僕は幻想郷に入ってはいけなかったかも知れない。   作:敗北勇者

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第二話

「ほら、零悟。もう起きる時間よ?」

「ん......まだ眠いよ......」

「私と布団どっちが大事だって言うの!?永遠のアイハ......?」

「ああ、ごめん。もう起きるよ」

「おはよ♪零悟」

「うん...おはよ」

 

こんな毎日が続いている。

 

永遠の愛を誓ったので縄から解放され、こんな毎日が続いている。毎朝彼女のキスで出迎えられる。普通に可愛いので悪くないのだが。

 

彼女に愛され僕は幸せだ。

 

そういえば、まだ彼女の名前を紹介していなかった。彼女は霊夢。ここ、博麗神社の巫女だ。

普段は全く参拝者が来ないこの神社で彼女は、掃除をしたり、のんびりしたり、のんびりしたり。

しかも彼女は、霊力?とかいうものを使えるらしく、空をとんだり、尋常じゃないことをしている。

 

そんな彼女にせかされ、僕は朝食へ向かう。

まだ眠いんだが。

何もすることないのに、早く起きる必要はないと思うんだがなぁ。

「はい。朝食。美味しく食べてね♪」

 

「いただきます」

 

食事は霊夢が僕に食べさせてくれる。俗に言うあーんってやつだ。最初はガチガチに緊張していたが、いまでは馴れてしまった。朝御飯はごく普通の日本人の朝御飯。でもこれが一番落ち着くのだ。

「はい、あーん」

「ん、おいひいよ」

「そう。それはよかったわ。」

こんな感じで朝御飯を食べ終わり、

「ごちそうさま。」

「お粗末様♪」

「じゃあ私は人里いってくるから。はい。ここ座って。」

僕の体を慣れた手つきで縛る霊夢。

霊夢が人里にいくときは、帰ってくるまで縛られて座っていなければならない。

なんでも、逃げないように、と言うことらしい。

これが愛なら仕方ないな。

縛られて座ってる間、僕はやることがないので、寝ていることが多い。時々考え事をしたり。

 

 

しかし。最近、僕が座っていると外で音がするときがある。階段を上ってくる音や、なにかが、空から滑空してくるときの空気の音など、今まで聞こえなかったような音が聞こえている。

あるときは、障子の隙間から、黄色がちらっと見えたりだとか。この神社に黄色は少ない。参拝客が来ているのだろうか?

「じゃあ、いってくるわね♪」

「いってらっしゃい」

行ってきますのキスと共に霊夢は出ていった。

神社が静かになったとたん、猛烈な眠気が襲ってきた。

そのまま僕は眠ってしまった。

 

ガタガタガタガタガタン!

その大音量で僕は目が覚めた。

うるさい。せっかく人が安眠してたのに。

誰だこんどは?

と、涼しい風が流れ込んできた。

僕が目を開けると、目の前には大空がって...何で障子破れてんの?

しかし、その疑問は、目の前にたった人を見た瞬間、雲散霧消した。

黄色い髪に、黒と白を基調とした帽子。手には魔法使いよろしく箒が握られていた。

 

 

 

 

「......誰?」

 

 


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