滅茶苦茶長くなりました!語るよりも読んで頂ければと…
それでは、どうぞ!
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「あっ、フォン…おかえり。何かあったの…?」
ホロウPoHを倒し終え、フィリアと共に一旦管理区へと戻ったのだが…あのPoHが言い放った『パーティ』『アップデート』の言葉が気になり、俺は一人で大空洞エリアに設置されたコンソールを精査しに行っていった。
そこで、改めて内容を見たのだが…状況は俺が予想していたよりも遥かにヤバいことになっていたのだ。
管理区へと戻ってきた俺を出迎えてくれたフィリアも、俺の表情を見て何かがあったのだと察してくれたらしく…ひとまずは事情の説明やら情報共有をすべきかと思い、俺は口を開いた。
「まぁな…管理システムに繋がるコンソールでPoHが言っていたアップデートに関する情報を見つけたんだが…それがかなりマズいものでな」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「フィリアのせいじゃない…あいつの悪意が原因だし、なんとかできないわけでもない。もっとも、余裕があるかって言われると何とも言えないところだけどな」
曖昧にではあるが、アップデートに関する情報を伝えると、フィリアの表情が曇った。PoHに唆されたとはいえ、自分のせいでもあると思ったのかもしれない…そうではないとフォローしつつ、俺は話題を変えた。
「フィリア…君の話を聞かせてくれないか。奈落に落とされる前、君は自分自身を殺したって言ってたよな。その時の事態を詳しく教えてほしいんだ」
「……いいけど…あんまり時間がないんじゃ…」
「あくまで読めないだけであって、全くないってわけじゃないよ。それに…約束したからな、言いたいことも聞きたいこともちゃんと聞くって…だから、フィリアさえよかったら教えてくれないか?」
「………分かった。なら、長くなるから座って話そうか」
少し迷いつつも、話してくれるといったフィリアと向かい合うように座る。娯楽品として、倉庫から出していたクッションの上に座り、俺はフィリアの話を聞き始めた。
「…私、この世界に来てから、自分が自分じゃない気がしてたんだ」
「この世界って…アインクラッドに来てということか?」
「うん…たまたまナーブギアとソフトが店頭に並んでいるのを見て…興味本位で買ってログインしたら、ゲームクリアするまでログアウトできなくなっちゃったんでしょ?」
「あ、ああ…そうだったのか(たまたま店頭に並んでいたって…確か先行予約は物凄い倍率で、当日販売分も徹夜で並んで買えるかどうかみたいなことを小説で読んだような…フィリアの運はどうなってるんだ…?)」
偶然ナーブギアとソフトを買ったという、意外なフィリアの過去に俺は内心驚いていた。クラインも手に入れたのは本当にラッキーだったと言っていたくらいだぞ。
「だからかな…私の中が空っぽな気がして…私はどこの誰なんだろうってね。そう考えていたから、生きることにも必死なっていたんだと思う」
「それは……そう思っても別におかしくはないさ。誰もこんなことになるとは思ってもみなかっただろうし…俺だって、未だにこの世界にいる理由が何なのか…分かってないと痛感することも多いしな」
「…フォンもなんだ。なんか意外…そういうこと、しっかりと自覚してそうなイメージがあったから」
この世界にいる理由…フィリアと俺のそれは根幹が違うとしても、どこ他人事のようには思えなかった。73層まで攻略してきたにも関わらず、俺はまだこの世界に来た理由を…意味を知れていない。
ある意味で迷子であり、未だに目的地を探し続けながら攻略を進めている…だからこそ、フィリアの言葉にどこか共感を覚えたのかもしれない。
「でもね…そんな時に、私はフォンと出会っちゃったんだ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「フォンと初めて会った時、私、フォンにいきなり攻撃しちゃったよね?突然のことにびっくりさせただろうし…」
「まぁ、驚かなかったっていうのは嘘になるな。少しだけ焦ったし、あの後も物凄くドライな態度を取られたから…信用してもらうために、俺の方だって投げ飛ばしたりもしたしな」
「そういえばそうだったね…あの時はなんて意地悪な人なんだろうって思ってたけど。今、思えば…私が警戒しているのを知ってあんなことをしたんだよね。互いに色々考え過ぎて…だから、あの時は本当に最悪な出会いをしちゃったよね」
「デスゲームなんだから、フィリアの態度がむしろ普通な気もするけどな。あの時はフィリアに事情も全然分かってなかったし、余裕なんて欠片もなかっただろうからな」
「それでも…あの時はあんな態度を取ってゴメン。フォンが私のことを気に掛けてくれていたのに、あんな態度を取り続けて…ちゃんと謝れてなかったとずっと思ってたんだ」
「気にしないでくれ…と言っても、無理だろうから、分かったよ、、謝罪を受け入れる。でも、ああしてフィリアと出会えてよかったと俺は思ってるぜ。そうじゃなきゃ、ここまで来れなかったと思うしな」
「へへっ…ありがとう」
ずっとあの時のことを気にしていたのだろう。俺の方は全く気にしていなかったし、むしろ当然だと思っていたからな…人の感性の個人差というのもあるだろうが、難しいところだ。
「…フォンはさ、どうして私があっちに…アインクラッドに戻ることに消極的だったか分かってる?」
「消極的…?そうだったのか…ゴメン、むしろ全然気づいてなかった。フィリアも一刻も早く向こうに戻りたいから、協力してくれたんだと…」
「それは…フォンが向こうに戻ることに必死になっていたから、力になれればと思って…そしたら、自然と体が動いちゃってたんだ」
「そっか……むしろ、ありがとうな」
「ううん…えっと、話を戻すね。それで、私が向こうに戻るのが消極的だったのは……不安だったんだよね。自分自身のこともよく分からないのに、空っぽな私が返る事はすっごい怖かった…怖かったんだ……でも、それからフォンと一緒に冒険して、いっぱい話をして、私の中の不安が少しずつなくなっていったんだ。
…すっごい楽しかった…」
「…フィリア」
「だけど…謎のエリアに素性不明のオレンジプレイヤー…普通なら怖がられて当たり前なのに…フォンはよく付き合ってくれたよね」
「…打算がなかったわけじゃない。でも、俺もフィリアと一緒にホロウ・エリアを冒険して…同じことを思ったよ。だからこそ、フィリアを相棒だって思い始めたんだ」
「…!!そ、そっか…」
最初は俺よりも長くホロウ・エリアにいるっていうことから、協力することにこれ以上の相手はいないと考えていたのもあった。でも、今は…このホロウ・エリアを一緒に攻略していく上で、欠かせない相手となっていた。
そう思い、思ったことを口にしたのだが…何故かフィリアに目を逸らされた。顔も少し赤いようだが…照れているのだろうか?
