仮面ライダージオウ Nexus Future 作:あかLemon
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ソウゴ達一同は、クジゴジ堂のテーブルを囲うように腰かけ、体制の立て直しを図った。
「ごめんみんな...守れなかった。」
ソウゴはうつむき、力なく呟いた。
「俺たちが足止めされてしまったのも原因の一つだ。お前のせいじゃない」
ゲイツが優しく語りかけた。
「でも、ここからどうすればいいの...?」
不安げにツクヨミが言った。
「もうこうなってしまった以上は、できることは一つだ」
士は置いてあったぶどうを勝手にちぎって口に運びながら答えた。
「もうこの世界は破壊されてしまった。となれば、完膚なきまでにぶっ潰すしかない」
あまりにあっさりと宣告され、ソウゴ達は目を見開いた。
「どういうことだい?」
ウォズが、士の目を覗くようにしながら聞いた。
「創造は、破壊からしか生まれない」
「だから完全に破壊してもう一度令和を創造する、だろ?」
士のセリフを横取りしながら、白コートの金髪男が現れた。
「貴方...!」
「海東大樹!?」
「やあ君達。覚えていてくれて光栄だよ。」
海東はニコッと笑ってみせた。
「何しに来た。ここにはもう盗む宝はないだろう」
士が面倒くさそうに尋ねた。
「何を言ってるんだい士。世界の破滅と創造を見届けられるなんて、最高のお宝じゃないか。」
はぁ、とため息をついてから士が言った。
「このこそ泥は信用ならんが...お前達、俺の作戦に乗る気はあるのか?」
「もうそれしか手がないんだろ。頼れるかもしれないなら、頼らせてもらう。だよね?ゲイツ、ウォズ、ツクヨミ。」
3人は深く頷き、士に視線を向ける。
「...なら、お前たちのタスクはこれだ。」
テーブルに手をつき、士は破壊作戦を話し始めた。
「嗚呼、美しい。なんて美しいんだ。令和の終わりってのはこれほどまでに清々しいものか...!」
EMは目を閉じ、世界の空気を胸いっぱいに吸い込みながら、爽快感に浸っていた。
「後は君がダイアクスシンとして君臨するだけだね。」
セキエイがポン、とEMの肩を叩く。
「...敵襲です!」
シンゲツが叫び、タイムレインのライダー達は戦闘態勢に移行する。
「...ジオウだ!」
タイヨウはジクウドライバーを装着し、ターボクスライドウォッチを取り出した。しかしEMは右手を払って制止した。
「その必要は無い。お前たちはしばし終末を楽しめ」
ライオトルーパーとライドプレイヤー達ライダー兵が、武器を持ってゾロゾロと進軍を始めた。
ジオウに誘導されるように、ライダー兵は西へ進んだ。
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士の作戦を聞き、クジゴジ堂を出たゲイツ達。最後にドアの向こうに足を踏み入れたソウゴは、買い出しから帰ってきた順一郎とすれ違った。
「...おじさん...」
「ソウゴ君...!」
少しの沈黙の後、ソウゴが口を開いた。
「ごめんなさいおじさん、今まで内緒にしてきて...」
順一郎は視線を下に向け、やや間をあけて言った。
「本物の、王様になるんだろ!?人々を、笑顔にするんだろ?」
ソウゴの澄んだ瞳に語りかけてくる。ソウゴはゆっくりと頷いた。
「行きなさい。」
「...うん。行ってきます。」
ソウゴは笑みを浮かべて、クジゴジ堂を後にした。
その勇壮な背中を見ながら、順一郎は、行ってらっしゃい、と呟いた。
「...何故だ、なぜお前がここにいる...!」
EMの前に歩み寄ってきたのは、常磐ソウゴだった。
「あちらにいたジオウは!?」
「まだライダー兵の相手をしています!」
シンゲツは西で乱戦中のジオウと、目の前のソウゴを交互に見比べ、首を傾げた。
「絶対に令和を取り戻す!」
ソウゴはジオウライドウォッチとグランドジオウライドウォッチを取り出し、起動してジクウドライバーに装填した。
