ハイスクールG×A   作:まゆはちブラック

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好戦堕天使 コカビエル
地獄の番犬 ケルベロス
狂人神父 フリード
金属生命体 アパテー 登場!


第15話「決戦!駒王学園」

その夜。駒王学園の校門前に数人の男女生徒の姿があった。彼らはリアス率いるグレモリー眷属とソーナ率いるシトリー眷属である。

 

 

リアス「悪いわね、ソーナ」

 

ソーナ「いえ、構いません。ですが、貴方にそれ以上の役目を任せたのですから」

 

 

それぞれ、リアス達は結界内にいるコカビエル達を企みを阻止するために戦い、ソーナは周囲の被害を最小限に減らす為に学園の周りに結界を張っていた。

 

 

ソーナ「この結界はあくまで被害を最小限に留める程度…。悔しい事ですが、コカビエルが本気を出せば、この結界も容易く破壊されます」

 

 

ソーナは相変わらずの無表情でそう呟いた。

だが、幼馴染のリアスにはわかった。彼女はとても悔しがっていると。

 

そんなやりとりをしていると、一誠の連絡を受けた我夢とアーシアが到着した。

 

 

リアス「2人共、来てくれたのね」

 

 

到着した2人にリアスは嬉しそうに声をかけた。

我夢はキョロキョロと仲間達を見るが、木場の姿はどこにもなかった。

 

 

我夢「部長、一体コカビエルは何でこんなことを?」

 

 

我夢は木場の事も心配だが、疑問に思うことがたくさんあったのでリアスに尋ねた。

すると、リアスは口を開き

 

 

リアス「ええ、簡単に言うとコカビエルは再び戦争をしたいのよ。だけど、平穏を望む組織に嫌気がさし、私の首をとって、再び三大勢力の戦争を起こすつもりなのよ。私の首をとれば、魔王であるお兄様が黙ってないからね……」

 

我夢「部長…」

 

 

そう話すリアスは怒りで握り拳を作っていた。

そんな目的の為に自分の領地で好き勝手にさせるのが許せないだろう、と我夢は思った。

すると、一誠が説明を変わり

 

 

一誠「あいつはこの学園の地下深くにある地脈に細工をしやがったんだ。町を吹き飛ばすぐらいに強力なのをな……。そこで奴はこの学園を舞台にした『ゲーム』を開催すると言ったんだ」

 

アーシア「ゲーム?」

 

一誠「ああ。ルールはこの町が爆発する前にコカビエルを倒す…。それさえすれば、町が吹き飛ぶのを止められるらしいが……くそっ、俺達だけでなく町の人達も巻き込もうとするなんて!ふざけたことを考えやがる!!」

 

 

そう説明すると、一誠は腹が立ち、拳をもう片方の掌に叩きつけた。

それを見て我夢は思った。自分たちだけを戦争に巻き込むのはまだいいが、その為にこの町の人達を巻き込むのは絶対間違っていると。

 

 

梶尾「我夢」

 

 

そんな我夢に、梶尾が結界を張りながら話しかけてきた。

我夢が顔を向けると、梶尾は真剣な眼差しで彼を見つめ

 

 

梶尾「絶対に…絶対に生きて帰れよ」

 

我夢「…!はい!!」

 

 

そう言うと、我夢は力強く返事した。

我夢は話す梶尾が悔しげな表情を浮かべているのに気付いていた。

梶尾さんも本当は一緒に戦いたい……。でも、ここで自分が結界を張るのを手伝わないと、町の人々に被害が起きるから、こうして託すしかない…と我夢は察した。

 

 

我夢「(尚更、負けられないな…)」

 

 

我夢はそう深く決意した。

 

 

 

 

 

 

 

オカルト研究部の一同は、リアスを先頭にグラウンドへ続く通路を歩いていた。

 

 

我夢「あ、そういえば部長。何故、怪獣が出現した時に結界を張らないんですか?」

 

 

我夢は思い出した様に声を出し、先頭にいるリアスへ尋ねた。

すると、リアスは顔を向け

 

 

リアス「ええ。それはね、結界を張らないんじゃなくて、()()()()()()

 

我夢「え?」

 

一誠「どういうことです?」

 

 

そう答えると、我夢だけでなく、隣で聞いていた一誠も疑問の表情を浮かべて質問した。

リアスはそういえばイッセーも言ってなかったわねと呟くと、言葉を続け

 

 

リアス「根源的破滅招来体の仕業だと思うけど、怪獣が出現した時に微弱な電磁波が発生するの。その電磁波は私達の魔力を弱める効果があるらしくて、結界を張ったとしてもすぐに消えるわ。だから、結界が張れないわけよ…」

 

我夢「そうだったんですか…」

 

一誠「なるほど…」

 

リアス「2人には申し訳ないと思うわ。でも、あと少しで私達も加勢できる特殊な結界装置も完成するらしいから、もう少し踏ん張ってくれる?」

 

 

それを聞いた我夢と一誠は快く頷くと、リアスは我が子が成長したことに喜ぶ母親の様に微笑んだ。

 

 

リアス「それじゃあ、みんな!急いでコカビエルを倒すわよ!!」

 

「「「「「はい!」」」」」

 

 

リアスがそう高らかに宣言すると、我夢達は力強く返事した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなやりとりがあった後、リアス達はグラウンドに出た。グラウンドの中央には、怪しげな魔法陣を展開しているバルパー、その隣に立っているフリード。そして、その上空にはコカビエルが退屈そうに玉座に座っていた。

 

 