「その…フォンがいて…くれたから…私は人だって実感できた…温かさを感じられた。だから……ずっと聞きたかったんだ。
なんでフォンは……私のことを信じられたの…?どうして…相棒だって認めてくれたの…?」
「なんでって…難しいことを聞くな。そうだな……俺がお人好しだからかな」
「おひと…よし…?」
「えっとだな…フィリアと一緒にいて、行動を共にしていたからこそ…君の言動を見て、俺の勘がそうだって思ったというか…そうあってほしいと思っていたと言うべきなのかな…悪い、言葉にするのが難しいんだが…きっとはっきりとした理由なんてなかったんだと思う。信じたい…信じられるって…背中を任せられる相手だって感じたってところで…だからかな」
「で、でも…!私はオレンジで…しかも、そんなフォンを裏切ってたんだよ…フォンとこれ以上一緒にいる資格なんてない…本当なら絶対私を…嫌いになるよ…」
「もしもそう思っていたとしたら…あんなに必死になって助けに行かなかったさ。カーソルの色はあくまでもシステム上の表示に過ぎない…大切なのは、その人の本質にあるって俺は思ってる。それに…フィリアは嫌いになるって言ったが、俺は絶対にそんなことはないさ。もう欠かすことのできない人だからな」
「えっ…っ~~~!?か、欠かせない…人…?!」
「ああ…フィリアは大事な相棒で…仲間だからな」
「…!あ、ああ…そ、そういうことね…うん……うん、そうだよね。でも…」
…ドス!
「ぐおぉ…ふ、フィリアさん……何故に溝打ちを…?」
「フォンの馬鹿…!今の言い方はずるいよ…」
舞い上がったと思った次には落ち込み…どうしたのかと首を傾げていると、いきなり右ストレートが俺の腹へと繰り出された。不意の一撃に崩れ落ち…はしなかったが、流石にかなりの痛みを味わい、抗議の声を上げるも、フィリアは小さな声でそう言いながら顔を逸らしてしまった…後半部分が聞き取れなかったのだが、そこまで変なことを言っただろうか。
「そんな言い方をされたら、誤解するじゃない…くやしい…あほ…人たらし………でも、フォンの言葉は…空っぽだった私の隙間を埋める…あったかい気持ちの欠片……ホロウ・フラグメントだったんだね」
「えっ……あ、あの…フィリアさん…もう少し大きな声で話してくれません?」
「むぅぅ…フォンの馬鹿!?」
「なんでそこだけ大声なんだよ…?」
またしても馬鹿と言われてしまい、流石の俺もどうしたものかと困ってしまう。やっぱり色々あって情緒不安定なのだろうか。でも…
「さてと…それじゃ、フォン。色々と情報交換をしよっか。時間があまり余裕がないんだったら、いつまでも攻略を延ばし延ばしにするわけにはいかないしね」
「お、おう…そうだな(…とりあえず、フィリアの不安を少しは晴らせたということで、よしとするか)」
海浜エリアの攻略から、どこか影を覚えていたフィリアの不安を少しでも晴らせたのなら、結果オーライといったところなのだろう。
そういうことで、俺とフィリアは互いに隠していたこと、知らなかったことを話し始めたのだった。
「…っていうことがあって、私はあいつに協力して……フォンをあそこに突き落とすために案内したの」
「…なるほどな。やっぱりそういうことだったのか」
まずはフィリアから話したいとのことで、ホロウ・エリアに飛ばされた直後、自分そっくりのプレイヤーと遭遇して倒してしまったこと、海浜エリアのボス攻略後、俺が不在の間にPoHが接触してきて、俺に危害を加えないことを条件に協力を求められたこと、自身の存在に不安を覚えていたフィリアはその気持ちを利用され、PoHの甘言に乗ってしまったこと、それまでも何度か接触を図られていたこと…それらを語ってくれた。
全ての経緯を聞き、想像で補っていた部分が確かめられたこともあり、俺はフィリアに、今、彼女に起こっている現象の説明を話すことにした。
「なら、良かった…フィリア、君は誰も殺してない。君はシステムの影響によって、カーソルがオレンジになってしまっているんだ」
「システムの影響…?人を殺してないって……私は確かにこの手で自分を…」
「あれはもう一人のフィリア…PoHと同じく、君のIDとデータを基に作られたホロウ・データ…ホロウ・プレイヤーだったんだ」
「あれがホロウ……で、でも!あっちが本物で、実は私の方がホロウ・プレイヤーだったかもしれないじゃない!?もしそうだったら、私は…」
自分が殺してしまったのはホロウ・プレイヤーだった…その事実を聞きながらも、フィリアはもう一つの可能性を危惧していた。それは俺も同じく思ったことであり、同時に、そうではないという証拠も見つけていた。
「落ち着くんだ、フィリア。そんなことは絶対にない…ちゃんと証拠もある。といっても、まずはホロウ・エリアやホロウ・プレイヤーの性質について簡単に説明しないといけないんだが…
さっきも言ったが、フィリアのカーソルがオレンジになっているのはシステムがエラーを起こしている影響だ。そして、フィリアがホロウ・エリアに飛ばされたのは、俺と出会う一週間前、それは間違いないな?」
「…うん。間違いないよ。もう一人の私を……殺したのも同じ日だった」
「やっぱりな…フィリア、通常ホロウエリアには普通のプレイヤーは立ち入ることはできないんだ。俺みたいな例外を除いて、もしもプレイヤーがいれば、該当するIDを持つホロウ・プレイヤーはシステムによって消滅する…ホロウ・エリアではそういった仕組みが働いているんだ」
「オリジナルとホロウは同時に存在しない…ってこと?だったら、私が遭遇したのは…」
「ここからは俺の推測も混じるんだが、ログを見るとどうやらここ直近でSAOのシステムに何か異常が発生していたみたいなんだ。それによって、おそらくホロウPoHに自我が芽生えることとなり、多くのホロウ・プレイヤーをPKし続けたことで、高位者権限を手に入れたんだと思う。
そして、あいつが言っていたアップデートを仕掛けたことと、システムの異常が重なり、おそらく、本来は立ち入ることができない筈のホロウ・エリアに、バグか何かで偶然フィリアは飛ばされてしまったんだと思う。
そして、システムが異常に対する対策を講じている間、ホロウ・プレイヤーとオリジナルのプレイヤーが同時に存在していないかの確認プログラムが停止してしまっていて、問題を感知しホロウ・プレイヤーを削除する前に、フィリアはそいつと出会ってしまい、混乱のあまり自分のホロウ・プレイヤーを攻撃して倒してしまった。
それらの予測外の出来事が重なってしまい、システムが復旧した時にエラーとしてフィリアを認識してしまったんだ。本来システムによって削除されるべきホロウ・プレイヤーがオリジナルのプレイヤーによって倒され消滅してしまったことで、プログラムがそれを識別できず、エラーの結果としてオレンジカーソルとなって表示されてしまったんだ」
「…本当…なの?でも、私がプレイヤーだなんて確証は…」
「ちゃんとあるさ…俺がその証拠だ」
「えっ…?」
ここまでの話は俺の推測が主になっていた…だから、確たる証拠をフィリアに見せる必要があった。さっき大空洞エリアのコンソールで行ってきたのは調査だけじゃない。この管理区のコンソールでも同じ操作ができるように設定をしてきたのだ。
三度目となる操作になれば慣れてきた手つきで、管理区のコンソールで管理システムを呼び出し、ホロウ・データに関する情報を呼び出す。
「これを見てくれ」
「これは…プレイヤーの情報?」
「ああ。といっても、対象はホロウ・プレイヤーのものだけど。これを俺とフィリア、そして…せっかくだから、キリトのものを借りるか…その三人だけにデータの出力を絞って…一番上が俺、次がフィリア、そして、最後のが今、ホロウ・エリアに出現しているプレイヤーの情報だ」
「私のはエラーになってる…でも、フォンのは…はてなマークのところもあるけど、私のと違うところも多いね」
「ああ。それで見てほしいのは次の三つだ。一つ目はホロウ・プレイヤーの出現の有無だ。俺とフィリアのデータは×になっていて、そうじゃないプレイヤーは〇…ホロウ・エリアに出現しているって表示されているだろう?」
「…そうだね。でも、それだけじゃ私がホロウじゃないって証明にはまだ…」
「まぁな…そこで二つ目と三つ目だ…ホロウ・データが作成された時と…ホロウ・プレイヤーが削除された時間の記録だ」
「…!」
コンソールを操作して、表示するデータを絞っていく。色々と操作してきた回数も増えたのもあり、慣れてきた感がある。
表示したのはホロウ・データが作成された日時と、直近にてホロウ・プレイヤーが削除された日時だ。ホロウ・データが作成された日時は2022年11月6日…それは、
「ソードアート・オンラインが正式サービスを開始した日…?」
「多分だけど…ゲームの正式稼働と併せて、データの同期を図り、ホロウ・データが作成されたんじゃないかな。そして、プレイヤーの状態や攻略状況に合わせて更新していったってところかな。で、肝心なのがホロウ・プレイヤーが削除された日時…俺のホロウ・プレイヤーが削除された日時は、逆算して俺がホロウ・エリアに迷い込んだ時とほぼ同じだ。そして…」
「…私のホロウ・プレイヤーのデータが削除されたのは…フォンのデータが削除された時の1週間前…私がホロウ・エリアに迷い込んだ時…?」
「ここでホロウ・エリアの性質をもう一回思い出してみよう。ホロウと本物は両立しない…俺のデータを見れば、ホロウ・プレイヤーが出現していない表示になってるだろう?もしも、フィリアがホロウ・プレイヤーだっていうのなら、エラー表示になっているのはおかしくないか?