「お前達はあのジオウを監視しろ!俺が常磐ソウゴを今度こそ始末する」
そう言ってEMはダイアクスライドウォッチを起動し、ジクウドライバーに装填して変身した。
グランドジオウとダイアクスが再び対峙する。ダイアクスのライドウォッチが時折、闇のオーラを放つ。
「覚醒の時は近いようだな...!」
高笑いをしながらダイアクスはジオウに斬りかかった。
ライダー兵達と戦うジオウの元に、シンゲツとタイヨウが現れた。
「お前は誰なんだ!何故ジオウが二人いる?」
シンゲツが問うと、ジオウは手をはたいて言った。
「どうやらまんまと引っかかったって感じだな。」
「誘導大成功、だね?士。」
海東に肩を叩かれると、ジオウの腰に巻かれたジクウドライバーはマゼンタのネオディケイドライバーに変化した。
「仮面ライダーディケイドだと!?」
「さあ、楽しませてもらうよ」
そう言って海東はネオディエンドライバーをクルクルと回し、カードを装填して、ドライバーを振った。遠心力で砲身が伸び、変身待機状態となる。
ゆっくりとドライバーを天へ掲げ、発砲した。
「変身!」
[カメンライド!ディ・エーンド!]
海東はシアンの戦士仮面ライダーディエンドに姿を変えた。それを見て、シンゲツとタイヨウもディアボロス、ターボクスに変身する。
ゲイツとウォズは、セキエイの前に立ち塞がった。
「変身!」
3人は同時に、ゲイツリバイブ剛烈、ウォズギンガファイナリー、キュリスに変身し、攻撃を仕掛けた。
断崖絶壁の足場に気を配りながら、ウォズはキュリスにパンチを繰り出していく。ゲイツとウォズの同時攻撃を、キュリスは透明化で回避していく。
攻撃を外してバランスを崩した2人を、タイムドラグバイザーで攻撃していく。
ゲイツは疾風にモードチェンジし、スピード勝負に持ち込んだ。
グランドジオウは、力を増幅させ続けるダイアクスに一方的に圧されていた。
「何度やっても同じ事だ。なぜ執拗にやってくる?諦めろよ」
ダイアクスは膝をついたジオウの胸ぐらをつかみ、顔面にパンチを打ち込んだ。
「ぐはぁっ!」
ジオウは地面に伏して立ち上がれない。そのジオウの体を、ドリブルするようにダイアクスが蹴り込む。
「所詮その程度の力で!」
首筋をグリグリと踏みつけながら、怒りに満ちた声で言い放つ。
「生意気なんだよ!」
顔面にキックを入り、ジオウはフラフラと転がる。
──同じ頃、乱戦中のディケイド達。
「全く無茶言うよね士。ライダー兵をわざと増やすなんて」
ディエンドはライオトルーパーとライドプレイヤーを召喚し、ライダー兵に紛れさせていた。
「軍勢をすぐに殲滅してしまったら、完璧な破壊は出来ないからなぁ!」
そう言って周囲の兵を引き剥がし、ディケイドはターボクスに飛びかかった。
そこにゲイツとウォズ、キュリスが乱入した。
「なんのためにこんな無謀なことをしているのだ!」
シンゲツの問いに、嗤いながら士は言った。
「そんなもの、勝つために決まってるだろう」
ダイアクスの持つライドウォッチが眩い光を放つ。ディアボロス、ターボクス、キュリスの持つウォッチ達も発光を始めた。
「これは...!」
ウォズはその光に見入った。
「来たか。」
士が言うと、共鳴したウォッチの光がひとつに収束し、タイムホールを貫くように昇天した。
そしてタイムホールから放たれた漆黒のオーラがダイアクスを包み込む。
「フハハハ!ついに来たぞ!覚醒の時がァァァ!」
世界中に響き渡るような絶叫と共に、ダイアクスのジクウドライバーが禍々しく光り、黒く染まった。
その場にいた一同が、ダイアクスに注目する。
「変...身。」
EMは右手をゆっくり上げて、勢いよく振り下ろし、ベルトのボタンを押し付けた。
EMの周囲に現れた4つの時計。ダイアクス、ディアボロス、ターボクス、キュリスの変身時のそれが融合し、金の巨大な文字盤に変わる。タイムホールが次第に拡大し、降り注いだ光が紫のライダーの文字を浮かび上がらせた。
[革命の刻!超絶!壮絶!不滅!最高神!ダイアクスシン!]
