慶事で実家に帰っていたため、執筆と投稿ができませんでした。
…ということで、リーファ編スタートです!
来週には、外伝のALO編も本格スタートするので、リーファ尽くしという(ちなみに偶然です)。
そして、今回の話が長くなったので、リーファ編は実質4話に渡ってお届けします。シノン編は話固まっているので、3話に納まる筈…た、多分…
それでは、どうぞ!
「はぁ…!はぁ…!」
帰り道を全速力で駆けていく少女が1人…今日は部活も休みだったことが幸いだった。お陰でこの後、たっぷりと時間をかけることができる。何よりも…
(早く会いたいな…!)
家に着き、荷物を片し、ラフな服装へと着替えた少女はアミュスフィアを頭部に装着してから、自身のベットへと寝っ転がる。そして、仮想世界へと飛び立つためのキーワードを口にした。
「リンク・スタート!」
その言葉と共に少女は妖精の仮想世界へと意識を映し、目を開けると…
「…お待たせ、ステラ!」
『…!!』
キリトの家のリビング…そのテーブルの上でゆったりとしていた小さな生き物が、少女…リーファの姿を目にしたところで、元気よく挨拶をするかのように小さな手を伸ばしていた。
「…やばい、大分遅くなっちゃったな」
時間はフォンとミトが洞窟を踏破した後…現実世界では深夜近くの時間にまで遡る。
用事を済ませ、リーファは1人でホームへと戻るために、夜空を駆けていた。用事が予想以上にかかってしまったこともあり、早めにホームに戻ろうと、飛行スピードをかなり上げて飛んでいる時だった。
「…あれ?流れ星…珍しい…」
夜空で何かが流れたような気がして、目線を夜空へと上げると…時折星が流れていた。今日は流れ星が起こるといった情報はなかったと思いつつ、少しスピードを落として、流れ星を見ていた時だった。
「…ぇ?!」
流れ星に見とれていたところ、なんと…いくつかの星がALOの大地へと降り注いだのだ。現実世界では豪快な音が発生するのだが、ALOの流れ星は光が派手な一方で、音はそこまで大きなものではなかった。
しかし、それが幻想的な美しさをもった光を纏っていて…リーファも思わず翅を動かすのを止め、流れ星が落ちていくのに魅入っていた。だが、
(っ…?!こっちにも落ちてくる…)
星に見とれていて、流れ星が近くに落ちてくるのに反応が遅れた。軌道的にはリーファにぶつかることはなさそうだが…星はそのままリーファがいる場所の近くの森に落ちていった。
「…流れ星……森に落ちていったけど、もしかして隕石か何か残っていたり…」
流れ星が落ちた地点は残光の光が少しばかり残っていたが、それもすぐに消えてしまった。少しばかり呆けていたリーファだったが、我に返ったところで落ちた流れ星が気になり…これ以上遅くなってもそう変わりないと思い、好奇心に駆られたリーファは森の中へと向かった。
「…確か、この辺だった筈……あっちかな」
流れ星が落ちたにも変わらず、森の中は変わりない様子だった。落ちた場所らしきところを目指すリーファだが、隕石のようなものは見つからない。この辺りだった筈と、上空から見た景色の記憶と頼りに歩いていると…
「……?…今、何か…」
『………!…』
「やっぱり…何か聞こえた…!」
静かな森の中で、何かが聞こえたような気がして、リーファを耳をすます。すると、小さいが何かの音…いや、声が聞こえ、リーファはそちらへと向かっていく。少しずつ聞こえる声が大きくなっていき、そして…
「…この辺りから声が…『…!!』…えっ…?」
すぐ近くにいると思い周囲を見渡していたリーファだが、すぐ下から声が聞こえ、視線を下げると…そこには小さな光を放つ星があった。
いや、正確には星の姿をした小さな生き物がいた。それを見たリーファは、
「…あぁ‥‥‥か、かわいいぃぃ!!」
そのフォルムに思わず素直な感情のまま悲鳴を上げてしまった。だが、その感情はすぐに変わることになった。
『…フ、フゥ……』
「…!ど、どうしたの!?もしかして、どこか怪我とか…!」
その生き物はかなり弱っていて、光が徐々に弱くなっていたのだ。その姿を目にしたリーファは慌ててしまう。どうしたものかと迷った末に、
「…よし!ちょっとゴメンね」
覚悟を決めたリーファはその生き物を拾い上げ、再び翅を出現させ…
「すぐに安全な場所に連れて行ってあげるから…頑張って!」
ともかく、この子を休める場所へと連れていくべきだと…リーファは最大スピードで夜空を再度駆けていくのだった。
「…それが、リーファがあの星の子と出会った経緯ってことか」
「落ちてきた星との出会い…そんなことってあるんだね…」