リアス「そこまでよ!」

 

 

リアスがグラウンド中に聞こえるような声で発すると、バルパー達はリアス達へ視線を向けた。

 

 

我夢「お前達は、何をしようとしてるんだ!」

 

 

眉間にしわをよせた我夢が続け様に問うと、バルパーは不気味な笑みを浮かべ

 

 

バルパー「何、4本のエクスカリバーを1つにしているのだよ。まぁ、その余波でこの町は吹き飛ぶがね」

 

「「「「「「!?」」」」」」

 

我夢「何だって!?」

 

 

そう答えると、リアス達は一斉に驚いた。

ただでさえこの学園の地脈に仕掛けられた魔法を急いで解除する為にコカビエルを相手にしなればならないのに加えて、エクスカリバーの余波を防がなければならないのである。

 

 

リアス「…」

 

一誠「くそぉ…!」

 

 

そのあまりの好き勝手振りに、リアスと一誠は拳を強く握りしめた。

 

そんな彼らの怒りをよそにコカビエルは見下ろしながら、バルパーに尋ねた。

 

 

コカビエル「バルパー、エクスカリバーの統合はあとどれくらいかかる?」

 

バルパー「あと、5分もあれば十分だ」

 

コカビエル「そうか…お前はそのまま続けろ。さて、まさかお前達だけではあるまい。大方、魔王達が来るまでの時間稼ぎといったところだろうがまあ、いい。お前達で余興を楽しむか…」

 

パチンッ!

 

コカビエルはそう呟くと、指を鳴らした。

すると、グラウンド中に5つの大きな魔法陣が現れ、中から3つの首を持った巨大な犬が現れた。

 

 

「「「「「グガァァァァーーーーー!!」」」」」

 

リアス「ケルベロス!?」

 

 

リアスは、コカビエルが冥界にいる筈のケルベロスを連れていたことに驚愕していると、ケルベロス達は一斉にリアス達へ襲いかかった。

 

 

リアス「みんな、来るわよ!」

 

 

リアスは眷属達に戦闘態勢をとるように指示をした。 それを聞いた全員は戦闘態勢に入ると同時に我夢と一誠は自身の変身アイテムを取り出し、

 

 

我夢「ガイアァァァァァーーー!!

 

一誠「ダイナァァァァーーーーー!!

 

 

その掛け声と共に我夢はエスプレンダーを前へ突きだし、一誠はリーフラッシャーを斜め上に掲げると、2人は光に包まれ、等身大のウルトラマンに変身した。

 

 

コカビエル「ほう、お前達がウルトラマンだったのか。お手並み拝見といくか…」

 

 

その様子を上空から眺めていたコカビエルは興味深そうに呟いた。

 

 

ガイア「デヤッ!」

 

ダイナ「デェアッ!」

 

 

変身した2人はすぐさま、ガイアはガイアスラッシュ、ダイナはビームスライサーをケルベロス達へ放った。

 

 

ケルベロス「「「「「キャウウン!!?」」」」」

 

 

それをくらったケルベロス達は一斉に怯んだ。

そして、その隙に朱乃は雷、リアスは滅びの魔力を放った。

 

 

ケルベロス「「ゴギャャアアーーー!!」」

 

 

3体のケルベロスは瞬時に避けたが、避けきれなかった2体のケルベロスは一瞬で消し炭になった。

 

 

小猫「!」

 

ケルベロス「グガァァァァーーー!」

 

 

残った3体のうちの1体が前足の爪で切り裂こうと小猫へ振り下ろしたが

 

 

ガシッ!

 

小猫「えいっ」

 

ケルベロス「キャウン!?」

 

 

小猫は力強く受け止めるとそのまま押し返し、反撃のジャンプアッパーをくらわせた。

 

 

ケルベロス「ガウッ!」

 

小猫「!」

 

 

その衝撃が収まったケルベロスは右の首で小猫を丸飲みし、ニヤリと口角を歪めた。

だが、ギギギ…と口が勝手に開いていくと、若干服が破れ、唾液がついているが、全く無傷の小猫が両腕と両足を使って強引に口をこじ開けていた。

 

 

小猫「ふん!」

 

ケルベロス「ギャン!」

 

 

小猫は蹴りあげてケルベロスの前歯をへし折ると、ケルベロスはその苦痛でジタバタも悶え始めた。

小猫はその隙に脱出した。

 

 

ガイア「デュアッ!グァァァァ………!!」

 

 

ガイアは小猫が脱出したのを見計らうと両腕を広げ、フォトンエッジの態勢をとった。

 

 

ガイア「デュアァァァァァーーーーーーーーーー!!!」

 

ケルベロス「ゴギャャアアァァァァァン!!!」

 

ドガガガァァァァァン!!

 

 

そして、エネルギーを溜め終えたガイアがフォトンエッジを放つと、ケルベロスは爆発四散した。

 

 

ダイナ「ウオオオオォォォォォ………!!デェアッ!!」

 

ケルベロス「ギャン!」

 

 

ダイナは尻尾を掴み、ジャイアントスイングの要領でケルベロスを投げ飛ばした。

 

 

ケルベロス「グルルルル…」

 

 

ケルベロスは立ち上がると、ダイナを威嚇するように唸り声をあげ、睨み付けた。

 

 

ダイナ「デェアッ!」

 

 

ダイナは体内のエネルギーで光の円盤状のカッターを形成し、それをそのまま右腕から放つ切断技「ダイナスラッシュ」を放った!

 

 

ザシュ!