だって、本物のフィリアが殺されたのなら、システムによってホロウ・プレイヤーだけが認識されることで、まずエラー表示になるわけがない。つまりはその逆…フィリアが自分の訪ロを倒してしまったことで、システムが正しく認知できていないということが証明されるってわけだ。
それと…フィリアはもう自分が本物だってことを証明してるんだぞ?」
「えっ…」
ホロウ・エリアの性質とシステムの表記からして、俺は今、目の前にいるフィリアが本物だという確証を持っていた。それと、月夜の黒猫団やPoHのホロウ・データと接触にて、また別となる証拠を手に入れていた。
「フィリア…冥王星が惑星から外れたことは常識だよな?」
「えっ、突然何……誰もが知ってることでしょ?」
「血盟騎士団副団長の異名は?」
「確か…『閃光』だよね。新聞で見たと思う」
「2年前の年末、ある層が同時に攻略されたのと同時に年越しパーティが行われたが、それはどの階層の話だ?」
「5層だよ、大々的なパーティだったからよく覚えてる……さっきからどうしたの?それが一体何の証明に…」
「ホロウ・プレイヤーは現実世界やアインクラッドでの記憶を持っていないんだ」
「…えっ!?」
俺が告げた事実にフィリアは驚いていた。そう…それは彼らの言動から感じていた違和感の正体でもあった。
ホロウ・プレイヤーにとって、アインクラッドは存在しないものといった形で扱われていたのだ…当然だ、彼らにとってはこのホロウ・エリアこそが本当の居場所なのだから。
キリトに聞いたことがあったのだが、月夜の黒猫団はリアルの知り合いにて構成されたギルドだったらしい(聞いたといっても、あの惨劇からかなり時間が経ってからだし、俺も遠慮して聞き辛かったというのもあるのだが)。
だが、ギルドとしてのデータを反映したのはいいが、そのあたりの情報…記憶までもは連動できなかったのか、ホロウの彼らは自分たちがどういった経緯でずっと一緒にいるのか、とても曖昧な答えを返してきたのだ。
そして、極めつけがホロウPoHの言動だった…ザザやジョニー・ブラックのこともそうだが、何よりも俺のことを『正義の味方』と呼んだのだ。キリト曰く、あいつは俺らのことを敢えて二つ名で呼ぶことが多いらしい。そうすると、俺のことを二つ名で呼ばなかったのは明らかにおかしかった。
だから、フィリアに尋ねたのだ…浮遊遺跡エリアでのやりとりや、よく知られているアスナの二つ名を知っているとすれば、まず本物と言っていいだろう。
「…だから、フィリアに起こっている状態さえ理解できれば、もう既に君がホロウじゃない、本物のプレイヤーだってことはフィリア自身がもう証明してたんだ。ただ今回の一件が、あまりにもややこしすぎたんだ」
「…それじゃ、私は…」
「ああ、フィリアは俺と同じ本物のプレイヤーで、実際には誰も殺してなんてなかったんだ。そのカーソルの異常も直すことができると思う。すぐには難しいが…PoHが残した厄介事を止めるのと一緒に直せるはずだ。そしたら、アインクラッドに戻れる。だから、もう一回約束する…ちゃんとフィリアをアインクラッドに戻れるようにするってな」
「フォン……本当に、あなたは……度が過ぎるほどにお人好しなんだね…!」
「まぁな。誉め言葉として受け取っておくよ」
自分が本物だと…誰も殺していないとようやく理解できたフィリアの目には涙が浮かんでいた。無理もない…ずっと不安と後悔を胸中に抱えていたのだ。もっと早く気づいて…遠慮などせずに踏み込むべきだったのだろう。
遅くなってしまったが、それでも、彼女の抱えていたものを振り払えたのなら、よしとしよう。
「…本当はずっと不安で、怖ったの。私、このままここで一人で死んでいくじゃないかって思ってた。私とフォンは違う世界に生きるしかないって…」
「ったく…もう大丈夫だから。二人で一緒に帰ろう」
「本当に……本当にありがとう、フォン」
泣きながらではあるが、本当の意味で彼女に笑みが戻ったことに…俺も安心して微笑むのだった。
「さてと…それじゃ、今度は俺が話す番だな」
フィリアの話が一段落したことで、話題は俺の番へと移ることになった。といっても、一体どこから話したものかと俺は頭を悩ませていた。幻想剣を始め、色々と言ってないことがあるからなと思っていると…
「えっと…じゃあ、私が質問していく形で聞いていっていい?」
「……そうだな。その方が助かる、頼むよ」
「それじゃ……フォンって何者?」
「どういう意図での質問だ、それ」
半眼と共に恐ろしい程にアバウトな質問が飛んできたので、流石の俺も素の状態でツッコんだ…答え方に困るわ。
「た、例えば………か、彼女がいるとか(ボソッ)」
「…なんて?」
「な、なんでもない?!えっと…そう!フォンが使っていたあのスキル…あれって何だったの?分身とか…どう考えても普通のスキルじゃないよね?」
いきなり小声になったことでフィリアが言ったことを聞き逃した…さっきからそういうことが多いが、やっぱり疲れているのか?