昨夜、リーファが出くわした事の経緯を聞き終えた俺は少しばかりの驚きを覚えつつ、感心の声を出していた。それは隣にいるユウキも同じようだった。
「まぁ、そういうことだよ。でも、驚いたよ…昨日、スグが血相変えてうちに駆け込んできたからさ」
「それで私が回復魔法を掛けてあげたら、すぐに元気になったから…安心したよ」
ここまで俺たちに経緯を話してくれたキリトは、リーファと星の子…リーファが拾ってきた生物が楽しそうに触れ合ってる姿を、どこか優しそうに見ながら話していた。その時、まだALOにいたアスナが回復魔法をかけたことで、星の子も元気を取り戻したらしく、どうやら一難は去ったらしい。
「…スグの奴、名前もその場でつけてたんだ。可愛いものに弱いんだよな…でも、ステラってどういう意味なんだろうな?」
「イタリア語やラテン語で星って意味だよ」
「へー、フォンってやっぱりそういうのくわし「いや、俺の二刀流OSSの名前にも入ってるし、俺、命名した時にお前に同じこと聞かれて、説明しているぞ…」…そ、ソウダッケ…」
そのまま星の子…リーファが名付けたステラの名付けの経緯を述べながら、キリトがその名の意味を知りたがったので、俺は溜息交じりに説明した。
…俺が即答したことにキリトが感心した声を上げようとしたが、俺が放った言葉にその表情が凍り付いた。
キリトが二刀流ソードスキルをOSSとして登録した際の(地獄の)特訓で、付き合っていた俺も開発した幻想剣18連撃OSS<マージニック・ステラファントム>…その名の中に同じ文字が入っていたのだ。
で、その名前を決める時に、キリトの十八番である二刀流16連撃ソードスキル<スターバースト・ストリーム>から参考にさせてもらったこともあり、その際に名前の意味を説明したことがあったのだ。
…あったのだが、まさかの相棒がそのことを忘れていたことに、俺は物凄い冷たい目をすることで意思を伝えていた。ちなみに、ユウキとアスナはその光景に苦笑いしていた。
「まぁ、キリトが薄情な奴だと分かったところで「おい!」…それで、ユイちゃん、あのステラって子は何なんだ?」
「MPCに似ていると思うのですが…どっちかといえば、シリカさんのパートナーであるピナさんに近いと思います」
「それじゃあ、使い魔ってこと?」
「うーん、近いと言えば近いのですが、そういうわけでもなく…ただリーファさんに物凄く懐いているので、リーファさんとあの子に何かがあった、というのは確実なのですが…」
リーファに聞こえないように、少しだけ声を抑えながら、ステラのことを調べてくれていたユイちゃんに尋ねていた。
彼女なりに情報を調べてくれたみたいなのだが…どうやらあのステラは、モンスターに近いらしい。だが、ピナのような使い魔とはまた違うようで、アスナの疑問に対して、ユイちゃんもはっきりとした回答ができないでいるようだった。
「ただ、これだけは言えます。あの子はクエストのキーとなってます」
「「「「…クエスト?」」」」
「それは…「お兄ちゃん!」」
ユイちゃんの真剣な言葉で綴る説明を遮るようにリーファの声がログハウスに響いたことで、俺たちは彼女とステラの方へと視線を向ける。そこには、驚きの顔とともに…彼女の眼前に現れたウィンドウを指しながら、俺たちを見るリーファの姿があった。
「『星の王子の探し物』…これが、ステラをキーとしたクエストなのか?」
『キュ…?』
リーファを中心に覗き込むように、クエスト内容が書かれたウィンドウ画面を見ながら、俺は机の上にいるステラへと目を落とす。当の本人は、俺たちの反応がよく分かっていないのか、首を傾げるように小さな体を少し傾けていた。
「夜空から落ちた星の王子は大切なものを落としてしまいました。王子の落とし物を見つけてあげましょう…か。探索系のクエストみたいだな」
「内容だけ見れば普通、だね…でも」
「…時間制限付きのクエストなんだね」
同じくクエスト内容を見ていたキリトやアスナ、ユウキがその内容を口にしていく。中身は何の変哲もない探索系クエストなのだが…ウィンドウ画面には、明後日の0時までを期限としたタイムカウンターが表示されていたのだ。
「タイムリミットか…まるで、エクスキャリバーの時みたいだな」
「…それって、キリトたちがエクスキャリバー獲得の時に挑んだクエストだよね?」
「ああ。俺はそのクエスト参加できなかったから、話に聞いたレベルだけど…それに、このクエスト、人数制限もあるのか」
どこか懐かしそうに告げるキリトに、そのクエストに参加していなかったユウキと俺は顔を見合わせる。ユウキは俺たちと出会う前だったし、俺も家の事情で参加できなかったので、キリトたちから話に聞いたレベルでしか知らないのだ。