 

ケルベロス「……」

 

 

ケルベロスは3つの首を切断されると、そのままバタンと倒れた。

 

 

ダイナ「いよっしゃあぁぁぁーーー!!」

 

 

ダイナは嬉しげにガッツポーズをとっていると、背後から最後の1体のケルベロスが牙を剥き出して襲いかかった。

 

 

ダイナ「…!やべっ!?」

 

 

ダイナはその気配にとっさに気付いたが、避けられないと判断し、身をかためたが

 

 

???「魔剣創造(ソード・バース)っ!!」

 

ケルベロス「グギャンッ!」

 

ダイナ「!?」

 

 

突然、ケルベロスの足元から無数の剣が出現し、ケルベロスの身体を次々と刺していった。

この能力はまさか…とダイナは思い、声のした方へ振り向くと

 

 

木場「待たせたね」

 

 

そこにはダイナ達が見知った人物、木場 祐斗の姿があった。

 

 

リアス「祐斗っ」

 

ガイア「木場君!」

 

ダイナ「おせぇんだよっ!全くよ!」

 

 

行方を眩ましていた木場の登場に、リアス達は嬉しげに声を発した。

 

 

ケルベロス「グルルルル…!」

 

木場「…!」

 

ダイナ「こいつ…まだ動くのかよ!」

 

 

ケルベロスは大量に突き刺されていてもなお、動こうともがいていた。

ダイナ達が身構えた、その時!

 

 

ゼノヴィア「グレモリー眷属、助太刀するぞ!」

 

 

どこから来たのか、木場だけでなく、ゼノヴィアも飛び上がって現れた。彼女は破壊の聖剣を振るい、ケルベロスを縦に切断した!

 

彼女が着地すると、ダイナとガイアは駆け寄った。

 

 

ダイナ「ゼノヴィア…無事だったのかよ」

 

ゼノヴィア「?何故、ダイナとガイアがここに?それと、どうして私の名前を知ってるんだ?」

 

 

ゼノヴィアが疑問に満ちた表情で首を傾げていると、ガイアが変わるように前へ出た。

 

 

ガイア「ほら、イッセーだよ、イッセー。彼がダイナで僕が我夢だよ」

 

ゼノヴィア「む…確かに言われてみれば、あの時の2人組の声だ。まさか君達がウルトラマンとはな……」

 

 

ガイアの説明を受けたゼノヴィアは信じられない様に呟やくが、納得した様な表情を浮かべた。

 

 

木場「…部長、すみません」

 

リアス「いいのよ、無事で良かったわ。でも、来るのがちょっと遅かったわよ。さぁ、コカビエル?貴方の可愛いペットはこれで全部かしら?」

 

 

木場にそう言いつつ、リアスはコカビエルにそう問うと、コカビエルは不気味に笑いだした。

 

 

コカビエル「ははははは!!あぁ、全部だ!余興にしては素晴らしかったぞ!まさかほぼ無傷で倒し、ウルトラマンの戦いを見れるとは…!!」

 

リアス「次は何かしら?もしかして、貴方の出番かしら?」

 

コカビエル「あぁ、その前にこいつと戦ってもらおうか?」

 

 

コカビエルが指を指す方にリアス達は視線を向けると、

見たこともない形をした光輝く聖剣を手に持つフリードと、それを吸い寄せられる様に見つめるバルパーの姿があった。

 

 

ガイア「?何だ、あの剣は?」

 

バルパー「あぁ、遂に完成したのだよ!新しいエクスカリバーがっ!!」

 

木場「っ!!」

 

ゼノヴィア「あれが…」

 

ダイナ「マジかよ」

 

コカビエル「フリード」

 

フリード「へいへい。全く、うちのボスは人使いが荒いんだから……」

 

 

驚いている一同をよそに、コカビエルに命令されたフリードは不服そうに呟きながら、そのエクスカリバーを手にゆっくりと前へ出た。

 

 

フリード「びっくらこいてる様だけど、これが俺っちが集めた4本のエクスカリバーを1つにした超サイキョーのエクスカリバーでやんす!!いやぁ~、こいつはすげ~光栄だぜ。…では、早速試し斬りといきますか!!」

 

 

フリードはそう叫ぶと木場に斬りかかった。

 

 

木場「くっ!」

 

 

木場は魔剣で防ぐが、エクスカリバーの威力に耐えきれず、すぐさま破壊された。

 

 

フリード「ざぁんねぇ~~~ん。無駄だぴょ~~~ん!」

 

木場「くそっ!」

 

 

木場は新しく魔剣を創造して、迫りくるフリードの攻撃に身構えるが

 

 

ゼノヴィア「はっ!」

 

ガギィィンッ!!

 

 

ゼノヴィアが間一髪の所で割り込んで防いだ。

2つの聖剣がぶつかり合い、火花を散らすとつばぜり合いの状態になった。

 

 

フリード「おおっと、やるねぇ~。せっかくだから破壊の聖剣(そいつ)も頂いちゃおうかな~~?」

 

ゼノヴィア「そう簡単にさせるか!はぁっ!!」

 

 

2人は火花を散らしながら、激しい剣戟を繰り広げた。

木場はその隙にもう1本の魔剣を創造し、フリードへ振り下ろすが、フリードにまたもアッサリと破壊された。

 

 

フリード「おおっと、そんなチンケな魔剣じゃ無駄だって言ったじゃんかよ~~~。引っ込んでな!」

 

木場「くっ!」

 

 

木場は持ち前のスピードでフリードの攻撃を避け、後方へ下がると、新しい魔剣を造りだした。

 

