D story   作:Azzoo

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この作品は2次創作作品です。

前回までのあらすじ。
初めて負けた霊夢は、落ち込み体調を崩す。それを知らない魔理沙は霊夢に無茶を押しかける。
死へのカウントダウンが始まった…。


第27話「限界」

――――博麗神社(仮) 午後18:30 ―――――

突然、魔理沙から電話がかかった。(携帯電話)

トゥルルルルルルルルルル・・・・(ガチャ

 

霊「何よ、魔理沙。今眠いのよ。」

 

魔『そういえばお前。今日来てなかったな。どうかしたのか?』

 

霊「どうかしたから今まで寝てたんでしょうが!で?要件は何?速く簡潔に言ってちょうだい」

 

魔『じゃあ簡潔に言わせてもらうぜ。今日お前を赤城に誘おうと思ってたが、今日来てなかったから心配になって電話かけた。もし来てくれるなら今日午後21:00に赤城山の頂上で待ってる。以上。(プツッ)』

 

霊夢は突然起き上がるなり神社から出る。朝ロードスターから上げってた煙は、夜には消えてなくなっていた。

 

霊「行けそうね。」

 

そういと、霊夢はロスタに乗り込む。

ブロロロロォォォォォオォォォォォォ―――ン

 

霊「できる…はず。」

 

そういうと、車を赤城方向に走らせる。

 

その音は悲しみさえ覚えたいわばロードスターの

――――嘆きだった―――――――

 

 

――――――――――赤城山頂上 午後21;05――――――――

魔「ほんとに来たとは。ま、遅刻してくるところを見ると、本当にどうかしてたみたいだな。霊夢。」

 

霊「はあ…。なにも、今やらなくてもいいんじゃないかって思うんだけど…。」

 

魔「いや、今日でなきゃダメなんだ。」

 

霊「は、はあ…。で、誰か来るの?」

 

魔「来るんだぜ…。今日。」

 

 

―――奴の通り名は、B・Oだ。Black Organizationだぜ。――――

 

 

霊「誰なのよ、それ。」

 

魔「次期にわかるさ。―――ほら来たぜ。」

 

向こうから黒のGTR32がやってくる。そして、そこら辺から歓声が沸く。

モブ7「わー!ボーさんかっこいいー!」

モブ8「きゃー!こっち向いて―!」

 

魔「ほら、あいつだぜ。」

 

霊「あんなの、どこにでもいそうなGT-Rじゃない。しかもニスモチューンってところも、また。」

 

魔「はあ…。もう私は知らないぜ。私がお前とバトルさせるために呼んだんだからな。」

 

霊「は!?何故にっ!?ということは私はどっちにしても周りから批判を受けることになってたじゃない!!」

 

魔「おまえが来たんだからそれはないぜ。」

 

霊「魔理沙…てめぇ…。あとで絞めてやる。」

 

魔「ひうぅぅぅぅぅごめんなさいいぃぃぃぃぃぃ!!!!」

 

霊「だがしかし許されない。」

 

魔「ううううぅぅぅぅぅー☆」

 

霊「おいなんだ今の星マーク(怒)」

 

そんなくだらないやり取りをしている間に、GT-Rは凱旋走行を終え、頂上に着いた。

モブ10「降りてきたぞ!」

ガチャッ

 

霊「ってあれは…ぬえじゃない!正体不明のぬえじゃない!」

 

ぬえがこっちに来る。

ぬえ「おやおや、これは博麗の巫女さんじゃないか。お久しぶりなのかな?」

 

霊「突っ込みどころがいっぱいあるけど…。一つだけ聞かせてもらうわ。」

 

ぬ「なに?」

 

霊「あんたはなぜこんなにも好かれているの?」

 

ぬ「そんなことか。私はね、魔法使いがいなくなった隙を見てここの最速の座を奪ったのさ。その狙いどころを見て誰かがB・Oとか言い出したのさ。」

 

霊(聞けば聞くほどむかつくいい方してくるわね…。)

 

ぬ「ちょっとそっちの車見てもいいかい?」

 

霊「あ、ええ。見てもいいわよ。」

 

ぬえは霊夢に許可を取り、ロードスターに近づく……。しかし、すぐに止まる。

ぬ「霊夢?これ本当に君の車なんだね?」

 

霊「そうだけど…。どうかしたの?」

 

ぬ「フ。君はこんなにも車を大事にしないような人じゃないと思うんだが。」

 

霊「!」

 

ぬ「しいて言わせてもらうと、私と勝負するような状態じゃないってことさ。」

 

霊「!!」

 

ぬ「一目で見てわかったよ。車に相当無理をかけてるみたいだね。悲鳴が伝わってくる。」

 

霊「あんたに…何がわかるのよ!」

 

ぬ「分かるよ。私のGT-Rだって、こいつの悲鳴を聞きつけて私が代わりに運転しているだけの話。」

 