さらに、このステラのクエスト…なんと参加できるのが4人までという人数制限もあるのだ。エクスキャリバーのクエストも、トンキーに乗れる人数に制限があったらしく、またどこか似ているところがあった。
「お兄ちゃん…私、このクエスト受けたい…!」
「…リーファ………分かった。なら、俺も手伝うよ」
「…!うん、ありがとう!」
話が落ち着いたところで、このクエストを受けるのかとリーファちゃんに聞こうとしたところで、リーファが真面目な表情でこのクエストを受ける旨を口にしていた。
その目は真剣なもので…その目を見て、何かを悟ったキリトも手伝うことを決めたようだ。兄妹だからこそ分かるものがあるのだろう。ということで、リーファちゃんとキリトは参加確定ということで、残り2人をどうするかと思ったのだが…
「ねぇ、フォン…」
「まぁ、乗りかかった船って奴か…」
「だね!キリト、リーファ、ボクたちも手伝っていい?」
「えっ、本当ですか!フォンさんにユウキさんも手伝ってくれるのなら百人力です!」
ユウキの言葉と目線に、苦笑いしつつ俺もその意を汲んで頷きながら答える。俺の回答も踏まえて、ユウキがリーファちゃんに対しクエストの参加を申し出たことで、彼女も嬉しそうに応えてくれた。
…まぁ、黒の剣士に絶剣、夢幻の戦鬼と揃ったら、確かに鬼に金棒レベルの戦力ではあるなと思いつつ、
「アスナはよかったのか?」
「うん、私はユイちゃんとお留守番してるよ。それに明日はログインするのが遅くなっちゃうし…」
勝手に決めてしまったが、アスナは参加しなくていいのかと尋ねたところ、アスナの方はあまり気にしていなかったようだ。
そういうことで、リーファちゃんが自身とキリト、俺とユウキをクエストメンバーへと登録し、承認ボタンを押したことで、ステラのクエストが受注された。そして、ウィンドウ画面のクエスト内容が更新されたことで、地図が表示されたのだが…
「…あ、あつぃ」
探索を初めて数分…隣で飛んでいるユウキから小さな悲鳴があがっていた。
「ユウキ、少しだけ水を飲んだ方がいいぞ。キリト、リーファちゃん、そっちは大丈夫そうか?」
「はい、あたしは大丈夫そうです!ステラも大丈夫?」
『キュ!』
「俺もまだ大丈夫だ…でも、確かに暑いな」
水筒をユウキに渡しながら、前を飛ぶリーファちゃんとキリトへと安否を尋ねる。すると、問題ないと応える2人と、リーファの左胸ポケットに納まっているステラも元気よく応えていた。
…さて、クエストの地図に表示された場所へとやってきた俺たちだが、そこは辺り一面砂が広がる砂漠地帯だった。
ログハウスで地図により示された地点が砂漠エリアだと知った俺たちは、砂漠対策として全身を包むローブを来て、高度も下げ過ぎず、また上げ過ぎないレベルで飛行していたのだ。
砂漠エリアは他と比べて温度が高く、また、太陽により照らされた砂もかなりの温度をもっていた。そのため、低く飛びすぎるとそちらの温度の干渉を受け、高く飛びすぎると砂嵐に遭遇した時に諸に影響を受けることから、適度な高さで飛んでいた。
また、砂漠エリアということで周りは少しの岩を除けば砂だらけ…ここを歩いて探す気力も時間もなかったため、空から移動していたのだが、意外なことにユウキが一番響いていた。
色々なVRMMOは渡り歩いていたユウキも砂漠エリアはあまり経験がなかったらしく、少しばかり疲弊が見えていた。
「‥ぷはぁ。まさか砂漠がこんなに暑いし、砂風で全身が動きづらいなんて…なんで、フォンたちは平気なの?」
「まぁ、アインクラッドで経験したことあるし…そういえば、GGOでも少しだけ砂漠エリアを体験したこともあったな」
「…あの時も大変だったな…フォンが様々な用意をしてくれたから、マジで助かった」
「あたしも砂漠エリアはあまり経験ないですけど、体力には自信があるので」
水を飲んだことで元気を取り戻したユウキが気分転換にそんな質問をしてきたので、俺とキリトはSAO時代のことを思い出しながら、あの時の経験が役に立ったのだと告げた。また、リーファちゃんは剣道をしていることから、体力があることであまり堪えていなかったようだ。
…今思えば、俺たちの中で一番体力があるのは、リーファちゃんなのだろう。俺たちゲーマーの中で、唯一リアルでも運動しているのだから、当然といえば当然だが。
『キュ…?…キキュ!!』
「うん?この辺なの?…みんな、止まって!」
そんなことを思いながら飛んでいると、ステラから元気な声が響き、リーファちゃんの制止の言葉に俺たちも止まる。そのままステラの反応を待っていると、
『……キュゥ…』
「えっ、もしかして…落とし物の場所がこれ以上は分からないの?」