すると、その様子を見物していたバルパーの笑い声が響いた。

 

 

バルパー「はははははは!やめておけ。お前の魔剣じゃ相手にもならんわい」

 

木場「バルパー・ガリレイ…!」

 

 

木場は悔しげに歯を噛み締めながら睨んだ。

すると、バルパーは何かを思い出したかのように相づちした。

 

 

バルパー「冥土の土産に面白い話をしてあげよう。君達が処分されたのは、聖剣を扱えなかったのではない。聖剣を扱う()()が足りなかったのだよ」

 

木場「()()?どういうことだ!」

 

 

その言葉が頭にひっかかり、木場は声を荒げて問うと、バルパーは自身が聖剣計画に至るまでの経緯を話し始めた。

 

 

バルパー「私はね、聖剣に憧れてたんだよ。幼少の頃、エクスカリバーの伝記に心を躍らせたからだろうな。だが、私は聖剣を扱える才能がなかった。だからこそ、聖剣を扱える者を人工的に創り出す研究に没頭する様になったのだよ、君達の様な子供達を集めてな…。しかし、君達は聖剣を扱う『因子』が足りず、研究は中々苦難したよ。そんな時、気付いたんだ。聖剣を扱うには『因子』が必要。足りないのであれば、その()()()()()()()()()()()()()()()()()とね……」

 

木場「っ!まさかっ!!」

 

バルパー「そうだ!あの日、君達を処分したのは『因子』を抜き、用済みになったからだ!!使い終わったら捨てる、ただそれだけさ!ははははははははははははははは!!」

 

木場「っ!!」

 

 

不気味に高笑いをあげるバルパーに木場は込み上げる怒りと悔しさに膝をついた。

 

 

ゼノヴィア「…そうか、聖剣使いになる際のあの祝福は……」

 

 

ゼノヴィアには心当たりがあった。聖剣使いになる際に、光輝くなにかを体に投与されることを。

 

 

バルパー「……やはり誰かが私の研究を引き継いでいるのか。教会の奴らめ。私を異端者として追放しておきながら…」

 

 

それを聞いたバルパーは憎しげにブツブツ呟くと、懐から結晶の様なものを取り出した。

 

 

バルパー「これが君達から抽出した因子の結晶さ。とはいっても、フリードに使った際に余ってしまった残りカスみたいなもんだがね…。実はフリード以外にも使ったが適合せず、死んでしまってね。まぁ、いい。私の目的は達成された。これは君にやろう。私には必要ないものだからな」

 

 

バルパーはそう吐き捨てると、木場の足元へ投げ捨てた。

木場はおぼつかない足取りでそれを拾い上げると、手で優しく包み込んだ。

 

 

木場「みんな………」

 

 

リアス達がやるせない表情で見守る中、木場はそのまま結晶を握りしめると、肩を震わせて涙を流した。

 

 

木場「ごめん、僕はずっと思ってたんだ。何で僕なんかが生き残ったんだって…」

 

 

木場は謝罪の言葉を呟いた。

 

木場はずっと後悔していた。

どうして自分が生き残った事に。

犠牲になった仲間達には自分より才能や夢がある者もいた。

 

自分は仲間達の無念の為、何としても復讐を果たす。

そう誓い、今まで鍛練してきたが、自分の魔剣ではエクスカリバーには歯が立たない。

 

木場は自身の弱さに、何もできない無力さに、悔しさに涙を流しながら次々と気持ちを漏らしていった。

 

 

木場「(僕は……、僕は1人ぼっちなんだ…!!)」

 

 

木場がそう思った瞬間

 

 

《???「1人じゃないよ」》

 

木場「え?」

 

 

少女の声が木場の耳に響いた。

その声は木場だけでなく、リアス達にも聞こえた。

すると、次々と声は増えてき、木場の周りを取り囲む様に人影が現れていった。

 

 

《???「ごめんね」》

 

《???「君1人に背負わせて…」》

 

木場「そんな…謝るのは僕だっ!君達を見捨てて、許されるはずないとわかっているのに平和に暮らしていた!!なのに……なのに、何も出来なかった!!」

 

《???「大丈夫」》

 

 

木場は結晶をより強く握りしめ、泣きながら叫んだ。

すると、隣にいた少女が微笑みながら木場の腕に優しく手をおいた。

 

 

《???「僕達は君を恨んでないよ」》

 

《???「だって、君も僕達のことを大切に思ってたじゃないか」》

 

《???「私達がついている」》

 

《???「だから、受け入れよう」》

 

 

男女の霊達?は木場に微笑みかけながらそう言うと、彼の体に溶け込む様に集まっていった。

 

 

木場「……1つに」

 

 

木場がそう呟くと、結晶は砕け、体の中に取り込まれた。

その瞬間、体が光輝いた。

その光が段々静まってくると、神聖さを思わせる白色と禍々しさを思わせる黒色のカラーリングの両刃の剣が彼の目の前に出現した。

 

 

 

 

 

 

 

 

ダイナ「な、なんだありゃ?」

 

ガイア「変わった!?」

 

 

その様子を見守っていたガイアとダイナは驚きと疑問を隠せないでいた。

 

 

リアス「まさか、『禁手(バランスブレイカー)』!?」

 

ダイナ「何ですか、それは?」

 

 

自身の聞き覚えのない言葉にダイナは尋ねると、リアスは説明をし始めた。

 

 

リアス「神器(セイクリッド・ギア)は所有者の想いに答えて成長していくんだけど、それとは別に、所有者の劇的な転じ方で成長することがあるの。それが『禁手(バランスブレイカー)』と呼ぶのよ」

