頷きながら、フィリアは真剣な声で答える。
「うん…ステータス的には多分あいつの方がレベルは下だと思うけど、念には念を入れた方がいいかと思ってね」
「まぁ、それが普通だよな。見た感じはネームド級のゴーレム系だったんだよな?」
「扉を少しだけ開いて見ただけど、そんな感じだったわ…HPは二本。あとは戦ってみないと…」
「…分からないって感じだな。了解だ」
食事後にどういう姿で特徴はどんなものか…フィリアから情報をもらっていたのもあり、確認を再度終えた今、俺は右手でメニューを開く。
『高速換装』スキルは…フィリアの眼前で使う訳にいかないので、普通に装備画面を開き、手早く操作して武器と防具を変更する。
武器は両手剣から、プロトマミー戦でも使用した片手棍『フェイタル・アウト』を引き続き選んだのだが、防具はタンクをメインとするのもあって『レジスタンス・フィメル』という耐久戦に優れたものにした。
この防具は防御力に優れるだけでなく、脚力を強化してくれる恩恵もあり、咄嗟に味方を庇おうする際などに素早く動くことができるのだ。まぁ、その分、小回りや機動性に難があり、細かい動きができないという弱点もあるのだが…今回において、それは問題とならないだろう。
「……速いね。そんな速度で装備を変えられるなんて…」
「まぁ、かなり昔からやってるからな。軽く習慣になっているのもあるしな(…といっても、人の目がないところだと、もっぱら高速換装スキルの方を使ってるんだけど…)」
10秒足らずで装備を換装した俺に、フィリアは目を丸くしていた。
驚きの混じったその感想に、システムエフェクトに包まれた後に、片手棍と銀を基調とした赤と灰色の二本ラインがクロスしつつ全身に走る鎧に身を包んだ俺は肩を竦めながら答える。
実はもっと早い方法があるんだとは言えず、心の中でそのことを呟きながら、俺は正面の扉を見据えた。
「…行くぞ」
「うん…!」
確認の後、扉を開いた俺にフィリアが続き奥の部屋へと入る。
扉を開いた先…四角形基調の広めの部屋、ステンドグラスから指す光が差す広場の中心に奴はいた。
『The Sanctuary』…聖域の名を冠する、このダンジョン名に相応しいネームドとは異なり、その様相は古めかしいものだった。線模様が全身に不規則な形で走る岩の身体に、苔が一部生えた上半身…『遺棄された武具実験場』で見かけたゴーレムをそのまま大きくしたと言ってもいいだろう。
そんなことを思っていると、部屋に侵入してきた俺たちに奴も気づき、微動だにしていなかったその巨体を動かし始めた。
「作戦通りにな。タンクとディーラーは俺がやるから、フォローよろしく」
「…了解」
会敵と同時にタゲを取られたこともあり、短い言葉で最終確認をしたのち、俺とフィリアは分かれるように一気に動き出した!
回り込むように駆けていくフィリアに対し、俺は真正面から奴に突っ込む!カーソルが黄色であることから、奴の同レベルか少し下ぐらいだろう。ならば、ステータス的な差はほとんどないと言っていいだろう。
突っ込んでくる俺を迎え撃つかのようにゴーレムもその巨腕を後ろへと振りかぶる…右腕を振り下ろそうとするも、それに合わせて、俺もソードスキルを発動させるべく片手棍を構える。
赤いライトエフェクトが棍棒に宿り、そのまま放つ…片手棍短髪ソードスキル〈サイレント・ブロウ〉とゴーレムの巨腕がぶつかり合う!
撃ち負けはしなかったが、相殺し合ったことで俺とゴーレムは互いに後退ることになった。だが、奴が単体であるのに対し、俺は一人ではない。
「スイッチ!」
「…っ!」
俺の声に応えるように、機を見計らいながら、すぐ傍にまで迫っていたフィリアがゴーレムへと肉薄する!狙いは強引に振り上げられた右腕の関節部分…そこへと、ライトエフェクトを宿した短剣の斬撃が繰り出される!