こうしてEMは"最高神"仮面ライダーダイアクスシンへと覚醒を遂げた。黒と紫のダイアクスの"髪"が、膝あたりの高さまで伸び、ガシャコンタイムブレイカーは金の矛タイムバグブレイカーへと変化した。そして彼の身体から衝撃波が生まれ、一同は腕で必死に踏ん張った。
「やった...!やったぞぉ!最高神ダイアクスシン降臨の時だァ!ダーハハハ!」
ディアボロスは狂ったように笑い始めた。
...しかし、タイヨウが異変に気づいた。
「なんだあれ?時空の穴が次々と空いていく...」
「俺の目論見通りって事だ。」
士の言葉に、タイムレインの3人が反応した。
ソウゴ達が仮面ライダーの歴史を継承しなかった"正史"の時間軸や、様々な"IF"の世界、パラレルワールドにあたる時間軸が、この世界に混入しはじめたのだ。
「ゲンムライドウォッチは時の概念をゆがめる。一度歪み始めた時を元に戻すには...完全に時間を破壊すること」
ウォズが淡々と語った。
そして、"タイムレインの干渉で令和が抹消されなかった時間軸"、そして"黒ウォズが代わりに消滅し、白ウォズが生き残った時間軸"が混入した。
空間にできた時空の穴から、白ウォズ、そして"正史"でゲンムレベルビリオンと死闘を繰り広げていた、仮面ライダーエグゼイド ノベルゲーマーレベルXが現れた。
「ゼロワン...!」
ソウゴがかつて見た夢とおなじ、令和の象徴ゼロワンも、ソウゴの前に現れた。
「ジオウ...!?」
「有り得ない...!なんということだ!」
タイヨウは拳を震わせていた。
───作戦実行直前───
「お前たちのタスクはこれだ。」
一同は口を閉じ、士の説明を聞いた。
「とにかく時間を稼げ」
「...それだけ!?」
ソウゴが尋ねた。
「時間の歪みを正すには時間を破壊すること。つまりこの世界にあらゆる時間軸を混入させ、世界の時間の概念を崩壊させる」
「バグを引き起こすということか」
ゲイツが言うと、士は軽く頷いた。
「...この世界では令和は抹消されてしまったが、逆に言えば令和が消えていないIFの時間軸が存在するということだ。その時間軸から令和の仮面ライダーを呼び出す」
「令和のライダーを呼び出すと、どうなる」
「全平成ライダーと令和ライダー、過去と未来のライダーが共存した時、最高神の力を封じ込めることが出来る」
「最高神?」
ウォズが食い気味に尋ねた。
「ああ。お前たち見ただろ、ライドウォッチが共鳴するのを。あの共鳴が極限の力を引き起こした時、あの男は神の力を手に入れる」
その言葉を聞いて全員が凍りついた。
「平成ライダーだけの力でも、令和ライダーだけの力でもそいつは止められない。そしてグランドジオウだけでは、全平成ライダーの力を持っていることにはならない」
「早い話、君がオーマの力を使うしかないってことだ」
海東が士とソウゴの顔を見ながら言った。
ソウゴの反応などは気にせず、士は続けた。
「そしてライダーの力を与えることが出来る存在も必要だ。もう1人のウォズがそれに該当する」
「なんのためにもう1人の私が必要なんだい?」
「本来歴史に存在しえないライダーが存在することで時間の崩壊を促進することが出来る。トリニティの力をお前たちに授けた白いウォズはそれが可能な存在だ」
「つまり...貴方が言っている作戦って」
「時間を稼いでダイアクスの覚醒を待ち、その時に訪れるさらなる時間の歪みから、全ライダーの力を結集させる」