 

ガイア「つまり、『想定外のパワーアップ』という訳ですね?」

 

リアス「ええ、そういうことよ」

 

 

説明が終わった一同は、木場に視線を向けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

木場は目の前に出現したその剣を手に取ると、剣先をバルパーへ向けた。

 

 

木場「同士達は僕に復讐をしてほしくなかった。でも、こうして目の前にいる邪悪を撃ち取らなければならない。だから、僕は誓うっ!!過去じゃなく、未来を見るとっ!!そして、みんなを、部長達を守る剣となるとっ!!!」

 

バルパー「フリードっ!」

 

フリード「ヘイヘイ!!」

 

 

バルパーの指示を受けたフリードはエクスカリバーを構えると、木場へ向かっていった。

だが、木場はなお言葉を続け

 

 

木場「そして!これが、僕や仲間達の未来を切り開く為の力っ!!『魔剣創造(ソード・バース)』の『禁手(バランスブレイカー)』!!『双覇の聖魔剣(ソード・オブ・ビトレイヤー)』だ!!!」

 

フリード「そんなこけおどしで俺っちに勝てるかよぉーーーー!!」

 

ガギィィーーーーーンッ!!!

 

 

そう宣言する木場にフリードは斬りかかるが、木場に受け止められた。

すると、

 

 

パキッ…

 

フリード「へ?」

 

 

フリードの持つエクスカリバーの刀身にひびが入った。

フリードは何でこうなったのかわからず、目を丸くした。

 

 

木場「僕の『双覇の聖魔剣(ソード・オブ・ビトレイヤー)は『聖』と『魔』、異なる2つの力が同士達の想いによって合わさった剣。折れた剣を合わせた聖剣で勝てるとでも?」

 

フリード「っ!ふざっけんなよぉーーーー!!」

 

 

フリードは天閃の聖剣の力で、木場以上のスピードで木場の周囲を動き回ると、背後から斬りかかった。

だが、

 

 

木場「はっ!」

 

フリード「なっ!?――ちっ!これならどうだっ!!」

 

 

木場にあっさりと防がれ、それによりまた刀身のひびが大きくなった。

フリードは舌打ちすると、刀身を鞭の様に変化させてから透明にすると、それを木場に向けて叩くように斬りかかった。

 

 

フリード「見えない剣筋を読めるかぁっ?」

 

木場「…」

 

 

木場は眼を閉じると、意識を集中させ、迫り来る剣擊を探った。

そして、カッと目を開くと

 

 

木場「そこだっ!!」

 

ガギィィーーーーン!!

 

パキキッ…

 

フリード「にゃにぃ~~!?」

 

 

透明の剣擊を受け止めた。

それによって更にエクスカリバーのひびが大きくなった。

フリードは信じられない様子で叫ぶと、エクスカリバーを元に戻した。

 

木場は次で決着をつけよう。そう思い、聖魔剣を構えて、フリードへ歩み寄ると

 

 

ゼノヴィア「グレモリー眷属の騎士(ナイト)

 

木場「?何かな?」

 

 

ゼノヴィアに声をかけられ、返事をした。

すると、

 

 

ゼノヴィア「私と一緒にあの聖剣を破壊しよう」

 

木場「っ!?いいのか?」

 

 

ゼノヴィアの思わぬ「共闘」という提案に、木場は目を丸くして聞き返した。

ゼノヴィアは頷き

 

 

ゼノヴィア「ああ。あれは聖剣であって、聖剣でない。醜悪なものだ。あんなものをこの世に残したくないからな…」

 

木場「わかった」

 

 

その理由を伝えると、木場は共闘することに許可を出した。

 

 

ゼノヴィア「感謝する」

 

 

ゼノヴィアはお礼を告げると、エクスカリバーを左手に持ち、呪文の様に何かを呟き始めた。

 

 

ゼノヴィア「――『ペトロ、バシレイオス、ディオニュシウス、そして聖母マリアよ。我が声に耳を傾けてくれ…。この刃に宿りしセイントの御名において、我は開放する』!聖剣――『デュランダル』!!」

 

 

ゼノヴィアはそう唱え終えると、彼女の右側の空間が歪むと、鎖が巻かれた大剣が現れた。

ゼノヴィアはそれを力強く掴み取ると、鎖は全て粒子状になって消え去り、美しい青い刀身の大剣が姿を現した。

 

 

バルパー「馬鹿なっ!?デュランダルだとっ!?私の研究ではデュランダル使いを作れないはずっ!!」

 

ゼノヴィア「私はイリナ達と違って、天然物の聖剣使いでね。そして、私が本来使っているのはこいつだ」

 

 

ゼノヴィアがそう言いつつデュランダルを振るうと、凄まじい程の衝撃波が発生した。

 

 

フリード「ふおおお!?」

 

バルパー「ぬっ!」

 

コカビエル「ほう…」

 

アーシア「きゃ!」

 

ガイア「凄いパワーだ…」

 

 

その衝撃波にフリードだけじゃなく、上空にいるコカビエル除く全員が吹き飛ばされそうになるが、何とか踏ん張った。

素振りをするだけでこんな強い衝撃波が発生するのかとガイアは心の中で驚いていた。

 

 

ゼノヴィア「だが、こいつは触れれば何でも斬る暴れ馬でね。私でも制御しきれないんだ。だから、普段は破壊の聖剣(エクスカリバー・デストラクション)を使うようにしているんだ」

 

 

ゼノヴィアはそう言い終えると、デュランダルを何度も振るうと、それから発するいくつもの光と衝撃波がフリードへ襲いかかった。

 

 

フリード「うおおおっ!?ざけんな!ざけんなぁっ!!」

 

 

フリードはそれを避けながらゼノヴィアへ斬りかかろうとするが

 

 

木場「遅いよ」

 

フリード「なっ―――!?」

 

ガァキィィィーーーーーーン!!!

