プラクティスでつかんだ感覚を、本番で生かす。
これ、常識な。
――――翌日 午前4:30 命連寺(仮)前駐車場―――――
いつも通りレミリアは、プラクティスを4時に切り上げ、皆が眠るころだった。
魔「ふぅ~。私もそろそろ眠るか。」
そういって、魔理沙が後ろのシートに移動しようとする時だった。ふと、魔理沙の肩をたたく者がいた。
トントン
魔「誰だぜ?」
針「俺だよ、俺。」
魔「ああ、なんだお前か。何の用ぜ?」
針「別にどうってことないけどさ、ちょっとハクとうまくいってるか確認しに来ただけだ。」
魔「ああ…。その話か。ま、うまくいってるよ。ここ最近は土坂のようなこともないし。やっぱ、ハクが調子いいとFDの調子もかなりいいんだ。」
針「そうか…。やはりハクはこのFDと同化していってるのか。」
魔「そういえばさ、針助。お前とハクがどうやって幽霊になったのはわかったんだが、どうしてこの世界にやってきたんだ?」
針「すまんが…それは俺にもわからないんだ。気が付いたら土坂の頂上付近にいてな…。わけもわからず8年一緒にいたら偶然あんたらがやってきたってわけさ。」
魔「なるほどな。じゃ、私は寝るからよ。」
針「おお、おやすみ。」
そういうと、魔理沙は後部座席に入り、布団をかぶって寝た。
―――――このやり取りを、誰かが見ていた。
―――――――同日 午後17:00―――――
フ「んー!よく寝た。」
咲「寝すぎですよ…。今何時だと思ってるんですか…。」
フ「いや~さ?私実は、みんなが寝た後、ちょっと霊夢のシビック借りて何本か走ってたんだよ。」
霊「だから私が2号車で寝てたのか!この野郎め…!」
フ「ご、ごめん。ゆ、許してくれる…よね?」
霊「許さん。レミ。もう一本走ってくるわ。フランは助手席に乗って。本気で行くわよ。」
レ「ええ。お願いするわ。」
フ(な、なんだ…。よかった。)
魔「ふぅ…。やっと目が覚めてきたな…。3時ぐらいに起きたのに何であんなに眠かったんだろう…。」
フ「あ、魔理沙おh(無理やり霊夢に助手席に突っ込まれる)」
霊「あら、魔理沙おはよう。ちょっと待っててね。」
魔「ちょ、ちょっと霊夢?どうなって―――」
バタン!ブロロロロロロロロォォォォォォォォォォォ―――
咲「おはよう魔理沙。」
魔「おはようだぜ。霊夢はどうしたんだぜ?」
レ「現在フラン処刑中。」
魔「ああなるほど。じゃあ私も、1本走ってこようかな。ハクをちょっと鳴らしておかないといけないしな。」
ハク「うん。そうだね。」
レ「ええ。いってらっしゃい。」
魔理沙がFDに乗り込み、もみじラインに消える。
それを見送り、レミリアがポツリとつぶやく。
レ「なんか…勇ましくなったじゃない。」
咲「え?」
レ「この計画を始めたばっかりのころは、まだ2人ともおぼつかなかったけど、土坂の県があって以降は、真剣に取り組むようになったと思ったのよ。さ、咲夜。私たちもセットとかの準備しましょ。もしかしたらがあるかもしれないからね。」
咲「あ、はい。」
――――午後21:00―――――
レ「さて…。そろそろ始めましょうか。」
ナ「ああ。そういえば、先攻後攻はどうやってきめてるんだい?」
レ「相手側にいつも任せてるわ。ダウンヒルは…誰がやるのかしら?」
ナ「私がやる。先攻で行かせてもらうよ。」
レ「分かったわ。それじゃ、2人とも車並べて!」
霊夢となずがうなずく。そしてそれぞれの車に乗り込み、車を順に並べる。
ナ(問題は、私のテクがこいつらにどれぐらい通用するか。ま、気楽にいけば大丈夫だろう。)
霊(相手はS14か…。(ため息)さて、見せてもらうわよ。なず。)
咲「カウント行きます!」
「5!4!3!2!1!!GO!!!」
ギュルルルル!グオオオォォォォォォォォーーーーン
レ「ねえ、フラン。一つ聞いていいかしら?」
フ「何?」
レ「あれからセットは変えたの?」
フ「全然。」
レ「ふ~ん。」
もみじラインの第1セクション。最初の連続コーナーを抜ければ、中速セクションが続く。
霊(さて…始まったわね。まずは向こうがどれだけやるか。先攻を選んだからには、それだけの自信があるってことよね。その自信。見せて頂戴ね。)
ナ(ふぅ…。相手が誰だろうと、所詮は人間。ある程度考えてることはこっちも読めてるんだ。)
ナズは比較的落ち着いていた。弱さを出さぬよう、慎重にもなっていた。
1ヘアを抜けると2連続でコーナーが来る。ここらへんは、この峠で最初のすべりポイントだ。うまくコントロールしないと、簡単に減速する。
2台とも、ここらは簡単にクリア。
その次。すぐに2ヘアが来る。さっきのコーナーで油断していると、ここで減速する。
2人とも、ここの楽々とクリアしていく。
霊(さすがに早いわね…。ミスればたぶん速攻でおいてかれる。とにかく今は我慢よ。今日の、フランを隣に乗せたときのペースにするのはまだ早い。)
ナ(食いついてくる…か。予想はしてたけど、さすがにちょっときついかな…。)
モブ32「すげぇ!」
モブ33「すごいな!2人ともすげぇ突込みだ!」
モブ34「しかも立ち上がりもうまい!」
ナ((ため息)とにかく、今は落ち着くんだ。まだ始まったばかりじゃないか。)
2台は、しばしの直線の後、3連続コーナー。そしてこのコース最長のストレートがある。
そして順々にバトルは進んでいく。
直線を過ぎ、またも連続コーナー。大きく回った後、テクニカルセクションに入る。
ナ(ここからテクニカルセクションか…。(チラッっとバックミラーを見る。)(ため息)まだ来ないか…。なら、来る場所はあそこしかないな。)
霊(この先の側溝があるセクションでぶち抜いて終わりにする。)
車体を滑らせながらも、すいすいと抜けていく2台。
霊(!!)