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これが、ディケイドがジオウに化けてライダー兵を誘導した理由であり、ディエンドがライダー兵の増援を召喚した理由である。
「お困りのようだね?魔王、我が救世主。話は大体把握したよ。」
そう言って白ウォズは2つのブランクウォッチをエグゼイドにかざした。エグゼイド ノベルゲーマーの力が吸い込まれ、ブランクウォッチが白く発光した。
「これは...!」
ノベルゲーマーミライドウォッチが2つ生成された。1つを黒ウォズに渡すと、さらに2つのミライドウォッチとゲイツリバイブウォッチが共鳴を起こし、ゲイツの手に新たなウォッチが生まれた。
「我が救世主、それを使いたまえ。」
「このウォッチは...?」
「剛烈と疾風、2つの力を増幅させ、同時に繰り出すことが出来る、時間から開放された無敵のライドウォッチさ」
ゲイツは促されるままにライドウォッチを起動した。
[ゲイツリバイブII!]
リューズを回して、ウォッチを分割させる。
[烈風!]
ジクウドライバーの2つのスロットに装填し、ゲイツは腕を大きく回した。
「変身!」
ジクウドライバーを回転させると、ゲイツの背後に現れた2つのデジタル時計のエフェクトが融合した。
「ライダータイム!仮面ライダー!ライダー!ゲイツー!リバイリバーーイブ!II!烈風!」
黒をベースに銀の装飾が輝き、大きな羽根を背負った仮面ライダー、ゲイツリバイブII 烈風に変身した。
白ウォズは手を天に掲げて高らかに言い放った。
「祝え!烈火の如く剛き拳を振りかざし、風の如く疾走る真のイル・サルヴァトーレ!その名も仮面ライダーゲイツリバイブII・烈風!まさに降臨の瞬間である!」
白ウォズの心からの祝福を受けて、ゲイツはターボクスとキュリスに立ち向かっていった。
その背中を見て、黒ウォズが言う。
「私達も行こうか、もう1人の私」
白ウォズが頷き、2人はミライドウォッチを起動した。
[ノベルミライドウォッチ!]
ビヨンドライバーに装填すると、2人の背後に逢魔降臨暦と未来ノートを模した文字盤が現れ、エグゼイドのライダーズクレストと"ノベル"の文字が浮かび上がる。
「変身!」
2人は同時にビヨンドライバーのレバーを動かした。
[投影!デスティニーターイム!俺の言う通り!俺のストーリー!ウォズ・ノベルデスティニー!デスティニーー!]
2人の身体が引き寄せられ、眩い光とともに1人の白と黒の戦士、仮面ライダーウォズノベルデスティニーに大変身した。
「君と融合する日が来るとは思わなかったよ、もう1人の私」
「それはこっちのセリフだ。だが...」
「ああ、祝わねばなるまい!」
ウォズノベルは両腕を掲げ、盛大な祝福をした。
「祝え!過去を読み解き未来を導くプロフェータ、その名も仮面ライダーウォズノベルデスティニー!魔王と救世主、あらゆる歴史を繋ぎ合わせ、未来(あす)の扉を叩く瞬間である!」
「ライダー兵は俺たちに任せて、お前らはそいつらを止めろ!」
士に促され、ウォズノベルはディアボロスと対峙した。
キュリスとターボクスの同時攻撃を受けても、リバイブIIはビクともしない。透明化を積極的に使うキュリスだが、その0.1秒の隙をゲイツは突いていく。
[コーカサス!]
コーカサスライドウォッチを起動したターボクスは、超高速移動で撹乱を試みる。しかし疾風を遥かに超えるスピードを得た烈風は、食らいつくどころかターボクスを凌駕し、猛攻を浴びせていった。
「えぇい!しつこいヤツめ!」
ターボクスはジクウドライバーを回して必殺技を発動する。
[ターボクスタイムバースト!]