 

 

ゼノヴィアに気を取られて木場に接近されていることに気付かなかったフリードは、すれ違い様にエクスカリバーごと木場に一閃された。

 

 

木場「……」

 

フリード「ごはっ…!」

 

 

木場はすれ違いの後、剣に付いている血を振り払うと、フリードの身体から鮮血が吹き出した。

 

 

パキィィンッ!!

 

フリード「…ばか…な……」

 

 

それと同時にエクスカリバーは粉々に砕け散り、フリードは倒れた。

 

 

木場「やったよ…みんな……。僕達の想いが聖剣を越えたんだ…」

 

 

木場は自身の手に持つ聖魔剣にそう呟いていると、一時始終を見ていたバルパーは信じられない表情を浮かべていた。

 

 

バルパー「あ、ありえない……『聖』と『魔』が融合することなど…………!そっ、そうか!もし、そのバランスを司る存在が大きく崩れてるとしているのなら、魔王だけでなく、k――ごほっ!?」

 

「「「「「「「「!?」」」」」」」」

 

 

何かに気付いたバルパーだったが、その瞬間。コカビエルの光の槍に身体を貫かれ、一瞬で息絶えた。

 

 

コカビエル「楽しい余興だった、バルパー。お前は非常に優秀な男だった。だが、もう用済みだ。安心してあの世に行け…」

 

 

コカビエルは冷たくなったバルパーに冷ややかにそう言うと、地上に降り立ち、リアス達に視線を向けた。

リアス達は一斉に身構えると、コカビエルはニヤッと口角をあげ

 

 

コカビエル「さあ、余興はこれまでだ!今度は俺が相手になってやろう!!全員かかってこい……と言いたいところだが、さすがにウルトラマン2人だと1人1人じっくり楽しめないのでな!どちらか()()()と戦っててもらおう!!」

 

小猫「()()()…?」

 

パチィン!

 

 

コカビエル以外に誰がいるのかとリアス達が疑問に思っているのを尻に、コカビエルは指を鳴らすと、上空にワームホールが出現した!

 

 

ガイア「まさか…!」

 

朱乃「そんな…!」

 

ゼノヴィア「コカビエルが!?」

 

リアス「破滅招来体と!?」

 

 

コカビエルの合図と共に現れたワームホールに一同は驚いていていると、中から金属の塊の様なものがゆっくりと姿が現わしていった。

 

 

コカビエル「さあ、来い!アパテー!!」

 

 

コカビエルがそう叫ぶと同時に、その金属の塊は人型の姿を変えると、地上へ土煙を立てながら降り立った。

その外見は1つ目に銀色の体。胸の中心にはガイアのライフゲージに似た結晶体を持つ、根源的破滅招来体が送り込んだ新たな怪獣「アパテー」がその姿を現した。

 

 

アパテー「パオォーーー!」

 

ガイア「っ!まずい!結界がっ!!」

 

 

アパテーの出現と共に、ソーナ達が張り巡らした結界が消えかかろうとしていた。

このままだと町に被害が起きると思った否や、すぐにガイアはアパテーに掴みかかった。

 

 

リアス「我夢!」

 

ガイア「グァ…デュアッ!」

 

アパテー「パオォーー!」

 

 

ガイアはジタバタと抵抗するアパテーを両腕で抱えあげると、アパテーを町から離れた場所へ飛んでいった。

 

リアスはガイア―――我夢が何を考えているか汲み取ると、

 

 

リアス「小猫!朱乃!2人は我夢の援護に向かって!」

 

 

2人にそう指示し、小猫と朱乃は頷くと、ガイアの後を追っていった。

リアスは2人が飛び去っていくのを確認すると、コカビエルへ視線を向け

 

 

リアス「さあ、私達が相手よ!!」

 

コカビエル「面白い!さぁ、かかってこい!!」

 

 

そうコカビエルへ言うと、リアス、ダイナ、木場、そしてゼノヴィアの4人はコカビエルへ向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、ガイアは駒王町から離れた無人地帯上空に着いた。

 

 

ガイア「デヤッ!!」

 

アパテー「パオォォーー!?」

 

 

アパテーを地面に投げ飛ばすと、ガイアは巨大化して地上に降り立ち、戦闘態勢をとった。

アパテーも素早く立ち上がると巨大化し、ガイアと同じファイティングポーズをとった。

 

 

アパテー「パオオォォーー!!」

 

ガイア「デュアッ!!」

 

 

アパテーとガイアは身構えながら、ゆっくりと歩き周り、間合いをとっていた。

どちらかが仕掛けてくるかわからないという均衡状態。

そんな緊張の中、先に破ったのは

 

 

アパテー「パオォォォォォーーーーーーーー!!」

 

ガイア「!」

 

 

アパテーだった。アパテーは走ってくると、ガイアの胸元めがけてストレートパンチを放った。

 

 

ガイア「デュア!ダッ!」

 

アパテー「パオォーー!!」

 

 

ガイアは素早く避けると、アパテーの腕を掴み、あばらに目掛けて蹴りを入れた。

そして、そのまま背負い投げの態勢に入り

 

 

ガイア「ダァァァァーーーーー!!」

 

ドォォォーーーーン!