ひとまず幻想剣のことを聞かれたので、まぁそうだよなと思いつつ、俺は苦笑いを浮かべていた。
「というか、浮遊遺跡のエリアボスの時にも使ってたよね?爆発する槍とか、手甲のとんでもない一撃とか…」
「えっ!あの時のことも見ていたのか…でも、フィリアが戦場に戻ってきたのって、全部が終わった後って…」
「ゴメン…あの時は思わず嘘を言っちゃって。フォンの事情もあって、すぐに聞くのはどうかなと思ってたら、聞きそびれちゃって」
「…なんか逆にゴメン」
まさかそんな前より知られていたとは思わず、俺は顔を覆うように右手を当てる。むしろ、フィリアに余計な気遣いをさせていたとは…申し訳なくなってきた。
「…フィリアの考えているとおり…いや、それ以上と言うべきかな。両手剣で見せていた特殊なソードスキルも、分身を発生させる短剣のソードスキルも、飛竜に対して使っていたソードスキルも…全部同じスキルによるものだ」
「全部…同じ…?どういう…」
「見せた方が早いな…ちょっと待ってくれ」
まずはストレートにありのままの事実を伝えると、フィリアは頭上に複数のはてなマークを浮かべているかのような顔をしていた…まぁ、そうなるよなと思い、俺は右手でメニューを開き、可視化してからスキルをフィリアへと見せる。
「…幻想、剣…?」
「これが、俺がフィリアに隠していた…いや、信頼できる人にしか教えていなかったスキル『幻想剣』だよ」
「なんなの、このスキル…聞いたことない。エクストラスキルなの…?」
「…というよりも、他に習得しているプレイヤーを見たことも聞いたこともないし、俺自身、習得方法が全然分かっていない…だから…」
「……ユニークスキル」
そういえば、アルゴさんに幻想剣のことを報告と併せて相談した時も似たような反応をしていたなと思いつつ、フィリアが呆然とする姿に久々の既視感を覚えていた。
ただ驚くのはこれに終わらないだろうなとも思いつつ、俺は説明を続ける。
「多分だけどな。ところで、フィリア…このスキル欄、どこかおかしいところはないか?」
「おかしなところ………あっ!なんで…なんで、武器スキルが二つも登録されてるの…?」
俺に言われて、改めて俺のスキル欄を確認し始めたフィリアの目が情報を精査し…そして、気づいた。武器スキルのところに、幻想剣だけでなく、今、装備している短剣までもが表示されていることに。
「そして、武器を変えるとこうなる」
「…あっ。幻想剣と両手剣の構成になった」
そのまま見せながら、装備を短剣から両手剣『エンプレス・ジェイル』へと変えると、スキルもそれに合わせて変わる。
「これが幻想剣の最大の特徴なんだ。幻想剣スキルは、装備する武器によって、武器毎の特殊効果と、それに対応する5つのソードスキルを使えるんだ」
「…なにそれ…つまり、全ての武器スキルを強化するスキルってこと?じゃあ、両手剣の巨大な刃を形成していたソードスキルも、短剣のソードスキルで分身していたのも、投げた槍が爆発したのも…全部幻想剣の能力ってことなんだ………あれ?幻想剣のソードスキルは5つなんだよね?数が合わないような…」
「フィリア…武器毎に5つのソードスキルが追加されるんだ。武器毎に、だ」
「……ちょ?!ってことは、両手剣、片手剣、短剣、槍……SAOで使える武器それぞれに5つのソードスキルがあるってこと!?」
「その通り…隠したくなる気持ちも分かるだろう?」
「うん……チートとかのレベルを超えてない、このスキル?」
既存の武器種×5つのソードスキルが追加されるだけでなく、武器毎の特殊効果があると知ったフィリアの顔が引き攣っていた。まぁ、俺も幻想剣の能力を知った時には、何度も能力を見直した程だったからな。
「はぁぁ……それは隠したくなるね。でも、良かったの?私にそんなことを教えてくれて…秘密にしたかったんじゃないの?」
「まぁ、ホロウ・エリアの攻略を続けていく中で、話さないといけなくなるかもしれないとは思っていたから、気にしないでくれ。それに…フィリアを信頼してるからな。信頼できる人には話してると言ったろ?」
「…そ、そっか。エヘヘ」
幻想剣スキルを知っているのは、同じくユニークスキルである二刀流を持つキリトと、情報屋としての力を借りたかったアルゴさんぐらいだからな。
もともと何が何でも隠し通すというつもりではなかったし、フィリアには話してもいいかと前々より思っていたのだ。
信頼しているという言葉が嬉しかったのか、フィリアも照れくさそうに笑っていたので、もう少し早く打ち明けておけばよかったなと、内心ちょっと後悔した。
「…ちょっと待って。もしかして、フォン…全部の武器が使えたり……いや、流石のフォンもそんな滅茶苦茶なことは…」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「…まさかと思うけど、全武器のスキルをカンストしているみたいな、常人ならあり得ないことをしてないよね…してないよね!?」
「…実はな、フィリア。幻想剣には熟練度の早さを上げる効果があるんだ。まぁ、それ以前に7割方は武器スキル群はカンストしてたんだが…今は……そういうことだ」
「なんでそういう常識外れなことをするのかなぁ!?」
そんなことはないだろうと苦笑交じりの問いに、俺は思わず顔を逸らした。俺の反応からして、嫌な予感が当たったフィリアは真顔で追加の質問をしてきたので、俺は顔を逸らしたまま、その事実を告げる。
当然、返ってきたのはフィリアの叫び声だった。いや、悲鳴に近かったような気もする。
「いや、なんというか…できることは多い方がいいかなって。そう思うこと、あるだろう?」
「確かにあるけど!フォンのそれはそのレベルを超えてるよ!なに、フォンにはブレーキというものがないの!?周りの人は誰も指摘しなかったの!?」
「……そういえば、あんまり指摘されたことはなかったな」
同意を求めようとしたが、フィリアの理解を得ることはできなかったようだ…いや、フィリアの反応の方が当然なのだろう。俺もキリトに毒され過ぎたのだろうか…そういえば、こういうことに関して、ツッコミを入れられたことはなかったな。
「…なんだろう。フォンのイメージが物凄く変わった気がする。ちょっとどっかやりすぎな一面がある優しくて強い人かと思ってたけど……頭のネジがどっか外れてるじゃないの?」
「お、おう…フィリア、なんか以前よりも物凄くはっきりと言うようになったな」
「まぁ…色々と不安がなくなったからかな。それに…フォンだから、言えてるのもあると思うから」
「…?そ、そっか」
フィリアの痛烈な皮肉に、思わず顔が引き攣った。
その発言の意図がどういうことかと首を傾げる…俺を信頼しての発言ということだろうか。まぁ、信頼の証というのなら、悪い話ではないか。