短剣2連撃ソードスキル〈クロス・エッジ〉…交差するように藍色の軌道を描く斬撃がボディと腕を繋ぐ付け根に直撃する!それに合わせ、一本目のHPも少し減った。
だが、ゴレームもやられてばかりとはいかず、硬直に襲われたフィリアへと反撃を仕掛けようとするのだが…
「させるかよぉ!」
右腕によるストレートパンチが繰り出される前に、フィリアとの間に割り込み、片手棍でその一撃を逸らす。軌道がズレたパンチは俺たちの横の地面へと突き刺さり…至近距離にあるため、間髪入れずにソードスキルを叩き込む!
赤いライトエフェクトは同じだが、今度は垂直に振り下ろすような軌道であるそれ…片手棍単発ソードスキル〈パワー・ストライク〉が奴の顔面へとめり込む!
急所へと直撃をもろに喰らったこともあり、二、三歩ほど後退ったゴーレム…その動きに追撃を仕掛けられると思い、幻想剣の共通効果ですぐさま硬直が解けた俺は再び飛び込もうと…
「…!危ない!?」
「…っ?!」
何かに気づいたフィリアの叫びが背後から聞こえ、その声に思わずブレーキを掛けるように足をすぐさま止める!
その直後…一歩を踏み出したゴーレムが両腕を平行に伸ばし、その上半身を高速回転させ始めたのだ!
フィリアが警告してくれたこともあり、直撃こそしなかったが…高速回転によって発生した突風によって後退を余儀なくされる。
「大丈夫!?」
「ああ…サンキュー、助かったよ。というか、上半身と下半身が別々の動きをするとか、見た目からは考えられない挙動をしてくるなよ…」
「言ってもしょうがないわよ…分離してこないだけいいでしょ。ともかく、あんな大技があるのなら、当初の作戦通りにいくわよ」
「…おう!」
一旦、距離を取り、フィリアと合流する。彼女から心配の声が飛んでくるも、問題ないと答えつつ、つい思ったことが悪態となって口から出ていた。
どうやら一定ダメージを受けると、あの回転ラリアットを繰り出してくるらしい…全方位を攻撃する上に、ほぼノーモーションで繰り出してくるあれは厄介だ。
やはり焦らずに正攻法で攻めていく方がいいようだ…フィリアの言葉に同意しながら、俺は片手棍を構え直す。
…ゴーレムは基本的に打撃属性の攻撃が有効だとされている。
まぁ、関節以外の部分が堅牢で斬撃・刺突系統の攻撃が通り辛いというのもあるが…何よりも、打撃系統の武器ならではの利点もゴーレムには更に有利に働くのがあった。
(そろそろか…!)
思考の片手間で分析をし続けていた…経験上、次の一撃でいける筈…伊達に何度も視線を潜ってきてはいないのだ。先ほどと同じ攻防を三度繰り返したところで、俺は勝負に出た!
迫ってくる敵に対し、ゴーレムはパータンじみた巨腕の振り下ろしをまたもしてきた。だが、そうくるだろうと思っていたからこそ、俺も前へと踏み出す!
二度目となるソードスキル〈パワー・ストライク〉での迎撃…だけが目的ではない一撃を繰り出し、俺の予想していた結果が眼前に現れた。
…〈パワー・ストライク〉を相打った右巨腕が砕け散ったのだ!