 

アパテー「パオォォォー!パオォォォー!」

 

 

そのままアパテーを背負い投げで凄まじい土煙が立つほどに地面へ叩きつけた。

 

 

ガイア「!」

 

 

すると、叩きつけられたアパテーは液体状に変化すると、ガイアから少し離れた場所へ移動し、再び人型の姿に戻った。

 

 

ピカーーーンッ!!

 

ガイア「っ!?」

 

アパテー「パオォォォーー!!」

 

 

アパテーは身体を発光させたかと思うと、体に騎士の様な装甲を纏わせた。

更に、アパテーは右腕を槍に変化させると、ガイアへ向かってきた。

 

 

アパテー「パオォー!パオォー!!」

 

ガイア「っ!!」

 

 

アパテーはガイアに近寄ると、素早い突きを繰り出した。

ガイアは先程とは違う動きにガイアは驚きながらも紙一重で避けていくが、攻撃はどんどん速くなっていった。

ガイアは精一杯避けていくが

 

 

ガイア「グアァァァーーー!!」

 

 

突きが胸元に命中し、火花を散らしながら後方へ吹き飛ばされた。

 

 

アパテー「パオォォォーー!!」

 

 

アパテーはこれは好機とばかりに自らを無数の細長い槍に変化させると、起き上がろうとしているガイアの周りを檻の様に囲んだ。

そして、そのまま大量の電流を流した。

 

 

ガイア「グアァァァァーーー!!」

 

 

閉じ込められたガイアは大量の電流を流され、身動きできず、次々とダメージを受けた。

 

 

[ピコン]

 

 

そして、胸に輝くライフゲージも青から赤へと点滅を始めた。

 

 

ガイア「グアァァァァーーーーーー!!」

 

 

ガイアは次々と襲いかかる電流に悲鳴の様に叫んだ。

このままだとやられる!と思ったその時。

 

 

バチーーーーィィッ!!

 

ガイア「?」

 

 

空から雷が落ちてくると、ガイアの周りを囲んでいた無数の槍に直撃し、吹き飛ばした。

槍の檻から解放されたガイアは上空を見ると、そこには悪魔の翼を広げ、ニコニコと微笑んでいる朱乃と小猫の姿があった。

 

 

朱乃「我夢君、大丈夫です?」

 

ガイア『はい、助かりました。ありがとうございます。…どうしてここへ?』

 

 

ガイアはふらふらと立ち上がりながらテレパシーでそう問うと、小猫はサムズアップし

 

 

小猫「…部長の指示で、助けに来ました」

 

ガイア『部長が…?』

 

 

そう答えると、ガイアは思った。

リアスは自分の考えを何も言わずとも理解してくれる事に感動と、自分で解決しようというのを見透かされていた事に少々驚いた。

 

 

アパテー「パオォォォォォォォーー!!」

 

「「「!!」」」

 

 

そんなやりとりをしていると、槍はアパテーの姿に戻り、今にでも襲いかかってくる雰囲気をだしていた。

 

 

ガイア「…!」

 

 

そんな時、ガイアは何かに気付くと、朱乃と小猫にテレパシーを引き続き行った。

 

 

ガイア『朱乃さん、小猫。おそらく、あいつは意思を持つ金属の集合体……金属生命体だと思うんです』

 

朱乃「金属?」

 

小猫「…生命体?」

 

 

そう驚く2人にガイアは頷くと、言葉を続け

 

 

ガイア『あいつの質感、性質、材質から考えると金属だとしか考えられないんです。金属は電気を通しやすいですからね』

 

朱乃「―!だから、私の雷が通用したのですね?」

 

ガイア『はい。ですが、あいつは僕の動きを完全にコピーしていて、僕がまともに戦っても勝ち目がないです』

 

朱乃「!」

 

小猫「そんな…」

 

 

今まで様々な敵を倒してきたガイアでも、勝てないと悟った。

この事実に2人はショックを受けていると、

 

 

ガイア『なので、頼みがあるんです』

 

 

ガイアは2人にある作戦を伝えた。

 

 

 

 

 

 

 

小猫はアパテーの足元を駆け回りながら、攻撃をしていた。

 

 

小猫「…こっち」

 

アパテー「パオォォォーー!!パオォーーー!!!」

 

 

アパテーは右腕の槍で足元の小猫に攻撃するが、小猫は素早く避けた。

アパテーが小猫に気をとられていると

 

 

ガイア「デヤッ!」

 

アパテー「パオォォォォォーー!!」

 

ガイア「グアッ!!」

 

 

ガイアがパンチを繰り出した。

だが、アパテーはそれを受け止めると蹴りを入れて、吹き飛ばした。

ガイアは地面にぶつかりながら転がると、入れ替わる様に跳躍した小猫がパンチを繰り出した。

 

ガイアの立てた作戦とはアパテーの体を凍らせ、強力な力で破壊するという作戦である。

ガイアには相手を凍らせる技があるが、怪獣を凍らせる程の力はない。そこで、朱乃に魔法で大量の水を生成してもらっているが、1分くらい時間がかかる。

なので、今、ガイアと小猫はその時間稼ぎをしているのだ。

 

 

朱乃は意識を集中させ、魔方陣を大きく形成していった。

そして、ある程度まで大きくなると、2人に準備が整ったことを告げた。

 

 

朱乃「準備完了しましたわよ!」

 

小猫&ガイア「「!!」」

 