回し蹴りがゲイツにダイレクトヒットする。
が、まるで効いていない。
「だったら時空の狭間でお前の存在を消し飛ばしてやる」
キュリスも必殺技を発動させた。
[ドゥームズタイムブレーク!]
ゲイツにキックを当てると、背後に現れた過去と未来の2つのタイムホールがゲイツを引きずり込む。
このタイムホールに圧縮され、ゲイツは存在そのものを無に帰される、はずだった。
「何!」
「リバイブIIウォッチは時空を歪ませて稼働する。時の概念から解放された俺に、そんな技が効くと思うな!」
そう言ってゲイツはジクウドライバーを回転させ、宙返りをして右脚を突き出した。
[ライダーフィニッシュタイム!トゥワイスタイムバースト!]
2人に連続キックを浴びせ、体をドリルのように回転させながら最後の一撃を浴びせた。
「我が魂は...EMの召すままにいぃぃいい!」
タイヨウの断末魔が響く。
仮面ライダーターボクスとキュリスは炎の中へ消えた。
「ふん、生意気な、俺には勝てないだろう!」
ディアボロスはエボルライドウォッチを起動し、巨大な光弾を発射した。
その時。
「...君のその攻撃は私には当たらないよ」
ウォズの宣言通り、光弾はウォズに当たる寸前で軌道を変え、ウォズの近くに着弾した。
「なっ!クソっ!」
キルバスライドウォッチを起動し、巨大な八本足を生成してウォズを狙う。
「その足は地面に突き刺さり、君は身動きが取れなくなる」
次の瞬間、八本足はウォズをかわして地面にザクっと刺さり、ディアボロスは動きを封じられた。
「じっとしていなさい。」
足を地面から取り出そうと足掻いていたディアボロスの動きが完全に静止する。
「なっ、やめろ...!ぐっ、僕を自由にしろー!」
「...シッ。」
ウォズは人差し指をマスクの前にかざしてから、ビヨンドライバーのレバーを動かした。
「お逝きなさい。」
[クリティカル・ビヨンドザタイム!ノベルデスティニー!エクスプローーージョン!]
ウォズはゆっくりと上昇し、空中で一回転してから、動きの止まったディアボロスのボディにライダーキックを繰り出した。
「嫌だァ!グワァァァァァァ!」
大爆発と共に、仮面ライダーディアボロスは雲散霧消した。
「俺が消し去った令和のライダーめ、ノコノコと...!ああ醜い、ああ醜い!」
残る力を振り絞ってグランドジオウは立ち上がり、ゼロワンとともにダイアクスシンに攻撃を仕掛ける。
グランドジオウは次々にライダーを召喚し、コンビネーションアタックを繰り広げる。
ダイアクスシンが攻撃を受ける度によろけていくのが分かった。
「よし!行ける!」
ジオウは作戦通りオーマの力を行使するため、オーマジオウライドウォッチに手を伸ばしかけた。
「本当にそれでいいのか?」
ダイアクスの声に、ジオウはピタッと手が止まる。
「お前が否定し続けたオーマジオウの力を借りるなど、屈辱だとは思わないのか?」
ソウゴの心が次第に揺らぎ始めた。
「所詮魔王もどきでしかなかったと自分で認めるのか?」
「何やってんだジオウ!」
ゼロワンの声を聞いてもう一度オーマジオウライドウォッチを見るが、EMの声が脳でしつこく反響し、なかなか起動出来ない。
「バァァァァァカ!」
ダイアクスシンが放った暗黒の波動が、ジオウの腹部に向けて突き進む。
「ウワァァァァァ!」
ジクウドライバーに波動が直撃し、バックルが破損した。ジオウは後方に吹き飛ばされ、ジクウドライバーの破片が散乱して変身解除した。
「ジオーーーウ!」
「ふん、所詮愚かな人間だったという事だな、フハハハ!」
EMの高笑いがこだました。