部位破壊…武器破壊とよく似ながらも、部位を破壊するそれは、ゴーレムや固定武装を持ったモンスターには弱体化と相まって有効な戦法だ。例えば、鱗が固いドラゴンに対しては、眼や逆鱗といった部位を攻撃すると大ダメージを与えられるといったのがいい例だ。
といっても、言うのは易し行うは難し…特にゴーレムといった頑丈な体を持つ相手にはそうそうできるものではないのだが。
だが、それを容易にできるようにしてしまうのが…幻想剣の怖いところである。そう…幻想剣≪片手棍≫の固有能力である。
『武器・部位攻撃時に、耐久値に与えるダメージが2倍、幻想剣ソードスキルで攻撃する際、装備を含めた体重に応じた補正値がダメージに加算される』…それが、片手棍の固有能力の詳細である。
防御重視の防具『レジスタンス・フィメル』を選んだのもこれが理由の一つだった。万が一、ゴーレムの攻撃力が高い場合に備えてというのもあったが、この防具は俺が使っている防具シリーズの中で、あの重装備『デュアロ・デイナソー』を超えて最も重量が重いのだ。
その結果が眼前の光景だ…感情を表すことのないゴーレムも、右腕が砕けたことに驚いたように身体を硬直させているように見えた。
「…やったね!」
「ああ、次で一気に決める…きっとあの大技を出してくるだろう。俺がゴーレムの隙を作るから、大技で決めてくれ」
「…分かったわ」
右腕を破壊されたことで動きが鈍ったゴーレム…それに合わせ、フィリアと再合流する。当初、作戦を伝えた際には長期戦を覚悟してくれと告げておいた。
…といいつつも、実は幻想剣の固有効果で早期に破壊できると踏んでいたのだが…その事実をフィリアに告げるわけもいかず、しかし、固有効果は一部を除いて発覚することはそうそうないので、隠れてこう使わせてもらっているわけで…
(こういうやり方はやっぱり心にくるものがあるな…)
騙している…というわけではないが、隠し事をしているというのは、やはりあまりいい気持ちがしないものだ。
そんなことを思いつつも、勝負を決めるぞとフィリアへと目配せする。ゴーレムの残りHPは二本目の3割…連携で隙を作り、大技を決めれば十分削れる量だ。
言葉を交わし終え、俺は先方として駆け出す…重量に物言わせ、回避などを選択肢から外して突貫する。そんな俺へと、決死の抵抗を繰り出そうとゴーレムは再び上半身を高速回転させ始め…!
「足元がお留守なんだよ!!」
トルネードラリアットというべき回転パンチだが、あくまでも動いているのは上半身だけだ。突風を生み出す巨腕も片割れが失われたせいで半減している…そこに重装備で突っ込めば、風に押されることなく近づくことができる!
左腕が通り過ぎた直後を狙い、ゴーレムの股をすり抜けるようにスライディングし、抜けると同時に片手棍を右足に引っ掛けるように喰らわせる!ただでさえ、バランスが不安定になったところに足掛けを喰らったゴーレムの巨体が倒れそうになり…
「今だ、フィリア!」
叫ぶよりも早く、俺の後を追ってきていたフィリアが短剣を構えるのが見えた。コバルトブルーのライトエフェクトを宿す刃から繰り出すは、俺もよく知るソードスキルであり…
「これで……決める!!」
跳躍し、身体を回転させながら放つ4連撃がゴーレムの身体を切り刻み、その残りのHPを削り取っていく…短剣最上位4連撃ソードスキル〈エターナル・サイクロン〉を繰り出し終えたフィリアの身体が硬直に襲われるも…
『………!?』
それが決め手となり、ゴーレムは巨体を揺らしながらポリゴンへと変わった…その直後も警戒を続けるが、まだ何かが出てくる気配はない。ということは、
「…勝ったね」
「ああ。フィリアもお疲れさん」
勝利を確信して微笑むフィリアに、俺も笑みを零しながら労いの言葉を返していた。
「…さてと、あとは奥の扉に何が隠されているのかだな」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「うん…?どうしたんだ、フィリア?」
リザルト画面の確認を終え、俺が装備を『蒼炎の烈火』へと戻したところで、不思議そうな視線をフィリアがこっちへと向けているのに気付いた。