『キュ……』
「…マジか」
懸命に何かを探そうとしていたステラだが、その姿がどこか悲しそうな姿に変わった。リーファちゃんがステラが言いたいことを代弁するように言葉にし、それが当たりだったようで、キリトが絶句する。
クエスト画面の地図も、この辺りに落とし物が落ちたことは示していたが詳細な場所は表示しておらず、どうやらステラがレーダーのように落とし物の場所が分かるようだったのだが…問題なのが、ここが砂漠エリアということだった。
ここは少量の岩を除けば、砂しかないのだ。つまりは…落とし物の大きさや形も分からない現状、この辺り一面から探すのはまさしく、
「砂漠に落ちた石を探す、だな…これは…」
「砂が乗った風が吹いてて、視界もそこまでよくないしね…」
かなりの困難を極めると悟った俺の言葉に、流石のユウキも苦笑いを浮かべていた。おまけに、彼女の言葉通り、時折砂風が吹雪くせいで、視界もよろしくないというおまけつきだ。どうやって探したものかと思っていると、
「…なぁ、リーファ。ステラと出会った時、流れ星が見えた、って言ってたよな?」
「えっ、うん。流れ星がいくつか見えて…その後、ステラが空から落ちてきたよ。それがどうかした?」
「…空から落ちてきた…流れ星……ってことは…」
何か引っかかるものがあったのか、キリトがリーファちゃんに対し、ステラと出会った時のことを確認するように尋ねていた。その回答の内容を聞き、キリトは周囲を見渡していた。そして、
「…っ!やっぱりか…」
「キリト、何を見つけたんだ?」
「フォン、あれだよ、あれ。あそこ…少し砂がかかってきてるけど、クレーターみたいなものができてないか?」
「…あっ、本当だ!フォン、あそこだけ少しへこんでるよ!」
キリトの指差した方向を見るも、俺はすぐに見つけられず…先にユウキが発見し、俺も遅れてそれに気付いた。砂が上にかさばってしまい、半分ほど隠れてしまっていたが…そこには確かにクレーターがあった。
「…なるほど、ステラが空から落ちてきたのと同様に、落とし物も空から落ちてきた…隕石と同じように、落下した地点にはクレーターの痕跡が残っているってわけか」
「お兄ちゃん、凄い!よし、見に行こう!」
そこでようやく俺は、キリトが何に気付いたのか理解した。単純に考えれば確かにその通りだった。空…宇宙から落ちてきたものの衝撃はかなりのものであり、それが落ちてきた地点に跡が残るのは当然だった。
リーファの言葉に続くように、俺たちもクレーターがある地点へと向かった。そして、クレーター地点の砂を掘り起こしてみると、
「…あった!あったよ!」
『キュ!!』
リーファが大きな声を上げ、右手を掲げていた。そこには、青い結晶のようなものが握られていた。ステラの反応からして、それが落とし物の正体らしい。三角錐に近い形状で、これがあと何カ所かに散らばっているのだろう。
「とりあえず、1つ目はクリアだな。時間的にあと1カ所は行けそうだな。次の場所は…」
「ちょっと待ってね……えっ、ここは…」
キリトの言葉通り、今日はもう1カ所ぐらいは探しに行けそうだった。リーファが次の場所を確認しようと、クエスト画面を開いたところ、言葉を詰まらせてた。どうしたのかと、俺たちも画面を見ると、
「…湖の中心です…」
「「「……………」」」
砂の次は、水の中か…おそらくキリトとユウキも同じことを思ったのだろうか、俺たち3人は顔を見合わせ、心の中で溜息を吐いたのだった。
今回のお話、本作ではカットしたキャリバー編の要素を少し意識したところもあります。
リーファのお話ということで、リーファのキャラを意識したお話となります。
ということで、次回は水の中でのお話になります(火の中水の中、とどこぞの組織の台詞っぽい展開ですが、砂・水はありますが、火はないです…そっちはリズベット編で(笑))。
それでは、また!
見てみたいシチュエーションはどれでしょうか(誰がとは言いませんが)
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ショタ化
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メイド
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●●音痴
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歌うま合戦
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料理対決