朱乃「はあっ!」

 

 

その合図を聞いた2人は素早くアパテーから離れると、朱乃は魔方陣から大量の水流を放射した。

 

 

アパテー「パオォォォーー?」

 

 

水を体全身に受けながらも、アパテーは抵抗して朱乃のもとへ向かおうと歩を進めた。

 

 

ガイア「デュア……!」

 

 

ガイアは一端、両腕を斜めに伸ばしてから垂直に構え直すと、胸の前でクロスさせた。

 

 

ガイア「ジョワッ!!」

 

 

そして、そのまま両手をまっすぐ朱乃の放つ水流へ向けると、冷凍光線「ガイアブリザード」を発射した。

 

 

パキキキ……

 

 

その冷凍光線は水流の流れに乗って凍っていくと、アパテーの体を一瞬で凍りつくした。

 

 

ガイア「デュアッ!グアァァァァ……!!」

 

 

ガイアは素早く両腕をTの字に組み、エネルギーを溜めると

 

 

ガイア「デュアァァァァァァァァーーーーー!!!」

 

ドガガガガァァァァァーーーーーン!!!

 

 

そのままクァンタムストリームを放ち、激しい破壊音と共にアパテーを木っ端微塵に吹き飛ばした!

 

 

小猫「やった…」

 

朱乃「やりましたわ♪」

 

 

勝利の光景を見た小猫と朱乃は心から喜んだ。

だが

 

 

[ピコン]

 

ガイア「グアッ…」

 

 

アパテーからかなりのダメージを受けたガイアは、崩れ落ちる様に倒れた。

そして、赤い光に包まれると我夢の姿へ戻った。

 

 

朱乃「…!!」

 

小猫「我夢先輩!」

 

 

それを見た朱乃と小猫は我夢に駆け寄ると、小猫は彼を抱え起こした。

 

 

我夢「はぁ…はぁ…。やりましたね……小猫、朱乃さん」

 

 

我夢は額から冷や汗を流し、迫りくる痛みに耐えながら、笑顔で答えた。

 

 

朱乃「お疲れ様ですわ、我夢君。でも、少し無茶が過ぎますわ」

 

我夢「はは…。でも、無茶でもしないと勝てない事が…っ!いっつ……!?」

 

 

心配そうな表情で話す朱乃に我夢は作り笑いでそう答えるが、胸元に激痛が走り、顔を歪めた。

それを見ていた小猫は、彼の手にそっと重ねた。

 

 

小猫「…先輩、1人で無理しちゃダメです。もっと自分を大事にしてください。もし、何かあったら、私もみんなも悲しみますから……」

 

 

そう話す小猫の不安そうな表情を見て、我夢は思った。

彼女はグレモリー眷属の中でも仲間思いのある人物であると…。

そして、もし、単独行動して何かがあったら、彼女は人一倍悲しむと……。

そう思った我夢は小猫に微笑みかけると、

 

 

我夢「…小猫。わかったよ。これからは無茶はしない」

 

小猫「本当ですか…?」

 

我夢「ああ、約束だ」

 

 

我夢は小猫とそう約束すると、朱乃へ顔を向けた。

 

 

我夢「朱乃さん、部長達は今もコカビエルと戦っているんですよね?」

 

朱乃「ええ、おそらくそうですわ。私達は貴方を家に送りますから、休んでいてください」

 

我夢「そんな…僕も行きますよ!ここまで来たんですから、部長達がコカビエルを倒すのを見届けてさせて下さい!」

 

 

その言葉に朱乃は困った様にため息をついた。

 

 

朱乃「我夢君?小猫ちゃんにさっき約束したばかりでしょ?無茶しないって。それに、貴方は先程の戦いでエネルギーを消耗してますわ。アーシアちゃんの神器でも回復できませんわ」

 

 

朱乃はそう説得すると、我夢はハハッと笑い

 

 

我夢「大丈夫です。戦えなくても、頭は使えますから」

 

朱乃「あらあら、うふふ♪」

 

 

そういたずら気に微笑むと、朱乃はいつもの様に笑った。

 

 

朱乃「なら、仕方ありませんね。小猫ちゃん、我夢君をしっかり支えて下さいね」

 

小猫「…はい」

 

我夢「…!ありがとうございます!!」

 

 

朱乃は我夢を同行することに決めると、小猫に我夢を抱えてもらうことを頼むと、3人は駒王学園へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが…

 

 

我夢「え!?」

 

朱乃「これは…!?」

 

小猫「…!?」

 

 

駒王学園に到着した3人はグラウンドの光景に驚きを隠せなかった。

 

校舎は破壊しつくされ、瓦礫の山となっていた。

これはまだわかる。相手はコカビエルだから、学園が無傷な訳ないと。

 

しかし、問題はそこではない。

 

 

コカビエル?「……」

 

ダイナ「グアッ!アァッ……!」

 

[ティヨン]

 

 

問題なのは、異形の姿となったコカビエルが余裕の表情で、すでにライフゲージが点滅しているダイナを踏みつけている事だった。

 

 

 

 

 




次回予告

謎の球体「スフィア」と融合し、強力な力を得たコカビエル。

ゼノヴィア「そんな……」

そして、誰もが予想だにしない衝撃の事実とは!?

次回、「ハイスクールG×A」
「終焉の(つるぎ)
君はついてこれるか?









アンケートの結果、レイキュバスが登場決定しました!
どこで登場させるかはランダムですので、首を長くしてお待ちください。

良かったら、感想&コメントよろしくお願いします。
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