「あっ…えっと、その…あんたのことが凄いって思ってただけ…流石は攻略組として戦っているって言うほどだなって」
「そういうことか…それはありがとうって言うべきなのかな。でも、俺からしたら、フィリアだってかなりの腕前だと思うぞ?君程の強さなら、攻略組として活動しても問題ないくらいだ」
「そ、そんな…褒め過ぎだよ。褒めたって、何にも出てこないよ?」
「別に何か見返りを求めるわけがないだろう…純粋に思ったことを言っただけだよ」
「…ありがとう。でも、そっか……フフ、こんな感じで褒められたのってなんか久しぶりだな」
前々から思っていたこともあり、純粋な評価を口にしたのだが、フィリアにとっては嬉しかったらしく、どこか照れくさそうに笑っていた。
久しぶりということは、基本的に彼女はソロで活動しているということなのだろうか…まぁ、トレジャーハンターっぽいといえばそんな気はするのだが…俺の勝手な妄想だが。
「でも、本当に凄いのはあん……じゃなかった、フォンの方だよ。両手剣がメインかと思っていたのに、片手棍まであそこまで使いこなしているなんて…色々な武器を使えるって聞いた時は半信半疑だったけど…こうしてそれを見せられたら納得できたよ」
「…って、俺の言うこと信じてなかったのかよ」
「そりゃ、使えるって言ってもあくまでもサブウェポン的なもので、そこまでのものじゃないって思ってたし。あん……フォンの技量をまだ全部は知らないんだから、当然でしょ?」
「まぁ、それはそうだが……というか、いきなりどうした?さっきまで、俺のことをあんたって基本的には呼んでたのに」
まさかの完全には信じてもらえてなかったことに多少ショックを受けつつも、フィリアが俺に対する呼び方を変えたことに気づき、気になって尋ねた。すると、目を逸らしながらもフィリアは答えてくれて…
「…その…助けてもらったり、武器を強化してもらったり、ご飯作ってくれたり……色々としてもらっているのに、いつまでも『あんた』みたいな呼び方をするのは失礼かなって……ほ、ほら!扉の奥を早く見に行こうよ!」
(…本当に…人が良すぎないか、君…ちょっと前まではあんなに警戒心バリバリだったのに。まぁ、だいぶ打ち解けてきたってことでよしとするか…)
名前を呼んでくるようになったフィリアに思わず苦笑しつつも、恥ずかしさを隠し切れなくなり扉の方へと向かった彼女を追うのだった。
「あっ、宝箱…!」
扉を開いた先には小さな小部屋があり、そこには緑色の宝箱が置かれていた。どうやら、ゴーレムはこの宝箱を守っていたということなのだろう。
「それじゃ、早速何が入っているのかあけ「待って」…えっ?」
ネームドモンスターが守っていた宝箱…少し好奇心が疼き、中身を確認しようと俺は蓋に手を伸ばそうとしたのだが、それはフィリアの制止の声によって止められた。
「この宝箱…蓋に罠が仕掛けられてる」
「えっ…どこにだ?見た感じはそんな痕跡はなさそうだけど…」
「表面上はね。でも、鍵穴を下から覗き込んでみて…触れたら何かしらのギミックが発動する仕掛けが施されてるの」
罠がある…そう告げたフィリアに驚きつつ、もう一度宝箱を見るも、どこにもそれらしいものは見受けられない。しかし、フィリアの言葉通りに下から見ると…確かに、鍵穴の底に何かが取り付けられてあった。
「…危なかった。ミミックのような感じじゃなかったから、油断してた」
「無理もないよ…これ、かなりレアな仕掛けだから。一回引っ掛かってもまた油断した時にやられるタイプだからね」
「フィリアもこの仕掛けにやられたことがあるのか?」
「うん…あの時は色々と大変だったよ。まぁ、そんな話はさておき…罠さえ解除すれば、宝箱自体は開けられるから……ちょっと待っててね」
フィリア曰く、宝箱に仕掛けられた罠は結構珍しいものらしい。うかつに開けずに良かったと安堵していると、フィリアは宝箱を物色し始めていた。
「もしかして、解除に時間が掛かりそうな感じか?難しいのなら、無理しなくてもいいぞ?」