ふと、シビックのライトが消える。そして、霊夢自身も目を閉じる。妹紅戦でやったあのブラインドアタックと同じだ。
ナ(な!?むちゃ言うな!こんなところでブラインドアタックなんて…死にたいのか!)
テクニカルセクションの最後のコーナーはセクションを高速で抜けると、一番きついコーナーだ。
難なく抜ける2台。そして側溝のあるセクションに入る。
霊(まだだ…。まだ早い。仕掛けるのは2本目の側溝。)
ナ(くっ…。集中力が下がったのか…!?だいぶラインがぶれてきた…!)
霊(ふらついた…ならここで!!)
コーナーに入った瞬間、ナズのS14がアウトにグラッとなる。
ナ(な…!)
霊「ここだ!」
シビックのほうを見る。すると、溝またぎをしている。ということはライトを消しながら溝またぎをしていたということになる。
ナ(な…!)「なんだってあんな派生技を!!」
霊「一気にペースを上げて終わらせてやる!」
ナ「ペースが上がった!?逃げ切らせるもんか!」
シビックのペース上がったのに対応して、S14のペースも上がる。
ナ「向こうだって所詮は同じ車なんだ!向こうが行けるならこっちが行けないなんてことは絶対ないはずなんだ!」
霊(食いついてくる…?ってことは向こうもペースアップしてるのか…。)「まったく往生際が悪いわね!」
ナ(く…!なんてペースだ!)
―――――あるギャラリーコーナー…の向こう岸にある茂み―――――
??「ねぇ、そろそろ来るみたいだよ、ぬえちゃん。」
ぬ「あ・ああ。」
ブオオォオオォオン…ブロロロロォォォォォォーーン
??「あぁ…ナズちゃん抜かれちゃってるね…。」
ぬ「なぁ、小傘。そんなにギャラリーみたいに騒いで大丈夫なのか?」
子「ああ、大丈夫だよ。私はどうせ、捕まる身なんだし。」
ぬ「へ?」
子「私ね…。昨日とか見て思ったんだ。星さんとか、ナズちゃんは、自分にできることを最大限やってる。だからさ、私も今できることきちんとやってまたこの地で光を浴びられたらいいな…ってさ。」
ぬ「光…か。」
子「何?どうかした?」
ぬ「いや、なんでもない。そろそろ私は帰る。」
子「え!?もう帰っちゃうの!?」
ぬ「………。」(バタン
―――――バトルはいよいよ、佳境に入る。
側溝のセクションを抜けると、ずっと続く高速セクション。たまに入るコーナーで減速しないように気を付けないと、ここで決着がつく可能性もある。
シビックとS14はかなりのハイペースでこのセクションに入る。
コーナーも相当なスピードで抜ける。
そうなってくると、心配なのがタイヤだ。
だいぶハイペースで来てるから、タイヤがかなりきつくなってきている。当然グリップは効かない。
ナ(クッ…。タイヤがやばい…のか?)
霊(まだだ…まだ食いついてくる。ならラストの2回の折り返しでバックミラーから消す!)
ちょっとペースが上がる。
霊(あなたがこのペースについてこれなければ私の勝ち。ついてこれればあなたの勝ちよ!)
ナ(ペースが…クソッ。クソッたれぇぇぇぇぇ!やれる!やってやるぞぉぉぉぉ!)
相当絞り出したS14がシビックに並ぶ。そしてすぐにコーナーが迫る。
霊(ここでサイドバイサイドか…。面白いじゃない!)
ナ(…………!)
一瞬、並んだ2台そしてコーナーがすぐに来る。
シビックが耐え切れず、膨らむ。そしてS14を少し押し出す。
ドン
ナ(!)
S14はそのまま押し出されスピン。
今ここに終止符が打たれたのであった。
次回予告
次回はVS星。
ハクと魔理沙との融合が再び…!(かもしれない)
今話でフランちゃんが霊夢の処刑に対して余裕だった理由
フ「幽々子さんの同情なんか毎日のことだから。余裕でしょJK」