「まぁ、だからかな…色々な武器を使えることから、いつの間にか夢幻の戦鬼なんていう二つ名で呼ばれるようにもなったからな。未だにそれで呼ばれるのに、どっか気恥ずかしさを覚えて……どうした、フィリア?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「おーい、聞こえてるか…?鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をしてるが、大丈夫か?おーい」
「…(パクパク)」
右人差し指でこっちを指さしながら、口をパクパクさせるフィリアに、どうしたのかと眉を顰める。あれ、この反応…なんか見覚えがあるような…
「む、む……夢幻の戦鬼って…!?攻略組の中でも最強候補として名前が挙がるプレイヤーじゃない?!フォンが…あの夢幻の戦鬼!?」
「…あれ、言ってなかったっけ?」
「私、聞いてない!?」
「…それについては、本当にゴメン」
叫び声と共にようやく正気に戻ったフィリアの確認に、俺は記憶を辿る。聞いてないと主張する彼女の反応に、そういえば一度も言ったことがなかったと思い、素直に謝罪した…ホロウPoHも俺の二つ名を知らなかったことで呼ばれなかったのも大きいか。
「あ、頭が痛くなってきた…あのさ、フォン。もう隠してることないよね?まだあるのなら、少し休憩を挟みたいんだけど…」
「隠してることは……スキルとかそういうのはもうないよ。流石にプライベートのことまで話せないけどな。あとは…黒の剣士や閃光と知り合いとか、未知なるダンジョンを攻略したことがあるとかそう「ストップ、フォン…やっぱり休憩させて」…お、おう」
隠していることはあるにはあるが…流石に別の世界からやってきたかもしれないということは告げることができず、少し誤魔化すような言い方をしてしまった…フィリアには申し訳ないが、そこだけは許してほしいところだ。
鍛冶屋のことは話すことがあったので、あとは人間関係とか幻想剣に関連したダンジョンを攻略したことがあるとか、話してないとなるとその辺りかと思って言葉にしたら、頭を抱えたフィリアよりストップがかかった。
というわけで、俺たちは小休止を挟むことになった。
「………なるほどな」
「さっきからコンソールを弄って何をしてるの、フォン?」
情報過多により休憩をフィリアが取っている最中、俺は管理区のコンソールを調べていた。大空洞エリアのコンソールと連動させたことで、どうやら一部の機能が拡張されたようなのだ。本来の目的は大空洞のコンソールと同じ操作ができればという認識だったのが、うれしい誤算だった。
それで、新たに追加された機能を確認していたら、意外なものを見つけたので、思わず呟いていると、多少復活したフィリアが覗き込むような形で用件を尋ねてきた。
「…どうやらこのコンソールで、スキルやシステムの拡張に関する確認ができるみたいだ。それで、俺が使っているシステム外スキルがどうやらそうじゃなかったみたいで、ちょっと驚いてさ」
「システム外スキル…?」
「そうそう、武器破壊とか壁走りとか」
「あー…樹海エリアボスの時に、壁を走って登った奴ね」
プレイヤースキルに左右される技術…システム外スキルは、色々なところで重宝する技術だ。壁走りに関しては、樹海エリアのボス戦にて見せたこともあり、フィリアがどこか呆れた様子で思い出していたようだ。
「まさか
「技術連携…?それって、一体…」
「分かりやすく言うなら、硬直無しでソードスキルを連続発動させることができるシステム外スキルだよ」
「…ゴメン、私の聞き間違いかな?今、とんでもないワードが聞こえたんだけど…」
「だから、ソードスキルを硬直無しで発動させるスキ「もう分かったから…!」…えっと、ゴメンな?」
「…フォンは私を驚きでショック死させたいの?」
そういえば、技術連携に関しても説明がまだだったな…フィリアの言う通り、驚かさせ過ぎて倒れるかもしれない。心の中で重ねて謝りつつ、説明を続ける。
俺の見ているものへとフィリアを向けると、多少の文字化けはしているものの、リスト表が映されていた。そこにあったのは…『実装済み』という表示がされている『技術連携』の欄があった。
「っていうことは、フォンが使っているトンデモ技術が、実はホロウ・エリアで開発されていたものだったってこと?」
「…これを見ていると、そうみたいなんだよな。解放条件みたいなものが記載されてないが…そういえば、気にはなっていたんだよな。幻想剣スキルにソードスキルの硬直時間緩和の効果があって、それを利用してなんとか硬直無視の連続発動ができない検討していた時に、いきなりできるようになっていたんだよ」
「…もう突っ込まないからね。というか、何をどう考えたら、そんな発想に……いや、ある意味ではフォンっぽいのかなぁ」
いきなりできるようになったから、そのまま技術連携の練習を重ねていたのだが…こうしてみると、どうしていきなりできるようになったのかは確かに気になる。
俺が技術連携のようなことができるように挑戦していたことで、それがホロウ・エリアにて影響を及ぼし、実装に至ったということなのだろうか?そうなると…
「……うおぉ…まさかと思って調べてみたら、本当にあったよ」
「な、何が…?」
「幻想剣スキル…それもこの表に記載されているみたいだ」
「えええええぇぇ!?」
関連しそうなものは何かと思い、まさかの可能性を疑い、単語検索をしてみると…嫌な予感が的中して見つけてしまった。俺の反応に、フィリアも恐る恐ると言った形で尋ねて、告げられた事実に、直近何度目になるか分からない悲鳴が管理区に木霊した。
(どういうことだ…?てっきりユニークスキルは全部ヒースクリフ…茅場が作っているものかと思っていたのだが…ホロウ・エリアがα版を流用しているから、ユニークスキルの記載があってもおかしくはないが…二刀流や神聖剣もあるかどうか調べてみたいが、フィリアに二刀流のことを知らせるのは流石にマズいからな)
フィリアがまた正気に戻るまでに、俺はリストに記載されている幻想剣の項目を見ていた。ところどろこ文字化けしているため、全部を読み取ることはできないが…まさか気になっていたことをこんなところで知れるとは思っておらず、俺は頭を悩ませていた。
気になりはするが、そうなるとフィリアの前で二刀流や神聖剣の真実を話さないといけなくなる。後者はまだいいが、前者に関してはここで不必要に周知させるのは避けたいところだ。
それと、幻想剣の項目を見ていて、もう二つ気になったことがあった。
【エラーコード2022110610001に関する緊急対応として、アインクラッドに実装。プレイヤー『Phone』スキルホルダー→→→現在、進行中のエラーに対して、本スキルホルダープレイヤーを対抗手段として招致中】
(エラーコード2022110610001…この数字、大空洞エリアで初めてコンソールにアクセスして、右手の紋章が更新された時に同じ数字が表示されていたな。20221106…これはSAOの正式サービス開始日のことだとして、10001って何のことだ?
