短いですが、ほのぼのと読んで頂ければと思います。
それでは、どうぞ!
追記 SAO編第1話、1000UA達成しました!
今後ともよろしくお願いします!
(色々な意味で)激闘のALO統一デュエルトーナメントを終え、ユウキに秘密を打ち明けた翌日・・・
現実世界に戻って来てから一番の衝撃だったのが、
『あの紫の娘さんを今すぐ紹介しなさい』
という、ユウキの種族がよく分かっていない父さんから紹介の催促メールと
『あいさつにはいつごろ来るの?』
という、気が早すぎる母さんのメールを早朝に見た時だった。
・・・大会を見に来るとは言ってたけどさ・・・
(優勝おめでとう、とかの言葉はないのか・・・)
・・・親バカの二人にそう突っ込まざるを得ない状況だった。
22層にあるカフェのテラスの一角
「・・・ということがあってな・・・」
「ア、アハハ・・・それはもう、ドンマイ、フォン」
今朝の出来事をアイスコーヒーを飲みながら、ぐてぇとしたまま語る俺の姿に、ユウキも苦笑するしかなかったようだ。
「それにしても、フォン・・・この格好、やっぱり目立たない?」
「・・・多分正体がばれた時の方が目立つぞ・・・あんなに新聞で取り上げられたからな」
ユウキが言う恰好・・・それは俺たちの恰好についてだ。
俺は頭からすっぽりとかぶった黒いローブ。
ユウキはメガネにキャスケット、髪もリボンで絞り、ポニーテールにしている。
さて、なぜ俺たちがこんな格好をしているのか。理由は簡単・・・昨日の大会の顛末が各VRメディアに取り上げられてしまったからである。ユウキはともかく、
俺の正体が露見すれば、確実に全方位からの襲撃を受けることは間違いないからだ・・・一種の指名手配犯のような扱いだ。
「まぁ、フォンといられるなら、全然いいけどね」
「・・・・・ありがとうな」
頬を赤くして、そう言ってくれるユウキに思わず笑みがこぼれる。
「さて、そろそろ行こうか。今日はどこに行く?」
「・・・実はさ・・・ちょっと見に行きたいものがあってさ」
「えっ?なになに!」
「・・・家」
「・・・えっ?」
俺の言葉に、ユウキは掛けていた伊達メガネをずらしながら、驚いていた。
「これって、アスナたちと同じ家・・・?」
「ああ。工房は持ってたんだけど、住まいはなかったからな」
22層の湖畔・・・キリトたちのログハウスから少し離れた所・・・
SAO時代に22層が解放された時に、キリトたちが住む(ことになるであろう)ログハウスがどんなものなのか気になって、見に来たことがあったのだ。
というわけで、近くに似たようなログハウスがあることを知っていたため、今回、ユウキとの住まいにどうかと思ったのだ。
「・・・ちょ、ちょっと待って!」
「・・・?どうした?」
「いきなりすぎて、突っ込んでなかったけど!い、家を買うって・・・!?」
「・・・いや、恋人だし、いつまでも宿屋っていうのはどうかと・・・
それに、こういう思い出もあるといいかなっと・・・
ユウキ、ログハウス気に入ってたみたいだし・・・」
「・・・も、もう!フォンってば・・・!」
かなり強引だったのは認めるが・・・ユウキと一緒にいる時間を増やしたいと思ったのは事実だ。もちろんスリーピングナイツとのメンバーとの時間を優先してほしいとのもあるが・・・
(帰って来れる場所を・・・作ってあげたいと思ったんだよな)
照れて、髪を指でいじるユウキを横目に俺は本当の目的を考えていた。
もちろん、ユウキの家族の代わりに俺がなろう、なんて烏滸がましいことを望んでいるわけじゃない・・・それでも、
(ユウキが笑っている場所に・・・俺がなれたらな)
・・・それに、今進めていることが上手くいけば、色々と考えていることが・・・
「・・ン・・・フォン!」
「っ!ああ、悪い・・・ちょっと考え事してた」
「それでどうする?色々見てきたけど、この家にするの?」
「・・・・・そうだな。大きさも二人で住むなら、ちょうどいいしな・・・この家にするか」
ユウキの提案に同意し、購入のためにウィンドウを開いた。
「うわぁ・・・やっぱり家って、こんなにするんだ・・・お金足りる『チャキン!』へぇ?」
「・・・まぁ、こんなもんか」
ユウキの言葉を遮り、俺は購入画面のイエスのウィンドウを選択した。
購入音と共に、俺の残額が減り、購入完了の画面が表示された。
「フォ、フォン・・・?」
「・・・?どうした、ユウキ。鳩が豆鉄砲を食らったような顔をして?」
「・・・い、今・・・全額払ったの?」
「そうだぞ。ALOにローンでの支払いはないからな」
「・・・かなりの金額だったよね?」
