D story   作:Azzoo

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前回までのあらすじ
VS針助戦開幕。
そして針助は、ハクのことについて語り始める。


第31話「白いハク 黄色い魔理沙」

「5.4.3.2.1.GO.」

 

2台がすり抜ける。

針(さて、まずは後ろから走りの把握からだ。どれだけやれるかわからせてもらう。話はそれからだ。)

 

魔(問題なのはあいつがどれだけやるか・・・か。)

 

もくもくとバトルを進める2台のFD。

第1セクションから第2セクションにかけて、上りが続く。さらにちょこまかと連続のコーナーが続くため、コースを覚えていなければ、確実に1つミスが出る。

針助はもちろん初見のコースで、コースを覚えてなどいない。だが、事前にプラクティスした魔理沙のペースについてくる。魔理沙はそれに怖さどころか、親しみさえ感じた。

 

魔「なんだろう…この感覚。妙だな。ハクが抜けて、おそらくこのFDも2,3割は遅くなってる。だからついてきたってそれほど苦じゃないんだ。でも・・変だな。」

 

針{いいか…。よく聞け。これはお前の脳に直接話しかけている。}

 

魔{…!!おまえ…そんなことできんのか?}

 

針{そりゃ、俺だって幽霊だからな。お前に取りつきさえすれば、そんなことも可能だな。}

 

魔{……!!}

 

針{で、ハクがカーナビだった理由。それはな…。}

 

 

――――――やつとは、ずいぶん前に出会った。

 

 

―――――何か普通なのに、魅力を感じる奴だったんだ。

 

 

―――――――俺はその時かられっきとした走り屋だったからかな。やつも走り屋になりたいって言ったんだ。

 

 

―――――その時ちょうど、やつの両親が死んだ。

 

 

――――――そして、少したってから、奴はなんと俺と同じFDを買ってきたんだ。

 

 

―――――――正直その時、びっくりしたんだ。

 

 

―――――――そして、ある日だ。俺は赤城山にハクがいるってことで、麓でスタンバイしてたんだ。…もちろん、付き合うためにな。これだけ長い期間一緒にいて、付き合ってないってのもあれだったし。

 

 

―――――その時、一台の車が上がっていった。車種は…たしかFDだったな。

 

 

―――――――そんでその後、奴は死んだ。崖から落ちて、検視の結果、即死だったそうだ。

 

 

――――――で、その知らせを翌日に聞いて、思いっきり泣いた。叫ぶように。

 

 

―――――その日の夜だった。突然、奴が現れて、こういったんだ。

 

 

――――「ねえ、針助君。」

 

―――――「な、なんだよ。いきなり。」

 

―――――「私、死んだのはわかるよね?」

 

―――――「あ、ああ。」

 

―――――「私のもとに来たいとは思わないの?」

 

―――――「は!!?」

 

―――――「だって、麓にいたんでしょ?あの時。」

 

―――――「な、何でそれを?」

 

―――――「幽霊になったんだよ、それぐらい当たり前じゃん。」

 

―――――「………。」

 

―――――「いい返事を待ってるよ。」

 

―――――――その後は…。わかるよな?俺はその日のうちに自殺した。

 

 

――――――俺は現実より、ハクを選んだんだ。

 

 

 

――――――本題に入ろうか。

 

 

 

―――――俺が幽霊となるとき、ハクがついてきてこう言ったんだ。

 

 

――――――「ねえ、ちょっとお願いがあるんだけど。」

 

――――――「なんだよ。」

 

―――――「私を生き返らせてくれる?」

 

――――――「は!?」

 

―――――「私、何かに取りついて、そこで生きようと思うんだ。それで、針助君には、取りつくところを見ててもらいたいんだ。というか、手伝ってほしい。」

 

――――――「そんなことで俺を誘ったのか!?」

 

――――――「そうだよ。(ニコッ)」

 

―――――「ま、しょうがねえか。で、ターゲットはもう決めてあんのか?」

 

――――――「あるよ。ほら、あそこの私のお姉ちゃんのFD。あそこに今夜中に取りつきたいんだ。」

――――「こ、今夜中…。わ、わかった。やるぞ。ほら。」

 

――――――「うん。」

 

 

―――――――それで、奴の姉。ハルのFDにあったカーナビに取りついたってわけだ。

 

 

魔{そ、そうだったのか…。}

 

針{どうだ?少しはあいつのことわかった気がするだろ?}

 

魔{ま、まあな。}

 

針(なら、行けるはずだ。)

 

針{このまま、下ってって、麓で折り返して、スタート地点に折り返すぞ。}

 

魔{おう。}

 

その後は、FDVSFDのバトルが続いた。抜きつ抜かれつのデットヒート。

3時30分くらいまで続いた。

 

―――――――午前3:34 土坂復路スタート地点―――――

ハク「どうだった?魔理沙。私のこと、少しはわかった?」

 

魔「ああ…。お前のこと、少しはわかった気がするぜ。ありがとな。針助。」

 

針「いいんだよ。ほら、手をつなげよ。」

 

ハク・魔「は?なにいってんの?」

 

針「ほら。」

 

いやいやながらも、2人が手をつなぐ。

すると、2人光り始める。

 

魔「な、なんだ、これ!?」

 

ハク「針助君何かしたの!?」

 

針「別に。」

 

数十秒すると、光るのが収まりその中から、一人の人物が出てきた。

それは、魔理沙でも、ハクでもなかった。

白っぽい魔女帽子に、銀髪の髪。ワンピースのうえに、前掛け。

それはまるで、ハクと魔理沙を足して2で割ったかのようだった。

 

白魔理「な、なんだ、これ!?なんか…。パワーが2倍になった気がするぜ!」

 

その瞬間、バッっとなって、白魔理が2つに分裂した。

魔「な、なんだったんだ?」

 

ハク「なんか…魔理沙と同じ景色が見えた気がする…。」

 

魔「あ、ああ。それじゃあ、今日もよろしくな。ハク。」

 

ハク「うん。」

 

するとハクの体はなくなり、魔理沙の黄色いFDに吸い込まれる。

そして魔理沙がFDに乗り込む。

朝が来る。山の外線には赤い光がかかっていた。

 




次回予告
朝が明け、昼が来て、夜が来る。
また来るVS文。
だが、もう前とは違う。
それを、見せる。









明日は卒業式でいろいろとあれなのでお休みします。
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