それに、『進行中のエラーに対して、本スキルホルダープレイヤーを対抗手段として招致中』って…俺が幻想剣スキルを持っているから、呼ばれたってことなのか…進行中のエラーっていうのは、多分PoHが仕掛けたアップデートのことだよな。
…なんかここまでくると、幻想剣が疫病神のように思えてきたんだが…)
フィリアとは別の意味で、俺は頭痛を覚え始めていた。幻想剣は唯一無二の強力なスキルと思っていたが、まさかそれが起因でホロウ・エリアに招かれたのだとしたら…ある意味では、PoHによって面倒なことに引き込まれたといってもいいかもしれない。
「…あー、それであのPoHの偽物と戦っていた時に、フォンがあまりにも早く連続してソードスキルを発動させていたんだ…なるほどなー」
我に返ると同時に、ようやく理解が及んだフィリアがどこか疲れを含む笑みを浮かべる横で、俺もまた溜息を吐きたくなっていた。
「さてと…情報交換も終わったところで、今後の方針を確認しようか」
「そうだね。まぁ、明らかに私の方が受けた情報量も質も以上だったような気がするけどね」
「今後の方針を確認しようか!」
情報交換やら新たな発見やらが一通り落ち着いたことで、俺とフィリアは今後のホロウ・エリア攻略の方針を確認しようとしていた。
ジト目がフィリアから飛んできているが、敢えて無視し、咳払いをしてから、話を切り出す。
「まず、俺たちが最終的に目指すのは中央管理コンソールが置かれている場所だ」
「中央管理コンソール…それって、この管理区や大空洞エリアに置かれているものとはまた別の物なの?」
「ああ、機能の差異はあるけど、ここや大空洞に置かれているコンソールは汎用的なもので、それらを統括、そして、管理システム自体に干渉が可能なコンソールが中央管理コンソールなんだ。PoHが仕掛けたアップデートも、フィリアに起こっているステータスエラーもそこに行かないと解除ができないんだが…それはここ管理区…の地下にあるみたいなんだ」
「ここの地下…でも、そこに繋がる入口みたいなものはないよね」
PoHを倒したことで、どうやら奴によって隠蔽されていた情報が表示されるようになったようで、それらを辿っていく内に、奴がどうやってホロウデータをアインクラッドの方へとアップデートしようとしているのかが分かった。
どうやらこの管理区には地下なるものがあるらしく、そこに管理システムの全てへと干渉することができるコンソールがあるようなのだ。
「そこが厄介なところなんだが…どうやら、管理区の地下自体に高度なセキュリティがデフォルトで施されているみたいで、ある条件を満たさないと入口が出現しないようになっているみたいなんだ」
「条件って…一体何を…」
「ホロウ・エリアの各エリアボスの討伐だ」
「…!なるほどね…ということは、あとは大空洞エリアのボスを倒せば、管理区の地下に行けるようになるのね」
「ところが…どうやらそうじゃないみたいなんだ」
「…えっ?」
管理区地下への道は現在閉ざされており、そこに行くためにはエリアボスを全て倒す必要がある…そのことにあと一体を倒せば問題ないと意気込んだフィリアへと、俺は顔を顰めながら追加情報を伝える。
「どうやらPoHの奴が隠蔽していたのはそれだけじゃなかったみたいでさ…これを見てくれ。樹海、浮遊遺跡、入り江、大空洞…そして、もう一つのエリアがホロウ・エリアにあったんだ」
「…これって、大空洞エリアの先に広がっている森…なのかな?まさか、ホロウ・エリアにもう一つエリアがあったなんて」
「『異界エリア』…つまり、残り2体のエリアボスを倒せば、管理区地下へと行けるようになる…んだけど、話はもう少し厄介でな。どうやら、PoHも全エリアボスを倒してから、中央管理コンソールがある管理区地下へとアクセスしたみたいなんだ。
…俺らがここに辿り着くよりも前に、奴はここに来ていたことがあったのか、もしくは、大空洞エリアのコンソールから飛んだのかもしれない。
それで、中央管理コンソールでアップデートに関して操作をした時に、どうやらエリアボスの難易度を高度なものに設定し直したみたいなんだ…どうりであんなに厄介なボスモンスターばかりだと思ったよ」
「一歩間違ったら…ううん、幻想剣スキルを持ってるフォンがいなかったら、確実に勝てなかったレベルだったもんね」
隠されたエリアのボスを含め残り2体を倒さなければならない上に、PoHの手によって強化設定が施された2体を倒さねばならないのだ。俺もフィリアもエリアボスの厄介さをこの身を以て味わっているだけに、表情に影が差す。
「不幸中の幸いなのが、多少の時間があることだな。アップデートが行われるまで、3週間はあるみたいだ。これまでの攻略スピードを考えれば、余裕で間に合うとは思う。厄介なことさえ他になければという前提だけどな」
「…でも、これまで全然見えてなかった目的がはっきり分かったね。最終目的は中央管理コンソールがある管理区地下へと向かうこと、そして、そこに行くために残るエリアボスたちを倒す…それだけはっきりと分かれば、大きな前進だよ!」
「そうだな…よし、そうと決まったら、明日は大空洞エリアのボス攻略だ。これまで同様、一筋縄じゃいかないだろうが、しっかり準備して挑もう!」
「うん…頑張ろうね、フォン。絶対に…あんな奴の思い通りになんかさせてないためにも…二人で一緒にアインクラッドに帰るためにも」
ということで、目標を確認し終えたところで、明日の大空洞エリアのボス戦へと向け、準備をしてから、俺たちは早めに休むのだった。
「…といった感じで、なんとかフィリアとは和解というか、仲直りできたんだ」
「ソッカー、ヨカッタネー」
「まぁ、これからも色々と大変だったんだが…ひとまずホロウPoHとの決着はこうして着いたんだ。でも、まさか本物よりもホロウの方に先に出会うことになるとは思ってなかったけどな」
「ソウナンジャナー、タイヘンジャナー」
「…そう大変だったんだ…それで、その…えっとだな……いや、あの時は特に意識をして何かをやったわけではなく、俺も必死でフィリアのことを助けようとしていただけであって、何かやましい気持ちがあったわけではなく、純粋な善意で動いていただけなんだ。だから、二人が想像しているようなことを決して考えていたことはなくてな!?」
時間は過去の昔話より、今に戻り…
入り江エリアの攻略・大空洞エリアでのPoHとの激闘とフィリアとの和解までの話を一気に語り終えたところで、俺は一旦話を切り上げた。
キリが良かったというのもあるが…何よりも、それどころではなかった。現実世界の気象に合わせた残夏の温度を全く感じない…いや、絶対零度を遥かに下回るマイナス環境に、俺は元凶から目を逸らすことしかできなかった。
話の途中から一切感情が籠っていない棒読み発言…そこに「こいつ、やりやがったな?」という白けた目線と、呆れた表情のセットを整えた二人の顔を…俺は見ることができずに顔を伏せる。
無駄だと分かりつつも、なんとか弁解…いや、怒りを収めようと説得を試みたが、その際に顔を上げてしまい、
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」
「誠に申し訳ありませんでしたぁぁぁぁ!?!?」
絶対零度の二つの目が合った瞬間、心が折れて即座に土下座した!いや、フィリアとの和解の話をする前から正座はしていたのだが…謝ることしかできなかった!?当時は自覚なしとはいえ、これはやらかしたと話す前から自覚はあった……あったが、実際に話してみてから冷めた態度を向けられると色々とダメだった!このまま殺されても仕方ない…というか、襲われる可能性もある…どういう意味かとは絶対に言えないけど!?
(ううぅ…絶対に怒ってるよな、二人とも。特にユウキなんて…カナデの一件からそこまで日が経っていないのにこれって…いや、時系列的には過去の話だし…って、ユウキと付き合う前にやらかしていたわけだから、それはもうお怒りだよなぁ~…)
二人の表情を伺うことすら恐ろしく、土下座のまま、冷や汗を掻きまくってた。今まで結構な絶体絶命といった出来事に遭遇してきたという自負があったが…今日ほどのものは絶対になかったと思う。アンダーワールドでのPoHとの闘いの方がまだマシだったと思う程にだ!