「それって、私の腕を信用してないように聞こえるんだけど…罠のレベルと種類なんて、私くらいになればすぐ分かるの。一応、他に怪しい仕掛けがないかチェックしてるだけ…そのためにハント系のスキルに随分ポイントを振ってるんだから」
「…それは失礼」
失言だったと謝罪したものの、会話の最中もフィリアは宝箱から目を離すことなく、観察し続けていた。こういうところは、確かにトレジャーハンターを名乗るだけのことはあるなと思っていると、
「……よし、解除完了!開いたよ!」
「えっ、もう開いたのか…!?」
早くても数十秒ぐらい掛かるかと思っていたのだが、フィリアがほんのちょっと細かい操作をしただけで、罠は解除され宝箱の蓋が開いていた。
その鮮やかな手法に思わず驚くも、そんな俺の反応などお構いなしにフィリアは宝箱の中身に夢中になっていた。
「へっへっへっ…さぁ、出ておいでお宝ちゃん…!」
「お、お宝ちゃん…?」
「やっぱり武器かな…それとも、追加効果が協力なアクセサリーとか…あるいは、換金系のアイテムならちょっとハズレ感は否めないなかな」
(あっ、これ…ちょっと研究心が爆発した俺と同じ状態だ)
中身をお宝ちゃん呼ばわりしているのにも驚きだが、俺のツッコミなど聞く耳持たずのフィリアの状態に、俺はどこか既視感を覚えていた。そして、何となくその気持ちが理解できたのだった。
まぁ、それはともかく…宝箱に入っていたのは…
「…じゃーん!首飾り、かな…?」
「みたいだな…全然みたことないタイプのものだな。結構レアものか?」
「そうかも…エヘヘ、やったね!やっぱり、こうやってお宝を見つけるのは楽しいなぁ…」
宝箱に入っていたのはネックレスだった。銀色のチェーンに、ペンダントにはエメラルドが使われているのか、鮮やかな緑色の宝石が埋め込まれていた。
あとで鑑定スキルで詳細を確認するとして、苦労の末にお宝を手に入れたことにフィリアは満面の笑みを浮かべていた。その笑みは言葉に偽りなしと言わんばかりのもので…
「なんか、いいな…そうやって自分の目標を達成できたことを素直に喜べるの」
「そ、そうかな…でも、フォンにだってそういうことの一つや二つはあるでしょ?」
「俺は………どうだろう。そうだったかもしれないな…」
「…?」
フィリアにそんな風に返され、俺は言葉に詰まってしまい、思わず誤魔化すような言い方をしてしまった。俺の答えをフィリアはあまり変に思ってはいなかったようだが…
俺にとって目標というのは『しなければならないこと』という認識の方が強い…だからか、できることになるのが当たり前という感じがあって、達成することに喜びを覚えるというのはちょっと違う気がしてしまったのだ。
だからか、フィリアが喜んでいるのに水を差してしまいそうな気がして…曖昧な答えになってしまったのだった。
このまま話をするとボロが出てしまいそうだったので、俺は話の方向性を少しズラすことにした。
「でも、本当にいいと思うよ…それに、可愛いと思うし」
「えっ……か、かわいい…?」
「ああ、可愛いなって…お宝を見つけてウキウキになってるところとか…お腹を鳴らせて恥ずかしがるところとか…」
「ちょ…!?そのことはも忘れてよぉ~!?」
さっき見せた姿や先程の恥ずかしいことをあげると、思い出したようにフィリアの顔が赤くなる。抗議の声が飛んでくるものの、それを聞き流しながら、俺たちは一旦管理区へと戻るのだった。
防具解説
防具『レジスタンス・フィメル』
防御重視の重量装備。銀を基調とした赤と灰色の二本ラインがクロスしつつ全身に走るデザイン。
防御力だけでなく、脚力を強化してくれるバフもあるため、咄嗟に味方を庇おうする際などに素早く動くことができる半面、重さゆえに加速しやすいために急ブレーキをするのにも体力を使うなど小回りや機動性に難があり、細かい動きができないという弱点がある。
フォンは使う装備の中では一番の重量を持つため、幻想剣≪片手棍≫の固有効果を一番発揮しやすい装備でもある。
マザロリ編で登場した防具『第8騎士団の鎧』の原型となったもので、ALO以降はデータ破損で失われた本防具を再現しようとして作られたという裏設定がある。
皆さん、期待してたのはこれでしょ?