「ああ。でも、SAO時代から結構貯まってたからな。イマイチ使い道がないから、この機会に使えたのは良かったよ」
「・・・い、いくらあったの?」
「・・・?結婚してストレージや所持金は共有されてるから、ユウキも見ることできるはずだぞ?」
「そ、そうなの!?ええっと・・・・・一、十、百、千、万、十万、百・・・
ま、待って!家買っても、まだこのくらい余ってるの・・・!?」
「・・・おかしいかな?」
「おかしいよ!?」
結婚システムを知らなかったユウキは、共有化されたストレージを見て、悲鳴を上げていた。
・・・どうやら俺の金銭感覚はズレていたらしい・・・
「うううう・・・フォンがこんなにお金持ちだったなんて・・・!」
「と、とりあえず・・・家に入るか?」
何故かショックを受けているユウキになんと声を掛けていいか分からず、俺はそう言うことしかできなかった。
この後、家のレイアウトを確認し、家具を購入しに行こうと話になり、俺たちは商店街を訪れていた。
俺が大工スキルの派生スキル、家具作成スキルを使って、作ろうかと提案したのだが・・・
「フォン!そここそお金を使おうよ!?」
と、悲鳴に近いユウキの抗議を受け(更に涙目に近かったので、流石の俺も反論できませんでした)、こうして、買い物に来たのだ。
「ううううう・・・!アイテムストレージの中身も凄い・・・うわぁ、これなんかS級食材だよ・・・!」
歩きながら、共有化されたアイテムストレージを見て、驚くユウキの言葉に、俺はもう苦笑するしかなかった。
(そんなに酷いのだろうか。キリトたちとそんなに変わらないはずだけど・・・)
そんなことを考えていると・・・
「・・・ユウキ!」
「えっ・・・うわぁ!?」
ストレージを見ることに夢中になっていたユウキが通行人にぶつかりそうになったので、ユウキの肩を掴み、抱き寄せた。
「あ、危ないぞ・・・」
「う、うん。ありがとう・・・!」
・・・ガラにないことはするもんじゃないな・・・顔真っ赤に、心臓ドキドキの俺は変装用のローブのフードを更に深く被るのだった。
「これなんてどうかな?」
「柄が派手じゃないか?こっちの方が他の家具と合わせやすくないか?」
「・・・うーん・・・でも、あのテーブルと合わせるなら、どう?」
・・・そんなかんやで、家具店で論争をぶつける俺達・・・フードを被ったローブ姿の俺に、変装姿のユウキのぶつかり合いに店員はちょっと引いていたが・・・
女の子として、家具に対して、その感性をぶつけてくるユウキに対し、数々のアイテムを鑑定し、利便性を追求してきた俺・・・それぞれの意見を、あーでもない、こうでもないとぶつけ合い・・・
「買ったな・・・」
「・・・かなり買っちゃったね」
三時間に及ぶ論争の上、お互いがようやく納得する形で家具一式を購入し、帰路についた俺達・・・アイテムストレージがギリギリなる量まで買ってしまったな・・・
「これから、家で並べるのが楽しみだね!」
「そうだな・・・そこでも、また論争しそうだけどな」
「アハハ・・・でも、フォンとそういうことするのも僕は楽しかったよ?」
「・・・実は、俺もだ」
「「・・・・・アハハハハ!!!」」
思わず、顔を見合わせて、笑ってしまった。
やっぱりユウキと一緒にいると、楽しいな。
そこで・・・
「なぁ、ユウキ」
「な~に・・・?」
「もし将来、一緒に暮らそうって言ったらさ・・・どうする?」
「えっ!?・・・そ、そうだな・・・・・・・いいよ・・・」
「・・・・・本当?」
「・・・・・うん。でも・・・その時は、ボクのこと迎えに来てね?」
「・・・ああ」
(・・・よし、言質は取った。あとは・・・!)
ユウキの言質を取ったこと(完全にだまし討ちだが・・・)に俺は胸でガッツポーズし、俺は今、依頼していることが成功することを祈り、ユウキとともに新居に向かうのだった。
この後、家具の配置で2時間(夕食休憩を挟みながら)論争したのは余談だ・・・
次回 SAO~夢幻の戦鬼~
「ついに・・・!ついにやってきましたねぇ、皆さん!!」
『ALOの最速プレイヤーは誰だ!ALO飛行レース、まもなくスタートします!』
「うわぁ!危ねぇ!?」
「うわわわわ!?ぶ、ぶつかる!?」
「うぉぉ!?こ、これは・・・上手く、飛べない・・・!?」
「風に逆らっちゃ駄目ですよ、フォンさん!」
『目指せ、最速!ALO飛行レース!』
天の道を往き、総てを司る!
まさかの金銭感覚が狂ってたオリ主。
あくまでも、ゲームの中であり、現実世界ではきちんとした(?)倹約家です。主婦の鏡です!
最後のフォンの描写は何を企んでいるのでしょう?
察して頂けると助かります(笑)
次回更新 9日 0時予定