そんなことを思いながら、どうしたものかと土下座をし続けていると…
「…はぁ~…フォン、とりあえず顔を上げて」
「…えっ?」
掛かってきた声色は予想していたのとは全く異なる優しいものだった。驚きつつも、顔を上げると…そこには仕方ないといった感じで苦笑しているユウキとカナデの表情があった。
「まぁ、事情が事情だもん。結果的にそういうことになっちゃったのはあるし…あの場にはフォンとそのフィリアさんしかいなかったことも考えると、どうしようもなかっただろうしね」
「お主がどういった人間かはよーく分かっておるつもりじゃ。フィリアとやらを助けたのも純粋な善意からじゃろうし、流石のわしらも理不尽に怒ったりはせぬよ」
「…ユウキ…カナデ…」
「でも、フィリアさんを明らかに落としているのは許すわけじゃないからね?ちゃんと罰は受けてもらうから、覚悟しておいてね」
「…あい」
二人の意外な反応に驚きつつ、しっかりとユウキより釘が刺されたことに、俺は素直に承諾の意を示すことしかできなかった…できるだけ優しい罰にしてもらたい…いや、多分ないな、覚悟だけはしておこう、うん。
「それにしても、プレイヤーと全く同じ姿を持つホロウ・プレイヤーか…フラクトライトと少し似ているような気もするが、その実態は違うものなんじゃろうな」
「本質は似ていると思うけどな…フラクトライトを敢えて表現するなら電子生命体とするのなら、ホロウデータは実験のために作られた影のようなものだからな」
「…じゃが、ホロウ・エリアがα版を流用したものじゃったとはな。SAOのカーディナルシステムがどういった状態だったのか、今や知る手段はないが、おそらくホロウ・システムの方はサブのシステムにて運用されておったのじゃろうな。
アインクラッドの方と一定周期にて同期を図り、必要がある場合にはアップデートを図る…お主の幻想剣スキルや、当時使っておったというシステム外スキルもおそらくそういった経緯で実装されたんじゃろうな」
ある意味で似た存在ということで、カナデからホロウ・プレイヤーに関する話が出て、俺も似た感想を持っていたのもあり同じ反応をする。
そして、システムに関して深い造詣を持つからこそのカナデの推測に、俺はどこか納得をしていた。当時は茅場が関与していなかった11番目のユニークスキルであることを知らなかったのもあって、どういった形で幻想剣がアインクラッドの方に実装されたのか想像していなかったので、その補足になるほどなと思っていると、
「そうだ…!結局、幻想剣スキルって何だったの?なんかエラーコードに対するものとして作られたみたいな感じだったけど…」
「ああ…それに関しては、俺の推測も混じるんだけど…多分、俺がSAOに10001番目のプレイヤーとして参入したことが原因だと思う」
「お主が…?」
話が出たことで、ユウキが気になっていた幻想剣に関して尋ねてきたので、俺は自身の推測を交えた答えを示す。そのことにより、ユウキとカナデが揃って頭を横に傾ける。
「大前提として、茅場が想定していたSAOは1万人のプレイヤーによって行われるデスゲームだった。ところが、俺がこの世界にやってきた余波のせいなのか、外部の…しかもメディキュボイドという、ナーブギアとは異なる、しかもそれ以上の出力を持つVRマシンによる接続はSAOのカーディナルシステムにとっては想定外の出来事だったと思う。
それらに正常に対応するために、アインクラッドの方に適応パッチというのか、そういったデータを組み込む必要があった筈…そのために、幻想剣というイレギュラースキルが作成されたんじゃないかな。
『エラーコード:2022110610001』…2022年11月6日のSAO正式稼働日にイレギュラーとして登録されたプレイヤーID:10001…10001人目のプレイヤーである俺に対する対応だったと思えば、そこまでおかしくはないじゃないかな」
「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」
あれから…75層での決着後以降、茅場と話したことがなく、どうしても俺の推測がメインとなってしまうが、そこまで外れた推測でもないと思う。
そもそも、幻想剣スキル自体、あの茅場自身が全く関与していないと証言していたのだ…そう捉える方が自然だろう。
一方で、ユウキとカナデは理解が追いついてないようで、ぽかんと口を開けたまま、呆然となっていた。そんな二人の反応に苦笑しつつ、俺は話を続ける。
「で、幻想剣スキルを持っていた俺がホロウ・エリアに飛ばされたわけだ。PoHが施したアップデートの阻止を目的に、ホロウ・システムの管理システムが幻想剣スキルの所有者を呼び寄せたんだろうな」
「でも、どうして幻想剣だったのかな?ユニークスキルホルダーでいいのなら、キリトやヒースクリフも同じ条件だった筈なのに…」
「……まさか、そのホロウのPoHにシンギュラリティが起こったことに関連しておるのではないか?」
「流石、カナデ…鋭いな。多分、当たりだ」
「えっ?えっ?…どういうこと?」
当然とも言える疑問をユウキが口にし、俺が答えようとした前に、カナデが答えに近いことを言葉にしていた。その考察に凄いと思いつつ、まだ理解が追いつていないユウキに説明をする。
「ホロウPoHが言っていたんだが、奴はある日突然天啓を受けたみたいなことを言っていたんだ。そして、それに前後する形でアインクラッドではある以上が…表面化してはいてなかったが、起こっていたんだ。思い出してほしい…SAOが攻略された直後、何が起こったのか」
「………あっ!ALOの事件…!」
「その通り…これも俺の推測になるんだが、あの屑…ゴホン…須郷のせいで旧ALOにアスナや俺を始めとした複数のプレイヤーが囚われることになっただろう。そして、ホロウ・エリアのログにはアインクラッドに何かしらのエラーが起こっては修復され続けているログが残されていた。
多分だけど、そのエラーっていうのが、須郷がSAOプレイヤーをALOへと捉えようとするために工作を…不正アクセスをしていたんじゃないかな。そして、そこにPoHの仕掛けたアップデートが重なり、遂にホロウ・エリアにも多大な支障が出てきたんだと思う。その結果が、フィリアがホロウ・エリアに迷い込むというものだったんだろうな。
もしも、俺やフィリアの対応が…ホロウ・エリアの攻略が遅れていたら、もっと他のプレイヤーがホロウ・エリアに飛ばされていた可能性もあったんだろうな。
…話がズレたけど、その時、外部からの不正アクセスによるエラーが蓄積されたことで、過去に同じ形で対応を施した幻想剣スキルを一旦ホロウ・エリアに戻すついでに、俺にPoHが仕出かしたことへの対応を任せようとしたのかもな」
「…なるほどのう。システムとして必要だったのは、幻想剣のプログラムであり、お主を呼んだのは事のついでだったというわけじゃな。サブシステム…ホロウ・エリアの管理システムにとっては、お主がPoHのアップデートを阻止したのならそれで、阻止しなかったらそれはそれで正常なものだと判断し、アップデートを実行する…ある意味で、正否を判断する者として呼ばれたといった感じだったのじゃな」
「そのついでに、女の子の心を落とすなんて、管理システムも予想してなかっただろうけどね」
「ぐはぁ…やっぱりユウキ、まだ怒ってるだろう…」