当初は三段階強化成功にする予定だったのですが、あまりにも魔剣強化の声があったので、ならば四段階強化にしてやろうと思っての結果でした。
そして、フィリアの可愛いシーンも垣間見えた食事回…ゲーム原作にはなかったお話を挟んだ形ですが、ちょっとアインクラッド編にも触れる形にしました。
擦り合わせの為に読み返していると、74層の話で調味料についてフォンが小説との関りを言及していないことに気づいて、2年近く経ったせいで細かい記憶が薄れているという設定を加えた感じになった次第で…(いわゆる後付け設定というやつです(苦笑))まぁ、それと併せてWoU編で明らかになったフォンの闇も軽く触れたりもしたのですが…
さてと、幻想剣ソードスキルはフィリアの前では使わないようにしているフォンですが、共有・固有効果はバリバリ使っているという…軽く忘れがち(作者もですが)な幻想剣の効果にも今回久々に触れましたが、改めて一覧という形でご紹介しておこうかと…
共通:与ダメージ1.5倍、ソードスキル硬直時間の緩和(幻想剣の熟練度によって変動。マスタリー時、最大2秒短縮(但し、0.5秒より短くなることはない))、スキル熟練度のアップ(幻想剣の熟練度によって変動。マスタリー時、最大2倍)
固有効果
・両手剣:ソードスキルによるバフ効果と効果時間が1.5倍増加、ソードスキル発動中は状態異常までを無効化する『ウルトラアーマー』状態と化す(但し、バフ消しなどの攻撃には効果が及ばない。また、あくまでもソードスキル発動中のみなので、硬直解除後は状態異常の効果が発生する)
・片手剣:片手剣・幻想剣ソードスキルの基礎威力と(最高ダメージを与えられる刀身の)レンジを1.5倍に強化する(スマブラのマルスやロイの剣ダメージ増減の仕組みを連想してもらうと分かりやすい)
・細剣:全ステータスを1.3倍アップ、通常攻撃に残撃が発生する(ダメージを与えた時、そのダメージ値の10%を追加ダメージで与える)、20%の確率でダメージを無効化。
・短剣:幻想剣ソードスキル使用時、分身が発生する(分身は攻撃すれば消えるが、どちらが本体かは完全にランダム。その上、攻撃判定を持つため、一回で二回分のソードスキルを繰り出しているようなものになっている)、クリティカル発生率・クリティカルダメージを1.5倍増加、急所への攻撃した時のダメージが2倍になる。
・槍:攻撃時、武器を振るう速度に1.5倍の補正効果。戦闘中、5秒ごとに攻撃・防御力が元の値の1%ずつ上昇していく(最大50%)。
・両手斧:相手の基礎防御力・防御バフを無視してダメージを与える(但し、一部防御スキル・防御魔法(ALO以降)は貫通不可。例として、ユニークスキル『神聖剣』など)ソードスキル発動時、斬撃にショックウェーブが加わる。
・片手棍:武器・部位攻撃時に、耐久値に与えるダメージが2倍、幻想剣ソードスキルで攻撃する際、装備を含めた体重に応じた補正値がダメージに加算される。
・刀:幻想剣ソードスキル発動中、一部ステータスを他のステータスに変換する(詳細は各ソードスキルを参照)、ソードスキルのバフ効果が2倍になる。
・曲刀:相殺時のノックバックを緩和、AGI値を2倍に強化、対モンスター攻撃時にダメージが2倍、対プレイヤー時には被ダメージを70%に軽減する。
・手甲(戦爪):HPが多いほど攻撃力に強化補正が掛かる(満タンの時には50%増加。但し、HPが75%以下になると効果を失う)、HPが少なるほど、攻撃力・防御力・AGI値・ソードスキルに強化補正が掛かる(HP50%以下より発動し、HPがレッドの段階で各値を100%増加)
・弓矢:50%の確率で矢が筒に再補充される(直前に放った矢と同質のものが矢筒にリサイクルされるようなもの)、弓弦を引く際のモーション負担を緩和(つまりは、素早く矢を番えられるということ)
・鞭:攻撃力(というよりも与ダメージ値)が半減する代わりに一撃のヒット数が2倍となる。(強制であるため、任意解除が不可能)蛇腹剣時には、MPの量が少なければ少ない程にクリティカル率アップと弱点ダメージ補正が効果として追加される(最大35%増加)
・鎌:常時HPが減少していくデバフが掛かるも(最大HPの0.3%/秒)、全ての与ダメージ値が1.5倍+ダメージの半分値、HPを回復する
手甲と弓矢に関しては初公開ですね…作者の中では設定したつもりでいたのですが、そうではなかったという(苦笑)おふらいんでも触れてましたが、こうして改めて見るとチートですね、うん。
そういうことで、フォンたちがキーアイテムを手に入れたわけで…次回は多分ボス戦ですね(そういうわけで、樹海エリアのお話も次がラストになるのかと)
…そして、不穏な影もまた出てくるわけで…
次回もお楽しみに!
それでは、また。