霊「あんたねえ・・・・・・・!」

 

ぬ「そういうことさ。私とバトルがしたかったら、ちゃんと手入れをした状態でもう一回やろう。それじゃあな。」

 

ぬえは諦め顔で霊夢に微笑み、GT-Rのほうに向かう。

 

霊(そこまで馬鹿にされるなんて…。)

 

霊夢も諦めた顔でロスタに乗り込む。

魔「お、おい霊夢!」

 

霊夢が魔理沙を睨む。

魔「ヒッ!」

 

GT-Rのエンジンがかかると同時に、ロスタのエンジンがかかる。

霊(・・・。勝つ。)

 

GT-Rが案内所を出た時だった。いきなりロスタが急発進する。

 

ぬ「ふ~ん。無理にでも戦おうってか。いいよ、着いてきなよ。けつにつけるもんならね!!」

 

GT-Rの甲高い音が赤城の山にこだまする。

モブ11「な、なんだ!?」

 

バトルが始まる。2台とも本気のエンジン音を響かせ、戦闘態勢に入る。

ぬ(私のニスモチューン。やられかけのリトラクタブルになど負けるはずがないんだ!!)

 

霊(・・・・・・・!)

 

赤城第1ヘアピンからの、車をゆする低速セクション。ここは、理屈で言えばロードスターのほうが有利だろうが、霊夢は赤城のくだりを一度も走ったことがない。だから真相は誰にもわからないのだ。

 

ロスタがすぐさまGT-Rの後ろに付き、射程圏内に収める。

 

ぬ(フフッやっぱりエースだね。ましてや今はものすごく怒ってる。だからそんなに無理をした運転ができるんだ。だけどね、このセクションはおそらく赤城峠で一番タイヤを食うセクション。そんなんだと、あとあと持たないよ。)

 

霊(勝たなきゃ…!絶対に…!)

 

ぬ(まあ、譲ってやるよ。)

 

GT-Rがスッとロスタをかわし、ロスタは一気に前に出る。

霊(勝つ…。)

 

ロスタは、連続ヘアピンコーナーをちょっとふらつきながらも、完璧なラインどりで駆け抜ける。初めてとは思えないラインどりだが、ぬえは冷静だった。

 

ぬ(今まで、地元じゃないコースでも、勝ち続けてきたやつだ。それくらいで来て当然だ!)

 

低速セクションを抜け、高速セクションに入る。

ぬ(速いと思うけど、もうお遊びはおしまいにしようか。決めさせてもらうよ。)

 

GT-Rは抜こうとする。だが、抜けない。ロスタが幅寄せをしてくるのだ。

モブ12「なんてやつだ!」

モブ13「そこまでして勝ちたいのか!卑怯な奴め!」

 

ギャラリーからブーングが沸く。だが霊夢はきづかない。というか、一言もしゃべらず、思わず、ただただロスタを操り、勝つことだけを祈っていた。

 

霊(……………!)

 

ぬ(ふ~ん。そこまでして勝ちたいんだ。それじゃ、こっちもそうさせてもらうよ。)

 

8番ヘアピン前。GT-Rがロスタに追突した。GT-Rのフロントと、ロスタのバックがつぶれる。

モブ14「なっ!」

モブ15「ボーさんが…キレた!!?」

 

ぬ(どうせつぶれるボロいロスタなんかに、綺麗さなんていらないんだよ!!)

 

霊(…!)

 

ヘアピンに入る。ロスタは事故らなかったものの、結局抜かれてしまった。

霊(抜き返す…!)

 

ここからはS字コーナーが続く。

キレたぬえはものすごく速い。霊夢のような赤城初心者がとうていたどり着けないようなラインを取る。それにロスタはぴったりと合わる。だが、じわじわとその差は広がっていく。

 

霊(追いつけぇ…!)

 

だがしかし、追いつけない。なにせ、FRと4WDの差だ。いくらチューニングしたところで、初心者が到底たどり着けるようなところじゃない。

 

連続S字を過ぎ、だらだら続くヘアピンセクションに入る。

 

最初の連続ヘアピンを過ぎたころ、GT-Rは完全に見えなくなった。それでも霊夢は必死に追いつこうとする。もはやその顔は、いつもの顔ではない。狂気に満ちた顔であった。

 

霊(クソッタレ!オイツケエエエエエエエ!!!!!)

 

そう思った瞬間であった。

ボキュン!

霊「!」

 

ロスタがエンジンブローした。ロードスターがめまいをしたかのように回り、路肩に止まる。

霊(私…!私…!)

 

 

――霊夢は…絶望した。自分の愚かさに。自分が取り返しのつかないことをしてしまったことに。―――




次回予告
ブローという名の死。車の死を乗り越えて強くなれると誰かが言う。
ブローは新たなスタートなのだ。
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