後に知ったALO事件のことから、俺はホロウ・エリアに迷い込んだ要因に関して、自分なりの答えを見つけていた。特に、SAOの最後の光景…あのバグった空の光景を目にしたこともあり、あながち外れた推測ではない筈だ。
カナデが補足してくれた後に、さらりとユウキの口撃が飛んできて、思わず胸を押さえる…これ、絶対に怒ってるよな…まぁ、当然と言えば当然なのだが。
「というか…あのね、フォン。まぁ、フィリアさんのことを落っことしたのは…全く全然これっぽっちも良くないはないんだけど…物凄く聞きたかったんだけど、ここまであからさまな反応をこの時点でもされているのに、なんでフィリアさんの気持ちに気づかなったかの?」
「…そうじゃ。わしの気持ちにもうっすらと気づいておったのじゃろう?そんなお主が、キリトと違って気づきそうな気がするのじゃが…」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「「…フォン」」
絶対にされるであろうと思っていた質問が飛んできてしまった…どう答えようかと思っていたら、催促の呼び声が掛かってしまった。観念して正直に答えるしかないだろう…
「えっとだな…これはマジのことなんだが…あの時は、俺にも余裕がなかったんだよ」
「「…えっ?」」
「いや、信じられないといった顔をしてるが…思い出してほしいんだが、この時の俺、自分がどういった形でSAOに…この世界にいるか分かってなかった状態だからさ。自分がどうなっているかも分からずで、自身に向けられた感情にまで気をつかえてなかったんだよ。
SAOだと俺とかキリトに向けられる感情って、悪意の方が多かったし…そもそも、俺は別の世界から来たという感覚の方がまだ強かったから…そういうのを考える余裕がなかったんだよ。
ユウキやカナデの気持ちに気づいてから、フィリアの気持ちにも一緒に気づいたようなもんだし…だから、こうして二人に話していて、滅茶苦茶冷や汗を流してるんだよ」
ようやく打ち明けられたという安堵感と、二人の怒りが恐ろしいという危機感を抱えながらの話だったが…当然、フィリアの気持ちにも遅れながら気づいてはいた。もっとも、その遅れてというのが、ユウキやカナデとの交際があってという形なのだが。
「…分かったよ。本当にフォンは…」
「止めて…なんかどうしようもない人みたいな言い方はかなり心にくる…」
「ユウキ、もう諦めるしかなかろう。こやつを好きになってしまったわしらの負けじゃろう」
呆れ全開のユウキの一言が絶妙に心に刺さる!カナデもフォロー…ではなく、諦めの笑みでユウキに同情していた…本当に仲いいよな、この二人。
「それで…その後、大空洞エリアのボスに挑んだんだよね。どういったボスだったの?」
「そうだな……一言で言うのなら、俺の異名を思い出させるような相手だった、って感じかな」
とりあえずは満足したということで、ひとまずの追及は終わり…ユウキが話の再開を要望してきたので、俺は…フィリアと共に挑んたあの悪夢とも呼べる大空洞エリアボスの話をすることにした。
…俺の二つ名『夢幻の戦鬼』を嫌でも思い出させるエリアボスとの激闘を、俺は語り始めた。
防具解説
●骸骨織りの祈海装
マザロリ編で初登場した防具『骨織りの海装束』のリメイク元(つまり、SAO時代における機動力重視防具の最高装備)
前形態『骸骨頭の海装束』の紙装甲さは変わっていないが、ダメージを肩代わりする防刃性にすぐれたマントと能力強化を図った軽装装備。主に短剣をメインとして使う時の装備となる。
モチーフはリメイク後と同じ「クロスボーン・ガンダム」だが、こちらはマントがついてことから、「X1」系列を意識したもの。
…想定の2倍長くなりました(苦笑)
おかしい…ここまでの文量になるとは本当に思ってなかったんです。
おかげで書き上がるのが超ギリギリになりました(投稿2分前)
ということで、本編におけるホロウ・エリアの真相が明らかになった回…+これまで謎だった幻想剣やらスキルチェインに関する裏付け回でした。(…書き始めた時はそんなこと全然考えてなかったですけどね…(苦笑))
そして、完全にデレたフィリアさんの百面相…ここから苦労人の兆しはあったんですね(つまり、今後ももっと苦労するという)それに対するフォンの鈍さ…これ、カナデの後だったらすぐに自覚していたんでしょうけどね。
さて、前回解説ができなかった短剣の幻想剣ソードスキルについて補足解説です。
細かく読まれている方はある矛盾に気づいているかもしれませんが…
『スキルコネクト時にて幻想剣≪短剣≫ソードスキルを使っても分身は発生しない』…マザロリ編10話のあとがきにて記載していたのを覚えていらっしゃいますでしょうか。
これは幻想剣スキルがALOにおいて特殊な立ち位置にあるためです。本話でも話題として出てましたが、幻想剣の特徴として武器スキルスロットに幻想剣と装備武器の二つが登録されるのが本来の仕様です。
しかし、ALOでは装備欄の制限がないため、二刀流スキルがなくても二刀流が可能となっています。そのため、幻想剣の効果も二刀流時に異種の武器を装備していると、固有効果も相乗して…発動はしてません。
まず最初にメイン装備していた固有効果が適用される形となり、ソードスキルを発動させる時にこの固有効果が切り替わる仕様となっています。
つまり、初撃が幻想剣≪短剣≫ソードスキルであった場合は分身が発生しますが、二撃目以降はスキルコネクト時に固有効果が切り替わるせいもあり僅かのラグではありますが処理が間に合わないため、スキルコネクト時には分身の効果が発生しない仕様となっております。
そして、今回…SAOで使っていたのはスキルチェイン…同じ武器ソードスキルの連続発動を可能とするものなので、上記の矛盾がまず発生しません。そのため、前話におけるPoH戦では分身殺法によるスキルラッシュが決まったわけです。
そして、本件における元凶…まさかの須郷さん(笑)
まぁ、ゲーム原作のことも考慮しての結果でした。
ALO編…これ、またどっかでお届けするかもしれないです(黒笑)構想は立ててますので、続報をお待ちください。
さて、真面目な解説はここまで…
誰もが期待していたであろうユウキ&カナデの再登場回でした…10話ぶりの登場とは…ま、まぁWoU編に比べたら遥かにマシなのか。
そして、同時に期待したであろうお説教回…はほどほどにされたところで、こっちも真面目なお話でした。
フィリアに対する気持ちにもちゃんと(いや、手遅れではあるんですけど)気づいていた形でした。あっ、フラグです…(黒笑)
というわけで、次回は大空洞エリア編ラストのお話…これまでのボスの中で最大最悪の敵がフォンとフィリアの前へと立ちはだかります。
フォンが最後にヒントを零しておりましたが…おそらくエリアボス戦における最長の戦いとなりますので、ご期待頂ければと思います!(あれ、異界エリアのボスは…?)
それでは、また!
キャラエピ第2段!どのキャラから見たいですか?(時系列の問題で多少前後することがあります)
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リーファ
-
シノン
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リズ
-
シリカ
-
ミト
-
ユイ